JPH0883323A - 画像読み取り方法及び装置 - Google Patents

画像読み取り方法及び装置

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JPH0883323A
JPH0883323A JP6219744A JP21974494A JPH0883323A JP H0883323 A JPH0883323 A JP H0883323A JP 6219744 A JP6219744 A JP 6219744A JP 21974494 A JP21974494 A JP 21974494A JP H0883323 A JPH0883323 A JP H0883323A
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JP6219744A
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Masahito Okabe
岡部将人
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶記録媒体の特性、記録されている画像の
状態に応じて読み取り光の波長、データ変換曲線を設定
して良好な画像を得る。 【構成】 樹脂中に液晶を分散固定した液晶記録層を有
する液晶記録媒体に読み取り光を照射して記録されてい
る画像情報を読み取る際、液晶記録媒体の特性、記録さ
れている画像の状態、再生したい画像の調子に応じて読
み取り光の波長、データ変換曲線を選択して画像読み取
りを行うようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂中に液晶を分散固
定した液晶記録層を有する液晶記録媒体に記録した画像
情報の読み取り方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶を樹脂中に分散固定した液晶
層を電極上に形成した高分子分散型液晶記録媒体と、電
極層上に光導電層が形成された光センサとを対向配置
し、電圧印加露光により画像記録するものが知られてい
る。図1はこのような高分子分散型液晶記録媒体を用い
た画像記録装置の構成を示すものである。図中、10は
光センサ、20は液晶記録媒体をそれぞれ示している。
光センサ10は透明支持体11上に透明電極12、光導
電層13が順次積層され、液晶記録媒体20は透明支持
体21上に透明電極22、高分子分散型液晶層23が順
次積層されている。光導電層13は、無機光導電層とし
てアモルファスセレン、アモルファスシリコン等、有機
光導電層としてポリビニルカルバゾールにトリニトロフ
ルオレノンを添加した単層構造のものや、電荷発生層と
してアゾ系の顔料をポリビニルブチラール等の樹脂中に
分散したものと電荷移動層としてヒドラゾン誘導体をポ
リカーボネート等の樹脂と混合したものを積層したもの
等が使用可能である。
【0003】図1に示すような光センサと液晶記録媒体
とを、ポリエチレンやポリイミド等のスペーサを用い
て、10μm程度の空隙を解して対向配置して電圧印加
露光するタイプのものと、図2(a)、図2(b)に示
すように、光センサ及び液晶記録媒体を積層した構造の
ものも提案されており、積層型記録媒体では、図2
(a)に示すように光センサ上に液晶記録層を直接積層
するものと、図2(b)に示すように、透明な誘電体の
中間層24を介在させるものとがある。
【0004】このような光センサ10と液晶記録媒体2
0を対向配置し、図3に示すように、電源30により両
電極12、22間に電圧を印加し、書き込み光として可
視光を照射すると、露光強度に応じて光導電層13の導
電性が変化し、液晶層23にかかる電界が変化して液晶
層の配向状態が変化し、印加電圧をOFFして電界を取
り除いた後もその状態が維持され、画像情報の記録が行
われる。
【0005】記録された画像情報の読み取りは、例え
ば、図4に示すように、光源40によって液晶記録媒体
20に読み取り光を照射し、その透過光を光電変換装置
60で読み取って電気信号に変換することにより行われ
る。光源40としては、キセノンランプ、ハロゲンラン
プ等の白色光源やレーザー光が用いられ、液晶記録媒体
に照射される読み出し光としては、フィルタ50により
適当な波長光を選択して照射することが望ましい。入射
した光は液晶記録媒体の液晶層の配向により変調され、
透過光はフォトダイオード等からなる光電変換装置60
で電気信号に変換され、変換された電気信号は必要に応
