JPH1036641A - 高耐熱性樹脂組成物 - Google Patents

高耐熱性樹脂組成物

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JPH1036641A
JPH1036641A JP19344996A JP19344996A JPH1036641A JP H1036641 A JPH1036641 A JP H1036641A JP 19344996 A JP19344996 A JP 19344996A JP 19344996 A JP19344996 A JP 19344996A JP H1036641 A JPH1036641 A JP H1036641A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス発生と昇華物の低減された液晶性ポリエ
ステル樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 液晶性ポリエステル樹脂 100重量部に、
ホウ素化合物0.001〜10重量部を配合してなる液晶性ポ
リエステル樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温使用時におい
てガス発生量が少なく、且つ溶融加工時の昇華物の少な
い安定な、電気・電子部品特に高温時のガス発生量が問
題となるリレー材料として好適な樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】異方性
溶融相を形成しうる溶融加工性ポリエステル(以下液晶
性ポリエステルと略す)は、機械的性質、電気的性質、
化学的性質、物理的性質に優れているため、エンジニア
リングプラスチックとして自動車、電気・電子機器等の
広範な用途に使用されている。しかし、液晶性ポリエス
テルは、成形加工上の問題として、溶融状態で加熱され
ることにより樹脂の分解でガスや昇華物が発生し、これ
が原因となって成形品にブリスターと呼ばれる細かいふ
くれが生じるという問題がある。また、これらの液晶性
ポリエステルを用いた成形品は、高温下で使用する場合
にもガスや昇華物の発生が生じリレー、スイッチ、コネ
クター等の電気または電子部品では金属接点を汚染また
は腐食させる問題が生じている。この様に成形品におけ
るガス発生及び昇華物の低減もまた大いに望まれている
課題である。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
に鑑み、溶融加工時及び成形品からガス発生及び昇華物
の低減された素材を得るべく鋭意探索、検討を行ったと
ころ、液晶性ポリエステルにホウ素化合物を添加する
と、液晶性ポリエステルの特性を生かしながら著しくガ
ス発生と昇華物発生を抑制することができることを見出
し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、液晶
性ポリエステル100 重量部に、ホウ素化合物を 0.001〜
10重量部添加した高耐熱性樹脂組成物を提供するもので
ある。従来、ホウ素化合物が液晶性ポリエステルのガス
発生及び昇華物の抑制に効果があることについては全く
予想もされていなかった。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明の組成物を構成する
成分について詳しく説明する。本発明に用いられる液晶
性ポリエステルとは、溶融状態で分子配向が有り、光学
的に異方性を示す。溶融状態での異方性観察は、直交偏
光子を利用した慣用の偏光検査法により確認することが
できる。より具体的には、異方性溶融相の確認は、Leit
z 偏光顕微鏡を使用し、Leitz ホットステージにのせた
溶融試料を窒素雰囲気下で40倍の倍率で観察することに
より実施できる。本発明のポリマーは直交偏光子の間で
検査したときにたとえ溶融静止状態であっても偏光は透
過し、光学的に異方性を示す。これは徐々に加熱した際
にはある温度範囲で液晶相に特有の光学模様として観察
できる。又、X線回折においても相に特異的な回折パタ
ーンを観察することができる。熱分析では一般的に示差
走査熱量計が用いられ、各種相転移のエントロピー変化
や転移温度を測定できる。本発明に使用するのに適した
液晶性ポリマーは、一般溶剤には実質的に不溶である傾
向を示し、したがって溶液加工には不向きである。しか
し、既に述べたように、これらのポリマーは普通の溶融
加工法により容易に加工することができる。本発明で用
いられる異方性溶融相を示すポリエステルは、芳香族ポ
リエステル及び芳香族ポリエステルアミドが好ましく、
芳香族ポリエステル及び芳香族ポリエステルアミドを同
一分子鎖中に部分的に含むポリエステルも好ましい例で
ある。特に好ましくは、芳香族ヒドロキシカルボン酸、
芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミンの群から選ば
れた少なくとも1種以上の化合物を構成成分として有す
る液晶性芳香族ポリエステル、液晶性芳香族ポリエステ
ルアミドである。より具体的には、 1)主として芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体
の1種又は2種以上からなるポリエステル 2)主として a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種
又は2種以上と b)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸及びその
誘導体の1種又は2種以上と c)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール
及びその誘導体の少なくとも1種又は2種以上とからな
