JPH089032B2 - 連続式電解イオン水生成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、連続式電解イオン水
生成装置に関するものであり、特にこの装置に供給され
ている水道水の水圧が適正範囲内であるときにイオン水
生成動作状態になり、適正範囲外のときには動作状態に
はならず、警報を発するようにしたものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、この種の電解イオン水生成装置
として、イオン交換膜によって仕切られている陽極室と
陰極室とにそれぞれ配設された陽電極と陰電極とを有す
る電解槽を備え、この電解層に連続的に供給された水が
前記陽電極と陰電極とに印加された電解電圧により電解
されて、陽極室からは陰イオンを多く含んだ酸性イオン
水が、また陰極室からは陽イオンを多く含んだアルカリ
イオン水が得られるようにした連続式電解イオン水生成
装置が知られている。

【０００３】前記の酸性イオン水は殺菌水又は化粧水等
として使用され、またアルカリイオン水は医療飲料水と
して使用される。従来の前記生成装置として、この装置
に供給される水道水の水圧によって作動する圧力スイッ
チを設け、水圧が加わっているときには前記の電解電圧
を印加するようにしたものが知られている（実公平２−
７６７５号公報参照）。また、前記陽電極と陰電極の表
面の不純物を除去して清浄にするために、陽電極と陰電
極に引火される電圧の極性を逆極性にする切換手段を備
えたものも知られている。このものでは、前記電解層に
水が入っていないと、逆極性にしても陽電極等等の表面
を清浄にすることができないので電解層に水が入ってい
ることを検知する手段が設けられている。

【０００４】また、従来、前記電解槽へは、活性炭を内
蔵しているフィルタを通して遊離塩素が除去された水道
水が供給されるようにしたものがある。このフィルタの
活性炭は使用により遊離塩素の除去効率が劣化する。こ
のため、フィルタの使用時間、即ち電解槽に水が供給さ
れている時間を積算してこれが設定値になったことによ
り前記の除去効率が劣化したことを表示し、前記フィル
タの交換を促すようにしている。このため、電解槽に水
が供給されていることを検知する手段が設けられてい
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の、水
道水の水圧が加わっているときに電解電圧を印加するも
のでは、この水圧が前記生成装置にとって適性なものか
否かを検知しているわけではない。このため、例えば水
圧が低すぎる場合には、水の流量が少ないので電解槽か
ら取り出されるイオン水のＰＨが異常に高くなり、飲料
に適さなくなるだけではなく、水の流量が少なくなると
電解槽の電極に流れる電流が異常に大きくなり、この電
解槽が過熱する恐れもある。水圧が高すぎる場合には、
水の流量が多いので電解効率が低下する他、この電解槽
に供給される水道水を濾過するフィルタ・カートリッジ
の生成装置本体との結合部で漏水したり、この結合部が
外れたりする恐れがある。

【０００６】この発明は従来の上記した問題点を除去
し、この生成装置に供給される水道水の水圧が、設定さ
れた適正範囲内のときには前記電解電圧を印加し、適正
範囲外のときには電解電圧を印加せずに、警報を発する
ようにしたものである。この水圧が適正範囲内のときに
は、電解槽には水の供給されている状態であり、従って
電解槽に水の入っている状態とみなすことができ、また
適正範囲内の水圧が実質上零になってから暫くの間、即
ち電解槽に供給されていた水が止って排水されるときで
も、この排水に要する時間中は電解槽に水が入ってい
る。そして、前記判定回路から適正範囲内であることを
示す出力が得られている時間を積算する積算タイマを備
え、この積算値が設定値を越えていることを条件に前記
の電圧を逆極性になし得るようにすることもできる。前
記の水圧が適正範囲内のときには電解槽に水道水が供給
されているので、この水圧が適正範囲内の時間を積算し
てこれが設定値になったときに表示し、従来例で説明し
たフィルタの交換を促すようにすることもできる。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、イオン交換膜によって仕切られている
陽極室と陰極室とにそれぞれ配設された陽電極と陰電極
とを有する電解槽を備え、この電解槽に供給された水が
前記陽電極と陰電極とに印加された電解電圧により電解
されて、陽極室からは酸性イオン水が、また陰極室から
はアルカリイオン水が連続的に得られるようにした電解
イオン水生成装置であって、前記電解槽に供給又は電解
槽から取り出される水が通る経路に設けられた、水圧を
検出する圧力センサと、この圧力センサの出力により、
前記水圧が実質上零か、設定された適正範囲内にあるか
を判定する判定回路と、この判定回路により前記水圧が
適正範囲内にあると判定されたときには前記電解電圧を
印加する電源回路と、適正範囲外でしかも実質上零でな
い場合には警報を発する警報手段とを備えたものであ
る。

