JPH0742876B2 - 内燃機関の電子制御装置 - Google Patents

内燃機関の電子制御装置

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JPH0742876B2
JPH0742876B2 JP59265870A JP26587084A JPH0742876B2 JP H0742876 B2 JPH0742876 B2 JP H0742876B2 JP 59265870 A JP59265870 A JP 59265870A JP 26587084 A JP26587084 A JP 26587084A JP H0742876 B2 JPH0742876 B2 JP H0742876B2
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車両用の内燃機関を制御する電子制御装置に
関し、特に低速走行時のサージング防止に関する。
[従来技術] 従来より車両用の内燃機関は、該内燃機関の運転状態を
検出する各種のセンサ、例えば回転数センサ、吸気量セ
ンサ、酸素センサ等の出力に基づき、その運転状態が最
適となるように点火時期や燃料量等を制御されている。
この制御を実行するものが電子制御装置であり、上記各
種センサの出力を演算処理し、内燃機関の特性に応じて
最適の制御量を算出し、その算出結果に基づいて各種の
装置、例えば燃料噴射弁、イグナイタ等を作動している
のである。これによって現在の車両は低燃費でしかもド
ライバビリティも向上する優れた運転性能を有するに至
った。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記内燃機関の電子制御装置においても
以下のような問題点を有しており、未だに完全なもので
はなかった。
即ち、車両が大きな変速比、例えば1速または2速でし
かもスロットルバルブがほぼ全閉状態であるような低速
走行状態(以下、クリープ走行状態という)において、
車両が前後に揺れるサージング現象が発生するのであ
る。これは、上記のごとき電子制御装置において各種セ
ンサ、例えば吸入空気量を検出する吸気量センサからの
検出出力を受け、演算処理を実行して実際に内燃機関に
燃料を供給するまでの時間遅れにより、内燃機関の空燃
比が乱れてしまうことしに起因している。そして、一旦
このような乱れが生じるとこれにより、内燃機関の回転
数が変動し、さらに上記時間遅れが大きくなり以後同様
の悪循環により車両がサージング現象を引き起こすので
ある。
本発明は、上記クリープ走行時においてもサージング現
象が発生することもなく、車両用の内燃機関をより一層
安定に運転させることによりドライバビリティを大きく
向上させることのできる優れた内燃機関の電子制御装置
を提供することをその目的としている。
[問題点を解決するための手段] かかる目的を達するためになされた本発明は、第1図に
例示するように、 車両用の内燃機関の運転状態に応じて燃料噴射量及び点
火時期を制御することにより前記内燃機関の出力を制御
する内燃機関の電子制御装置において、 前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、 前記車両の車速を検出する車速検出手段と、 この車速検出手段により前記車両が走行状態であると検
出され、かつ前記回転数検出手段により低回転数状態が
検出され、さらに変速機の変速比が大きいときに、前記
内燃機関の出力トルクの変動を抑制するトルク変動抑制
手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の電子制御装
置を要旨としている。
[作用] 上記のように構成された本発明の内燃機関の電子制御装
置においては、トルク変動抑制手段が、車速検出手段に
より車両が走行状態であると検出され、回転数検出手段
により内燃機関が低回転数状態であると検出され、さら
に変速機の変速比が大きいときに、内燃機関の出力トル
クの変動を抑制する。
すなわち、本発明では、内燃機関が低回転数状態で、変
速機の変速比が大きい車両走行時(極低速走行時)に
は、内燃機関のトルク変化に対して車両の駆動力が大き
く変化し、車両のサージングを誘発しやすいことから、
こうした車両走行時に、内燃機関の出力トルクの変動を
抑制することによって、車両にサージングが発生するの
を防止している。
[実施例] 第2図は本発明が適用された第1実施例の電子制御装置
を装備したエンジンと制御装置の概略図である。
第2図において、1はエンジン、2はピストン、3はシ
リンダ、4はシリンダヘッドであり、シリンダヘッド4
の各気筒の排気ポート5には排気マニホールド6が、シ
リンダヘッド4の各気筒の吸気ポート7には吸気マニホ
ールド8が夫々連結されている。また吸気マニホールド
8には吸入空気の脈動を防止するためのサージタンク9
