JPH0885399A - ワイヤハーネス用取付具 - Google Patents

ワイヤハーネス用取付具

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JPH0885399A
JPH0885399A JP22062094A JP22062094A JPH0885399A JP H0885399 A JPH0885399 A JP H0885399A JP 22062094 A JP22062094 A JP 22062094A JP 22062094 A JP22062094 A JP 22062094A JP H0885399 A JPH0885399 A JP H0885399A
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holding
harness
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extra length
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Withdrawn
Application number
JP22062094A
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English (en)
Inventor
Nobutaka Hamanishi
信隆 浜西
Takanobu Kamata
隆信 鎌田
Nobuyoshi Otani
信義 大谷
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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  • Electric Cable Arrangement Between Relatively Moving Parts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 損傷等を防止しつつワイヤハーネスの配索寸
法を短くして他の電線への悪影響を防止する。 【構成】 弾性部材12と、該弾性部材12の両端部に
それぞれ設けられ、エンジンルーム1内に配線されるワ
イヤハーネスW/Hに形成した余長部8を保持する一対
の保持部材13、14と、一方の保持部材13に形成さ
れ、車両本体7に固定される固定部16とから構成した
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はワイヤハーネス用取付具
に関し、特に、エンジンルーム内において、オルタネー
タとバッテリーおよびジャンクションボックスとを接続
するワイヤハーネスを緩みを持たせて保持するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のエンジンルームに配索さ
れるワイヤハーネス(電線を複数本束ねて絶縁テープ、
絶縁チューブ等で被覆したもの)のうち、図11に示す
ように、エンジンルーム1のエンジン2の前方側に配設
したオルタネータ3から延びるものは、一旦、エンジン
2の後方側を通過した後、バッテリー5、ジャンクショ
ンボックス4等に接続して、電力を供給するように配索
されている。
【0003】エンジンルームの前方側に配設したオルタ
ネータ3と、同様にエンジンルームの前方側に配置した
バッテリー5あるいはジャンクションボックス4とを接
続する場合、図11に示すようにエンジンルームの後方
側へ迂回させずに、前方側に配線すると、配線経路を短
くできる。
【0004】しかしながら、上記のようにワイヤハーネ
スW/Hの配索を前方側のオルタネータから直接車体パ
ネルへ渡る経路とした場合、自動車のエンジン始動時、
急発進あるいは急停止時等に、慣性によりエンジン2が
若干移動するため(約30mm)、オルタネータ3がエ
ンジンと連動して移動し、該オルタネータ3に接続され
たワイヤハーネスW/Hに引っ張り力が作用して、ワイ
ヤハーネスが断線する恐れがあった。上記引っ張り力が
