JPH0881651A - 塗装金属板用塗料樹脂組成物 - Google Patents

塗装金属板用塗料樹脂組成物

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JPH0881651A
JPH0881651A JP21967994A JP21967994A JPH0881651A JP H0881651 A JPH0881651 A JP H0881651A JP 21967994 A JP21967994 A JP 21967994A JP 21967994 A JP21967994 A JP 21967994A JP H0881651 A JPH0881651 A JP H0881651A
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JP
Japan
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acid
glycol
polyester resin
mol
processability
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JP21967994A
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English (en)
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Kuniyuki Doi
邦之 土井
Hiroshi Tachika
弘 田近
Kenji Ohama
健司 大▲浜▼
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高度の加工性と優れた耐薬品性を有する塗装
金属板用塗料樹脂組成物を提供する。 【構成】 芳香族ジカルボン酸とビスフェノールAのエ
チレンオサイドおよび/またはプロピレンオキサイド付
加物とポリプロピレングリコールを主成分とするガラス
転移点温度が40℃以下のポリエステル樹脂とこれと反
応し得る硬化剤からなる塗装金属板用塗料樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗装金属板用塗料組成物
に関するものである。さらに詳しくは本発明は加工性に
優れ、かつ耐酸性、耐食性等に優れた塗装金属板用プラ
イマー塗料組成物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】塗装金属板、すなわちいわゆるプレコー
ト金属板はその経済性、生産性、加工性などの利点をい
かして屋根材、壁材など建材分野、物置、ラジエターユ
ニットなどの屋外器物、VTR、洗濯機、冷蔵庫などの
家電製品に広く使用されている。塗装金属板として、ま
ず第1に要求される特性は折り曲げ加工性に優れている
ことである。現在用いられている塗料用樹脂としてはア
ルキッド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等がある
が、これらは加工性に問題があり、高度の加工性を要求
される分野においては、高分子量ポリエステルが使用さ
れているのが現状である。
【0003】現在、塗装金属板用プライマー樹脂として
は、主としてエポキシ樹脂であるが、エポキシ樹脂は可
撓性に欠けるため高度の加工には耐えられず、加工部の
塗膜にクラックが発生し、容易に腐食するという欠点が
ある。また、エポキシ樹脂は一般に耐食性が良好である
と認識されているが、耐衝撃性に劣り、塗装金属板を切
断する際に端面に微小な塗膜のウキが生じるため端面の
耐食性に劣るという問題がある。上記問題のために高加
工用プライマーとしてはその利点が生かせないという重
大な欠点があり、また、加工性の良好な高分子量ポリエ
ステル樹脂を上塗りに用いた場合はプライマーと上塗り
の層間密着性が不良である問題もある。
【0004】このような問題を解決したものとしては、
特公昭62−5467号等が知られており、加工性と耐
湿性、耐食性、耐薬品性などを両立させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、年々要
求特性は厳しくなり、建材、家電を問わず加工性と硬
度、種々の耐汚染性、耐薬品性、耐候性、耐食性等の塗
膜物性の高度の両立が要求されている。さらには、高度
の加工性と耐薬品性を両立も要求されるようになって来
ており、上記の従来技術では高度の加工性と耐薬品性を
両立が満たされなくなってきた。このような要求特性に
対し上塗り用樹脂も鋭意検討されているものの加工性と
その他の塗膜物性の両立が不充分であり、従来技術のプ
