JP2005321141A - 焼却炉 - Google Patents
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Abstract
【課題】紙オムツ等の廃棄物を煙や悪臭や有害物質を発生させずに焼却することができ、制御が容易であり、且つ構造が簡単で小型化が容易な焼却炉を提供する。
【解決手段】蓄熱材で構成した炉本体2において、廃棄物を乾留する乾留焼却室15と、乾留焼却室15の一側に縦壁12を介して設けられ、下部が火格子18下方の高温ガス導入室21と連通され、上部が乾留焼却室15の上部に連通され、乾留焼却室15で発生した乾溜ガスを循環させるガス循環路16と、乾留焼却室15の他側に縦壁13を介して設けられ、下部が高温ガス導入室21と連通され、排気ガスを排出する煙道17とから成る焼却炉本体2と、ガス循環路16の側壁下部に設けられ外気と燃料を供給して乾留ガスを燃焼させる燃焼手段4とを備え、ガス循環路16を循環してきた乾留ガスを燃焼させ、その一部が乾留焼却室に供給されて乾留ガスを発生させ、残余が煙道17に排出される構成としている。
【選択図】 図2
【解決手段】蓄熱材で構成した炉本体2において、廃棄物を乾留する乾留焼却室15と、乾留焼却室15の一側に縦壁12を介して設けられ、下部が火格子18下方の高温ガス導入室21と連通され、上部が乾留焼却室15の上部に連通され、乾留焼却室15で発生した乾溜ガスを循環させるガス循環路16と、乾留焼却室15の他側に縦壁13を介して設けられ、下部が高温ガス導入室21と連通され、排気ガスを排出する煙道17とから成る焼却炉本体2と、ガス循環路16の側壁下部に設けられ外気と燃料を供給して乾留ガスを燃焼させる燃焼手段4とを備え、ガス循環路16を循環してきた乾留ガスを燃焼させ、その一部が乾留焼却室に供給されて乾留ガスを発生させ、残余が煙道17に排出される構成としている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、使用済み紙オムツ、生ゴミ、死鳥等の可燃性廃棄物を有害物質や煤塵、臭気等を発生させることなく極めて良好に消却することができる焼却炉に関する。
近年、食品加工廃棄物である生ゴミ、老人介護ホーム等における使用済み紙オムツ、養鶏場における死鳥等種々の廃棄物の処理、処分が環境問題となってきている。これらの廃棄物は、埋設等により処分することが困難であり焼却処分されることが多い。特に、使用済み紙オムツや死鳥等の廃棄物は、悪臭を放つ成分を含有し、この異臭成分の分解を充分に行わないと焼却時に悪臭を発生させることとなる。また、通常の焼却方法では煤塵や一酸化炭素やダイオキシン等の有害物質を多量に発生させる。このため、悪臭や有害物質の発生を抑える焼却炉が必要である。
そこで、一次燃焼室で高温の燃焼ガスにより廃棄物を半乾留した後焼却すると共に、その際に発生する乾留ガスを二次燃焼室に導入して一次燃焼室で発生した煤塵をサイクロン等で除去した後にバーナで点火して高温(800℃以上)燃焼させることにより、悪臭の元となる成分を分解して悪臭の発生を防止し、また、二次燃焼室での高温燃焼によりダイオキシン等の有害物の発生を抑止すると共に、その際に発生する高温の燃焼排気ガスの一部を送煙管(再循環部)と排気管(煙突)との分岐部に設けた戻し弁及び送煙管と一次燃焼室との間に設けた送り弁を通して一次燃焼室に再循環させて廃棄物の乾留/焼却に使用し、残部を排気管から排出する構成の負圧循環式の焼却炉が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−22128号公報
焼却炉で焼却する可燃性廃棄物は、これを燃料という観点から見ると通常の重油炊き発電ボイラや家庭暖房用、給湯用燃焼器等の燃料に比べ、含水率や可燃成分等の性状が一定していない点に大きな特徴がある。一回に焼却する廃棄物の量も異なれば、その日その日の廃棄物に含まれる内容物により、乾留温度、発生する乾留ガス成分、着火温度、発生熱量等が異なる。
次に、廃棄物の乾留と燃焼との関係を考察すると、廃棄物の焼却開始時に充分な熱量を与え、廃棄物自体の燃焼が開始されると、その後にバーナの燃料を遮断して空気の供給だけでも、廃棄物自体の発熱で、廃棄物は乾留・燃焼を維持することができる。このとき、廃棄物の乾留・燃焼を空気の供給量が少ない状態で行うと、完全燃焼が難しくなり、再燃室を設けて底に再燃バーナを設置したり、燃焼二次(三次)空気を供給たりすることが必要になる。
廃棄物をいち早く乾留させ、或いは燃焼させるためには、焼却炉に設置するバーナの容量を大に設定したり、廃棄物を燃焼するに必要な空気量を大に設定したりすればよいが、日々変化する廃棄物の量や性状に対し、バーナの調整や、燃焼二次(三次)空気の細かい調整が必要となり、廃棄物の燃焼制御が難しくなる。
前記特許文献1に提案されている焼却炉は、高温の燃焼排気ガスを再循環させるための送煙管を焼却炉本体の外側に別途設け、且つ送煙管に戻し弁及び送り弁等の調節手段を設け、更にこれらを制御する制御手段を必要とするために構造や制御が複雑になる。また、送煙管、戻し弁、送り弁等の部材は、高温の燃焼排気ガスに晒されるために耐久性に問題がある。