るポリエステル 3)主として a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種
又は2種以上と b)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン及びその
誘導体の1種又は2種以上と c)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸及びその
誘導体の1種又は2種以上とからなるポリエステルアミ
ド 4)主として a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種
又は2種以上と b)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン及びその
誘導体の1種又は2種以上と c)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸及びその
誘導体の1種又は2種以上と d)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール
及びその誘導体の少なくとも1種又は2種以上とからな
るポリエステルアミドが挙げられる。
【0005】更に上記の構成成分に必要に応じ分子量調
整剤を併用しても良い。本発明の液晶性ポリエステルを
構成する具体的化合物の好ましい例は、2,6 −ナフタレ
ンジカルボン酸、2,6 −ジヒドロシキナフタレン、1,4
−ジヒドロキシナフタレン及び6−ヒドロキシ−2−ナ
フトエ酸等のナフタレン化合物、4,4'−ジフェニルジカ
ルボン酸、4,4'−ジヒドロキシビフェニル等のビフェニ
ル化合物、p−ヒドロキシ安息香酸、テレフタル酸、ハ
イドロキノン、p−アミノフェノール及びp−フェニレ
ンジアミン等のパラ位置換のベンゼン化合物及びそれら
の核置換ベンゼン化合物(置換基は塩素、臭素、メチ
ル、フェニル、1−フェニルエチルより選ばれる)、イ
ソフタル酸、レゾルシン等のメタ位置換のベンゼン化合
物である。その具体的化合物の好ましい例は、2,6 −ナ
フタレンジカルボン酸、2,6 −ジヒドロキシナフタレ
ン、1,4 −ジヒドロキシナフタレン及び6−ヒドロキシ
−2−ナフトエ酸等のナフタレン化合物、4,4'−ジフェ
ニルジカルボン酸、4,4'−ジヒドロキシビフェニル等の
ビフェニル化合物、下記一般式(III)、(IV)又は
(V)で表される化合物:
【0006】
【化2】
【0007】(但し、X :アルキレン(C1〜C4)、アル
キリデン、-O- 、-SO-、-SO2- 、-S-、-CO-より選ばれ
る基 Y :-(CH2)n-(n =1〜4)、-O(CH2)nO-(n =1〜
4)より選ばれる基)である。又、本発明に使用される
液晶性ポリエステルは、上述の構成成分の他に同一分子
鎖中に部分的に異方性溶融相を示さないポリアルキレン
テレフタレートであってもよい。この場合のアルキル基
の炭素数は2乃至4である。上述の構成成分の内、ナフ
タレン化合物、ビフェニル化合物、パラ位置換ベンゼン
化合物より選ばれる1種若しくは2種以上の化合物を必
須の構成成分として含むものが更に好ましい例である。
又、p−位置換ベンゼン化合物の内、p−ヒドロキシ安
息香酸、メチルハイドロキノン及び1−フェニルエチル
ハイドロキノンは特に好ましい例である。構成成分とな
るエステル形成性の官能基を有する化合物の具体例及び
本発明で用いられるのに好ましい異方性溶融相を形成す
るポリエステルの具体例については特公昭63−36633号
公報に記載されている。上記の芳香族ポリエステル及び
ポリエステルアミドはまた、60℃でペンタフルオロフェ
ノールに 0.1重量%濃度で溶解したときに、少なくとも
約 2.0dl/g、例えば約 2.0〜10.0dl/gの対数粘度
(I.V.)を一般に示す。
【0008】次に、本発明の樹脂組成物に必須成分とし
て用いられるホウ素化合物は、下記一般式(I)又は
(II)で示されるホウ素化合物、それらの縮合体又は塩
の中から選ばれた1種又は2種以上のものである。
【0009】
【化3】
【0010】(式(I)及び(II)中のX 、Y 、Z 及び
X'、Y'、Z'、Q は、-OR 又は1価の有機基である。ここ
でR は、H 、P 又は1価の有機基である。但し、R がP
の場合は、縮合体である。X 、Y 、Z 或いはX'、Y'、
Z'、Q は、各々同一であっても相異なっていてもよい、
又これらの2つ以上が連結して環を形成していてもよ
い。) ホウ素化合物としては、無機ホウ素化合物と有機ホウ素
化合物があり、無機ホウ素化合物としては、オルトホウ
酸、メタホウ酸及び四ホウ酸等のホウ酸化合物、二酸化
二ホウ素、三酸化二ホウ素、三酸化四ホウ素、五酸化四
ホウ素等の酸化ホウ素、ホウ酸のアンモニウム塩や金属
塩、リン酸ホウ素等が挙げられる。中でも、オルトホウ
酸、メタホウ酸、四ホウ酸、酸化ホウ素は効果が高く、
好ましく用いられる。有機ホウ素化合物としては、ボロ
キシン、フェニルホウ酸、ジフェニルホウ酸及び、ホウ
酸とアルコール化合物或いはフェノール化合物とのホウ
酸エステル化合物等が挙げられる。例えば、C1〜C20
脂肪族モノアルコール、多価アルコール(エチレングリ
コール、テトラブチレングリコール、グリセリン、ペン
タエリスリトールなど)、フェノール化合物(フェノー
ル、カテコール、レソルシノール、ハイドロキノン、ク
レゾールなど)とのホウ酸モノ、ジ、トリ或いはテトラ
エステル化合物やそれらの混合物、さらにはそれらの金
属塩が挙げられる。これらのホウ素化合物は、市販品を
用いることができる。また、使用されるホウ素化合物の
粒径は、特に制限はないが、粒子系が小さい方が効果に
優れ、10μm 以下のものが好ましく用いられる。本発明
においては、上記の如き特定のホウ素化合物の配合量は
液晶性ポリエステル100 重量部に対し 0.001〜10重量
部、好ましくは 0.005〜5重量部、更に好ましくは、0.