【０００８】また、前記陽電極と陰電極に印加される電
圧の極性を逆極性にする切換手段を備え、逆極性にした
ときには、陽電極と陰電極の表面の不純物を除去して清
浄にするようにしたものにおいて、前記判定回路から適
正範囲内であることを示す出力が得られている時間を積
算する積算タイマを備え、この積算値が設定値を越えて
いることを条件に前記の電圧を逆極性になし得るように
してもよい。

【０００９】また、前記電解槽へは、活性炭を内蔵して
いるフィルタを通った水道水が供給されるようにしたも
のにおいて、前記電解槽に水道水が供給されている状態
であることが判定回路の、水圧が適正範囲内であること
を示す出力により検知されている時間を積算する手段を
備え、この積算時間が設定値に達したときにこれを前記
フィルタの使用期限として表示するようにしてもよい。

【００１０】

【作用】上記のように構成された連続式電解イオン水生
成装置では、この生成装置に供給される水道水の水圧が
設定された適正範囲内のときには電解槽の電極に電解電
圧が印加され、適正範囲外のときには電解電圧の印加が
止められ、かつ警報が発せられる。また、判定回路によ
り適正範囲内の水圧が検出されている時間を積算してこ
の積算値が設定値に達したことを条件に陽電極と陰電極
に印加する電圧の極性を逆極性になし得る。この逆極性
の電圧を印加することにより、陽電極及び陰電極の表面
が清浄化される。前記判定回路により適正範囲内の水圧
が検出されている時間を積算してこの積算値が設定値に
達したときにこれを表示する。これにより、フィルタの
使用期限を表示することができる。

【００１１】

【実施例】以下に、この発明の一実施例を図について説
明する。図１は連続式電解イオン水生成装置の要部の構
成を示すものであり、発明の内容を理解しやすいよう
に、構成の一部を省略して示してある。図２はこの電解
イオン水生成装置の電解槽の周辺の概略を示すものであ
る。図３はこの電解イオン水生成装置の電気回路系の概
略を示すものである。

【００１２】図において、１は電解槽であり、イオン交
換膜２によって仕切られている陽極室３と陰極室４とに
それぞれ配設された陽電極５と陰電極６とを有する。こ
の電解槽１に供給された水（矢印で水の流れる方向を示
す）は前記陽電極５と陰電極６とに印加された電解電圧
により電解されて、陽極室３からは酸性イオン水が、ま
た陰極室４からはアルカリイオン水が得られる。前記陽
電極５と陰電極６には電解用電源回路７から前記の電解
電圧が印加される。８は後述するピエゾ抵抗により構成
された周知の圧力センサであり、水道水が供給されるド
レイン室１８に設けられ、この水道水の圧力に比例した
電圧を出力する。この出力電圧は圧力判定回路９に入力
され、水圧が実質上零か、設定された適正範囲内か否か
が判定される。この圧力判定回路９の出力は電解制御回
路２６に入力される。

