JP2697079B2 - アンチロック制御装置 - Google Patents

アンチロック制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両制動時の車輪のロックを防止するアン
チロック制御装置に関し、特に制御中にポンプにより減
圧を行うものに関する。
〔従来の技術〕
従来、この種のアンチロック制御装置では、ホイール
シリンダのブレーキ油圧を減圧するためのリザーバ及び
増圧するためのポンプを備えている。
また、ブレーキ油圧をリザーバに逃がさないで、直接
ポンプによって減圧するものも提案されている。簡素な
例では後2輪のホイールシリンダ油圧を同時に1個のポ
ンプで共通使用して減圧するものがあり、別の例として
各車輪毎に独立したポンプを配置するものもある。
〔発明が解決しようとする課題〕
前者のものでは、リザーバのために、この部分の機械
的ユニットを小型・低コスト化できないという問題があ
る。
また、後者のものでは、リザーバレスではあるが、ホ
イールシリンダのブレーキ油圧を各々独立に制御でき
ず、ホイールシリンダ間のブレーキ油圧に圧力差がある
場合、高圧側のみ減圧でき、低圧側の減圧ができないと
いう問題がある。
各車輪のホイールシリンダ毎にポンプを配置すれば、
ブレーキ油圧の独立制御は可能ではあるが、ポンプの個
数が増加し、小型・低コスト化が不十分である。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、小型・
低コスト化が可能で、ホイールシリンダ間のブレーキ油
圧に圧力差がある場合も減圧可能なアンチロック制御装
置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、 マスタシリンダから1対の車輪のホイールシリンダへ
ブレーキ油圧を加える油圧系統と、 この油圧系統に設けられ、前記1対のホイールシリン
ダのブレーキ油圧を減圧するための共通のポンプと、 前記ブレーキ系統に設けられた1対の3ポート2位置
弁と、 前記2位置弁を制御する電子制御手段とを備え、 前記2位置弁は、それぞれ第1位置で前記マスタシリ
ンダと前記ホイールシリンダとの間を連通し、かつ前記
減圧ポンプの吸入側と前記ホイールシリンダとの間を遮
断し、第2位置で前記マスタシリンダと前記ホイールシ
リンダとの間を遮断し、かつ前記減圧ポンプの吸入側と
前記ホイールシリンダとの間を連通するよう構成され、 前記電子制御手段は、前記1対の2位置弁が第2位置
にある時間の少なくとも一部が重なり合わないよう前記
1対の2位置弁をデューティ制御すべく構成され、車輪
のロックを防止するようにしたという技術的手段を採用
する。
〔作用〕
各ホイールシリンダは、3ポート2位置弁によって第
1位置でマスタシリンダ側に、第2位置で共通のポンプ
側に連通される。そして、ホイールシリンダの減圧は、
2位置弁が第2位置のとき共通のポンプによって行われ
る。電子制御手段は、2位置弁をデューティ制御してお
り、かつ1対の2位置弁が第2位置にある時間の一部が
重なり合わないように制御しているので、この重なり合
わない時間では低圧側のホイールシリンダのブレーキ油
圧が減圧される。
〔実施例〕
以下、本発明を図に示す一実施例により説明する。前
輪駆動自動車のX配管2系統油圧ブレーキシステムを示
す第1図において、1はマスタシリンダ、2はブレーキ
ペダルである。各車輪(右前輪11、左前輪21、右後輪3
1、左後輪41)は、各々ブレーキ用のホイールシリンダ1
2,22,32,42を有しており、さらに各車輪の速度を検出す
る車輪速度センサ13,23,33,43が設置されている。
マスタシリンダ1は、第1、第2の油圧系統用のタン
デム型のもので、第1油圧系統では固定絞り14、2位置
弁15を介して右前輪11のホイールシリンダ12にブレーキ
油圧を加え、また、プロポーショニングバルブ(Pバル
ブという)44、2位置弁45を介して左後輪41のホイール
シリンダ42にブレーキ油圧を加える。第2油圧系統で
は、同様に固定絞り24、2位置弁25を介して左前輪21の
ホイールシリンダ22へ油圧を加え、また、Pバルブ34、
