JPH0887137A - 電子写真用キャリア及びその製造方法並びに帯電付与部材 - Google Patents

電子写真用キャリア及びその製造方法並びに帯電付与部材

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JPH0887137A
JPH0887137A JP6224558A JP22455894A JPH0887137A JP H0887137 A JPH0887137 A JP H0887137A JP 6224558 A JP6224558 A JP 6224558A JP 22455894 A JP22455894 A JP 22455894A JP H0887137 A JPH0887137 A JP H0887137A
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JP
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resin
hydroxyl group
carrier
compound
phenolic hydroxyl
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JP6224558A
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English (en)
Inventor
Manabu Serizawa
学 芹澤
Ikutaro Nagatsuka
育太郎 長束
Sakon Takahashi
左近 高橋
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 核体粒子並びに帯電付与部材表面に均一に樹
脂を被覆することができ、かつ被覆樹脂内の水酸基を減
少させて、帯電維持性、画質維持性を大幅に向上させ、
画像への濃度ムラや背景部汚れのない優れた画質の得ら
れる電子写真用キャリア及びその製造方法、並びに帯電
付与部材を提供しようとするものである。 【構成】 アルコール性水酸基を有する樹脂を、フェノ
ール性水酸基を有する化合物で架橋した樹脂、又は、フ
ェノール性水酸基を有する化合物の単独重合体からなる
被覆樹脂で核体粒子又は帯電付与部材を被覆することを
特徴とする電子写真用キャリア、その製造方法、及び、
前記樹脂を被覆した電子写真用帯電付与部材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法等により形成される静電荷像を二成分現像剤で現像す
る際に用いる電子写真用キャリア及びその製造方法並び
に帯電付与部材に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法など静電荷像を経て画像情報
を可視化する方法は、現在さまざまの分野で利用されて
いる。電子写真法は、帯電、露光工程で感光体上に静電
潜像を形成し、トナーを含む現像剤で静電潜像を現像
し、転写、定着工程を経て可視化される。ここで用いる
現像剤は、トナーとキャリアからなる二成分現像剤と、
磁性トナーなどのようにトナー単独で用いる一成分現像
剤とがあるが、二成分現像剤は、キャリアが現像材の攪
拌・搬送・帯電などの機能を分担し、現像剤として機能
分離されているため、現像剤の設計が容易であり、現在
広く用いられている。
【0003】特に、樹脂被覆を施したキャリアを用いる
現像剤は、帯電制御性に優れ、環境依存性、経時安定性
の改善が比較的容易である。また、現像方法としては、
古くはカスケード法などが用いられていたが、現在は現
像剤搬送担体として磁気ロールを用いる磁気ブラシ法が
主流である。
【0004】二成分現像剤を用いる磁気ブラシ法には、
現像剤の帯電劣化による画像濃度の低下や、著しい背景
部の汚れの発生、画像へのキャリアの付着による画像の
荒れ、キャリアの消費及び画像濃度ムラの発生などの問
題がある。現像剤の帯電劣化は、キャリアコート層への
トナー成分の固着やコートの剥離などにより帯電劣化が
発生し易く、また、コート層が不均一になると、湿度、
温度などの環境変動時、トナーの追加時、高トナー濃度
時に背景部汚れ等を発生する傾向がある。
【0005】これらの帯電劣化を防止するために、被覆
樹脂の硬度を上げて剥離を抑制したり、被覆樹脂の表面
エネルギーを低下させてキャリアコート層へのトナー成
分の固着を防止したり、又は、それらを併用して帯電劣
化を防止する努力がなされてきた。
【0006】しかし、硬度を上げたり、表面エネルギー