【００１３】この電解制御回路２６は後で更に詳細に説
明するが、圧力判定回路９からの水圧が適正範囲内であ
ることを示す出力信号により、前記電解用電源回路７を
制御して電解槽１の電極５，６に電解電圧を印加する。
圧力判定回路９から水圧が実質上零であることを示す出
力信号が入力されていると、前記の電解電圧は印加され
ない。圧力判定回路９からの出力信号が、水圧が実質上
零でなく、かつ適正範囲外であることを示すときには、
電解電圧の印加を止めると共に警告ブザー３７に動作電
流を供給して水圧が低すぎる又は高すぎることを警報す
る。この警報は圧力判定回路９により点灯される警告表
示用の発光ダイオード３８によっても発せられる。

【００１４】１０は接点１１、１２を有するリレーであ
り、図では励磁されていない状態に接点が切換わってい
る様子が示されている。このリレー１０は前記制御回路
２６によって励磁・非励磁が制御されるようになってい
る。前記制御回路２６は前記したように電源回路７をも
制御し、圧力判定回路９からの適正範囲内の水圧である
ことを示す出力が得られると前記のように電極５、６に
電解用の電流を供給する。この制御回路２６には積算タ
イマ１３が接続され、前記圧力判定回路９からの適正範
囲内の水圧であることを示す出力の得られている時間が
積算される。

【００１５】この積算値は圧力判定回路９からの適正範
囲内の水圧であることを示す出力が途絶えたときでもメ
モリ回路３０に保存され、継続して積算される。制御回
路２６では、この積算値が設定値を越えているときで、
かつ圧力判定回路９からの適正範囲内の水圧であること
を示す出力が途絶えたとき、例えばこの生成装置への給
水が止ったときには、該制御回路２６内の図示していな
いタイマにより定められた時間（この時間は給水が止っ
てから電解槽１内の水が排出されるまでの時間にほぼ等
しく設定されている）だけ前記リレー１０に励磁電流が
流れ、前記陽電極５と陰電極６にはこの間、逆極性の電
圧が印加される。この定められた時間が経過すると、電
源回路７からの前記電極５、６への印加電圧も遮断され
る。

【００１６】前記した電解槽１には、図２に示すよう
に、水道水の蛇口に接続された配管１４からドレイン室
１５、抗菌粒状活性炭１６を内蔵したフィルタ・カート
リッジ１７、ドレイン室１８を介して、更に並列に結合
された定流量弁１９及びカルシュウム添加筒２０−経て
水道水が供給される。２１、２２はドレイン弁（排水ボ
ール弁）であり、前記のように供給される水道水の水圧
により、ドレイン室１５と１８の間をまたドレイン室１
８と前記陽極室３からの排水が流れる配水管２３の間を
閉じる。前記の蛇口を閉じて水圧が実質的に零になる
と、ドレイン弁２１、２２が開かれ、電解槽１、フィル
タ・カートリッジ１７、定流量弁１９、カルシュウム添
加筒２０及びドレイン室１５、１８内の水が排水管２３
より排水される。

【００１７】前記フィルタ・カートリッジ１７は水道水
の遊離塩素を除去するものであり、この種の電解イオン
水成装置では従来から用いられている。定流量弁１９は
水動水の給水圧の変化による流量特性を制御し、安定し
た電解を可能ならしめるものであり、従来から用いられ
ている。カルシュウム添加筒２０はカルシュウムの溶出
を制御し、電解槽１に供給される水のカルシュウム濃度
を高めて電解効率を向上せしめるものであり、従来から
用いられている。

【００１８】前記した電解用電源回路７には、図３にも
示すように、商用交流電源２４から適宜の図示していな
いヒューズ、整流・平滑回路２５を介して直流電源が供
給され、これが前記電源回路７で電解に敵した電圧に変
換される。この電源回路７は電解制御回路２６によつて
制御され、前記のように電解用の印加電圧が開閉制御さ
れ、または電解用の電圧が選択される。前記整流・平滑
回路２５からは制御回路用電源回路２７にも直流電源が
供給される。この電源回路２７では、供給された直流電
源を電解制御回路２６等に適した電圧に変換し、前記の
圧力判定回路９、、リレー１０、積算タイマ１３及び電
解制御回路２６に供給するほか、オーバーロード検出回
路２８及びフィルタ積算タイマ２９等にも供給する。

