JPH0881618A - 液晶性ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

液晶性ポリエステル樹脂組成物

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JPH0881618A
JPH0881618A JP22124994A JP22124994A JPH0881618A JP H0881618 A JPH0881618 A JP H0881618A JP 22124994 A JP22124994 A JP 22124994A JP 22124994 A JP22124994 A JP 22124994A JP H0881618 A JPH0881618 A JP H0881618A
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JP
Japan
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weight
resin composition
polyester resin
liquid crystalline
fatty acid
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JP22124994A
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English (en)
Inventor
Satoyuki Akeda
智行 明田
Matsuji Kojima
松司 小島
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Polyplastics Co Ltd
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Polyplastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無機充填材を含む総付着水分量が100ppm以上
の液晶性ポリエステル樹脂組成物の押出や成形時の加熱
溶融による加水分解を抑制し、モールドデポジットを発
生させないようにする。 【構成】 無機充填材を含む総付着水分量が100ppm以上
の液晶性ポリエステル樹脂組成物100 重量部に対して、
酸価が0.5mgKOH/g以上の脂肪酸エステル化合物0.1 〜
3重量部を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形時のモールドデポ
ジット発生が抑制された液晶性ポリエステル樹脂組成物
に関する。更に詳しくは、液晶性ポリエステル樹脂組成
物中に無機充填材の水分が存在する系において、溶融加
工時の加水分解により発生した液晶性ポリエステル樹脂
中の低分子量成分が金型に付着する事を防ぐと共に、表
層剥離による樹脂の金型付着を起こさないようにした液
晶性ポリエステル樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】液晶性
ポリエステルは、高強度、高剛性、高耐熱性、易成形性
といった数多くの特性を有する熱可塑性樹脂であるが、
水分を多く含む充填材を溶融混練すると液晶性ポリエス
テルが容易に加水分解され、機械的強度が著しく低下す
ると共に溶融加工時には加水分解によって発生した低分
子量成分が金型に付着してモールドデポジットになると
いう問題がある。この現象は組成物中にカーボンブラッ
クが同時に存在するとさらに著しい。即ち、カーボンブ
ラックは多孔質であるため、その表面積は極めて広いも
のになり、しかもその表面は、製法によってはアルカリ
性を呈するので、多量の水分が存在するとカーボンブラ
ックの広い表面が加水分解の反応場となり、ポリエステ
ルの加水分解を著しく促進する。この時発生した低分子
量成分は、その樹脂組成物の成形温度で容易に気化する
が、金型温度では凝縮して固体となり、金型表面に付着
する。これがモールドデポジットである。一方、充填材
の水分による樹脂組成物の機械強度低下を防ぐため、特
開平4−81451 号公報では、充填材を液晶性ポリエステ
ル樹脂に混合充填する前に、充填材の付着水分率を0.15
%以下に乾燥する方法が提案されていが、機械的強度の
低下だけでなくモールドデポジットも防ぐためには組成
物の全原材料中の水分をかなり微量にする必要があり、
厳しい乾燥条件が必要になるだけでなく乾燥工程を入れ
ることによってコストアップにつながる。又、前述の通
り、特にカーボンブラックを含有する組成物において
は、このような方法によってもモールドデポジットの発
生低減効果は十分とは言えない。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記問題点
に鑑み、量産性のよい成形材料として優れた特性を有す