を下げても、芯材との密着性が悪い場合はもちろん、密
着性が良い場合でも、被覆樹脂は芯材の凹部に付着し易
いため、芯材の凸部は芯材が露出して均一なコート層を
形成することが困難であった。また、硬い樹脂は変形に
対して脆く、キャリアの現像機内部での機械的ストレス
に対し、コート層が剥がれ易くなるという問題があっ
た。また、コート層をより均一に堅固にするコーティン
グ方法として、磁性核体粒子と被覆樹脂粉末を乾燥状態
で混合し、加熱冷却しながら塗膜を形成する方法が提案
されているが、近年における画質向上のためのトナー粒
度の小径化及びトナー材料の低融点化の傾向を考慮する
と、上記被覆方法だけで十分な効果を得ることはできな
い。
【0007】上記の問題を解決するために、フェノール
樹脂単体、又は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などとフ
ェノール樹脂との混合物を芯材表面に被覆することが提
案された(特開昭60─178461号公報参照)が、
アクリル樹脂及びエポキシ樹脂は、水酸基を持たないた
め、樹脂同士が互いに結合せず、その結果、被覆の均一
性が欠けたり、強度が不十分であるなどの問題がある。
また、フェノール樹脂単体を被覆する方法では、適当な
溶剤に樹脂を溶解して被覆した後、溶剤を溜去し、さら
に、樹脂を効果させる方法もあるが、溶剤溜去時に高い
シェアがかかるため、均一性に欠けるなどの問題があ
る。
【0008】また、ポリビニルアセタール類を核体粒子
表面に被覆することが提案された(特開昭55─135
857号公報参照)が、ポリビニルアセタール類は樹脂
内部に水酸基を含有するため、その水酸基の影響を受け
易く、キャリアとしての帯電は安定性に欠ける等の問題
がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記の問題を解消し、次の特徴を備えた電子写真用キャリ
ア及び帯電付与部材を提供しようとするものである。 環境変動に基づく帯電性変化を抑制して画質維持性を
改善すること。 トナー追加時の背景部汚れを改善し、現像剤及び帯電
付与部材の寿命を長くすること。 キャリア付着を防止して高画質を確保すること。 黒ベタ及び細線を有する画像の再現性が優れているこ
と。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、環境安定
性、帯電維持性及び画質維持性に優れた被覆樹脂を鋭意
検討する中で、特定の樹脂にフェノール性水酸基を有す
る化合物を架橋した被覆樹脂、又は、フェノール性水酸
基を有する化合物の単独重合体からなる被覆樹脂を用い
ることにより、上記の特性を確保できることを見出し、
本発明を完成することができた。本発明の具体的な態様
は以下のとおりである。
【0011】(1) 核体粒子上に樹脂を被覆してなる電子
写真用キャリアにおいて、前記樹脂としてアルコール性
水酸基を有する樹脂を、フェノール性水酸基を有する化
合物で架橋した樹脂を用いたことを特徴とする電子写真
用キャリア。
【0012】(2) 核体粒子上に樹脂を被覆してなる電子
写真用キャリアにおいて、前記樹脂としてアルコール性
水酸基を有する樹脂を、レゾール又はノボラックで架橋
した樹脂を用いたことを特徴とする電子写真用キャリ
ア。
【0013】(3) 核体粒子上に樹脂を被覆してなる電子
写真用キャリアにおいて、前記樹脂としてポリビニルア
ルコール、ポリビニルアセタール、ポリ酢酸ビニルの鹸
化物から選ばれる樹脂を、レゾール又はノボラックで架
橋した樹脂を用いたことを特徴とする電子写真用キャリ
ア。
【0014】(4) 核体粒子上に樹脂を被覆する電子写真
用キャリアの製造方法において、アルコール性水酸基を
有する樹脂及びフェノール性水酸基を有する化合物を溶
剤に溶解した後、核体粒子と混合し、減圧下で加熱、混
合して溶剤を揮発させ、次いで、フェノール性水酸基含
有化合物による架橋反応温度に加熱して樹脂を硬化する
ことを特徴とする電子写真用キャリアの製造方法。
【0015】(5) 核体粒子上に樹脂を被覆する電子写真
用キャリアの製造方法において、フェノール性水酸基を
有する化合物と、この化合物より低い融点を有し、かつ
アルコール性水酸基を有する樹脂と、核体粒子とを乾燥
状態で混合した後、前記化合物の融点より高く、架橋反
応温度より低い温度で加熱、混練し、次いで、前記架橋
反応温度に加熱して樹脂を硬化することを特徴とする電
子写真用キャリアの製造方法。
【0016】(6) 核体粒子上に樹脂を被覆する電子写真
用キャリアの製造方法において、上記(4) 又は(5) 記載