【００１９】前記の電解制御回路２６は、フィルタ積算
タイマ２９及び積算タイマ１３、それにメモリ回路３０
と共にマイコンにより構成されている。この電解制御回
路２６には、レベル切換スイッチ３１が接続され、この
スイッチ３１の操作により、前記制御回路２６を介して
電源回路７から電極５、６に印加される電解電圧が可変
され、前記電解によって得られる酸性イオン水及びアル
カリイオン水のＰＨレベルが可変される。このＰＨレベ
ルは前記電解制御回路２６に接続した図示していない複
数の発光ダイオードにより表示される。

【００２０】上記のような電解イオン水生成装置では、
交流電源２４からの電源電流が電源回路７、２７に供給
されると、電源回路２７からはその出力側に接続された
電源表示用の発光ダイオード３２に電圧が印加され、こ
れが点灯すると共に、前記のように電解制御回路２６等
にも電源電圧が印加される。このように電源回路７、２
７に電源電流が供給された状態で、水道水の蛇口が閉じ
られていると、圧力センサ８から圧力判定回路９に出力
される電圧は実質上零であり、この判定回路９からは水
圧が実質上零であることを示す信号が電解制御回路２６
に出力され、電源回路７からの電極５、６への電解電圧
は印加されない。

【００２１】このように電源回路７、２７に電源電流が
供給されている状態で、前記した水道水の蛇口を開き、
水道水を電解槽１に供給すると、そのときの水圧が適正
範囲内であれば、圧力判定回路９は圧力センサ８の出力
によりこれを判定し、電解制御回路２６に水圧が適正範
囲内のものであることを示す信号を出力する。この圧力
判定回路９の出力により電解制御回路２６からは電源回
路７に電解電圧を印加すべく制御信号が供給され、該電
源回路７からは前記スイッチ３１で設定された電圧が電
解電圧として電極５、６に印加される。

【００２２】前記のように供給された水道水の水圧が実
質上零ではなく、かつ適正範囲外のときには、前記した
ように電解電圧が印加されず、かつ警報ブザー３７に動
作電流が供給され、発光ダイオード３８が点灯して水圧
が低すぎる又は高すぎることを警報する。

【００２３】前記のように水道水の蛇口を開き、適正範
囲内の水圧の水道水を電解槽１に供給すると、前記圧力
判定回路９からはその適正範囲内の水圧であることを示
す出力が電解制御回路２６に供給され、この出力の供給
されている時間が前記のように積算タイマ１３に積算さ
れる。この積算値が設定値を越えているときに、水道水
の蛇口を閉じて水道水を止めると、前記したように電極
５、６に逆極性の電圧が印加され、この電圧が印加され
ているときには電解制御回路２６の出力により洗浄モー
ド表示用の発光ダイオード３３が点灯し、電極５、６の
表面の清浄中であることが表示される。前記積算タイマ
１３の積算値は制御回路２６を介してメモリ回路３０に
記憶されている。因に、このメモリ回路３０は不揮発性
のＲＡＭであり、前記したマイコンへの電源電流が断た
れてもデータを記憶しているものである。

【００２４】前記のように適正範囲内の水圧の水道水を
電解槽１に供給すると、電解イオン水生成装置ではイオ
ン水の生成動作が開始され、電解制御回路２６では電解
電圧印加を表示する発光ダイオード３４を発光せしめる
と共に、フィルタ積算タイマ２９に時間を積算せしめる
指示信号が出力される。このフィルタ積算タイマ２９の
積算値は電解制御回路２６を介してメモリ回路３０に記
憶される。このタイマ２９の積算値が設定値に達する
と、即ちフィルタ・カートリッジ１７の活性炭１６の使
用期限になると、発光ダイオード３５が点灯し、カート
リッジ１７の交換を促す。

