JPH0885641A - シート分離装置 - Google Patents

シート分離装置

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JPH0885641A
JPH0885641A JP6223100A JP22310094A JPH0885641A JP H0885641 A JPH0885641 A JP H0885641A JP 6223100 A JP6223100 A JP 6223100A JP 22310094 A JP22310094 A JP 22310094A JP H0885641 A JPH0885641 A JP H0885641A
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roller
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大径部と小径部を有する一対のローラの軸間
距離を適正に調整して分離性能を維持したシート分離装
置を提供する。 【構成】 大径部3a,4aと小径部3b,4bを有す
る一対のローラ3,4を互いの大径部3aと小径部4
b、小径部3bと大径部4aが夫々対向するように配置
し、原稿Sに対する摩擦力が大きい送りローラ3を順方
向に、前記原稿Sに対する摩擦力が小さい阻止ローラ4
を逆方向に回転させることにより原稿Sを1枚ずつ分離
するシート分離装置において、前記送りローラ3に対す
る駆動伝達は、駆動伝達経路上に設けられた遊星歯車装
置52の内歯車54側に連結した経路と、該遊星歯車装置52
を介さずその入力側から一定の摩擦力により駆動を伝達
するフリクション機構73を介して連結した経路から各々
駆動伝達され、また前記ローラ対3,4の軸間距離を調
整する分離調整軸65は、前記遊星歯車装置52のキャリア
55に設けられたギヤ55bに連結されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子ファイル,複写
機,ファクシミリ等に装備されるシート分離装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、積載されたシート原稿を1枚ずつ
分離搬送する機構として、図7に示すように、大径部1
01a,102aと小径部101b,102bを有する
いわゆる櫛歯状ローラ101,102を互いの大径部1
01aと小径部102b、小径部101bと大径部10
2aを夫々対向するように配置させ、シート原稿に対し
て摩擦力の大きいローラ101を順方向(送り方向)
に、該ローラ101に比べてシート原稿に対する摩擦力
の小さいローラ102を逆方向に夫々回転させることに
より、シート原稿を1枚ずつ分離搬送する構成が知られ
ている。
【0003】上記構成によれば、互いのローラ101,
102が非接触であること、櫛歯状ローラの軸間距離を
変えることによりローラ101,102のオーバーラッ
プ量を変え、分離力を容易に調整することができること
から、高速でシートを送る場合やローラに耐久性を要す
る場合に好都合である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の分離機構においては、給送するシートの厚さに対応
させて適正な分離力が得られるように上記櫛歯状ローラ
101,102のオーバーラップ量を変えなければなら
ず、それが不適正であると給送不良や重送を生ずる。特
に従来はこの調整を手動で行なっていたため、熟練した
者でないと装置を扱えないと言う不都合があった。また
原稿の厚さが異なる場合には、それらを一度に送ること
ができないため、作業性が悪いという問題があった。
【0005】これに対し、本発明者らは分離機構を構成
する櫛歯状ローラ作用する負荷がシートの厚さに対応し
て変わることを利用し、該櫛歯状ローラに作用する負荷
を検出し、その負荷が常に一定になるように櫛歯状ロー
ラの軸間距離を可変制御する方法を提案した(特開平5
−186082号公報)。
【0006】また複雑な制御をすることなく前述の目的
を達成する方法として、遊星歯車装置等の差動機構を用
いる方法を本発明者らは提案している。この方法は、櫛
歯状ローラの一方のローラに作用する負荷が設定された
負荷を越えた場合、櫛歯状ローラに伝達される駆動が差
動機構により櫛歯状ローラの軸間距離を変える手段に対
する駆動となるようにし、原稿の厚さに対応して櫛歯状
ローラの軸間距離を大きくなるようにする。そして原稿
の給紙が1枚終了するごとにリセット操作により櫛歯状
ローラの軸間距離を元に戻すというものである。
【0007】しかし、この方式においても、シート原稿
を送っている途中で、何らかの原因で櫛歯ローラに対す
る負荷が変わり(原稿にシール等が貼って有る場合
等)、該櫛歯ローラの軸間距離が大きく変わると、意図