前記特許文献1に提案されている焼却炉は、高温の燃焼排気ガスを再循環させるための送煙管を焼却炉本体の外側に別途設け、且つ送煙管に戻し弁及び送り弁等の調節手段を設け、更にこれらを制御する制御手段を必要とするために構造や制御が複雑になる。また、送煙管、戻し弁、送り弁等の部材は、高温の燃焼排気ガスに晒されるために耐久性に問題がある。
また、使用済み紙オムツや死鳥等の焼却については簡便で安価な小型の焼却炉が使用されており、煤塵、悪臭、ダイオキシン等の有害物質の発生を防止することができる小型の焼却炉が要望されている。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、量や性状が日々変化する廃棄物を、煙や悪臭や有害物質を発生させずに焼却することができ、制御が容易であり、且つ構造が簡単で小型化が容易な焼却炉を提供することを目的とする。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、量や性状が日々変化する廃棄物を、煙や悪臭や有害物質を発生させずに焼却することができ、制御が容易であり、且つ構造が簡単で小型化が容易な焼却炉を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、焼却炉全体が耐熱性の蓄熱材で形成され、可燃性廃棄物を乾留・燃焼する焼却炉であって、火格子に載置した前記可燃性廃棄物を乾留・燃焼させる乾留焼却室と、前記乾留焼却室の一側に縦壁を介して設けられ、下部が前記火格子下方の高温ガス導入室と連通され、上部が前記乾留焼却室の上部に連通され前記乾留焼却室で発生した乾溜ガス及び燃焼ガスを循環させるガス循環路と、前記乾留焼却室の他側に縦壁を介して設けられ、下部が前記高温ガス導入室と連通され、上部が大気に連通して排気ガスを排出する煙道とから成る焼却炉本体と、前記ガス循環路の側壁下部に前記高温ガス導入室に臨んで設けられ、外気を炉内に送給すると共に燃料を噴出させて高温の燃焼用ガスを発生させる燃焼手段とを備え、前記燃焼手段が発生させた燃焼用ガスは、前記ガス循環路を循環してきた乾留ガス及び燃焼ガスを取り込んで乾留ガスを燃焼させ、その一部が前記乾留焼却室に供給されて前記乾留ガス及び燃焼ガスを発生させ、残余が前記煙道に排出される構成としている。
請求項2の発明は、前記燃焼手段は、燃料噴射ノズル周りに供給した空気流れに燃料を噴出して燃焼させ、1.2〜2.0の範囲の空気比で燃料を燃焼させて残留酸素を高温に加熱する構成としている。
請求項3の発明は、前記煙道に連通して設けられ前記焼却炉本体内のガスを循環させるガス循環流発生手段を備えた構成としている。
請求項3の発明は、前記煙道に連通して設けられ前記焼却炉本体内のガスを循環させるガス循環流発生手段を備えた構成としている。
請求項4の発明は、前記高温ガス導入室と前記煙道とを連通する煙道口の上部に前記高温ガス導入室側に向けて斜め下方に延出し、前記乾留焼却室で発生した乾溜ガスが前記煙道に逆流することを阻止する庇が設けられている構成としている。
請求項5の発明は、前記煙道に排気ガス中に含有される灰分を分離する灰分離器が設けられている構成としている。
請求項5の発明は、前記煙道に排気ガス中に含有される灰分を分離する灰分離器が設けられている構成としている。
請求項6の発明は、前記焼却炉本体の側壁を共有させて請求項1乃至5記載の焼却炉を複数並設した構成としている。
請求項1の発明によれば、燃焼手段からの高温燃焼用ガス或いは火炎は、乾留燃焼室の可燃廃棄物を加熱し、乾留物から乾留ガスを発生させる。乾留ガスは既燃焼ガスからの伝熱加熱や炉体壁からの輻射熱による加熱で充分に熱せられているので、活性状態にあり、周囲に高温の燃焼用空気が存在すれば容易に燃焼することができ、且つ高温ガス導入室内には外気が導入されないために燃焼用ガスや乾留燃焼室内に発生する乾留ガス、燃焼ガスの温度の低下が防止され、乾留焼却室が高温に保持される。これにより、廃棄物の乾留・焼却が促進されて焼却効率の向上が図られる。
乾留ガス及び既燃焼ガスは、乾留燃焼室の上部の開口からガス循環路に入り、下部に循環して燃焼手段の火炎に取り込まれ、ガス循環路を循環して来る乾留ガスは火炎中に残留する高温の空気によって燃焼し、一部は乾留燃焼室に向かうと共に残余は煙道に向かう。残留空気は燃焼手段によって高温に加熱されているので、高温の乾留ガスは高温の残留空気と反応して完全燃焼し、乾留ガス中に含まれている煤塵は燃焼し、ダイオキシン等の有害ガスや悪臭成分等は、分解されて無害、無臭,無色の燃焼ガスとなって排出される。
これにより、使用済み紙オムツや残飯等の湿ったゴミや死鳥等の量や性状が日々変化する廃棄物を、煙や悪臭や一酸化炭素やダイオキシン等の有害物質を発生させずに焼却することができる。また、制御が容易であり、焼却炉の構造が簡単且つ小型化が容易である等の効果がある。
