JPH0880829A - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

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JPH0880829A
JPH0880829A JP24181994A JP24181994A JPH0880829A JP H0880829 A JPH0880829 A JP H0880829A JP 24181994 A JP24181994 A JP 24181994A JP 24181994 A JP24181994 A JP 24181994A JP H0880829 A JPH0880829 A JP H0880829A
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JP
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wheel
hydraulic pressure
hydraulic
wheels
control
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JP24181994A
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English (en)
Inventor
Masaru Kamikado
勝 神門
Tei Terasawa
禎 寺澤
Hiroyuki Ichikawa
博之 市川
Yasuhiro Abe
泰浩 阿部
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダイアゴナル2系統ブレーキシステムにおけ
る各ホイールシリンダ内のブレーキ液をリザーバに収容
すると共に、液圧ポンプによってホイールシリンダに戻
す方式の装置において、後方両側の車輪に対しローセレ
クト同時制御を行なう場合に、安定した制動力制御を行
なう。 【構成】 液圧制御装置FV1,FV2を駆動し、ホイ
ールシリンダWC1等を戻し用液圧路RPを介してリザ
ーバRT1,RT2に連通接続し、ブレーキ液をリザー
バ内に収容して減圧し、液圧ポンプFP1,FP2の作
動に応じてリザーバ内のブレーキ液を戻し用液圧路に吐
出してホイールシリンダ内を増圧する。そして、車輪R
R,RLに関し、車輪速度検出手段WSの出力に基づき
車輪選択手段LSによって低速側の車輪を選択し、ロー
セレクト同時制御を行なう際、補正手段AMによって両
車輪に対する液圧制御を、例えば一方の昇圧勾配を調整
して補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両制動時に車輪に対
する制動力を制御し車輪のロックを防止するアンチスキ
ッド制御装置に関し、特に所謂ダイアゴナル2系統ブレ
ーキシステムにおいて、各液圧系統のホイールシリンダ
毎に、液圧制御装置をバイパスする戻し用液圧路を設け
ると共に、各液圧系統にリザーバ及び液圧ポンプを介装
し、各ホイールシリンダ内のブレーキ液をリザーバ内に
収容することにより減圧すると共に、液圧ポンプによっ
てリザーバ内のブレーキ液をホイールシリンダに戻すこ
とにより緩増圧制御を行ない得るアンチスキッド制御装
置に係る。
【0002】
【従来の技術】車両のアンチスキッド制御装置として種
々の方式のものが知られているが、この中でホイールシ
リンダ内のブレーキ液をリザーバに収容することによっ
て減圧すると共に、液圧ポンプによってリザーバ内のブ
レーキ液をホイールシリンダに戻す方式が、例えば特開
昭62−134361号公報に開示されている。同公報
に記載の装置はブレーキペダルに対する衝撃を低減すべ
く、ブレーキ圧変調弁とホイールブレーキ(ホイールシ
リンダ)との間のブレーキ回路に戻り導管(戻し用液圧
路)を接続することとしている。また、同公報の図2に
は、車両前方右側のホイールシリンダ及び後方左側のホ
イールシリンダにブレーキ液を供給する第1の液圧系統
と、車両前方左側のホイールシリンダ及び後方右側のホ
イールシリンダにブレーキ液を供給する第2の液圧系統
から成る所謂ダイアゴナル2系統ブレーキシステムにお
いて、各液圧系統のホイールシリンダ毎に上記戻り導管
を接続すると共に、各液圧系統に戻しポンプを介装した
装置が開示されている。
【0003】ところで、一般的なアンチスキッド制御装
置においては、車両の後方両側の車輪即ち後二輪に対し
ては両輪同時に制動力を付与すると共に、二つの車輪の
内、先にロック傾向を示す低速側車輪の回転状態に応じ
てこの車輪がロックしないように制動力を制御する低速
側車輪による低速側選択同時制御、所謂ローセレクト同
時制御が行われる。これにより、例えば後二輪の一方が
高摩擦係数の路面上にあって他方が低摩擦係数の路面上
にあるというような場合にも走行安定性を確保し得る。
このように、前輪側は各車輪に対する制動力を夫々独立
して制御する各輪独立制御モード、後輪側は低速側車輪
に対する制動力にて両車輪を同時制御するローセレクト
同時制御モードにより制動力の制御が行われている。
【0004】これに関し、特開平2−169360号公
報には、ブレーキ液を汲みあげマスタシリンダに還流さ
せる一般的な還流型のアンチスキッド制御装置におい
て、左右の後輪をセレクトローにより同時制御した場合
に、昇降圧速さの違いによって左右のブレーキの液圧の
アンバランスが生じ何れかの車輪に制動力不足が生ずる
ことを防止するため、一方の後輪が減圧状態のときに他
