JPH0886422A - 小型簡易ゴミ焼却炉 - Google Patents

小型簡易ゴミ焼却炉

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JPH0886422A
JPH0886422A JP22287094A JP22287094A JPH0886422A JP H0886422 A JPH0886422 A JP H0886422A JP 22287094 A JP22287094 A JP 22287094A JP 22287094 A JP22287094 A JP 22287094A JP H0886422 A JPH0886422 A JP H0886422A
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grate
furnace body
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garbage
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Mitsuaki Matsuo
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工場で量産でき、軽量にして剛性と耐久性を
有する構造簡単、製造コスト安価、燃焼効率がよく、安
全性の高い、紙類、プラスチック類、枯れ草等を焼却す
る小型簡易ゴミ焼却炉の提供。 【構成】 炉体とゴミ投入ホッパー部とからなり、炉体
のゴミ燃焼部はその外板の内面に断熱空間を有するよう
に内板が取付けられた二重構造とされており、ゴミ燃焼
部の下部には火格子が設けられており、火格子はその高
さが異なる大小の山型状部材を交互に平行に設けたもの
であり、大きい山型部材は燃焼空気の流通部及び空気流
出部を有し、ゴミ投入ホッパー部は、固定仕切板、可動
仕切板、傾斜板を有し、火格子の下部には挿脱自在の灰
受け部材が、火格子下部の炉体の左右側壁には複数の燃
焼用空気導入孔が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭や比較的小さな組
織体等から出る新聞紙、雑誌等の紙類、プラスチック
類、木片、枯れ草、枯れ木等の可燃性のゴミを焼却する
小型簡易ゴミ焼却炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の家庭用のゴミ焼却炉は、コンクリ
ートで造った壁面或いはれんがやコンクリートブロック
を積み上げて造った壁面を有し、前記の素材で造った天
井部に煙突や蓋を有するゴミ投入部が設けられており、
壁面の所定位置に灰の取り出し口が設けられて構成され
た炉内に、火格子を有するものが一般に知られている。
【0003】そして、例えば特開平1ー217113号
公報には、「開閉自在な蓋を有する箱状の本体の内部に
耐熱性の炉材を貼り巡らし、この炉材の底辺に固定され
た固定火格子とその下部に密接して設けた可動火格子
と、前記固定火格子の中央に前記炉材内部に突出するよ
うに設けたヒータカバーと、炉材内部に燃焼用空気を送
る給気管と、前記ヒーターカバー内に突出して固定し、
ごみを焼却するヒーターと、前記固定火格子の下部に備
えた灰受皿と、前記本体内で発生するガスを排気させる
排気口とを備えた厨芥等のごみを焼却させる家庭用のご
み処理装置」が記載されている。
【0004】また、特開平4−344013号公報に
は、「4は、下半部および上半部のそれぞれに後述する
可動火格子が摺動する円弧状の凹状摺動面4A、4Bが
形成された山型の下部固定火格子であり、焼却炉内に投
入されるごみの流れ方向に沿って間隔をあけて平行に配
されている。下部固定火格子4は、山型に形成されてい
るので、下部固定火格子4の下方からの空気による冷却
効果が高い。」、「可動火格子6は、底面6Aに連通する
複数個の空気孔7が形成されている。」、「下部固定火
格子4の下方部から空気孔7を通り、可動火格子6上の
ごみを燃焼させるための燃焼用空気の流速を高めて、ご
みの燃焼効率を高める、」、および「可動火格子6上の