請求項2の発明によれば、燃料噴射ノズルから噴出した燃料をノズルの周りに供給した空気流れにより空気過剰側の空気比1.2〜2.0の範囲で燃焼させることで、可燃性廃棄物から発生する乾留ガスや未燃ガスを高温の残留空気により完全燃焼させることができ、乾留ガスに含まれている煤塵やダイオキシン等の有害ガスや悪臭成分を完全に分解して無害、無臭、無色の燃焼ガスとして排出することができる。
請求項2の発明によれば、燃料噴射ノズルから噴出した燃料をノズルの周りに供給した空気流れにより空気過剰側の空気比1.2〜2.0の範囲で燃焼させることで、可燃性廃棄物から発生する乾留ガスや未燃ガスを高温の残留空気により完全燃焼させることができ、乾留ガスに含まれている煤塵やダイオキシン等の有害ガスや悪臭成分を完全に分解して無害、無臭、無色の燃焼ガスとして排出することができる。
請求項3の発明によれば、ガス循環発生手段、好適には煙道に突設される煙突や、更に煙突内に上方に向かって空気を吹き上げさせるエジェクタ装置により焼却炉本体内に発生した乾留ガスや燃焼ガス等をガス循環路を通して高温ガス導入室へと循環させ、更にその一部を乾留燃焼室に循環させ、残余を煙道へと循環させることにより、乾留焼却室の可燃性廃棄物の乾留・燃焼を促進させることができると共に、排気ガスを煙道から大気に良好に排出させることができる。
請求項4の発明によれば、乾留焼却室内で発生した乾留ガスは、煙道口の上部に高温燃焼室側に斜め下方に延出された庇により煙道口側に逆流することを防止されることで、乾留ガス中に含まれる有害物質や悪臭成分の煙道への漏出が有効に防止されると共に乾留燃焼室内の可燃性焼却物の燃焼効率の向上が図られる。
請求項5の発明によれば、煙道口から煙道に排出されて当該煙道を上昇する排気ガスが灰分離器に当たると、排気ガス中に含まれている灰分が煙道下部に落下し、ガス成分のみが煙道を上昇して大気に排出され、飛灰を大幅に低減することが可能となる。
請求項5の発明によれば、煙道口から煙道に排出されて当該煙道を上昇する排気ガスが灰分離器に当たると、排気ガス中に含まれている灰分が煙道下部に落下し、ガス成分のみが煙道を上昇して大気に排出され、飛灰を大幅に低減することが可能となる。
請求項6の発明によれば、焼却炉本体を側壁を共有させて複数並設してタンデム型の焼却炉とすることで、隣り合う焼却炉の蓄熱・保温効果の向上が図られ、熱効率の向上が図られ、バーナ等の燃焼手段の燃費の低減が図られる。更に、廃棄物の焼却効率の向上が図られると共に焼却炉のコンパクト化が図られる。
以下、本発明の実施形態を図面により詳細に説明する。
図1に示すように本発明に係る焼却炉1は、焼却炉本体2と、焼却炉本体2の煙道に連通され上面に略垂直に突設される煙突3と、焼却炉本体2に接続されて燃焼用ガスを供給する燃焼手段としてのバーナ4と、焼却炉本体2の上部に設けられ煙突3内に出口側に向けて空気を噴出して焼却炉本体2内のガスを循環させるガス循環流発生手段としてのブロワ5と、バーナ4及びブロワ5を制御する制御盤6等により構成されている。バーナ4及びブロワ5は、燃焼炉本体2に着脱可能とされている。
図1に示すように本発明に係る焼却炉1は、焼却炉本体2と、焼却炉本体2の煙道に連通され上面に略垂直に突設される煙突3と、焼却炉本体2に接続されて燃焼用ガスを供給する燃焼手段としてのバーナ4と、焼却炉本体2の上部に設けられ煙突3内に出口側に向けて空気を噴出して焼却炉本体2内のガスを循環させるガス循環流発生手段としてのブロワ5と、バーナ4及びブロワ5を制御する制御盤6等により構成されている。バーナ4及びブロワ5は、燃焼炉本体2に着脱可能とされている。
焼却炉本体2は、耐熱性及び蓄熱性を有する部材例えば、耐火コンクリートにより一体に形成された箱状の構造物とされ、外壁全体に耐熱鋼板から成る外板7が装着され、この外板7の底面を除く略全面を断熱及び保温部材としての例えば、ワイヤードブランケット8で被覆され、更にワイヤードブランケット8の外側に保温及び断熱効果を有する空気層としての隙間gを存して外装パネル9が装着されている。ワイヤードブランケット8は、例えば、耐熱性のグラスルールのマットをワイヤで補強したものである。外装パネル9は、耐銹性、耐食性及び美感等に優れた例えば、ステンレス鋼板が使用されている。バーナ4も同様に断熱材で被覆され、外装パネルが装着されている。
焼却炉本体2は、図2及び図3に示すように外壁11が連続する縦長の直方体形状をなし、その内部が縦壁(隔壁)12、13により長手方向に三分割され、中央部に乾留焼却室15が、乾留焼却室15の一側(図中左側)にガス循環路16が、他側(図中右側)に煙道17が一列に並んで配置されている。即ち、乾留焼却室15を挟んで左右両側にガス循環路16と煙道17とが一体に形成されている。
縦壁12、13の乾留焼却室15側の下部位置には外壁11の底壁11aから所定高さ位置に火格子の載置台としての凸条12a、13aが前後方向に沿って水平且つ対向して設けられている。火格子18は、左右両端部が凸条12a、13aに載置されて水平に配置されている。そして、この火格子18の下方が高温ガス導入室21とされている。