方を圧力保持状態にすることができるようにする技術が
提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上記特開昭
62−134361号公報においては、後方両側の車輪
に関してローセレクト同時制御を行なう場合の技術的課
題には言及されておらず、また当然乍ら上記特開平2−
169360号公報からは、異なる方式の特開昭62−
134361号公報に記載のアンチスキッド制御装置へ
の適用可能性を想到し得るものではなく、何等記載され
ていない。
【0006】上記特開昭62−134361号公報に記
載の方式のアンチスキッド制御装置においては、各液圧
系統のブレーキ圧変調弁(特開平2−169360号公
報においては制御弁と記載)とホイールシリンダとの間
に戻り導管が接続されており、この戻り導管を介してブ
レーキ液がホイールシリンダに戻されるように構成され
ているので、後方両側の車輪のホイールシリンダ内の液
圧(以下、ホイールシリンダ液圧という)の変動の幅は
特開平2−169360号公報に記載の装置における同
液圧の変動の幅より大きく、同時制御が必要な後方両側
の車輪に対する制動力に大きな差が生ずる。このため、
何等かの対策を講ずる必要があるが、上記特開昭62−
134361号公報に記載の技術をそのまま適用するこ
とはできない。
【0007】図11は上記特開昭62−134361号
公報に記載の方式と同様の従来装置における、後二輪の
ホイールシリンダ液圧の制御状況を示したものである。
上記方式の装置ではダイアゴナル2系統ブレーキシステ
ムの各液圧系統に戻り導管が設けられ、各々の戻り導管
に対しポンプによってブレーキ液が供給されるように構
成されているので、車両後方右側の車輪(RRとする)
のホイールシリンダ内の液圧は前方左側の車輪のホイー
ルシリンダ液圧の影響を受け、車両後方左側の車輪(R
Lとする)のホイールシリンダ内の液圧は前方右側の車
輪のホイールシリンダ液圧の影響を受けることとなる。
このため、車両後方の各車輪RL,RRのホイールシリ
ンダ液圧の昇圧勾配が異なることとなり、このような状
況下でローセレクト同時制御を行なうと、図11に破線
で示した昇圧勾配が低い方の車輪RLの液圧が大幅に低
下し、左右の車輪RL,RRに対する制動力の差が大と
なり、不安定な状態となる。このような不安定な状態
は、例えば車両右側の前後輪が高摩擦係数の路面にあっ
て車両左側の前後輪が低摩擦係数の路面にあるというよ
うな、スプリット路面走行時に著しい。
【0008】そこで、本発明は、ダイアゴナル2系統ブ
レーキシステムにおける各液圧系統のホイールシリンダ
毎に戻し用液圧路を設けると共に、各液圧系統にリザー
バ及び液圧ポンプを介装し、各ホイールシリンダ内のブ
レーキ液をリザーバに収容すると共に、液圧ポンプによ
ってリザーバ内のブレーキ液をホイールシリンダに戻す
方式のアンチスキッド制御装置において、後方両側の車
輪に対しローセレクト同時制御を行なう場合に、安定し
た制動力制御を行ない得るようにすることを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、請求項1に記載し図1に構成の概要を示
したように、車両の前方及び後方の両側の車輪FR,F
L,RR,RLの各々に装着し制動力を付与するホイー
ルシリンダWC1乃至WC4と、これらのホイールシリ
ンダの各々にブレーキ液を供給し液圧を付与する液圧発
生装置PGと、車両前方右側のホイールシリンダWC1
及び車両後方左側のホイールシリンダWC4に対して液
圧発生装置PGのブレーキ液を供給する第1の液圧系統
と、車両前方左側のホイールシリンダWC2及び車両後
方右側のホイールシリンダWC3に対して液圧発生装置
PGのブレーキ液を供給する第2の液圧系統と、第1及
び第2の液圧系統の各々における液圧発生装置PGとホ
イールシリンダWC1乃至WC4の各々との間に介装し
各ホイールシリンダ内の液圧を制御する第1及び第2の
液圧制御装置FV1,FV2と、これらの液圧制御装置
FV1,FV2と第1及び第2の液圧系統のホイールシ
リンダの各々を連通接続する戻し用液圧路RPと、これ
らの戻し用液圧路の各々に接続しホイールシリンダ側に
吐出口を有する第1及び第2の液圧ポンプFP1,FP
2と、これらの液圧ポンプの吸入口側に夫々接続し所定
容量のブレーキ液を貯蔵し得る第1及び第2のリザーバ
RT1,RT2と、各車輪の車輪速度を検出する車輪速
度検出手段WSと、これらの車輪速度検出手段の出力信
号に応じて第1及び第2の液圧制御装置FV1,FV2
並びに第1及び第2の液圧ポンプFP1,FP2を駆動
し、第1及び第2の液圧制御装置FV1,FV2を介し
て各ホイールシリンダ内のブレーキ液を夫々第1及び第
2のリザーバRT1,RT2に収容すると共に、第1液
圧ポンプFP1の作動に応じて第1のリザーバRT1内
のブレーキ液を車両前方右側及び後方左側のホイールシ
リンダWC1,WC4に戻し、第2の液圧ポンプFP2
の作動に応じて第2のリザーバRT2内のブレーキ液を
車両前方左側及び後方右側のホイールシリンダWC1,
WC4に戻し、各ホイールシリンダ内の液圧を増減して
制動力を制御する制動力制御手段BCを備え、この制動
力制御手段BCにより車両後方両側の車輪RL,RRに
対する制動力を低速側の車輪速度に基づいて同時制御す
るアンチスキッド制御装置において、制動力制御手段B
Cは、車輪速度検出手段WSが検出した車両後方両側の
車輪RR,RLの車輪速度に基づき低速側の車輪を選択
する車輪選択手段LSと、この車輪選択手段LSの選択
結果及び車輪速度検出手段WSの出力信号に応じて第1