が設けられ、サージタンク9には吸気マニホールド8内
の圧力、即ち吸気管圧力Pmを検出する吸気圧センサ10が
備えられている。
次に11はサージタンク9を介して各気筒に送られる吸入
空気量を制御するスロットバルブ、12はスロットバルブ
11を迂回するバイパス通路12Aを流れる吸入空気量を制
御するアイドルスピードコントロールバルブ(ISCV)、
13は吸入空気温度を検出する吸気温センサであり、スロ
ットルバルブ11には、スロットルバルブ11の開度に応じ
た信号を出力するスロットルバルブ開度センサとエンジ
ン1のアイドリング時にON状態とされるアイドルスイッ
チとを備えたスロットルポジションセンサ14が直結され
ている。また15は排気マニホールド6に取り付けられ、
排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ、16はエン
ジン1の冷却水温を検出する水温センサ、17はエンジン
1の点火プラグ18に所定タイミングでイグナイタ19から
出力される高電圧を印加するディストリビュータ、20は
ディストリビュータ17に取り付けられ、エンジン1の回
転数Neに対応したパルス信号を発生する回転数センサ、
21はエンジンの始動を行う図示しないスタータモータの
作動状態を検出するスタータセンサ、22はエアコンコン
プレッサの作動状態を検出するエアコンスイッチ、23は
車両の走行状態を検出するために従動輪に備えられ、そ
の回転数を検出する車速センサである。
上記吸気圧センサ10、吸気温センサ13、スロットルポジ
ションセンサ14、酸素濃度センサ15、水温センサ16及び
回転数センサ20の各種検出信号は制御回路25に出力さ
れ、制御回路25にて上記各検出信号に基づき、燃料噴射
弁26の燃料噴射量制御、点火プラグ18の点火時期制御等
種々の制御処理が実行される。
次に第3図に前述の制御回路25の構成を表わすブロック
図を示す。図において25は電子式エンジン制御回路、27
aは入力インターフェイス回路である吸気圧センサ10、
吸気温センサ13、酸素濃度センサ15、水温センサ16、ス
ロットルポジションセンサ14等のアナログ信号をA/Dコ
ンバータ28へ入力し、A/Dコンバータ28は上記アナログ
信号をデジタル信号に変換し、中央演算ユニット(以下
CPUと呼ぶ)29に入力する。CPU29は、これらの信号をパ
ラメータとして周知の燃料噴射制御や点火時期制御、バ
イパス通路12Aのバルブ開度の演算を実行するが、更に
スロットルポジションセンサ14、ディストリビュータの
回転数センサ20、スタータセンサ21、エアコンスイッチ
22、車速センサ23等のデジタル信号を入力インターフェ
イス回路27bを通して入力しパラメータとしている。
CPU29は上記パラメータを、内蔵のメモリ30に格納しプ
ログラムの流れに応じて適宜読み出し、処理を行ってい
る。
次に31はCPU29の電源、32はCPU29からの制御信号を後述
する他の機器へ適宜出力するための出力インターフェイ
ス回路である。この出力インターフェイス回路からの出
力を入力している26aは第1気筒へ燃料供給する燃料噴
射弁(以下インジェクタと呼ぶ)。26bは第2気筒のイ
ンジェクタ、26cは第3気筒のインジェクタ、26dは第4
気筒のインジェクタである。また点火プラグ18はイグナ
イタ19に出力インターフェイス回路32からの制御信号が
入力されると点火する。また、ISCV12はエンジンのアイ
ドル時又は減速時に主力インターフェイス回路32からの
制御信号に応じてバルブ開度を制御するサーボモータ式
のアクチュエータである。CPUは出力インターフェイス
回路32を通して上記制御対象をプログラムに従って制御
しているのである。
第4図は本実施例に係るプログラムの1つである条件判
定ルーチンのフローチャートを示す。本ルーチンはエン
ジン1の所定回転数毎に又は所定時間毎にCPU29にて実
行される。図においてステップ101は燃料カット中で制
御を実行中であるか否かの判定を、ステップ102はスロ
ットルバルブが全閉か否かの判定を、ステップ103はエ
ンジン回転数Neが所定値(1000[rpm])以下であるか
否かの判定を、ステップ104は、変速機の変速比が大き
く、車両が低速走行中であるか否かの判定をそれぞれス
ロットルポジションセンサ14、回転数センサ20、変速機
の変速比を検出する図示しない変速ポジションセンサ、
及び車速センサ23の出力から判定する。そして、燃料噴
射が実行中であり、スロットルバルブ全閉で回転数Ne<
1000[rpm]かつ車両が2.5km/hから8km/h以下の低速で
走行中のとき以上の判定条件が成立してステップ105へ
移行する。このステップでは条件が成立したとしてフラ
グXを「1」にセットする。反対に上記判定条件の内で
1つでも成立しなかった場合はステップ106へ移行し、
フラグXは「0」にリセットされる。
第5図は上記条件判定ルーチンによる判定を受けて実行