ごみは十分に攪拌されながら、可動火格子6に形成され
た空気孔7からの燃焼空気によって燃焼し、灰になって
焼却炉の排出口から排出される。」ことが記載されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】前記の従来から知ら
れている家庭用のゴミ焼却炉は、場所打ちコンクリート
或いは、れんがやコンクリートブロックで壁面等が造ら
れており、その設置場所で造成されるものであり、工場
で量産するものでないために、その製造コストも高いも
のとなるという問題を有するものである。
【0006】ところで、工場生産される家庭用のゴミ焼
却炉の一例として、上記特開平1ー217113号公報
に記載されているものがあるが、このものは、「箱状の
本体の内部に耐熱性の炉材を貼り巡らし、底辺に固定さ
れた固定火格子とその下部に可動火格子、ヒータカバ
ー、炉材内部に燃焼用空気を送る給気管と、ごみを焼却
するヒーターと、本体内で発生するガスを排気させる排
気口とを備えた厨芥等のごみを焼却させる家庭用のごみ
処理装置」であって、水分を含んだ厨芥等のゴミを焼却
する複雑な構造をした従って製造コストの高いしかもそ
の重量も大きいものであり、設置場所への運搬の費用も
高いものになるというものである。
【0007】また、特開平4ー344013号公報に記
載されているものは、可動火格子、下部固定火格子を備
えた、可動火格子上のごみを十分に攪拌しながら、可動
火格子に形成された空気孔からの燃焼空気によって燃焼
するという大規模な設備のゴミ焼却炉である。
【0008】本発明は、工場で量産できる軽量にして剛
性と耐久性を有する構造簡単な、製造コストの安価な、
しかも燃焼効率がよく、安全性の高い家庭用或いは小組
織体に適した新聞紙、雑誌等の紙類、プラスチック類、
木片、枯れ草、枯れ木等の可燃性のゴミを焼却する小型
簡易ゴミ焼却炉を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明に係る小型簡易
ゴミ焼却炉は、薄鉄板からなる箱状の炉体とゴミ投入ホ
ッパー部とを有し、炉体のゴミ燃焼部は、炉体の上部後
方に設けられている煙突の部分から前下がりに傾斜して
いる上板部と左右側壁部と後部壁部を構成する各外板の
内面に断熱空間を有するように内板が取付けられた二重
構造とされており、ゴミ燃焼部の下部には火格子が挿脱
自在に設けられており、前記火格子は箱状炉体の前後方
向に、交互にその高さが異なる大小の断面山型状をし、
その頂部は鋭角の山型部材が平行にしかも山型部材間は
空間部となるように構成されており、大きい山型部材に
は燃焼空気の流通部及びそれに連通した空気流出部が設
けられており、ゴミ投入ホッパー部は前記前下がりの傾
斜上板部の前方に設けられているゴミ投入開口と、該開
口の開閉自在の蓋体と、前記ゴミ投入開口の後部下方に
設けられた固定仕切板と、該固定仕切板の下端に搖動自
在に設けられている可動仕切板と、前記ゴミ投入開口の
前部から前記可動仕切板の下端部付近に位置するように
設けられている傾斜板と、左右の外板とから構成されて
おり、火格子の下部には挿脱自在の灰受け部材が設けら
れており、火格子下部の炉体の左右側壁を構成する外板
には複数の燃焼用空気導入孔が設けられている。
【0010】本発明に係る小型簡易ゴミ焼却炉は、薄鉄
板からなるほぼ円筒状の炉体とゴミ投入ホッパー部とを
有し、炉体のゴミ燃焼部は、炉体の上部後方に設けられ
ている煙突の部分から前下がりに傾斜している上板部と
側壁部を構成する外板で構成されており、前記ゴミホッ
パー部を除くゴミ燃焼部の外周には炉体の外板を囲むよ
うに且つ外板との間に空間部を有して保護部材が取り付
けられており、ゴミ燃焼部の下部には火格子が挿脱自在
に設けられており、前記火格子は箱状炉体の前後方向
に、交互にその高さが異なる大小の断面山型状をし、そ
の頂部は鋭角の山型部材が平行にしかも山型部材間は空
間部となるように構成されており、大きい山型部材には
燃焼空気の流通部及びそれに連通した空気流出部が設け
られており、ゴミ投入ホッパー部は前記前下がりの傾斜