【００２５】このようなイオン水の生成動作中に、長時
間の使用により電解イオン水生成装置の温度が設定値よ
りも高くなると、オーバーロード検出回路２８が動作
し、この動作によりオーバーロード表示用の発光ダイオ
ード３６が点灯されると共に、電解制御回路２６を介し
て電源回路７から電極５、６へ供給される電解用の電流
が遮断される。

【００２６】前記したように積算タイマ１３の積算値は
メモリ回路３０に記憶されているので、前記したように
水道水の蛇口を閉じてこの生成装置への給水を止め、圧
力センサ８からの出力が得られなくなった後、再度この
生成装置に水を供給した場合でも前記圧力判定回路９か
らの適正範囲内の水圧であることを示す出力が得られる
ようになったときに、それまでの記憶された積算値に新
たに積算をすることができる。

【００２７】また、フィルタ積算タイマ２９の積算値も
メモリ回路３０に記憶されているので、前記したように
水道水の蛇口を閉じてこの生成装置への給水を止め、圧
力センサ８から出力が得られなくなった後、再度この生
成装置に水道水を供給した場合でも前記圧力判定回路９
からの、水圧が適正範囲内であることを示す出力が得ら
れるようになったときに、それまでの記憶された積算値
に新たに積算をすることができる。

【００２８】前記したように、この生成装置に供給され
ている水道水を止めて圧力センサ８からの出力が得られ
なくなったときに、積算タイマ１３の積算値が設定値を
越えていると、電解制御回路２６からは前記したように
リレー１０に励磁電流が供給されて、その接点１１、１
２が反転され、電極５、６には逆極性の電圧が印加さ
れ、この状態は電解制御回路２６内に設けられている前
記タイマにより所定時間継続するが、前記のように逆極
性の電圧が印加されている状態でこの生成装置に水道水
が供給されると、圧力判定回路９からの電解制御回路２
６に供給される、水圧が適正範囲内であることを示す出
力により前記リレー１０への励磁電流が途絶え、電極
５、６には電解用の正極性の電圧が印加される。

【００２９】このようにして、逆極性の電圧を印加して
いる状態でも水道水が供給されることにより正極性な電
圧が付加されて、陽極室３からは酸性イオン水が、また
陰極室４からはアルカリイオン水が得られるようになる
が、前記のように付加電圧が逆極性から正極性に切換わ
ってからわずかの間ではあるが、陽極室３と陰極室４と
から酸性イオン水とアルカリイオン水の混ざった水が得
られる。このように混じった水の得られる期間にはこれ
を飲まないように警報する意味で、この期間、電解制御
回路２６から前記警告ブザー３７に動作電流が供給され
る。尚、上記のように電極５、６に逆極性の電圧を印加
することにより、電極５、６の表面が清浄化されるだけ
ではなく、イオン交換効率を高め、かつ陰極室４側の取
水経路の殺菌をすることもできる。

【００３０】図４は前記のようにドレイン室１８に設け
られた圧力センサ８の取付け状態の詳細を示すものであ
る。図４において、４０はトレイン室１８の壁４１に穿
設された開口であり、この開口４１はゴム製のダイヤフ
ラム４２で覆われている。４３は圧力導入管であり、前
記壁４１に図示していないボルトとナットにより取付け
られている。前記ダイヤフラム４２の周縁部近傍は壁４
１と圧力導入管４３によって挟まれ、固定されている。
この圧力導入管４３の下端近傍には圧力センサ８の突出
した管部が嵌合され、圧力導入管４３の下端近傍に螺合
された締付ネジ４４の締付により変形されるＯリング４
５によって圧力導入管４３と圧力センサ８の前記した管
部が気密状態を保つて結合される。