される電子制御装置の燃料噴射量決定ルーチンのプログ
ラムのフローチャートである。本ルーチンはエンジン1
へインジェクタ26から燃料噴射が実行される以前にCPU2
9によって処理される。まず、ステップ111で吸気管圧力
Pm、エンジン回転数Neと水温センサ信号16などをパラメ
ータとして通常の燃料噴射量決定のための処理が実行さ
れインジェクタ26の噴射パルス幅Tを算出する、その後
ステップ112で前述の如く設定されたフラグXの判定を
行いX=1である場合はステッツ113へ移行し、上記ス
テップ111で算出されたTに1/8のなましを加える次式の
計算が実行される。
TR={T+(7×TO)}/8 …(1) ここでTOとは本ルーチンが前回実行されたときに求めら
れた実噴射パルス幅TRのことであり、従って今回(1)
式で求められたTRが次回のTOの値となるのである。その
後ステップ114へ移行し、このようにして求められた噴
射パルス幅TRでインジェクタ26を駆動するためにこの情
報TRをカウンタにセットする。
これにより、図示しないエンジン1のクランク角に同期
して実行される燃料噴射実行ルーチンがそのカウンタの
内容に応じた時間だけインジェクタ26を駆動して燃料量
を制御するのである。
一方、フラグXが「0」の場合はステップ115へ移行す
る。このステップ115ではステップ111で算出されたTの
値をTRへそのままストアして前述のステップ113同様に
ステップ114へ移行する。
以上の如く燃料噴射量を制御する第1実施例の電子制御
装置は、条件判定ルーチンにより正確にクリープ走行を
検出し、この検出がなされたときにはエンジン1に噴射
供給される燃料量の変化を1/8になまし制御を実行する
のである。
これにより、第5図のステップ111で算出された噴射パ
ルス幅Tが実際にインジェクタ26によって噴射されるま
での時間遅れによって生じていたサージング現象が、該
サージング現象が生じる条件(フラグXが「1」にセッ
トされたとき)のときには燃料噴射量のなまし処理が実
行されることにより、エンジン1のトルク変動がなまさ
れ、上記サージング現象は完全に防止されるのである。
次に、本発明の第2実施例について説明する。本実施例
はCPU29内の処理が下記のごとく相違するのみであり、
その他の構成は第1実施例と同様である。第6図は前述
の条件判定ルーチン(第4図)とほぼ同一の処理を行う
本実施例の条件判定ルーチンのフローチャートであり、
第1実施例のステップ101〜ステップ106が本プログラム
のステップ201〜ステップ206に対応している。本プログ
ラムでは更にフラグXのセット処理(ステップ205)を
実行した後にもう1つのフラグYの設定処理(ステップ
207へステップ209)がなされるのである。即ち、ステッ
プ205でフラグXに「1」をセットして、ステップ207へ
移行すると、ステップ207ではエアコンが作動している
エアコンスイッチ22の作動より判定し、作動中ならばス
テップ208へ移行する。このステップ208ではフラグYに
「1」をストアする。また逆にエアコンが作動していな
い場合はステップ209へ移行し、フラグYは「0」がセ
ットされるのである。
このようにしてなされたフラグX、及びYを用いて本実
施例では第7図に示す燃料噴射量決定ルーチンが実行さ
れる。本プログラムにおいて、ステップ211で噴射パル
ス幅Tを算出し、続くステップ212でフラグXの判定を
するのは第1実施例のステップ111及びステップ112と同
様であるが、ステップ212でフラグXが「1」であった
場合はステップ213へ移行し、フラグYの内容を判定す
る。そしてフラグYが「1」の場合はステップ214へ移
行し、第1実施例のステップ113と同様に噴射パルス幅
Tを1/8なまし処理し、一方フラグYが「0」の場合は
ステップ215へ移行してステップ211で算出された噴射パ
ルス幅Tに1/2のなましを加える次式の計算を行う。
TR=(T+TO)/2 …(2) つまりエアコンの作動状態(Yの設定状態)に応じて噴
射パルス幅Tのなましを変えているわけである。即ち、
エアコンが作動している時は、電子制御式燃料噴射装置
においては通常スロットル弁をバイパスする空気を増加
して、エアコンの負荷による回転低下を防止している。
その為、エアコンの作動していない時と同じ回転数でエ
ンジンが回転していても、エアコン作動状態では発生ト
ルクが大きく、その為燃料噴射の時間おくれがあるとよ
りサージング現象の発生が顕著となるため、このときの
み大きななまし処理を実行するのである。
本実施例によれば、エンジン1の応答性を低下させるこ
となくクリープ走行時のサージング現象を防止できる効
果がある。
次に本発明の第3実施例電子制御装置について説明す
る。本実施例の構成及び制御プログラムの一部は前述の
第1実施例と同一であり、第2図に示す構成からなり、
第3図に示すようにクリープ走行状態を条件判定ルーチ
