JPH07325282A - 液晶記録媒体の画像再生方法 - Google Patents

液晶記録媒体の画像再生方法

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JPH07325282A
JPH07325282A JP6119052A JP11905294A JPH07325282A JP H07325282 A JPH07325282 A JP H07325282A JP 6119052 A JP6119052 A JP 6119052A JP 11905294 A JP11905294 A JP 11905294A JP H07325282 A JPH07325282 A JP H07325282A
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JP
Japan
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liquid crystal
recording medium
light
image
crystal recording
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Application number
JP6119052A
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English (en)
Inventor
Masahito Okabe
岡部将人
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶記録媒体に記録してある情報の全てを再
現し、広いダイナミックレンジの画像を再現する。 【構成】 樹脂中に液晶を分散固定した高分子分散型液
晶記録層を有する液晶記録媒体の画像再生方法におい
て、画像情報を記録した液晶記録媒体に複数の波長の異
なる光を照射し、その透過光または反射光を読み取って
得られた画像データを合成し、1つの画像データとする
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂中に液晶を分散固
定した高分子分散型液晶層を有する液晶記録媒体に関
し、特に液晶記録媒体に記録されている画像情報を最大
限に有効に再生するための情報読み取り方法及び画像処
理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶を樹脂中に分散固定した液晶
層を電極上に形成した高分子分散型液晶記録媒体と、電
極層上に光導電層が形成された光センサとを対向配置
し、電圧印加露光により画像記録するものが知られてい
る。図1はこのような高分子分散型液晶記録媒体を用い
た画像記録装置の構成を示すものである。図中、10は
光センサ、20は液晶記録媒体をそれぞれ示している。
光センサ10は透明支持体11上に透明電極12、光導
電層13が順次積層され、液晶記録媒体20は透明支持
体21上に透明電極22、高分子分散型液晶層23が順
次積層されている。光導電層13は、無機光導電層とし
てアモルファスセレン、アモルファスシリコン等、有機
光導電層としてポリビニルカルバゾールにトリニトロフ
ルオレノンを添加した単層構造のものや、電荷発生層と
してアゾ系の顔料をポリビニルブチラール等の樹脂中に
分散したものと電荷移動層としてヒドラゾン誘導体をポ
リカーボネート等の樹脂と混合したものを積層したもの
等が使用可能である。
【0003】図1に示すような光センサと液晶記録媒体
とを、ポリエチレンやポリイミド等のスペーサを用い
て、10μm程度の空隙を介して対向配置して電圧印加
露光するタイプのものと、図2(a)、図2(b)に示
すように、光センサ及び液晶記録媒体を積層した構造の
ものも提案されており、積層型記録媒体では、図2
(a)に示すように光センサ上に液晶記録層を直接積層
するものと、図2(b)に示すように、誘電体の中間層
24を介在させるものとがある。
【0004】このような光センサ10と液晶記録媒体2
0を対向配置し、図3に示すように、電源30により両
電極12、22間に電圧を印加し、書き込み光として可
視光を照射すると、露光強度に応じて光導電層13の導
電性が変化し、液晶層23にかかる電界が変化して液晶
層の配向状態が変化し、印加電圧をOFFして電界を取
り除いた後もその状態が維持され、画像情報の記録が行
われる。
【0005】記録された画像情報の読み取りは、例え
ば、図4に示すように、光源40によって液晶記録媒体
20に読み取り光を照射し、その透過光を光電変換装置
60で読み取って電気信号に変換することにより行われ
る。光源40としては、キセノンランプ、ハロゲンラン
プ等の白色光源やレーザー光が用いられ、液晶記録媒体
に照射される読み出し光としては、フィルタ50により
適当な波長光を選択して照射することが望ましい。入射