上板部の前方に設けられているゴミ投入開口と、該開口
の開閉自在の蓋体と、前記ゴミ投入開口の後部下方に設
けられた固定仕切板と、該固定仕切板の下端に搖動自在
に設けられている可動仕切板と、前記ゴミ投入開口の前
部から前記可動仕切板の下端部付近に位置するように設
けられている傾斜板と、左右の外板とから構成されてお
り、火格子の下部には前下りに傾斜した灰受け部材が設
けられており、火格子下部の炉体の側壁を構成する外板
には複数の燃焼用空気導入孔が設けられている。
【0011】
【作用】本発明に係る小型簡易ゴミ焼却炉の作用につい
て説明すると、火格子、灰受け部材、煙突等を含む本発
明に係る小型簡易ゴミ焼却炉を構成する各部材は、薄い
鉄板製のものであるので、融解亜鉛浸漬鍍金の液槽に漬
けるだけの簡単な工程による防腐鍍金層が形成されてお
り、紙やプラスチック等のゴミの燃焼温度に十分に耐え
ることができる軽量にして耐久性を持っているものであ
る。
【0012】箱状の炉体は、円形の炉体よりも燃焼させ
るゴミの量を多くすることができ、薄い鉄板を使用した
断熱空間を有する外板の内側に内板を有する二重構造の
炉体としているので、高い熱応力が作用しても、また、
何等かの外力が作用しても容易に歪むことはなく、また
断熱空間がゴミ燃焼部の外周に設けられているので、高
い熱に対して安全である。
【0013】火格子の高さの異なる大きな山型部材の鋭
角の頂部と小さな山型部材の鋭角の頂部とが交互に平行
に、しかも空間部を持って設けられているので、層状に
入れられた紙等のゴミが密に詰まることなく、空隙部や
間隙を持つて火格子の上に重なるので、燃焼空気の流動
がよく、したがって燃焼が早く、効率よく、確実に自然
燃焼させることができる。
【0014】火格子は、頂部が鋭角をした大小の山型部
材を交互に平行に有し、大きな山型部材には空気流通部
と空気流出孔或いは空気流出開口が設けられており、火
格子下部の壁面を構成する外板に燃焼空気導入孔が設け
られているので、刈り取られ乾燥した草や枯れ木、枯れ
草等はほぼ完全燃焼させることができるので、煙の出も
少なく、したがって空気汚染を起こすこともなく環境保
全上有益であり、例えば農家や一般家庭での落ち葉や枯
れ草の焼却に適している。
【0015】また、火格子は、頂部が鋭角をした大小の
山型部材を交互に平行に有し、大きな山型部材には空気
流通部と空気流出孔或いは空気流出開口が設けられてい
るので、灰が落ち易い上に、空気の流通がよいので、一
般に燃えにくいと言われている新聞紙や雑誌、図書等の
層状の紙ゴミであっても早く効率よく燃やすことができ
る。
【0016】ゴミ投入ホッパー部とゴミ燃焼部との境界
に固定仕切板、可動仕切板が設けられているので、新し
く燃やすゴミを蓋体を開いてゴミ焼却中にゴミ投入ホッ
パー部に入れ、そのゴミを押し込むと、可動仕切板が開
きゴミはゴミ燃焼部内に落下し燃焼するが、ゴミが燃焼
部内に落下すると可動仕切板が閉まり、ゴミ燃焼部の炎
がゴミ投入ホッパー部を経て吹き出してくることがない
ので、ゴミをゴミ投入ホッパー部8に入れたときに安全
である。
【0017】径の大きい炉体は、自重により歪易いため
に板厚を大きくしなければならず、そのために炉体の重
量が大きくなるという問題を有しているが、本発明の円
形の炉体は段押し加工により円形としているので、薄板
の鉄板でありながら歪みに対する補強効果を有してい
る。
【0018】
【実施例】図は、本発明に係る小型簡易ゴミ焼却炉の実
施例を示すもので、図1は小型簡易ゴミ焼却炉の一実施
例の側面断面図、図2は図1に示すものの一部を破断し
て示す正面図、図3は図1に示すものの平面図、図4は
小型簡易ゴミ焼却炉に適した火格子の平面図、図5は図
4のA−A線の断面図、図6は小型簡易ゴミ焼却炉に適
した火格子の他の実施例を示す平面図、図7は図6のB
−B線の断面図、図8は図4に示す大きい山型部材の傾
斜部の側面図、図9は図6に示す大きい山型部材の傾斜
部の側面図、図10は大きい山型部材の傾斜部の他の実
施例の側面図、図11は小型簡易ゴミ焼却炉の他の実施
例の側面断面図、図12は図11に示すものの一部を破