じてプリンタやCRTに出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような方法で画像
を記録して、画像読み取り装置で読み取り、プリンタや
ディスプレイに出力する際、読み取った信号をそのまま
出力すると、液晶記録媒体の記録特性(透過率)とディ
スプレイの特性が異なるために、良好な画像が得られな
い。良好な出力画像を得るためには、読み取った信号に
処理を施す必要がある。例えば、読み取った256階調
のデジタル信号の状態から信号処理しようとする場合、
実際には256階調のうち50階調程度しか濃度分布が
なく、これを信号処理により引き延ばし、0〜255の
信号にデータ変換した場合、出力信号に階調不足が生
じ、画質が劣化する問題がある。このため、例えば、出
力信号で256階調のデータが欲しい場合に、画像読み
取りの際に4096階調のデジタル信号にしておき、こ
の状態で、媒体の最大透過率と最小透過率の間のデータ
の信号処理を行い、256階調の出力信号を得る方法を
既に提案している(特願平5−104224号)。この
方法について説明したのが図5、図6である。図のよう
に、画像情報を記録した液晶記録媒体20に光源40よ
りフィルタ50を介して読み出し光を照射し、透過光を
結像レンズ70でCCDセンサ60上に結像して読み取
り、12ビットA/D変換を行い、4096階調のデジ
タルデータを得る。次に図6に示すように、得られたデ
ータのヒストグラムから、最大濃度(透過率)Xma
x、最小濃度(透過率)Xminを求め、この間のデー
タに関して図のように適当な変換曲線を用いてデータ変
換し、256階調のデータを得ることにより、階調不足
のない良好な画像を得ることができる。
【0007】最大、最小透過率の求め方としては、画像
全体を粗く読み取り、そのデータから図6のようなヒス
トグラムを描画して最大、最小透過率を得る方法と、読
み取ったデータを逐次比較して自動的に最大、最小透過
率を得る方法があるが、前者はオペレータの手を煩わす
問題があり、後者は正確に最大、最小透過率を得るのが
難しい。また、いずれの方法でも画像全体を粗く読み取
る必要があり、時間がかかるという問題がある。また、
記録した画像の最大、最小透過率を迅速に正確に読み取
る方法として、画像情報の記録の際に、液晶記録媒体の
特定の場所に、画像の最大、最小透過率に相当する透過
率になるように記録しておき、その部分を読み取る方法
も既に提案している(特願平5−214099号)。
【0008】これまで示してきたような方法で、良好な
出力画像を得るためには、液晶記録媒体の特性にあった
データ変換をする必要があるが、同じ特性の光センサと
液晶記録媒体を用いた場合でも、記録された状態や読み
取り光の波長により画像特性が異なるため、それに応じ
て最適な変換曲線を設定する必要がある。このように、
良好な出力画像を得るためには、適切なデータ変換をす
る必要があり、このことでオペレータの手を煩わした
り、適切な変換を行わないと良好な画像を得られない問
題がある。本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、
液晶記録媒体の特性、記録されている画像の状態、再生
したい画像の調子に応じて読み取り光の波長、データ変
換曲線を設定することにより、オペレータの手を煩わす
ことなく迅速に良好な画像データを得ることを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂中に液晶
を分散固定した液晶記録層を有する液晶記録媒体に読み
取り光を照射して記録されている画像情報を読み取る方
法において、液晶記録媒体の特性、記録されている画像
の状態、再生したい画像の調子に応じて読み取り光の波
長を選択し、画像読み取りを行うことを特徴とする。ま
た、本発明は、液晶記録媒体の特性、記録されている画
像の状態、再生したい画像の調子に応じた階調カーブに
より読み取った信号をデータ変換することを特徴とす
る。また、本発明は、未露光部分の液晶記録媒体の透過
率を読み取り、読み取った透過率に応じた波長のフィル
タを選択し、該フィルタで選択した波長光で画像読み取
りを行うことを特徴とする。また、本発明は、樹脂中に
液晶を分散固定した液晶記録層を有する液晶記録媒体に
読み取り光を照射して記録されている画像情報をセンサ
で検出するようにした装置において、読み取り光の波長
を選択するためのフィルタを有し、液晶記録媒体の特
性、記録されている画像の状態、再生したい画像の調子
に応じたフィルタを選択可能にしたことを特徴とする画