ライマーとの組合せにおいては、未だ満足な特性が得ら
れておらず、従来にない優れたプライマー用樹脂の開発
が要望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこうした問
題に鑑み、優れた加工性と耐食性、耐薬品性を合わせも
つプライマー塗料用樹脂について鋭意検討した結果、酸
成分が芳香族ジカルボン酸80〜100モル%、その他
のジカルボン酸0〜20モル%、グリコール成分がビス
フェノールAのエチレンオサイドおよび/またはプロピ
レンオキサイドの付加物10〜99モル%とポリプロピ
レングリコール1〜10モル%、そしてその他のグリコ
ールからなり、かつガラス転移点温度が0〜40℃のポ
リエステル樹脂は優れた高度の加工性を有し、さらには
優れた耐薬品性をも合わせ持つことを発見し、本発明に
到達した。
【0007】すなわち本発明は(A)芳香族ジカルボン
酸80〜100モル%、その他のジカルボン酸0〜20
モル%、グリコール成分が化3で示されるビスフェノー
ルAのエチレンオサイドおよび/またはプロピレンオキ
サイドの付加物10〜99モル%と化4で示されるポリ
プロピレングリコール1〜10モル%、その他のグリコ
ールからなり、かつ、ガラス転移点温度が0〜40℃の
ポリエステル樹脂に、(B)該ポリエステル樹脂(A)
と反応し得る硬化剤を(A)/(B)=95/5〜60
/40(重量比)の割合で配合することを特徴とする塗
装金属板用塗料樹脂組成物。
【化3】 (式中、R1 ,R2 は水素またはメチル基であり、k、
mはそれぞれ1以上の数であると同時に2≦k+m≦8
である。)
【0008】
【化4】 (式中、nは1以上の数であると同時に1≦n≦34で
ある。)
【0009】本発明のポリエステル樹脂(A)におい
て、共重合する酸成分は芳香族ジカルボン酸が80モル
%以上、好ましくは90モル%以上である。
【0010】ポリエステル樹脂(A)に共重合する芳香
族ジカルボン酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、
オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジ
フェニル−p,p−ジカルボン酸、ジフェニル−m,m
−ジカルボン酸、ジフェニルメタン−p,p−ジカルボ
ン酸、2,2′−ビス(4−カルボキシフェニル)プロ
パン、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸等が挙げられ
る。これらの芳香族ジカルボン酸は経済性、塗膜物性か
ら適宜選択されるが、テレフタル酸、イソフタル酸が好
ましい。
【0011】本発明のポリエステル樹脂(A)に共重合
するその他のカルボン酸としては、1,2−シクロヘキ
サンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル
ヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無
水フタル酸、2−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ジ
カルボキシ水素添加ビスフェノールA、ジカルボキシ水
素添加ビスフェノールS、水素添加ダイマー酸、水素添
加ナフタレンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデ
カンジオン酸、アゼライン酸、ダイマー酸などの脂肪族
ジカルボン酸が挙げられる。このうち、脂環族ジカルボ
ン酸ではシクロヘキサンジカルボン酸、脂肪族ジカルボ
ン酸ではセバシン酸が加工性、耐食性、耐薬品性の面か
ら特に好ましい。
【0012】ポリエステル樹脂(A)に共重合するグリ
コール成分は前記化3で示されるビスフェノールAのエ
チレンオサイドおよび/またはプロピレンオキサイドの
付加物と前記化4で示されるポリプロピレングリコール
が必須である。このうちビスフェノールAのエチレンオ
サイドおよび/またはプロピレンオキサイドの付加物は
10〜99モル%、好ましくは40〜80モル%であ
る。これが10モル%未満では良好な耐食性、耐薬品
性、耐水性、金属板への密着性等が得られない。
【0013】一方、ポリプロピレングリコールは1〜1
0モル%である。また、ポリプロピレングリコールの前
記化4におけるn数は1〜34、好ましくは3〜17で
ある。なお、ポリプロピレングリコールが1モル未満で
は良好な加工性が得られず、10モルを超えると耐薬品
性、耐食性が著しく低下する。
【0014】その他のグリコールとしてはエチレングリ
コール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−
ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチ
ル−1、5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,9−ノナンジオール、2−ブチル−2−エチ
ル−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、TCD
グリコールなどが挙げられる。その他のグリコールは経
済性、塗膜物性から適宜選択されるが、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノールが好ましく、ジエチレングリコールが特に
好ましい。
【0015】また、発明の内容を損なわない範囲で、ト
リメリット酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸ま
たはトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
グリセリン、ペンタエリスリトールなどの多価ポリオー
ルを併用しても良い。このような3価以上のポリカルボ
ン酸またはポリオールを適量共重合することにより、さ
らに耐薬品性を向上できる。
【0016】また、本発明のポリエステル樹脂(A)に
おいて、重合後に無水トリメリット酸、無水フタル酸等
の酸無水物を付加させて、酸価を付与しても良い。
【0017】また、本発明のポリエステル樹脂(A)に
おいて、スルホン酸金属塩基を含むジカルボン酸やグリ
コールを5モル%以下の範囲で使用しても良い。スルホ
ン酸金属塩基を含むジカルボン酸としては、スルホテレ
フタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタ
レン−2,7−ジカルボン酸、5〔4−スルホフェノキ
シ〕イソフタル酸などの金属塩を挙げることができる。
スルホン酸金属塩基を含むグリコールとしては2−スル
ホ−1,4−ブタンジオール、2,5−ジメチル−3−
スルホ−2,5−ヘキサンジオールなどの金属塩が挙げ
られる。金属塩としてはLi、Na、K、Mg、Ca、
Cu、Feなどの塩が挙げられる。
【0018】本発明のポリエステル樹脂(A)は還元粘
度で0.3〜0.7dl/g、数平均分子量で5,00
0〜25,000であることが好ましい。還元粘度が
0.3dl/g未満では良好な加工性が得られず、0.
7dl/gを超えると耐薬品性が低下する。また、本発
明のポリエステル樹脂(A)のガラス転移点温度は0〜
40℃であり、好ましくは10〜35℃である。ガラス
転移温度が40℃を超えると、良好な加工性が得られ
ず、0℃未満では耐薬品性が低下する。
【0019】本発明の塗料用樹脂組成物はポリエステル
樹脂(A)とこれと反応し得る硬化剤(B)を(A)/
(B)=95/5〜60/40(重量比)の割合で配合
することが必要である。(A)の配合量が95(A)/
5(B)を越えると良好な耐薬品性、耐食性、加工性等
の塗膜物性が不良となる。(A)の配合量が60(A)
/40(B)未満では良好な加工性が得られない。
【0020】ポリエステル樹脂(A)と反応し得る硬化
剤としては、アルキルエーテル化アミノホルムアルデヒ
ド樹脂、エポキシ化合物およびイソシアネート化合物が
挙げられるが、加工性と耐薬品性を両立するにはイソシ
アネート化合物が最も望ましい。
【0021】イソシアネート化合物としては芳香族、脂
肪族のジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネー
トがあり、低分子化合物、高分子化合物のいずれでもよ
い。たとえば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネートあるいはこれらのイソシアネート化合
物の3量体、およびこれらのイソシアネート化合物の過
剰量と、たとえばエチレングリコール、プロピレングリ
コール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビ
トール、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミンなどの低分子
活性水素化合物または各種ポリエステルポリオール類、
ポリエーテルポリオール類、ポリアミド類の高分子活性
水素化合物などとを反応させて得られる末端イソシアネ
ート基含有化合物が挙げられる。
【0022】イソシアネート化合物としてはブロック化
イソシアネートが好ましい。イソシアネートブロック化
剤としては、例えばフェノール、チオフェノール、メチ
ルチオフェノール、エチルチオフェノール、クレゾー
ル、キシレノール、レゾルシノール、ニトロフェノー
