JP3004715U - 焼却炉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 炉本体内で発生する燃焼ガスを二次燃焼室内
で完全燃焼させて燃焼効率が高く、無煙化ガスを煙突か
ら排出して煤煙による公害の発生を防止できる焼却炉装
置を提供することを目的とする。 【構成】 炉本体１２と、炉本体と仕切壁１４で区画さ
れた二次燃焼室１６と、この二次燃焼室に連通されたサ
イクロン焼却部１８とを備え、仕切壁の下端側には、炉
本体から二次燃焼室へ向け連通された連通路２０が設け
られ、二次燃焼室内には、連通路に連通されて炉本体か
ら流入する燃焼ガスを高温度に加熱して再燃焼させる強
制加熱炉２２と、該強制加熱炉の略上方側に配置され、
同強制加熱炉に連通された混合室２４とが設けられ、該
混合室が、前記サイクロン焼却部１８に連通されて成
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、事業所や一般家庭等から排出される各種廃棄物を焼却処理する焼却 炉装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、事業所等から排出される各種産業廃棄物や一般家庭から排出されるゴミ 屑類を焼却処理するために各種の焼却装置が開発され、提案されている。 例えば、プラスッチク屑や廃タイヤ等の廃棄物は燃焼速度や燃焼温度が高いた めに耐火煉瓦構造の大型で、構造も複雑な焼却装置で焼却されている。 また、塵芥類の焼却においても、種々雑多なものが混入し、水分も多量に含ん だものもあるため、炉内を乾燥室と焼却室とに分けてストーカで塵芥類を搬入す る様な大型の焼却装置が使用され、被焼却物をなるべく完全燃焼させつつ不完全 燃焼による公害の発生を防止しているものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

しかしながら、前記焼却装置は、設備を大型化すればするほど、設備経費が割 高となるもので、ときには不完全燃焼した黒煙が排出されて近隣居住者の反発を 受けることもあり、中小規模の事業所や一般家庭等においては、簡易な構造で被 焼却物を完全燃焼させ、しかも設備経費も安価な焼却炉装置が嘱望されている。

【０００４】 本考案は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、炉本 体内で発生する燃焼ガスを完全燃焼させることができ、燃焼効率が高く、無煙化 ガスを煙突から排出して煤煙による公害の発生を防止できる焼却炉装置を提供す ることにある。

【０００５】

【問題点を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、炉本体１２と、この炉本体１２と仕切 壁１４で区画された二次燃焼室１６と、この二次燃焼室１６に連通されたサイク ロン焼却部１８と、を備え、前記仕切壁１４の下端側には、前記炉本体１２から 二次燃焼室１６へ向け連通された連通路２０が設けられ、前記二次燃焼室１６内 には、前記連通路２０に連通されて炉本体１２から流入する燃焼ガスを高温度に 加熱して再燃焼させる強制加熱炉２２と、該強制加熱炉２２の略上方側に配置さ れ、同強制加熱炉２２に連通されると共に前記サイクロン焼却部１８に連通され た混合室２４と、が設けられて成る焼却炉装置１０から構成される。

【０００６】 また、前記強制加熱炉２２は複数個設けられ、前記連通路２０を介してその各 々の強制加熱炉２２が炉本体１２と連通して成ることとしても良い。

【０００７】 また、前記複数の強制加熱炉２２は、前記上方の混合室２４に各々連通されて 成ることとしてもよい。

【０００８】 また、前記二次燃焼室１６内には、２個の強制加熱炉２２が設けられ、該２個 の強制加熱炉２２には、炉本体側から２個の連通路２０が平面視略Ｖ形状に連通 されて成ることとしてもよい。

【０００９】 また、前記強制加熱炉２２は、耐火材で囲周された加熱炉体４６と、該加熱炉 体４６に開孔されたガス通気孔４８と、該加熱炉体４６と対向するように二次燃 焼室１６の外壁面に設置されたバーナ５０とを備えて成ることとしてもよい。

【００１０】 また、前記サイクロン焼却部１８は、前記二次燃焼室１６内の混合室２４に連 通された複数のサイクロン用炉体６２を備え、この複数のサイクロン用炉体６２ は、その上端に連通された集合排気部６６と、この集合排気部６６に突設された 煙突６８とを有し、前記集合排気部６６内には、エゼクタ７０が連通されて成る こととしてもよい。