る素材を得るべく鋭意探索、検討を行ったところ、予め
原材料を乾燥することなく、成形時にモールドデポジッ
トを発生させずに成形品の機械的強度及び耐熱性につい
ても高い値が得られる液晶性ポリエステル樹脂組成物を
見出し、本発明を完成するに到った。即ち、本発明は、
(a) 異方性溶融相を形成し得る液晶性ポリエステル樹脂
と(b) 無機充填材からなる総付着水分量が100ppm以上の
樹脂組成物(A) 100 重量部に対して、酸価が0.5mgKOH/
g以上の脂肪酸エステル化合物(B) 0.1 〜3重量部を配
合してなる液晶性ポリエステル樹脂組成物、並びに(a)
異方性溶融相を形成し得る液晶性ポリエステル樹脂30〜
90重量%と(b) 付着水分量が100ppm以上の無機充填材10
〜70重量%からなる樹脂組成物(A) 100 重量部に対し
て、酸価が0.5mgKOH/g以上の脂肪酸エステル化合物
(B) 0.1 〜3重量部を配合してなる液晶性ポリエステル
樹脂組成物、及び(a) 異方性溶融相を形成し得る液晶性
ポリエステル樹脂30〜90重量%と(b) 付着水分量が100p
pm以上の無機充填材10〜70重量%及び(c) カーボンブラ
ック0.5〜20重量%からなる樹脂組成物(A) 100 重量部
に対して、酸価が0.5mgKOH/g以上の脂肪酸エステル化
合物(B) 0.1 〜3重量部を配合してなる液晶性ポリエス
テル樹脂組成物に関するものである。
【0004】以下、本発明の構成成分について詳細に説
明する。先ず、本発明に用いられる(a) 液晶性ポリエス
テルとは、溶融加工性ポリエステルで、溶融状態でポリ
マー分子鎖が規則的な平行配列をとる性質を有してい
る。分子がこのように配列した状態をしばしば液晶状態
または液晶性物質のネマチック相という。このようなポ
リマー分子は、一般に細長く、偏平で、分子の長軸に沿
ってかなり剛性が高く、普通は同軸または平行のいずれ
かの関係にある複数の連鎖伸長結合を有しているような
ポリマーからなる。異方性溶融相の性質は、直交偏光子
を利用した慣用の偏光検査法により確認することができ
る。より具体的には、異方性溶融相の確認は、Leitz 偏
光顕微鏡を使用し、Leitz ホットステージにのせた溶融
試料を窒素雰囲気下で40倍の倍率で観察することにより
実施できる。本発明のポリマーは直交偏光子の間で検査
したときにたとえ溶融静止状態であっても偏光は透過
し、光学的に異方性を示す。
【0005】本発明に使用するのに適した液晶性ポリマ
ーは、一般溶剤には実質的に不溶である傾向を示し、し
たがって溶融加工には不向きである。しかし、既に述べ
たように、これらのポリマーは普通の溶融加工法により
容易に加工することができる。本発明で用いられる異方
性溶融相を示すポリマーは、芳香族ポリエステル及び芳
香族ポリエステルアミドが好ましく、芳香族ポリエステ
ル及び芳香族ポリエステルアミドを同一分子鎖中に部分
的に含むポリエステルも好ましい例である。特に好まし
くは、芳香族ヒドロキシルカルボン酸、芳香族ヒドロキ
シルアミン、芳香族ジアミンの群から選ばれた少なくと
も1種以上の化合物を構成成分として有する液晶性芳香
族ポリエステル、液晶性芳香族ポリエステルアミドであ
る。より具体的には、 1) 主として芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導
体の1種又は2種以上からなるポリエステル 2) 主として a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又
は2種以上と b)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸及びその誘
導体の1種又は2種以上と c)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール及
びその誘導体の少なくとも1種又は2種以上とからなる
ポリエステル 3) 主として a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又
は2種以上と b)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン及びその誘
導体の1種又は2種以上と c)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸及びその誘
導体の1種又は2種以上とからなるポリエステルアミド 4) 主として a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又
は2種以上と b)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン及びその誘