断した正面図、そして図13は図11に示すものの平面
図である。
【0019】図1、図2及び図3に示す箱状の炉体1及
びゴミ投入ホッパー部8は、亜鉛鍍金層を有する薄鉄板
で構成されており、炉体1のゴミ燃焼部10の外板2の
内側部分にはゴミ投入ホッパー部8及び煙突5の部分を
除いて内板3を断熱空間4を形成するように内板3が溶
接して取り付けられており、その部分は外板2、内板3
からなる二重構造とされている。
【0020】煙突5の部分から前下がりに傾斜している
上板部6にゴミ投入開口7が設けられており、ゴミ投入
開口7には蝶番31等によって開閉自在の蓋体9が設け
られており、前記ゴミ投入開口7の後部下方に開口7の
幅にほぼ等しい幅で且つ所望の長さを有する固定仕切板
11がその下端がやや前方向に位置するように固定され
ており、該固定仕切板11の下端に可動仕切板12が搖
動自在に垂下状態でヒンジ13によって設けられてお
り、前記ゴミ投入開口7の前部から可動仕切板12の下
端部付近に位置するように傾斜板32が設けられてお
り、ゴミ投入ホッパー部8はゴミ投入開口7、固定仕切
板11、可動仕切板12及び箱状の炉体1の左右の外板
2により構成されている。なお、20は可動仕切板12
の下端が係合してゴミ投入ホッパー部8を閉じる係合
部、28は蓋体の開閉把手である。
【0021】炉体1の前記ゴミ投入ホッパー部8の下部
には、火格子14が把手29によって挿脱できるように
左右の火格子支持部材25、25上に設けられている。
【0022】火格子14は炉体1の前後方向に、交互に
その高さが異なる大小の断面山型状をした大きい山型部
材15と小さい山型部材16が平行にしかもこの大小の
山型状部材15、16間は空間部24となるように火格
子14の後部枠体部材21及び前部枠体部材22間にそ
れぞれ溶接されて取り付けられている。なお、火格子1
4はさらにその左右に左右枠体部材23、23を有して
いる。
【0023】図4から図10を参照して、火格子14の
具体的構造を説明すると、図4、図5及び図8に示す火
格子14の第1の実施例のものは、炉体1の前後方向
に、交互にその高さが異なる大小の断面山型状をしたし
かもその先端は鋭角とされている大きい山型部材15と
小さい山型部材16が平行にしかもこの大小の山型状部
材15、16間は空間部24となるように火格子14の
後部枠体部材21及び前部枠体部材22間にそれぞれ溶
接されて取り付けられており、大きい山型部材の左右の
傾斜部34、34の下部に形成される三角形状の空気流
通部17と左右の傾斜部34、34には燃焼空気を流出
させるの複数の空気流出孔18、18が設けられてい
る。なお、燃焼空気を流出させるの複数の空気流出孔1
8、18は一方の傾斜部34に設けてもよい。
【0024】図6、図7、図9及び図10に示す火格子
14の他の実施例のものは、その先端が鋭角とされてい
る大きい山型部材15の左右の傾斜部34、34の上部
に、燃焼空気を流出させるの複数の空気流出開口19、
19が設けられている。なお、燃焼空気を流出させる開
口の形状は、図6及び図9に示すほぼ円形をしたもの、
或いは楕円形をしたものであってもよく、さらに図10
に示すような三角形状のものであってもよい。また、複
数の空気流出開口19は傾斜部34、34の下部に形成
される三角形状の空気流通部17に連通する限りにおい
ては、一方の傾斜部34に設けてもよい。また、火格子
14の大小山型部材15、16は、炉体1の左右方向に
平行に設けられてもよい。
【0025】火格子14の下部には、引き出し形の箱状
の灰受部材26が設けられており、火格子14と灰受部
材26の間の炉体1の左右の外板2には複数の燃焼空気
導入27孔が設けられている。なお、火格子14の部分
から下の部分は、燃焼温度がさほど高くないので、その
部分には内板3は取り付けられていない。
【0026】次に、本発明にかかる小型簡易ゴミ焼却炉
の他の実施例について、図11から図13を参照して説
明すると、亜鉛鍍金層を有する段押し加工されて、薄鉄
板からなるほぼ円筒状の炉体35の上部後方に煙突5が
設けられており、煙突5部分から前下がりに傾斜してい
