JPH0886266A - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

内燃機関の点火時期制御装置

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JPH0886266A
JPH0886266A JP7106442A JP10644295A JPH0886266A JP H0886266 A JPH0886266 A JP H0886266A JP 7106442 A JP7106442 A JP 7106442A JP 10644295 A JP10644295 A JP 10644295A JP H0886266 A JPH0886266 A JP H0886266A
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末広 久保
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宏幸 水野
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    • F02P5/04Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions
    • F02P5/145Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions using electrical means
    • F02P5/15Digital data processing
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    • F02P5/1508Digital data processing using one central computing unit with particular means during idling
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アイドル回転数制御装置異常発生時に、機関
回転数の過度な上昇と機関出力変動による運転性の悪化
を防止する。 【構成】 機関1のアイドル回転数制御装置21、2
2、10に異常を検出したときに、点火時期を遅角して
機関回転数の過度の上昇を防止する制御回路10を設け
る。制御回路10は、アイドル回転数制御装置異常時
に、エアフローメータ3で検出した機関吸入空気量に基
づいて機関点火時期を変更し、機関運転状態に応じた点
火時期遅角量を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の点火時期制
御装置に関し、詳細には機関アイドル運転時の吸入空気
量を制御することにより機関アイドル回転数を制御す
る、アイドル回転数制御装置を備えた内燃機関の点火時
期制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アイドル時の内燃機関回転数を、機関温
度や機関負荷の変動にかかわらず目標回転数に制御する
ために機関吸気通路のスロットル弁上流側と下流側とを
連通する吸気バイパス通路を設け、このバイパス通路に
配置したアイドル回転数制御弁(ISCV)(IDLE SPE
ED CONTROL VALVE) を用いてアイドル運転時の吸入空気
量を制御するアイドル回転数制御装置(ISC)(IDLE
SPEED CONTROL)が知られている。
【0003】しかし、アイドル回転数制御装置はスロッ
トル弁とは独立してISCVから機関に供給される吸入
空気の量を制御するものであるため、アイドル回転数制
御装置に異常が生じると、スロットル弁の操作によって
は機関に供給される吸入空気量を制御できず、運転者の
意思に反して機関回転数が過度に上昇してしまう、いわ
ゆるオーバーランが生じるおそれがある。
【0004】従来、この問題を解決するために、種々の
装置が考案されている。たとえば特開昭60−1569
79号公報に記載の装置では、機関アイドル中に機関回
転数が所定値以上に上昇すると機関点火時期を機関回転
数に応じて遅角するようにしてオーバーランが生じるこ
とを防止している。機関点火時期を遅角することによ
り、機関出力トルクが低下するため機関回転数は低下す
る。上記公報の装置では、機関回転数が所定値を越えて
上昇したときに点火時期が遅角されるため、上昇した回
転数は通常の範囲まで低下し、オーバーランが防止され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に機関回転数が所定値以上に上昇した場合にのみ点火時
期を遅角して回転数を低下させるようにすると問題が生
じる場合がある。たとえば、機関回転数は機関に加わる
負荷によっても大きく変化する。このため、例えばエア
コン等の負荷が加わっているような場合には、アイドル
回転数制御装置に異常が生じていても機関回転数が上記
所定値以上に上昇せず点火時期の遅角がおこなわれない
場合が生じる。このような場合には、エアコン等がオフ
になると、回転数が急激に上昇し、回転数の上昇に応じ
て点火時期が適切な値に遅角されるまでに一時的にオー
バーランが生じる場合がある。
【0006】また、上記特開昭60−156979号公
報に記載の装置ではスロットル弁が全閉状態の場合にの
み上記機関回転数よる点火時期の遅角制御を行ってい
る。しかし、実際にはアイドル回転数制御装置に異常を
生じ、アイドル回転数制御弁が全開状態に固定されたよ
うな場合には、機関低負荷運転状態などでスロットル弁
が開弁しているような場合にもオーバーランが生じ得
る。このため、上記公報の装置のように、スロットル弁
全閉時のみに上記遅角制御を行ったのでは実際上オーバ
ーランを防止することは困難である。
【0007】また、このような場合のオーバーラン防止
のために、スロットル弁開弁時にも上記の機関回転数に
よる点火時期の遅角制御を行うようにすることも可能で
ある。しかし、機関高負荷運転時等では、スロットル弁
が大きく開弁しており全体の吸入空気量が増大してい
る。このため、アイドル回転数制御弁が全開になってい
ても機関運転状態に与える影響は相対的に小さくなりオ
ーバーランは生じない。従って、スロットル弁開弁時に
も一律に上記のような機関回転数による点火時期の遅角
制御を行ったのでは、低負荷運転時のオーバーランは防
止できても、逆に高負荷運転時の出力トルクの低下や、
点火時期遅角による排気温度の大幅な上昇が生じ、例え
ば車両用機関等においては運転性が大幅に悪化するなど
の問題が生じる。
【0008】本発明は、上記問題に鑑み、アイドル回転
数制御装置の異常時に機関の運転状態に応じて点火時期
の遅角を行うことにより、確実にオーバーランを防止
し、しかも機関の運転性に悪影響を生じない内燃機関の
点火時期制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
れば、内燃機関の吸気通路のスロットル弁上流側と下流
側とを接続する吸気バイパス通路と、機関アイドル運転
時に、前記吸気バイパス通路を通る空気流量を調節する
ことにより機関アイドル回転数を制御するアイドル回転
数制御手段と、機関に吸入される空気量を検出する吸入
空気量検出手段と、前記アイドル回転数制御手段の異常
を検出する異常検出手段と、前記アイドル回転数制御手
段の異常が検出されたときに、機関点火時期を前記機関
吸入空気量に応じて遅角させる遅角手段と、を備えた内
燃機関の点火時期制御装置が提供される。
【0010】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の内燃機関の点火時期制御装置は、更に、前記
機関吸入空気量が第1の所定値以上、または前記第1の
所定値より小さい第2の所定値以下のときに、前記遅角
手段による点火時期遅角を禁止する遅角禁止手段を備え
た内燃機関の点火時期制御装置が提供される。更に、請
求項3に記載の発明によれば、内燃機関の吸気通路のス
ロットル弁上流側と下流側とを接続する吸気バイパス通
路と、機関アイドル運転時に、前記吸気バイパス通路を
通る空気流量を調節することにより機関アイドル回転数
を制御するアイドル回転数制御手段と、機関負荷条件に
応じて機関の基本点火時期を設定する基本点火時期設定
手段と、前記アイドル回転数制御手段の異常を検出する
異常検出手段と、前記アイドル回転数制御手段の異常が
検出されたときに、機関負荷条件に基づいて点火時期遅
角量を設定する遅角量設定手段と、前記機基本点火時期
に前記遅角量を加算した値を機関の点火時期として設定
する点火時期設定手段と、を備えた内燃機関の点火時期
制御装置が提供される。
【0011】また、請求項4に記載の発明では、内燃機
関の吸気通路のスロットル弁上流側と下流側とを接続す
る吸気バイパス通路と、機関アイドル運転時に、前記吸
気バイパス通路を通る空気流量を調節することにより機