作用しても断線が発生しないようにワイヤハーネスに弛
みを持たせると、エンジンと車体前方の狭い空間でワイ
ヤハーネスが周辺部材と干渉し、ワイヤハーネスに損傷
が発生する恐れがあった。よって、従来は、図11に示
すように、方側へ迂回させてワイヤハーネスを配索せざ
るを得なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、前述のように、後方側へ迂回させてワイヤハーネス
W/Hの配索しているため、ワイヤハーネスW/Hの寸
法が長くなり、コストアップを招来していた。その上、
他の電線と並走する区間が長い為、オルタネータ3から
発生したノイズが悪影響を与えやすくなるという問題も
あった。
【0006】本発明は上記問題点に鑑み、ワイヤハーネ
スを前方側の経路で配線して、ワイヤハーネスの寸法を
短くすると共に、他の電線への悪影響をなくし、かつ、
エンジンが若干移動しても断線が発生しないように弛み
をもたせると共に、弛みを持たせても周縁部材と干渉が
生じないようにワイヤハーネスを保持するワイヤハーネ
ス取付具を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1では、弾性部材と、該弾性部材の両端部に
それぞれ設けられ、エンジンルーム内に配線されるワイ
ヤハーネスの余長部を保持する一対の保持部材と、該保
持部材の一方に形成され、車両本体に固定される固定部
と、から構成したことを特徴とするワイヤハーネス用取
付具を提供している。上記弾性部材としてスプリングを
用いることが好ましい。(請求項2)
【0008】また、請求項3では、エンジンルーム内に
配線されるワイヤハーネスの余長部を保持する保持部
と、該保持部から突出されて、車両本体に固定される固
定部と、上記保持部から延設され、前記ワイヤハーネス
の屈曲部に沿った形状の弾性部と、該弾性部とワイヤハ
ーネスの屈曲部とを連結する連結手段と、から構成した
ことを特徴とするワイヤハーネス用取付具を提供してい
る。
【0009】また、請求項4では、エンジンルーム内に
配線されるワイヤハーネスを湾曲させることにより形成
した環状部が摺動自在に配設される円弧状に形成された
2以上の挿通部を備えたことを特徴とするワイヤハーネ
ス用取付具を提供している。上記ワイヤハーネス用取付
具は、ハーネス保持部材とカバーとからなり、上記ハー
ネス保持部材は円弧形状の一対のワイヤハーネス挿通用
の溝部を並設しており、一方の溝部にワイヤハーネスを
通した後に、ワイヤハーネスを一巻きするように湾曲さ
せた後に他方の溝部に通して、上記カバーをハーネス保
持部材に取り付けている。(請求項5)
【0010】さらに、請求項6では、エンジンルーム内
に配線されるワイヤハーネスの余長部の両側を保持する
一対の保持部材と、上記余長部の中心を保持する保持部
材と、上記中心の保持部材とスプリングを介して連結す
ると共に、上記両側の保持部材を揺動自在に連結する支
持部材とを備えているワイヤハーネス用取付具を提供し
ている。上記中心の保持部材は、電線挿通用の筒部から
ロッドを突出させ、該ロッドを上記支持部材に摺動自在
に取り付けると共に、該支持部材とロッドに設けた段差
の間に上記スプリングを縮装し、該スプリングの伸縮に
より保持部材の高さ調節を行ってワイヤハーネスの余長
部の弛みを調節できる構成としている。(請求項7) 上記ワイヤハーネスはエンジンに付設したオルタネータ
とバッテリー、ジャンクションボックスを接続するため
にエンジンルーム前方に配線することが好ましい。(請
求項8)
【0011】
【作用】請求項1記載の発明の構成によれば、ワイヤハ
ーネスに作用する引っ張り力等の外力は、ワイヤハーネ
スの余長部が伸縮することにより吸収される。また、上
記外力により伸縮したワイヤハーネスは弾性部材の弾性
力により、振動を吸収されながら早期に元の位置に復帰
する。上記弾性部材として請求項2に記載の如くスプリ
ングを用いると、構造が簡単となり、かつ、弾性力の調
節が容易にできる。
【0012】請求項3記載の発明の構成によれば、ワイ
ヤハーネスの余長部が、弾性部で広範囲に亘って保持さ