的にリセットを行なわない限り、上記櫛歯ローラの軸間
距離を小さくすることができない。その結果、1枚ずつ
原稿を分離できず、一度に何枚も送ってしまうという分
離不良を生ずる。
【0008】本発明の目的は、上記従来技術の課題を解
決し、大径部と小径部を有する一対のローラの軸間距離
を適正に調整して分離性能を維持したシート分離装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記従来技術の課題を解
決し、以下に述べる実施例に適用される代表的な手段
は、大径部と小径部を有する一対のローラを互いの大径
部と小径部が夫々対向するように配置し、シートに対す
る摩擦力が大きい送りローラを順方向に、前記シートに
対する摩擦力が小さい阻止ローラを逆方向に回転させる
ことによりシートを1枚ずつ分離するシート分離装置に
おいて、前記大径部と小径部を有するローラ対のうち何
れか一方のローラに対する駆動伝達は、駆動伝達経路上
に設けられた差動機構の第1出力側に連結した経路と、
該差動機構を介さずその入力側から一定の摩擦力により
駆動を伝達する摩擦伝達手段を介して連結した経路から
各々駆動伝達され、また前記ローラ対の軸間距離を調整
する調整手段は、前記差動機構の第2出力側に連結され
ていることを特徴とする。
【0010】
【作用】前記手段によれば、送りローラと阻止ローラの
うち、例えば送りローラに対して、差動機構の第1出力
側に連結した駆動伝達経路と該差動機構の入力側より摩
擦伝達手段を介して連結した駆動伝達経路から各々駆動
伝達され、上記送りローラに作用する負荷が一定になる
ように差動機構で調整する。即ち、前記差動機構の第2
出力側に連結したローラ対の軸間距離を調整する調整手
段により、厚いシート等によりローラ対のうち一方のロ
ーラに設定された負荷より大きな負荷が加わった場合、
上記ローラ対の軸間距離が大きくなるようにし、また薄
いシート等によりローラ対のうち一方のローラに設定さ
れた負荷より小さな負荷が加わった場合、上記ローラ対
の軸間距離が小さくなるように調整する。
【0011】
【実施例】
【0012】以下、前記手段を適用した本発明に係るシ
ート分離装置の一実施例について図面を参照して説明す
る。尚、本実施例はシート分離装置を装備した電子ファ
イルを用いて説明するものとする。図1は電子ファイル
の全体構成を示す断面図、図2はシート分離装置の断面
説明図、図3はシート分離装置の平面図、図4は図2に
おけるA−A断面図、図5は遊星歯車の構成を示す説明
図、図6は分離ローラへの原稿の進入の仕方を示す説明
図である。
【0013】先ず図1を参照して電子ファイルの概略構
成について説明する。電子ファイルは、積載されたシー
ト状原稿(以下『原稿』という)を1枚ずつ搬送し、原
稿の表裏の画像を読み取り、その画像をディスプレイに
表示すると共に、記録装置に記録する機能を装備してお
り、更には該記録装置に記録された画像を検索してディ
スプレイに表示する機能を有している。
【0014】図1において、1は原稿載置台2上の原稿
Sを装置内に送る給紙ローラである。3,4は大径部と
小径部からなる櫛歯状ローラであり、互いのローラの大
径部と小径部、小径部と大径部が夫々対向するように配
置されており、櫛歯状ローラ3を原稿送り方向に対して
順方向に、櫛歯状ローラ4を逆方向に夫々回転駆動する
ことにより、上記給紙ローラ1により送られてきた原稿
Sを1枚ずつ分離搬送する。
【0015】5,6はレジストローラ対であり、上記櫛
歯状ローラ3,4により分離搬送された原稿Sを停止し
ているレジストローラ対5,6のニップに突き当てて斜
行を補正した後、所定のタイミングで回転駆動すること
により搬送する。そして、上記原稿Sは、一定速度で回
転する搬送ローラ対7,8、及び搬送ローラ対9,10に
挟持されて搬送される。この時原稿Sの表面及び裏面は
光源11,12によりガイド板13,14に設けられた透明部13
a,14aを介して光照射され、原稿面からの反射光は平
面ミラー15a,15b,15c、及び平面ミラー16a,16
b,16c、結像レンズ17,18を介してCCD等の画像読
取センサー19,20上に結像され、原稿Sの表裏面の画像
が読み取られる。
【0016】読み取られた原稿画像は、ディスプレー装
置21に表示されると同時に光磁気ディスク等の記録装置
22により記録される。また上記記録装置22により記録さ
れた原稿画像は、適宜検索してディスプレー装置21に表
示することができる。
【0017】また画像を読み取られた原稿Sは、搬送ベ
ルト23,24によって挟持搬送されて、装置上部に設けら
れた排紙部25に排出される。また26は上述した動作を装
置に行なわせるための電源及びコントロール基板等を含
む電装部である。
【0018】次に上記電子ファイルに装備されたシート
分離装置の構成について図2〜図4を参照して具体的に