縦壁12の下部中央にはガス循環路16の下部と高温ガス導入室21の一側とを連通する開口12bが設けられ、上部中央には乾留焼却室15の上部とガス循環路16の上部とを連通する開口12cが設けられている。開口12bは、後述する高温ガス導入室21に燃焼用ガス、乾留ガス、燃焼ガスを導入する導入口とされる。縦壁13の下部中央には開口12bと対向して煙道17の下部と高温ガス導入室21とを連通する煙道口13bが設けられている。外壁11の上壁(天井)11bの煙道17の上部略中央には排煙孔11gが設けられており、煙突3の下端が装着されている。
縦壁12の下部中央にはガス循環路16の下部と高温ガス導入室21の一側とを連通する開口12bが設けられ、上部中央には乾留焼却室15の上部とガス循環路16の上部とを連通する開口12cが設けられている。開口12bは、後述する高温ガス導入室21に燃焼用ガス、乾留ガス、燃焼ガスを導入する導入口とされる。縦壁13の下部中央には開口12bと対向して煙道17の下部と高温ガス導入室21とを連通する煙道口13bが設けられている。外壁11の上壁(天井)11bの煙道17の上部略中央には排煙孔11gが設けられており、煙突3の下端が装着されている。
外壁11のガス循環路16側の側壁(図中左側壁)11cの下部には開口12bと対向して開口12dが設けられており、バーナ4の燃料噴射ノズル33が開口12dから高温ガス導入室21に向けて略水平に配置されている。
バーナ4は、ガンタイプバーナであり、図4に示すようにブロワ31、基端がブロワ31の吹出口31aに接続された円筒形状のダクト32、ダクト32内に且つ開口端近傍に同心的に配置された燃料噴射ノズル33、燃料噴射ノズル33に燃料を供給する燃料パイプ34、ブロワ31の吸込口31bに設けられて燃料噴射ノズル33に供給する空気量を調整する調整弁35等により構成されている。燃料噴射ノズル33は、燃料パイプ34から供給された燃料を噴出し、ブロワ31から供給され当該燃料噴射ノズル33の周りを流れる空気流と混合して燃焼させ燃焼用ガスを発生する。ブロワ31から供給される空気流量は、調整弁35により燃料量に応じた最適な値に設定される。尚、バーナ4に使用する燃料は特に限定されないが、灯油、軽油、A重油等の液体燃料、天然ガス、プロパンガス等の気体燃料が取り扱いやコスト的に好適である。
バーナ4は、ガンタイプバーナであり、図4に示すようにブロワ31、基端がブロワ31の吹出口31aに接続された円筒形状のダクト32、ダクト32内に且つ開口端近傍に同心的に配置された燃料噴射ノズル33、燃料噴射ノズル33に燃料を供給する燃料パイプ34、ブロワ31の吸込口31bに設けられて燃料噴射ノズル33に供給する空気量を調整する調整弁35等により構成されている。燃料噴射ノズル33は、燃料パイプ34から供給された燃料を噴出し、ブロワ31から供給され当該燃料噴射ノズル33の周りを流れる空気流と混合して燃焼させ燃焼用ガスを発生する。ブロワ31から供給される空気流量は、調整弁35により燃料量に応じた最適な値に設定される。尚、バーナ4に使用する燃料は特に限定されないが、灯油、軽油、A重油等の液体燃料、天然ガス、プロパンガス等の気体燃料が取り扱いやコスト的に好適である。
また、バーナ4は、図示しない点火装置や必要に応じて火炎監視装置を備えている。火炎監視装置は、炉内の火炎の有無を監視して火炎が検出されると点火装置を不作動にして安全を確保している。
バーナ4は、特に限定するものではないが、バーナから噴出する火炎や生成させる燃焼用ガスが可能な限り均一な温度分布を有することが望ましく、図4に示すように、外部からブロワ31により炉内に送給される燃焼用空気(一次空気)流に燃料噴射ノズル33から燃料を噴出させ、空気と燃料とを充分に混合して可燃混合気を生成させ拡散燃焼させるタイプのものが好適である。一次空気流の外側に二次空気を供給するタイプのものも適用可能であるが、燃焼ガスの均一な温度分布が得られなかったり、後述するように空気比(空気過剰率=空気/燃料)が高すぎたりすると好ましくないので、通常は二次空気の供給は不要である。
バーナ4は、特に限定するものではないが、バーナから噴出する火炎や生成させる燃焼用ガスが可能な限り均一な温度分布を有することが望ましく、図4に示すように、外部からブロワ31により炉内に送給される燃焼用空気(一次空気)流に燃料噴射ノズル33から燃料を噴出させ、空気と燃料とを充分に混合して可燃混合気を生成させ拡散燃焼させるタイプのものが好適である。一次空気流の外側に二次空気を供給するタイプのものも適用可能であるが、燃焼ガスの均一な温度分布が得られなかったり、後述するように空気比(空気過剰率=空気/燃料)が高すぎたりすると好ましくないので、通常は二次空気の供給は不要である。
バーナ4の燃焼用空気と燃料との割合即ち、空気比(空気過剰率)は、バーナより噴出する燃料が安定燃焼可能な範囲に設定しなければならないが、可燃廃棄物から発生する乾留ガスや未燃ガスを火炎に取り込んで完全燃焼させる必要から、後述する技術思想に基づいて等量比より空気過剰側の適宜値に設定される。即ち、バーナ4の空気比は、当該バーナ4に供給される燃料が安定燃焼できる1.2〜2.0の範囲の適宜値に設定されている。