01〜3重量部である。この様に、少量の配合により、大
きな改質効果が発現する。配合量が 0.001重量部未満で
は本発明の企図するガス発生及び昇華物発生の抑制効果
が乏しく、10重量部を越えると過剰なホウ素化合物が色
相や成形性を悪くし、組成物の物性を低下させる。
【0011】また、本発明においては、更に有機燐化合
物を液晶性ポリエステル100 重量部に対し0.05〜5.0 重
量部配合することにより、ガス発生及び昇華物発生の抑
制効果が一層改善される。有機燐化合物はそれ単独で配
合しても本発明の目的に対して効果が少ないが、ホウ素
化合物と併用することにより、ガス発生及び昇華物発生
抑制効果を増大させる。この有機燐化合物とは分子中に
燐原子を有するものであり、燐化物、燐酸化合物、亜燐
酸化合物等が挙げられるが、亜燐酸化合物のものが好ま
しく、特に好ましくは、ペンタエリスリトール型の亜燐
酸化合物であり、例えば、ビス(2,6 −ジ−t−ブチル
−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジホス
ファイトが好ましいものとして例示される。この有機燐
化合物の配合量は、異方性溶融相を形成しうる溶融加工
性ポリエステル 100重量部に0.05〜5.0 重量部が好まし
く、特に 0.1〜3重量部が好ましい。配合量が0.05重量
部未満であると併用効果が少なく、5重量部を越えて配
合すると配合した有機燐化合物のガスが多量に発生し
て、本発明の目的を損なうことになる。
【0012】また、本発明の樹脂組成物には、その目的
に応じ前記成分の他に、他の樹脂を補助的に少量併用す
ることも可能である。ここで液晶性ポリエステルと混合
される樹脂の例を示せば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブ
チレンナフタレート等の芳香族ジカルボン酸とジオール
或いはオキシカルボン酸等からなる芳香族ポリエステ
ル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリアセタール、ポ
リスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−
ブタジエン−アクリル酸(又はそのエステル)共重合
体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリウレタ
ン、フッ素樹脂、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポ
リエーテルイミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリブタ
ジエン、ブチルゴム、シリコーン樹脂、オレフィン系熱
可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマ
ー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系
熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラスト
マー、ポリエーテル系熱可塑性エラストマー、ポリアク
リレートを主とするコアシェル型の多層グラフト共重合
体等或いはこれらの変性体である。これらの物質は必須
成分ではないが、目的とする性質に応じて併用すること
ができ、その種類、配合量は適宜選択することができ
る。
【0013】本発明の効果は、無機質充填剤を含まない
液晶性ポリエステル樹脂組成物のガス発生と昇華物の低
減に有効であるのは勿論のこと、一般の熱可塑性樹脂及
び熱硬化性樹脂に添加される無機充填剤を添加した組成
物に対しても顕著な効果を示す。例えば、繊維状充填剤
としては、ガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、
シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊
維、窒化ホウ素繊維、窒化珪素繊維、カーボン繊維、ボ
ロン繊維、チタン酸カリウム繊維、更にステンレス、ア
ルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属繊維等の無機質
繊維状物質が挙げられる。一方、粉粒状充填剤として
は、カーボンブラック、黒鉛、シリカ、石英粉末、ガラ
スビーズ、ミルドガラスファイバー、ガラスバルーン、
ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリ
ン、タルク、クレー、珪藻土、ウォラストナイトの如き
珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチ
モン、アルミナの如き金属の酸化物、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウムの如き金属の炭酸塩、硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウムの如き金属の硫酸塩、その他フェライ
ト、炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素、各種金属粉末等が
挙げられる。また、板状充填剤としてはマイカ、ガラス
フレーク、各種の金属箔等が挙げられる。これらの無機
充填剤は一種又は二種以上併用することが出来る。また
本発明に用いられる無機充填剤は、所望される物性によ
っては公知の表面処理剤を併用することが可能である。
例を示せば、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合
物、チタネート系化合物、シラン系化合物等の官能性化
合物である。好ましくは、エポキシ化合物又はポリアミ
ド化合物などアミノ系化合物以外の化合物で処理したも
