JP3075702U - 焼却炉 - Google Patents
焼却炉Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 燃焼ガス中の有害成分の分解能力を向上
した焼却炉を提供する。 【解決手段】 火格子3を挟んで上側に形成された被焼
却物の貯留室1、下側に形成された燃焼室5、貯留室1
の火格子3近傍に空気を供給する第1の空気供給手段1
9、燃焼室5に空気を供給する第2の空気供給手段2
3、及び燃焼室5内の燃焼ガスが燃焼室5から流出する
ための流路27を含み、燃焼室5は、燃焼室5の底部
に、火格子3上で燃焼したの被焼却物が落下して溜まる
おき溜まり部24を有した構成とする。このような構成
とすれば、燃焼室で、燃焼ガスの燃焼と炭化した被焼却
物のおき火燃焼とが同時に行われる。このため、燃焼室
内での燃焼ガスの燃焼温度は、おき火燃焼の熱により、
有害成分を熱分解するのに十分な温度になる。したがっ
て、燃焼ガス中の有害成分の分解能力を向上することが
できる。
した焼却炉を提供する。 【解決手段】 火格子3を挟んで上側に形成された被焼
却物の貯留室1、下側に形成された燃焼室5、貯留室1
の火格子3近傍に空気を供給する第1の空気供給手段1
9、燃焼室5に空気を供給する第2の空気供給手段2
3、及び燃焼室5内の燃焼ガスが燃焼室5から流出する
ための流路27を含み、燃焼室5は、燃焼室5の底部
に、火格子3上で燃焼したの被焼却物が落下して溜まる
おき溜まり部24を有した構成とする。このような構成
とすれば、燃焼室で、燃焼ガスの燃焼と炭化した被焼却
物のおき火燃焼とが同時に行われる。このため、燃焼室
内での燃焼ガスの燃焼温度は、おき火燃焼の熱により、
有害成分を熱分解するのに十分な温度になる。したがっ
て、燃焼ガス中の有害成分の分解能力を向上することが
できる。
Description
【0001】
本考案は、焼却炉に係り、特に、固定された火格子上に置かれた被焼却物を焼 却処理する焼却炉に関する。
【0002】
従来の固定された火格子上の被焼却物を焼却する焼却炉、すなわち固定火格子 炉では、火格子下方から1次空気を、火格子上方から2次空気を供給し、火格子 上で被焼却物を燃焼させる。火格子上に置かれた被焼却物を燃焼させると、まず 、火格子上の被焼却物が燃焼して炭化及びガス化される燃焼が行われ、その後、 燃焼により炭化された被焼却物がおきとなっておき火燃焼が行われ、被焼却物が 灰化される。
【0003】
このような従来の焼却炉では、被焼却物の燃焼が高温で行われている間は、燃 焼ガス中の有害成分が燃分解されるが、燃焼温度が低下してくると燃焼ガス中の 有害成分が熱分解され難くなり、有害成分を含んだ燃焼ガスが発生する場合があ る。特に、おき火燃焼においては、被焼却物を炭化及びガス化する燃焼に比べて 、燃焼温度が低くなるため、有害成分を含んだ燃焼ガスがより発生し易い。
【0004】 本考案の課題は、燃焼ガス中の有害成分の分解能力を向上することにある。
【0005】
本考案の焼却炉は、火格子を挟んで上側に形成された被焼却物の貯留室と、下 側に形成された燃焼室と、貯留室の火格子近傍に空気を供給する第1の空気供給 手段と、燃焼室に空気を供給する第2の空気供給手段と、燃焼室内の燃焼ガスが 燃焼室から流出するための流路とを含み、燃焼室は、この燃焼室の底部に、火格 子上で燃焼した被焼却物が落下して溜まるおき溜まり部を有する構成とする。
【0006】 さらに、火床面積が1m2以下である構成とする。また、貯留室は気密に形成 された構成とする。