した光は液晶記録媒体の液晶層の配向により変調され、
透過光はフォトダイオード等からなる光電変換装置60
で電気信号に変換され、変換された電気信号は必要に応
じてプリンタやCRTに出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図5は配向及び無配向
状態における液晶記録媒体の透過率の波長依存性を示す
図で、特性T1は無配向、特性T2は配向状態を示して
いる。図5より無配向状態に比べて、配向状態の透過率
が高いため、これらの差を利用して画像を記録すること
ができる。透過率は波長依存性があり、長波長になるに
つれて、特に無配向状態の透過率が増加するため、配向
部分とのコントラストが小さくなり、良好な画像データ
を得ることができない。そこで、読み取り光の波長を無
配向状態の透過率が小さい紫外光から青色光の領域の光
とすることにより、コントラストの大きい良好な画像デ
ータを得る方法を、本出願人は既に提案している。
【0007】しかし、このような方法で、画像読み取り
を行った場合、読み取り光の波長の幅が狭い場合、例え
ば340nm程度の紫外光で画像読み取りをした場合に
は、液晶記録媒体の配向の度合いが低い領域においては
階調性が悪く、また、画像の先鋭度が低下する問題があ
る。また、450nm程度の比較的波長の長い青色光で
読み取った場合には、無配向状態の透過率が高いために
コントラストが低く、CCDラインセンサで読み取った
場合には、CCD感度むらによるすじ状のノイズが発生
し、また、このような波長では配向の度合いの高い領域
の階調性が悪いという問題がある。このように、どの波
長で読み取った場合でも、液晶記録媒体に記録されてい
る情報の全てを良好に再現することはできない。
【0008】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、液晶記録媒体に記録してある情報の全てを再現し、
広いダイナミックレンジの画像を再現することができる
画像再生方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂中に液晶
を分散固定した高分子分散型液晶記録層を有する液晶記
録媒体の画像再生方法において、画像情報を記録した液
晶記録媒体に複数の波長の異なる光を照射し、その透過
光または反射光を読み取って得られた画像データを合成
し、1つの画像データとすることを特徴とする。また、
本発明は、複数の波長の異なる光は、紫外光領域と青色
光領域の光であることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明は、少なくとも2種類以上の異なる波長
の読み取り光で、液晶記録媒体に記録した画像を読み取
り、それぞれ階調特性を補正した後、各波長光の画像デ
ータを合成することにより、低露光域から高露光域まで
再現範囲の広い、画像データを作製することが可能とな
る。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の画像再生方法
について詳しく説明する。 〔液晶記録媒体の作製〕ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート4部、スメクチック液晶S6(商品名;メ
ルク社製)6部、ふっ素系活性剤フロラードFC−43
0(商品名;3M社製)0.2部、光重合開始剤『ダロ
キュア1173』(商品名;メルク社製)0.2部の混
合物をキシレンにて固形分30%に調整した。この溶液
をITO透明電極(膜厚約500Å、抵抗;80Ω/
□)を有するガラス基板上のITO側の面に50μmの
ギャップ厚さブレードコーターで塗布し、これを50℃
に保持し、0.3J/cm2 のUV光を照射して、膜厚
約6μmの情報記録層を有する情報記録媒体を作製し
た。この情報記録媒体断面を熱メタノールを用いて、液
晶を抽出し、乾燥させた後、走査型電子顕微鏡(日立製
作所(株)製、S−800、10000倍)で内部構造
を観察したところ、層の表面は0.6μm厚の紫外線硬
化型樹脂で覆われ、層内部は粒径0.1μmの樹脂粒子
が充填している構造を有していることが分かった。
【0012】〔光センサの作製〕電荷発生物質として下
記構造を有するフルオレノンアゾ顔料3部と、ポリエス
テル樹脂1部とをジオキサン:シクロヘキサン=1:1
の混合溶媒196部と混合し、混合機により十分混練を
行い、塗布液を作製した。
【0013】
【化1】
【0014】この溶液をITO透明電極(膜厚約500
Å、抵抗;80Ω/□)を有するガラス基板上のITO
側の面に塗布し、100℃、1時間乾燥して膜厚0.3
μmの電荷発生層を形成した。
【0015】次に、電荷輸送物質として、下記構造を有
するパラジメチルスチルベン3部とポリスチレン樹脂1
部とをジクロロメタン:1、2ートリクロロエタン=6
8:102の混合溶媒170部と混合、溶解し、塗布液
を作製した。
【0016】
【化2】