れているため、伸縮したワイヤハーネスは、発生した振
動を早期に吸収されながら効果的に元の位置に復帰す
る。
【0013】請求項4記載の発明の構成によれば、ワイ
ヤハーネスに作用した外力は、環状部が挿通部で摺動し
て径を拡縮することにより緩和される。特に、ワイヤハ
ーネス取付具を請求項5に記載の構成とすると、ワイヤ
ハーネスに拡縮自在の環状部を簡単に設けて、保持する
ことが出来る。
【0014】請求項6に記載の発明の構成によれば、ワ
イヤハーネスの弛み部分の中心をスプリングの作用でス
ムーズに変形させることができ、特に、ワイヤハーネス
が太物電線で変形が発生しにくい場合に適している。ま
た、請求項7の構成とすると、弛みの中心を保持する保
持部材と、弛みの両側を保持する保持部材とを、作動時
にスムーズに連携作動させることができる。さらに、請
求項8の構成とした場合は、エンジンルーム前方の狭い
空間にワイヤハーネスが配線されるため、エンジンルー
ム内のスペースを有効利用できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に従って説
明する。図1は自動車のエンジンルーム1を示し、内部
にはエンジン2、該エンジン2に取り付けられたオルタ
ネータ3、ジャンクションボックス4、バッテリー5等
が配設されている。上記エンジン2、オルタネータ3、
ジャンクションボックス4、バッテリー5は、エンジン
ルーム1内に配索した電線(図示せず)により電気的に
接続されている。電線は複数本が束ねられて、外周部を
蛇腹状の絶縁チューブや絶縁テープで被覆されることに
よりワイヤハーネスW/Hを構成している。
【0016】本発明では、図1に示すように、上記オル
ターネータ3とバッテリー5とを接続するワイヤハーネ
スW/Hを、オルタネータ3の前方に配置される車両本
体6のラジエータサポート7でワイヤハーネス取付具1
1(以下、取付具と略す)を介して保持し、エンジンル
ームの前方に沿って配索している。上記ワイヤハーネス
W/Hは、図2に示すように、オルタネータ3からラジ
エータサポート7に至るまでの間に略U字形の余長部8
(弛み)を有する長さに設定し、上記余長部8の長さを
調節自在に上記取付具11で保持している。
【0017】第1実施例の取付具11は、図3(a)に
示すように、弾性部材であるコイルスプリング12と、
このコイルスプリング12の両端部に連結される一対の
保持部材13、14とからなる。上記保持部材13、1
4は開閉自在な筒状で、開閉部13a、14aを開いて
ワイヤハーネスW/Hを内部に通した後、開閉部13
a、14aを閉じて、係止部13b、14bで係止して
筒状としている。
【0018】上記保持部材13、14の外周部にはスプ
リング受部15が突設され、該スプリング受部13に形
成した貫通孔にコイルスプリング12の一端部が係止さ
れるようになっている。また、一方の保持部材13に
は、上記スプリング受部15とほぼ反対側に略矢印形状
の係合片16を突設し、上記ラジエータサポート7に形
成した係合孔7a(図2参照)に係合して固定するよう
にしている。なお、弾性部材には、上記コイルスプリン
グ12以外に、ゴム等が使用でき、上記固定部としては
上記係合片16以外に、ねじ止め、接着等が適用可能で
ある。
【0019】上記構成の取付具11では、保持部材1
3、14にワイヤハーネスW/Hを通し、略U字形状に
弛ませて余長部8を設け、該余長部8の両側を保持部材
13、14で保持している。これら保持部材13、14
同士はコイルスプリング12で連結すると共に、一方の
保持部材13をラジエータサポート7に固定してる。
【0020】したがって、ワイヤハーネスW/Hをエン
ジンルーム1の前方部に形成される狭い空間に配設して
も、保持部材13、14により一定位置に保持している
ため、周辺部材と接触して断線する等の不具合が発生す
ることはない。また、エンジン2の移動時に、オルタネ
ータ3が連動し、ワイヤハーネスW/Hに引っ張り力が
作用した時、スプリング12に抗して保持部材13と1
4の間隔が広がり、保持部材13と14に保持されたワ
