JPH0531386Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案はごみなどを焼却処理する焼却装置に関
する。

（従来の技術） 従来のこの種の焼却装置は、焼却炉本体内にご
みなどの被焼却物を堆積して焼却する構造が採ら
れていた。

（考案が解決しようとする課題） 上記従来の焼却装置はごみなどの被燃焼物を炉
本体内に堆積するため、燃焼面積が炉本体の大き
さに比して少なく、燃焼効率が低く、全燃焼しに
くい問題があつた。

本考案は上記問題点に鑑みなされたもので、炉
本体内にこの炉本体の長さ方向に沿つて被燃焼物
を燃焼できるようにして、簡単な構造で、燃焼効
率を高めた焼却装置を提供するものである。

〔考案の構成〕

（課題を解決するための手段） 本考案の焼却装置は、軸方向を傾斜状に設置さ
れる筒状の焼却炉本体の上側に位置する一端部に
被燃焼物投入口を開口し、この被燃焼物投入口の
前方に臨ませて遮蔽板を前記炉本体に取付け、こ
の炉本体の下側に位置する他端部の下部に燃焼灰
出し口を開口したものである。

（作用） 本考案の焼却装置は、炉本体の上側の被燃焼物
投入口からごみなどの被燃焼物を投入すると、被
燃焼物は炉本体の傾斜によつて炉本体内の内壁底
部に炉本体の長さ方向に配列され、この炉本体の
下側の燃焼灰出し口から被燃焼物に着火すると、
燃焼灰出し口から被燃焼物投入口に向つて流れる
上昇気流で燃焼炎が内壁に沿つて配設された被燃
焼物の表面に沿つて流れ、炉本体内の長さ方向に
沿つて配設されている被燃焼物の全表面で燃焼が
行なわれ、さらに炉本体の上側の被燃焼物投入口
から排出される排気熱風の一部は遮蔽板に当た
り、炉本体の被燃焼物投入口側に還流され、未燃
焼ガスは燃焼されて排気され、炉本体の内部で全
長に亘つて２次燃焼され、効率良く燃焼が行なわ
れる。

（実施例） 本考案の一実施例の構成を図面について説明す
る。

１は軸方向を傾斜状に設置される円筒状の焼却
炉本体で、この炉本体１の長さＬは、直径Ｄに対
して略2.5〜４倍の長さに形成され、この炉本体
１の上側に位置する一端部には被燃焼物投入口２
が開口され、この被燃焼物投入口２の開口面は略
垂直に形成されている。そしてこの被燃焼物投入
口２の前方に臨ませて遮蔽板３がこの炉本体１の
先端上部側に取付けた支片４に回動自在に取付け
られている。

また前記炉本体１の下側に位置する他端部の下
部に燃焼灰出し口５が開口され、この燃焼灰出し
口５には略上半部を閉塞する開閉板６が開閉自在
に設けられ、この開閉板６には覗き窓７が形成さ
れている。さらにこの燃焼灰出し口５の下部には
被燃焼物受け部８が形成されている。

さらに前記炉本体１の前側下部には支持脚９が
角度調整可能に取付けられ、この支持脚９によつ
てこの炉本体１の傾き角度αを35゜〜45゜程度の傾
きに支持する。

なお、前記炉本体１の燃焼灰出し口５には燃焼
灰受け皿１０を設ける。

次に、この実施例の作用について説明する。

炉本体１を支持脚９にて傾き角度αを35゜〜45゜
程度に支持し、この炉本体１の上側の遮蔽板３を
必要に応じて開き、被燃焼物投入口２からごみな
どの被燃焼物を投入する。この被燃焼物投入口２
から投入された被燃焼物１１は被燃焼物受け部８
に保持されて炉本体１の傾斜によつて炉本体１内
の内壁底部に炉本体１の長さ方向に配列される。
そして、この炉本体１の下側の燃焼灰出し口５か
ら被燃焼物１１に着火すると、燃焼灰出し口５か
ら被燃焼物投入口２に向つて流れる上昇気流で燃
焼炎が内壁に沿つて配設された被燃焼物の表面に
沿つて流れ、炉本体１内の長さ方向に沿つて配設
されている被燃焼物の全表面で燃焼が行なわれ
る。さらに炉本体１の上側の被燃焼物投入口２か
ら排出される排気熱風の一部は遮蔽板３に当た
り、炉本体１の被燃焼物投入口側に渦流となつて
還流され、未燃焼ガスは２次燃焼されて排気さ
れ、炉本体の内部で全長に亘つて燃焼され、効率
良く燃焼が行なわれる。

さらに炉本体１の被燃焼物投入口２の開口面は
略垂直状に形成されているため、傾斜状の炉本体
１の直径に比して被燃焼物投入口２の開口面積が
拡がり、被燃焼物の投入が容易となり、また雨水
なども浸入のおそれがなく、さらに２次燃焼用の
空気の供給が円滑となり、排煙の発生量を少なく
することができる。

〔考案の効果〕

本考案によれば、軸方向を傾斜状に設置される
筒状の焼却炉本体の上側に位置する一端部に被燃
焼物投入口を開口し、この被燃焼物投入口の前方
に臨ませて遮蔽板を前記炉本体に取付け、この炉
本体の下側に位置する他端部の下部に燃焼灰出し
口を開口したので、炉本体の上側の被燃焼物投入
口から投入されたごみなどの被燃焼物は、炉本体
の傾斜によつて炉本体内の内壁底部に炉本体の長
さ方向に配列され、被燃焼物投入口に向つて流れ
る上昇気流で燃焼炎が内壁に沿つて配設された被
燃焼物の表面に沿つて流れ、炉本体内の長さ方向
に沿つて配設されている被燃焼物の全表面で燃焼
が行なわれ、さらに炉本体の上側の被燃焼物投入
口から排出される排気熱風の一部は遮蔽板に当た
り、炉本体の被燃焼物投入口側に還流され、未燃
焼ガスは２次燃焼されて排気され、炉本体の内部
で全長に亘つて燃焼され、簡単な構造で、効率良
く燃焼が行なわれるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す焼却装置の斜
視図、第２図は同上縦断面図である。 １……炉本体、２……被燃焼物投入口、３……
遮蔽板、５……燃焼灰出し口。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 軸方向を傾斜状に設置される筒状の焼却炉本体
   の上側に位置する一端部に被燃焼物投入口を開口
   し、 この被燃焼物投入口の前方に臨ませて遮蔽板を
   前記炉本体に取付け、 この炉本体の下側に位置する他端部の下部に燃
   焼灰出し口を開口したことを特徴とする焼却装
   置。