【0017】この溶液を上記電荷発生層上に塗布し、8
0℃、2時間乾燥して膜厚10μmの電荷輸送層を形成
した。
【0018】〔液晶記録媒体への記録方法〕次に、液晶
記録媒体への画像情報の記録方法を説明する。液晶記録
媒体への画像情報の記録は、透明電極上に光導電層を積
層した光センサを用いる。記録方法を図6に示す。図6
に示すように、液晶記録媒体20と光センサ10とを1
0μ程度の厚さのポリイミドのフィルムをスペーサー2
5にして、空気ギャップを介して対向配置し、光センサ
10の透明電極側からグレースケール70を1/60秒
間、投影露光すると同時に、両電極間に光センサ側が正
になるように700V、40msec間電圧を印加し
た。電圧印加終了後、両者を引き離し、液晶記録媒体を
観察したところ、グレースケールの透過率に応じた画像
が記録されているのが観察された。
【0019】〔画像読み取り方法〕画像読み取り方法を
図7に示す。光源40の光は、フィルタ71で必要な波
長の光だけ液晶記録媒体20に照射され、その透過光は
結像用レンズ72を通してCCDラインセンサ等の光電
変換素子80に結像される。CCDラインセンサを使用
する場合には、液晶記録媒体20をステージ73に設置
し、ステッピングモータ74を駆動して図の矢印方向に
移動することにより、画像全体を読み取ることができ
る。
【0020】光源40は、紫外光の強度の強いキセノン
ランプが望ましく、水銀ランプやハロゲンランプ等が使
用できる。結像用レンズとしては、紫外光の透過率の高
い、石英ガラスや蛍石の材質のレンズで形成されている
ものが望ましい。
【0021】〔画像読み取り結果〕図8は、このような
方法で中心波長350nmと450nmのフィルタを用
いて、画像読み取りをしたときの濃度の測定結果を示し
ており、波長350nmの読み取り結果を○、450n
mのときの読み取り結果を●で表している。光電変換素
子からの出力信号は8ビットのA/D変換を行い、0〜
255の値で表した。図8のグラフの横軸は、グレース
ケールのステップ数(1ステップ変化するごとに光学濃
度が0.1づつ変化する)、縦軸は最大透過率のときの
値を255としたときのグレースケールの各ステップに
対応する部分の値を示している。
【0022】図のように、最大透過率を255としたと
きの最小透過率の値は、350nmのフィルタを使用し
た場合に比べて、450nmのフィルタを使用した方
が、透過率が高くなり、明暗のコントラストはより低く
なる。
【0023】いずれの場合も、このままではコントラス
トが低く良好な画像が得られない。そこで、本発明にお
いては図9に示す方法により濃度補正を行う。図9にお
いて、光電変換素子の信号を12ビットA/D変換し、
それぞれのフィルタを使用したときの、信号の最大値X
maxと最小値Xminを求め、その間の信号に対し
て、図のように350nmに対しては直線L1で、45
0nmに対しては直線L2で0〜255の8ビットの信
号に変換する。
【0024】図10はグレースケールのステップ数と補
正後の読み取り信号8ビット値の関係を示す図である。
350nmで読み取った場合(図の○)には、低露光域
(ステップ数の小さい領域)での濃度の変化率に対する
読み取り値の変化量が小さく、高露光域では、変化量が
450nmで読み取った場合(図の●)に比べて大きく
なっている。
【0025】このことから、350nmの波長で読み取
り、図9で示したように濃度補正を行うと、画像の低露
光域がつぶれた画像になってしまう。γ変換により、低
露光域部分の変化量を大きくすることもできるが、この
場合には、低露光域で画像ノイズが目立ってしまい、問
題がある。これに対して、450nmの波長で読み取っ
た場合には、高露光域の変化量が小さく、この部分で階
調性は劣る。
【0026】このように、波長の短い紫外光を用いた場
合には、低露光域がつぶれてしまい、波長の長い青色光
を用いた場合には、高露光域の階調性が劣っている。
【0027】〔画像の合成〕次に、本発明の画像読み取
り方法について説明する。本発明の画像読み取り装置
は、図7に示したように、透過光の波長の異なる複数の
フィルタを有していて、適切なフィルタを選択して画像
読み取りを行うことができる。
【0028】例えば、図8に示したように、350nm
の波長と、450nmの波長で、2回画像読み取りを行
い、それぞれの波長に対して得られた画像データを合成
して、一つの画像データを作製する。データの合成方法
はまず次式に従い、濃度の補正を行い、 Y(350)=255×(X(350)−Xmin(350)/(Xmax(3 50)−Xmin(350)) ……(1ー1) Y(450)=255×(X(450)−Xmin(450)/(Xmax(4 50)−Xmin(450)) ……(1−2) 次に、次式によりデータの合成を行う。
【0029】 Y=〔Y(350)+Y(450)〕/2 ……(1−3) 合成後の画像データをグレースケールの各ステップの値