像読み取り装置。
【0010】また、本発明は、光量調整用フィルタを備
え、各波長選択フィルタに対してセンサに照射される光
の強度を調整するようにしたことを特徴とする。また、
本発明は、データ変換手段を備え、液晶記録媒体の特
性、記録されている画像の状態、再生したい画像の調子
に応じた階調カーブにより読み取った信号をデータ変換
することを特徴とする。
【0011】
【作用】次に図を用いて本発明の画像読み取り方法の説
明をする。図7に本発明において使用する液晶記録媒体
の波長─透過率特性を示す。特性曲線T1は無配向状態
の液晶記録媒体の透過率、特性曲線T2は配向状態の透
過率特性をそれぞれ示している。測定は(株)島津製作
所製の分光光度計を用いて行った。図から分かるよう
に、330nm以下の短波長では配向状態でも光をほと
んど透過しないため、これより短波長の光で読み取るこ
とはできない。330nm以上の波長に関しては、無配
向状態の液晶記録層の透過率が長波長になるにつれて増
加するため、配向状態と無配向状態のコントラスト比が
小さくなる。読み取り光の波長が短波長になるにつれ
て、コントラスト比の大きな信号を得ることができる。
コントラスト比が小さいと、例えば、画像をCCDライ
ンセンサで読み取った時に、CCDセンサの各画素ごと
の感度むらによるすじ状のノイズが発生するため、読み
取り光の波長としては、青色から紫外にかけての比較的
短波長の光を使用することが望ましい。
【0012】次に、読み取り波長と記録画像の特性につ
いて示す。図8に示すように、光源40より光センサ1
0にグレースケール80を投影露光して液晶記録媒体2
0に記録し、画像読み取り装置で読み取った。光源40
はキセノンランプを用い、中心波長が350nmと45
0nmで半値幅はいずれも25nm程度のフィルタを用
いて液晶記録媒体20に読み取り光を照射した。グレー
スケール80は、1ステップごとに濃度が0.1ずつ変
化するものを使用した。この場合、ステップ数が大きい
ほど透過率(露光量)は大きい。液晶記録媒体の膜厚は
6μm、光センサの膜厚は10μm、電圧印加は700
Vの電圧を40msec印加して画像記録を行った。こ
のような方法で読み取った結果を図9に示す。横軸はグ
レースケールステップ数、縦軸は読み取り信号強度であ
り、データは0〜255の256階調で示している。3
50nmで読み取った方(図の○印)が450nmで読
み取った場合(図の●印)に比べてコントラストが大き
いことがわかる。
【0013】これらのデータを図10に示す方法で補正
した結果を図11に示す。補正の方法としては、図10
に示したようにそれぞれの波長で読み取ったデータに対
して各ヒストグラムから最大値(透過率)Xmaxと最
小値(透過率)Xminをそれぞれ求め、その間を直線
的に0〜255のデータに変換した。このときの読み取
りデータと補正後のデータの関係は次式で表される。 Y=255×(X−Xmin)/(Xmax−Xmi
n) X:変換前のデータ Y:変換後のデータ Xmax:データの最大値 Xmin:データの最小値 図11に示すように、このような直線的にデータの変換
を行った場合、変換後の画像特性が読み取り光の波長に
より大きく異なることが分かる。このため、良好な画像
を得るためには読み取り波長に対して適切なデータ変換
をする必要がある。このような、読み取り光の波長を変
えたときの、データの変換方法については後に詳しく説
明する。
【0014】読み取り光の波長が短い方がコントラスト
の大きな信号が得られるが、図11に示したように、3
50nmの波長で読み取った場合には、低露光域(図の
グレースケールのステップ数の小さい領域)がつぶれて
しまっている。このような読み取り信号の補正では階調
不足が生じてしまい、良好な画像を得ることができな
い。これに対してあまり長波長の読み取り光で、コント
ラスト比の小さな信号では先に示したように、CCD感
度むらによるすじ状のノイズの原因になる。このよう
に、良好な画像を得るためには、最適な波長の読み取り
光を使用する必要がある。しかし、最適な読み取り光
は、液晶媒体に対して常に決まっているものではなく、
媒体への記録され方により変換させる必要がある。な
お、図10の例において、最適な読み取り光の波長は最
小透過率と相関関係があることが分かる。
【0015】図8と同様の方法で、グレースケールを投
影し、電圧印加条件を変化させて画像記録を行った。液
晶記録媒体及び光センサは同じものを使用し、電圧印加
条件は、印加電圧700V、電圧印加時間40mse
