JPH10300032A

JPH10300032A - 効率的燃焼炉

Info

Publication number: JPH10300032A
Application number: JP12152597A
Authority: JP
Inventors: Rokuro Tanifuji; 六郎谷藤
Original assignee: TANIFUJI KK
Current assignee: TANIFUJI KK
Priority date: 1997-04-25
Filing date: 1997-04-25
Publication date: 1998-11-13

Abstract

(57)【要約】【課題】燃焼を促進するために、コストアップとなる強
制排気装置を使用することなく、熱効率の良い燃焼炉を
提供することにある。【解決手段】縦型で筒状または角状をなす燃焼炉であっ
て、燃焼室１とその下部に燃焼空気取入れ室２を有し、
燃焼室１および燃焼空気取入れ室２の炉壁に沿って、頂
部に煙突９を有する筒状または角筒状をなす煙道筒３が
設けられ、この煙道筒３と燃焼室１および燃焼空気取入
れ室２との境界が金属ネット４または多数の穴が設けら
れた金属板で形成され、燃焼空気取入れ室２に焼却灰の
かき出し口と空気取り入れ口を備えている。燃焼室１と
燃焼空気取入れ室２を仕切る炉床６は、金属ネットまた
は多数の穴が設けられた金属板で形成され、ハンドル５
によって傾斜自在である。さらに、燃焼室１の上部に予
備乾燥室１０を備え、この予備乾燥室１０の室床１２
は、ハンドル１３によって下方に開閉自在である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、家庭雑廃あるいは
可燃性の各種塵埃等の焼却に適した燃焼炉に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、家庭雑廃あるいは可燃性の各種塵
埃等を焼却するために、図２に示すような焼却炉が使用
されている。燃焼炉の上面には、燃焼排ガスを大気中に
放出するための煙突９と廃棄物を燃焼炉内に投入するた
めの蓋１４が設けられ、燃焼炉内に投入された被燃焼物
は、下方から順に燃焼される。燃焼炉の下部には炉床６
が設けられ、炉床６には燃焼空気を炉内に取り入れた
り、灰を下に落とすための小孔が多数設けられている。
燃焼空気は、炉壁に設けられた開閉扉７の空気調節口８
から吸引され、炉床６を通って燃焼室１内に供給され
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】燃焼炉内に投入された
被燃焼物は、下方から順に燃焼され、燃焼排ガスは、こ
れらの被燃焼物の間を通って煙突に達し、大気中に放出
される。このため、炉内に被燃焼物の量が少ないとき
は、燃焼に十分な量の燃焼空気が炉床６の下方から吸入
され、燃焼排ガスは速やかに煙突から大気中に放出され
る。しかしながら上記燃焼炉において、燃焼室内に被燃
焼物の量が多いときは、炉内に充満している被燃焼物が
妨げとなって、炉内の燃焼排ガスが速やかに炉外に排出
されない。このため、十分な量の燃焼空気が吸入され
ず、燃焼の妨げとなっていた。このような場合において
も十分な燃焼を行うには、燃焼排ガスを強制的に炉外に
排出する強制排気装置（図示を省略）を必要としてい
た。

【０００４】本発明の目的は、コストアップとなるこの
ような強制排気装置を必要とせず、燃焼効率の良い燃焼
炉を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の効率的燃焼炉
は、縦型で筒状または角状をなす燃焼炉であって、燃焼
室とその下部に燃焼空気取入れ室を有し、燃焼室および
燃焼空気取入れ室の炉壁に沿って、頂部に煙突を有する
筒状または角筒状をなす煙道筒が設けられ、この煙道筒
と燃焼室および燃焼空気取入れ室との境界が金属ネット
または多数の穴が設けられた金属板で形成され、燃焼空
気取入れ室に焼却灰のかき出し口と空気取り入れ口を備
えている。また、燃焼室と燃焼空気取入れ室を仕切る炉
床が、金属ネットまたは多数の穴が設けられた金属板で
形成され、ハンドルによって傾斜自在となっている。さ
らに、燃焼室の上部に予備乾燥室を備え、この予備乾燥
室の室床が、ハンドルによって下方に開閉自在とするこ
ともできる。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の効率的燃焼炉について、
様々な態様での実施が可能であるが、一例として、以下
の実施例にもとづき詳細に説明する。

【０００７】

【実施例】図１は、本発明の効率的燃焼炉を示す斜視図
である。燃焼室１と燃焼空気取入れ室２には、炉壁の一
部に沿って角筒状の煙道筒３が設けられ、煙道筒３と燃
焼室１との間、および煙道筒３と燃焼空気取入れ室２と
の間は、金網４（または多数の穴が設けられた金属板）
によって仕切られている。燃焼室１の底には金属製の炉
床６が設けられ、炉の外壁に取り付けられたハンドル５
によって回転自在となっている。炉床６は多数の小孔を
有する金属板で形成され、ハンドル５を前後に動かし、
炉床６に振動を与えることにより、焼却灰を燃焼室１の
下の燃焼空気取入れ室２に落とすことができる。さら
に、燃焼空気取入れ室２の手前側の炉壁には、焼却灰の
かき出し口となる開閉扉７が取り付けられ、この開閉扉
７には空気量を調節する回転式の空気調節口８が設けら
れている。