を図11に示す。図11において斜線を付した丸印が合
成データである。図から分かるように、低露光域から高
露光域まで広い露光レンジに対して、データの変化量が
あり良好な画像が得られた。
【0030】従来の方法では、画像データは記録画像の
特性により、適切な階調特性にデータ変換して良好な画
像を得るようにしているが、本発明の方法において合成
した画像データに関しても、適切なデータ変換を行い、
階調特性を変化させることにより、さらに良好な画像を
得ることができる。
【0031】ここでは、使用するフィルタとしては、中
心波長が350nmと450nmのものを使用したが、
この波長に限定されるものではなく、記録された画像特
性や液晶媒体の特性に応じて、例えば未露光部分に相当
する部分の透過率か高い場合には、中心波長の短いフィ
ルタを使用する等、フィルタを変化させる必要がある。
また、目的に応じて、低露光域を強調したい場合等、目
的に応じてフィルタを選択する必要があり、読み取り回
数に関してもここではフィルタを変化させて、2回読み
取り合成する方法について示したが、目的や記録特性に
応じて1回読み取りから、2回、3回……のように複数
回読み取り、データを合成することにより、良好な画像
を得ることができる。
【0032】このようなことから、読み取り装置は、中
心波長の異なる数枚のフィルタを有する必要があり、目
的に応じて適切な波長の光を照射し、透過光を読み取る
機能を有する必要がある。読み取り装置は、少なくとも
2枚以上の、複数のフィルタを有している。
【0033】画像合成方法も、(1−1)〜(1−3)
式に示した方法に限定されるものではなく、例えば35
0nmで読み取ったデータにより重きをおいたり、これ
とは逆に450nmのデータに重きをおいたり、目的や
記録データの特性に応じて適切に合成する必要がある。
【0034】画像読み取り方法としては、液晶媒体の透
過光をCCD等で、読み取り方法について示したが図1
2に示すような、反射光を読み取る方法も使用できる。
図12に示す方法は、半反射ミラー75を用いて液晶記
録媒体20からの反射光を結像レンズ72を介してCC
Dセンサで読み取る以外は図7に示す方法と同様であ
る。なお、反射光読み取りの場合には、400〜550
nmの領域の光を使用すると、良好な画像が得られる。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、少なくと
も2種類以上の異なる波長の読み取り光で、液晶記録媒
体に記録した画像を読み取り、各波長の光で読み取った
画像データを合成することにより、低露光域から高露光
域まで再現範囲の広い、画像データを作製することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 高分子分散型液晶記録媒体を用いた画像記録
装置の構成を示す図である。
【図2】 光センサ及び液晶記録媒体を積層した構造を
示す図である。
【図3】 画像情報の記録を説明する図である。
【図4】 記録された画像情報の読み取りを説明する図
である。
【図5】 無配向及び配向状態の透過率特性を示す図で
ある。
【図6】 画像記録方法を示す図である。
【図7】 本発明の透過型画像読み取り方法を説明する
図である。
【図8】 350nmと450nmにおけるグレースケ
ールに対する読み取り信号レベルを示す図である。
【図9】 読み取り信号の補正方法を説明する図であ
る。
【図10】 350nmと450nmにおけるグレース
ケールに対する読み取り信号レベルを示す図である。
【図11】 グレースケールに対する合成データのレベ
ルを示す図である。
【図12】 本発明の反射型画像読み取り方法を説明す
る図である。
【符号の説明】
10…光センサ、20…液晶記録媒体、40…光源、7
1…フィルタ、72…結像レンズ、73…ステージ、7
4…ステッピングモータ、75…半反射ミラー、80…
CCDセンサ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂中に液晶を分散固定した高分子分散
    型液晶記録層を有する液晶記録媒体の画像再生方法にお
    いて、画像情報を記録した液晶記録媒体に複数の波長の
    異なる光を照射し、その透過光または反射光を読み取っ
    て得られた画像データを合成し、1つの画像データとす
    ることを特徴とする液晶記録媒体の画像再生方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、複数の波
    長の異なる光は、紫外光領域と青色光領域の光であるこ
    とを特徴とする液晶記録媒体の画像再生方法。
JP6119052A 1994-05-31 1994-05-31 液晶記録媒体の画像再生方法 Pending JPH07325282A (ja)

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