イヤハーネスW/Hは弛みが少なくなった状態となり、
引っ張り力を吸収する。しかも、この引っ張り力に対す
る吸収作用はコイルスプリング12により、振動を吸収
されながら効果的になされる。
【0021】一方、エンジン2が原状位置に復帰する
と、スプリング12により保持部材13と14の間隔は
狭まり、ワイヤハーネスW/Hは元のU字形状の余長部
8を有する状態に復帰する。このように、スプリング1
2によりエンジン2の移動に追従してワイヤハーネスW
/Hを引っ張ったり、或いは緩めたりして、ワイヤハー
ネスに断線が発生するのを防止すると共に、常に保持部
材13、14により保持してワイヤハーネスが周縁部材
と干渉しないようにしている。
【0022】この結果、エンジンルーム1の前方側にワ
イヤハーネスW/Hを配索することができ、従来のよう
にエンジンルーム1の後部側に配索していたよりも、ワ
イヤハーネスW/Hの寸法を200〜300mm短くす
ることが可能となった。
【0023】なお、上記第1実施例の保持部材13は、
図3(b)に示すような構成の保持部材17としてもよ
い。すなわち、この保持部材17は、硬質な板状体17
aから上記保持部材13と同様な構成の係合片17b及
びスプリング受部17cがそれぞれ反対方向に突設され
ており、上記板状体17aにワイヤハーネスW/Hをテ
ープ等により固定するものである。
【0024】図4は第2実施例に係るワイヤハーネス取
付具21を示し、該取付具21はU字形状に弛ませたワ
イヤハーネスW/Hの余長部8の一側上部の挿通して保
持する筒状の保持部22と、保持部22から略J字状に
延在して、余長部8の内周側に沿わせるようにした弾性
部23と、保持部22から弾性部23とは反対方向に突
設され、ラジエータサポート7に固定する係合片24と
から構成している。
【0025】上記弾性部23は、弾性を有する材料、例
えば、合成樹脂あるいは板ばね等をワイヤハーネスW/
Hの余長部8に沿うように形成したものである。弾性部
23にワイヤハーネスW/Hをテープ25で巻き付けて
固着している。
【0026】上記第2実施例に係る取付具21は、保持
部22にワイヤハーネスW/Hを通し、余長部8の内周
側に沿って弾性部23を配置し、その先端をワイヤハー
ネスW/Hにテープ25で巻き付けることにより余長部
8を弾性部23に固着し、かつ、係合片25をラジエー
タサポート7に固定している。
【0027】上記取付具21でワイヤハーネスW/Hを
保持すると、第1実施例と同様に、取付具21にワイヤ
ハーネスW/Hの余長部8は所定位置に保持されて、周
縁部材と干渉しない。また、エンジン2が移動した時、
弾性部23のJ字形状の上端が水平方向に引っ張られて
変形し、該弾性部23の他端側にテープ25で固着され
たワイヤハーネスW/Hは弾性部23の変形に追従して
縦方向に弛んだ状態から横方向へ引っ張られた状態とな
って、エンジン2の移動による引っ張り力を吸収する。
一方、エンジン2が元の位置に復帰すると、弾性部23
は元のJ字形状に復帰し、該弾性部23の変形に追従し
てワイヤハーネスW/HもU字形状の余長部8を有する
状態に復帰する。
【0028】上記余長部8が引っ張られた後、元の弛ん
だ状態に復帰した際に発生する振動は、上記弾性部23
が余長部8の広範囲に亘って設けられているため、早期
に減衰し、ワイヤハーネスW/Hが他の部材に接触して
損傷する等の不具合を防止しつつ、上記第1実施例に比
べてさらに効果的に元の位置に復帰させることができ
る。
【0029】図5は第3実施例に係るワイヤハーネス取
付具31を示し、合成樹脂材料で成形してなるハーネス
保持部材32とカバー33とから構成している。上記ハ
ーネス保持部材32は、円弧状に形成された一対の溝部
34、35を並設したもので、溝部34および35の外
面側に係止受部36をそれぞれ突設している。また、一
方の溝部34の底面を他方の溝部35より突出させ、こ
の突出部39にワイヤハーネスW/Hをテープ25で固
着するようにしている。上記カバー33は、上記ハーネ
ス保持部材32の上方部形状に沿って湾曲した形状で、
両側縁部に上記係止受部36に係止する係止爪37をそ