関アイドル回転数を制御するアイドル回転数制御手段
と、機関負荷条件に応じて機関の基本点火時期を設定す
る基本点火時期設定手段と、前記アイドル回転数制御手
段の異常を検出する異常検出手段と、前記アイドル回転
数制御手段の異常が検出されたときに、該異常が機関運
転状態に及ぼす影響の程度を表すパラメータを設定する
パラメータ設定手段と、前記パラメータに応じて機関の
点火時期遅角量を設定する遅角量設定手段と、前記基本
点火時期に前記遅角量を加算した値を機関の点火時期と
して設定する点火時期設定手段と、を備えた内燃機関の
点火時期制御装置が提供される。
【0012】更に、請求項5に記載の発明によれば、請
求項3または4記載の内燃機関の点火時期制御装置にお
いて、更に、機関に吸入される空気量を検出する吸入空
気量検出手段と、前記機関吸入空気量が第1の所定値以
上、または前記第1の所定値より小さい第2の所定値以
下のときに、前記遅角量設定手段により設定される遅角
量をゼロに設定する遅角禁止手段と、を備えた内燃機関
の点火時期制御装置が提供される。
【0013】また、請求項6に記載の発明によれば、内
燃機関の吸気通路のスロットル弁上流側と下流側とを接
続する吸気バイパス通路と、機関アイドル運転時に、前
記吸気バイパス通路を通る空気流量を調節することによ
り機関アイドル回転数を制御するアイドル回転数制御手
段と、前記アイドル回転数制御手段の異常を検出する異
常検出手段と、前記アイドル回転数制御手段の異常が検
出されたときに、機関点火時期を遅角させる異常時遅角
手段と、機関点火時期が進角される際に、進角速度を所
定の制限値以下に制限する進角速度制限手段とを備え、
前記進角速度制限手段は、前記進角速度制限手段は、前
記異常検出手段によりアイドル回転数制御手段の異常が
検出された場合には、前記進角速度の制限値を通常時の
進角速度の制限値より小さく設定する内燃機関の点火時
期制御装置が提供される。
【0014】請求項7に記載の発明によれば、内燃機関
の吸気通路のスロットル弁上流側と下流側とを接続する
吸気バイパス通路と、機関アイドル運転時に、前記吸気
バイパス通路を通る空気流量を調節することにより機関
アイドル回転数を制御するアイドル回転数制御手段と、
前記アイドル回転数制御手段の異常を検出する異常検出
手段と、前記アイドル回転数制御手段の異常が検出され
たときに、機関点火時期を遅角させる遅角手段と、前記
アイドル回転数制御手段の異常が検出されたときに、前
記異常がアイドル回転数制御手段が正常な状態にある場
合よりバイパス通路を通る空気流量を増大させる異常か
減少させる異常かを判定する判定手段と、前記異常が前
記空気流量を減少させる異常であったときに、前記遅角
手段による点火時期の遅角を禁止する禁止手段と、を備
えた内燃機関の点火時期制御装置が提供される。
【0015】
【作用】請求項1に記載の点火時期制御装置では、異常
検出手段によりアイドル回転数制御手段の異常が検出さ
れると、遅角手段は機関点火時期を遅角させて機関出力
トルクを低下させることによりオーバーランが生じるこ
とを防止する。また、遅角手段により設定される遅角点
火時期は吸入空気量検出手段により検出された機関吸入
空気量に応じて決定される。
【0016】また、請求項2に記載の点火時期制御装置
では、禁止手段は機関吸入空気量が第1の所定値以上ま
たは第2の所定値以下では遅角手段による点火時期遅角
を禁止する。すなわち、機関吸入空気量が増大する高負
荷運転時、および機関吸入空気量が低下する機関極低負
荷運転時等にはアイドル回転数制御手段異常時にも点火
時期の遅角は実施されない。
【0017】請求項3に記載の点火時期制御装置では、
基本点火時期設定手段は機関吸入空気量、機関回転数等
の機関負荷条件に応じて最適な基本点火時期を設定す
る。また、遅角量設定手段は、異常検出手段によりアイ
ドル回転数制御手段の異常が検出されると、上記機関負
荷条件に応じて最適な点火時期の遅角量を設定する。ま
た、点火時期設定手段は基本点火時期と上記遅角量を加
算したものを機関の点火時期として設定するため、アイ
ドル回転数制御手段に異常を生じた場合には基本点火時
期に対して負荷条件に応じた量だけ遅角された点火時期
が設定される。
【0018】請求項4に記載の点火時期制御装置では、
異常検出手段によりアイドル回転数制御手段の異常が検
出されたときに、パラメータ設定手段はこの異常が機関
運転状態に及ぼす影響の程度を定量的に表すパラメータ
を設定する。たとえば、機関高負荷運転時などではスロ
ットル弁を通過して機関に供給される吸入空気量が大き
く、アイドル回転数制御弁が全開になっていたような場
合でも吸気バイパス通路から機関に供給される吸入空気
量が吸入空気量全体に閉める割合は小さくなり、アイド
ル回転数制御手段の異常が機関運転状態に与える影響は
相対的に小さくなる。このような場合には、パラメータ
設定手段により設定されるパラメータの値が小さくな
り、それに応じて遅角量設定手段により設定される点火
時期遅角量も小さくなる。
【0019】請求項5に記載の点火時期制御装置では、
請求項3または4に記載の点火時期制御装置は、吸入空
気量検出手段により検出された機関吸入空気量が第1の
所定値以上または第2の所定値以下のとき、遅角禁止手
段は遅角量設定手段により設定される点火時期遅角量を
ゼロに設定する。これにより吸入空気量が第1の所定値
以上、または第2の所定値以下ではアイドル回転数制御
手段の異常時にも点火時期は基本点火時期に設定され、
遅角は行われない。
【0020】請求項6に記載の点火時期制御装置では、
進角速度制限手段は、機関点火時期を進角する際に機関
出力トルクの急激な増大やノックを防止する目的で進角
速度を制限値以下に維持する。また、異常時遅角手段は
アイドル回転数制御手段の異常が検出されると機関点火
時期を遅角させるが、進角速度制限手段はアイドル回転
数制御手段の異常が検出されたとき、すなわち異常時遅
角手段による遅角が行われている場合には、進角速度の
制限値を通常時の値より小さく設定する。これにより、
遅角実行中に運転条件に合わせて点火時期を進角させる
場合、及び遅角を解除して通常の点火時期に復帰する際
の進角動作では、通常より低い進角速度で点火時期の進
角が行われる。
【0021】請求項7に記載の点火時期制御装置では、
異常検出手段によりアイドル回転数制御手段の異常が検
出されると遅角手段は機関点火時期を遅角させて機関出
力トルクを低下させることによりオーバーランが生じる
ことを防止する。また、判定手段は、異常検出手段の検
出した異常が、アイドル回転数制御手段が正常に作動し
ている場合に較べてバイパス通路を通る空気流量を増大
させる異常か減少させる異常かを判定する。禁止手段
は、前記異常がバイパス通路を通る空気流量を減少させ
る異常であった場合に、遅角手段による点火時期の遅角
を禁止することにより機関のトルクが過度に低下するこ
とを防止する。
【0022】
【実施例】以下、添付図面を用いて本発明の一実施例を
説明する。図1は、本発明を適用する車両用内燃機関の
全体概略構成を示す図である。図1において、1は内燃
機関本体、2は吸気通路、12は吸気通路のサージタン
ク、3は吸気通路に設けられたエアフローメータを示し
ている。エアフローメータ3は吸入空気量を直接計測す
るものであって、たとえばポテンショメータを内蔵した
可動ベーン式エアフローメータ等が使用され、吸入空気
量に比例したアナログ電圧の出力信号を発生する。この
出力信号は制御回路10のマルチプレクサ内蔵A/D変
換器101に入力される。
【0023】ディストリビュータ4には、その軸がたと
えばクランク角に換算して720°毎に基準位置検出用
パルス信号を発生するクランク角センサ5、およびクラ
ンク角に換算して30°毎にクランク角検出用パルス信
号を発生するクランク角センサ6がそれぞれ設けられて
いる。これらクランク角センサ5、6のパルス信号は制
御回路10の入出力インターフェイス102に供給さ
れ、このうちクランク角センサ6の出力はCPU103
の割込み端子に供給される。
【0024】さらに、吸気通路2には各気筒毎に燃料供
給系から加圧燃料を吸気ポートへ供給するための燃料噴
射弁7が設けられている。また、吸気通路2のスロット
ル弁16には、スロットル弁16の開度に応じた電圧信
号を発生するスロットル開度センサ17が設けられてい
る。このスロットル開度センサの出力は制御回路10の
入出力インターフェイス102に供給される。
【0025】本実施例では、吸気通路2にはスロットル
弁16をバイパスするバイパス通路21と、このバイパ
ス通路21を通って流れる空気量を制御するアイドルス
ピードコントロール弁(ISC弁)22とが設けられて
いる。本実施例では、ISC弁22としては、後述する
2コイル式ロータリソレノイド型ISCVが使用されて
いる。ISCV22は、制御回路10からの制御信号に
応じて作動し、アイドル時の機関吸入空気量を調節して
機関のアイドル回転数を目標回転数に制御するのに用い