2位置弁35を介して右後輪31のホイールシリンダ32へ油
圧を加える。各2位置弁15,25,35,45は、電磁式3ポー
ト2位置弁であって、各Aポートはマスタシリンダ側油
圧配管に接続され、各Bポートは各々ホイールシリンダ
側に接続されている。また、2位置弁15,45のCポート
は、各々チェック弁16,46を介してポンプ51の吸入側
へ、2位置弁25,35のCポートは、各々チェック弁26,36
を介してポンプ52の吸入側へ接続されている。
ポンプ51,52は、構造的には一体構成されており、1
つの電動モータにより共通駆動され、その吐出側は2位
置弁15,25のAポート側配管に接続されており、また、
その位置制御(オン/オフ)は電子制御ユニット(ECU
という)60により制御される。
ECU60は、各車輪速度センサ13,23,33,43からの出力信
号が入力され、これらの信号に基づいて車輪速度、車輪
加速度等を演算し、これらの演算値等に基づいて、2位
置弁15,25,35,45をデューティ制御し、かつポンプ51,52
の駆動を指令する。
ECU60は、マイクロコンピュータ式のもので、CPU、制
御用のプログラムやデータを記憶してあるROM、演算デ
ータを一時記憶するRAM、各センサ、弁、ポンプに接続
されるI/Oユニット等から構成されている。
第2図は、第1図における1輪分の構成を抜き出した
ものを示し、第3図は駆動信号波形とブレーキ圧力波形
を示すもので、第2図及び第3図により作動を説明す
る。
(i)通常ブレーキ時 2位置弁15は、非通電状態で第2図(A)に示す位置
にあり、またポンプ51も非駆動状態となっている。この
ため、ブレーキペダル2が踏み込まれることによって発
生するマスタシリンダ1のブレーキ圧力は、2位置弁15
を介してホイールシリンダ12に直接作用し、右前輪11に
ブレーキ力が発生する。
(ii)アンチロック制御時 走行中のブレーキ動作によって、右前輪11のロック傾
向が強くなると、アンチロック制御が開始される。アン
チロック制御が開始されると、第3図(A)に示すよう
にECU60はポンプ51を駆動するようにオン指令信号を出
力する。これにより、ポンプ51がアンチロック制御中に
常に連続駆動される。さらに第3図(B),(C)に示
すようにECU60は2位置弁15をデューティ制御して、ホ
イールシリンダ12のブレーキ圧力PWを調節する。
ここで、2位置弁15は、非通電時(第1位置)第2図
(A)に示すようにA−Bポート間が連通され、この結
果、マスタシリンダ側のブレーキ油圧によりホイールシ
リンダ12のブレーキ油圧PWは増圧される。
他方、2位置弁15は、通電時(第2位置)第2図
(B)に示すようにB−Cポート間が連通され、この結
果、ポート51の駆動によりホイールシリンダ12内のブレ
ーキ油圧はPWは減圧される。
第3図における周期Tは一定(例えば20〜50msecの所
定値)で、その中の減圧時間TR(2位置弁15のON時間)
を変化させることによって平均的油圧変化を制御して緩
増圧、緩減圧を行う。以後、この周期Tに対する減圧時
間TRの比(TR/T)×100(%)をデューティ比Dと呼
ぶ。
なお、2位置弁15のデューティ制御において、デュー
ティ比Dを大きくするほど減圧傾向が強まり、デューテ
ィ比Dを小さくするほど増圧傾向が強まる。
次に、ECU60が実行するアンチロック制御の処理の一
例を第4図のフローチャートに示し、以下、このフロー
チャートに基づいて詳細に説明する。
ステップ100では初期化を行い、ステップ101では13,2
3,33,43によって検出された車輪速度信号に基づいて、
各車輪速度(右前輪速度VFR、左前輪速度VFL、右後輪速
度VRR、左後輪速度VRL)を演算する。ステップ102で
は、ステップ101で演算された各車輪速度の変化から各
車輪の加速度WRF,WFL,WRR,WRLが演算される。ステップ1
003では推定車体速度VB、推定車体加速度WBが以下の式
によって演算される。