及び第2の液圧制御装置FV1,FV2を駆動し各ホイ
ールシリンダ内の液圧を制御する第1及び第2の駆動制
御手段AC1,AC2と、これらの駆動制御手段AC
1,AC2による車両後方両側のホイールシリンダWC
3,WC4内の液圧制御に対し車輪選択手段LSの選択
結果に応じて補正する補正手段AMとを備えることとし
たものである。
【0010】上記アンチスキッド制御装置における補正
手段AMは、請求項2に記載のように、後方両側の車輪
のうち高速側の車輪(例えばRL)に対する第1及び第
2の駆動制御手段AC1,AC2の一方(例えばAC
1)による減圧作動開始を低速側の車輪(RR)に対す
る第1及び第2の駆動制御手段AC1,AC2の他方
(AC2)による減圧作動開始より所定時間遅くする高
速側減圧遅延手段とすることができる。
【0011】また、上記アンチスキッド制御装置におけ
る補正手段は、請求項3に記載のように、後方両側の車
輪のうち低速側の車輪(例えばRL)に対する第1及び
第2の駆動制御手段AC1,AC2の一方(例えばAC
1)による減圧作動時間を高速側(RR)の車輪に対す
る第1及び第2の駆動制御手段AC1,AC2の他方
(AC2)による減圧作動時間より所定時間長くする低
速側減圧延長手段としてもよい。
【0012】あるいは、上記アンチスキッド制御装置に
おける補正手段は、請求項4に記載のように、後方両側
の車輪のうち低速側の車輪(例えばRL)に対し第1及
び第2の駆動制御手段AC1,AC2の一方により緩増
圧作動と減圧作動を所定の時間割合で繰り返すデューテ
ィ制御手段としてもよい。
【0013】更に、上記アンチスキッド制御装置におけ
る補正手段として、請求項5に記載のように、後方両側
の車輪のうち一方側の車輪(例えばRR)に対する第1
及び第2の駆動制御手段の一方(例えばAC2)による
減圧作動が所定回数連続して行なわれたときに、他方側
の車輪(RL)に対する第1及び第2の駆動制御手段の
他方(AC1)による液圧制御の昇圧勾配を調整する昇
圧勾配調整手段とすることもできる。
【0014】
【作用】上記のアンチスキッド制御装置においては、ダ
イアゴナル2系統ブレーキシステムが構成され、液圧発
生装置PGを駆動すると、第1及び第2の液圧系統に配
置された第1及び第2の液圧制御装置FV1,FV2を
介してホイールシリンダWC1乃至WC4の各々にブレ
ーキ液が供給され、各車輪に対し制動力が付与される。
また、制動力制御手段BCによって、例えば第1の液圧
系統に関し、車輪速度検出手段WSの出力信号に応じて
第1の液圧制御装置FV1が駆動され、ホイールシリン
ダWC1,WC4と液圧発生装置PGとの連通が遮断さ
れると共に、第1の液圧制御装置FV1によってホイー
ルシリンダWC4(又はWC1)が戻し用液圧路RPを
介して第1のリザーバRT1に連通接続されると、ホイ
ールシリンダWC4(又はWC1)内のブレーキ液が第
1のリザーバRT1内に収容され、ホイールシリンダW
C4(又はWC1)内が減圧される。そして、第1の液
圧制御装置FV1によってホイールシリンダWC4(又
はWC1)と第1のリザーバRT1との連通が遮断さ
れ、第1の液圧ポンプFP1の作動に応じて第1のリザ
ーバRT1内のブレーキ液が吐出されると、ホイールシ
リンダWC4(又はWC1)内が増圧する。第2の液圧
系統においても、第2の液圧制御装置FV2によって同
様に制御される。このようにして、制動力が制御され、
特に後方両側の車輪RL,RRに対する制動力は低速側
の車輪速度に基づいて同時に制御され、所謂ローセレク
ト同時制御が行なわれる。即ち、車両後方の車輪RL,
RRに関しては、車輪選択手段LSによって車輪速度検
出手段WSの出力信号に基づき低速側の車輪が選択さ
れ、その選択結果及び車輪速度検出手段WSの出力信号
に応じて第1及び第2の駆動制御手段AC1,AC2に
より第1及び第2の液圧制御装置FV1,FV2が駆動
され、各ホイールシリンダ内の液圧が制御される。この
とき、第1及び第2の駆動制御手段AC1,AC2によ
る車両後方両側のホイールシリンダWC3,WC4内の
液圧制御に対し、補正手段AMにより車輪選択手段LS
の選択結果に応じた補正が行なわれ、ホイールシリンダ
WC3,WC4内の液圧はホイールシリンダWC1,W
C2内の液圧変動に影響されることなく、近似した特性
となるように制御される。
【0015】上記アンチスキッド制御装置における補正
手段AMとして、請求項2に記載の高速側減圧遅延手段
によれば、後方両側の車輪のうち高速側の車輪(例えば
RR)に対する減圧作動開始が低速側の車輪(RL)に
対する減圧作動開始より所定時間遅く設定される。ま
た、請求項3に記載の低速側減圧延長手段によれば、後
方両側の車輪のうち低速側の車輪(例えばRL)に対す
る減圧作動時間が高速側(RR)の車輪に対する減圧作
動時間より所定時間長く設定される。これにより、車輪
RR,RLのホイールシリンダ液圧が近似した特性とな
る。
【0016】あるいは、請求項4に記載のデューティ制
御手段によれば、後方両側の車輪のうち低速側の車輪
(例えばRL)に対し、第1及び第2の駆動制御手段の
一方(例えばAC1)によって緩増圧作動と減圧作動を
所定の時間割合で繰り返すデューティ制御が行なわれ、
車輪RR,RLのホイールシリンダ液圧が近似した特性
となる。
【0017】更に、請求項5に記載の昇圧勾配調整手段
によれば、後方両側の車輪のうち一方側の車輪(例えば
RR)に対する減圧作動が所定回数連続して行なわれた
ときに、他方側の車輪(RL)に対する液圧制御の昇圧
勾配が調整され、車輪RR,RLのホイールシリンダ液