られる。
【0026】また、機関本体1のシリンダブロックのウ
ォータジャケット8には、冷却水の温度を検出するため
の水温センサ9が設けられている。水温センサ9は冷却
水の温度に応じたアナログ電圧の電気信号を発生する。
この出力もA/D変換器101に供給されている。さら
に、本実施例ではエアコンスイッチ(図示せず)からエ
アコンのオン、オフを表す信号が入出力インターフェイ
ス102に供給されている。更に、吸気通路2のサージ
タンク12には吸気通路の絶対圧力に比例した電圧信号
を発生する吸気圧力センサ13が設けられている。吸気
圧力センサ13の出力もA/D変換器101に供給され
ている。
【0027】制御回路10は、たとえばマイクロコンピ
ュータとして構成され、A/D変換器101、入出力イ
ンターフェイス102、CPU103の他に、ROM1
04、RAM105、バックアップRAM106、クロ
ック発生回路107等が設けられている。本実施例で
は、制御回路10は、機関1の燃料噴射制御、点火時期
制御等の基本制御を行う他、ISCV22の開度を設定
してアイドル回転数を制御するアイドル回転数制御や、
後述のようにアイドル回転数制御に異常が生じた時の機
関点火時期遅角制御を行う。
【0028】また、制御回路10の入出力インターフェ
イス102は、点火回路112に接続されており、機関
1の点火時期を制御している。すなわち、制御回路10
は入出力インターフェイス102にクランク角センサ5
の基準クランク角パルス信号とクランク角センサ6のク
ランク角パルス信号とから、各気筒の基準角度位置(例
えば、各気筒の圧縮上死点よりクランク角で60°前の
角度、すなわちBTDC60°)を検出し、後述のルー
チンにより設定された点火時期をこの基準角度位置から
の回転角に換算する。そして、各気筒が上記基準位置に
達してから、上記により換算された回転角だけクランク
軸が回転すると点火回路112に点火信号を出力し、各
気筒の点火プラグ(図示せず)にスパークを発生させ
る。機関1の点火時期は、負荷(例えば機関1回転当た
りの吸入空気量)、回転数等の運転条件の関数として制
御回路10のROM104に最適値が格納されており、
最適な点火時期(基本点火時期)が運転条件に応じて決
定される。
【0029】エアフローメータ3の吸入空気量データお
よび冷却水温データ、吸気圧力データは、所定時間もし
くは所定クランク角毎に実行されるA/D変換ルーチン
によって取込まれてRAM105の所定領域に格納され
る。つまり、RAM105における吸入空気量データお
よび冷却水温データ、吸気圧力データは所定時間毎に更
新されている。また、回転速度データはクランク角セン
サ6のパルス信号とクロック107のクロック信号とに
基づいて、クランク角センサ6の30°CA(クランク
角)毎の割込みによって演算され、RAM105の所定
領域に格納される。
【0030】次に、図2を用いてISCV10の構成に
ついて説明する。本実施例では、ISCVは2コイル式
ロータリソレノイド型のものが使用される。図2は2コ
イル式ロータリソレノイド型ISCVの一般的な構造を
示す図である。図2において221は吸気通路2のスロ
ットル弁16部分に取着されたISCVのハウジング、
223、225はそれぞれハウジング221に設けられ
た入口ポートと出口ポートとを示している。上記入口ポ
ート223はスロットル弁上流側吸気通路に、また出口
ポート225はスロットル弁16下流側吸気通路に接続
されており、入口ポート223、ハウジング221、出
口ポート225により図1の吸気バイパス通路21が構
成されている。
【0031】また、図2に211で示すのは、ハウジン
グ221内に配置されたISCVの弁体である。弁体2
11は図3に示すように、金属片をコ字形状に折り曲げ
て形成され、コ字形状の2つの横線に相当する部分を貫
通する駆動軸213に取り付けられている。ハウジング
221は半円筒形状に形成され、駆動軸213はハウジ
ング221の軸線に沿った方向にハウジングを貫通して
配置されており、駆動軸213に取り付けられた弁体2
11はコ字形状の縦線に相当する部分331がハウジン
グ221の内周面の円弧状部分217に摺接するように
なっている。ISCV22の入口ポート223と出口ポ
ート225とはハウジング221の円弧状部分217に
開口している。また、後述する駆動ソレノイドコイルを
用いて駆動軸213を回動させることにより、弁体21
1の部分331がハウジング221内周面の出口ポート
225の開口部を覆い、出口ポート225の開口面積が
調節される。すなわち、駆動軸213を回動させ、所望
の回転位置に保持することにより出口ポート225の開
口面積を任意に調節して、吸気通路2のスロットル弁1
6上流側からISCV22を通ってスロットル弁16下
流側に流れるバイパス空気量を制御することができる。
【0032】図3は、ISCV22の駆動軸213を回
動させる駆動機構を示す略示図である。 図3におい
て、321は駆動軸213の端部に取着された円筒状の
永久磁石、323、325はそれぞれ永久磁石21の円
筒状側面に対向してハウジング221に固定された弁体
駆動用ソレノイドコイル、327、329は同様に永久
磁石の円筒状側面に対向してハウジング221に固定さ
れた中立開度設定用の永久磁石(または鉄片)を示して
いる。図3に示すように、駆動用コイル323と325
の巻線は互いに逆の位相に巻回されており、それぞれの
コイルの巻線の永久磁石321に対向する側の端部は端
子Bを介してバッテリに接続され、他方の端部はそれぞ
れ端子RSO、RSCを介してそれぞれ図示しないリレ
ー回路に接続されている。すなわち、コイル323と3
25とは通電時に互いに対向する側の端部が同じ極性を
示す。
【0033】従って、コイル323と325は通電時弁
体211を互いに逆方向に回転させる駆動力を発生す
る。すなわち、コイル323に通電すると、永久磁石3
21には、図3において時計方向の回転モーメントが作
用して、図2において出口ポートの開口面積は増大す
る。また、コイル325に通電すると永久磁石321に
は反時計方向の回転モーメントが作用して出口ポートの
開口面積は減少する。
【0034】本実施例では、端子RSO、RSCのそれ
ぞれのリレー回路をオン/オフすることにより、コイル
323、325に図4に示すようなパルス状電圧信号を
印加して、弁体211をコイル323、325の電磁力
のバランスする回転位置に保持し、出口ポート225の
開口面積を制御している。例えば、コイル323に印加
する信号のデューティ比を増大させ、コイル325に印
加する信号のデューティ比を減少させると弁体211は
時計方向に回転してISCV22を通る空気量は増大す
る。また、逆にコイル325に印加する信号のデューテ
ィ比を増大させ、コイル323に印加する信号のデュー
ティ比を減少させると弁体211は反時計方向に回転し
てISCV22を通る空気量は減少する。
【0035】このため、例えば、出口ポート225開口
面積を減少させる側の駆動力を発生させるコイル325
の信号回路に異常が生じコイル325に電流が流れなく
なると、弁体211はコイル323の駆動力により図2
において反時計方向に回転した位置に保持されるように
なる。このため、出口ポート225は全開となりISC
Vを通過する吸入空気量が増大して、機関のオーバーラ
ンを生じるおそれがある。また、駆動信号回路に異常が
ない場合でも、異物の噛み込み、固着等によりISCV
が全開または開度の大きい位置に固定されると、同様に
機関のオーバランが生じる。
【0036】また、上記は2コイル式ロータリソレノイ
ド型ISCVの場合について説明したが、他のタイプの
流量制御弁を使用するISCVについても異常が発生す
ると同様な問題が生じることはいうまでもない。次に、
上記のようにISCVや制御回路に異常を生じた場合
の、本実施例のオーバーラン防止制御について説明す
る。
【0037】本実施例では、ISCVの異常を後述の方
法で検出すると、機関点火時期を遅角することによりオ
ーバーランを防止する。また、異常時の点火時期の遅角
量は機関吸入空気量に応じて設定する。すなわち、前述
のようにISCV異常時にはスロットル弁16が開弁中
でもオーバーランが生じ得るが、これを防止するために
ISCV異常時にスロットル弁開弁時にも一律に機関点
火時期を遅角させたのでは、車両走行時に出力が低下し
たり、高負荷運転時に点火時期の遅角により機関排気温
度が異常に上昇する等の問題を生じる。
【0038】そこで、本実施例では機関吸入空気量に応
じて運転状態を判断し点火時期の遅角量を設定すること
により上記問題の発生を防止している。図5は、本実施
例の点火時期設定動作を示すフローチャートである。本
ルーチンは制御回路10により一定時間毎、若しくは一
定クランク回転角毎に実行される。
【0039】図5においてルーチンがスタートすると、
ステップ501ではRAM105に格納された機関回転
数Nと機関吸入空気量Q、機関冷却水温度THWの値が