c、45msec、50msecと変化させた。波長3
50nmの読み取り光で読み取ったデータを図12に示
す。データは補正する前のものを示した。特性曲線L
1、L2、L3はそれぞれ電圧印加時間40、45、5
0msecのときの測定結果を示している。印加電圧が
長くなるにつれて、未露光部分における液晶記録媒体の
透過率が増加し、一方、露光量の大きな領域の液晶記録
層の透過率は電圧印加時間に係わらず、ほぼ一定値であ
るため、印加電圧を長くすることにより、コントラスト
比は小さくなっている。
【0016】また、これらの測定結果を図10と同様の
方法で直線的に補正し、図13に示す。特性L1、L
2、L3を補正した結果がそれぞれM1、M2、M3で
ある。図に示したように、電圧印加時間を変化させて、
未露光部分の透過率を変化させることにより、直線的に
データ変換した時の特性曲線が変化することが分かる。
なお、電圧印加時間を一定にして、印加電圧を変化させ
た場合にも同様な結果が得られる。M1では、低露光域
のデータがつぶれてしまっているため、良好な画質の画
像が得られず、この場合は、図11に示したように、4
00〜450nm付近の波長の読み出し光で読み取った
方が良好な画像が得られると考えられる。これに対し
て、M3では、350nmの波長で読み取った場合でも
低露光域がつぶれることはなく、図11から分かるよう
に、450nm程度の比較的長い波長の光で読み取った
場合には、高露光域の階調性が得られなくなる。また、
波長の長い光でL3のようなコントラストの低い画像を
読み取った場合には、CCDセンサの感度むらに起因す
るすじむらが発生するため、好ましくない。このような
場合には350nm程度の波長の光で読み取る方が良好
な画像が得られる。特性M2のような場合には、中心波
長400nm程度の波長で読み取った場合に、最も良好
な画像が得られる。
【0017】以上示してきたように、読み取り光の波長
としては、常に決まった波長のものを用いるのではな
く、記録してある画像の特性に合わせて、適した波長の
光を照射する必要がある。読み取り光の波長の選択は、
記録されている画像の特性に合わせてなされるものであ
るが、これまで示してきたように、最適な読み取り光の
波長は、少なくとも記録されている画像の最小透過率と
相関関係があり、最小透過率を測定することにより、最
適な読み取り光の波長を選択することができる。
【0018】最小透過率の測定方法は、読み取り光の波
長により、最小透過率が変化するため、読み取り光の波
長を固定して行う必要がある。最小透過率は、画像全体
を粗く読み取り、その中の最小値と別に定めた基準値と
の相対値を比較することにより測定することができる。
他の方法としては、液晶記録媒体の決められた部分に、
最小透過率に等しい部分を記録しておき、この部分を読
み取り、基準値と比較することにより測定することがで
きる。最小透過率部分の記録方法については、特願平5
−214099号に示したように、光センサにマスクを
形成して一部遮光し、遮光部分の液晶媒体に電圧が印加
されないようにして記録する方法がある。また、基準値
に関しては、光センサの一部に光導電層を形成しない部
分を設けて電極を露出させ、液晶が完全に配向するのに
十分な電圧が印加されるようにして最大透過率部分を液
晶記録媒体の特定部分に記録する方法(特願平5−21
4099号)や、液晶媒体を取り外した状態での値(最
小透過率)を基準値とする等の方法がある。
【0019】このようにして、記録されている画像の最
小透過率を測定し、その値から最適な波長の光で画像読
み取りをすることができる。最適な読み取り光の波長
は、最小透過率が低いほど長波長の読み取り光を使用
し、最小透過率が高いほど短波長で読み取ることにより
良好な画像を得ることができる。
【0020】本発明の画像読み取り装置は、図14に示
すように、読み取り光の波長を変化させることができる
ように、340〜500nmの範囲で、複数フィルタ5
0を有していて、読み取る記録媒体の特性に合わせて、
読み取り光の波長を自由に選ぶことができるようになっ
ている。また、光源の強度分布やCCDセンサ60の感
度は波長依存性があり、また、液晶記録媒体の配向状態
の透過率も波長依存性があるため、各フィルタを用いた
場合には、適切な強度の透過光がCCDセンサに照射さ
れるように、ND(Neutral Density)
フィルタにより光量を調節するようにする。光量の調整
は、それほど厳密である必要はないが、使用するフィル
タの半値幅や透過率にもよるが長波長の読み取り光に対