の方法で樹脂被覆した核体粒子を、前記樹脂を溶解しな
い溶剤に溶解したフェノール性水酸基含有化合物溶液と
混合し、減圧下で加熱、混練して溶剤を揮発させた後、
前記化合物による架橋反応温度に加熱して樹脂を硬化
し、複層被覆することを特徴とする電子写真用キャリア
の製造方法。
【0017】(7) 核体粒子上に樹脂を被覆する電子写真
用キャリアの製造方法において、上記(4) 又は(5) 記載
の方法で樹脂被覆した核体粒子を、フェノール性水酸基
含有化合物と乾燥状態で混合した後、前記化合物の融点
より高く、架橋反応温度より低い温度で加熱、混練し、
次いで、前記化合物による架橋反応温度に加熱して樹脂
を硬化し、複層被覆することを特徴とする電子写真用キ
ャリアの製造方法。
【0018】(8) 核体粒子上に樹脂を被覆してなる電子
写真用キャリアにおいて、前記樹脂がフェノール性水酸
基を有する化合物を乾式硬化せしめてなることを特徴と
する電子写真用キャリア。
【0019】(9) 核体粒子上に樹脂を被覆する電子写真
用キャリアの製造方法において、フェノール性水酸基を
有する化合物と核体粒子とを前記化合物の融点より高温
で、かつ重合反応温度より低温の温度範囲で乾燥状態で
混合し、その後、前記重合反応温度に加熱して重合体を
生成し、核体粒子を重合体で被覆することを特徴とする
電子写真用キャリアの製造方法。
【0020】(10)芯材に樹脂を被覆してなる電子写真用
帯電付与部材において、前記樹脂がアルコール性水酸基
を有する樹脂を、フェノール性水酸基を有する化合物で
架橋した樹脂であることを特徴とする電子写真用帯電付
与部材。
【0021】
【作用】本発明は、アルコール性水酸基を有する樹脂に
フェノール性水酸基を有する化合物を架橋させた被覆樹
脂、又は、フェノール性水酸基を有する化合物の単独重
合体からなる被覆樹脂を用いることにより、電子写真用
キャリア及び帯電付与部材の帯電安定性、キャリア劣化
防止、環境安定性等を向上させることに成功した。フェ
ノール樹脂は芯材への接着性が必ずしも良くないので、
高シエア時に剥がれやすくなる。しかし、アルコール性
水酸基は、フェノール性水酸基とは異なり、芯材との間
で水素結合を形成しやすいため、密着性が良好となる。
このため、溶液乾燥時における高シエアにも耐えること
ができるのである。
【0022】本発明で使用されるアルコール性水酸基を
有する樹脂としては、フェノール性でない水酸基を有す
る樹脂で、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリ酪酸ビニル等の一部鹸化物など、ポリビニル
エステルの鹸化物、ポリビニルホルマール、ポリビニル
ブチラール等のポリビニルアセタール類が挙げられる。
また、酢酸ビニルと水酸基を有しない化合物との共重合
体における共重合成分としては、フッ化ビニリデン、テ
トラフロロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、モノ
クロロトリフロロエチレン、モノクロロエチレン、トリ
フロロエチレン等のビニル系フッ素含有モノマーの共重
合体、スチレン、クロルスチレン、メチルスチレン等の
スチレン類;メチルメタクリレート、メチルアクリレー
ト、プロピルアクリレート、ラウリルアクリレート、メ
タクリル酸、アクリル酸、ブチルメタクリレート、ブチ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、エ
チルメタクリレート等のα−メチレン脂肪族モノカルボ
ン酸類;ジメチルアミノエチルメタクリレート等の含窒
素アクリル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル
等のニトリル類;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリ
ジン等のビニルピリジン類;ビニルエーテル類;ビニル
ケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエン等のオレ
フィン類などを挙げることができる。これらの共重合体
の酢酸ビニル部分若しくはビニルエステル部分を一部又
は全部を鹸化させ、ビニルアルコールと水酸基を有しな
い化合物との共重合体とした樹脂、ポリ酢酸ビニルの一
部を鹸化した樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニル
ブチラール等のビニルアセタール類などである。
【0023】本発明で使用されるフェノール性水酸基を
