JP3009887U - ドラム缶を用いた塵芥焼却装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 家庭でも使用できるような小型で安価な塵芥
焼却装置であって、内部に設けたロストルを回動可能と
することにより、炉体内で生ゴミを乾燥させてから焼却
できるようにしたもので、生ゴミを含んだ塵芥の全てを
焼却できるようにすることを目的としたものである。 【構成】 空ドラム缶を利用して炉体とし、その内部に
ロストルを上下２箇所に設けるとともに、該ロストルを
外部より回動可能とし、さらに該ロストルにほぼ対応す
る炉体の側面に塵芥投入口およびその開閉扉を設け、且
つ下部のロストルの下面に燃料容器を固着し、また炉体
の上部には排気用の煙突を設けた構成である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、廃品となった空ドラム缶を利用して構成した塵芥焼却装置に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の塵芥焼却装置は、実公昭６２−４６９８９号公報に記載されているよう に、炉体を縦長状の角形筒状に設けて、その上部に煙突を形成し、炉体の周壁に 多数の空気取入口を設けるとともに、炉体の前面には２個の塵芥投入口を設け、 且つ炉体内には２個のロストルを設け、該２個のロストル上に塵芥を置いて燃焼 させるようにしたものであったが、角形の炉体の構造が複雑であり、またロスト ルが回動しないようになっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の塵芥焼却装置は、炉体を縦長状の角形筒状に設け、上記のように複雑な 構造になっていたので、炉体の製作が困難であり、製作コストが高くなって家庭 用には向かないとともに、ロストルが回動しないようになっていたので、上部の ロストルで生ゴミを乾燥させ、それを下部のロストル上に落して焼却するような ことは不可能であった。

【０００４】 本考案は、従来における上記の問題点を解決するために考案されたものであり 、炉体の製作コストが安価となり、またロストルを回動可能とし、生ゴミを上部 のロストルで乾燥させ、それを下部のロストル上に落して焼却することができる ようにしたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

空ドラム缶を利用して炉体とし、その内部にはロストルを上下２箇所に設ける とともに、該ロストルを外部より回動可能とし、さらに該ロストルにほぼ対応す る炉体の側面には、それぞれ塵芥投入口およびその開閉扉を設け、さらにまた下 部ロストルの下面には燃料容器を固着し、且つ炉体の上面には排気用の煙突を突 設して塵芥焼却装置を構成したものである。

【０００６】

【作用】

上部のロストル上に生ゴミを置き、下部のロストル上に塵芥を置き、下部の燃 料容器に入れた重油などを燃焼させて塵芥を焼却するとともに、上部のロストル 上の生ゴミを乾燥させ、乾燥後、上部のロストルを回動させて、乾燥した生ゴミ を下部のロストル上に落し、そこで焼却するものであり、また煙などは煙突より 外部へ排出させるのである。

【０００７】

【実施例】

本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。空ドラム缶を炉体１とし、その 上面には煙突２を突設し、該煙突２の上部には、網部３と傘部４が設けられてい る。また炉体１の側面には、上下に２個の塵芥投入口５が開口され、その開閉扉 ６がそれぞれ開閉自在に設けられており、さらにまた炉体１の下面には４本の脚 部７が設けられている。

【０００８】 図３、図４に示すのは、ほぼ１８０°の回動が可能なほぼ台形状に形成された ロストル８であって、その下面に固着された軸棒９の両端部には、小孔１０が開 口されてハンドル１３を嵌入するようにし、また２個のロストル８は炉体１の内 部へ挿入して、上下２箇所の位置において軸棒９を炉体１の側壁より突出させる 。なお下部のロストルの下面には、四角形の皿状に形成された燃料容器１１が溶 接などの手段により固着されている。さらにまた炉体１の上端周縁に突出してい る側壁の上部には、雨水などを排出するための排水口１２が適数個開口されてい る。

【０００９】 別体に設けた上下２箇所のロストル回動用のハンドル１３は、細目の金属棒に よりほぼＴ字形に形成され、その先端部は下方へ折曲されて連結部１４が形成さ れている。なお全体の形状は図６に示すような形状または、その他の形状として もよい。

【００１０】 本考案の塵芥焼却装置を使用する場合は、まず燃料容器１１に重油などの燃料 を入れ、上部のロストル８上に、生ゴミＮをビニール袋などに入れたものを置き 、下部のロストル８上には燃えるゴミＭを置き、燃料容器１１に入れた重油など の燃料に点火すると、炎は上昇して燃えるゴミＭを焼き、さらに熱気が上昇して 上部の生ゴミＮを乾燥させる。 生ゴミＮが乾燥したら、図２に示すようにハンドル１３の連結部を回動させる とロストル８が傾斜し、ロストル上の生ゴミＮは、下部のロストル８上に落下し て焼却される。なお煙や熱気は、煙突２の網部３より放出される。また炉体１の 上面に雨水などが溜ると排水口１２より排出される。

【００１１】 なお下部のロストルは回動できないようにしてもよく、またロストルを回動さ せるハンドル１３の形状は、図示以外の形状としてもよい。また煙突２の網部３ はなくてもよく、さらにまた燃料は特に限定しない。またこの構造の焼却炉を大 型に形成すれば、業務用として使用することができる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案の塵芥焼却装置の炉体は、廃品となったドラム缶を使用するのでコスト が安価となり、且つ小型で使い易く家庭用に最適である。またロストルが回動可 能となっているので、上部のロストル上で生ゴミを乾燥させてから下部のロスト ル上へ落して焼却することができ、生ゴミを取り除いて捨てる必要がなく、生ゴ ミも全て焼却することができるという環境衛生上きわめて大きな利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のドラム缶を用いた塵芥焼却装置の一部
破断斜視図である。

【図２】本考案のドラム缶を用いた塵芥焼却装置の炉体
部分の断面図である。

【図３】本考案のドラム缶を用いた塵芥焼却装置のロス
トルの平面図である。

【図４】本考案のドラム缶を用いた塵芥焼却装置のロス
トルの側面図である。

【図５】本考案のハンドルの斜視図である。

【図６】本考案のハンドルの斜視図である。

【符号の説明】

１・・・炉体 ２・・・煙突 ３・・・網部 ４・・・傘部 ５・・・塵芥投入口 ６・・・開閉扉 ７・・・脚部 ８・・・ロストル ９・・・軸棒 １０・・・小孔 １１・・・燃料容器 １２・・・排水口 １３・・・ハンドル １４・・・連結部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 空ドラム缶を用いて炉体（１）とし、そ
   の内部にはロストル（８）を上下２箇所に設けるととも
   に、該ロストル（８）を外部より回動可能とし、さらに
   該ロストル（８）にほぼ対応する炉体（１）の側面に
   は、それぞれ塵塵芥投入口（５）を開口し、さらにまた
   下部ロストルの下面には燃料容器（１１）を固着し、且
   つ炉体（１）の上面には排気用の煙突（２）を突設して
   構成したことを特徴とするドラム缶を用いた塵芥焼却装
   置。