圧が近似した特性となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図2は本発明の一実施例のアンチスキッド制御装
置を示すもので、液圧発生装置2はマスタシリンダ2a
及びブースタ2bから成り、ブレーキペダル3によって
駆動される。車輪FR,FL,RR,RLに配設された
ホイールシリンダ51乃至54の各々に接続する液圧路
71乃至74には2ポート2位置切換電磁弁(以下、単
に電磁弁という)31乃至34が介装されており、液圧
路71,74及び液圧路72,73を夫々マスタシリン
ダ2aに接続する液圧路75,76には3ポート2位置
切換電磁弁(以下、単に電磁弁という)35,36が介
装されている。尚、車輪FRは運転席からみて前方右側
の車輪を示し、以下車輪FLは前方左側、車輪RRは後
方右側、車輪RLは後方左側の車輪を示しており、本実
施例では図2に明らかなようにダイアゴナル2系統ブレ
ーキシステムが構成されている。
【0019】車輪FR,RL側に配置された電磁弁35
の一つのポートは、戻し用の液圧路77及び771を介
して、電磁弁31とホイールシリンダ51との間の液圧
路71に接続されると共に、戻し用の液圧路77及び7
74を介して、電磁弁34とホイールシリンダ54との
間の液圧路74に接続されている。液圧路77には戻し
用のポンプ21が介装され、ポンプ21の入力側にはリ
ザーバ23が接続されている。また、液圧路771,7
74には夫々逆止弁61,64が介装され、ポンプ21
側へのブレーキ液の流れが阻止されるように構成されて
おり、逆止弁61,64のホイールシリンダ51,54
側に夫々オリフィス81,84が介装されている。更
に、マスタシリンダ2aと電磁弁35との間が液圧路7
50,751,754を介して電磁弁31,34とホイ
ールシリンダ51,54との間に接続され、液圧路75
1,754に夫々逆止弁65,67が介装され、ホイー
ルシリンダ51,54側へのブレーキ液の流れが阻止さ
れるように構成されている。
【0020】車輪FL,RR側についても、上記と同様
に構成されている。即ち、電磁弁36の一つのポート
は、戻し用の液圧路78及び782を介して、電磁弁3
2とホイールシリンダ52との間の液圧路72に接続さ
れると共に、戻し用の液圧路78及び783を介して、
電磁弁33とホイールシリンダ53との間の液圧路73
に接続されている。液圧路78には戻し用のポンプ22
が介装され、ポンプ22の入力側にはリザーバ24が接
続されている。また、液圧路782,783には夫々逆
止弁62,63が介装され、ポンプ22側へのブレーキ
液の流れが阻止されるように構成されており、逆止弁6
2,63のホイールシリンダ52,53側に夫々オリフ
ィス82,83が介装されている。更に、マスタシリン
ダ2aと電磁弁36との間が液圧路760,762,7
63を介して電磁弁32,33とホイールシリンダ5
2,53との間に接続され、液圧路762,763に夫
々逆止弁66,68が介装され、ホイールシリンダ5
2,53側へのブレーキ液の流れが阻止されるように構
成されている。
【0021】ポンプ21,22は電動モータ20によっ
てアンチスキッド制御中は連続して駆動され、戻し用の
液圧路77,771,774並びに液圧路78,78
2,783を介してホイールシリンダ51乃至54の各
々に対し、電動モータ20の回転数に応じた流量のブレ
ーキ液が供給される。リザーバ23,24は夫々ピスト
ンとスプリングを備えており、電磁弁35,36から戻
し用の液圧路77,78を介して還流されるブレーキ液
を収容するもので、このブレーキ液はポンプ21,22
によって汲み出され、電磁弁31乃至34が閉弁時には
ホイールシリンダ51乃至54に供給され、開弁時には
そのままリザーバ23,24に戻される。尚、前述の逆
止弁61及びオリフィス81と逆止弁64及びオリフィ
ス84は、ポンプ21の吐出ブレーキ液を夫々ホイール
シリンダ51,54に分流するものであり、同様に、逆
止弁62及びオリフィス82と逆止弁63及びオリフィ
ス83は、ポンプ22の吐出ブレーキ液を夫々ホイール
シリンダ52,53に分流するものである。
【0022】電磁弁31乃至34は、夫々ソレノイドコ
イル非通電時には図2に示す第1位置にあって、各ホイ
ールシリンダ51乃至54は第1位置の電磁弁35,3
6を介して液圧発生装置2と連通し得る。電磁弁31乃
至34のソレノイドコイルが通電されると第2位置とな
り、各ホイールシリンダ51乃至54は液圧発生装置2
とは遮断される。一方、電磁弁35,36は、夫々ソレ
ノイドコイル非通電時には図2に示す第1位置にあっ
て、液圧発生装置2と電磁弁31乃至34が連通し、戻
し用の液圧路77,78は遮断される。電磁弁35,3
6のソレノイドコイルが通電されると第2位置となり、
液圧発生装置2との連通は遮断され、電磁弁31乃至3
4がリザーバ23,24及びポンプ21,22に連通す
る。尚、図2中の逆止弁65乃至68はホイールシリン
ダ51乃至54側から液圧発生装置2側への還流を許容
し、逆方向の流れを遮断する。
【0023】而して、ポンプ21,22が連続して駆動
されているアンチスキッド制御中は、上記電磁弁31乃
至36のソレノイドコイルに対する通電、非通電を制御
することによりホイールシリンダ51乃至54内の液圧
を急増圧、緩増圧又は減圧することができる。即ち、電
磁弁31乃至36の全てのソレノイドコイル非通電時に
は、ホイールシリンダ51乃至54に対し液圧発生装置
2のブレーキ液が直接付与されて急増圧し、電磁弁35