説明する。先ず、図2において、27は原稿Sを載せるト
レイであり、原稿載置台2に連続するように配置されて
いる。上記原稿載置台2は、軸2aを中心に回動可能に
取り付けられており、裏面側より軸28aを中心に回動可
能な押し上げレバー28により回動させられる。
【0019】また給紙ローラ1は、側面部29a,29bを
有するU字状部材29(図3参照)に回転自在に取付けら
れている。上記U字状部材29の一端29cにはプランジャ
ー30aを介してソレノイド30が連結されている。
【0020】31は原稿検知センサーであり、軸32aを中
心に回転するセンサーレバー32により原稿Sの有無を検
知すると共に、上記センサー31からの信号に基づき原稿
Sの上面は常に一定位置になるように押し上げレバー28
の回動動作が制御される。
【0021】また、図4に示すように、櫛歯状ローラ
(以下『送りローラ』と言う)3は大径部3aと小径部
3bを有しており、U字状部材33の側面部33a,33bに
回転自在に支持された軸34に一体的に取り付けられてい
る。そして、上記U字状部材33は、レジストローラ5の
軸部5aに回転自在に取り付けられており、図示しない
スプリングにより軸部5aを中心に図2の反時計回り方
向に付勢されている。
【0022】また、図3に示すように、上記レジストロ
ーラ5の軸部5aは左右の側板35,36に回転自在に支持
されており、その軸端(図面左端部)には、電磁クラッ
チ37及びクラッチギヤ37aが取り付けられており、該ク
ラッチギヤ37aより入力される駆動伝達制御が行なわれ
る。更に上記軸部5aには歯38a,38bを有するギヤ38
が回転自在に取り付けられている。また上記ギヤ38の円
筒部38cには、歯39a,39bを有するギヤ39が回転自在
に取り付けられている。
【0023】また、図4に示すように、櫛歯状ローラ
(以下『阻止ローラ』と言う)4は大径部4aと小径部
4bを有しており、側板40,41に回転自在に支持された
軸42に一体的に取り付けられている。前記送りローラ3
と阻止ローラ4は前述したように、大径部3aと小径部
4b、小径部4bと大径部4aを互いに対向させるよう
に配置されている。
【0024】図2及び図4において、43は側面部43a,
43bを有するU字状部材であり、側板40,41に回転自在
に支持された軸42に回転自在に取り付けられている。こ
のU字状部材43にはレジストローラ6が回転自在に支持
されており、図2に示すスプリグ44により軸42を中心に
反時計回り方向に付勢され、レジストローラ5に対して
押圧している。また、図2に示すように、前記阻止ロー
ラ4とレジストローラ6はギヤ45,46,47,48を介して
連結されており、該阻止ローラ4はレジストローラ対
5,6の回転に対応して、図2において反時計回り方向
に回転する。
【0025】また、図2において、49a,49bは原稿端
を検知するための給紙センサー、50,51は給紙ガイドで
ある。
【0026】次に差動機構を構成する遊星歯車装置52に
ついて図3及び図5を参照して説明する。図5におい
て、遊星歯車装置52は入力側に太陽歯車53,出力側に内
歯車54及びキャリア55を装備している。上記キャリア55
にはその側面に植設された軸55aに遊星歯車56が回転自
在に取り付けられている。上記太陽歯車53は、図3に示
す側板35,63に回転自在に支持された軸57に一体的に取
り付けられている。同様に内歯車54は軸57に回転自在に
取付けられ、外周部にギヤ54aが形成されている。また
上記遊星歯車56を装備したキャリア55は、軸57に回転自
在に取り付けられており、その側面にはギヤ55bが一体
的に取り付けられている。また、図3において、上記内
歯車54の外周部に設けられた第1出力側のギヤ54aに
は、ギヤ58,39,59を介して送りローラ3の軸34に一体
的に取り付けられたギヤ60に連結している。一方、上記
キャリア55に設けられた第2出力側のギヤ55bは、ギヤ
61を介してギヤ81に連結している。このギヤ81は側板6
3,64に回転自在に取り付けられた調整手段としての分
離調整軸65に一体的に取り付けられている。
【0027】また、図4に示すように、上記分離調整軸
65の一端(図面右端)にはねじ部65aが設けられてお
り、該ねじ部65aには傾斜部66aを有する傾斜部材66が
嵌め込まれている。上記傾斜部材66には溝66bが穿設さ
れており、該溝66bには側板64の切り起こし部64aが嵌
合している。従って、分離調整軸65の回転により傾斜部
材66は軸方向のみ摺動するように構成されている。また
上記傾斜部材66の傾斜部66aには、U字状部材33に一体
的に取り付けられた位置決め部材67の半球部67aが当接
し、該U字状部材33の位置を規制している。
【0028】上記遊星歯車装置52が取り付けられた軸57
には、軸方向に移動を規制されたギヤ68が回転自在に取