VB(n)=MED(VB(n-1)−α・tc,Vwmax, VB(n-1)+α・tc) ………(a) Vwmax=MAX(VFR,VFL,VRL) ………(b) WB =(VB(n)−BB(n-1))/tc ………(c) ここで、MEDは中間値、MAXは最大値を意味する。ま
た、式(a)におけるVB(n)の添字(n)は今回演算した
値、(n-1)は前回演算した値であることを示す。そし
て、α1は車体加速度の減速度上限、加速度上限で
あり、前回演算された車体速度VB(n-1)と今回演算され
る車体速度VB(n)との速度差を制限するものである。な
お、tcは車体速度を演算する周期(例えば4〜10msecの
所定値)である。
ステップ104では、ステップ103にて演算した推定車体
速度VBに基づいて、車輪のロック傾向を判定するための
基準速度VSを作成する。すなわち、推定車体速度VBをK0
倍(K0=0.7〜0.95)し、目標とするスリップ率に対応
する速度を求め、その速度からオフセット速度V0を引い
たものを基準速度VSHとする。
VS=K0VB−V0 ………(d) ここで、推定車体速度VBをK0倍した速度K0VBからオフ
セット速度V0を引くのは、推定車体速度VBが小さくなっ
たときにも推定車体速度VBと基準速度VSとにオフセット
速度V0よりも大きい速度差を持たせるためである。
ステップ105では、ステップ103,104で求めた推定車体
加速度WBと基準速度VSとに基づいて、各車輪のロック傾
向を表すパラメータ(以下、車輪パラメータ)XFR,XFL,
XRR,XRLを次式によって演算する。
**=A・(V**−VS)+B・(W**−WB) ………(e) ここで、式(e)のX**及びV**等の記号**
FR,FL,RR,RLのいずれかを表す。
式(e)で計算される車輪パラメータX**は、X
**>0のときその車輪にはロック傾向がなく、X**
≦のときロック傾向があることを意味し、|X**|の値
はロック傾向の強さを表す。そして、アンチロック制御
中は、X**≦0であれば保持または減圧される。
ステップ106ではすでにアンチロック制御が開始され
ているか否かを判定し、制御が開始されていればステッ
プ109に進み、開始されていなければステップ107に進
む。
ステップ107では、各車輪のロック傾向が判定され
る。すなわち、ステップ105で求めた各車輪の車輪パラ
メータW**と制御開始レベル−KW(KW:正の定数)と
を比較する。この結果、いずれかの車輪パラメータW
**の1つでも−KWより小さいと判定されると、ステッ
プ108に進んでアンチロック制御を開始する。一方、ス
テップ107で全ての車輪パラメータWFR,WFL,WRR,WRLが−
KW以上であると判定されると、いずれの車輪もロック傾
向がないものとして、ステップ101に戻る。
ステップ108では、図示しないモータによってポンプ5
1を駆動(ON状態)して、アンチロック制御を開始す
る。
ステップ109では、全ての車輪パラメータXFR,XFL,
XRR,XRLが0より大きい状態がTe秒(例えば0.5〜2秒)
以上続いたか否かが判定される。この判定結果が肯定で
あると、車輪のロック傾向は完全に抑えられたとして、
ステップ110に進む。ステップ110では、ポンプ51を非駆
動状態(OFF状態)にするとともに、2位置弁15への通
電を止めて(OFF状態)アンチロック制御を終了し、ス
テップ101に戻る。一方、ステップ109で判定結果が否定
であるときには、車輪のクロック傾向がまだ完全に抑え
られていないので、ステップ111にて各車輪11,21,31,41
についてアンチロック制御を実行する。
ステップ111では、各車輪のロック傾向の強さ|X**
|に応じて、2位置弁15,25,35,45を駆動するデューテ
ィ比が右前輪、左前輪、右後輪、左後輪の順で演算す
る。
ステップ112では、演算した各車輪のデューティ比の
補正が必要か否かを判定し、補正が必要であればステッ
プ101へ戻り、補正が必要であればステップ113へ進み、
デューティ比の演算値の補正を行い、ステップ101へ戻
る。ステップ112では、具体的にはデューティ比の演算
値が100%であるか否か判定する。例えば、右前輪用2
位置弁15のデューティ比の演算値が100%であると、ス