ンによって検出し、その検出結果はフラグXに設定され
る。
本実施例ではこのフラグXの内容に基づき第8図に示す
点火時期決定ルーチンが実行されるのである。
本ルーチンはイグナイタ19に制御出力を出し点火プラグ
18に発火を実行する以前にCPU29によって実行されるも
のである。本ルーチンにCPU29が移るとまずステップ301
が実行され、第2図に示した各種センサの出力に基づき
通常の点火時期制御によってエンジン1に最適と推定さ
れる点火時期θが演算、算出される。
続くステップ302でフラグXの判定を行い「1」である
場合はステップ303へ移行し実際に実行する点火時期の
値θRに所定の点火時期(この場合は10゜BTDC)をスト
アする。これによりCPU29が所定のクランク角で実行す
る図示しない点火実行ルーチンによりこの内容θRと等
しくなるようにイグナイタ19へ出力する信号を制御され
るのである。一方フラグXが「0」の場合はステップ30
5へ移行前述のステップ301で算出された吸気管圧力Pmと
エンジン回転数Neなどをパラメータとした点火時期θを
そのままθRにストアするのである。
このようにして本実施例ではフラグXが「1」の場合
は、エンジン1の運転状態に関係なく点火時期が10゜BT
DCに固定される。
即ち、本実施例によればエンジン1の運転状態の検出結
果に関係がなく点火時期を固定とするため検出遅れを生
じる要因はなく、しかも固定の点火時期を通常の点火時
期より遅角している(10゜BTDC)ためエンジン1の発生
トルクは低下しエンジン回転数の変動が抑えられるた
め、サージング現象を防止することができる。
次に、本発明の第4実施例について説明する。本実施例
の構成及び制御プログラムの一部は前述の第1の実施例
と同一であり、第2図に示す構成からなり、第3図に示
すようにクリープ走行状態を条件判定ルーチンによって
検出し、その検出結果はフラグXに設定される。
本実施例ではこのフラグXの内容に基づき第9図に示す
アイドルスピード制御ルーチンが実行されるのである。
本ルーチンにCPU29が移るとまずステップ401が実行さ
れ、フラグXの判定を行い「1」である場合にはステッ
プ402へ移行し、ISCV12を所定のバルブ開度VRまで閉じ
る制御を行う。このVRはクリープ走行中に変速機をニュ
ートラルにした場合にもエンストしない程度に設定され
ている。
一方、フラグXが「0」である場合にはステップ403に
移行し、通常のアイドルスピード制御が行われる。すな
わち、アイドルスピードが目標値となるようにISCV12の
開度を調整してバイパス空気量を制御する。
以上説明したように、上記第1〜第4実施例では、車両
のクリープ走行を判定し、車両のクリープ走行時には、
燃料噴射量の変化抑制,点火時期の変更,又は吸入空気
量の抑制により、内燃機関の出力トルクの変動を抑制し
ている。このため、上記各実施例によれば、車両クリー
プ走行時に発生するサージングを防止することがきる。
なお、これら各実施例による燃料噴射量の変化抑制,点
火時期の変更,吸入空気量の抑制の各制御は、内燃機関
の出力トルクの変動を抑制するものであるため、これら
各制御を行う実施例を2つ以上同時に搭載してもよく、
この場合には、より一層のトルク変動抑制効果が得ら
れ、クリープ走行時のサージング現象をより確実に防止
することができる。
また、上記第1〜第4実施例では、内燃機関の変速機の
変速比状態を検出する機能が付加されていて、第4図又
は第6図に示した条件判定ルーチンにおいて、変速比が
小さなときにはクリープ走行状態でないとする判断処理
を行うため、こうした判断処理を実行しない場合に比
べ、制御の効率が一層高くなる。
すなわち、車両走行時に、内燃機関が低回転数状態で、
変速機の変速比が大きい場合には、内燃機関のトルク変
化に対して車両の駆動力が大きく変化するので、サージ
ングが発生し易くなるが、車両走行時に内燃機関が低回
転数状態であっても、変速機の変速比が小さければ、内
燃機関のトルク変化に対する車両の駆動力変化が小さく
なるため、サージングは発生し難い。そこで、上記各実
施例では、変速比が小さなときにはクリープ走行状態で
ないとする判断処理を実行することにより、車両にサー
ジングが発生しやすいクリープ走行時にのみ確実に内燃
機関の出力トルクの変動を抑制できるようにしているの
であるが、こうした判断処理を実行せず、単に、車両走
行時に内燃機関が低回転数状態であるときにクリープ走
行を判定して、内燃機関のトルク変動抑制制御を実行す
るように構成すると、変速機の変速比が小さなときにも
内燃機関のトルク変動抑制制御が実行されて、エンジン
性能を却って悪化させてしまうことになる。従って、上
記各実施例によれば、変速機の変速比が小さなときには
車両はクリープ走行状態でないとする判断処理を実行す
ることにより、車両に発生するサージングを効率良く抑
制することができるようになるのである。
なお、上記各実施例において、条件判定ルーチンの一連