り付けられており、更に軸方向のみ移動可能な押圧部材
69が一体的に取り付けられている。上記押圧部材69はス
プリング70により押圧されて摩擦板71を介してギヤ68の
側面を軸方向に押圧している。72は上記スプリング70に
押圧力を与えるためのストッパーである。上記摩擦板7
1,押圧部材69,スプリング70,ストッパー72により摩
擦伝達手段としてのフリクション機構73を形成してい
る。
【0029】また図3において、軸57の軸端(図面左
端)には電磁クラッチ74及びクラッチギヤ74aが取り付
けられており、該クラッチギヤ74aより入力される駆動
伝達制御が行なわれる。
【0030】また前記ギヤ68はギヤ62,ギヤ75,ギヤ3
8,ギヤ76を介して送りローラ3の軸34に一体的に取り
付けられているギヤ77に連結している。そして、前記軸
57から送りローラ3に伝達される回転数は、内歯車54の
ギヤ54aよりギヤ58,ギヤ39,ギヤ59を介して送りロー
ラ3の軸34に一体的に取り付けられているギヤ60に伝達
される時の回転数よりも、上記ギヤ68よりギヤ62,ギヤ
75,ギヤ38,ギヤ76を介して送りローラ3の軸34に一体
的に取り付けられているギヤ77に伝達される回転数の方
が大きくなるように設定されている。
【0031】更に、前記フリクション機構73における駆
動伝達力は、送りローラ3の軸34上で換算して原稿給送
時において適正な分離が行なわれた時に送りローラ3に
作用する負荷トルクとほぼ同じ値となるように設定され
ている。
【0032】尚、前記給紙ローラ1と送りローラ3と
は、図3に示すようにギヤ77,78,79を介して駆動が伝
達されるように構成されている。
【0033】次に上記シート分離装置におけるシート分
離動作について駆動伝達動作と共に説明する。スイッチ
(図示せず)が押されて記録動作が開始されると、図2
に示す押し上げレバー28が軸28aを中心に時計回り方向
に回転して原稿載置台2を反時計回り方向に回転させ
る。そして、原稿載置台2上の原稿Sの最上面がレバー
32に当接して回転させ、原稿検知センサー31が上記セン
サーレバー32の端部を検知した時点で、上記押し上げレ
バー28の回転を停止する。また上記スイッチが押されて
記録動作が始まると同時にソレノイド30及び電磁クラッ
チ74が作動する。
【0034】上記ソレノイド30の作動によりU字状部材
29を送りローラ3の軸34を中心に時計回り方向に回転さ
せ、給紙ローラ1を上方に移動させる。また電磁クラッ
チ74の作動により、図3においてクラッチギヤ74aと軸
57が連結し、遊星歯車装置52の太陽歯車53及びフリクシ
ョン機構73を介してギヤ68が図5における時計回り方向
に回転する。この時、原稿Sは分離位置まで送られてい
ないので送りローラ3には負荷が作用していない。従っ
て、フリクション機構73を介しての駆動は滑ることなく
送りローラ3に伝達され、送りローラ3は図2において
反時計回り方向に回転する。
【0035】この時遊星歯車装置52の太陽歯車53から伝
達される回転数より、ギヤ68から直接伝達される回転数
の方が大きいため、キャリア55が停止した状態での内歯
車54の回転より内歯車54は速く回転する。そしてこの回
転差によりキャリア55は図5において矢印C方向に回転
し、分離調整軸65を矢印E方向に回転させる。
【0036】これにより、傾斜部材66は図4において左
方向に移動し、その傾斜部66aに当接している位置決め
部材67が下方に移動する。即ち、U字状部材33を図2に
おいて軸部5aを中心に反時計回り方向に回転させ、送
りローラ3と阻止ローラ4との軸間距離を小さくする。
また図4において、上記傾斜部材66が左方向に移動し、
該傾斜部材66の端面が側板64に突き当たると、フリクシ
ョン機構73による摩擦力では分離調整軸65をそれ以上回
転させる力はないので、該分離調整軸65の回転は停止す
る。
【0037】この時上記送りローラ3と阻止ローラ4の
軸間距離が最も小さくなる。この位置は装置に供給され
る最も薄い原稿Sに対応して決められるものであり、傾
斜部材66の側板64に突き当たる位置を張設可能にすれ
ば、傾斜部材66の移動に要する時間を最小にする最適な
位置を原稿Sの厚さに応じて決めることができる。
【0038】そして、送りローラ3が最下点に達した時
点で、電磁クラッチ74が切れる。同時にソレノイド30の
通電が切れ、U字状部材29が自重により図2において軸
34を中心に反時計回り方向に回転し、給紙ローラ1を原
稿Sの上面に当接させる。
【0039】次に上記電磁クラッチ74が再び作動して図
3に示すクラッチギヤ74aと軸57を連結させる。そし
て、前述したように遊星歯車装置52を介しての駆動伝達
経路と、フリクション機構73を介しての駆動伝達機構の
両方からの駆動により、送りローラ3の他に、ギヤ79,
78,77を介して給紙ローラ1を図2において反時計回り