ル、クロロフェノールなどのフェノール類、アセトキシ
ム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキ
シムなそのオキシム類、メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノールなどのアルコール類、エチレンク
ロルヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノールな
どのハロゲン置換アルコール類、t−ブタノール、t−
ペンタノール、などの第3級アルコール類、ε−カプロ
ラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、
β−プロピロラクタムなどのラクタム類が挙げられ、そ
の他にも芳香族アミン類、イミド類、アセチルアセト
ン、アセト酢酸エステル、マロン酸エチルエステルなど
の活性メチレン化合物、メルカプタン類、イミン類、尿
素類、ジアリール化合物類重亜硫酸ソーダなども挙げら
れる。ブロック化イソシアネートは上記イソシアネート
化合物とイソシアネートブロック化剤とを従来公知の適
宜の方法より付加反応させて得られる。
【0023】さらにアルキルエーテル化アミノホルムア
ルデヒド樹脂とは、たとえばメタノール、エタノール、
n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール
などの炭素原子数1〜4のアルコールによってアルキル
エーテル化されたホルムアルデヒドあるいはパラホルム
アルデヒドなどと尿素、N,N−エチレン尿素、ジシア
ンジアミド、アミノトリアジン等との縮合生成物であ
り、メトキシ化メチロール−N,N−エチレン尿素、メ
トキシ化メチロールジシアンジアミド、メトキシ化メチ
ロールベンゾグアナミン、ブトキシ化メチロールベンゾ
グアナミン、メトキシ化メチロールメラミン、ブトキシ
化メチロールメラミン、メトキシ化/ブトキシ化混合型
メチロールメラミン、ブトキシ化メチロールベンゾグア
ナミンなどが挙げられるが、加工性の面から好ましいの
は、メトキシ化メチロールメラミン、ブトキシ化メチロ
ールメラミン、またはメトキシ化/ブトキシ化混合型メ
チロールメラミンであり、それぞれ単独、または併用し
て使用することができる。
【0024】エポキシ化合物としてはビスフェノールA
のジグリシジルエーテルおよびそのオリゴマー、水素化
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびそのオ
リゴマー、オルソフタル酸ジグリシジルエステル、イソ
フタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシ
ジルエステル、p−オキシ安息香酸ジグリシジルエステ
ル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘ
キサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、コハク酸
ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステ
ル、セバシン酸ジグリシジルエステル、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジ
ルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテルおよびポリアルキレングリコールジグリシジルエ
ーテル類、トリメリット酸トリグリシジルエステル、ト
リグリシジルイソシアヌレート、1,4−ジグリシジル
オキシベンゼン、ジグリシジルプロピレン尿素、グリセ
ロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールエタン
トリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリ
グリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリ
シジルエーテル、グリセロールアルキレンオキサイド付
加物のトリグリシジルエーテルなどを挙げることができ
る。
【0025】これらの架橋剤には、その種類に応じて選
択された公知の硬化剤あるいは促進剤を併用することも
できる。
【0026】本発明の塗料用樹脂組成物の焼付け温度は
金属板の大きさ、厚さ、また焼き付け炉の能力、塗料の
硬化性などにより任意に選択される。塗料組成物の製造
にはロール練り機、ボールミル、ブレンダーなどの混合
機が用いられる。塗装に当たってはローラー塗り、ロー
ルコーター、スプレー塗装、静電塗装などが適時選択さ
れる。