のが良い。ここで、無機充填剤の配合量は液晶性ポリエ
ステル100 重量部に対し1〜300重量部が好ましい。こ
れらの充填剤はあらかじめ表面処理を施して用いるか、
又は材料の調製の際同時に添加しても良い。
【0014】また、本発明の組成物には酸化防止剤及び
熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤及び離型剤、染料、顔料
を含む着色剤、帯電防止剤、界面活性剤、難燃剤、難燃
助剤、耐熱性有機充填剤などの通常の添加剤を1種以上
添加することもできる。
【0015】本発明の調製は、従来の樹脂組成物調製法
として一般に用いられる公知の方法により容易に調製さ
れる。例えば、各成分を混合した後、押出機により練り
込み押出してペレットを調製する方法、一旦組成の異な
るペレットを調製し、そのペレットを所定量混合して成
形に供し、成形後に目的組成の成形品を得る方法、成形
機に各成分の1又は2以上を直接仕込む方法等、何れも
使用できる。また、本発明の必須成分であるホウ素化合
物は、その全部又は一部を液晶性ポリエステルの製造・
加工工程中の任意の時期に加えることが可能である。
【0016】
【実施例】次に本発明を実施例及び比較例をもってさら
に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。尚、各樹脂の評価は以下の通り行った。 (1)加熱減量測定 熱重量分析装置(パーキンエルマー、TGA−7)によ
りペレットより切り出したサンプル20mgを用いて、345
℃で溶融加熱し、溶融時間5分から25分の間の20分間に
おける重量減少率を測定した。また、成形片より切り出
したサンプル20mgを用いて、 260℃で加熱し、加熱時間
5分から25分の間の20分間における重量減少率を測定し
た。 実施例1〜14 後述の液晶性ポリエステル樹脂Aと表1に示す各成分を
混合し、通常の押出機でペレット化したものと、それを
通常の射出成形機で 0.2mm厚の試験片を成形し、それを
評価した。 比較例1〜2 実施例1〜2からホウ素化合物を除いた以外は実施例1
〜2と同様に評価した。 実施例15〜18、比較例3〜6 液晶性ポリエステル樹脂AをB〜Eに変えた以外は実施
例2と同様に評価を行った。 実施例19 有機燐化合物としてジ(2,6 −ジ−t−ブチル−4−メ
チルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト
を添加した以外は実施例2と同様に評価した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】尚、実施例、比較例で使用した液晶性ポリ
エステルは、下記の構造単位を有するものである。
【0021】
【化4】
【0022】
【発明の効果】以上の説明、並びに実施例にて本発明の
効果は明らかな如く、液晶性ポリエステルにホウ素化合
物を配合することにより、著しくガス発生と昇華物の低
減された液晶性ポリエステル樹脂組成物を提供すること
ができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異方性溶融相を形成しうる溶融加工性ポ
    リエステル 100重量部に、ホウ素化合物を 0.001〜10重
    量部配合した高耐熱性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ホウ素化合物が下記一般式(I)又は
    (II)で示されるホウ素化合物、それらの縮合体又は塩
    の中から選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載
    の樹脂組成物。 【化1】 (式(I)及び(II)中のX 、Y 、Z 及びX'、Y'、Z'、
    Q は、-OR 又は1価の有機基である。ここでR は、H 、
    P 又は1価の有機基である。但し、R がP の場合は、縮
    合体である。X 、Y 、Z 或いはX'、Y'、Z'、Q は、各々
    同一であっても相異なっていてもよい、又これらの2つ
    以上が連結して環を形成していてもよい。)
  3. 【請求項3】 ホウ素化合物が、オルトホウ酸、メタホ
    ウ酸、四ホウ酸、酸化ホウ酸、リン酸ホウ素、ホウ酸エ
    ステル、フェニルホウ酸、ボロキシンの中から選ばれた
    1種又は2種以上である請求項1又は2記載の樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 更に、有機燐化合物を異方性溶融相を形
    成しうる溶融加工性ポリエステル 100重量部に対し0.05
    〜5.0 重量部配合してなる請求項1〜3の何れか1項記
    載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 有機燐化合物がペンタエリスリトール型
    の亜燐酸化合物である請求項4記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 更に無機化合物を配合してなる請求項1
    〜5の何れか1項記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れか1項記載の樹脂組
    成物からなる電気・電子部品。
  8. 【請求項8】 電気・電子部品が、リレー用である請求
    項7記載の電気・電子部品。
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WO1999024511A1 (fr) * 1997-11-12 1999-05-20 Polyplastics Co., Ltd. Moulage en polymere cristal liquide
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