【0007】 このような構成とすれば、第1の空気供給手段から供給された1次空気で被焼 却物は、火格子側から燃焼されて炭化及びガス化される。燃焼により炭化された 被焼却物は、火格子の隙間から燃焼室の底部のおき溜まり部に落下しておきとな り、第2の空気供給手段から供給された2次空気でおき火燃焼を行う。一方、ガ ス化により発生した燃焼ガスは、火格子の隙間から燃焼室に流れ、火格子周囲の 最も温度が高い領域と燃焼室内とにおいて、第2の空気供給手段から供給された 2次空気で燃焼される。さらに、燃焼ガスの燃焼とおき火燃焼とは、燃焼室内で 同時に行われるため、おき火燃焼の熱で、燃焼室内の燃焼ガスの燃焼温度は上昇 する。したがって、おき火燃焼で発生した燃焼ガスを含む燃焼室内での燃焼ガス の燃焼温度は、有害成分を熱分解するのに十分な温度になる。すなわち、燃焼ガ ス中の有害成分の分解能力を向上することができる。
【0008】 ところで、被焼却物を効率的に燃焼させるためには、被焼却物の発熱量に応じ て、第1の空気供給手段から供給される空気量と火格子を介して燃焼室側から供 給される空気量とを調整する必要がある。このとき、火格子を介して燃焼室側か ら供給される空気量は、火格子の間隔によって決まる。したがって、火格子は、 梁状に形成されて貯留室と燃焼室との間の火格子が設置される火格子設置部に並 列に設置されており、火格子設置部の相対向する壁面は、上方に向かうにしたが い間隔が漸次増大するテーパー状に形成され、火格子の両端面は、火格子設置部 の相対向する壁面に対応する傾斜に形成されてなる構成とする。
【0009】 このような構成とすれば、火格子の両端部を火格子設置部のテーパー上の壁面 に当接させることで、火格子設置部に火格子を設置することができる。したがっ て、火格子を上方に持ち上げて位置をずらすことで火格子の間隔を容易に調整す ることができるので好ましい。
【0010】
以下、本考案を適用してなる焼却炉の一実施形態について図1乃至図4を参照 して説明する。図1は、本考案を適用してなる焼却炉の概略構成と動作を示す側 方断面図である。図2は、図1のII-II線での断面図である。図3は、火格子を 取り外した状態の火格子設置部の拡大断面図である。図4は、火格子の形状を示 す側面図である。
【0011】 本実施形態の焼却炉は、図1及び図2に示すように、貯留室1、火格子3、1 次燃焼室5、2次燃焼室7、サイクロン9、排気部11などで構成されている。 正面耐火壁12の貯留室1を画成する部分の上部には、被焼却物の投入口13が 、下部には、点検口15が形成されている。投入口13と点検口15には、各々 、投入口13と点検口15とを気密状態で閉塞できる蓋13a、15aを備えて いる。対向する側面耐火壁17の貯留室1を画成する部分の下部、すなわち所定 の間隔で並列に設置された複数の火格子3の上方近傍には、格子状に配列された 複数の1次空気供給口19が形成されている。
【0012】 正面耐火壁12の1次燃焼室5を画成する部分には、灰出口21が形成されて いる。灰出口21は、蓋21aを備えている。対向する側面耐火壁17の1次燃 焼室5を画成する部分には、格子状に配列された複数の2次空気供給口23が形 成されている。1次燃焼室5の底面は、おき溜まり部24になっている。貯留室 1と2次燃焼室7とを仕切る隔壁25の下部の1次燃焼室5を画成する部分は開 口されており、燃焼ガスの流路27となっている。すなわち、流路27を介して 1次燃焼室5と2次燃焼室7の底部とが連通している。
【0013】 2次燃焼室7は、隔壁25に沿って焼却炉の底部から上部にかけて形成されて おり、2次燃焼室7の中央部から上部にかけて流路の断面積が漸次小さくなって いる。2次燃焼室7の上部は、燃焼ガスの流路29を介してサイクロン9の上部 に連通している。すなわち、2次燃焼室7とサイクロン9とを仕切る隔壁30の 上部の開口により流路29が形成されている。側面耐火壁17の2次燃焼室7を 画成する部分の中央部には、再燃用バーナ31が設けられている。