して、透過率の低いNDフィルタを用いることで光量の
調整がしてある。波長選択フィルタの交換方法として、
ここでは図14のように、フィルタを取付けたホルダー
が回転するものを示したが、特にこのような方法に限定
されるものではなく、複数のフィルタを交換できる機能
を有するものであればよい。ここでは、フィルタを透過
させて波長を選択するものについて示したが、例えば特
定の波長だけを反射するミラーを用いて波長を選択する
こともできる。以上示してきたように、記録されている
画像の最小透過率部分の透過率を測定することにより、
その画像に合わせたフィルタを選択することにより良好
な画像信号を得ることができる。
【0021】図9に示したように、読み取り光の波長を
変化させることにより、短波長光で読み取った場合に
は、高露光域に階調性があり、比較的暗い画像が得られ
るのに対し、長波長光で読み取った場合には明るい画像
が得られる。このように、読み取り光の波長を変化させ
ることにより、得られる画像の調子が変化することを利
用して、目的に応じて読み取り光の波長を変化させるこ
とにより、暗い画像や明るい画像を得ることができる。
【0022】次に、データ変換方法について説明する。
これまで示してきたように、液晶記録媒体に記録された
画像の特性は直線的なものではなく、良好な出力画像を
得るためには、適切な変換曲線に従い、データ変換する
必要がある。本発明の画像読み取り装置は、記録画像の
特性に合わせて読み取り光の波長を変化させることを特
徴としている。これに対して、液晶記録媒体の記録特性
は図11、図13に示したように電圧印加条件等、記録
され方や読み取り光の波長により変化する。しかし、液
晶記録媒体に記録された画像特性は、画像の最小透過率
と読み取り光の波長に依存する。読み取り光の波長は、
画像の最小透過率に依存させて選択する必要があるた
め、最小透過率を測定することにより、読み取り光の波
長および適切なデータ変換をすることができる。
【0023】次に本発明の画像読み取り方法について説
明する。まず、特定の波長の読み取り光に対して、記録
されている画像の最小透過率を測定する。次にその値か
ら読み取りに適した波長のフィルタを選択し、この読み
取り光に対して画像の最大透過率および最小透過率を測
定する。本発明の画像読み取り装置には、図示は省略す
るが、画像の最小透過率と使用するフィルタに対して適
切な変換曲線が記録されていてテーブルとしてもってお
き、この変換テーブルにしたがってデータ変換すること
により良好な画像を得ることができる。なお、256階
調のデータに対してデータ変換を行うと、階調不足が生
じるため、図6に示したように、読み取り信号を12ビ
ットA/D変換し、最小値と最大値の間を適切な変換曲
線に従って256階調データに変換することにより、階
調不足のない良好な画像を得ることができる。
【0024】また、それぞれの媒体に適した変換曲線を
記録してテーブルとして持っておく代わりに、以下に示
すような関係式に従い、データを変換する方法により、
良質な画像を得ることもできる。 Y=255×(X−Xmin)1/r /(Xmax−Xm
in)1/r この式において、rはガンマ値を意味しており、r=1
であれば直線変換、r<1であれば図6に示すような中
濃度域を強調する変換、r>1であれば低濃度、高濃度
域を強調する変換となり、液晶記録媒体に記録された画
像特性に応じて適当なガンマ値を設定することにより良
好な画像を得ることがができる。ガンマ値は、記録され
た画像の最小透過率および読み取り光の波長により変化
させる必要があり、最小透過率が低いほど、また、読み
取り光が短波長であるほど大きな値とする必要がある。
このように、記録画像の最小透過率と読み取り光の波長
により、適切なガンマ値が決まるため、この相関関係を
記録しておくことにより、適切なデータ変換により、良
好な画像を得ることができる。
【0025】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。 〔実施例1〕(光センサの作製) 電荷発生物質として下記構造を有するフルオレノンアゾ
顔料3部と、ポリエステル樹脂1部とを、ジオキサン:
シクロヘキサン=1:1の混合溶媒196部と混合し、
混合機により十分混練を行い、塗布液を作製した。
【0026】
【化1】
【0027】この溶液をITO透明電極(膜厚約500
Å、抵抗:80Ω/□)を有するガラス基板上のITO
側の面に塗布し、100℃、1時間乾燥して膜厚0.3
μmの電荷発生層を形成した。次に、電荷輸送物質とし