導体の1種又は2種以上と c)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸及びその誘
導体の1種又は2種以上と d)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール及
びその誘導体の少なくとも1種又は2種以上とからなる
ポリエステルアミド が挙げられる。更に上記の構成成分に必要に応じ分子量
調整剤を併用しても良い。本発明の液晶性ポリエステル
を構成する具体的化合物の好ましい例は、2,6 −ナフタ
レンジカルボン酸、2,6 −ジヒドロキシナフタレン、1,
4 −ジヒドロキシナフタレン及び6−ヒドロキシ−2−
ナフトエ酸等のナフタレン化合物、4,4'−ジフェニルジ
カルボン酸、4,4'−ジヒドロキシビフェニル等のビフェ
ニル化合物、p−ヒドロキシ安息香酸、テレフタル酸、
ハイドロキノン、p−アミノフェノール及びp−フェニ
レンジアミン等のパラ位置換のベンゼン化合物及びそれ
らの核置換ベンゼン化合物(置換基は塩素、臭素、メチ
ル、フェニル、1−フェニルエチルより選ばれる)、イ
ソフタル酸、レゾルシン等のメタ位置換のベンゼン化合
物である。その具体的化合物の好ましい例は、2,6 −ナ
フタレンジカルボン酸、2,6 −ジヒドロキシナフタレ
ン、1,4 −ジヒドロキシナフタレン及び6−ヒドロキシ
−2−ナフトエ酸等のナフタレン化合物、4,4'−ジフェ
ニルジカルボン酸、4,4'−ジヒドロキシビフェニル等の
ビフェニル化合物、下記一般式(I)、(II)又は(II
I)で表される化合物:
【0006】
【化1】
【0007】(但し、X :アルキレン(C1〜C4)、アル
キリデン、-O- 、-SO-、-SO2- 、-S-、-CO-より選ばれ
る基 Y :-(CH2)n- (n=1〜4)、-O(CH2)nO-(n=1〜
4)より選ばれる基) 又、本発明に使用される液晶性ポリエステルは、上述の
構成成分の他に同一分子鎖中に部分的に異方性溶融相を
示さないポリアルキレンテレフタレートであってもよ
い。この場合のアルキル基の炭素数は2ないし4であ
る。上述の構成成分の内、ナフタレン化合物、ビフェニ
ル化合物、パラ位置換ベンゼン化合物より選ばれる1種
若しくは2種以上の化合物を必須の構成成分として含む
ものが更に好ましい例である。又、p−位置換ベンゼン
化合物の内、p−ヒドロキシル安息香酸、メチルハイド
ロキノン及び1−フェニルエチルハイドロキノンは特に
好ましい例である。構成成分となるエステル形成性の官
能基を有する化合物の具体例及び本発明で用いられるの
に好ましい異方性溶融相を形成するポリエステルの具体
例については特公昭63−36633 号公報に記載されてい
る。上記の芳香族ポリエステル及びポリエステルアミド
はまた、60℃でペンタフルオロフェノールに 0.1重量%
濃度で溶解したときに、少なくとも約 2.0dl/g、例え
ば約2.0 〜10.0dl/gの対数粘度(I.V.) を一般に示
す。
【0008】次に、本発明に用いられる(b) 無機充填材
としては、繊維状、粉粒状又は板状の公知の各種無機充
填材が挙げられる。特に、特殊な乾燥等の処理を施して
いない無機充填材は一般に付着水分量が100ppm以上のも
のであり、本発明においてはこのような付着水分量が10
0ppm以上のものを使用する場合に有効である。本発明に
用いられる無機充填材は、その種類、形状において特に
制限はなく、ガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊
維、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア
繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン
酸カリウム繊維、更にステンレス、アルミニウム、チタ
ン、銅、真鍮等の金属の繊維状物などの無機質繊維状物
質、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ミルドガラスフ
ァイバー、ガラスバルーン、ガラス粉、珪酸カルシウ
ム、珪酸アルミニウム、カオリン、タルク、クレー、珪
藻土、ウォラストナイトの如き珪酸塩、酸化鉄、酸化チ
タン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、アルミナの如き金
属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムの如き
金属の硫酸塩、その他フェライト、炭化珪素、窒化珪
素、窒化硼素、各種金属粉末等の粉粒状充填材、マイ
カ、ガラスフレーク、各種の金属箔等の板状充填材が挙
げられる。これらの無機充填材は一種又は二種以上併用
することが出来る。特に、ガラスビーズ等の粒径70μm
以下の粉粒状物は、その表面積が大きくなり、付着水分
量が多くなるので本発明の効果が著しい。また、本発明