る上板部6に円形炉体35の上板部6の所定位置に、水
平にゴミ投入開口36部が設けられており、ゴミ投入開
口7が設けられており、該開口7には開閉自在の蓋体9
が設けられている。
【0027】ゴミ投入開口7の後方部から下方に開口7
の幅にほぼ等しい幅で且つ所望の長さを有する固定仕切
板11がその下端がやや前方向に位置するように固定さ
れており、該固定仕切板11の下端に可動仕切板12が
搖動自在に垂下状態で係合部20に係合するように設け
られている。
【0028】ゴミ投入開口7の前部から前記可動仕切板
12の下端部付近に位置するようにゴミ投入ホッパー部
8の傾斜板32が設けられており、前記ゴミ投入開口
7、蓋体9、固定仕切板11、可動仕切板12及び左右
の外板2、2でゴミ投入ホッパー部8が構成されてい
る。
【0029】ゴミ燃焼部10の下部に火格子14が挿脱
自在に設けられており、火格子14は炉体1の前後方向
に、交互にその高さが異なる大小の断面山型状をした山
型部材15、16が平行にしかも山型部材15、16間
は空間部24となるように構成されており、山型部材1
5、16には燃焼空気の流出のための複数の空気流出孔
18、空気流出開口19が設けられており、炉壁を構成
する外板2の外面を囲むように且つ外板2との間に空間
部を有する薄鉄板からなる保護部材37が設けられてい
る。
【0030】炉体1のゴミ投入ホッパー部8の下部に
は、火格子14が把手29によって挿脱できるように左
右の火格子支持部材25、25上に設けられている。
【0031】火格子14は炉体1の前後方向に、交互に
その高さが異なる大小の断面山型状をした大きい山型部
材15と小さい山型部材16が平行にしかもこの大小の
山型状部材15、16間は空間部24となるように火格
子14の後部枠体部材21及び前部枠体部材22間にそ
れぞれ溶接されて取り付けられている。なお、火格子1
4はさらにその左右に左右枠体部材23、23を有して
いる。
【0032】火格子14の構造は、先に説明した図4か
ら図10に示すものとほぼ同じ構造のものであるのでこ
こでは、円形の炉体35に適した構造とした部分につい
て説明をする。火格子14は直線状の左右枠体部材2
3、23と炉体35の壁面の形状であるの後部枠体部材
21は円形炉体35の弧状壁面の形状に合致するように
円弧状をしており、円形炉体35の弧状壁面にその両端
を溶接等によって取り付けられている直線状の火格子支
持棒状部材41、41に支持されて挿脱自在に設けられ
ている。
【0033】後部枠体部材21に溶接によって取り付け
られている大小の山型状部材15、16の長さも上記円
弧にしたがった長さとされている。火格子14の後部枠
体部材21は円形炉体35の弧状壁面の形状に合致する
ように円弧状をしており、したがって後部枠体部材21
に溶接によって取り付けられている大小の山型状部材1
5、16の長さも上記円弧にしたがった長さとされてい
る。
【0034】火格子14はさらにその左右に左右枠体部
材23、23を有しており、炉体35の円弧状の炉体3
5の壁面と上記左右枠体部材23、23との間にできる
空間部から燃やされるゴミが傾斜して設けられている灰
受部材39に直接落下することを防ぐために左右のゴミ
受け棒状部材43が炉体1の壁面に設けられている。4
2は火格子14の後部枠体部材21を直線状のものとし
たときの後部ゴミ受け棒状部材である。なお、40は灰
取りだし口である。
【0035】円形の炉体35は、そのゴミ燃焼部10の
外板2の内面に断熱空間を有するように内板3が設けら
れていないので、ゴミ燃焼中に炉体35に不用意に触れ
ることによる火傷等の危険を防ぐために、炉体35の外
面に板状体37から成る危険からの保護部材37が炉体
35の外面に溶接によって取り付けられたスタッドボル
ト38を介して一定の間隙50を有するようにゴミ投入
ホッパー部8の部分以外のゴミ燃焼部10を取り囲むよ
うに取り付けられている。
【0036】本発明に係る小型簡易ゴミ焼却炉の実施例
のものの作用について説明すると、火格子14、灰受け
部材26、煙突5等を含む本発明に係る小型簡易ゴミ焼
却炉を構成する各部材は、薄い鉄板製のものであるの