【００３１】前記の圧力導入管４３とダイヤフラム４２
と圧力センサ８の管部とによって密閉室４６が形成さ
れ、この密閉室４６内には空気（又は液体）が充填され
ている。前記ドレイン室１８内の水圧が変化すると、こ
れに追随して前記密閉室４６内の圧力も変化し、この圧
力に応じた電圧が圧力センサ８から出力される。この圧
力センサ８は、例えば、拡散型の半導体圧力センサの場
合には、図５に示すように、ホイートストンブリッジ結
合されたピエゾ抵抗Ｒ１〜Ｒ４を有する。ピエゾ抵抗Ｒ
１とＲ２の結合点と、Ｒ３とＲ４の結合点とに定電流源
４７から定電流を供給することにより、ピエゾ抵抗Ｒ１
とＲ４の結合点と、Ｒ２とＲ３の結合点に前記した圧力
に比例した電圧が出力される。図６は、前記の圧力に対
する圧力センサ８の出力電圧を示す圧力センサ８の特性
図である。

【００３２】前記の圧力センサ８を設ける位置は、図２
のように、ドレイン室１８のようなところであればよ
く、前記定流量弁１９が設けられていない場合には、電
解槽１から酸性イオン水又はアルカリイオン水を取り出
す側の管でもよい。

【００３３】上記実施例では、積算タイマ１３の積算値
が設定値を越えたことと圧力判定回路９からの、水圧が
実質上零であることを示す信号が出力されたこととによ
り、前記電極５、６への印加電圧を逆極性にしたが、こ
の積算タイマ１３の積算値が設定値になったときに（圧
力判定回路９からの、水圧が適正範囲内であることを示
す出力があっても）、逆極性の電圧を印加し、電解制御
回路２６により設定された期間後正極性の電圧にもどす
ようにしてもよい。

【００３４】上記実施例では、積算タイマ１３の積算値
が設定値を越えたことと圧力判定回路９からの、水圧が
実質上零であることを示す信号が出力されたこととによ
り、前記電極５、６への印加電圧を逆極性にしたが、前
記圧力判定回路９からの、水圧が適正範囲内であること
を示す出力が得られていること、又はこの出力が途絶え
てから所定期間内等、電解槽１に水の入っていることを
検知して、これが検知されていることを条件として、手
動操作により逆極性の電圧を印加するようにしてもよ
い。尚、この装置に供給される水道水の水圧が設定され
た適正範囲内であっても、漏水や管路がつまることによ
り、水圧が異常に変ることがある。これを検出して警報
するように、水圧に比例した圧力センサの出力電圧をメ
モリ回路により記憶し、新たに入力される圧力センサの
出力電圧と比較するようにしてもよい。

【００３５】

【発明の効果】この発明は上記したように、イオン交換
膜によって仕切られている陽極室と陰極室とにそれぞれ
配設された陽電極と陰電極とを有する電解槽を備え、こ
の電解槽に供給された水が前記陽電極と陰電極とに印加
された電解電圧により電解されて、陽極室からは酸性イ
オン水が、また陰極室からはアルカリイオン水が連続的
に得られるようにした連続式電解イオン水生成装置であ
って、前記電解槽に供給又は電解槽から取り出される水
が通る経路に設けられた、水圧を検出する圧力センサ
と、この圧力センサの出力により、前記水圧が実質上零
か、設定された適正範囲内にあるかを判定する判定回路
と、この判定回路により前記水圧が適正範囲内にあると
判定されたときには前記電解電圧を印加する電源回路
と、適正範囲外でしかも実質上零でない場合には警報を
発する警報手段とを備えたから、

【００３６】この電解イオン水生成装置に供給される水
道水の水圧が設定された適正範囲内であれば、この装置
が作動してイオン水が得られ、適正範囲外のときにはこ
の装置が作動しないで、警報を発する。従って、水圧が
低すぎるのにこの装置が作動して、飲料に適さないよう
なＰＨの高いアルカリイオン水が取り出されたり、電解
槽の温度が異常に高くなる等のことがなくなる。また、
水圧が高すぎるのにこの装置が作動して、電解効率が低
下したり、この装置に装着されたフィルタ・カートリッ
ジの結合部に漏水を生じたりする等のことがなくなる。