テップ113へ進み、右前輪と対の関係にある左後輪の2
位置弁45のデューティ比を強制的に0%に補正する。な
お、2位置弁15,45のデューティ比の演算値が共に100%
であると、ロック傾向の大きさ|X**|を判定し、ロッ
ク傾向の大きい車輪側を優先して補正する。
電磁弁15,25,35,45はデューティ比の値にしたがっ
て、第5図に示す割込ルーチンにより順次駆動される。
この割込ルーチンは、時間T/4(Tはデューティ制御の
1周期)毎に起動され、実行される。まず、ステップ21
0でカウンタNの値を判定し、その値に応じてステップ2
20(N=0の場合)、ステップ230(N=1の場合)、
ステップ240(N=2の場合)、ステップ250(N=3の
場合)のうち一つへ進む。
ステップ220では右前輪用の2位置弁15を通電(ON)
し、デューティ比の演算値に対応した2位置弁15の通電
(ON)時間をソフトウエアタイマーにセットする。同様
に、ステップ230〜250では、各々2位置弁25,35,45のON
信号、ON時間を制御する。
その後、ステップ260では、カウンタNの値に1を加
算し、ステップ270でN=4以外の場合はそのまま割込
ルーチンを終了してOUTへ抜け、N=4の場合はステッ
プ280でN=0としてOUTへ抜ける。
なお、ソフトウエアタイマーは4つ設定されており、
CPUに内蔵されているフリーランニングカウンタの値を
監視し、設定された、ON時間が終了すると各2位置弁の
駆動信号をオフ(OFF)する。
上記構成において、第6図〜第9図によりアンチロッ
クロック制御中の制御波形について説明する。まず、第
6図において(a)は第1油圧系統(右前輪(FR)と左
後輪(RL))のホイールシリンダ圧力PWを示し、(b)
〜(e)は各々右前輪(FR)、左後輪(RL)、左前輪
(FL)、右後輪(RR)の2位置弁の駆動信号を示してい
る。
ここでは、前輪のブレーキ圧力が後輪のブレーキ圧力
より高く制御されている状態を示している。時刻t1にお
いて、割込ルーチンのステップ220により、2位置弁15
はオン(ON)となり、右前輪のブレーキ油圧は第6図
(a)で示すようにTR時間の間減圧される。この際、2
位置弁45は非通電(OFF)であり、増圧状態となってい
る。時刻t1よりT/4時間経過し、時刻t2になると、ステ
ップ230により2位置弁25はONとなり、左前輪のブレー
キ圧力は減圧される。さらに、時刻t2よりT/4時間経過
し、時刻t3になると、ステップ240により2位置弁45がO
Nとなり、第6図(a)に示すように左後輪のブレーキ
圧力が減圧される。また、時刻t3よりT/4時間経過し、
時刻t4になるとステップ250により、2位置弁35がONと
なり、右後輪のブレーキ圧力が減圧される。
この状態では、第6図(b),(c)に示すように右
前輪FRと左後輪RLのデューティ制御の位相をT/2ずらし
ており、第1油圧系統の2位置弁15と45のON(減圧)時
間が重なり合っていないため、ブレーキ圧力の低い左後
輪でもON時間に応じた減圧が可能である。
また、第7図に示すように2位置弁15と45のON時間の
一部が重なり合った場合、この重なり期間THの間は圧力
の高い右前輪のブレーキ液が優先してポンプ51に吸入さ
れるため、左後輪のブレーキ圧力は、第7図(a)に示
すように圧力保持の状態となる。しかし、右前輪用の2
位置弁15がOFFとなり、重なり合っていない時間TXに左
後輪のブレーキ圧力は減圧状態となり、このような場合
にも左後輪のブレーキ圧力をデューティ制御によって調
圧できる。
なお、第1油圧系統の2位置弁15,45が共にオンとな
った時に、チェック弁16,46の作用によりブレーキ圧力
の高いホイールシリンダから低い方のブレーキシリンダ
にブレーキ液が流れ込み、そのブレーキ圧力を上昇しな
いようにしている。
さらに、例えば左後輪がロック寸前で急減圧が必要と
する場合がある。この状況でブレーキ圧力保持となると
所望の急減圧ができない恐れがある。この場合、第4図
に示すステップ111で、左後輪の2位置弁45のデューテ
ィ比が100%と計算される。このため、ステップ112を通