読み込まれる。次いで、ステップ503では機関通常運
転時(ISCVに異常が生じていない場合)の基本点火
時期(最適点火時期)ACALが計算される。
【0040】本実施例では、基本点火時期ACALは機
関負荷(例えば、機関1回転当たりの吸入空気量Q/
N)と機関回転数Nとに応じて設定され、制御回路10
のROM104に、例えば図6に示すような形式のQ/
NとNとを用いた数値テーブルの形で予め格納されてお
り、ステップ503ではQ、Nの値を用いてこの数値テ
ーブルから基本点火時期ACALを読みだす。
【0041】次いで、ステップ505ではアイドル回転
数制御に異常が生じているか否かを判定する。アイドル
回転数制御の異常の有無の判定には幾つかの方法がある
が、本実施例では、図3の2コイル式ロータリソレノイ
ド型ISCVが使用されているため、駆動ソレノイド3
23、325のパルスを監視することにより異常を検出
している。すなわち、ISCVが正常に制御されている
場合には、ソレノイド323、325にはパルス電圧信
号が印加されているため、端子RSO、RSCの電圧は
パルス電圧信号に応じて変動している。しかし、断線や
電源ショートなどの異常により一方のコイルに信号が印
加されなくなると異常が生じた側の端子電圧は一定にな
り、変化しなくなる。
【0042】本実施例では、制御回路10は別途実行さ
れる図示しないルーチンで常時両方のコイル323、3
25の端子電圧の変動を監視しており、ISCV開度制
御中に一方の端子電圧が一定になり、かつ他方の端子電
圧が変動しているときには、ISCVに異常が生じたと
判定する。なお、上記異常検出方法は最も頻度の高い制
御回路の異常を検出することを目的としているが、例え
ば、後述するように、スロットル弁開度からスロットル
弁を通過する吸入空気量を算出し、機関全体の吸入空気
量からスロットル弁を通過する吸入空気量を差し引くこ
とにより、ISCVを通過する吸入空気量を算出してI
SCVの異常の有無を判定しても良い。すなわち、IS
CVを通過する実際の吸入空気量が、ISCVの設定開
度(駆動コイルに印加するパルス信号のデューティ比)
から計算される吸入空気量と所定値以上の偏差を生じて
いる場合にISCVの異常が生じたと判定するようにし
ても良い。この場合には、制御回路の異常のみならず、
ISCVの固着などの機械的異常をも検出可能となる。
【0043】ステップ505で異常が生じていない場合
には、ステップ507に進み正常時の点火時期設定が行
われる。すなわち、ステップ507では、ステップ50
3で設定された基本点火時期ACALが、前回ルーチン
実行時の点火時期設定値AOPi-1 と較べて所定の進角
量β以内にあるか否かが判定される。βは正の値とされ
る。なお、点火時期設定値AOPは各気筒の上死点まで
のクランク回転角(BTDC)で表しているため、AO
i-1 +βは前回の点火時期設定値AOPi-1からβだ
け進角した値を表している。
【0044】ステップ507で、進角量が制限値β以内
の場合(遅角の場合も含む)には、ステップ523に進
みステップ503で求めた基本点火時期を今回の点火時
期設定値AOPとしてRAM105に記憶してルーチン
を終了する。また、進角量が制限値βより大きかった場
合には、ステップ509に進み、AOPi-1 +βの値を
今回の点火時期設定値AOPとして記憶する。
【0045】これにより、別途実行される点火制御ルー
チンにより、制御回路10は設定された点火時期AOP
毎に各気筒の点火プラグをスパークさせて点火を行う。
上記ステップの実行により、正常運転時(アイドル回転
数制御に異常を生じていない場合)には、1回のルーチ
ン実行による点火時期の進角量は常に制限値β以内に保
持される。このように、1回のルーチン実行毎の進角量
(進角速度)に制限値を設けたのは、点火時期進角によ
り機関の出力トルクが増大するため、急激に点火時期を
進角させると、出力トルクが急激に増大して運転者が予
期した以上の加速(いわゆる飛び出し感)が生じたり、
急激な進角によりエンジンノックが発生して車両の運転
性が悪化するおそれがあるためである。一方、ステップ
505でアイドル制御に異常が生じていると判断された
場合には、ステップ511以下で機関吸入空気量に応じ
た異常時の点火時期遅角制御を行う。
【0046】すなわち、先ずステップ511では、ステ
ップ501で読み込んだ機関冷却水温度THWから遅角
制御を行う機関吸入空気量下限値QL を算出し、ステッ
プ513で現在の機関吸入空気量Qが下限値QL 以上か
否かを判定する。ステップ513で、現在の機関吸入空
気量Qが下限値QL より小さい場合には点火時期の遅角
を行わずに直接ステップ507に進み、正常運転時と同
じ点火時期進角量の制限を行う。
【0047】一方、ステップ513で機関吸入空気量Q
が下限値QL 以上であった場合は、オーバーラン防止の
ための点火時期遅角操作を行うため、ステップ515で
機関吸入空気量Qの値に応じて点火時期遅角用のガード
値ACALFを算出し、さらにステップ517では、ス
テップ503で求めた基本点火時期ACALとガード値
ACALFを比較する。そして、ACALFが基本点火
時期より遅角側(ACALF<ACAL)であった場合
には、ステップ519で基本点火時期ACALの値をガ
ード値ACALFの値に入替えてACAL=ACALF
として、すなわち点火時期を遅角側に設定してステップ
521〜525を実行する。
【0048】ステップ521〜525では、前述のステ
ップ507、509、511と同様に、ステップ519
により遅角側に設定した点火時期の前回ルーチン実行時
の点火時期AOPi-1 に対する進角量が制限値α以内に
なるように修正を加えて今回の点火時期AOPを設定す
る。ここで、ステップ521における進角量制限値(す
なわち、アイドル制御異常時の点火時期進角量の制限
値)αは、ステップ507における制限値(正常時の点
火時期進角量の制限値)βより小さく設定され、0<α
<βとなる。
【0049】なお、ステップ513で吸入空気量の下限
値QL を設定する理由、及び進角量の制限値αをβより
小さく設定する理由については後述する。一方、ステッ
プ517で基本点火時期ACALがガード値ACALF
より遅角側であった場合には、遅角を行う必要はないた
めステップ503で求めた基本点火時期ACALの値を
そのまま用いてステップ507以下で今回の点火時期A
OPを設定してルーチンを終了する。上記ステップ51
7からステップ525の実行により、点火時期は常にガ
ード値ACALFまたはこれより遅角側に設定される。
【0050】図7は、機関吸入空気量Qに応じた上記ガ
ード値ACALFの設定を示す図である。図7に示すよ
うに、ガード値ACALFは機関吸入空気量Qが第1の
所定値b以上、及びbより小さい第2の所定値a以下で
は急激に増大(進角)するように設定されている。ま
た、機関吸入空気量Qがaとbとの間にあるときには、
ガード値ACALFは略一定の小さな値(すなわち通常
運転時より遅角側にある値)をとり、機関吸入空気量Q
が増大するにつれて僅かに減少するように設定されてい
る。また、図7の点線は機関回転数Nを一定としたとき
の、ステップ503で設定される基本点火時期ACAL
の値の一例を示している。基本点火時期ACALは、機
関吸入空気量Qが増大するにつれて増大(進角)するよ
うに設定される。
【0051】このように、ガード値ACALFを設定し
たことにより、機関吸入空気量Qが第一の所定値b付近
(図7にBで示す点)より大きくなったとき、及び第2
の所定値a付近(図7にAで示す点)より小さくなった
ときには、基本点火時期ACALはガード値ACALF
より小さく(遅角側に)なり、機関吸入空気量Qがaと
bとの間の範囲では基本点火時期ACALはガード値A
CALFより進角側になる。
【0052】このため、図5ステップ517、519の
実行により、機関吸入空気量Qが第図7のAより小さい
場合、及びBより大きい場合にはステップ521以下で
はステップ503で設定された基本点火時期ACALが
そのまま採用され点火時期の遅角は実行されず、機関吸
入空気量Qが図のAとBの間の範囲にある場合にのみ基
本点火時期ACALの値がガード値ACALFに入替え
られて、点火時期が遅角設定されることになる。
【0053】上記機関吸入空気量Qの第1の所定値b
は、例えばISCVが全開状態になった時の機関吸入空
気量より所定量だけ(例えば20%程度)大きい値であ
り、運転者がアイドル状態から緩加速を開始したような
運転状態に相当する。また、第2の所定値aは、アイド
ル状態でISCVが全閉になった時の機関吸入空気量程
度の値とされている。
【0054】上記のように第1の所定値b付近より機関
吸入空気量が大きい場合に点火時期の遅角を行わないの
は、この状態では運転者が機関のある程度の出力を要求
していると判断されるため、点火時期遅角を行うと遅角
による機関出力の低下により運転性が悪化するおそれが