【００１１】 また、前記仕切壁１４の下端に設けられた連通路２０の内壁面、及び仕切壁１ ４の混合室２４側の内壁面には、空気を給気する空気給気部５２が設けられて成 ることとしてもよい。

【００１２】 また、前記炉本体１２には、アーチ形のロストル２８が設置され、該ロストル ２８下方の火房３０の内壁面には、空気を給気する空気給気部５２が設けられて 成ることとしてもよい。

【００１３】

【作用】

本考案に係る焼却炉装置においては、炉本体内に被焼却物を投入した後で、二 次燃焼室内の強制加熱炉に連通させたバーナを着火して加熱炉体を高温度に赤熱 させる。その後で、炉本体側のバーナを着火しアーチ形のロストルに支持させた 被焼却物をロストルに近接した位置から着火させる。 同時に、炉本体内のロストルの下方の火房に空気を給気させると共に二次燃焼 室への連通炉の内壁面や、仕切壁の二次燃焼室側の内壁面に設けた給気給気部の 空気孔から空気を給気して燃焼を促進させ、かつサイクロン焼却部の集合排気部 に連通されたエゼクタを作動させて集合排気部内に煙突方向に向けて空気を噴射 させる。

【００１４】 該エゼクタの排圧作用により、炉本体内の燃焼ガスは、仕切壁の連通路から二 次燃焼室の強制加熱炉内に流入し、この強制加熱炉内はバーナ炎で高温度に加熱 されているため、この強制加熱炉内から混合室へ通過する燃焼ガス中の未燃焼ガ スは完全燃焼される。 前記強制加熱炉を通過した燃焼ガスは、二次燃焼室内の上部位置の混合室へ通 流した後でサイクロン焼却部内に流入し、このサイクロン焼却部内で高速に旋回 しながら内部に含有された塵埃類が遠心分離により下方へと除去され、完全燃焼 した後の清浄な無煙化ガスが煙突から排出される。

【００１５】 従って、清浄な無煙ガスを外部へ排出できて煤煙による公害を防止できる。 また、炉本体と二次燃焼室、或は二次燃焼室とサイクロン焼却部はダクト等で接 続されることなく、仕切壁や炉体等で直接に接続されているため、燃焼ガスの温 度が途中で低下することなく、燃焼効率も高く、処理能力も増大できることとな る。

【００１６】

【実施例】

以下、添付図面に基づき、本考案の好適な実施例を説明する。 図１ないし図５には、本考案の実施例に係る焼却炉装置１０が示されている。 図より明らかな様に、前記焼却炉装置１０は、炉本体１２と、この炉本体１２ １２と仕切壁１４で区画された二次燃焼室１６と、この二次燃焼室１６に連通さ れたサイクロン焼却部１８とを備えている。

【００１７】 前記仕切壁１４の下端側には、前記炉本体１２から二次燃焼室１６へ向け連通 された連通路２０が設けられ、前記二次燃焼室１６内には、前記連通路２０に連 通されて炉本体１２から流入する燃焼ガスを高温度に加熱して再燃焼させる強制 加熱炉２２と、該強制加熱炉２２の略上方側に配置され、同強制加熱炉２２に連 通された混合室２４とが設けられている。この混合室２４が前記サイクロン焼却 部１８に連通されている。

【００１８】 前記炉本体１２は、耐火れんが、キャスタブル等の耐火材を素材とし、下面に 基礎コンクリート２６が打設された耐熱性金属底板の上面に立設された平面視長 矩形状に形成され、該炉本体１２の外面には耐熱性金属板が付設され、この耐熱 性金属板の継手部はアングル材で補強されている。 なお、前記炉本体１２は、長矩形状に限ることなく、円形、多角形等に形成し てもよい。

【００１９】 前記炉本体１２内の底面寄り位置には、収容した被焼却物を下層側から燃焼さ せるため、図１の仮想線で示すような二重アーチ形のロストル２８が、図４、図 ５に示すように、炉本体１２の長手方向の一端から仕切壁１４側へ向け並設され ている。 前記ロストル２８の形状は、二重アーチ形に限ることなく、三重アーチ形でも よい。一つのアーチ形のロストルでもよいが、この場合には炉本体１２内でロス トルの位置が高くなって炉本体内の収容空間が狭くなるため避けたほうがよい。