に用いられる無機充填材は、所望される物性によっては
公知の表面処理剤を併用することが可能である。例を示
せば、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、チ
タネート系化合物、シラン系化合物等の官能性化合物で
ある。好ましくは、エポキシ化合物またはポリアミド化
合物などアミノ系化合物以外の化合物で処理したものが
良い。これらの充填材はあらかじめ表面処理を施して用
いるか、又は材料の調製の際同時に添加しても良い。
【0009】次に、本発明に用いられる(c) カーボンブ
ラックは、ファーネスブラック、ケッチェンブラック等
一般に用いられる着色用炭素粉末であってもよいし、導
電性を付与するための導電性炭素粉末や導電性黒鉛等で
あっても良い。通常、ファーネスブラック等の着色用炭
素粉末の場合、樹脂組成物(A) 中、0.5 〜3.0 重量%使
用され、導電性を付与するためのカーボンブラックの場
合は、3.0 〜20重量%使用される。
【0010】本発明において、上記成分からなる樹脂組
成物(A) の各成分の割合は、(a) 30〜90重量%に対し
(b) 10〜70重量%である。又、(c) 成分を用いる際はそ
の配合割合は0.5 〜20重量%である。成分(b) 及び成分
(c) が配合されていない場合はモールドデポジット発生
の問題はほとんどないが、成分(b) が10重量%以上にな
るとモールドデポジットの発生量が多くなり、特に(c)
成分を0.5 重量%以上併用する場合は顕著なものとな
る。特に(b) 成分からの水分の影響が大きい。又、(b)
成分が70重量%を越えたり、(c) 成分が20重量%を越え
ると、樹脂が脆くなり、機械的物性等が低下するので好
ましくない。
【0011】本発明は、上記組成からなる総付着水分量
が100ppm以上の液晶性ポリエステル樹脂組成物(A) に対
し、酸価が0.5mgKOH/g以上の脂肪酸エステル化合物
(B) を配合することを特徴とするものである。ここで言
う総付着水分量とは、各成分を溶融混練する前の混合物
における水分量である。又、ここで用いられる脂肪酸エ
ステル化合物は、酸価が0.5mgKOH/g以上、望ましくは
酸価が2.0mgKOH/g以上の脂肪酸エステル化合物であれ
ば、何れのものでも効果があるが、具体的にはペンタエ
リスリトールステアレート、ブチルステアレート、2−
エチルヘキシルパルミテート、メチルオレエート等が挙
げられる。特に望ましくはペンタエリスリトール型の脂
肪酸エステル化合物である。ここで酸価は、JIS K 2501
に準じて、アルカリ滴定して求められる値である。かか
る脂肪酸エステル化合物(B) の添加量は、上記樹脂組成
物(A) 100 重量部に対して、0.1 〜3重量部である。0.
1 重量部を下回るとその効果が認められず、3重量部を
上回ると脂肪酸エステル化合物のガスや分解ガス、さら
には成形時に発生ガス量が大きくなって、逆に成形品外
観を損ねてしまうことになる。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 比較例1 液晶性ポリエステル(ベクトラA 950、ポリプラスチッ
クス(株)製)49重量部にガラスビーズ(平均粒径18μ
m 、付着水分量231ppm)50重量部とカーボンブラック
(「旭サーマル」、旭カーボン(株)製ファーネスブラ
ック)1重量部を配合し、通常の押出機でペレットを調
製し、円盤状の成形品を連続で2000ショット成形した。
その後、金型表面に付着したMD(モールドデポジット)
を目視で比較評価し、MDの付着がないものを0、最大を
10として10段階で評価した。又、成形時のガス発生量
を、目視で判断した。 参考例1 又、比較例1において、ガラスビーズとして 140℃で5
時間乾燥して付着水分率をかなり減らしたガラスビーズ
(付着水分量 64ppm)を用いた以外は同様にしてペレッ
トを押出し、同様に2000ショット成形し、同様に評価し
た。 実施例1〜5、比較例2〜3 比較例1と同じ液晶性ポリエステル49重量部、ガラスビ
ーズ50重量部、カーボンブラック1重量部に、更に下記
に示す各種酸価を有する脂肪酸エステル化合物を表1に
示す量添加して通常の押出機でペレットを調製し、円盤
状の成形品を連続で2000ショット成形し、同様に評価し
た。これらの結果を表1に示す。尚、実施例、比較例で
使用した脂肪酸エステルは以下の通りであり、酸価はJI
S K 2501に準じて測定した。 脂肪酸エステルa:ペンタエリスリトールステアレート
(酸価4.0mgKOH/g) 脂肪酸エステルb:ブチルステアレート(酸価1.0mgKOH
/g) 脂肪酸エステルc:2−エチルヘキシルパルミテート
(酸価0.5mgKOH/g) 脂肪酸エステルd:ネオペンチルグリコールステアレー
ト(酸価0.2mgKOH/g)
【0013】
【表1】
【0014】表1の結果より、参考例1の如く付着水分