【0014】 サイクロン9は、遠心力を利用した集塵装置であり、上部が円筒状に形成され 、この円筒状に形成された部分から下側は、底部に向かって漸次縮径する円錐状 に形成されている。そして、サイクロン9の円錐状に形成された部分の下部には 、煤塵を溜めて排出するための集塵箱33が設けられている。排気部11は、サ イクロン9の上部に連通し、焼却炉の上方に延びる排気筒35、排気筒35の下 部に内に挿入されたエジェクタノズル39などで構成されている。エジェクタノ ズル39は、排気筒35と同軸で、かつ排気筒35の上端部の排気口37方向に 開口が向いた状態で設置されている。また、排気筒35の中央部には測定口41 が設けられている。なお、エジェクタノズル39は、図示していない送風機など の送気手段に連結されている。
【0015】 正面耐火壁12、側面耐火壁17、隔壁25、30、サイクロン9を画成する 背面耐火壁43、天井45、底47などは耐火物で形成されており、これらの外 側は、金属の板、例えば鋼板などからなる外壁49で覆われている。貯留室1の 火格子3の上方近傍に形成された1次空気供給口19は、図2に示すように、側 面耐火壁17と外壁49との間に形成された1次空気室51に連通しており、1 次空気室51には、1次空気供給管53が連通している。1次空気供給管路53 は、空気の流量を調整するための流量調整弁55を備えており、図示していない 送風機などの送気手段に連結されている。同様に、1次燃焼室5に形成された2 次空気供給口23は、側面耐火壁17と外壁49との間に形成された2次空気室 55に連通しており、2次空気室55には、2次空気供給管57が連通している 。2次空気供給管路57は、空気の流量を調整するための流量調整弁59を備え ており、図示していない送風機などの送気手段に連結されている。このように、 1次空気供給口19、1次空気室51、1次空気供給管路53、流量調整弁55 、そして図示していない送風機などは、貯留室1下部への空気供給手段を構成し 、また、2次空気供給口23、2次空気室55、2次空気供給管57、流量調整 弁59、そして図示していない送風機などは、1次燃焼室5への空気供給手段を 構成している。
【0016】 対向する側面耐火壁17の貯留室1を画成する部分の下部は、下方に向けて漸 次間隔が狭くなるテーパー状に形成されている。そして、1次空気供給口19は 、このテーパー状の部分に形成されている。貯留室1と1次燃焼室5とは、火格 子3によって仕切られるが、火格子3は、側面耐火壁17の貯留室1を画成する 部分と側面耐火壁17の1次燃焼室5を画成する部分との間に設けられた対向す る火格子設置部61に設置されている。火格子設置部61の対向する面63は、 図3に示すように、貯留室1側から1次燃焼室5側に向かって漸次間隔が狭くな るテーパー状に形成されている。また、火格子設置部61のテーパー状の面63 は、側面耐火壁17の貯留室1のテーパー状に形成された下部の面にほぼ連続す る角度で形成されている。一方、本実施形態の火格子3は、円弧状に形成された アーチ型火格子であり、火格子3の両端面65は、火格子設置部61のテーパー 状の面63に対応する角度に傾斜させて形成されている。したがって、火格子3 は、火格子3の両端面65と火格子設置部61の面63とを当接させることで、 対向する火格子設置部61間に設置されている。
【0017】 このような構成の焼却炉の動作と本考案の特徴部について説明する。被焼却物 67は、図1に示すように、投入口13から貯留室1内に投入され、所定の間隔 をおいて並列に設置された複数の火格子3上に堆積される。堆積された被焼却物 67に火格子3側から着火する。貯留室1の下部のテーパー状部分にある被処理 物67は、1次空気供給口19から供給される1次空気と、隣り合う火格子3の 隙間から供給される2次空気により燃焼して炭化されると共に、ガス化して燃焼 ガスを発生する。燃焼により炭化した被処理物67は、隣り合う火格子3の隙間 から1次燃焼室5へ落下し、おき溜まり部24に堆積する。このとき、炭化した 被処理物67は、おき溜まり部24でおき69となり、これにより、おき溜まり 部24で、炭化した被処理物67中の未燃成分を2次空気供給口23からの空気 で燃焼さるおき火燃焼が起き、被処理物67が十分に灰化される。