り、ステップ113でデューティ比補正が行われる。この
補正では第1油圧系統の左後輪と対をなす右前輪の2位
置弁15のデューティ比が無条件で0%に補正される。
すなわち、第8図(c)に示すように、時刻t5におい
て2位置弁45の駆動デューティ比が100%と演算される
と、時刻t6において2位置弁15の駆動デューティ比が40
%と演算されても0%に補正され、第8図(b)の破線
で示すようなON信号は出力されない。
こうして、急減圧を必要とする左後輪のブレーキ圧力
を優先して第8図(a)に示すように減圧する。左後輪
のブレーキ圧力が充分減圧され、時刻t7で示すように2
位置弁45がOFFされると、右前輪のブレーキ圧力は、時
刻t8以降のサイクルでは通常のデューティ制御される。
なお、ステップ111で、2位置弁15,45のデューティ比
の演算値が共に100%となった場合は、ロック傾向|X
**|の大きい方を判定し、大きい方を優先して減圧す
る。
上記実施例では、4輪のデューティ制御の位相をT/4
ずつずらしたが、こうすれば各車輪の2位置弁のデュー
ティ制御によって発生するマスタシリンダの圧力脈動が
平滑化され、ブレーキペダルのキックバックや、車体振
動、制御音を低減することができる。
また、4輪のデューティ制御の位相をすべてT/4ずつ
ずらすのではなく、2輪ずつを一対にして一対同士は同
位相で多の一対と位相をT/2ずつずらすようにしても良
い。この場合も一対の組み方はどのようにしても良い。
また、場合によっては位相をずらさなくても良い。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明においては、リバーザレス化
でき、かつ一対のホイールシリンダの減圧を共通の1つ
のポンプで行うことができ、小型・低コスト化を達成で
きる。さらに、低圧側のホイールシリンダのブレーキ油
圧も減圧でき、十分かつ安定アンチロック性能を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の構成を示す構成図、第2
図(A),(B)は、第1図図示実施例の1輪のついて
示す構成図、第3図は第1図図示実施例の作動を説明す
るタイムチャート、第4図、第5図は制御の一例を示す
フローチャート、第6図〜第8図は作動説明に供するタ
イムチャートである。 1……マスタシリンダ,11,21,31,41……車輪,12,22,32,
42……ホイールシリンダ,15,25,35,45……2位置弁,51,
52……ポンプ,60……電子制御ユニット(電子制御手
段)。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスタシリンダから1対の車輪のホイール
    シリンダへブレーキ油圧を加える油圧系統と、 この油圧系統に設けられ、前記1対のホイールシリンダ
    のブレーキ油圧を減圧するための共通のポンプと、 前記ブレーキ系統に設けられた1対の3ポート2位置弁
    と、 前記2位置弁を制御する電子制御手段とを備え、 前記2位置弁は、それぞれ第1位置で前記マスタシリン
    ダと前記ホイールシリンダとの間を連通し、かつ前記減
    圧ポンプの吸入側と前記ホイールシリンダとの間を遮断
    し、第2位置で前記マスタシリンダと前記ホイールシリ
    ンダとの間を遮断し、かつ前記減圧ポンプの吸入側と前
    記ホイールシリンダとの間を連通するよう構成され、 前記電子制御手段は、前記1対の2位置弁が第2位置に
    ある時間の少なくとも一部が重なり合わないよう前記1
    対の2位置弁をデューティ制御すべく構成され、車輪の
    ロックを防止するようにしたアンチロック制御装置。
  2. 【請求項2】前記電子制御手段が、前記1対のホイール
    シリンダの一方のブレーキ油圧を急減圧する際、前記2
    位置弁の一方を第2位置に制御すると共に、前記2位置
    弁の他方をその間第1位置に保持するよう構成されてい
    る請求項1記載のアンチロック制御装置。
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