あること、また、この状態では、機関の出力がある程度
大きくなっており、点火時期遅角を行うと排気温度の上
昇が大きくなって排気系の異常温度上昇を生じるおそれ
があることによる。
【0055】また、第2の所定値a付近より機関吸入空
気量が小さい場合に点火時期の遅角を行わないのは、こ
の状態では機関吸入空気量が低下しており、アイドル回
転が不安定になっているため、点火時期の遅角を行うと
機関出力が低下してアイドル回転数がさらに不安定にな
ったりエンジンストールを生じたりする可能性があるた
めである。また、このように機関吸入空気量が第2の所
定値aより小さい場合には点火時期遅角を実行しないよ
うにしたことにより、例えばアイドル制御の異常により
ISCVが全閉状態に固定されたような場合には、異常
が検出されても点火時期の遅角は行われず、アイドル制
御の異常の態様に応じた点火時期制御を行うことが可能
となる。
【0056】すなわち、本実施例では機関吸入空気量Q
の値から機関運転状態を判断して、機関出力が必要とさ
れる場合(Q>b)及び、エンジンストール等が生じる
可能性がある場合(Q<a)には、アイドル制御に異常
が生じた場合でも点火時期の遅角を行わないようにして
いる。本実施例では、図7のACALFと機関吸入空気
量Qとの関係は、数値テーブルの形で制御回路10のR
OM104に予め記憶されており、図5ステップ511
では機関吸入空気量Qの値を用いてこの数値テーブルか
らガード値ACALFが求められる。
【0057】次に、図5ステップ511で設定される機
関吸入空気量Qの下限値QL について説明する。上述し
たように、本実施例では下限値QL は機関冷却水温TH
Wに基づいて設定され、機関吸入空気量Qが下限値QL
より小さい場合には、ISCVに異常を生じている場合
でも点火時期の遅角を実行しない。図8は機関冷却水温
THWと機関吸入空気量の下限値QL との関係を示す図
である。図8から判るように、下限値QL は冷却水温T
HWが低い場合には大きな値に設定され、水温THWが
上昇するにつれて低減され、機関が暖機状態(例えばT
HWが80℃以上)になった後は図7の第2の所定値a
と同じ値に設定される。このように下限値QL を設定す
るのは、機関温度が低いときには潤滑油の粘度増大など
により機関各部のフリクション負荷が増大しており、上
記により設定された下限値QL 以下で点火時期の遅角を
実行するとアイドル不安定やエンジンストールを生じる
おそれがあるためである。また、下限値QL は上記低温
時のフリクション増加を考慮して、オーバーランが生じ
ない程度の値に設定される。上記のようにQL を設定す
ることにより、機関温度が低い場合には機関吸入空気量
Qが第2の所定値aより大きくなった場合でも下限値Q
L 以下では点火時期遅角は実行されず、オーバーランが
生じない範囲でアイドル回転数が増大するため、アイド
ル不安定が防止されるとともに、機関暖機が促進され
る。また、機関暖機完了後は、下限値QL は第2の所定
値aと同じ値に設定されるため、前述のステップ515
以下の点火時期遅角操作が実行されることになる。
【0058】次に、図5ステップ521から525の進
角速度の制限について説明する。前述のように、通常運
転時には出力トルクの急増やエンジンノックを防止する
ために点火時期の進角速度は所定の制限値βを越えない
ように制限されている。本実施例では、図7に示すよう
にISCV異常時にも機関吸入空気量に応じて点火時期
が変更されるため、点火時期が進角される場合が生じる
ことから、ISCV異常時にも上記と同様な理由から進
角速度を制限する必要が生じる。ところが、ISCVに
異常を生じ点火時期が通常より遅角された状態にあると
きに進角速度を通常と同じ値に制限していたのでは問題
が生じる場合がある。
【0059】図9は機関運転条件を一定にして点火時期
を遅角させた場合の機関出力トルクの変化を示す図であ
る。図9に示すように、機関出力トルクは点火時期が遅
角された状態から点火時期が進角されるにつれて増大
し、最大トルク点火時期(図9にMBTで示す)では、
略フラットな状態になり点火時期の変化に対するトルク
変化の感度は小さくなっている。一方、点火時期が遅角
された領域ではトルクカーブの傾斜は急になり、点火時
期変化に対するトルク変化の感度は大きくなる。
【0060】通常、機関点火時期はMBT付近で制御さ
れているため、点火時期の進角速度の制限値βを比較的
大きく設定してもトルクの急変等の問題は生じない。こ
れに対して、ISCVに異常を生じた場合には、点火時
期は遅角され図9にRで示した領域で制御されることに
なり、点火時期の変化に対するトルク変化の感度が極め
て大きくなる。このため、ISCV異常時にも進角速度
の制限値を通常と同一に設定していると、点火時期進角
時に機関出力トルクの変化が大きくなり運転性に与える
影響が大きくなる。特に、図7で点火時期遅角中に機関
吸入空気量が増大してB点を越えたために点火時期が通
常の値に復帰するような場合には、点火時期進角による
機関出力トルクの増大は極めて大きい。このため、進角
速度の制限値を通常と同一にしたのでは、進角にともな
って運転者の予期しない急激なトルクの増大が生じ、運
転性が悪化する問題が生じる。
【0061】本実施例では、図5ステップ521、52
5に示すようにISCV異常時には進角速度の制限値を
通常運転時の値βより小さい値αに設定することによ
り、この問題を解決している。このように、進角速度制
限値を通常時より小さく設定することにより、ISCV
異常時に点火時期が進角される場合にも機関出力トルク
の変化速度は許容範囲内となり、運転性が悪化すること
が防止される。
【0062】次に、本発明の別の実施例について説明す
る。上記実施例では点火時期のガード値ACALFによ
りアイドル制御異常時の点火時期を制御しており、ガー
ド値ACALFの値は基本的に機関吸入空気量Qによっ
てのみ設定され、厳密には機関負荷状態に応じた点火時
期制御は行われていない。また、ガード値ACALFの
値自体は機関冷却水温とは無関係に設定されており、機
関暖機状態に応じた点火時期制御はなされていない。と
ころが、実際にはアイドル制御異常時にも、必要とされ
る点火時期の遅角量は機関の負荷状態や暖機状態により
異なってくるため、遅角量を機関負荷状態や暖機状態に
応じて設定することが好ましい。
【0063】以下に説明する実施例では、アイドル制御
異常時に前述の実施例の基本点火時期ACALを機関負
荷状態等に基づいて補正することにより最適な遅角量を
設定している。図10は本実施例の点火時期設定動作を
示すフローチャートである。本ルーチンも図5のルーチ
ンと同様に制御回路10により一定時間毎、若しくは一
定クランク回転角毎に実行される。
【0064】図10においてルーチンがスタートする
と、ステップ1001ではRAM105に格納された機
関回転数Nと機関吸入空気量Q、機関冷却水温度THW
の値が読み込まれる他、エアコンスイッチからエアコン
のオン、オフを表す信号ACが読み込まれる。次いで、
ステップ1003では機関回転数Nと吸入空気量Qとか
ら機関基本点火時期ACALが算出され、ステップ10
05ではアイドル制御の異常の有無が判定される。ステ
ップ1003とステップ1005とは、それぞれ図5の
ステップ503、505と同一である。また、アイドル
制御に異常がない場合には、図5の実施例と同様ステッ
プ1007、1009及びステップ1023が実行さ
れ、機関の点火時期AOPが設定される。ステップ10
07、1009及び1023の操作は、図5ステップ5
07、509及び523と同一である。
【0065】ステップ1005で、アイドル制御異常と
判定された場合には、ステップ1011で機関吸入空気
量Qと機関回転数Nとに基づいて基本点火時期に対する
遅角補正量(点火時期遅角量)ΔACALが演算され
る。本実施例では、点火時期遅角量ΔACALは、基本
点火時期ACALと同様に機関負荷(機関1回転当たり
の吸入空気量、Q/Nと機関回転数N)に基づいて決定
される。
【0066】図11はアイドル制御異常時に点火時期遅
角を実行する領域を示す図である。図において、縦軸は
Q/N、横軸は回転数Nを表している。また、図中のカ
ーブA、カーブBはそれぞれ吸入空気量Qを一定とした
場合の等空気量線を表し、カーブAはQ=aの等空気量
線、カーブBはQ=bの等空気量線である(a、bはそ
れぞれ図5における第2の所定値と第1の所定値に相当
する)。
【0067】また、図11に斜線で示した領域はアイド
ル異常時に点火時期の遅角を行う領域を示す。すなわ
ち、本実施例においても図5の実施例と同様に機関吸入
空気量Qが、第1の所定値aと第2の所定値bとの間の
領域にある場合にのみ点火時期の遅角を実行し、他の吸
入空気量領域では遅角を行わない。また、本実施例で
は、上記斜線領域において点火時期遅角を行う場合に遅
角量ΔACALは機関負荷条件に応じて設定される。Δ
ACALの値は、例えば図12に示すようなQ/NとN