【0018】 一方、燃焼ガスは、隣り合う火格子3の隙間から1次燃焼室に流れ、火格子3 周囲の最も高温な領域で高温燃焼され、さらに、1次燃焼室内で2次空気供給口 23から1次燃焼室に供給された空気で定常燃焼される。このとき、火格子3周 囲での高温燃焼での燃焼温度が最も高く、1次燃焼室での定常燃焼の燃焼温度は 、高温燃焼の燃焼温度よりも低い温度になる。ただし、1次燃焼室でのガスの燃 焼とおき火燃焼が同時に行われるため、定常燃焼の燃焼温度は、おき火燃焼の熱 により、有害成分熱分解するのに十分な温度に保たれる。さらに、おき火燃焼の 燃焼温度は、1次燃焼室で燃焼される燃焼ガスの燃焼熱により上昇する。また、 おき火燃焼によって生じた燃焼ガスも、1次燃焼室で有害成分熱分解するのに十 分な温度で燃焼される。すなわち、定常燃焼とおき火燃焼が、相乗的に互いの燃 焼温度を上昇させるため、定常燃焼される燃焼ガス及びおき火燃焼によって発生 した燃焼ガスは、燃焼ガス中の有害成分を十分に分解できる温度以上の燃焼温度 で燃焼される。さらに、おき溜まり部24でのおき火燃焼は、被処理物67中の 未燃成分をほとんど燃焼できる燃焼温度で行われるため、被焼却物ほぼ完全に灰 化される。
【0019】 1次燃焼室5で燃焼された燃焼ガスは、流路27から2次燃焼室7に流れ、必 要に応じ、再燃焼用バーナ31により燃焼される。その後、燃焼ガスは、流路2 9からサイクロン9に流入し、煤塵が除去されたのち、排出部11のエジェクタ ノズル39から噴出された空気の流れによって生じた上昇ガス流により排気筒3 5の排気口37から排出される。
【0020】 このような本実施形態の焼却炉の各部位における燃焼の状態をなどをまとめる と、図2に示すように、貯留室1の下部のテーパー状部分は、被焼却物67を燃 焼して燃焼ガスを発生させるガス化帯71、火格子3の周囲は、ガス化帯71で 発生した燃焼ガスが最も高温で燃焼される高温燃焼帯73、1次燃焼室5は、定 常燃焼帯75、1次燃焼室5の底部つまりおき溜まり部24上は、被焼却物67 中の未燃物をおき火燃焼により、被焼却物67をほぼ完全に灰化するおき火燃焼 及び灰化帯77となる。また、ガス化帯よりも上側は、被焼却物67が貯留され る貯留帯79となっている。貯留帯79では、ガス化帯71からの熱で貯留され た被焼却物67が乾燥されるため、被焼却物67が燃焼し易くなる。
【0021】 ガス化帯71での被焼却物67の燃焼では、被焼却物67を効率的に燃焼させ るため、被焼却物67の成分や組成つまり発熱量に応じて1次空気供給口19か ら供給される空気量を流量調整弁55により調整する。さらに、焼却炉が設置さ れた施設などの廃棄物の成分や組成の特性などに応じて、焼却炉の使用開始前に 、火格子3を上方に持ち上げて位置をずらし、隣り合う火格子3の間隔が所定の 距離になるようにしておく。本考案の焼却炉では、例えば、紙屑や生ゴミなどの 家庭ゴミ、プラスチック類を多く含む産業廃棄物や医療廃棄物、タイヤなどのゴ ム製品などの様々な廃棄物やゴミを焼却できる。したがって、被焼却物67がプ ラスチック類などの発熱量の高いものを多く含む場合には、隣り合う火格子3間 の間隔を比較的大きくして、火格子3側からの2次空気の供給量を比較的多くし ておき、1次空気供給口からの1次空気の供給量を比較的少なくなるように調整 する。被焼却物67が紙屑類などの発熱量の低いものを多く含む場合には、隣り 合う火格子3間の間隔を比較的小さくして、火格子3側からの2次空気の供給量 を比較的少なくしておき、1次空気供給口からの1次空気の供給量を比較的多く なるように調整する。