て、下記構造を有するパラジメチルスチルベン3部とポ
リスチレン樹脂1部とを、ジクロロメタン:1、1、2
−トリクロロエタン=68:102の混合溶媒170部
と混合、溶解し、塗布液を作製した。
【0028】
【化2】
【0029】この溶液を上記電荷発生層上に塗布し、8
0℃、2時間乾燥して膜厚10μmの電荷輸送層を形成
した。この光センサをセンサAとする。また、同様の方
法で、膜厚0.3μmの電荷発生層を形成し、次に同様
の組成の塗布液を用い、膜厚6μmの電荷輸送層を形成
し、この光センサをセンサBとした。
【0030】〔実施例2〕(液晶記録媒体の作製) ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート4部、スメ
クチック液晶S6(商品名;メルク社製)6部、フッ素
系活性剤フロラードFC−430(商品名;3M社製)
0.2部、光重合開始剤『ダロキュア1173』(商品
名;メルク社製)0.2部の混合物をキシレンにて固形
分30%に調製した。この溶液をITO透明電極(膜厚
約500Å、抵抗:80Ω/□)を有するガラス基板上
のITO側の面に50μmのギャップ厚さブレードコー
ターで塗布し、これを50℃に保持し、0.3J/cm
2 のUV光を照射して、膜厚6μmの情報記録層を有す
る情報記録媒体を作製した。この情報記録媒体断面を熱
メタノールを用いて、液晶を抽出し、乾燥させた後、走
査型電子顕微鏡(日立製作所(株)製、S−800、1
0000倍)で内部構造を観察したところ、層の表面は
0.6μm厚の紫外線硬化型樹脂で覆われ、層内部は粒
径0.1μmの樹脂粒子が充填している構造を有してい
ることがわかった。
【0031】〔実施例3〕(画像記録方法) 実施例1で作製した光センサと実施例2で作製した液晶
記録媒体をポリイミドフィルムをスペーサにして、約1
0μmの空気ギャップを介して対向配置し、光センサ側
からグレースケールを約33msec投影露光すると同
時に、両電極間に、光センサ側が正になるように、70
0V、40msec電圧印加した。電圧印加停止後、両
者を引き離し、液晶記録媒体を観察したところ、グレー
スケールに応じた濃淡が記録されているのが確認でき
た。
【0032】〔実施例4〕実施例3で記録した液晶記録
媒体に、中心波長350nm、半値幅25nmのフィル
タを透過させた光を照射し、透過光をCCDセンサに結
像させ、液晶記録媒体を取り付けたステージを動かして
記録した画像の読み取りを行った。中心波長450n
m、半値幅25nmのフィルタの透過光に関しても同様
に画像読み取りを行い、両者を比較したところ、350
nmで読み取った方が大きなコントラストであることが
確認できた。
【0033】〔実施例5〕実施例3と同様な方法で、印
加電圧700V、電圧印加時間45msec、50ms
ecで電圧印加露光により画像記録を行った。これらに
ついて、実施例4と同様の方法で画像読み取りを行い、
両者を比較したところ、45msecで電圧印加露光し
た方が大きなコントラストであることが確認できた。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、液晶記録
媒体の特性、記録されている画像の状態、再生したい画
像の調子に応じて読み取り光の波長、また、データ変換
曲線を選択することにより、所望する良好な画像を得る
ことができる。また、液晶記録媒体の最小透過率が最適
な読み取り波長光、或いは変換曲線と相関関係を有して
おり、最小透過率を求めて最適な読み取り波長光、或い
は変換曲線を選択して良好な画像を得ることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 液晶記録媒体の構造を示す図である。
【図2】 液晶記録媒体の構造を示す図である。
【図3】 画像記録方法を説明する図である。
【図4】 画像読み取り方法を説明する図である。
【図5】 画像読み取りを説明する図である。
【図6】 データ変換を説明する図である。
【図7】 液晶記録媒体の波長─透過率特性を示す図で
ある。
【図8】 グレースケールの投影露光を説明する図であ
る。
【図9】 グレー濃度と読み取り信号強度との関係を示
す図である。
【図10】 データ変換(レベル補正)を説明する図で
ある。
【図11】 グレー濃度とレベル補正後の読み取り信号
強度との関係を示す図である。
【図12】 電圧印加時間を変えたときのグレー濃度と
読み取り信号強度との関係を示す図である。
【図13】 図12の曲線をレベル補正した結果を示す
図である。
【図14】 読み取り光の波長を変えて画像読み取りを