有する化合物としては、フェノール類とアルデヒド類と
を酸、アルカリ等の触媒を用いて反応させたレゾール、
ノボラック、具体的には、モノメチロールフェノール、
ジメチロールフェノール、トリメチールフェノール及び
それらの混合物を挙げることができる。フェノール類と
しては、フェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-
クレゾール、2,3-キシレノール、2,4-キシレノール、2,
5-キシレノール、2,6-キシレノール、3,4-キシレノー
ル、3,5-キシレノール、o-エチルフェノール、m-エチル
フェノール、p-エチルフェノール、p-フェニルフェノー
ル、p-ターシャリブチルフェノール、p-ターシャリアミ
ルフェノール、ビスフェノールA、レゾルシノール等を
挙げることができる。また、アルデヒド類としては、ホ
ルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ヘキサメチレ
ンテトラミン、フルフラール等を挙げることができる。
【0024】被覆樹脂中の、上記フェノール性水酸基含
有化合物の配合量は、2〜100重量%、好ましくは5
〜80重量%の範囲が適している。フェノール樹脂は一
般に硬く、耐衝撃性、耐磨耗性に優れた特性を有してい
るが、配合量が2重量%を下回ると、フェノール樹脂の
効果が現れにくい。また、フェノール樹脂は水酸基を含
有する樹脂の水酸基と反応するため、水酸基を含有する
樹脂は、本来有する帯電の環境安定性の悪さをカバーし
て上記の効果を奏するものと思われる。
【0025】本発明で使用する核体粒子としては、フェ
ライト粒子、造粒マグネタイト粒子など、ほぼ球形の形
状を有し、表面性を制御可能な粒子が適しており、平均
粒径は20〜120μmの範囲が好ましい。本発明の帯
電付与部材は、金属スリーブやブレードなどの表面に上
記の被覆樹脂をコートしたものである。
【0026】なお、本発明の製造方法に使用する装置と
しては、加熱ニーダー、加熱型ヘンシェルミキサー、U
Mミキサー、プラネタリーミキサー等を挙げることがで
きる。
【0027】本発明のキャリアは、トナーと混合して二
成分現像剤として用いられる。トナーは結着樹脂中に着
色剤等を分散させたものである。トナーに使用する結着
樹脂としては、スチレン、パラクロロスチレン、α−メ
チルスチレン等のスチレン類;(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n
−プロピル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)ア
クリル酸2−エチルヘキシル等のα−メチレン脂肪族モ
ノカルボン酸エステル類;アクリロニトリル、メタアク
リロニトリル等のビニルニトリル類;2−ビニルピリジ
ン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類;ビニル
メチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニル
エーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケト
ン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニケトン類;エ
チレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン等の不飽
和炭化水素類及びそのハロゲン化物、クロロプレン等の
ハロゲン系不飽和炭化水素類などの単量体による重合
体、又は、これらの単量体を2種以上組み合わせて得る
共重合体、並びに、これらの混合物、さらには、ロジン
変性樹脂、フェノールホルマリン樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹
脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等の非ビニル縮
合系樹脂、又は、これらと前記ビニル系樹脂との混合物
を挙げることができる。
【0028】トナーに使用する着色剤としては、カーボ
ンブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコ
オイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブル
ー、メチレンブルー、ローズベンガル、フタロシアニン
ブルー、又は、これらの混合物を挙げることができる。