【0022】 このように被焼却物67の発熱量に応じて隣り合う火格子3間の間隔を適宜設 定し、1次空気供給口からの空気の供給量を調整することで、被焼却物67を効 率的に燃焼して炭化及びガス化することができる。このとき、炭化した被焼却物 67は、隣り合う火格子3間の隙間から1次燃焼室に落下するため、貯留室1に 貯留されている被焼却物67は、下側から連続的に燃焼されて行く。
【0023】 なお、火格子3上で効率的に被焼却物67の燃焼を行うためには、火床面積が 1m2以下であることが好ましい。火床面積が1m2よりも大きくなると、被焼 却物67の燃焼が効率的に行えなくなり、燃焼ガス中の有害成分が熱分解できな くなる場合や、被焼却物をほぼ完全に灰化できなくなる場合がある。また、本実 施形態では、2次空気供給口からの2次空気の量は、燃焼ガスの燃焼が所定の温 度以上の温度で行われるように流量調整弁59で予め調整し、2次空気の供給量 を固定した状態で使用している。ただし、測定口41などを利用して、排気筒3 5を通流する排ガスの温度を計測し、計測した排ガス温度に応じて流量調整弁5 9により2次空気供給口からの空気量を調整するような構成にすることもできる 。
【0024】 このように本実施形態の焼却炉では、火格子3上のガス化帯71にある被焼却 物67は、1次空気供給口19からの1次空気と火格子3間の隙間からの2次空 気とで燃焼されて炭化及びガス化される。炭化された被焼却物67は、火格子3 間の隙間から1次燃焼室5に落下しておき溜まり部24に堆積し、2次空気供給 口23からの2次空気でおき火燃焼される。一方、ガス化帯71で発生した燃焼 ガスは、火格子3周囲の高温燃焼帯73で有害成分を十分に熱分解できる温度で 燃焼された後、さらに、おき火燃焼の熱によって有害成分を十分に熱分解できる 温度以上の燃焼温度となる1次燃焼室5の定常燃焼帯75で燃焼される。おき火 燃焼で発生した燃焼ガスも、高温燃焼帯73からの燃焼ガスと共に、定常燃焼帯 75で有害成分を十分に熱分解できる燃焼温度で燃焼される。したがって、燃焼 ガス中の有害成分の分解能力を向上することができる。
【0025】 さらに、おき火燃焼及び灰化帯77の温度は、定常燃焼帯75の燃焼熱により 、おき69中の未燃成分をほぼ完全に燃焼できる温度以上の燃焼温度になる。し たがって、被焼却物67をほぼ完全に灰化することができる。加えて、火格子3 は、火格子設置部61の対向するテーパー状の面63に火格子3の両端部の傾斜 する面65を当接させることで設置されている。このため、隣り合う火格子3間 の隙間を被焼却物67の発熱量に応じて容易に調整でき、被焼却物67のを効率 的に燃焼して炭化及びガス化することができる。
【0026】 さらに、従来の固定火格子炉では、バッチでしか焼却を行えなかったが、本実 施形態の焼却炉では、連続的に被焼却物の焼却処理ができる。すなわち、本実施 形態の焼却炉では、貯留室1の下部の火格子3側から燃焼を行い、発生した炭化 した被焼却物や燃焼ガスは、貯留室1の下方の1次燃焼室5に落下または通流す る。したがって、上方から被燃焼物を貯留室1に連続的に投入して、焼却を行う ことができる。このとき、投入口13に、蓋13aに代えて、ホッパとダンパや プッシュロッドなどを有する被焼却物の続投入機構を設け、さらに、おき溜まり 部24にホッパとダンパやロータリーバルブなどを有する灰の連続排出機構を設 けた構成とすれば、より長時間の連続運転が可能になる。
【0027】 また、本実施形態では、2次燃焼室7や集塵装置であるサイクロン9を備えた 構成としているが、2次燃焼室7やサイクロン9を備えていない構成にすること もできる。すなわち、1次燃焼室に連通する流路が直接排気部に連通した構成や 、2次燃焼室を有しているが集塵機を備えていない構成、1次燃焼室が直接集塵 機をに連通している構成などにすることができる。また、2次燃焼室を有する構 成において、再燃焼用バーナー31を備えていない構成にすることもできる。さ らに、集塵装置を有する構成において、サイクロン9に代えて、濾過分離型、電 気集塵型、洗浄分離型、重力沈降型などの様々な集塵装置を備える構成にするこ とができる。
