JP3825068B2 - 廃棄物焼却炉 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ごみ等の廃棄物を焼いて処理する廃棄物焼却炉に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の焼却炉を、図3に基づいて説明する。廃棄物焼却炉のうち、特に小型の固定床炉は、炉本体1の正面中央部にごみ投入口8を設け、水平に配置された火格子2で区画してその下部に灰排出口10を設け、かつ、上部には煙突6を連設して構成されている。
【0003】
このように火格子2が水平配置であるために、補助バーナを用いても燃焼が悪く、燃焼状況に合せて人手により火格子2の上のごみ等被燃焼物を時々移動し、攪拌する必要が有った。しかも、灰中未燃分も多く、また、燃焼も成り行きまかせのため不安定であり、かつまた、排ガスの変動も大きく、CO等も多量に発生するという不具合があった。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】
即ち、上記従来の装置では水平型の火格子を備えた固定床焼却炉であるが故に、燃焼用空気が被焼却物の表面周囲からしか供給されず下層まで届かないので、火炎は被焼却物の表面から発生し、火移りが表面のみで起り、下層にまで及ばないこととなり、その結果完全燃焼ができず灰中に未燃分が多く残り、充分な減容化はもとより、燃焼の安定化もままならないという問題がある。
【0005】
従って運転員が被焼却物を強制的に攪拌し移動させることにより燃焼の安定化を図ろうとするが、人為的操作には限度があり、不充分である。
【0006】
また、被焼却物中に廃プラスチック等の燃焼速度の速い物質が含まれている場合には、燃焼変動も大きく、CO等の未燃分濃度も高いという問題がある。
【0007】
本発明はこれらの問題点を解消することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を以下の手段を提供して解決するものである。即ち、側面上方に設けた廃棄物投入口と、該廃棄物投入口に相対向する側面の下方に設けた灰排出口と、点火用バーナと、炉上部に設けた煙突とを有する廃棄物燃焼炉において、該廃棄物投入口から灰排出口へ向けて安息角より大きい角度で下向きに傾斜して配設され、それぞれの表面に複数の燃焼空気供給孔を有する複数の部材でなる炉底火格子と、前記炉底火格子の灰排出口側下端部に設けられ上下反転可能でかつ着火部と空気供給部を含むストーカで構成された端部火格子とを有してなる廃棄物焼却炉を提供する。
【0011】
また、本発明は前記煙突入口部に、上下方向で開口位置を互にずらせて光学的に遮蔽するように配置した複数の多孔性輻射変換体を取り付けた廃棄物焼却炉を提供する。
【0012】
【作用】
本発明は上記の様に構成されているので、被焼却物は安息角より大きい角度で下向きに傾斜した火格子の傾斜に従って上方から下方への移動を行い、火炎と対向する動きになるので着火性が良く、安定した燃焼が維持される。
【0013】
また燃焼空気が火格子のそれぞれの孔から供給され、被焼却物は複数の部材でなる火格子に支えられた下層部分から着火、燃焼が進み、安定した燃焼空気の供給を受けて火炎は堆積した被焼却物の内部まで十分に行きわたり、完全燃焼が促進される。
【0014】
また、傾斜した炉底火格子上で燃焼して生成された灰を、端部火格子で上下反転させて確実に落下させることにより、炉底火格子上の被焼却物が同炉底火格子の傾斜に沿って確実に下方移動し、正確で安定した燃焼が維持される。
【0015】
そしてまた、端部火格子がそれ自体着火機能及び空気供給機能を備えたストーカである為に、炉内燃焼がこのストーカの設置された下部からスタートし、炉底火格子の傾斜に沿って上方へと移動し、正確な炉内燃焼の安定度をより高めるのみならず、要すればこの端部火格子上で再燃焼、加重燃焼することもできる。
【0016】
また、本発明では、煙突入口部の多孔性輻射変換体により、炉内の高温の輻射熱を反射して炉内に戻し、炉内温度を高温に維持し、助燃機能を節減させるのみならず、炉内に飛散した未燃ダストを捕集して燃焼させる熱源としても機能させる。しかもこの多孔性輻射変換体は上下方向に開孔位置を互にずらせた多孔体であるので、輻射熱は逃がさず、かつ目詰り等なしに排ガスは確実に流しうるものである。
【0017】
【実施例】
以下、図1、図2に示す実施例について説明する。1は炉本体で、耐火壁構造物として作られている。
【0018】
2は炉底火格子で、それぞれの表面に多数の空気孔2aを削設した複数のパイプ状部材で構成され、炉本体1の一側で上方に設けたごみ投入口8の近傍位置から、同炉本体1の対向側で下方に設けた灰排出口10の近傍に向って下り傾斜となるように配設されている。なお、この傾斜角は、炉本体1内で生成される灰の安息角より少くとも大きい角度になっている。
【0019】
3は端部火格子で、上記炉底火格子2の下方端に位置し、水平に配置されている。なお、同端部火格子3は、図示しない適宜の手段により必要に応じて上下反転することのできるものである。また、その内部もしくは近傍に着火手段及び空気供給口を併設しており、全体としてストーカを構成している。
【0020】
4は、炉本体1の外部に設けたブロワーで上記炉底火格子2及び端部火格子3へ燃焼用空気を供給する。
【0021】
5は多孔板で、煙突6の入口部分で、上下方向に位置をずらせ、かつ、断面方向での開口部が互に重ならず、その結果断面方向では煙突6の断面が光学的に遮蔽されるように一対となって配置されている。
【0022】
7は炉底火格子2の上面に臨んで設けられ、その下方を狙って着火口を形成した着火用の補助バーナ、9は灰受皿である。
【0023】
本実施例は上記のように構成されているので、ごみ投入口8から投入されて炉底火格子2上に堆積したごみ11は、補助バーナ7又は端部火格子3の近傍に併置した図示しない着火手段により着火され燃焼を開始する。
【0024】