行う例を示す図である。
【符号の説明】
10…光センサ、20…液晶記録媒体、30…電源、4
0…光源、50…フィルタ、60…CCDセンサ、70
…結像レンズ、80…グレースケール。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂中に液晶を分散固定した液晶記録層
    を有する液晶記録媒体に読み取り光を照射して記録され
    ている画像情報を読み取る方法において、液晶記録媒体
    の特性、記録されている画像の状態、再生したい画像の
    調子に応じて読み取り光の波長を選択し、画像読み取り
    を行うことを特徴とする画像読み取り方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、液晶記録
    媒体の特性、記録されている画像の状態、再生したい画
    像の調子に応じた階調カーブにより読み取った信号をデ
    ータ変換することを特徴とする画像読み取り方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法において、未露光部
    分の液晶記録媒体の透過率を読み取り、読み取った透過
    率に応じた波長のフィルタを選択し、該フィルタで選択
    した波長光で画像読み取りを行うことを特徴とする画像
    読み取り方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の方法において、未露光部
    分の液晶記録媒体の透過率を読み取り、読み取った透過
    率に応じた階調カーブで読み取り信号をデータ変換する
    ことを特徴とする画像読み取り方法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の方法において、画像読み
    取りに使用したフィルタの中心波長に応じた階調カーブ
    を用いて読み取った信号をデータ変換することを特徴と
    する画像読み取り方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の方法において、読み取り
    光の中心波長が330〜500nmであることを特徴と
    する画像読み取り方法。
  7. 【請求項7】 樹脂中に液晶を分散固定した液晶記録層
    を有する液晶記録媒体に読み取り光を照射して記録され
    ている画像情報をセンサで検出するようにした装置にお
    いて、読み取り光の波長を選択するためのフィルタを有
    し、液晶記録媒体の特性、記録されている画像の状態、
    再生したい画像の調子に応じたフィルタを選択可能にし
    たことを特徴とする画像読み取り装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の装置において、さらに、
    光量調整用フィルタを備え、各波長選択フィルタに対し
    てセンサに照射される光の強度を調整するようにしたこ
    とを特徴とする画像読み取り装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の装置において、さらに、
    データ変換手段を備え、液晶記録媒体の特性、記録され
    ている画像の状態、再生したい画像の調子に応じた階調
    カーブにより読み取った信号をデータ変換することを特
    徴とする画像読み取り装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の装置において、前記デ
    ータ変換手段は、液晶記録媒体の特性、記録されている
    画像の状態、再生したい画像の調子に応じた変換テーブ
    ルを有し、該テーブルによりデータ変換することを特徴
    とする画像読み取り装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の装置において、前記デ
    ータ変換手段は、データ変換のための関係式を有し、液
    晶記録媒体の特性、記録された画像の状態、再生したい
    画像の調子に応じて前記関係式によりデータ変換するこ
    とを特徴とする画像読み取り装置。
JP6219744A 1994-09-14 1994-09-14 画像読み取り方法及び装置 Pending JPH0883323A (ja)

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