JP2504294Y2 - 温度ヒュ―ズ - Google Patents

温度ヒュ―ズ

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JP2504294Y2
JP2504294Y2 JP1989089276U JP8927689U JP2504294Y2 JP 2504294 Y2 JP2504294 Y2 JP 2504294Y2 JP 1989089276 U JP1989089276 U JP 1989089276U JP 8927689 U JP8927689 U JP 8927689U JP 2504294 Y2 JP2504294 Y2 JP 2504294Y2
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metal piece
thermal fuse
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flux
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利記 柿崎
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Uchihashi Estec Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は直線型の温度ヒューズの改良に関するもので
ある。
〈従来の技術〉 ヒューズエレメントに低融点可溶金属片を用いた温度
ヒューズにおいては、過電流による電気機器の発熱時、
その発生熱によってヒューズエレメントを溶断し、機器
への通電を遮断して機器を過電流から保護している。か
かる温度ヒューズとして、第4図に示すようにリード導
体1′・1′を一直線状にて互に対向させ、これらリー
ド導体間に低融点可溶金属片2′を橋設し、該金属片上
にフラックス3′を塗布し、両リード導体間に跨って絶
縁筒5′を挿通し、各絶縁筒両端と各リード導体との間
を封止剤6′・6′(例えば、エポキシ樹脂)で封止す
るものが知られている。
この温度ヒューズの作動メカニズムは、保護すべき電
気機の発熱により、ヒューズエレメントである低融点可
溶金属片が溶融し、この溶融金属がリード導体1′に、
その導体材(銅)の材質に基づく親和力により引張られ
て分断されることにある。而るにその引張力が小さいと
きは、溶融金属の分断が生じにくく、温度ヒューズの作
動迅速性を保証し得ない。
このため、従来、第5図のようにリード導体の先端に
カップ部11′を形成し、溶融金属をカップ部の広い面積
部分で吸引して、上記の引張力を大とすることが知られ
ている。
〈解決しようとする課題〉 しかしながら、従来の温度ヒューズにおいては、温度
ヒューズが実際に作動するまでに、保護すべき電気機器
のヒートサイクルにより、温度ヒューズの作動温度より
も低温の温度範囲において繰り返えし加熱され、その加
熱によりフラックスが溶融し、その溶融フラックスがリ
ード導体を伝ってエポキシ樹脂封止部に達し、その溶融
フラックスの強い活性力のために、エポキシ樹脂封止部
のシール性低下を惹起するおそれがある。
上記第5図の温度ヒューズにおいても、溶融フラック
スが絶縁筒5′の内面に滴下し、絶縁筒内面を伝って封
止部6′に達する可能性があるから、かかる不合理は解
消されない。従来、絶縁筒内の各リード導体部分に低融
点可溶金属との濡れ性の良いカップ部材を挿通し、各カ
ップ部材の外面を封止材の内面に密着させた温度ヒュー
ズも公知であり(実開昭57−141346号公報)、この温度
ヒューズにおいては、上記溶融フラックスの封止材への
接触を防止できる。しかしながら、温度ヒューズ作動時
のアーク熱による気化で発生する衝撃圧力でリード導体
が抜脱し易く、危険である。
本考案の目的は、温度ヒューズの迅速作動、封止部内
面のフラックスからの保護並びに温度ヒューズ作動時で
のリード導体の抜脱防止等を良好に達成できる直線型の
温度ヒューズを提供することにある。
〈課題を解決するための手段〉 本考案に係る温度ヒューズは、一直線状にて互いに対
向せるリード導体間に低融点可溶金属片を接続し、該金
属片上にフラックスを塗布し、該フラックス塗布金属片
上に絶縁筒を挿通し、絶縁筒両端のそれぞれと各リード
導体との間を封止剤で封止せる直線型温度ヒューズにお
いて、外周が絶縁筒内面に近接せるスカート状金属片
を、低融点可溶金属のそれぞれに隣接せる各リード導体
端部に取着し、各スカート状金属片と各封止剤との内面
との間に空間を設けたことを特徴とする構成である。
〈実施例の説明〉 以下、図面により本考案の実施例について説明する。
第1図は本考案の一実施例を示す縦断面図である。
第1図において、1・1は一対のリード導体であり一
直線状で対向している。このリード導体には通常、線径
が0.2mm〜1.0mmの銅線を使用する。2はリード導体間に
接続した線状の低融点可溶金属片であり、該金属片と各
リード導体とは溶接してある。この低融点可溶金属片に
は温度ヒューズの作動温度に応じた所定融点のものを使
用し、Sn、Pbを主体とし、Cd、Bi等を添加して融点を適
度に調節したものを使用できる。低融点可溶金属片の線
径は、通常リード導体の0.8〜1.2倍である。3は低融点
可溶金属片上に塗布したフラックスであり、ロジン(天
然ロジン、精製ロジン、重合ロジン、変成ロジン、水添
ロジン、不均化ロジン)を主成分とし、必要に応じて活
性剤(ジエチルアミンの塩酸塩、臭酸塩)を添加したも
のを使用できる。4・4は各リード導体端部に取着した