とを用いた数値テーブルの形で制御回路10のROM1
04に予め格納されている。なお、図11に対応して、
図12のカーブA(Q=aの等空気量線)とカーブB
(Q=aの等空気量線)とで囲まれた領域以外ではΔA
CALはゼロに設定されている。
【0068】次に、ステップ1013では、機関冷却水
温度THWの値に基づいて、温度補正係数KTが算出さ
れる。図13は、温度補正係数と冷却水温度THWとの
関係を示す図である。前述のように、機関温度が低い場
合にはフリクション負荷が増大しているため、温度補正
係数KTはTHWが低い程小さく設定され、温度THW
が上昇するにつれて増大し機関暖機完了(THWが80
℃以上)では1.0に設定される。
【0069】また、次いでステップ1015では、補機
類の負荷状態に応じた補機状態補正係数KAが設定され
る。本実施例では、補機状態補正係数KAはエアコンの
オン、オフ信号ACに応じて設定され、エアコンオン時
にはKAは1より小さい正の一定値に設定され、エアコ
ンオフ時にはKAは1.0に設定される。すなわち、エ
アコン等の負荷がオンになっており、機関出力が要求さ
れるような場合には点火時期の遅角量は小さく設定され
る。
【0070】上記により、遅角量ΔACAL及び補正係
数KT、KAを決定した後、ステップ1017では、基
本点火時期ACALが、 ACAL=ACAL−ΔACAL×KT×KA として補正される。これにより、補正後のACALの値
は、基本点火時期に対して機関負荷状態や暖機状態に応
じて補正された点火時期設定値となる。
【0071】また、ステップ1021、1023、10
25では、上記により補正されたACALと進角速度の
制限値αとを用いて、実際の点火時期AOPが設定され
る。ステップ1021、1023、1025の操作は、
図5ステップ521、523、525と同一である。次
に、本発明の点火時期制御の他の実施例について説明す
る。
【0072】図10の実施例では、ステップ1011で
機関負荷条件(機関負荷Q/Nと機関回転数N)とに基
づいて、基本点火時期ACALに対する遅角量ΔACA
Lを決定していた。しかし、本来アイドル制御異常時の
遅角量ΔACALは、異常により生じる機関運転状態へ
の影響に基づいて設定することが好ましい。すなわち、
全体の機関吸入空気量が極めて大きいような場合には、
ISCV異常により機関吸入空気量が増大しても、吸入
空気量増加分の機関吸入空気量全体に占める割合は極め
て小さくなり、ISCVの異常が機関運転状態に与える
影響は無視できる程度となる。このため、このような場
合には点火時期を遅角する必要はない。一方、逆に全体
の機関吸入空気量が少ないような場合には、ISCV異
常による吸入空気量増加分の機関吸入空気量全体に占め
る割合は大きくなるため、ISCVの異常による機関運
転状態への影響は相対的に大きくなる。
【0073】そこで、本実施例ではISCV異常時に、
異常により増加した機関吸入空気量を計算により求め、
この増加分の機関吸入空気量全体に占める割合をISC
V異常が機関運転状態に与える影響を表すパラメータと
して用い、このパラメータの値に応じて点火時期遅角量
ΔACALを設定している。以下、本実施例におけるΔ
ACALの設定方法について説明する。なお、本実施例
は、以下の操作を図10ステップ1011の操作の代わ
りに実行してΔACALを設定するものであり他の操作
は図10と同様であるため、全体のフローチャートの図
示は省略する。
【0074】本実施例では、図10ステップ1011に
おいて、ISCV異常が機関運転状態に与える影響を定
量化して表すパラメータFPを用いて点火時期遅角量Δ
ACALを決定する。また、このパラメータは以下の式
で定義する。 FP=QFAIL/QTOTAL =(QISC −QC )/QTOTAL ここで、QISC はアイドル制御異常時のISCVを通っ
て機関に供給される吸入空気量、QC はアイドル制御が
正常に行われた場合にISCVを通って機関に供給され
る吸入空気量を表す。従って、QFAIL=(QISC
C )はアイドル制御異常により、増加した吸入空気量
を表す。また、QTOTAL はアイドル制御異常時にエアフ
ローメータ3で検出した、合計の機関吸入空気量であ
る。
【0075】また、QFAIL=(QISC −QC )は以下の
ように計算される。すなわち、上記QC は、アイドル回
転数制御により設定されるISCV開度(デューティ
比)から求められ、例えば図14のような関数として与
えられる。また、QISC は、機関の合計吸入空気量Q
TOTAL から、スロットル弁16を通って機関に供給され
る吸入空気量QTHを差し引いた値として与えられる。
【0076】すなわち、QISC =(QTOTAL −QTH)と
なる。スロットル弁16を通過する吸入空気量QTHは、
機関回転数Nとスロットル開度THとから算出すること
ができる。図15にスロットル弁16を通過する吸入空
気量QTHと、機関回転数N及びスロットル開度THとの
関係の一例を示す。本実施例では、予め各回転数Nとス
ロットル開度THとの値に対する通過空気量Q THを実験
等により求め、制御回路10のROM104にN、TH
を用いた数値テーブルとして格納してあり、機関回転数
Nと、スロットル開度センサ17で検出されたスロット
ル開度THとを用いてこの数値テーブルから空気量QTH
を決定し、QISC の値を算出する。この、QISC とQTH
からQFAIL=(QISC −QC )が、また、FP=QFAIL
/QTOTAL によりパラメータFPがそれぞれ計算され
る。
【0077】本実施例では点火時期遅角量ΔACAL
は、パラメータFPの値を用いて、図16の関係から決
定される。すなわち、図16に示すように、遅角量ΔA
CALは、パラメータFPが一定値FP1以下ではゼロ
に設定され、FP>FP1の領域ではFPに比例して増
大する。FPの値がFP1以下の領域でΔACAL=ゼ
ロとするのは、この領域ではアイドル制御異常による機
関運転状態への影響は無視できる程度に小さくなってお
り点火時期遅角の必要がないためである。
【0078】また、機関出力トルクは略吸入空気量に比
例して増大するため、パラメータFP=QFAIL/Q
TOTAL はアイドル制御異常により増加した機関出力の割
合を表していると考えられる。一方、図9に示したよう
に、MBTから離れた領域では、機関種出力トルクの低
下割合は略点火時期遅角量に比例する。そこで、本実施
例ではアイドル制御異常による機関出力増大が無視でき
ないFP>FP1の領域では、ΔACALをFPに比例
して増大させることにより、アイドル制御異常による機
関出力トルク増大分に見合った量だけ点火時期遅角によ
り機関出力トルクを低下させて、アイドル制御異常によ
る機関運転状態への影響を相殺している。
【0079】次に、図10ステップ1011での点火時
期遅角量ΔACALの設定方法の、上記とは別の実施例
を説明する。本実施例では、上記パラメータFPの値に
より決定された遅角量ΔACALの値を、さらに上記異
常による吸入空気量の増加量QFAILの増加速度に応じて
補正している。上述の実施例では、アイドル制御異常発
生初期の過渡的変化の程度を考慮せずに一律にFPの値
だけで遅角量ΔACALを決定している。しかし、実際
には、異常により最終的に増加量QFAILが同じ値になる
場合でも吸入空気量の増加が急激に生じた場合には、増
加が緩やかに生じる場合に較べて機関出力トルクの変化
速度が大きくなり、機関運転性に与える影響が大きい。
そこで、本実施例では、QFAILの変化速度を監視して、
変化速度が大きい場合には遅角量ΔACALを増大補正
するようにしている。これにより、アイドル制御異常に
より吸入空気量が急激に増大するような場合にも機関出
力トルクの急変が生じることが防止される。
【0080】また、アイドル制御異常によるQFAILの急
激な増大が終わり、QFAILの値が安定した後は、ΔAC
ALの補正量は徐々に低減され、パラメータFPの値に
より決定されるΔACALの値に復帰する。図17は、
上記によるΔACALの設定操作を示すフローチャート
である。図17の操作は、図10のフローチャートにお
いてステップ1011の代わりに実行される。
【0081】本実施例では、図10のステップ1005
で、アイドル制御異常と判断されると図17ステップ1
701以下が実行される。すなわち、ステップ1701
ではパラメータFPが計算され、ステップ1703では
図16に基づいてΔACALが算出される。また、ステ
ップ1705では、吸入空気量の増加分QFAILの増加速
度ΔQFAILが前回ルーチン実行時のQFAILの値(Q
FAIL, i-1 )を用いて、ΔQFAIL=QFAIL−(Q
FAIL, i-1 )として計算される。
【0082】次いで、ステップ1707では、上記増加
速度ΔQFAILが所定値Cより大きいか否かを判断し、Δ
FAIL>Cの場合にはステップ1709でΔACALの
補正量RTを正の一定値Sに設定する。一方、ΔQFAIL