【0027】本発明の塗料用樹脂組成物は目的、用途に
応じて酸化チタン等の着色顔料、シリカ、タルク、硫酸
バリウム等の体質顔料、ジンククロメート、ストロンチ
ウムクロメート、カルシウムクロメート酸化鉄等の防食
顔料、公知の着色剤、ワックスなどの添加剤、グラスフ
ァイバー等を配合することができる。
【0028】本発明の塗料用樹脂組成物は有機溶媒に溶
解した形で使用されるものである。有機溶媒としては、
例えばトルエン、キシレン、ソルベッソ100、ソルベ
ッソ150、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカル
ビトール、ブチルカルビトール、メチルセロソルブアセ
テート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソル
ブアセテート、メチルカルビトールアセテート、ブチル
カルビトールアセテート、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン、イソホロン、N−メチルピロリドン等から
溶解性、蒸発速度を考慮して適宜選択される。
【0029】本発明の塗料用樹脂組成物はそれ自体を塗
布焼付けしただけでも充分な性能を示すが、さらに耐候
性、耐汚染性を向上する目的でトップコートとして公知
の上塗り塗料を塗布することもできる。
【0030】
【実施例】以下本発明を実施例を用いて説明する。実施
例中、単に部とあるのは重量部を示す。また、各測定項
目は以下の方法に従った。
【0031】1.還元粘度ηsp/c(dl/g) ポリエステル樹脂0.10gをフェノール/テトラクロ
ロエタン(重量比6/4)の混合溶媒25ccに溶か
し、30℃で測定した。
【0032】2.ガラス転移点温度 示差走査熱量計(DSC)を用いて、20℃/分の昇温
速度で測定した。サンプルは試料5mgをアルミニウム
押え蓋型容器に入れ、クリンプして用いた。
【0033】3.酸価 試料0.2gを精秤し20mlのクロロホルムに溶解し
た。ついで、0.01Nの水酸化カリウム(エタノール
溶液)で滴定して求めた。指示薬には、フェノールフタ
レインを用いた。
【0034】4.加工性 塗装鋼板を180度折り曲げ、屈曲部に発生する割れを
10倍のルーペで観察し判定した。3Tとは折り曲げ部
に同じ板厚のものを3枚挟んだ場合を示し、0Tは板を
挟まなくて180度折り曲げた場合を示し。
【0035】5.耐アルカリ性 塗装鋼板を5%NaOH中に48時間浸漬し、塗面のブ
リスタ−の発生状態をASTM D714−56に準じ
て評価した。異常のない場合は10とした。
【0036】6.耐酸性 塗装鋼板を5%HCl中に48時間浸漬し、塗面のブリ
スタ−の発生状態をASTM D714−56に準じて
評価した。異常のない場合は10とした。
【0037】7.耐食性 塗装鋼板を所定時間35℃で5%NaCl塩水噴霧試験
を実施し、ブリスターの発生状況を目視判定した。耐食
性はクロスカット部、端面(切断部)、2T加工部につ
いて実施した。尚、塩水噴霧時間はクロスカット部およ
び2T加工部が1000時間、端面は500時間で評価
した。評価基準を以下に示す。 クロスカット部および加工部 ◎:異常なし ○:ほとんどブリスターなし △:
ブリスター発生 ×:ブリスター多数発生 端面(ブリスター幅) ◎:5mm以下 ○:5〜10mm △:10〜20m
m ×:20mm以上
【0038】8.上塗り塗料の作製 あらかじめ溶解した市販の高分子量ポリエステル バイ
ロン300 60固形部、バイロン200 40固形部
(何れも東洋紡績(株)製)、メチルエーテル化メチロ
ールメラミン スミマールM40S(不揮発分80%、
住友化学工業(株))31部、p−トルエンスルホン酸
の10%ベンジルアルコール溶液2.5部、酸化チタン
125部を加え、ガラスビーズ型高速振とう機で5時間
分散し上塗り塗料を作製した。尚、溶剤はシクロヘキサ
ノン/ソルベッソ150=50/50混合品を適量使用
した。
【0039】9.塗装鋼板(試験片)の作製 0.5mm厚の溶融亜鉛めっき鋼板にクロメート処理を
施したものを基材とした。この基材に所定のプライマー
を乾燥膜厚が5μmになるように塗布し、210℃×5
0秒焼付けた。ついで、8.で作製した上塗り塗料を乾
燥膜厚が20μmになるように塗布し、230℃×60
秒焼付けて塗装鋼板を作製した。
【0040】合成例(A) 攪拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器にジ
メチルテレフタル酸83部、ジメチルイソフタル酸8
1.3部、無水トリメリット酸1.9部、ジエチレング
リコール85.9部、ビスフェノールAのエチレンオキ
サイド付加物であるBPE−20F(三洋化成(株)