及び36のソレノイドコイルの通電時(電磁弁31乃至
34は非通電)には液圧発生装置2との連通が遮断さ
れ、ホイールシリンダ51乃至54がリザーバ23ある
いは24と連通し減圧される。電磁弁31乃至36の全
てのソレノイドコイルが通電されると、リザーバ23,
24内のブレーキ液がポンプ21,22によって逆止弁
61乃至64及びオリフィス81乃至84を介してホイ
ールシリンダ51乃至54に供給される。ポンプ21,
22によってホイールシリンダ51乃至54に供給され
るブレーキ液の流量は、マスタシリンダ2aからホイー
ルシリンダ51乃至54に供給されるブレーキ液の流量
よりも相当に少ない値に設定されており、ホイールシリ
ンダ51乃至54内の液圧は緩やかに増圧する。
【0024】尚、電磁弁35,36のソレノイドコイル
通電時に電磁弁31乃至34のソレノイドコイルの通
電、非通電の時間間隔を調整することによりホイールシ
リンダ51乃至54内の液圧を実質的に保持することが
できる。更に、電磁弁31乃至34のソレノイドコイル
の通電時に電動モータ20をオフとすれば、ホイールシ
リンダ51乃至54内の液圧を保持することができる
が、電動モータ20の制御が煩雑となるので、本実施例
では保持モードは設定されていない。
【0025】上記電磁弁31乃至36は電子制御装置1
0に接続され、各々のソレノイドコイルに対する通電、
非通電が制御される。電動モータ20も電子制御装置1
0に接続され、これにより駆動制御される。また、車輪
FR,FL,RR,RLには夫々車輪速度検出手段を構
成し得る車輪速度センサ41乃至44が配設され、これ
らが電子制御装置10に接続されており、各車輪の回転
速度、即ち車輪速度信号が電子制御装置10に供給され
るように構成されている。車輪速度センサ41乃至44
は、例えば各車輪の回転に伴って回転する歯付ロータ
と、このロータの歯部に対向して設けられたピックアッ
プから成る周知の電磁誘導方式のセンサであり、各車輪
の回転速度に比例した周波数の電圧を出力するものが用
いられるが、他の方式のものでもよい。
【0026】電子制御装置10は、図3に示すように、
バスを介して相互に接続されたCPU14、ROM1
5、RAM16、タイマ17、入力ポート12及び出力
ポート13から成るマイクロコンピュータ11を備えて
いる。上記車輪速度センサ41乃至44の出力信号は増
幅回路18a乃至18dを介して夫々入力ポート12か
らCPU14に入力されるように構成されている。ま
た、出力ポート13からは駆動回路19aを介して電動
モータ20に制御信号が出力されると共に、駆動回路1
9b乃至19gを介して夫々電磁弁31乃至36に制御
信号が出力されるように構成されている。マイクロコン
ピュータ11においては、ROM15は図4及び図5に
示した各フローチャートに対応したプログラムを記憶
し、CPU14は図示しないイグニッションスイッチが
閉成されている間当該プログラムを実行し、RAM16
は当該プログラムの実行に必要な変数データを一時的に
記憶する。
【0027】上記のように構成された本実施例において
は、イグニッションスイッチ(図示せず)が閉成される
と図4及び図5のフローチャートに対応したプログラム
の実行が開始する。先ず図4のステップ101にてマイ
クロコンピュータ11が初期化され、各種の演算値、車
速を表す推定車体速度Vso、各車輪の車輪速度Vw及
び車輪加速度DVw等がクリアされる。そして、ステッ
プ102において車輪速度センサ41乃至44の出力信
号から各車輪の車輪速度Vwが演算され、ステップ10
3に進みこれらの値から車輪加速度DVwが演算され
る。次に、ステップ104にて制御前路面摩擦係数推定
の処理が行なわれ、走行路面の摩擦係数が例えば高μ又
は低μに特定される。
【0028】そして、ステップ105に進み各車輪につ
いてアンチスキッド制御中(図4においてはABS制御
中として表す)か否かが判定され、制御中であればステ
ップ112に進み、そうでなければステップ106にて
各車輪に関しアンチスキッド制御開始条件が成立したか
否かが判定される。対象とする車輪に対するアンチスキ
ッド制御の開始条件が成立していなければそのままステ
ップ114にジャンプするが、開始条件が成立している
と判定されればステップ107に進み電動モータ20が
通電され回転を開始する。即ち、本実施例では電動モー
タ20はアンチスキッド制御開始と同時に回転を開始
し、制御が終了するまで回転状態とされている。従っ
て、本実施例の電動モータ20は後述する減圧モード時
にも回転を続け、ブレーキ液が循環することになるが、
緩増圧モード時のみに電動モータ20を回転駆動するこ
ととしてもよい。
【0029】続いて、ステップ108において、上記車
輪速度Vw、車輪加速度DVw及び後述の推定車体速度
Vsoに基づいて判定される制動状況、及び路面の摩擦
係数に応じて減圧及び緩増圧の何れかの制御モード(通
常の制動時の液圧制御状態たる急増圧を含み、更に保持
を含み得る)に設定される。尚、路面の摩擦係数は制御
前においては上記ステップ104の推定結果に基づいて
設定されるが、制御開始後は例えばスリップ率に応じて
高μ、中μ及び低μのうちの何れかに特定される。そし
て、ステップ109に進み制御モードが減圧モードか否
かが判定され、減圧モードであればステップ110に進
み減圧信号が設定され、そうでなければ緩増圧モードと
判定されステップ111に進み、緩増圧信号が設定され
る。一方、ステップ105においてアンチスキッド制御
中と判定された場合には、ステップ112にてアンチス
キッド制御の終了条件が成立したか否かが判定され、成