量の少ない無機充填材を用いた場合は比較的モールドデ
ポジットの問題は少ないのに対し、付着水分量が100ppm
を越える無機充填材を用いた場合(比較例1)は顕著に
モールドデポジットの問題が発生する。一方、この比較
例1の系に本発明の特定の脂肪酸エステルを特定量配合
すると、ガス発生の問題もなく、モールドデポジットの
発生が極めて軽減することがわかる(実施例1〜5、比
較例2〜3)。
【0015】実施例6〜8、比較例4〜5 ガラスビーズに代えてタルク(平均粒径4μm 、付着水
分量558ppm)を用いた他は上記実施例及び比較例と同様
にしてペレットを調製し、円盤状の成形品を連続で2000
ショット成形し、同様に評価した。これらの結果を表2
に示す。 実施例9、比較例6 液晶性ポリエステル(ベクトラA 950、ポリプラスチッ
クス(株)製)84.3重量部にガラスビーズ(平均粒径18
μm 、付着水分量231ppm)15重量部とカーボンブラック
(「旭サーマル」、旭カーボン(株)製ファーネスブラ
ック)0.7 重量部を配合し、通常の押出機でペレットを
調製し、円盤状の成形品を連続で2000ショット成形し、
評価した(比較例6)。又、比較例6の組成物に、更に
上記脂肪酸エステルa0.5 重量部を添加して同様に成形
品を得て表2000ショット成形し、同様に評価した(実施
例9)。これらの結果を表2に示す。
【0016】
【表2】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 異方性溶融相を形成し得る液晶性ポ
    リエステル樹脂と(b) 無機充填材からなる総付着水分量
    が100ppm以上の樹脂組成物(A) 100 重量部に対して、酸
    価が0.5mgKOH/g以上の脂肪酸エステル化合物(B) 0.1
    〜3重量部を配合してなる液晶性ポリエステル樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 (a) 異方性溶融相を形成し得る液晶性ポ
    リエステル樹脂30〜90重量%と(b) 付着水分量が100ppm
    以上の無機充填材10〜70重量%からなる樹脂組成物(A)
    100 重量部に対して、酸価が0.5mgKOH/g以上の脂肪酸
    エステル化合物(B) 0.1 〜3重量部を配合してなる液晶
    性ポリエステル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (a) 異方性溶融相を形成し得る液晶性ポ
    リエステル樹脂30〜90重量%と(b) 付着水分量が100ppm
    以上の無機充填材10〜70重量%及び(c) カーボンブラッ
    ク0.5 〜20重量%からなる樹脂組成物(A) 100 重量部に
    対して、酸価が0.5mgKOH/g以上の脂肪酸エステル化合
    物(B) 0.1 〜3重量部を配合してなる液晶性ポリエステ
    ル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 無機充填材が平均粒径70μm 以下の粉粒
    体である請求項1〜3の何れか1項記載の液晶性ポリエ
    ステル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 脂肪酸エステル化合物が酸価が2.0mgKOH
    /g以上のものである請求項1〜4の何れか1項記載の
    液晶性ポリエステル樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 脂肪酸エステル化合物がペンタエリスリ
    トール型の脂肪酸エステルである請求項1〜5の何れか
    1項記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11269356A (ja) * 1998-03-19 1999-10-05 Toray Ind Inc 液晶性樹脂組成物および成形品
SG141208A1 (en) * 2001-06-28 2008-04-28 Sumitomo Chemical Co Liquid crystal polyester resin mixture
JP2009102581A (ja) * 2007-10-25 2009-05-14 Mitsubishi Rayon Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法、ならびにこれを用いて成形された光反射体用部品、および光反射体
JP2015117351A (ja) * 2013-12-20 2015-06-25 東レ株式会社 液晶性ポリエステル樹脂組成物およびそれを用いた金属複合成形品

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