で、融解亜鉛浸漬鍍金の液槽に漬けるだけの簡単な工程
による防腐鍍金層が形成されており、紙やプラスチック
等のゴミの燃焼温度に十分に耐えることができる軽量に
して耐久性を持っているものである。
【0037】箱状の炉体1は、円形の炉体35よりも燃
焼させるゴミの量を多くすることができ、薄い鉄板を使
用した断熱空間4を有する外板2の内側に内板3を有す
る二重構造の炉体1としているので、高い熱応力が作用
しても、また、何等かの外力が作用しても容易に歪むこ
とはなく、また断熱空間4がゴミ燃焼部4の外周に設け
られているので、高い熱に対して安全である。
【0038】火格子14の高さの異なる大きな山型部材
15の鋭角の頂部33と小さな山型部材16の鋭角の頂
部33とが交互に平行に、しかも空間部24を持って設
けられているので、層状に入れられた紙等のゴミが密に
詰まることなく、空隙部や間隙を持つて火格子14の上
に重なるので、燃焼空気の流動がよく、したがって燃焼
が早く、効率よく、確実に自然燃焼させることができ
る。
【0039】火格子14は、頂部33が鋭角をした大小
の山型部材15、16を交互に平行に有し、大きな山型
部材15には空気流通部17と空気流出孔18或いは空
気流出開口19が設けられており、火格子14下部の壁
面を構成する外板2に燃焼空気導入孔27が設けられて
いるので、刈り取られ乾燥した草や枯れ木、枯れ草等は
ほぼ完全燃焼させることができるので、煙の出も少な
く、したがって空気汚染を起こすこともなく環境保全上
有益であり、例えば農家や一般家庭での落ち葉や枯れ草
の焼却に適している。
【0040】また、火格子14は、頂部33が鋭角をし
た大小の山型部材15、16を交互に平行に有し、大き
な山型部材15には空気流通部17と空気流出孔18或
いは空気流出開口19が設けられているので、灰が落ち
易い上に、空気の流通がよいので、一般に燃えにくいと
言われている新聞紙や雑誌、図書等の層状の紙ゴミであ
っても早く効率よく燃やすことができる。
【0041】ゴミ投入ホッパー部8とゴミ燃焼部10と
の境界に固定仕切板11、可動仕切板12が設けられて
いるので、新しく燃やすゴミを蓋体9を開いてゴミ焼却
中にゴミ投入ホッパー部8に入れ、そのゴミを押し込む
と、可動仕切板12が開きゴミはゴミ燃焼部10内に落
下し燃焼するが、ゴミが燃焼部10内に落下すると可動
仕切板12が閉まり、ゴミ燃焼部10の炎がゴミ投入ホ
ッパー部8を経て吹き出してくることがないので、ゴミ
をゴミ投入ホッパー部8に入れたときに安全である。
【0042】径の大きい炉体は、自重により歪易いため
に板厚を大きくしなければならず、そのために炉体の重
量が大きくなるという問題を有しているが、本発明の円
形の炉体35は段押し加工により円形としているので、
薄板の鉄板でありながら歪みに対する補強効果を有して
いる。
【0043】
【発明の効果】本発明に係る小型簡易ゴミ焼却炉は、工
場で量産できる軽量にして剛性と耐久性を有する構造簡
単な、製造コストの安価な、しかも燃焼効率がよく、安
全性の高い家庭用或いは小組織体に適した新聞紙、雑誌
等の紙類、プラスチック類、木片、枯れ草、枯れ木等の
可燃性のゴミを焼却することができるという効果を有す
るものである。
【0044】本発明に係る小型簡易ゴミ焼却炉は、その
設置場所への運搬コストも安く、そして迅速且つ容易に
その設置ができる上に、子供等が不用意に近づいても安
全であるので、家庭或いは小さな組織体に適したもので
あるという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明に係る小型簡易ゴミ焼却炉の実施例を示す
ものである。
【図1】小型簡易ゴミ焼却炉の一実施例の側面断面図で
ある。
【図2】図1に示すものの一部を破断して示す正面図で
ある。
【図3】図1に示すものの平面図である。
【図4】小型簡易ゴミ焼却炉に適した火格子の平面図で
ある。
【図5】図4のA−A線の断面図である。
【図6】小型簡易ゴミ焼却炉に適した火格子の他の実施
例を示す平面図である。
【図7】図6のB−B線の断面図である。