れぞれ形成している。該カバー33をハーネス保持部材
32にかぶせると、カバー33の内面と、上記溝部3
4、35とでワイヤハーネスW/Hを摺動自在に挿通す
る挿通部が構成されるようにしている。
【0030】上記構成の取付具31では、ワイヤハーネ
スW/Hをハーネス保持部材32の溝部34に通した
後、一巻きして環状部38を形成した後に、他方の溝部
35に通し、この状態で、ハーネス保持部材32にカバ
ー33を取り付けることにより、ワイヤハーネスW/H
を取付具31で保持している。
【0031】上記取付具31で保持されたワイヤハーネ
スW/Hは、自動車の急発進等によりエンジン2が移動
してワイヤハーネスW/Hに引っ張り力が作用すると、
ワイヤハーネスW/Hはハーネス保持部材32の溝部3
4、35内を摺動し、環状部38の径を拡大して伸びた
状態となり、引っ張り力を吸収する。エンジン2が元の
位置に復帰して、引っ張り力が作用しなくなると、ワイ
ヤハーネスW/Hの環状部38は、それ自身の弾性力で
元の形状に復帰する。なお、上記取付具31は、ラジエ
ータサポート7に固定していないが、ラジエータサポー
ト7等に固定してもよい。
【0032】図8から図10は第4実施例を示す。第4
実施例のワイヤハーネス取付具41は、図9に示すよう
に、ワイヤハーネスW/HのU字形状に弛ませる余長部
8の両側上端を挿通する一対の保持部材42、43と、
U字形状の底部を挿通する保持部材44と、該保持部材
44をスプリング45を介して連結する支持部材46
と、該支持部材46と上記保持部材42、43を夫々連
結するスライド部材47、48とからなる。
【0034】上記保持部材42、43はワイヤハーネス
W/Hを挿通させる開閉自在は筒形状で、その開閉部4
2a、43aの両縁に互いに係止する係止爪42b、4
3bと係止孔42c、43cとを設けており、ワイヤハ
ーネスW/Hを内部に挿通した後に係止するようにして
いる。また、保持部材42、43の外面にはブラケット
部42d、43dを突設し、該ブラケット部42d、4
3dに夫々穿設したピン孔42e、43eに、スライド
部材47、48の一端に突設したピン47a、48aを
挿入して、回転自在に連結している。
【0035】上記スライド部材47、48は図示のよう
に上記ピン47a、48aを突出した先端側が閉鎖され
た角筒形状で、支持部材46と連結する他端側は開口
し、かつ、一対の対向面に開口側より切り込んだ切欠溝
47b、48bを形成している。さらに、この開口側の
他の一対の内面に対向して係止突起47c、48cを設
けている。上記支持部材46は直方体形状で、その両側
部に係止突起46a、46cを設けており、上記スライ
ド部材47、48の開口に両側部を挿入し、上記係止突
起47c、48cに夫々係止突起46a、46bを係止
して連結している。
【0036】支持部材46の中心部には軸孔46cを貫
通させており、保持部材44に突設したロッド44aを
軸孔46cに摺動自在に貫通させ、その先端をロックナ
ット49で係止して支持部材46から抜けないように連
結している。上記ロッド44aは段差44bを設けてお
り、該段差44bと支持部材46との間にコイルスプリ
ング45を縮装している。該スプリング45の付勢力に
より通常は保持部材44を支持部材46より離反させて
いる。保持部材44は上記保持部材42、43と同様
に、一部に開閉部44cを有する筒形状とし、ワイヤハ
ーネスW/Hを通した後に開閉部44cを閉じて係止部
44dで係止している。
【0037】上記ワイヤハーネス取付具41は図10
(a)(b)(c)に示すように、保持部材42、4
3、44の筒部にワイヤハーネスW/Hを挿通してU字
形状に弛ませた余長部8を形成しており、該余長部8に
囲まれた部分にスライド部材47、48で保持部材4
2、43と連結されると共に、ロッド44a、スプリン
グ45で保持部材44と連結された支持部材46を配置
している。上記保持部材44とワイヤハーネスW/Hと
はテープ25を巻き付けて固着している。
【0038】上記取付具41をワイヤハーネスW/Hの
余長部8に取り付けると、通常は、図10(a)に示す