この着火点は、炉底火格子2の下端近傍であり、着火後火炎の熱を受けて燃焼は傾斜面に沿って徐々に上方へと火移りをしてゆく。
【0025】
燃焼に際しては炉底火格子2の表面の多数の空気孔2aから燃焼空気が供給されるので、火炎はごみ11の堆積層の内部まで行きわたり、確実かつ安定した燃焼が維持される。
【0026】
燃焼の進行に伴って生成される灰は、その一部はパイプ状の炉底火格子2の隙間から灰受皿9に落下し、また残部は同炉底火格子2の傾斜上面に沿って端部火格子3上へ集積される。
【0027】
端部火格子3は適宜上下反転するので、ここに灰が長時間に亘って帯溜することはなく、ごみ11は順次炉底火格子2の傾斜面を下方へ移動して着火点が一定になり、炉本体1内の燃焼は極めて安定して維持される。
【0028】
なお、端部火格子3は、その部分に着火機能及び燃焼空気供給機能を有するストーカとして構成されているので、必要に応じてこの部分で燃焼を加重することもできる。
【0029】
また、煙突6の入口部では、上下一対の多孔板5で多孔性輻射変換体を開口部が交互に異なる位置になるように、かつ光学的に炉内からの熱を遮蔽するように構成しているので、燃焼排ガスは煙突から排出されるが、該排ガスが持つ熱は該多孔性輻射変換体により吸収される。このようにして高温化した該多孔性輻射変換体は、燃焼ごみの温度よりも高温となるため、燃焼ごみ側へ該熱を輻射し、該輻射の作用により炉内温度が高温に保たれるため、熱エネルギの有効活用が図られる。
また多孔体にて構成されているため、排ガス中の未燃分を捕捉して燃焼させる作用をもつものである。
【0030】
以上、本発明を図示の実施例に基づいて説明したが、本発明は該実施例に限定されず、特許請求の範囲に示す本発明の範囲内で、その具体的構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、被焼却物は焼却の進行に応じ、安息角より大きい角度で下向きに傾斜した炉底火格子の傾斜に沿って移動するので、運転中に人手によって強制的に移動させる等の必要はなく、しかも燃焼空気が被焼却物自体の下部から供給されるので堆積された下層の部分まで確実に完全燃焼させ、灰中に未燃物を残さず、減容化を大巾に進めることができる。
【0032】
また、下方の端部火格子に堆積する灰を、同端部火格子を反転させて簡便かつ確実に排出するので、被焼却物が確実に燃焼位置に移動すると共に下側から上側に向かう燃焼の火移りも確実に進行し、火移り速度が速くなる。その結果小さな炉底面積で多量な焼却が可能となる。
【0033】
そしてまた、端部火格子が火格子だけの機能に止まらず、着火機能及び燃焼空気供給機能を含めたストーカとして機能することにより、燃焼に際して下方から上方へ向かう火移りの方向を確実に維持すると共に必要に応じて同ストーカの位置で改めて燃焼を行うことも可能となり、装置の安定性を高めると共に応用範囲を拡張することのできるものである。
【0034】
また請求項2の発明では、多孔性輻射変換体による輻射熱の反射により、炉内温度が安定し、CO等の未燃ガス及び媒塵濃度も低く抑えられ、補助バーナの燃費低減が可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を正面方向から示す説明図。
【図2】図1の実施例を側面方向から示す説明図。
【図3】従来の焼却炉の概要を示す概略図。
【符号の説明】
1 炉本体
2 炉底火格子
2a 空気供給孔
3 端部火格子
5 多孔性輻射変換体
6 煙突
8 廃棄物投入口
10 灰排出口
Claims (2)
- 側面上方に設けた廃棄物投入口と、該廃棄物投入口に相対向する側面の下方に設けた灰排出口と、点火用バーナと、炉上部に設けた煙突とを有する廃棄物燃焼炉において、該廃棄物投入口から灰排出口へ向けて安息角より大きい角度で下向きに傾斜して配設され、それぞれの表面に複数の燃焼空気供給孔を有する複数の部材でなる炉底火格子と、前記炉底火格子の灰排出口側下端部に設けられ上下反転可能でかつ着火部と空気供給部を含むストーカで構成された端部火格子とを有してなることを特徴とする廃棄物焼却炉。
- 前記煙突入口部に、上下方向で開口位置を互にずらせて光学的に遮蔽するように配置した複数の多孔性輻射変換体を取り付けた請求項1に記載の廃棄物焼却炉。
Priority Applications (1)
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JP13921995A JP3825068B2 (ja) | 1995-06-06 | 1995-06-06 | 廃棄物焼却炉 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP13921995A JP3825068B2 (ja) | 1995-06-06 | 1995-06-06 | 廃棄物焼却炉 |
Publications (2)
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JPH08327032A JPH08327032A (ja) | 1996-12-10 |
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ID=15240292
Family Applications (1)
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JP13921995A Expired - Fee Related JP3825068B2 (ja) | 1995-06-06 | 1995-06-06 | 廃棄物焼却炉 |
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-
1995
- 1995-06-06 JP JP13921995A patent/JP3825068B2/ja not_active Expired - Fee Related
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