≦Cであった場合にはステップ1711に進み、補正量
RTは一定量ΔSだけ減少される。
【0083】また、上記により補正量RT設定後、ステ
ップ1713、1715では補正量RTは最小値ゼロで
ガードされ、ステップ1717では、ステップ1703
で算出した遅角量ΔACALは更に上記によりガードさ
れたRTの値だけ遅角補正される。これにより、QFAIL
の変化速度ΔQFAILが所定値Cより大きい場合には、す
なわちアイドル制御異常による吸入空気量変化が急激な
場合には、遅角量ΔACALは一定量Sだけ増大される
(ステップ1709)。また、QFAILの急激な変化が終
わった後は、ΔACALの増大補正量はルーチン実行毎
にΔSだけ減量され(ステップ1711)、一定時間が
経過するとΔACALはステップ1703で算出した値
に復帰する。
【0084】本実施例によれば、アイドル制御異常発生
時直後から吸入空気量の増加が安定するまでの過渡的状
態においても、機関出力の急減な変動が防止される。な
お、上記操作ではアイドル制御異常初期の吸入空気量増
加速度が急激な場合にのみ遅角量ΔACALを通常より
増大させて機関出力変動を防止しているが、例えば、低
速走行時等にアイドル制御に異常を生じISCVが全開
になったような場合、機関吸入空気量増加速度がそれほ
ど大きくなくても過渡的に運転者の予期しない加速が生
じ、いわゆる飛び出し感による運転性の悪化が生じる場
合がある。これを防止するために、上記実施例のように
ΔQFAILが大きい場合にのみΔACALを増大補正する
のではなく、アイドル制御の異常が検出された直後は一
律に遅角量ΔACALを増大させ、その後徐々に通常の
ΔACALの値に復帰させるようにして、この飛び出し
感が生じることを防止するようにしてもよい。
【0085】すなわち、例えば補正係数RD(RD≧
1.0)を用いて、パラメータFPに基づいて計算され
たΔACALを(ΔACAL×RD)の形で補正するよ
うにし、この補正係数の値を、図18に示すようにアイ
ドル制御異常を最初に検出した時からの経過時間に応じ
て減少させ、ΔACALを通常の値(RD=1)に戻す
ようにしても良い。
【0086】また、車両走行中に、補正係数RDを減少
させると結果的に点火時期は進角されることになり、機
関トルクが増大して運転性に悪影響を生じる場合も考え
られるため、図18のアイドル制御異常検出時からの経
過時間をスロットル弁が全閉状態にあるとき(車両が停
止しているとき)のみカウントするようにして、走行中
における補正係数RDの変更を禁止するようにしてもよ
い。
【0087】次に、本発明の更に別の実施例について説
明する。前述の各実施例では、異常発生によりISCV
が全開になった場合を想定して異常時に機関運転状態に
応じた点火時期遅角制御を行っている。しかし、ISC
Vに異常が発生した場合であっても異常によりISCV
の開度が減少するような場合がある。例えば、図3のI
SCV駆動用コイル323に断線などにより電流が流れ
なくなった場合、或いは駆動用コイル325がショート
等により電流が常時流れるようになったような場合に
は、ISCV開度は中立位置より閉弁側に保持されてし
まい異常時にISCV開度が減少してしまう。
【0088】このような異常が発生した場合には、点火
時期の遅角を行わなくともISCVの開度が減少した分
だけ機関吸入空気量が低下するため、異常発生とともに
機関出力は低下する。このような状態で異常発生と同時
に点火時期の遅角制御を行うと、機関出力は大幅に低下
することになり、異常発生時のトルク急減による走行時
のショックやアイドル時の回転数低下が生じ、極端な場
合にはエンジンストールに至る場合も生じる。
【0089】本実施例では、ISCVの異常発生時に、
この異常がISCVの開度を増大させる異常か(すなわ
ち、バイパス空気量を増加させる異常か)、低下させる
異常か(すなわち、バイパス空気量を減少させる異常
か)を判定し、ISCV開度を低下させる異常の場合に
は点火時期の遅角制御を禁止するようにして走行時のト
ルク急減やエンジンストールの発生を防止している。
【0090】図19は、本実施例の点火時期制御を説明
するフローチャートである。本ルーチンは制御回路10
により一定時間毎、若しくは一定クランク回転角毎に実
行される。図19においてルーチンがスタートすると、
ステップ1901ではRAM105の所定領域から吸気
通路圧力PM が読み込まれる。吸気通路圧力PM は、図
1の吸気圧力センサ13から所定時間毎にA/D変換し
て読み込まれ、常時最新の値がRAM105の所定領域
に格納されている。
【0091】次いで、ステップ1903では、ISCV
の異常の有無が判定される。ISCV異常有無の判定
は、図5ステップ505と同様の方法で行う。ステップ
505でISCVに異常が発生していない場合には、ス
テップ1905に進み、ステップ1901で読み込んだ
M の値をPM1として記憶する。また、異常が発生して
いない場合には、その後ステップ1907から1915
で通常時の点火時期制御が行われる。ステップ1907
から1915の通常時点火時期制御は、図5ステップ5
01、503、507、509及び523と同一である
ため、説明は省略する。
【0092】ステップ1903でISCVに異常が生じ
ていた場合には、ステップ1917に進み、ステップ1
901で読み込んだ吸気通路圧力PM がステップ190
5で記憶した吸気通路圧力PM1よりΔPM0以上低下して
いるか否かが判定されている。ここで、ステップ190
5ではISCVに異常が生じていない場合には常に最新
の吸気通路圧力PM をPM1として記憶する操作を行うた
め、ステップ1917におけるPM1の値はISCVに異
常が生じる直前の正常な状態の値が保持されている。
【0093】ステップ1917では、ISCV異常発生
前後の吸気通路圧力変化によりISCVの異常がバイパ
ス空気量を増大させる異常か減少させる異常かを判断し
ている。図20は運転中にISCVに開度が減少する側
の異常が生じた場合の吸気通路圧力の変化を示す図であ
る。図20に示すように、運転中にこのような異常が生
じると、異常発生直後に吸気通路圧力PM は急激に低下
し、異常発生前後で吸気通路圧力PM に大きな差が生じ
る。ステップ1917では、異常発生前後で吸気通路圧
力PM が所定値ΔPM0以上の大きな低下を示した場合に
は、ISCVに開度減少側の異常を生じたと判断し、点
火時期の遅角制御を禁止する。
【0094】すなわち、ステップ1917で、PM1−P
M ≧ΔPM0であった場合には、点火時期遅角制御は行わ
ず、ステップ1907に進み通常時の点火時期制御を行
う。このため、ISCVに吸入空気量が減少する側の異
常が生じた場合には点火時期の遅角は行われないので、
機関出力の急激な減少が緩和され運転性の悪化やエンジ
ンストールが生じることが防止される。なお、ΔPM0
通常の吸気通路圧力変動とISCVの異常による吸気通
路圧力変動とを区別することができる十分に大きな正の
値とされる。
【0095】一方、ステップ1917でPM1−PM ≦Δ
M0であった場合には、ISCVの異常による吸入空気
量の減少が少ないか、或いはISCVの異常により吸入
空気量が増大しているため点火時期の遅角制御が必要で
あると判断できる。この場合には、ルーチンはステップ
1919に進み前述の図5、図10、図17等の点火時
期制御を実行する。これにより、ISCVの異常による
オーバーランの発生が防止される。
【0096】なお、本実施例ではISCV異常発生時に
吸気通路圧力PM の圧力変化によりISCVの異常が吸
入空気量を低下させる側の異常か否かを判定している
が、他の方法でこの判定を行ってもよい。例えば、図1
6でパラメータFPの算出に用いたQFAIL=(QISC
C )の値を使用して、QFAIL≦ΔQCLS (ΔQCLS
ISCVが吸入空気量を低下させる側の異常を生じたと
判定できる十分大きな負の一定値)の場合にISCVの
吸入空気量を低下させる側の異常が生じたと判定するよ
うにすることも可能である。
【0097】
【発明の効果】各請求項に記載の発明によれば、アイド
ル回転数制御装置異常時に機関運転状態に応じて点火時
期の遅角を行うことにより、確実にオーバーランを防止
できるとともに、機関出力不足等による運転性の悪化を
防止することが可能なるという共通の効果を奏する。
【0098】すなわち、請求項1に記載の発明では、ア
イドル回転数制御に異常が生じた場合に機関吸入空気量
に応じて点火時期を遅角させるようにして運転状態に応
じて点火時期の遅角を行うようにしたことにより、オー
バーランや運転性の悪化が生じることが防止できるとい
う効果を奏する。また、請求項2に記載の発明では、更
に機関吸入空気量が所定の範囲から外れる場合には点火
時期の遅角を行わないようにしたことにより、請求項1
の効果に加えて、機関極低負荷運転時や高負荷運転時に
おける出力低下による運転性の悪化を確実に防止できる
という効果を奏する。
【0099】更に、請求項3に記載の発明ではアイドル