【図8】図4に示す大きい山型部材の傾斜部の側面図で
ある。
【図9】図6に示す大きい山型部材の傾斜部の側面図で
ある。
【図10】大きい山型部材の傾斜部の他の実施例の側面
図である。
【図11】小型簡易ゴミ焼却炉の他の実施例の側面断面
図である。
【図12】図11に示すものの一部を破断した正面図で
ある。
【図13】図11に示すものの平面図である。
【符号の説明】
1 箱状の炉体 2 外板 3 内板 4 断熱空間 5 煙突 6 上板部 7 ゴミ投入開口 8 ゴミ投入ホッパー部 9 蓋体 10ゴミ燃焼部 11固定仕切板 12可動仕切板 14火格子 15大きい山型部材 16小さい山型部材 17空気流通部 18空気流出孔 19空気流出開口 26灰受け部材 32傾斜板 33鋭角の頂部 35円形の炉体 36水平ゴミ投入開口 37保護部材 39傾斜灰受け部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄鉄板からなる箱状の炉体とゴミ投入ホ
    ッパー部とを有し、炉体のゴミ燃焼部は、炉体の上部後
    方に設けられている煙突の部分から前下がりに傾斜して
    いる上板部と左右側壁部と後部壁部を構成する各外板の
    内面に断熱空間を有するように内板が取付けられた二重
    構造とされており、ゴミ燃焼部の下部には火格子が挿脱
    自在に設けられており、前記火格子は箱状炉体の前後方
    向に、交互にその高さが異なる大小の断面山型状をし、
    その頂部は鋭角の山型部材が平行にしかも山型部材間は
    空間部となるように構成されており、大きい山型部材に
    は燃焼空気の流通部及びそれに連通した空気流出部が設
    けられており、ゴミ投入ホッパー部は前記前下がりの傾
    斜上板部の前方に設けられているゴミ投入開口と、該開
    口の開閉自在の蓋体と、前記ゴミ投入開口の後部下方に
    設けられた固定仕切板と、該固定仕切板の下端に搖動自
    在に設けられている可動仕切板と、前記ゴミ投入開口の
    前部から前記可動仕切板の下端部付近に位置するように
    設けられている傾斜板と、左右の外板とから構成されて
    おり、火格子の下部には挿脱自在の灰受け部材が設けら
    れており、火格子下部の炉体の左右側壁を構成する外板
    には複数の燃焼用空気導入孔が設けられていることを特
    徴とする小型簡易ゴミ焼却炉。
  2. 【請求項2】 段押し加工された薄鉄板からなるほぼ円
    筒状の炉体とゴミ投入ホッパー部とを有し、炉体のゴミ
    燃焼部は、炉体の上部後方に設けられている煙突の部分
    から前下がりに傾斜している上板部と側壁部を構成する
    外板で構成されており、前記ゴミホッパー部を除くゴミ
    燃焼部の外周には炉体の外板を囲むように且つ外板との
    間に空間部を有して保護部材が取り付けられており、ゴ
    ミ燃焼部の下部には火格子が挿脱自在に設けられてお
    り、前記火格子は箱状炉体の前後方向に、交互にその高
    さが異なる大小の断面山型状をし、その頂部は鋭角の山
    型部材が平行にしかも山型部材間は空間部となるように
    構成されており、大きい山型部材には燃焼空気の流通部
    及びそれに連通した空気流出部が設けられており、ゴミ
    投入ホッパー部は前記前下がりの傾斜上板部の前方に設
    けられているゴミ投入開口と、該開口の開閉自在の蓋体
    と、前記ゴミ投入開口の後部下方に設けられた固定仕切
    板と、該固定仕切板の下端に搖動自在に設けられている
    可動仕切板と、前記ゴミ投入開口の前部から前記可動仕
    切板の下端部付近に位置するように設けられている傾斜
    板と、左右の外板とから構成されており、火格子の下部
    には前下りに傾斜した灰受け部材が設けられており、火
    格子下部の炉体の側壁を構成する外板には複数の燃焼用
    空気導入孔が設けられていることを特徴とする小型簡易
    ゴミ焼却炉。
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