方向に回転させる。これにより、原稿載置台2上の原稿
Sが分離位置へ送られる。
【0040】そして、阻止ローラ4により原稿Sの2枚
目以降の搬送は阻止され、原稿載置台2に積載された原
稿Sの最上面の1枚が送りローラ3と阻止ローラ4との
間に送られる。この時、送りローラ3は、阻止ローラ4
に抗して原稿Sを送ろうとするため、原稿Sの厚さに応
じた負荷が作用する。この負荷がフリクション機構73で
設定された値より大きい場合、該フリクション機構73に
おいて滑りが生じ、送りローラ3の回転数が落ちる。そ
して、遊星歯車装置52の内歯車54の回転が遅くなり、キ
ャリア55が停止した状態における内歯車54の回転数より
遅くなった分だけ、該キャリア55が図5において、矢印
B方向に回転する。
【0041】また、これにより分離調整軸65は図5の矢
印D方向に回転し、図4における傾斜部材66を右方向に
移動させる。そして傾斜部66aに当接している位置決め
部材67を上方に移動させる。即ち、U字状部材33を図2
において軸部5aを中心に時計回り方向に回転させ、送
りローラ3と阻止ローラ4との軸間距離を大きくする。
これにより上記送りローラ3と阻止ローラ4とのオーバ
ーラップ量が小さくなる。
【0042】そして上記オーバーラップ量が小さくなる
につれて送りローラ3に作用する負荷は小さくなる。こ
れに対応してフリクション機構73の滑り量が少なくなり
送りローラ3の回転が速くなる。そして上記送りローラ
3の回転数が、キャリア55が停止した状態での送りロー
ラ3の回転数と一致した時点でキャリア55の回転が停止
する。
【0043】次いで、上記送りローラ3及び給紙ローラ
4は、フリクション機構73の摩擦力により駆動され、図
2において反時計回り方向に回転し、原稿Sをレジスト
ローラ対5,6に向かって搬送する。この時の送りロー
ラ3の回転数は、キャリア55が停止した状態での送りロ
ーラ3の回転数である。従って、フリクション機構73
は、滑りを生じながら駆動を送りローラ3に伝達してい
る。
【0044】原稿Sの先端が給紙センサ49aにより検知
されると、ソレノイド30が動作し、U字状部材29を時計
回り方向に回転させ、給紙ローラ1を上方に移動させ
る。更に、上記原稿Sは送りローラ3によりレジストロ
ーラ対5,6に送られ、該原稿Sの先端が上記レジスト
ローラ対5,6のニップ部に突き当たった時点で電磁ク
ラッチ74は切れ、送りローラ3の回転は停止する。
【0045】ここで、原稿Sが送りローラ3により送ら
れているとき、給紙ローラ1が原稿Sから接離すること
により送りローラ3に作用する負荷は変わるが、この値
はフリクション機構73の摩擦力に比べて十分小さいの
で、遊星歯車装置52の内歯車54とキャリア55の回転関係
にはほとんど影響を与えない。
【0046】前記レジストローラ対5,6のニップ部に
突き当たった状態で待機していた原稿Sは、適当なタイ
ミングをとって作動する電磁クラッチ37及び電磁クラッ
チ74の連結動作により、各々駆動する送りローラ3及び
レジストローラ対5,6により挟持されて搬送される。
そして原稿Sの先端が図2に示す給紙センサー49bによ
り検知されると電磁クラッチ74は切れ、原稿Sはレジス
トローラ対5,6に挟持されて次のステップに送られ
る。そして、前述した一連の処理動作が行なわれる。
【0047】上記原稿Sの後端が給紙センサー49aに検
知されると、適当なタイミングを取ってソレノイド30の
通電が切れ、U字状部材29が自重により軸34を中心に反
時計方向に回転し、給紙ローラ1を原稿Sの上面に当接
させる。次いで電磁クラッチ74が作動し、給紙ローラ1
及び送りローラ3が再び回転して原稿Sを装置内に給送
する。
【0048】以上のような動作で原稿Sが順次送られ原
稿面の位置が下がり、原稿面上に当接していたセンサー
レバー32が反時計回り方向に回転して原稿検知センサー
31より外れると、押し上げレバー28が回転して原稿載置
台2を押し上げる。そして、センサーレバー32が原稿検
知センサー31に検知されると押し上げレバー28の回転を
停止する。このように原稿面の位置を原稿検知センサー
31により検知し、常に原稿Sの位置が一定の位置になる
ように制御されている。
【0049】次に送られてくる原稿Sが最初の原稿Sと
同じ厚さであれば、送りローラ3に作用する負荷は変わ
らないので、遊星歯車装置52のキャリア55は停止したま
まである。そして、送りローラ3及び給紙ローラ1はフ
リクション機構73の摩擦力により回転する。
【0050】しかし、送られてくる原稿Sが最初の原稿
Sより厚く、送りローラ3に作用する負荷がフリクショ
ン機構73で設定された値よりも大きい場合には、前述し
たように、フリクション機構73に滑りが生じて送りロー
ラ3の回転が遅くなる。そしてその回転数がキャリア55
が停止した状態での回転より遅くなると、その回転差に