回転数制御に異常を生じた場合に、基本点火時期に対し
て機関負荷条件によって定まる遅角量だけ点火時期を遅
角させるようにして運転状態に応じて点火時期の遅角を
行うようにしたことにより、オーバーランや運転性の悪
化が生じることが防止できるという効果を奏する。ま
た、請求項4に記載の発明では、アイドル回転数制御の
異常が機関運転状態に及ぼす影響の程度を定量的に表す
パラメータを設け、このパラメータに基づいて点火時期
遅角量を設定するようにしたことにより機関運転状態に
応じて適切にオーバーランや運転性の悪化が生じること
が防止できるという効果を奏する。
【0100】更に、請求項5に記載の発明では、請求項
3または4に記載の点火時期制御装置において、更に機
関吸入空気量が所定の範囲から外れる場合には点火時期
の遅角を行わないようにしたことにより、請求項3また
は4の効果に加えて、機関極低負荷運転時や高負荷運転
時における出力低下による運転性の悪化を確実に防止で
きるという効果を奏する。
【0101】また、請求項6に記載の発明では、アイド
ル回転数制御に異常を生じている場合には点火時期を進
角方向に変化させる際の進角速度の制限値を通常時の制
限値より小さく設定するようにしたことにより、上記共
通の効果に加えて、遅角状態からの進角が行われる際の
急激な出力増大による運転性の悪化を確実に防止できる
という効果を奏する。
【0102】更に、請求項7に記載の発明では、アイド
ル回転数制御の異常発生時に点火時期の遅角制御を行う
際に、この異常がバイパス通路を通る空気流量を減少さ
せる場合には機関点火時期の遅角制御を禁止するように
したことにより、異常時の機関出力減少が過度に大きく
なり運転性の悪化等を生じることを防止できるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する車両用内燃機関の全体概略構
成を示す図である。
【図2】アイドル回転数制御弁の構成の一例を示す図で
ある。
【図3】アイドル回転数制御弁の弁体駆動機構の構成の
一例を示す図である。
【図4】アイドル回転数制御弁の駆動信号の一例を示す
図である。
【図5】本発明の点火時期制御の一実施例を示すフロー
チャートである。
【図6】図5の制御に用いる数値テーブルの形式を説明
する図である。
【図7】ガード値ACALFの機関吸入空気量Qに対す
る変化を示す図である。
【図8】機関冷却水温THWと機関吸入空気量の下限値
L との関係を示す図である。
【図9】点火時期の遅角による機関出力トルクの変化を
説明する図である。
【図10】本発明の点火時期制御の一実施例を示すフロ
ーチャートである。
【図11】図10の制御における遅角量ΔACALの設
定を示す図である。
【図12】図10の制御に用いる数値テーブルの形式を
説明する図である。
【図13】図10の制御における温度補正係数KTと冷
却水温度THWとの関係を示す図である。
【図14】アイドル回転数制御弁の流量特性の一例を示
す図である。
【図15】スロットル弁の流量特性の一例を示す図であ
る。
【図16】パラメータFPに基づく点火時期遅角量ΔA
CALの設定の一例を示す図である。
【図17】本発明の点火時期制御の一実施例を示すフロ
ーチャートの一部である。
【図18】点火時期遅角量の補正係数RDの時間変化を
説明する図である。
【図19】本発明の点火時期制御の一実施例を示すフロ
ーチャートである。
【図20】アイドル回転数制御弁に開度減少側の異常が
生じた場合の吸気通路圧力変化を説明する図である。
【符号の説明】
1…機関本体 3…エアフローメータ 10…制御回路 16…スロットル弁 22…アイドル回転数制御弁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気通路のスロットル弁上流
    側と下流側とを接続する吸気バイパス通路と、 機関アイドル運転時に、前記吸気バイパス通路を通る空
    気流量を調節することにより機関アイドル回転数を制御
    するアイドル回転数制御手段と、 機関に吸入される空気量を検出する吸入空気量検出手段
    と、 前記アイドル回転数制御手段の異常を検出する異常検出
    手段と、 前記アイドル回転数制御手段の異常が検出されたとき
    に、機関点火時期を前記機関吸入空気量に応じて遅角さ
    せる遅角手段と、 を備えた内燃機関の点火時期制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の内燃機関の点火時期制御
    装置において、 更に、前記機関吸入空気量が第1の所定値以上、または
    前記第1の所定値より小さい第2の所定値以下のとき
    に、前記遅角手段による点火時期遅角を禁止する遅角禁
    止手段を備えた内燃機関の点火時期制御装置。
  3. 【請求項3】 内燃機関の吸気通路のスロットル弁上流
    側と下流側とを接続する吸気バイパス通路と、 機関アイドル運転時に、前記吸気バイパス通路を通る空
    気流量を調節することにより機関アイドル回転数を制御
    するアイドル回転数制御手段と、 機関負荷条件に応じて機関の基本点火時期を設定する基
    本点火時期設定手段と、 前記アイドル回転数制御手段の異常を検出する異常検出
    手段と、 前記アイドル回転数制御手段の異常が検出されたとき
    に、機関負荷条件に基づいて点火時期遅角量を設定する
    遅角量設定手段と、 前記基本点火時期に前記遅角量を加算した値を機関の点
    火時期として設定する点火時期設定手段と、 を備えた内燃機関の点火時期制御装置。
  4. 【請求項4】 内燃機関の吸気通路のスロットル弁上流
    側と下流側とを接続する吸気バイパス通路と、 機関アイドル運転時に、前記吸気バイパス通路を通る空
    気流量を調節することにより機関アイドル回転数を制御
    するアイドル回転数制御手段と、 機関負荷条件に応じて機関の基本点火時期を設定する基
    本点火時期設定手段と、 前記アイドル回転数制御手段の異常を検出する異常検出
    手段と、 前記アイドル回転数制御手段の異常が検出されたとき
    に、該異常が機関運転状態に及ぼす影響の程度を表すパ
    ラメータを設定するパラメータ設定手段と、 前記パラメータに応じて機関の点火時期遅角量を設定す
    る遅角量設定手段と、 前記基本点火時期に前記遅角量を加算した値を機関の点
    火時期として設定する点火時期設定手段と、 を備えた内燃機関の点火時期制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の内燃機関の点火
    時期制御装置において、 更に、機関に吸入される空気量を検出する吸入空気量検
    出手段と、 前記機関吸入空気量が第1の所定値以上、または前記第
    1の所定値より小さい第2の所定値以下のときに、前記
    遅角量設定手段により設定される遅角量をゼロに設定す
    る遅角禁止手段と、 を備えた内燃機関の点火時期制御装置。
  6. 【請求項6】 内燃機関の吸気通路のスロットル弁上流
    側と下流側とを接続する吸気バイパス通路と、 機関アイドル運転時に、前記吸気バイパス通路を通る空
    気流量を調節することにより機関アイドル回転数を制御
    するアイドル回転数制御手段と、 前記アイドル回転数制御手段の異常を検出する異常検出
    手段と、 前記アイドル回転数制御手段の異常が検出されたとき
    に、機関点火時期を遅角させる異常時遅角手段と、 機関点火時期が進角される際に、進角速度を所定の制限
    値以下に制限する進角速度制限手段とを備え、 前記進角速度制限手段は、前記異常検出手段によりアイ
    ドル回転数制御手段の異常が検出された場合には、前記
    進角速度の制限値を通常時の進角速度の制限値より小さ
    く設定する内燃機関の点火時期制御装置。
  7. 【請求項7】 内燃機関の吸気通路のスロットル弁上流
    側と下流側とを接続する吸気バイパス通路と、 機関アイドル運転時に、前記吸気バイパス通路を通る空
    気流量を調節することにより機関アイドル回転数を制御
    するアイドル回転数制御手段と、 前記アイドル回転数制御手段の異常を検出する異常検出
    手段と、 前記アイドル回転数制御手段の異常が検出されたとき
    に、機関点火時期を遅角させる遅角手段と、 前記アイドル回転数制御手段の異常が検出されたとき
    に、前記異常がアイドル回転数制御手段が正常な状態に
    ある場合よりバイパス通路を通る空気流量を増大させる
    異常か減少させる異常かを判定する判定手段と、 前記異常が前記空気流量を減少させる異常であったとき
    に、前記遅角手段による点火時期の遅角を禁止する禁止
    手段と、 を備えた内燃機関の点火時期制御装置。
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