ように、スプリング45の付勢力で保持部材44が押し
下げられ、ワイヤハーネスW/HはU字形成に弛んだ余
長部8を設けている。上記ワイヤハーネスW/Hは図8
に示すように、第1実施例と同様に、エンジン2に付設
したオルタネータ3とバッテリー5とを連結し、エンジ
ンルーム1の前方に配索している。
【0039】上記エンジン2が前進発進時等に車両後方
へ傾き、オルタネータ3が連動してワイヤハーネスW/
Hを後方へ引っ張ると、図10(b)に示すように、ワ
イヤハーネスW/Hはスプリング45を縮ませると共
に、保持部材42、43をスライド部材47、48に対
して揺動させて、互いに近接する方向に、ワイヤハーネ
スW/Hに対して摺動しながら移動し、ワイヤハーネス
W/Hの弛みを少なくしながら、引っ張り方向の後方へ
と伸びる。このワイヤハーネスW/Hの動きでエンジン
2側からの引っ張り力を吸収し、ワイヤハーネスW/H
が断線するのを防止する。
【0040】一方、車両の後退発進時等でエンジンが車
両前方に傾く時、ワイヤハーネスW/Hは弛むが、その
時、図10(c)に示すように、スプリング45が伸び
てワイヤハーネスW/Hに追従して、ワイヤハーネスW
/Hを保持する。
【0041】上記スプリング45に連結した保持部材4
4を余長部8の底部に固着しておくと、ワイヤハーネス
W/Hが太物電線で曲がりにくい場合にも、強制的かつ
スムーズにワイヤハーネスW/Hを変形させることがで
きる。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の発明では、ワイヤハーネスの余長部を弾性部材
を介して車両本体に固定するようにしたので、ワイヤハ
ーネスに作用した外力は余長部が伸縮することにより吸
収できる。しかも、ワイヤハーネスは、弾性部材によっ
て振動を吸収されながら効果的に元の位置に復帰するの
で、ワイヤハーネスが他の部材に接触して損傷するとい
った不具合を防止できる。したがって、ワイヤハーネス
をエンジンルーム前方部の狭い空間であっても配設する
ことができ、従来のように、ワイヤハーネスを長くして
迂回させる必要がなくなり、安価に製作できると共に、
発生したノイズによる他の電線への悪影響を抑制するこ
とが可能となる。請求項2に記載の如く弾性部材として
スプリングを用いると、取付が簡単で、かつ、コストの
低下をはかれる。
【0043】請求項3記載の発明では、弾性部をワイヤ
ハーネスの余長部に沿った形状とし、連結手段により弾
性部にワイヤハーネスを広範囲に亘って固定するように
したので、ワイヤハーネスに外力が作用したとしても、
上記請求項1記載の発明同様、余長部により緩和される
と共に、その後のワイヤハーネスの振動等をさらに効果
的に抑えつつ元の位置に復帰させることができる。
【0044】請求項4記載の発明では、ワイヤハーネス
に外力が作用したとしても、この外力は、ワイヤハーネ
スの環状部が円弧状に形成された挿通部を摺動して、そ
の径を拡縮することにより緩和されるので、上記請求項
1又は2記載の発明同様、ワイヤハーネスを短く形成で
き、安価なものとすることができる。特に、請求項5に
記載の構成とすると、簡単な構成で、ワイヤハーネスを
取付具に対して環状に取り付けることができる。
【0045】請求項6記載の発明では、ワイヤハーネス
の余長部の中心をスプリングにより強制的かつスムーズ
に、外力に応じて動作させることができ、特に、変形し
にくい太物電線を容易に変形させることができる。請求
項7記載の発明の構成とすると、スプリング力を保持部
材に確実かつ簡単に作用させることができる。請求項8
記載の発明の構成とすると、エンジンルーム前方の狭い
空間にワイヤハーネスが配線されるため、エンジンルー
ム内のスペースを有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例に係るワイヤハーネス取付具を備
えたエンジンルームの概略斜視図である。
【図2】 図1のワイヤハーネス取付具の取付状態を示
す部分側面断面図である。
【図3】 (a)は図1のワイヤハーネス取付具の分解
斜視図、(b)は取付具を構成する保持部剤の変形例を