よりキャリア55が図5における矢印B方向に回転する。
そして、分離調整軸65を矢印D方向に回転させ、送りロ
ーラ3と阻止ローラ4との軸間距離を大きくする。
【0051】これにより、送りローラ3に作用する負荷
が減り、フリクション機構73における滑りが少なくなる
と、送りローラ3の回転が再び速くなる。そして送りロ
ーラ3の回転数がキャリア55が停止した状態の送りロー
ラ3の回転数と等しくなると、キャリア55は停止する。
そして、送りローラ3及び給紙ローラ1はフリクション
機構73の摩擦力により回転する。
【0052】また送られてくる原稿Sが最初の原稿Sよ
り薄く、送りローラ3に作用する負荷がフリクション機
構73で設定された負荷より小さい場合には、フリクショ
ン機構73を介しての駆動力が滑ることなくそのまま送り
ローラ3に伝達され、遊星歯車装置52からの駆動伝達経
路によるものより速く送りローラ3は回転する。そして
この回転差によりキャリア55は図5の矢印C方向に回転
し、分離調整軸65を矢印E方向へ回転させ、送りローラ
3と阻止ローラ4の軸間距離を小さくする。
【0053】これにより、送りローラ3に作用する負荷
が大きくなり、再びフリクション機構73で滑りが生じ、
送りローラ3の回転が遅くなる。そして上記送りローラ
3の回転数がキャリア55が停止した状態での回転数と一
致した時点で、キャリア55は停止する。そして、送りロ
ーラ3と給紙ローラ4は、前述したようにフリクション
機構73の摩擦力により回転し、原稿Sを給送する。
【0054】ここで、以上述べてきた内容をまとめる
と、原稿Sの送りローラ3に作用する負荷をFP 、フリ
クション機構73における摩擦力をFf (いずれも送りロ
ーラ3のローラ接線上で換算した値とする)とする。ま
たキャリア55が停止している状態における遊星歯車装置
52を介しての送りローラ3の回転数をN0 、負荷が作用
した時の送りローラ3の回転数をNP 、とすると、 送りローラ3に作用する負荷がフリクション機構73に
よる摩擦力より大きく、フリクション機構73に滑りが生
じ、送りローラ3の回転数がキャリア55が停止した状態
における回転数より小さくなった時、即ち、 FP >Ff 、NP <N0 のときは、キャリア55がNP とN0 の回転差(N0 −N
P )に対応して回転し、送りローラ3と阻止ローラ4の
軸間距離を大きくする。 送りローラ3に作用する負荷がフリクション機構73に
よる摩擦力にほぼ等しく、送りローラ3の回転数がキャ
リア55が停止した状態における回転数に等しい場合、即
ち、 FP =Ff 、NP =N0 のときは、キャリア55は停止した状態で、送りローラ3
と阻止ローラ4の軸間距離は変化しない。 送りローラ3に作用する負荷がフリクション機構73に
よる摩擦力より小さく、フリクション機構73に滑りが生
じていない時、即ち、 FP <Ff 、NP >N0 のときは、キャリア55がNP とN0 の回転差(NP −N
0 )に対応して回転し、送りローラ3と阻止ローラ4の
軸間距離を小さくする。
【0055】以上のように、送りローラ3に対する負荷
P がフリクション機構73によって設定された摩擦力F
f に等しくなるようにキャリア55が正逆回転すること
で、送りローラ3と阻止ローラ4の軸間距離が調整され
る。従って、適正な分離力はフリクション機構73の摩擦
力Ff によって定められる。
【0056】前記摩擦力FP ,Ff の実際の値は、原稿
Sの種類、ローラの材質,形状、或いは環境によって多
少異なるが、本発明者らが行なった装置においては、厚
さ0.05mm〜0.15mmのA4サイズのシートに
対し適正な分離の行なえる時の送りローラ3に作用する
負荷FP は、1.5 N(≒150g) 〜6N(600g)であっ
た。従って、上記FP の値がその範囲内になるようにF
f の値を決めて、フリクション機構73による負荷Ff
約3N(≒300g) になるように摩擦力を設定している。
【0057】以上のように、送りローラ3と阻止ローラ
4との軸間距離は広がる方向だけでなく狭くなる方向に
も変わるので、原稿Sの給送中に何らかの原因で負荷が
変わって上記送りローラ3と阻止ローラ4の軸間距離が
変わっても、即座に適正な分離位置に送りローラ3が移
動するため、分離動作において問題を生ずることはな
い。
【0058】また一般に櫛歯状ローラ対としてゴム材料
が使用され、送りローラ3と阻止ローラ4の組み合わせ
は、ローラの摩擦が大きい程、分離に対する性能は良
い。しかし、摩擦の大きいローラ程柔らかく削れが大き
いため、適正な分離力を得るためには送りローラ3と阻
止ローラ4の軸間距離を常に変える必要がある。従っ
て、耐久を要求する場合には、削れも考慮しなければな
らず、分離に対する性能を落とさざるを得なかった。
【0059】しかしながら、上述したように、本実施例