【００２０】 前記ロストル２８の下方の火房３０と対向して炉本体１２の一端の鏡面には灰 出口３２が開口されて扉３４が枢着され、また、炉本体１２の上面には、投入口 ３６が開口されてスライド扉３８が装着されている。

【００２１】 図２、図３に示す様に、前記炉本体１２の両側壁４０、４０の仕切壁１４寄り 位置には、ロストル２８の上方近傍に向けて着火口が開口されて１次バーナ４２ 、４２が架設されている。 前記炉本体１２内に投入された被焼却物に対し、前記１次バーナ４２、４２か ら火炎を放射し、被焼却物をロストル２８に近接した下層側から逆燃式に燃焼さ せることとなる。 前記１次バーナ４２、４２は、着火後の２０分程度で燃焼を停止させ、被焼却 物を自然燃焼させる。

【００２２】 前記仕切壁１４は、炉本体１２内の端部寄り位置に耐火れんがやキャスタブル 等の耐火材で構築され、この仕切壁１４の下端側に連通路２０が設けられている 。 前記仕切壁１４で区画された二次燃焼室１６内には、複数の強制加熱炉２２が 設置され、この複数の強制加熱炉２２に炉本体１２側から連通路２０が各々連通 され、これらの複数の強制加熱炉２２は、上方の混合室２４に集約的に連通され ている。 これにより、炉本体１２内の燃焼ガスは、連通路２０を経由して各強制加熱炉 ２２内に流入し、この強制加熱炉２２内で高温度に加熱されながら混合室２４へ 通流することにより燃焼ガス中に含まれた未燃焼ガスが完全燃焼される。

【００２３】 実施例において、前記二次燃焼室１６は、図４、図７に示す様に、その両外壁 ４４、４４の下端側に一体的に設置された２個の強制加熱炉２２、２２と、この 強制加熱炉２２、２２の略上方側に配置された混合室２４とを備えている。 前記強制加熱炉２２は、耐火れんがやキャスタブル等の耐火材で囲周された加 熱炉体４６と、該加熱炉体４６に多数開孔されたガス通気孔４８と、を有し、前 記両外壁４４、４４に加熱炉体４６へ向け加熱口が開口され、この加熱口に２次 バーナ５０、５０が架設されている。 更に、前記炉本体１２のロストル２８の下方の火房３０から、前記２個の強制 加熱炉２２、２２に向け２個の連通路２０、２０が平面視略Ｖ形状に連通されて いる。

【００２４】 これにより、着火された２次バーナ５０、５０の火炎により、前記強制加熱炉 ２２、２２の加熱炉体４６内は高温度に加熱される。そして、前記炉本体１２の ロストル２８の下方の火房３０から連通路２０、２０を経由して強制加熱炉２２ 、２２内へ燃焼ガスが均等に流入し、この燃焼ガス中に含まれている未燃焼ガス が完全燃焼されながら加熱炉体４６のガス通気孔４８から上方の混合室２４へ通 過する。

【００２５】 図４、図５に示す様に、前記炉本体１２の火房３０の内壁面には、空気を給気 して燃焼を促進させる空気給気部５２ａが設けられている。 この空気給気部５２ａは、前記火房３０の内壁面に開孔された多数の空気孔５ ４と、この空気孔５４へ空気を給気するため、炉本体１２の側部に設置された送 風機５６と、を備え、該送風機５６にはエアタンク５８が接続され、このエアタ ンク５８に接続した第１ダンパ６０ａから炉本体１２内を経由して前記各空気孔 ５４へ図示しない空気管が配管されている。

【００２６】 また、図６、図７に示す様に、前記仕切壁１４の連通路２０の内壁面、及び前 記混合室２４側の仕切壁１４の内壁面に、通流する燃焼ガスに空気を給気する空 気給気部５４ｂが設けられている。 この空気給気部５４ｂは、連通路２０の内壁面に開孔された多数の空気孔５４ 、及び混合室２４側の仕切壁１４の内壁面に開孔された多数の空気孔５４を有し 、前記送風機５６のエアタンク５８に接続された第２ダンパ６０ｂから炉本体１ ２と仕切壁１４との内部を経由して前記各空気孔５４へ空気管が配管されている 。