立していなければステップ108に進み前述の制御モー
ドの設定が行なわれる。これに対し、ステップ112に
おいてアンチスキッド制御の終了条件が成立したと判定
された場合には、ステップ113にて電動モータ20が
所定時間の遅延を伴ってオフとされ、ポンプ21,22
の作動が停止する。
【0030】上記制御モードの設定及び増減圧信号の出
力は各車輪のホイールシリンダについて同様に行なわ
れ、ステップ114にて四つの車輪FR,FL,RR,
RLの全てに関し処理が行なわれたか否かが判定され、
四輪全てについて処理が完了するまで上記ステップ10
2以降の処理が繰り返される。これが完了するとステッ
プ115に進み、後述する後輪液圧制御が行なわれる。
この後、ステップ116において出力制約条件が成立し
ているか否かが判定され、成立していなければそのまま
ステップ118に進み液圧制御信号が出力されるが、制
約条件が成立する場合にはステップ117を経てステッ
プ118に進む。即ち、本実施例では、図2に示すよう
にホイールシリンダ51,54(52,53)は一個の
電磁弁35(36)を介してマスタシリンダ2に接続さ
れており、しかも一個のポンプ21(22)からブレー
キ液が両ホイールシリンダ51,54(52,53)に
供給されるように接続されているので、例えば一方側が
減圧モードにあるときには、他方側を緩増圧モードとす
ることは可能であるが、マスタシリンダ2aとホイール
シリンダ51,54(52,53)を接続して急増圧の
状態とすることはできない。そこで、一方側が減圧モー
ドにあり且つ他方側が減圧モードでも緩増圧モードでも
なければ、ステップ117にて他方側の出力設定が緩増
圧出力設定に変更された後、ステップ118に進む。
【0031】而して、ステップ118においては、液圧
制御信号が出力されブレーキ液圧制御が行われる。即
ち、減圧信号が出力されると、制御対象(例えば車輪F
R)に関連する電磁弁35のソレノイドコイルが通電さ
れ、非通電状態の電磁弁31を介してホイールシリンダ
51のブレーキ液がリザーバ23に収容されるに伴い制
御対象のホイールシリンダ51内が減圧される。また、
緩増圧信号が出力されると、制御対象(例えば車輪F
R)に関連する電磁弁35及び電磁弁31のソレノイド
コイルが通電され、リザーバ23のブレーキ液がポンプ
21によって逆止弁61及びオリフィス81を介してホ
イールシリンダ51に供給され徐々に増圧される。そし
て、これらの信号が出力されていない通常のブレーキ作
動時には、制御対象に関連する電磁弁35及び電磁弁3
1のソレノイドコイルが非通電とされ、マスタシリンダ
2aからの出力ブレーキ液圧によってホイールシリンダ
51の液圧が増圧される。これが完了すると、ステップ
119にて推定車体速度Vsoが演算されステップ10
2に戻る。尚、車輪FR,RR,RLについても上記と
同様に制御される。
【0032】図5のフローチャートは、前述の図4のス
テップ115において実行される後方の車輪RR,RL
に対する後輪液圧制御の処理を示すもので、ステップ2
01において一方側の車輪、例えば車輪RRが先にロッ
ク傾向を示したか否か、即ち低速側か否かが判定され
る。車輪RRが低速側で、先にロック傾向を示したと判
定されると、ステップ202に進み車輪RR,RLの両
者が車輪RRの制御モードに基づいて同時に液圧制御が
行なわれる。これに対し、ステップ201にて車輪RL
が低速側で、先にロック傾向を示したと判定されると、
ステップ203に進み車輪RR,RLの両者が車輪RL
の制御モードに基づいて同時に液圧制御が行なわれる。
【0033】ステップ202もしくは203において後
方両側の車輪RR,RLに対する両輪同時制御が開始す
ると、ステップ204に進み補正制御が行なわれる。こ
の補正制御としては、例えば図7に示す高速側減圧遅延
制御、図8に示す低速側減圧延長制御、図9に示すデュ
ーティ制御、図10に示す昇圧勾配調整があり、以下に
順次説明する。
【0034】先ず、高速側減圧遅延制御は、図7に破線
で示したロック傾向にない高速側の車輪RLの減圧作動
開始のタイミングを、実線で示したロック傾向にある低
速側の車輪RRの減圧作動開始のタイミングに対しTd
1時間だけ遅くするもので、これにより図7に示すよう
に両車輪RR,RLは近似した特性を呈し、同時制御を
適切に実行することができる。また、低速側減圧延長制
御は、図8に実線で示したロック傾向(低速側)の車輪
RRの減圧作動時間を、破線で示したロック傾向にない
(高速側)車輪RLの減圧作動時間に対しTd2時間だ
け長くするもので、図8に示すように両車輪RR,RL
が近似した特性を呈する。
【0035】また、デューティ制御は、図9に示すよう
に昇圧勾配が高くロック傾向にある側の車輪RRのホイ
ールシリンダ液圧に関し、所定時間Td3の間、緩増圧
作動と減圧作動のデューティ制御を行なうことによって
昇圧勾配を降下させ、他方の車輪RL側のホイールシリ
ンダ液圧に一致させるように調整するものである。この
デューティ制御においては、制御サイクル毎に左右の車
輪RR,RLのロック傾向を比較しながら昇圧勾配が等
しくなるように調整することとしてもよい。
【0036】更に、昇圧勾配調整による補正制御は、図
6のフローチャートに示す処理が行なわれ、図10に示
すように制御されるものである。即ち、図6は、図5の
ステップ204で行なわれる補正制御の一例を示すもの
で、先ずステップ301において、後方の車輪RR,R
Lの何れが先にロック傾向となって減圧モードが開始し
たかが判定される。車輪RRが先にロック傾向となって
