JPH088035B2 - 直線型温度ヒユーズの製造方法 - Google Patents

直線型温度ヒユーズの製造方法

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JPH088035B2
JPH088035B2 JP5290A JP5290A JPH088035B2 JP H088035 B2 JPH088035 B2 JP H088035B2 JP 5290 A JP5290 A JP 5290A JP 5290 A JP5290 A JP 5290A JP H088035 B2 JPH088035 B2 JP H088035B2
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insulating cylinder
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low melting
flux
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孝志 石岡
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は直線型温度ヒューズの製造方法に関するもの
である。
<従来の技術> 直線タイプの合金型温度ヒューズは、第4図に示すよ
うに、リード線1′,1′間に低融点可溶合金片3′を溶
接により橋設し、該低融点可溶合金片3′上にフラック
ス層4′を設け、同低融点可溶合金片3′に絶縁筒6′
を被せ、絶縁筒各端と各リード線との間を接合剤5′,
5′、例えばエポキシ樹脂で封止した構成である。この
合金型温度ヒューズの作動機構は、保護すべき電気機器
が過電流によって発熱すると、その発生熱によって低融
点可溶合金片が溶融し、この溶融合金が表面張力に基づ
く球状化により分断して通電を遮断することにある。こ
の場合、フラックスは、合金片表面に酸化皮膜があって
も、加熱溶融下での強力な活性作用によってその酸化物
を可溶化し、上記の球状化分断作用を促進するものであ
って、合金型温度ヒューズの作動上、不可欠な構成要素
である。
この直線型温度ヒューズを製造する場合、従来におい
ては、リード線間に低融点可溶合金片を溶接し、該合金
片上にフラックスを塗布し、次いで、絶縁筒を低融点可
溶合金片上に挿通し、而るのち、絶縁筒各端と各リード
線との間をエポキシ樹脂によって封止している。
<解決しようとする課題> 上記において、リード線と低融点可溶合金片とを溶接
するには、リード線(銅線)端にフラックスを塗布し、
リード線端部を加熱して、このリード線端に接する低融
点可溶合金片端面を溶融させ、この溶融端面をリード線
端に溶着させており、フラックスのリード線端部表面へ
のたれ流れが避けられない。而るに、このフラックスを
リード線端部に付着したままにしておくと、上記封止エ
ポキシ樹脂体とリード線との間にフラックス膜が介在す
ることになって高温度での封止性を保証し難い。従っ
て、低融点可溶合金片とリード線とを溶接したのち、封
止工程までの間にリード線端を洗浄して上記付着フラッ
クスを除去することが必要であり、このため、製造工程
の煩雑化が余儀なくされている。
本発明の目的は、上記洗浄作業の省略を可能ならし
め、製造工程の簡易化を図った直線型温度ヒューズの製
造方法を提供することにある。
<課題を解決するための手段> 本発明に係る直線型温度ヒューズの製造方法は、絶縁
筒の両端部内周面に絶縁筒各端から所定の距離を隔てた
各箇所において突出段面を設け、該絶縁筒内に低融点可
溶金属片並びにフラックスを納め、先端に膨出頭部を有
するリード線の当該膨出頭部前面の周囲部を上記突出段
面に近接させた状態で各頭部と低融点可溶金属片とを溶
接することを特徴とする方法である。
<実施例の説明> 以下、図面により本発明の実施例について説明する。
第1図は本発明において使用するリード線Aを示し、
円形の膨出頭部1を先端に備えている。この膨出頭部の
形成には、銅線の先端に円形銅ピースを溶接するとか、
銅線の先端を溶融して球状化し、この球状部を円形膨出
状にプレス成形する方法を用いることができる。
第2図Aは本発明において使用する絶縁筒Bを示し、
両端部内周面に絶縁筒各端から所定の距離(通常、リー
ド線外径の2〜5倍)を隔てた各箇所において突出段面
2,2を設けてある。この突出段面2は第2図Bに示すよ
うに中間部の縮径によって、また第2図Cに示すよう
に、各端近傍部の縮径によっても設けることもできる。
これら突出段面2の内郭寸法は上記リード線膨出部1の
外郭寸法よりも小としてある。また、両突出段面2,2間
の距離は、後述する低融点可溶合金片の長さよりもやや
短くしてある。上記絶縁筒には、耐熱性材料を使用し、
耐熱性プラスチックの他セラミックスを用いることがで
きる。
本発明の方法によって直線型温度ヒューズを製造する
には、まず、第3図Aに示すように絶縁筒B内に低融点
可溶合金片3並びにフラックス4を収容する。この場
合、絶縁筒B内に低融点可溶合金片3を挿入し、次い
で、フラックス4を注入する方法、フラックス4を塗着
した低融点可溶合金片3を絶縁筒B内に挿入する方法等
を用いることができる。
低融点可溶合金片並びにフラックスを絶縁筒内に収容
したのちは、絶縁筒Bの両端にリード線A,Aの先端部を
挿入し、各リード線Aの膨出頭部1の前面を低融点可溶
合金片3の各端に当接し、各リード線A,Aを加熱し、上
記の頭部前面に接する低融点可溶金属片端面30を溶融さ
せ、フラックスの活性作用のもとで第3図Bに示すよう
に、低融点可溶金属片3とリード線A,Aとを溶接する。
溶接終了後は、第3図Cに示すように、接合剤5,5例
えば、常温硬化性のエポキシ樹脂を絶縁筒各端と各リー
ド線との間に滴下塗布し、該樹脂の硬化によって封止を
行う。
上記の溶接時中、リード線の膨出頭部が絶縁筒各端部
内の突出段面に近接しているから、これらの間の隙間は
僅小乃至は密接状態にあり、フラックスの溶融活性化に
もかかわらず、リード線端部へのフラックスのたれ流れ
を抑制し得、リード線端部へのフラックスの付着を回避
できる。従って、エポキシ樹脂体とリード線との間を強
力に接着でき、優れた封止性を保証できる。
<発明の効果> 本発明に係る直線型温度ヒューズの製造方法は、上述
した通りの構成であり、絶縁筒内のフラックスを用い、
かつ該フラックスをリード線の膨出頭部で堰き止めリー
ド線端部へのたれ流れを防止して、リード線端と低融点
可溶金属片を溶接しているから、リード線端部の洗浄を
行うことなしに絶縁筒端の封止エポキシ樹脂と各リード
線との間を強力に接着できる。而して、リード線端部の
洗浄が不要となるので、製造方法の簡略化を図り得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明において使用するリード線の一例を示す
説明図、第2図A、第2図B並びに第2図Cはそれぞれ
本発明において使用する絶縁筒を示す説明図、第3図
A、第3図B並びに第3図Cは本発明の実施例の作業手
順を示す説明図であり、第3図Aは溶接直前の状態を、
第3図Bは溶接直後の状態を、第3図Cは接合剤による
封止直後の状態をそれぞれ示している。第4図は従来の
直線型温度ヒューズを示す説明図である。 A……リード線、B……絶縁筒、1……膨出頭部、2…
…突出段面、3……低融点可溶金属片、4……フラック
ス。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁筒の両端部内周面に絶縁筒各端から所
    定の距離を隔てた各箇所において突出段面を設け、該絶
    縁筒内に低融点可溶金属片並びにフラックスを納め、先
    端に膨出頭部を有するリード線の当該膨出頭部前面の周
    囲部を上記突出段面に近接させた状態で各頭部と低融点
    可溶金属片とを溶接することを特徴とする直線型温度ヒ
    ューズの製造方法。
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