【００２７】 これにより、送風機５６のエアタンク５８に接続された第１、第２ダンパ６０ ａ、６０ｂを開閉操作しながら炉本体１２内や、連通路２０や混合室２４内へ空 気を給気して炉本体１２内における被焼却物の燃焼や、炉本体１２から二次燃焼 室１６及び混合室２４へ通流中の燃焼ガスの完全燃焼を促進できることとなる。

【００２８】 前記サイクロン焼却部１８は、前記二次燃焼室１６内の混合室２４に連通され た複数のサイクロン用炉体６２を備えている。 実施例において、前記二次燃焼室１６に２個のサイクロン用炉体６２、６２が 並設されている。そして、二次燃焼室１６の混合室２４の上部位置から２個のサ イクロン用炉体６２、６２の中央より平面視偏心した位置へ向けて２個の連通路 ６４、６４が連通されている。

【００２９】 これにより、二次燃焼室１６内の２個の強制加熱炉２２、２２内で完全燃焼し た燃焼ガスは、混合室２４内に一時滞留した後で２個のサイクロン用炉体６２、 ６２内に流入し、高速で旋回しながら燃焼ガス中に混入している塵埃類が除去さ れ、清浄に無煙化された燃焼ガスが上方へと排気される。

【００３０】 この２個のサイクロン用炉体６２、６２は、その上端に連通された集合排気部 ６６と、この集合排気部６６に突設された煙突６８とを有している。 前記集合排気部６６内には、図３、図５に示す様に、エゼクタ７０が前記煙突 ６８へ向けて配置され、このエゼクタ７０には、前記サイクロン焼却部１８の背 面側に設置されたエゼクタブロア７２に接続された送気管７４が連通されている 。

【００３１】 このエゼクタ７４から排出される排気圧が炉本体１２から二次燃焼室１６の強 制加熱炉２２、混合室２４、サイクロン用炉体６２へ通流中の燃焼ガスへ作用し 、燃焼ガスが途中で滞留することなく、燃焼ガスを煙突６８へ効率的に排出でき る。また、炉本体１２内で発生する燃焼ガスを２個の強制加熱炉２２、２２と２ 個のサイクロン用炉体６２、６２によって敏速で効率的に処理でき、焼却能率を 増大できることとなる。

【００３２】 次に本考案に係る焼却炉装置１０の作用を説明する。 本考案に係る焼却炉装置１０においては、炉本体１２内に被焼却物を投入した 後で、二次燃焼室１６の強制加熱炉２２、２２に連通させた２次バーナ５０、５ ０を着火して強制加熱炉２２、２２内を高温度に赤熱させる。その後で、炉本体 １２側の１次バーナ４２、４２を着火しアーチ形のロストル２８に支持させた被 焼却物をロストルに近接した位置から着火させる。

【００３３】 同時に、炉本体１２内のロストル２８の下方の火房３０内の内壁面の空気孔５ ４から内部に空気を給気させて被焼却物の燃焼を促進させる。 また、前記火房３０から二次燃焼室１６への連通路２０の内壁面や、二次燃焼 室の混合室２４側の内壁面に設けた空気孔５４から空気を給気させる。更に、サ イクロン焼却部１８の集合排気部６６に配置されたエゼクタ７０から煙突６８方 向に向けて空気を噴射させる。

【００３４】 前記エゼクタ７０の排圧作用により、炉本体１２内の燃焼ガスは、仕切壁１４ の連通路２０から二次燃焼室１６内の２個の強制加熱炉２２、２２内に流入する 。 この強制加熱炉２２、２２内は２次バーナ５０で高温度に加熱され、かつ混合 室２４内で空気が供給されるため、強制加熱炉２２、２２内から混合室２４へ通 流する燃焼ガスに含まれた黒煙の様な未燃焼ガスは完全燃焼されることとなる。