減圧モードが開始した場合には、ステップ302に進み
車輪RRについて減圧モードが所定のn回(例えば2
回)連続している状態か否かが判定され、そうであれば
ステップ303にて他方の後輪である車輪RL側の昇圧
勾配が所定レベル上昇され、昇圧速度が早くなる。一
方、ステップ301において車輪RLが先にロック傾向
となって減圧モードが開始したと判定された場合には、
ステップ304に進み車輪RLについて減圧モードが所
定のn回(例えば2回)連続している状態か否かが判定
され、そうであればステップ305にて車輪RL側の昇
圧勾配が所定レベル降下され、昇圧速度が遅くなる。
【0037】尚、昇圧勾配調整を行なう場合においては
ポンプ21,22の昇圧勾配を二つの液圧系統で夫々独
立して調整し得るように構成する必要がある。従って、
図示は省略するが、ポンプ21,22として、例えば吐
出量を調整し得る可変容量タイプのポンプを用いるか、
あるいはモータ20を二個設けポンプ21,22の各々
に別個のモータを接続し、夫々独立した制御を行なうこ
ととなる。
【0038】上記図6の実施例における作動状況を図1
0を参照して説明すると、t1時及びt2時と例えば2
回続けて車輪RR(実線)が車輪RL(破線)より先に
ロック圧に達し車輪RRに基づいて両車輪の減圧モード
が設定された場合には、t2時の直後に行なわれる車輪
RR側の増圧作動における昇圧勾配が所定レベル降下さ
れる。t3時に至っても車輪RRが先にロック圧に達し
車輪RRに基づき減圧モードが設定されている場合に
は、t4時にて車輪RR側の昇圧勾配が更に所定レベル
降下される。t5時に至って車輪RLの方が先にロック
圧に達するようになると、車輪RRの昇圧勾配はそのと
きの値に維持される。そして、t5、t6時と2回続け
て車輪RLに基づき減圧モードが設定された場合には、
車輪RR側の昇圧勾配が所定レベル上昇される。而し
て、t7時では車輪RRが先にロック圧に達しているの
で、車輪RR側の昇圧勾配はそのときの値に維持され
る。このように、車輪RR側の昇圧勾配を調整しなが
ら、車輪RR,RLのホイールシリンダ液圧が近似する
ように補正制御が行なわれる。尚、車輪RL側の昇圧勾
配を調整することとしてもよく、両者の昇圧勾配を交互
に調整することとしてもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下の効果を奏する。即ち、本発明によれば、特にダ
イアゴナル2系統ブレーキシステムにおける各液圧系統
のホイールシリンダ毎に戻し用液圧路を設けると共に、
各液圧系統にリザーバ及び液圧ポンプを介装し、各ホイ
ールシリンダ内のブレーキ液をリザーバに収容すると共
に、液圧ポンプによってリザーバ内のブレーキ液をホイ
ールシリンダに戻す方式のアンチスキッド制御装置にお
いて、後方両側の車輪に対するローセレクト同時制御を
行なう際、補正手段によって両車輪のホイールシリンダ
内の液圧制御を車輪選択手段の選択結果に応じて補正す
ることができるので、後方両側の車輪に関し、適切な同
時制御を以って、安定した制動作動を行なうことができ
る。
【0040】また、請求項2又は3に記載のように、補
正手段を高速側減圧遅延手段又は低速側減圧延長手段と
した装置においては、簡単な制御で後方両側の車輪に関
し適切な同時制御を実行することができる。
【0041】また、請求項4に記載のように、補正手段
をデューティ制御手段とした装置にあっては、後方両側
の車輪に関し迅速且つ適切に同時制御を実行することが
できる。
【0042】更に、請求項5に記載のように、補正手段
を昇圧勾配調整手段とした装置によれば、後方の車輪の
昇圧勾配を適切に調整し円滑に同時制御を実行すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンチスキッド制御装置の概要を示す
ブロック図である。
【図2】本発明のアンチスキッド制御装置の実施例の全
体構成図である。
【図3】図2の電子制御装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図4】本発明の一実施例におけるアンチスキッド制御
の処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施例における後輪液圧制御の処理
を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施例における補正制御の処理を示
すフローチャートである。
【図7】本発明の補正制御の一例による作動状況を示す
グラフである。
【図8】本発明の補正制御の他の例による作動状況を示
すグラフである。
【図9】本発明の補正制御の更に他の例による作動状況
を示すグラフである。
【図10】上記図6の補正制御の作動状況を示すグラフ
である。
【図11】従来のアンチスキッド制御装置における車両
後方両側の車輪のホイールシリンダ液圧の制御状況を示
すグラフである。
【符号の説明】
2 液圧発生装置 2a マスタシリンダ, 2b ブースタ 3 ブレーキペダル 10 電子制御装置 20 電動モータ 21,22 ポンプ 23,24 リザーバ 31〜36 電磁弁(液圧制御装置) 41〜44 車輪速度センサ 51〜54 ホイールシリンダ FR,FL,RR,RL 車輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 泰浩 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の前方及び後方の両側の車輪の各々