の場合には分離力が常に一定になるように分離の軸間距
離が自動的に調整されるので、耐久によるローラの削れ
を気にすることなく分離に対して最適なローラ対の組み
合わせを採用することができ、分離性能を向上させるこ
とができる。
【0060】上記実施例では、最初の原稿Sの給送が終
了して次の原稿Sを送る時、ソレノイド30の通電を切
り、給紙ローラ1を原稿Sの上面に当接させた後電磁ク
ラッチ74を作動させたが、該電磁クラッチ74を先に動作
させ、一定時間経過後ソレノイド30の通電を切るように
しても良い。
【0061】また1枚目の原稿Sの給送が終了した時点
において、原稿Sは送りローラ3と阻止ローラ4の間に
噛み込まれていないので、ばらつきの原因となる原稿S
による負荷が送りローラ3に作用しない。従って、フリ
クション機構73による摩擦力による駆動は、確実に送り
ローラ3と阻止ローラ4の軸間距離を最小にする方向に
働き、両ローラのオーバーラップ量を最大にすることが
できる。このため、次に送られてくる原稿Sに対する分
離を確実に行なうことができる。
【0062】またこの時、場合によっては、1枚目の原
稿Sにより2枚目以降の原稿が引きずられ、1枚目の原
稿Sの給送が終了した時点で、送りローラ3と阻止ロー
ラ4の間に次の原稿Sの先端が挟まりかかっていること
がある。この状態で送りローラ3を回転させると、該送
りローラ3に対し原稿Sの負荷が作用することになり、
負荷のない状態での送りローラ3の回転を実現できな
い。
【0063】本実施例では、最初の原稿Sの後端が送り
ローラ3を通過し、原稿後端が給紙センサー49aにより
検知されるまでの間、送りローラ3の回転は停止し、阻
止ローラ4のみがレジストローラ6に連動して回転す
る。そしてこの阻止ローラ4の回転により、最初の原稿
Sに引きずられて分離位置に達していた次の原稿Sは押
し戻される。従って、送りローラ3を回転した時、次の
原稿Sが送りローラ3と阻止ローラ4間に挟まれて送り
ローラ3の負荷となることを防止できる。
【0064】また給紙ローラ1の駆動を送りローラ3の
駆動と連動させることにより、送りローラ3が停止する
と同時に給紙ローラ1も同時に停止する。従って、分離
の軸間調整が行なわれ、特に送りローラ3の回転が遅く
なった状態で、給紙ローラ1が原稿Sを送り、該原稿S
がジャム(紙詰まり)になるという事態を回避できる。
【0065】上述した実施例では、シート分離装置を構
成する送りローラ3側に作用する負荷が一定になるよう
に送りローラ3と阻止ローラ4の軸間距離を調整するよ
うに構成したが、阻止ローラ4側に作用する負荷を一定
にするように構成しても良い。但し、この場合注意しな
ければならないのは、図6(a)に示すように、給紙時
に原稿Sが束になって送りローラ3と阻止ローラ4間に
送られ、阻止ローラ4に対して大きな負荷が作用するこ
とがある。このような状態になると、送りローラ3と阻
止ローラ4の軸間距離が必要以上に大きくなってしまい
分離動作がうまく機能しなくなる。このような場合に
は、図6(b)に示すように、原稿セット時に原稿Sの
先端を予め斜めにずらしてセットする。これにより上述
した阻止ローラ4に異常な負荷が作用するのを防止でき
る。尚、本実施例のように送りローラ3側に作用する負
荷を一定にする構成ではこの様な問題は生じない。
【0066】また、本実施例では、送りローラ3側に作
用する負荷が一定になるように送りローラ3と阻止ロー
ラ4の軸間距離を調整する際、送りローラ3側を動かす
構成としたが、阻止ローラ4側を動かすようにしても良
い。しかし、上記阻止ローラ4側を動かして軸間距離の
調整を行なうようにすると、遊星歯車装置52の出力側か
らの駆動伝達距離が長くなり、機械的損失が大きくな
り、装置も大型化するため、設計上好ましくない。
【0067】これに対し、本実施例は、送りローラ3と
阻止ローラ4の駆動と軸間距離の調整を、シート搬送路
に対して同一側になるように構成した、即ち、遊星歯車
装置52の出力側に、送りローラ3の駆動伝達経路と、該
送りローラ3の位置調整手段としての分離調整軸65への
駆動伝達経路を夫々連結した。これにより、遊星歯車装
置52の出力側に連結する送りローラ3への駆動伝達経路
と分離調整軸65への駆動伝達経路を短くでき、装置の小
型化に寄与でき、駆動伝達系における機械的損失を抑制
することができる。
【0068】尚、本実施例は、遊星歯車装置52の入力側
を太陽歯車53とし、出力側をキャリア55及び内歯車54と
し、キャリア側を分離調整の駆動、内歯車側を送りロー
ラの駆動にしたが、キャリア側を送りローラの駆動、内
歯車側を分離調整の駆動としても良い。また入出力の関
係も、入力側を内歯車、出力側をキャリア及び太陽歯
車、或いは入力側をキャリア、出力側を太陽歯車及び内
歯車にすることも可能である。
【0069】また本実施例はシート分離装置が装備され