【００３５】 前記混合室２４で合流した後の燃焼ガスは、サイクロン焼却部１８内の２個の サイクロン用炉体６２、６２内に流入し、このサイクロン用炉体６２、６２内で 高速に旋回しながら内部に含有された塵埃類が遠心分離により下方へと除去され 、完全燃焼した後の清浄な無煙化ガスが煙突から排出されることとなる。

【００３６】 従って、炉本体１２内に投入した被焼却物から発生する燃焼ガスを二次燃焼室 １６内の強制加熱炉２２と混合室２４を通過させて完全燃焼でき、清浄な無煙ガ スを外部へ排出できて煤煙による公害を防止できる。 また、炉本体１２と二次燃焼室１６、或は二次燃焼室１６とサイクロン焼却部 １８はダクト等で接続されることなく、仕切壁１４や炉体等で直接に接続されて いるため、燃焼ガスの温度が途中で低下することなく、燃焼効率が高く、処理能 力も増大でき、また、構造も簡略化されて製造コストも安価で、中小の事業所か ら一般家庭に設備しながら煤煙等の公害を防止できる。

【００３７】

【考案の効果】

以上説明した様に、請求項１に係る焼却炉装置によれば、炉本体と、この炉本 体と仕切壁で区画された二次燃焼室と、この二次燃焼室に連通されたサイクロン 焼却部と、を備え、前記仕切壁の下端側には、前記炉本体から二次燃焼室へ向け 連通された連通路が設けられ、前記二次燃焼室内には、前記連通路に連通されて 炉本体から流入する燃焼ガスを高温度に加熱して再燃焼させる強制加熱炉と、該 強制加熱炉の略上方側に配置され、同強制加熱炉に連通されると共に前記サイク ロン焼却部に連通された混合室と、が設けられたことにより、炉本体内の燃焼ガ スを連通路を経由して二次燃焼室の強制加熱炉内から混合室へ通過させながら高 温度に加熱し、燃焼ガス中に含まれた未燃焼ガスを完全燃焼させ、サイクロン焼 却部内で塵埃類を除去して無煙化された清浄な燃焼ガスを煙突から排出し、煤煙 による公害を防止できる。 また、炉本体、二次燃焼室、サイクロン焼却部は、仕切壁等で区画された一体 構造であるため、簡略な構造でコストも安価に設備できる。

【００３８】 また、請求項２によれば、前記強制加熱炉は複数個設けられ、前記連通路を介 してその各々の強制加熱炉が炉本体と連通して形成したことにより、炉本体内の 被焼却物の燃焼ガスを複数の強制加熱炉へ通流させながら能率的に高温度に加熱 できる。

【００３９】 また、請求項３によれば、前記複数の強制加熱炉は、前記上方の混合室に各々 連通されて成ることにより、複数の強制加熱炉内で高温度に加熱された燃焼ガス を混合室内で完全燃焼処理できる。

【００４０】 また、請求項４によれば、前記二次燃焼室内には、２個の強制加熱炉が設けら れ、該２個の強制加熱炉には、炉本体側から２個の連通路が平面視略Ｖ形状に連 通されて成ることにより、炉本体内の燃焼ガスをロストル下方の火房側から２個 の強制加熱炉に向けて均等に通流させながら高温度に加熱できる。

【００４１】 また、請求項５によれば、前記強制加熱炉は、耐火材で囲周された加熱炉体と 、該加熱炉体に開孔されたガス通気孔と、該加熱炉体と対向するように二次燃焼 室の外壁面に設置されたバーナとを備えて成ることにより、加熱炉体内はバーナ の火炎で高温度に加熱され、加熱炉体内からガス通気孔を通過する燃焼ガスを完 全燃焼させて無煙化できる。

【００４２】 また、請求項６によれば、前記サイクロン焼却部は、前記二次燃焼室内の混合 室に連通された複数のサイクロン用炉体を備え、この複数のサイクロン用炉体は 、その上端に連通された集合排気部と、この集合排気部に突設された煙突とを有 し、前記集合排気部内には、エゼクタが連通されて成ることにより、エゼクタか ら噴出される空気の排気作用により、二次燃焼室から複数のサイクロン用炉体へ 燃焼ガスを停滞させることなく効率よく通流させて燃焼処理できる。