【００３７】前記判定回路から適正範囲内であることを
示す出力が得られている時間を積算する積算タイマを備
え、この積算値が設定値を越えていることを条件に前記
の電圧を逆極性になし得るようにすることにより、電極
面の清浄化ができる。

【００３８】前記電解槽に水道水が供給れさている状態
であることが判定回路の、水圧が適正範囲内であること
を示す出力により検知されている時間を積算する手段を
備え、この積算時間が設定値に達したときにこれを前記
フィルタの使用期限として表示するようにすることによ
り、フィルタの寿命を知ることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の連続式電解イオン水生成装置の要部
を示す構成図である。

【図２】この発明の連続式電解イオン水生成装置の一部
の概略を示す構成図である。

【図３】この発明の連続式電解イオン水生成装置の一部
の概略を示すブロック図である。

【図４】この発明の連続式電解イオン水生成装置の圧力
センサの取付け状態の一実施例を示す概略縦断正面図で
ある。

【図５】この発明の連続式電解イオン水生成装置の圧力
センサの構成の一実施例を示す回路図である。

【図６】この発明の連続式電解イオン水生成装置の圧力
センサの特性を示す特性図である。

【符号の説明】

１ 電解槽 ２ イオン交換膜 ３ 陽極室 ４ 陰極室 ５ 陽電極 ６ 陰電極 ８ 圧力センサ ９ 圧力判定回路 １０ リレー １３ 積算タイマ １６ 活性炭 １７ フィルタ・カートリッジ ２９ フィルタ積算タイマ ３３ 発光ダイオード ３５ 発光ダイオード ３７ 警告ブザー ３８ 発光ダイオード

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 イオン交換膜によって仕切られている陽
   極室と陰極室とにそれぞれ配設された陽電極と陰電極と
   を有する電解槽を備え、この電解槽に供給された水が前
   記陽電極と陰電極とに印加された電解電圧により電解さ
   れて、陽極室からは酸性イオン水が、また陰極室からは
   アルカリイオン水が連続的に得られるようにした連続式
   電解イオン水生成装置であって、 前記電解槽に供給又は電解槽から取り出される水が通る
   経路に設けられた、水圧を検出する圧力センサと、この
   圧力センサの出力により、前記水圧が実質上零か、設定
   された適正範囲内にあるかを判定する判定回路と、この
   判定回路により前記水圧が適正範囲内にあると判定され
   たときには前記電解電圧を印加する電源回路と、適正範
   囲外でしかも実質上零でない場合には警報を発する警報
   手段とを備えたことを特徴とする連続式電解イオン水生
   成装置。
2. 【請求項２】 陽電極と陰電極に印加される電圧の極性
   を逆極性にする切換手段を備え、逆極性にしたときに
   は、陽電極と陰電極の表面の不純物を除去して清浄にす
   るようにしたものにおいて、前記判定回路から適正範囲内であることを示す出力が得
   られている時間を積算する積算タイマを備え、この積算
   値が設定値を越えていることを条件 に前記の電圧を逆極
   性になし得るようにした請求項１記載の連続式電解イオ
   ン水生成装置。
3. 【請求項３】 電解槽へは、活性炭を内蔵しているフィ
   ルタを通った水道水が供給されるようにしたものにおい
   て、 前記電解槽に水道水が供給れさている状態であることが
   判定回路の、水圧が適正範囲内であることを示す出力に
   より検知されている時間を積算する手段を備え、この積
   算時間が設定値に達したときにこれを前記フィルタの使
   用期限として表示するようにしたことを特徴とする請求
   項１記載の連続式電解イオン水生成装置。