バーナ4は、常時一定状態(燃料量及び空気量を一定に設定)で燃焼し、且つ、焼却する廃棄物量に対して発熱量が過大でない(容量が小さい)バーナが使用され、時間を掛けて廃棄物をゆっくりと乾留して燃焼させる。焼却炉1は、乾留ガス及び燃焼ガスの循環流により可燃性廃棄物Wを乾留燃焼するのでバーナ4の複雑な制御が不要であり、バーナ4は、所望の燃焼出力に調節した一定の燃焼出力運転を行うようになっている。
図3に示すように外壁11の前壁11dの乾留焼却室15と対応する略中央位置に可燃性廃棄物W(図2)を投入するための開口11hが設けられている。また、前壁11dの下部には図2に2点鎖線で示すようにガス循環路16、高温ガス導入室21、煙道17の下部位置に対応して灰を掻き出すための開口11i、11j、11kが設けられている。開口11hには、焼却炉本体と同様の耐火部材により形成された耐火性の扉19が開閉可能に設けられている。他の開口11i〜11kについても同様である。そして、図1に示すように外装パネル9には前記各扉と対応して扉25〜28が設けられている。
図2及び図3に示すように煙道17の下部には煙道口13bの僅か上方位置に排気ガス中に含有される灰分を排気ガスから分離するための灰分離器29が設けられている。灰分離器29は、図5に示すように下面29aが凹面をなす円筒体の一部をなす形状とされ、後端部が図2に示す煙道17側の側壁(図中右側壁)11eの内面下部位置に前後方向に水平に設けた凸条11mに載置され、前端部が縦壁13の煙道口13bの上方に後端部よりも高い位置に係止されて傾斜して、且つ下面29aが下方に向けて配置されている。この灰分離器29も耐火部材により形成されている。図1に示すようにブロワ5の吹出口には送風管38の一端が接続されており、該送風管38の他端は煙突3の略中央部にその開口端を前記煙突3の出口側に向けて連通接続されている。
焼却炉1は、前述したように乾留ガス及び燃焼ガスの循環流により可燃性廃棄物Wを乾留・燃焼するのでバーナ4やブロワ5の複雑な制御が不要であり、制御盤6は、内蔵するタイマによりバーナ4の燃焼時間及びブロワ5の運転時間が設定されているだけであり、ボタンスイッチをオンする簡単な操作のみで始動してバーナ4及びブロワ5を全自動制御して廃棄物を燃焼させる。
以下に作用を説明する。
図1及び図3に示す乾留焼却室15の扉25、19を順次開けて図2に示すように投入口11hから乾留焼却室15の火格子18上に例えば、使用済み紙おむつ等の可燃性廃棄物Wを投入載置し、扉19、25を閉めて制御盤6のボタンスイッチをオンする。これにより、バーナ4が点火して火炎と共に高温(800℃以上)の燃焼用ガスGを生成する。燃焼用ガスGの火炎の一部は、火格子18の下方の高温ガス導入室21に向かい、更に火格子18を通過して乾留燃焼室15に延びると共に、残余は、煙道口13bから煙道17に向かい、煙道下部から上方に向かう。同時にブロワ5が作動して煙道17内の空気を煙突3から大気に排出する。これにより、高温ガス導入室21、乾留焼却室15、ガス循環路16内を高温の燃焼用ガスG並びに後述する乾留ガス及び既燃焼ガスが循環すると共に炉壁を高温に加熱、蓄熱する。
図1及び図3に示す乾留焼却室15の扉25、19を順次開けて図2に示すように投入口11hから乾留焼却室15の火格子18上に例えば、使用済み紙おむつ等の可燃性廃棄物Wを投入載置し、扉19、25を閉めて制御盤6のボタンスイッチをオンする。これにより、バーナ4が点火して火炎と共に高温(800℃以上)の燃焼用ガスGを生成する。燃焼用ガスGの火炎の一部は、火格子18の下方の高温ガス導入室21に向かい、更に火格子18を通過して乾留燃焼室15に延びると共に、残余は、煙道口13bから煙道17に向かい、煙道下部から上方に向かう。同時にブロワ5が作動して煙道17内の空気を煙突3から大気に排出する。これにより、高温ガス導入室21、乾留焼却室15、ガス循環路16内を高温の燃焼用ガスG並びに後述する乾留ガス及び既燃焼ガスが循環すると共に炉壁を高温に加熱、蓄熱する。
本願発明では、焼却開始から終了までの間、常時一定状態で燃焼し、且つ焼却する廃棄物量に対して発熱量が過大でないバーナ4が使用されていることで、時間を掛けてゆっくりと乾留して燃焼させる。バーナ4の容量が小であっても、焼却炉本体2全体が断熱性と蓄熱性が高い耐火材で構成されているので、また、炉内を外気から遮断することによって炉内温度を高温に保持することができ、廃棄物Wの量や性状が変化して処理時間が変わることがあっても、廃棄物の燃焼や乾留を確実に行わせることができる。
化学量論的見地からすると、バーナ4自体が、最大燃焼温度で最適安定燃焼することができる空気比は、等量比より僅かに空気過剰側の値(例えば、1.3)である。そのような最適安定燃焼の空気比から外れると、バーナ4自体の燃焼効率が低下するが、概略、等量比の空気比に相当する空気量がバーナ4に供給される燃料の燃焼に消費され、その値を超える過剰空気量が、廃棄物Wの焼却に使われることになる。