【００４３】 また、請求項７によれば、前記仕切壁の下端に設けられた連通路の内壁面、及 び仕切壁の混合室側の内壁面には、空気を給気する空気給気部が設けられて成る ことにより、連通路を通過中の燃焼ガスや混合室へ通流した燃焼ガスに十分な空 気が給気され、燃焼ガス中に含まれた未燃焼ガスを完全燃焼させて無煙化できる 。

【００４４】 また、請求項８によれば、前記炉本体には、アーチ形のロストルが設置され、 該ロストル下方の火房の内壁面には、空気を給気する空気給気部が設けられて成 ることにより、炉本体内の被焼却物は着火した後に失火することなく、燃焼を継 続できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係る焼却炉装置の正面図であ
る。

【図２】焼却炉装置の平面図である。

【図３】焼却炉装置の左側面図である。

【図４】図３のＡ−Ａ線断面図である。

【図５】一部を切開して要部を示した左側面図である。

【図６】図３のＢ−Ｂ線拡大断面図である。

【図７】図３のＣ−Ｃ線拡大断面図である。

【図８】焼却炉装置の燃焼ガスの通流状態を示した横断
説明図である。

【図９】焼却炉装置の燃焼ガスの通流状態を示した縦断
説明図である。

【符号の説明】

１０ 焼却炉装置 １２ 炉本体 １４ 仕切壁 １６ 二次燃焼室 １８ サイクロン焼却部 ２０ 連通路 ２２ 強制加熱炉 ２４ 混合室 ４２ 一次バーナ ４６ 加熱炉体 ４８ ガス通気孔 ５０ 二次バーナ ６２ サイクロン用炉体 ６６ 集合排気部 ６８ 煙突 ７０ エゼクタ

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 炉本体と、この炉本体と仕切壁で区画さ
   れた二次燃焼室と、この二次燃焼室に連通されたサイク
   ロン焼却部と、を備え、 前記仕切壁の下端側には、前記炉本体から二次燃焼室へ
   向け連通された連通路が設けられ、 前記二次燃焼室内には、前記連通路に連通されて炉本体
   から流入する燃焼ガスを高温度に加熱して再燃焼させる
   強制加熱炉と、該強制加熱炉の略上方側に配置され、同
   強制加熱炉に連通されると共に前記サイクロン焼却部に
   連通された混合室と、が設けられて成る焼却炉装置。
2. 【請求項２】 前記強制加熱炉は複数個設けられ、前記
   連通路を介してその各々の強制加熱炉が炉本体と連通し
   て成る請求項１記載の焼却炉装置。
3. 【請求項３】 前記複数の強制加熱炉は、前記上方の混
   合室に各々連通されて成る請求項２記載の焼却炉装置。
4. 【請求項４】 前記二次燃焼室内には、２個の強制加熱
   炉が設けられ、 該２個の強制加熱炉には、炉本体側から２個の連通路が
   平面視略Ｖ形状に連通されて成る請求項１ないし３のい
   ずれかに記載の焼却炉装置。
5. 【請求項５】 前記強制加熱炉は、耐火材で囲周された
   加熱炉体と、該加熱炉体に開孔されたガス通気孔と、該
   加熱炉体と対向するように二次燃焼室の外壁面に設置さ
   れたバーナと、を備えて成る請求項１ないし４のいずれ
   かに記載の焼却炉装置。
6. 【請求項６】 前記サイクロン焼却部は、前記二次燃焼
   室内の混合室に連通された複数のサイクロン用炉体を備
   え、 この複数のサイクロン用炉体は、その上端に連通された
   集合排気部と、この集合排気部に突設された煙突と、を
   有し、 前記集合排気部内には、エゼクタが連通されて成る請求
   項１記載の焼却炉。
7. 【請求項７】 前記仕切壁の下端に設けられた連通路の
   内壁面、及び仕切壁の混合室側の内壁面には、空気を給
   気する空気給気部が設けられて成る請求項１ないし４の
   いずれかに記載の焼却炉装置。
8. 【請求項８】 前記炉本体には、アーチ形のロストルが
   設置され、 該ロストル下方の火房の内壁面には、空気を給気する空
   気給気部が設けられて成る請求項１記載の焼却炉装置。