の判定の中に、エンジン1の運転状態の変化量、例えば
吸入空気量Qの変化量ΔQや、実噴射パルス幅TRの変化
量ΔTR等を観測し、これらの変化量が所定値以上とな
る、いわゆるサージング現象の発生点を判定してこのと
きのみ燃料噴射量の変化抑制や点火時期、吸入空気量を
変更するようにしてもよい。このようにすれば、エンジ
ン1にとって不必要なときに無用な燃料噴射量の変化抑
制又は点火時期の変更がなされることはなく、応答性の
良い制御が可能となる。
以上説明したように、本発明の内燃機関の電子制御装置
においては、車速検出手段により車両が走行状態である
と検出され、回転数検出手段により内燃機関が低回転数
状態であると検出され、さらに変速機の変速比が大きい
ときに、内燃機関の出力トルクの変動を抑制する。この
ため、本発明によれば、内燃機関のトルク変化に対して
車両の駆動力が大きく変化する車両の極低速走行時、換
言すればサージングが発生しやすい車両のクリープ走行
時に、内燃機関のトルク変動を抑制して、車両に発生す
るサージングを良好に防止することができる。
また特に、本発明では、車両走行時に内燃機関が低回転
数状態であっても、変速機の変速比が小さなときには、
内燃機関のトルク変動抑制制御は実行せず、変速機の変
速比が大きいときにだけ内燃機関のトルク変動を抑制す
るため、単に、車両走行時に内燃機関が低回転数状態で
あるときに、内燃機関のトルク変動を抑制するようにし
た場合に比べて、内燃機関のトルク変動抑制制御を効率
良く行うことができ、エンジン性能を悪化させてしまう
ようなことはない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を表わすブロック図、第2図は第
1実施例のエンジン及びその制御装置を表わす概略構成
図、第3図はその制御系の構成を表わすブロック図、第
4図は第1実施例の条件判定ルーチンを表わすフローチ
ャート、第5図は第1実施例の燃料噴射量決定ルーチン
を表わすフローチャート、第6図は第2実施例の条件判
定ルーチンを表わすフローチャート、第7図は第2実施
例の燃料噴射量決定ルーチンを表わすフローチャート、
第8図は第3実施例の点火時期決定ルーチンを表わすフ
ローチャート、第9図は第4実施例のアイドルスピード
制御ルーチンを表わすフローチャートである。 10……吸気圧センサ 14……スロットルポジションセンサ 20……回転数センサ 22……エアコンスイッチ 25……制御回路
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02P 5/15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両用の内燃機関の運転状態に応じて燃料
    噴射量及び点火時期を制御することにより前記内燃機関
    の出力を制御する内燃機関の電子制御装置において、 前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、 前記車両の車速を検出する車速検出手段と、 この車速検出手段により前記車両が走行状態であると検
    出され、かつ前記回転数検出手段により低回転数状態が
    検出され、さらに変速機の変速比が大きいときに、前記
    内燃機関の出力トルクの変動を抑制するトルク変動抑制
    手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の電子制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記トルク変動抑制手段は前記内燃機関へ
    供給する燃料量の変動を抑制する燃料量変動抑制手段で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の内燃
    機関の電子制御装置。
  3. 【請求項3】前記トルク変動抑制手段は前記内燃機関の
    点火時期を遅角側へ変更する点火時期遅角変更手段であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の内燃機
    関の電子制御装置。
  4. 【請求項4】前記内燃機関に吸入される吸入空気量を制
    御するスロットル弁をバイパスするバイパス通路と、こ
    のバイパス通路内に流れる吸入空気を制御するアイドル
    スピードコントロールバルブとを備え、前記トルク変動
    抑制手段は前記アイドルスピードコントロールバルブを
    所定の開度に閉じるアイドルスピードコントロールバル
    ブ制御手段であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の内燃機関の電子制御装置。
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