バーナ4からの高温燃焼用ガスG或いは火炎は、乾留燃焼室15の可燃廃棄物Wを加熱し、前記過剰空気による燃焼が生じる。バーナ4から供給される高温空気中の酸素が使い尽くされるとそれ以上の燃焼は生じないが、高温の燃焼ガスに晒されて乾留物から乾留ガスを発生させる。この乾留ガスは既燃焼ガスからの伝熱加熱や炉体壁からの輻射熱による加熱で充分に熱せられているので、活性状態にあり、周囲に高温の燃焼用空気(酸素)が存在すれば容易に燃焼することができる。高温ガス導入室21内にはバーナ4以外には外気が導入されないために燃焼用ガスGや乾留燃焼室15内に発生する乾留ガス、燃焼ガスの温度の低下が防止され、乾留焼却室15が高温に保持される。これにより、廃棄物Wの乾留・焼却が促進されて焼却効率の向上が図られる。
乾留ガス及び既燃焼ガスは、乾留燃焼室上部の開口12cからガス循環路16に入り、当該ガス循環路16下部に循環してバーナ4の火炎に取り込まれる。その際、乾留ガスは、加熱されたガス循環路16をゆっくりと時間を掛けて下降し、火炎に取り込まれるまでのガス循環路16内滞留時間を長く設定することができるので、乾留ガス成分は、ガス循環路16においても分解が促進され、燃焼しやすい活性状態となる。乾留空気室15に向かう火炎に取り込まれた乾留ガスは、その火炎中に残留する高温の空気によって燃焼し、煙道17に向かう火炎に取り込まれた乾留ガスは、その火炎中に残留する高温の空気によって燃焼することになる。乾留ガスが何れの火炎に取り込まれても、残留空気は、バーナ4によって高温に加熱されているので、又、高温ガス導入室21及び煙道17において十分な滞留時間(例えば、2秒以上)が確保できるので、高温の乾留ガスは、高温の残留空気(残留酸素)と反応して完全燃焼する。乾留ガス中には、煤塵やダイオキシン等の有害ガスや悪臭を放つ成分等が含まれている可能性があるが、その場合であっても高温(800℃以上)の高温燃焼によりダイオキシン等の有害ガスや悪臭成分が分解されて無害、無臭,無色の燃焼ガスとなる。
尚、煙道17等における滞留時間は、煙道17等の断面積と長さに関連し、完全燃焼して無臭となると経験的に知られている値(2秒)を目安に炉体を設計すればよい。
上記説明から明らかなように、本願発明では煙道17への二次空気の供給を一切行わないので、バーナ4の空気比は、残留酸素量が、発生する乾留ガス量と反応してこれを完全に燃焼させるに充分であるような値に設定する必要がある。そして、バーナ4の燃料流量が大であり、それに伴って発生する熱量が過大であれば、生成する乾留ガス量も過大になるので、煙道17での乾留ガスの完全燃焼を図るには、バーナ4の燃料流量を制限する必要がある。制限しない場合には、乾留ガスが未燃のまま大気に排出されることになり、黒煙や臭気の排出原因になる。また、煙道17に再燃室を設け、未燃の乾留ガスを燃焼させるために二次(三次)空気として外気を再燃室に導くと、活性化していた一部の乾留ガスが冷気によって冷やされ、所謂クエンチング現象によってやはり乾留ガスが未燃のまま大気に排出されることになり、黒煙や臭気の排出原因となる。
上記説明から明らかなように、本願発明では煙道17への二次空気の供給を一切行わないので、バーナ4の空気比は、残留酸素量が、発生する乾留ガス量と反応してこれを完全に燃焼させるに充分であるような値に設定する必要がある。そして、バーナ4の燃料流量が大であり、それに伴って発生する熱量が過大であれば、生成する乾留ガス量も過大になるので、煙道17での乾留ガスの完全燃焼を図るには、バーナ4の燃料流量を制限する必要がある。制限しない場合には、乾留ガスが未燃のまま大気に排出されることになり、黒煙や臭気の排出原因になる。また、煙道17に再燃室を設け、未燃の乾留ガスを燃焼させるために二次(三次)空気として外気を再燃室に導くと、活性化していた一部の乾留ガスが冷気によって冷やされ、所謂クエンチング現象によってやはり乾留ガスが未燃のまま大気に排出されることになり、黒煙や臭気の排出原因となる。
従って、バーナ4の空気比は、前述したように燃料が安定燃焼できる1.2〜2.0の範囲の適宜値、好ましくは、1.8程度に設定されている。空気比が1.8より大になるとバーナ4自体の安定燃焼ができなくなり、これを避けるためにバーナに二次空気を供給するタイプのバーナを用いる必要がある。このようなタイプのバーナを使用すると、二次空気がバーナの燃焼ガスと充分に混合して加熱できず、温度ムラのある燃焼ガスが生成されることになり、温度の低い一部の燃焼用空気によって、高温空気による乾留ガスの燃焼を行うことができなくなり、やはり黒煙や臭気の排出原因となる。
また、バーナの空気比が1.2より小になると、燃料ノズル近傍の空燃比においてはバーナ自体の燃焼には支障はないが、過剰空気量が少なくなり、発生する乾留ガスを燃焼させるための空気量(酸素量)の確保ができなくなり、黒煙や臭気の排出原因となる。
煙道口13bから流入して煙道17を上昇する排気ガスは、灰分離器29の下面29aに当たり、図5に示すように含有する灰分が点線で示すように落下し、ガス分が矢線で示すように下面29aに沿って側方から吹き出して上方へと流れ、灰分が除去された排気ガスのみが煙突3から大気に排出される。これにより、簡単な構成で大気への飛灰が大幅に低減される。ブロワ5から吐出される空気は、煙突3の出口側に向けて噴出するので、そのエジェクタ効果により煙道17内の排気ガスの排出が促進される。これにより、廃棄物の乾留・燃焼が促進される。