る装置として電子ファイルを用いて説明したが、これに
限定されるものではなく、他の装置、例えば複写機,フ
ァクシミリ装置等であっても良い。
【0070】
【発明の効果】本発明は前述したように、シートの厚さ
に応じて自動的に送りローラと阻止ローラの軸間距離を
調整するので、適正な分離力を得ることができ、厚さの
異なるシートが原稿載置台上に混載されていても給送で
きるので使い勝手を向上させることができる。また従来
のように熟練者による手動で分離調整を行なう必要もな
く、取り扱い易い装置を提供できる。
【0071】また、上記軸間距離の調整は、分離された
シートが送りローラによって搬送されている状態でも行
なうことができるので、シートの厚さが途中で変化して
も問題なく分離調整を行なうことができる。
【0072】また、送りローラと阻止ローラの削れによ
る摩耗を考慮しなくても良いので、ローラとシートの摩
擦係数の高い組み合わせを選択でき、分離性能を向上さ
せることができる。
【0073】更に、遊星歯車装置を介してローラ対への
駆動伝達とローラ対の軸間距離の調整手段に対する駆動
伝達を、シート搬送路に対して同一側で行なうことによ
り、上記遊星歯車装置の出力側からローラ対への駆動伝
達経路と軸間距離の調整手段に対する駆動伝達経路を短
くすることができ、機械的損失を低減させて、装置の小
型化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ファイルの全体構成を示す断面図である。
【図2】シート分離装置の断面説明図である。
【図3】シート分離装置の平面図である。
【図4】図2におけるA−A断面図である。
【図5】遊星歯車の構成を示す説明図である。
【図6】分離ローラへの原稿の進入の仕方を示す説明図
である。
【図7】従来のシート分離装置の説明図である。
【符号の説明】
S…原稿 1…給紙ローラ 2…原稿載置台 3,4…櫛歯状ローラ 5,6…レジストローラ対 7,8,9,10…搬送ローラ対 11,12…光源 13,14…ガイド板 13a,14a…透明部 15a,15b,15c,16a,16b,16c…平面ミラー 17,18…結像レンズ 19,20…画像読取センサー 21…ディスプレー装置 22…記録装置 23,24…搬送ベルト 25…排紙部 26…電装部 27…トレイ 28…押し上げレバー 29,33,43…U字状部材 30…ソレノイド 31…原稿検知センサー 32…センサーレバー 34,42,57…軸 35,36,40,41,63,64…側板 37,74…電磁クラッチ 38,39,45,46,47,48,58,59,60,61,62,68,7
5,76,77,78,79,81…ギヤ 44,70…スプリング 49a,49b…給紙センサー 50,51…給紙ガイド 52…遊星歯車装置 53…太陽歯車 54…内歯車 55…キャリア 56…遊星歯車 65…分離調整軸 66…傾斜部材 67…位置決め部材 69…押圧部材 71…摩擦板 72…ストッパー 73…フリクション機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大径部と小径部を有する一対のローラを
    互いの大径部と小径部が夫々対向するように配置し、シ
    ートに対する摩擦力が大きい送りローラを順方向に、前
    記シートに対する摩擦力が小さい阻止ローラを逆方向に
    回転させることによりシートを1枚ずつ分離するシート
    分離装置において、 前記大径部と小径部を有するローラ対のうち、何れか一
    方のローラに対する駆動伝達は、駆動伝達経路上に設け
    られた差動機構の第1出力側に連結した経路と、該差動
    機構を介さずその入力側から一定の摩擦力により駆動を
    伝達する摩擦伝達手段を介して連結した経路から各々駆
    動伝達され、また前記ローラ対の軸間距離を調整する調
    整手段は、前記差動機構の第2出力側に連結されている
    ことを特徴とするシート分離装置。
  2. 【請求項2】 前記差動機構は遊星歯車装置であり、太
    陽歯車を入力側、内歯車を出力側に配置したことを特徴
    とする請求項1記載のシート分離装置。
  3. 【請求項3】 前記差動機構の第2出力側に連結する調
    整手段により位置変更されるのは送りローラであること
    を特徴とする請求項1記載のシート分離装置。
  4. 【請求項4】 前記差動機構の第1出力側に連結する駆
    動伝達経路と該差動機構を介さずその入力側から摩擦伝
    達手段を介して連結する駆動伝達経路は、シート搬送経
    路に対し同一側に配置されており、上記各駆動伝達経路
    から駆動伝達されるのは送りローラであることを特徴と
    する請求項1記載のシート分離装置。
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