製)208部、テトラブチルチタネート0.102部を
仕込み、160℃から240℃まで4時間かけてエステ
ル交換反応を行った。次いで、230℃まで冷却し、ポ
リプロピレングリコールであるサンニックスPP−10
00(三洋化成(株)製)40部を仕込み、230℃で
15分攪拌を行なった。ついで系内を徐々に減圧してい
き、50分かけて5mmHgまで減圧し、さらに0.3
mmHg以下の真空下、250℃にて60分間重縮合反
応を行った。得られた共重合ポリエステル(A)はNM
R等の組成分析の結果、酸成分がモル比でテレフタル酸
/イソソフタル酸//トリメリット酸=50/49/1
であり、グリコール成分がモル比でジエチレングリコー
ル/BPE−20F/PP−1000=31/65/4
であった。また、還元粘度を測定したところ0.48d
l/gであり、ガラス転移温度28℃であった。結果を
表1に示す。
【0041】以下、上記合成例に準じた方法により表1
〜表3に示す組成のポリエステル樹脂(B)〜(M)を
合成した。(E)〜(M)は比較ポリエステルである。
【0042】実施例 1 1)プライマー塗料の作製 ポリエステル樹脂(A)溶液100固形部に酸化チタン
45部、ジンククロメート45部、ブロックイソシアネ
ート化合物としてヘキサメチレンジイソシアネート(商
品名:コロネート2507、不揮発分80%、日本ポリ
ウレタン(株)製)8固形部、硬化促進剤としてジブチ
ルチンジラウレート0.05部を加え、ガラスビーズ型
高速振とう機で5時間分散しプライマー塗料を作製し
た。
【0043】この塗料組成物を9.に記述した方法で塗
布、焼付けして塗装鋼板を作製し、所定の試験をおこな
った。結果を表4に示す。
【0044】以下、表4〜表6に示す組成により同様に
して、実施例2〜5、比較例1〜10の塗料組成物を作
成し、塗布、焼付けを行った。得られた塗装鋼板の試験
結果を表4〜表6に示す。ただし、塗料の配合比は固形
分換算で表示した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】
【発明の効果】本発明の塗料樹脂組成物はポリエステル
樹脂の酸成分に芳香族ジカルボン酸を有し、グリコール
成分に前記化3で示されるビスフェノールAのエチレン
オキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド付加物
とポリプロピレングリコール、そしてその他のグリコー
ルを含有するため、加工性、耐薬品性に優れており、特
に従来のポリエステル樹脂あるいはエポキシ樹脂と比較
して、著しく折り曲げ加工性、絞り加工性に優れ、かつ
耐薬品性に優れたものが得られる。本発明の塗料用樹脂
を塗装金属板用プライマーに用いると、上塗り塗料の加
工性が著しく向上するため、上塗り塗料の使用範囲が広
がり、加工性とその他の塗膜物性を高度に両立すること
が可能となる。またきわめて耐薬品性が優れるため、特
に耐薬品性が要求される冷蔵庫、洗濯機、エアコン室外
機などの耐薬品性の必要な家電用途にも幅広く使用する
ことができる。 また、本発明に使用するポリエステル
樹脂は、塗料組成物としてだけではなく、単独、あるい
は公知の硬化剤と併用することにより、種々の基材、例
えばポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィ
ルム、鉄、ブリキ等の金属板などの接着剤として、また
は、各種ピグメントのバインダーとして使用することも
できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)芳香族ジカルボン酸80〜100
    モル%、その他のジカルボン酸0〜20モル%、グリコ
    ール成分が化1で示されるビスフェノールAのエチレン
    オサイドおよび/またはプロピレンオキサイドの付加物
    10〜99モル%と化2で示されるポリプロピレングリ
    コール1〜10モル%、その他のグリコールからなり、
    かつガラス転移点温度が0〜40℃であるポリエステル
    樹脂に、(B)該ポリエステル樹脂(A)と反応し得る
    硬化剤を(A)/(B)=95/5〜60/40(重量
    比)の割合で配合することを特徴とする塗装金属板用塗
    料樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1 ,R2 は水素またはメチル基であり、k,
    mはそれぞれ1以上の数であると同時に2≦k+m≦8
    である。) 【化2】 (式中、nは1以上の数であると同時に1≦n≦34で
    ある。)
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