【０００８】煙道筒３の上端には煙突９が設けられてい
る。燃焼空気は、空気調節口８から燃焼空気取入れ室２
を経て燃焼室１と煙道筒３内に供給される。燃焼によっ
て生じた燃焼室１内の排煙は、燃焼空気取入れ室２から
直接煙道筒３内に導かれる空気流によって、金網４を通
って煙道筒３内に吸引される。一方では、煙道筒３の空
気流が金網４を通って燃焼室１内に導かれ、燃焼室１内
での燃焼をさらに促進する。このようにして燃焼によっ
て生じた排煙は、煙道筒３を経て煙突９から大気中に放
出される。なお、煙道筒３の形状は、上記角筒状に限定
されるものではなく、半円筒状であってもよい。

【０００９】また、燃焼室１の上部に予備乾燥室１０を
設けることもできる。この場合、燃焼室１の上部を垂直
な壁１１で仕切り、一方を燃焼室１への被燃焼物の供給
路として使用し、他方を予備乾燥室１０として使用す
る。予備乾燥室１０の室床１２には、無孔の金属板が室
床１２として配設されている。この室床１２には、多数
の小孔を有する金網または金属板を用いてもよい。湿気
った被燃焼物は、燃焼室１の燃焼ガスによって予備乾燥
される。多数の小孔を有する金網または金属板を室床１
２として用いた場合は、これらの小孔から予備乾燥室１
０内に流入する高温の燃焼ガスによって、さらに速やか
に予備乾燥される。被燃焼物が適度に乾燥したところ
で、ハンドル１３を回転することにより室床１２は下方
に回転され、被燃焼物は落下して、燃焼室１内に供給さ
れ、燃焼される。このような予備乾燥室１０を備えた燃
焼炉は、特に、家庭から出る水分を多く含む生ゴミの燃
焼に好都合であり、熱効率上極めて有効である。

【００１０】また、上記予備乾燥室１０は、燃焼室１の
上部の一部を垂直な壁１１で仕切ることにより設けた
が、燃焼室１の上部を全て予備乾燥室１０とし、被燃焼
物が適度に乾燥されたところで室床１２を傾斜して、下
方の燃焼室１内に落下させ燃焼させることもできる。

【００１１】

【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の効率的
燃焼炉においては、燃焼によって生じた燃焼室内の排煙
が、空気調節口から燃焼空気取入れ室を経て煙道筒内に
流入した空気流によつて、極めて速やかに煙道筒内に吸
引されるとともに、一方では、煙道筒内に流入した新鮮
な空気の一部は、金網を通って燃焼室内に流入して、燃
焼室内での燃焼をさらに促進し、被燃焼物を速やかに燃
焼することができる。また、予備乾燥室を設けることに
より、特に、家庭から出る水分を多く含む生ゴミの燃焼
に好都合な、熱効率に極めて優れた燃焼炉とすることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の効率的燃焼炉を示す斜視図である。

【図２】従来の燃焼炉を示す斜視図である。

【符号の説明】

１．・・・・燃焼室２．・・・・燃焼空気取入れ室３．・・・・煙道筒４．・・・・金網５．・・・・ハンドル６．・・・・炉床７．・・・・開閉扉８．・・・・空気調節口９．・・・・煙突１０．・・・・予備乾燥室１１．・・・・壁１２．・・・・室床１３．・・・・ハンドル１４．・・・・蓋

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】縦型で筒状または角状をなす燃焼炉であっ
て、燃焼室とその下部に燃焼空気取入れ室を有し、燃焼
室および燃焼空気取入れ室の炉壁に沿って、頂部に煙突
を有する筒状または角筒状をなす煙道筒が設けられ、こ
の煙道筒と燃焼室および燃焼空気取入れ室との境界が金
属ネットまたは多数の穴が設けられた金属板で形成さ
れ、燃焼空気取入れ室に焼却灰のかき出し口と空気取り
入れ口を備えることを特徴とする効率的燃焼炉。
【請求項２】燃焼室と燃焼空気取入れ室を仕切る炉床
が、金属ネットまたは多数の穴が設けられた金属板で形
成され、ハンドルによって傾斜自在である請求項１に記
載の効率的燃焼炉。
【請求項３】燃焼室の上部に予備乾燥室を備え、この予
備乾燥室の室床が、ハンドルによって下方に開閉自在で
ある請求項１に記載の効率的燃焼炉。