【0028】 また、本実施形態では、火格子設置部61にアーチ型火格子3を並列に設置し ているが、火格子は、アーチ型に限らず、様々な形状の火格子を用いることがで きる。また、火格子は、並列に並べた状態に限らず、様々な状態に並べることが できる。例えば、隣り合う火格子の設置位置を交互に上下にずらした状態などに することができる。
【0029】
本考案によれば、燃焼ガス中の有害成分の分解能力を向上することができる。
【図1】本考案を適用してなる焼却炉の一実施形態の概
略構成と動作を示す側方断面図である。
略構成と動作を示す側方断面図である。
【図2】図1のII−II線からの矢視図である。
【図3】火格子を取り外した状態の火格子設置部の拡大
断面図である。
断面図である。
【図4】火格子の形状を示す側面図である。
1 貯留室 3 火格子 5 1次燃焼室 19 1次空気供給口 23 2次空気供給口 24 おき溜まり部 27 流路
Claims (2)
- 【請求項1】 火格子を挟んで上側に形成された被焼却
物の貯留室と、下側に形成された燃焼室と、前記貯留室
の前記火格子近傍に空気を供給する第1の空気供給手段
と、前記燃焼室に空気を供給する第2の空気供給手段
と、前記燃焼室内の燃焼ガスが前記燃焼室から流出する
ための流路とを含み、前記燃焼室は、該燃焼室の底部
に、前記火格子上で燃焼したの被焼却物が落下して溜ま
るおき溜まり部を有してなる焼却炉。 - 【請求項2】 前記火格子は、前記貯留室と前記燃焼室
との間の前記火格子が設置される対向する火格子設置部
に梁状に設置されており、前記火格子設置部の対向する
面は、上方に向かうにしたがい間隔が漸次増大するテー
パー状に形成され、前記火格子の両端面は、前記火格子
設置部の対向する面に対応する角度に傾斜させて形成さ
れてなることを特徴とする請求項1に記載の焼却炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000005939U JP3075702U (ja) | 2000-08-18 | 2000-08-18 | 焼却炉 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP3075702U true JP3075702U (ja) | 2001-03-06 |
Family
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3075702U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022018637A (ja) * | 2020-07-16 | 2022-01-27 | 博志 西村 | 焼却装置 |
JP2022018638A (ja) * | 2020-07-16 | 2022-01-27 | 博志 西村 | 焼却装置 |
-
2000
- 2000-08-18 JP JP2000005939U patent/JP3075702U/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2022018638A (ja) * | 2020-07-16 | 2022-01-27 | 博志 西村 | 焼却装置 |
JP7019760B2 (ja) | 2020-07-16 | 2022-02-15 | 博志 西村 | 焼却装置 |
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