    に装着し制動力を付与するホイールシリンダと、該ホイ
    ールシリンダの各々にブレーキ液を供給し液圧を付与す
    る液圧発生装置と、前記車両前方右側のホイールシリン
    ダ及び前記車両後方左側のホイールシリンダに対して前
    記液圧発生装置のブレーキ液を供給する第1の液圧系統
    と、前記車両前方左側のホイールシリンダ及び前記車両
    後方右側のホイールシリンダに対して前記液圧発生装置
    のブレーキ液を供給する第2の液圧系統と、前記第1及
    び第2の液圧系統の各々における前記液圧発生装置と前
    記ホイールシリンダの各々との間に介装し各ホイールシ
    リンダ内の液圧を制御する第1及び第2の液圧制御装置
    と、該第1及び第2の液圧制御装置と前記第1及び第2
    の液圧系統のホイールシリンダの各々を連通接続する戻
    し用液圧路と、該戻し用液圧路の各々に接続し前記ホイ
    ールシリンダ側に吐出口を有する第1及び第2の液圧ポ
    ンプと、該第1及び第2の液圧ポンプの吸入口側に夫々
    接続し所定容量のブレーキ液を貯蔵し得る第1及び第2
    のリザーバと、前記車輪の各々の車輪速度を検出する車
    輪速度検出手段と、該車輪速度検出手段の出力信号に応
    じて前記第1及び第2の液圧制御装置並びに前記第1及
    び第2の液圧ポンプを駆動し、前記第1及び第2の液圧
    制御装置を介して各ホイールシリンダ内のブレーキ液を
    夫々前記第1及び第2のリザーバに収容すると共に、前
    記第1の液圧ポンプの作動に応じて前記第1のリザーバ
    内のブレーキ液を前記車両前方右側及び後方左側のホイ
    ールシリンダに戻し、前記第2の液圧ポンプの作動に応
    じて前記第2のリザーバ内のブレーキ液を前記車両前方
    左側及び後方右側のホイールシリンダに戻し、各ホイー
    ルシリンダ内の液圧を増減して制動力を制御する制動力
    制御手段を備え、該制動力制御手段により前記車両後方
    両側の車輪に対する制動力を低速側の車輪速度に基づい
    て同時制御するアンチスキッド制御装置において、前記
    制動力制御手段は、前記車輪速度検出手段が検出した前
    記車両後方両側の車輪の車輪速度に基づき低速側の車輪
    を選択する車輪選択手段と、該車輪選択手段の選択結果
    及び前記車輪速度検出手段の出力信号に応じて前記第1
    及び第2の液圧制御装置を駆動し各ホイールシリンダ内
    の液圧を制御する第1及び第2の駆動制御手段と、該第
    1及び第2の駆動制御手段による前記車両後方両側のホ
    イールシリンダ内の液圧制御に対し前記車輪選択手段の
    選択結果に応じて補正する補正手段とを備えたことを特
    徴とするアンチスキッド制御装置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段が、前記後方両側の車輪の
    うち高速側の車輪に対する前記第1及び第2の駆動制御
    手段の一方による減圧作動開始を、低速側の車輪に対す
    る前記第1及び第2の駆動制御手段の他方による減圧作
    動開始より所定時間遅くする高速側減圧遅延手段である
    ことを特徴とする請求項1記載のアンチスキッド制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段が、前記後方両側の車輪の
    うち低速側の車輪に対する前記第1及び第2の駆動制御
    手段の一方による減圧作動時間を、高速側の車輪に対す
    る前記第1及び第2の駆動制御手段の他方による減圧作
    動時間より所定時間長くする低速側減圧延長手段である
    ことを特徴とする請求項1記載のアンチスキッド制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段が、前記後方両側の車輪の
    うち低速側の車輪に対し前記第1及び第2の駆動制御手
    段の一方により緩増圧作動と減圧作動を所定の時間割合
    で繰り返すデューティ制御手段であることを特徴とする
    請求項1記載のアンチスキッド制御装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段が、前記後方両側の車輪の
    うち一方側の車輪に対する前記第1及び第2の駆動制御
    手段の一方による減圧作動が所定回数連続して行なわれ
    たときに、他方側の車輪に対する前記第1及び第2の駆
    動制御手段の他方による液圧制御の昇圧勾配を調整する
    昇圧勾配調整手段であることを特徴とする請求項1記載
    のアンチスキッド制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002356156A (ja) * 2001-05-30 2002-12-10 Toyota Motor Corp 車輌用制動制御装置
JP2007331538A (ja) * 2006-06-14 2007-12-27 Advics:Kk アンチスキッド制御装置
JP2009096211A (ja) * 2007-10-12 2009-05-07 Advics Co Ltd アンチスキッド制御装置
JP2009179322A (ja) * 2009-05-22 2009-08-13 Advics Co Ltd アンチロックブレーキ制御装置

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