煙道口13bから流入して煙道17を上昇する排気ガスは、灰分離器29の下面29aに当たり、図5に示すように含有する灰分が点線で示すように落下し、ガス分が矢線で示すように下面29aに沿って側方から吹き出して上方へと流れ、灰分が除去された排気ガスのみが煙突3から大気に排出される。これにより、簡単な構成で大気への飛灰が大幅に低減される。ブロワ5から吐出される空気は、煙突3の出口側に向けて噴出するので、そのエジェクタ効果により煙道17内の排気ガスの排出が促進される。これにより、廃棄物の乾留・燃焼が促進される。
煙突3は、高ければ高いほど所謂煙突効果によって煙道17内、従って炉内の既燃ガスの排出を補助し、押し込みタイプのバーナ4と協働して循環流れ等炉内のガスの流れを生じさせることに寄与する。従って、ブロワ5を設置することは必ずしも必要ではないが、設置すれば、上記エジェクタ効果により、既燃ガスの排出を助長することができる。
尚、図2において縦壁13に設けた火格子18の端部を載置するための凸条13aを2点鎖線で示すように開口13bの上部から高温ガス導入室に張り出すように斜め下方に向けて延出させて庇13dを形成し、乾留焼却室15内に発生した乾溜ガスや燃焼ガスの一部が開口13bに流れ込む(逆流する)ことを防止するようにしてもよい。
尚、図2において縦壁13に設けた火格子18の端部を載置するための凸条13aを2点鎖線で示すように開口13bの上部から高温ガス導入室に張り出すように斜め下方に向けて延出させて庇13dを形成し、乾留焼却室15内に発生した乾溜ガスや燃焼ガスの一部が開口13bに流れ込む(逆流する)ことを防止するようにしてもよい。
制御盤6は、所定時間経過するとタイマが作動してバーナ4を停止させる。これにより、廃棄物Wの燃焼が終了する。ブロワ5は、バーナ4が停止してから焼却炉本体2の冷却のために所定時間例えば、30分乃至1時間程度運転した後停止される。焼却は、作業者が廃棄物Wを焼却炉本体2に投入した後制御盤6のスイッチをオンするだけの簡単な操作で全自動で行われることで、人件費の大幅な削減が可能である。また、バーナ4も灯油、軽油、重油或いは天然ガス、プロパンガス等を使用するために燃費の低減が図られる。
ブロワ5が停止した図1に示す後扉26、27、28を開けてガス循環路16の底部、高温ガス導入室15の底部、煙道17の底部に堆積した焼却灰を不図示の灰受け皿に掻き出して適切に処分する。廃棄物Wは、完全燃焼することで、発生する焼却灰の量も僅少量であり処理費も安価である。
図6は、本発明に係る焼却炉の変形例を示す水平断面図である。尚、図6において図2に示す部材と同一部材又は相当する部材には同一又は相当する符号を付して詳細な説明を省略する。焼却炉1'は、図2に示す焼却炉本体2を複数、例えば2台前後に並設して構成したもので各焼却炉本体2'、2'は、前記焼却炉本体2と同様に構成されており、前側の焼却炉本体2'の後壁と後側の焼却炉本体2'の前壁とを供用した縦壁(隔壁)2n'により画成して構成されている。即ち、2台の焼却炉本体2'と2'は、縦壁2n'に対して対称に形成されてタンデム型とされている。
図6は、本発明に係る焼却炉の変形例を示す水平断面図である。尚、図6において図2に示す部材と同一部材又は相当する部材には同一又は相当する符号を付して詳細な説明を省略する。焼却炉1'は、図2に示す焼却炉本体2を複数、例えば2台前後に並設して構成したもので各焼却炉本体2'、2'は、前記焼却炉本体2と同様に構成されており、前側の焼却炉本体2'の後壁と後側の焼却炉本体2'の前壁とを供用した縦壁(隔壁)2n'により画成して構成されている。即ち、2台の焼却炉本体2'と2'は、縦壁2n'に対して対称に形成されてタンデム型とされている。
前側の焼却炉本体2'は、前壁2d'に乾留焼却室15'への廃棄物投入口11h'、ガス循環路16'、煙道17'の各灰掻き出し用の開口(図示せず)が設けられ、後側の焼却炉本体2'は、後壁2f'に乾留焼却室15'への廃棄物投入口11h'、ガス循環路16'、煙道17'の各灰掻き出し用の開口(図示せず)が設けられている。また、煙道17'と17'とを画成する縦壁2n'の上部は切り欠かれてこれらの煙道17'、17'の上部が連通されており、中央に煙突3'が設けられている。これにより、2台の焼却炉本体2'、2'に対して1本の煙突を供用することが可能とされ、ブロワも1台でよく、コストの低減が図られる。尚、二つの煙道17'、17'の上部を連通させることなく各煙道17'、17'毎に煙突及びブロワを設けてもよい。このように2台の焼却炉本体2'、2'を並設することで、蓄熱・保温効果の向上が図られると共に、同時に又は交互に運転することができ、焼却効率を高めることが可能となる。