示す斜視図である。
【図4】 第2実施例に係るワイヤハーネス取付具の斜
視図である。
【図5】 第3実施例に係るワイヤハーネス取付具の分
解斜視図である。
【図6】 図5の取付具をワイヤハーネスに取り付けた
状態を示す斜視図である。
【図7】 図5の取付具を適用した状態を示すエンジン
ルームの部分側面断面図である。
【図8】 第4実施例の取付具を適用した状態を示すエ
ンジンルームの概略斜視図である。
【図9】 第4実施例の取付具の分解斜視図である。
【図10】 (a)(b)(c)は第4実施例の取付具
を取り付けたワイヤハーネスの作動を示す正面図であ
る。
【図11】 従来例に係るワイヤハーネスの配索状態を
示すエンジンルームの概略斜視図である。
【符号の説明】
8 余長部 11、21、31、41 ワイヤハーネス保持具 12 コイルスプリング(弾性部材) 13、14 保持部材 16 係合片(固定部) W/H ワイヤハーネス

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性部材と、 該弾性部材の両端部にそれぞれ設けられ、エンジンルー
    ム内に配線されるワイヤハーネスの余長部を保持する一
    対の保持部材と、 該保持部材の一方に形成され、車両本体に固定される固
    定部と、から構成したことを特徴とするワイヤハーネス
    用取付具。
  2. 【請求項2】 上記弾性部材はスプリングからなる請求
    項1に記載のワイヤハーネス用取付具。
  3. 【請求項3】 エンジンルーム内に配線されるワイヤハ
    ーネスの余長部を保持する保持部と、 該保持部から突出されて、車両本体に固定される固定部
    と、 上記保持部から延設され、前記ワイヤハーネスの屈曲部
    に沿った形状の弾性部と、 該弾性部とワイヤハーネスの屈曲部とを連結する連結手
    段と、から構成したことを特徴とするワイヤハーネス用
    取付具。
  4. 【請求項4】 エンジンルーム内に配線されるワイヤハ
    ーネスを湾曲させることにより形成した環状部が摺動自
    在に配設される円弧状に形成された2以上の挿通部を備
    えたことを特徴とするワイヤハーネス用取付具。
  5. 【請求項5】 上記ワイヤハーネス用取付具は、ハーネ
    ス保持部材とカバーとからなり、上記ハーネス保持部材
    は円弧形状の一対のワイヤハーネス挿通用の溝部を並設
    しており、一方の溝部にワイヤハーネスを通した後に、
    ワイヤハーネスを一巻きするように湾曲させた後に他方
    の溝部に通して、上記カバーをハーネス保持部材に取り
    付けている請求項4に記載のワイヤハーネス用取付具。
  6. 【請求項6】 エンジンルーム内に配線されるワイヤハ
    ーネスの余長部の両側を保持する一対の保持部材と、 上記余長部の中心を保持する保持部材と、 上記中心の保持部材とスプリングを介して連結すると共
    に、上記両側の保持部材を揺動自在に連結する支持部材
    とを備えているワイヤハーネス用取付具。
  7. 【請求項7】 上記中心の保持部材は、電線挿通用の筒
    部からロッドを突出させ、該ロッドを上記支持部材に摺
    動自在に取り付けると共に、該支持部材とロッドに設け
    た段差の間に上記スプリングを縮装し、該スプリングの
    伸縮により保持部材の高さ調節を行ってワイヤハーネス
    の余長部の弛みを調節できる構成としている請求項6に
    記載のワイヤハーネス用取付具。
  8. 【請求項8】 上記ワイヤハーネスはエンジンに付設し
    たオルタネータとバッテリー、ジャンクションボックス
    を接続するためにエンジンルーム前方に配線しているも
    のである前記請求項のいずれか1項に記載のワイヤハー
    ネス取付具。
JP22062094A 1994-07-20 1994-09-14 ワイヤハーネス用取付具 Withdrawn JPH0885399A (ja)

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