【0029】着色剤以外のトナー成分としては、荷電制
御剤、オフセット防止剤、流動性向上剤などがあり、必
要に応じて磁性体微粉末を含有してもよい。トナーの粒
径の小径化は高画質化の傾向があり、平均粒径は5〜1
2μm、好ましくは5〜10μmの範囲が適している。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳述するが、こ
れにより本発明が限定されるものではない。なお、実施
例において「部」は重量部を意味する。 〔実施例1〕ポリビニルホルマール樹脂(チッソ社製、
ビニレックK)15部と、フェノール性水酸基を有する
化合物(群栄化学社製、PS2105)5部を、テトラ
ヒドロフラン500部に溶解し、この溶液とCu−Zn
フェライト(パウダーテック社製、平均粒径50μm)
1000部を5L小型ニーダーに投入し、室温、常圧で
15分間混合した後、攪拌しながら減圧加熱して溶剤で
あるテトラヒドロフランを留去し、次いで、160℃で
30分間加熱混合し、冷却後105μmの篩で篩分して
キャリアを得た。
【0031】〔実施例2〕ポリビニルブチラール樹脂
(積水化学社製、エスレックBXL)15部と、Cu−
Znフェライト(パウダーテック社製、平均粒径50μ
m)1000部を5L小型ニーダーに投入し、200℃
で60分間加熱混合し、冷却後、さらに、フェノール性
水酸基を有する化合物(群栄化学社製、PL2211)
5部をメタノール300部に溶解したメタノール溶液を
添加して室温、常圧で15分間混合した後、攪拌しなが
ら減圧加熱して溶剤を留去し、次いで、150℃で30
分間加熱混合し、冷却後105μmの篩で篩分してキャ
リアを得た。
【0032】〔実施例3〕ポリビニルアルコール・ポリ
酢酸ビニル共重合体(クラレ社製、PVA−405、共
重合比94:6)4部とフェノール性水酸基を有する化
合物(群栄化学社製、PL6222)40部をメタノー
ル500部に溶解し、この溶液とCu−Znフェライト
(パウダーテック社製、平均粒径50μm)1000部
を5L小型ニーダーに投入し、室温、常圧で15分間混
合した後、攪拌しながら減圧加熱して溶剤のメタノール
を留去し、次いで、160℃で30分間加熱混合し、冷
却後105μmの篩で篩分してキャリアを得た。
【0033】〔実施例4〕フェノール性水酸基を有する
化合物(群栄化学社製、PS2105)20部とCu−
Znフェライト(パウダーテック社製、平均粒径50μ
m)1000部を5L小型ニーダーに投入し、90℃で
40分間加熱混合し、その後、150℃で30分間加熱
混合し、冷却後105μmの篩で篩分してキャリアを得
た。
【0034】〔比較例1〕ポリビニルブチラール樹脂
(積水化学社製、エスレックBXL)15部とCu−Z
nフェライト(パウダーテック社製、平均粒径50μ
m)1000部を5L小型ニーダーに投入し、200℃
で60分間加熱混練し、冷却後105μmの篩で篩分し
てキャリアを得た。
【0035】〔比較例2〕フェノール性水酸基を有する
化合物(群栄化学社製、PS2105)20部をメタノ
ール500部に溶解し、この溶液とCu−Znフェライ
ト(パウダーテック社製、平均粒径50μm)1000
部を5L小型ニーダーに投入し、室温、常圧で15分間
混合溶解した後、攪拌しながら減圧加熱して溶剤である
メタノールを留去し、さらに、160℃で30分間加熱
混合し、冷却後105μmの篩で篩分してキャリアを得
た。
【0036】(トナーの製造例1)結着樹脂(スチレン
・n−ブチルメタクリレート)87部、カーボンブラッ
ク(キャボット社製、BPL)8部、帯電制御剤(保土
谷化学社製、TRH)1部、及び、ポリプロピレンワッ
クス(三洋化成社製、660P)4部を用い、混練粉砕
法で平均粒径7.5μmのトナー粒子を得た。そして、
このトナー粒子100部に対してコロイダルシリカ(日
本アエロジル社製、R972)1部を添加してヘンシエ
ルミキサーで混合して評価用トナーとした。
【0037】(画質評価試験)上記実施例1〜4及び比
較例1〜2のキャリアを、トナー濃度5%になるように
上記トナーと混合して評価用現像剤を作製した。この現
像剤について、富士ゼロックス社製VIVACE400
改造機を用いて画質評価を行い、表1の結果を得た。表
1から明らかなように、実施例1〜4は比較例1〜2に
対して画質安定性が良く、コート層の耐剥離性も優れて
いることが分かる。
【0038】
【表1】
【0039】〔実施例5〕ポリビニルホルマール樹脂
(チッソ社製、ビニレックK)15部とフェノール性水
酸基を有する化合物(群栄化学社製、PS2105)5