図6に示す焼却炉1'は、縦壁(隔壁)2n'を介して焼却炉本体2'を2台並設して構成したものであり、それぞれの乾留焼却室15'、15'に廃棄物を投入して別々に乾留焼却させるが、図6に示す縦壁2n'を取除き大型乾留焼却室を形成させ、2本のバーナ4'、4'で廃棄物を焼却するようにしてもよい。更に、バーナ数を増やして3本或いは4本に増やすこともでき、図1の焼却炉と同じような作用効果が得られる。
1、1' 焼却炉
2、2' 焼却炉本体
3 煙突
4 バーナ
5 ブロワ
6 制御盤
7 外板
8 断熱部材
9 外装パネル
11 外壁
12、13 縦壁(隔壁)
12b、12c、11h〜11k 開口
13b 煙道口
15 乾留焼却室
16 ガス循環路
17 煙道
18 火格子
21 高温ガス導入室
29 灰分離器
31 ブロワ
32 ダクト
33 燃料噴射ノズル
g 隙間
2、2' 焼却炉本体
3 煙突
4 バーナ
5 ブロワ
6 制御盤
7 外板
8 断熱部材
9 外装パネル
11 外壁
12、13 縦壁(隔壁)
12b、12c、11h〜11k 開口
13b 煙道口
15 乾留焼却室
16 ガス循環路
17 煙道
18 火格子
21 高温ガス導入室
29 灰分離器
31 ブロワ
32 ダクト
33 燃料噴射ノズル
g 隙間
Claims (6)
- 焼却炉全体が耐熱性の蓄熱材で形成され、可燃性廃棄物を乾留・燃焼する焼却炉であって、
火格子に載置した前記可燃性廃棄物を乾留・燃焼させる乾留焼却室と、
前記乾留焼却室の一側に縦壁を介して設けられ、下部が前記火格子下方の高温ガス導入室と連通され、上部が前記乾留焼却室の上部に連通され前記乾留焼却室で発生した乾溜ガス及び燃焼ガスを循環させるガス循環路と、
前記乾留焼却室の他側に縦壁を介して設けられ、下部が前記高温ガス導入室と連通され、上部が大気に連通して排気ガスを排出する煙道とから成る焼却炉本体と、
前記ガス循環路の側壁下部に前記高温ガス導入室に臨んで設けられ、外気を炉内に送給すると共に燃料を噴出させて高温の燃焼用ガスを発生させる燃焼手段とを備え、前記燃焼手段が発生させた燃焼用ガスは、前記ガス循環路を循環してきた乾留ガス及び燃焼ガスを取り込んで乾留ガスを燃焼させ、その一部が前記乾留焼却室に供給されて前記乾留ガス及び燃焼ガスを発生させ、残余が前記煙道に排出されることを特徴とする焼却炉。 - 前記燃焼手段は、燃料噴射ノズル周りに供給した空気流れに燃料を噴出して燃焼させ、1.2〜2.0の範囲の空気比で燃料を燃焼させて残留酸素を高温に加熱することを特徴とする請求項1記載の焼却炉。
- 前記煙道に連通して設けられ前記焼却炉本体内のガスを循環させるガス循環流発生手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の焼却炉。
- 前記高温ガス導入室と前記煙道とを連通する煙道口の上部に前記高温ガス導入室側に向けて斜め下方に延出し、前記乾留焼却室で発生した乾溜ガスが前記煙道に逆流することを阻止する庇が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3記載の焼却炉。
- 前記煙道に排気ガス中に含有される灰分を分離する灰分離器が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4記載の焼却炉。
- 前記焼却炉本体の側壁を共有させて請求項1乃至5記載の焼却炉を複数並設したことを特徴とするタンデム型焼却炉。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004139027A JP2005321141A (ja) | 2004-05-07 | 2004-05-07 | 焼却炉 |
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Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009210258A (ja) * | 2008-02-08 | 2009-09-17 | Katsuaki Yakuwa | 連続焼却炉 |
KR100977012B1 (ko) | 2009-10-12 | 2010-08-20 | 강훈이 | 기압차를 이용한 연소장치 겸용 보일러 |
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KR101806297B1 (ko) * | 2016-10-07 | 2018-01-10 | 최상철 | 녹스 저감용 쓰레기 소각 장치 |
CN108662588A (zh) * | 2018-06-22 | 2018-10-16 | 庞礴 | 生活垃圾气化燃烬集成焚烧炉 |
CN112762455A (zh) * | 2019-11-04 | 2021-05-07 | 刘德远 | 一种垃圾处理装置和垃圾处理方法 |
-
2004
- 2004-05-07 JP JP2004139027A patent/JP2005321141A/ja active Pending
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