スカート状の金属片であり、根元を低融点可溶金属片に
隣接させてある。このスカート状金属片には通常、銅材
を使用し、また、リード導体との取着状態の安定化のた
めに、第2図に示すように根元側に、割を有するスリー
ブ部41を設けることができる。第1図において5は絶縁
筒であり、両リード導体に跨って挿通してある。この絶
縁筒には耐熱性プラスチック、セラミック、ガラス等を
用いることができる。この絶縁筒の内径はリード導体径
の1.5〜3.0倍であり、絶縁筒内面と上記傘状金属片外周
とは近接させてある。6・6は絶縁筒各端と各リード導
体とを封止せる封止剤であり、この封止剤の内面と上記
のスカート状金属片4との間には空間を設けてある。こ
の封止剤には、常温硬化性のエポキシ樹脂を使用でき
る。上記温度ヒューズを製造するには、イリード導体に
スカート状金属片を仮取着し、ロリード導体間に低融点
可溶金属片を溶接し、ハ低融点可溶金属片上にフラック
スを塗布し、ニスカート状金属片を低融点可溶金属片に
近接する位置まで移動させて当該スカート状金属片の最
終的取着を行い、ホ次いで、絶縁筒を挿通し、ヘ而るの
ちに、絶縁筒両端を封止剤で封止する作業手順によるこ
とができる。
上記において、温度ヒューズにより保護すべき電気機
器が過電流のために発熱し、当該温度ヒューズの低融点
可溶金属片が溶融すると、この溶融金属がスカート状金
属片の材質に基づく親和力で引張られて、スカート状金
属片の表面に濡れ拡がっていき溶融金属が分断し、この
分断後も金属の溶融状態が保持されている限り、上記濡
れ拡がりが進行し、分断距離が拡大されていく。而る
に、濡れ面をスカート状の広い面積としているので、上
記引張力を大きくでき、分断を高速度で行わせ得、分断
ギャップ間に発生するアークの持続時間を短くできる。
このアークによりフラックスが気化し、スカート状金
具間の空間の圧力が上昇するが、各スカート状金具と絶
縁筒内面との間が単に近接されているに過ぎないから、
この近接箇所からの圧力濡れにより上記圧力上昇の急峻
性が緩和される。
また、保護すべき電気機器のヒートサイクルによっ
て、フラックスが溶融しても、フラックス3と封止部6
との間に存在するスカート状金属片4が溶融フラックス
に対し仕切りとして機能するから、溶融フラックスの封
止部6への接触を防止でき、封止部6を安定に保持でき
る。この場合、スカート状金属片と絶縁筒内面との間
に、溶融フラックスがその表面張力のために漏出しない
隙間があっても、何ら問題はない。
上記スカート状金属片の拡開方向は第3図に示すよう
に第1図とは逆方向とすることもできる。θ=0の場
合、放射状濡れ拡がりを達成できない。従って、10°<
θ<80°または10°<θ<80°とすることが望まし
い。
〈考案の効果〉 本考案に係る温度ヒューズにおいては、溶融金属に対
するスカート状金属片の広い濡れ面積のために、作動の
迅速性を保証できる。
また、迅速作動のためにアーク持続時間を短くでき、
フラックスのアーク熱による気化で発生する内圧をそれ
だけ低くできと共に、内圧に対するスカート状金具から
の圧力濡れにより内圧上昇の急峻性を緩和できるから、
温度ヒューズ作動時でのリード導体の抜脱をよく防止で
きる。
更に、機器のヒートサイクルによりフラックス溶融し
ても、封止部内面に向けての溶融フラックスの流動をス
カート状金属片により防止でき、封止部を安定に保持で
きる。
従って、本考案によれば迅速作動性、封止部内面のフ
ラックスからの保護並びに温度ヒューズ作動時でのリー
ド導体の抜脱防止等を良好に達成できる直線型の温度ヒ
ューズを提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す縦断面図、第2図は本
考案において使用するスカート状金属片を示す側面図、
第3図は本考案の別実施例を示す縦断面図、第4図は従
来例を示す縦断面図、第5図は他の従来例の作動状態を
示す説明図である。 1……リード導体、2……低融点可溶金属片 3……フラックス層、4……スカート状金属片 5……絶縁筒、6……封止剤

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一直線状にて互いに対向せるリード導体間
    に低融点可溶金属片を接続し、該金属片上にフラックス
    を塗布し、該フラックス塗布金属片上に絶縁筒を挿通
    し、絶縁筒両端のそれぞれと各リード導体との間を封止
    剤で封止せる直線型温度ヒューズにおいて、外周が絶縁
    筒内面に近接せるスカート状金属片を、低融点可溶金属
    のそれぞれに隣接せる各リード導体端部に取着し、各ス
    カート状金属片と各封止剤の内面との間に空間を設けた
    ことを特徴とする温度ヒューズ。
JP1989089276U 1989-07-28 1989-07-28 温度ヒュ―ズ Expired - Lifetime JP2504294Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6017775Y2 (ja) * 1981-02-28 1985-05-30 日本電気ホームエレクトロニクス株式会社 温度ヒユ−ズ
JPS6017777Y2 (ja) * 1982-09-01 1985-05-30 資 岡崎 温度ヒユ−ズ

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JPH0328635U (ja) 1991-03-22

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