部をテトラヒドロフラン600部に溶解してテトラヒド
ロフラン溶液を調整した。そして、富士ゼロックス社製
レーザープリンター4105用のステンレス製現像ロー
ルスリーブを上記のテトラヒドロフラン溶液中にディッ
ピングさせ、ロールスリーブ上に0.007g/cm2
の被膜を形成した。
【0040】〔比較例3〕富士ゼロックス社製レーザー
プリンター4105用ステンレス製現像ロールスリーブ
をそのまま使用した。
【0041】(トナーの製造例2)結着樹脂(スチレン
・n−ブチルメタクリレート)44部、マグネタイト粉
(戸田工業社製、EPT−1000)50部、帯電制御
剤(保土谷化学社製、TRH)2部、及び、ポリプロピ
レンワックス(三洋化成社製、660P)4部を用い、
混練粉砕法で平均粒径9.0μmのトナー粒子を得た。
そして、このトナー粒子100部に対してコロイダルシ
リカ(日本アエロジル社製、R972)0.8部を添加
してヘンシエルミキサーで混合して評価用トナーとし
た。
【0042】(画質評価試験)上記実施例5及び比較例
3の現像ロールスリーブを富士ゼロックス社製レーザー
プリンター4105に装着し、トナー製造例2のトナー
を用いて画質評価試験を行い、表2の結果を得た。表2
から明らかなように、実施例5の現像ロールスリーブは
比較例3に対して画質安定性が良く、コート層の耐剥離
性も優れていることが分かる。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、キャリア並びに帯電付与部材表面へのコート均一
性を向上させ、かつ、被覆樹脂内の水酸基を減少させる
ことにより、帯電維持性、画質維持性を大幅に向上させ
ることができ、画像への濃度ムラや背景部汚れのない優
れた画質を得ることができるようになった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核体粒子上に樹脂を被覆してなる電子写
    真用キャリアにおいて、前記樹脂としてアルコール性水
    酸基を有する樹脂を、フェノール性水酸基を有する化合
    物で架橋した樹脂を用いたことを特徴とする電子写真用
    キャリア。
  2. 【請求項2】 核体粒子上に樹脂を被覆する電子写真用
    キャリアの製造方法において、アルコール性水酸基を有
    する樹脂及びフェノール性水酸基を有する化合物を溶剤
    に溶解した後、核体粒子と混合し、減圧下で加熱、混練
    して溶剤を揮発させ、次いで、フェノール性水酸基含有
    化合物による架橋反応温度に加熱して樹脂を硬化するこ
    とを特徴とする電子写真用キャリアの製造方法。
  3. 【請求項3】 核体粒子上に樹脂を被覆する電子写真用
    キャリアの製造方法において、フェノール性水酸基を有
    する化合物と、この化合物の架橋反応温度より低い融点
    を有し、かつ、アルコール性水酸基を有する樹脂と、核
    体粒子とを乾燥状態で混合した後、前記化合物の融点よ
    り高く、架橋反応温度より低い温度で加熱、混合し、次
    いで、前記架橋反応温度に加熱して樹脂を硬化すること
    を特徴とする電子写真用キャリアの製造方法。
  4. 【請求項4】 核体粒子上に樹脂を被覆してなる電子写
    真用キャリアにおいて、前記樹脂がフェノール性水酸基
    を有する化合物を乾式硬化せしめてなることを特徴とす
    る電子写真用キャリア。
  5. 【請求項5】 核体粒子上に樹脂を被覆する電子写真用
    キャリアの製造方法において、フェノール性水酸基を有
    する化合物と核体粒子とを前記化合物の融点より高温
    で、かつ重合反応温度より低温の温度範囲で乾燥状態で
    混合し、その後、前記重合反応温度以上に加熱して重合
    体を生成し、核体粒子を重合体で被覆することを特徴と
    する電子写真用キャリアの製造方法。
  6. 【請求項6】 芯材に樹脂を被覆してなる電子写真用帯
    電付与部材において、前記樹脂としてアルコール性水酸
    基を有する樹脂を、フェノール性水酸基を有する化合物
    で架橋した樹脂を用いたことを特徴とする電子写真用帯
    電付与部材。
  7. 【請求項7】 芯材に樹脂を被覆してなる電子写真用帯
    電付与部材において、前記樹脂としてフェノール性水酸
    基を有する化合物を乾式硬化せしめてなることを特徴と
    する電子写真用帯電付与部材。
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