JPH0867361A - 自動原稿送り装置 - Google Patents

自動原稿送り装置

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Publication number
JPH0867361A
JPH0867361A JP33518594A JP33518594A JPH0867361A JP H0867361 A JPH0867361 A JP H0867361A JP 33518594 A JP33518594 A JP 33518594A JP 33518594 A JP33518594 A JP 33518594A JP H0867361 A JPH0867361 A JP H0867361A
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JP
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paddle
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Application number
JP33518594A
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English (en)
Inventor
Atsusane Kobayashi
厚実 小林
Mamoru Akiyama
守 秋山
Satoru Matsuki
悟 松木
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Canon Finetech Nisca Inc
Original Assignee
Nisca Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】部品点数を増大させること無く、また、機構を
複雑化すること無く、原稿を確実に1枚づつに分離させ
ることの出来る自動原稿送り装置を提供する。 【構成】原稿分離取込手段は、前記装置本体内に取り込
まれた原稿を搬送方向に沿って案内する原稿ガイド部材
120と、この原稿ガイド部材120の上方に配設さ
れ、一方向に沿って回転駆動される分離駆動シャフト1
24と、この分離駆動シャフト124に同軸に固定され
た原稿分離ローラ122と、この原稿分離ローラ122
に圧接される分離パッド128と、前記原稿分離ローラ
122の少なくとも一側に位置する状態で、前記分離駆
動シャフト124に固定され、該分離駆動シャフト12
4の回転に伴い、前記原稿ガイド部材120上で最上位
置にある原稿を、該原稿分離ローラ122と分離パッド
128との転接部に手繰り寄せるためのパドル144
A;144Bとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、原稿取り込み口が一
側に形成された装置本体と、この装置本体内に配設さ
れ、前記原稿取り込み口を介して該装置本体内に取り込
まれた複数の原稿を1枚づつ分離して搬送するための原
稿分離取込手段とを具備した自動原稿送り装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子複写装置等の画像読み取
り機能を有する装置の、原稿が画像読み取り位置に載置
されるプラテンガラス上に、原稿を自動的に搬送するた
めの自動原稿送り装置としては、種々知られており、実
用に供されている。このような自動原稿送り装置におい
ては、原稿トレイ上にセットされた複数の原稿を1枚づ
つに分離した状態でプラテンガラスに向けて搬送される
ように構成されており、このような分離取り込みするた
めの機構としては、例えば、原稿上にあるピックアップ
ローラを回転駆動して、これの回転により原稿を分離ロ
ーラまで搬送すると共に、分離ローラまで搬送された原
稿を、この分離ローラとこれに圧接された摩擦部材との
摩擦係数の違いに基づき1枚づつに分離して、プラテン
ガラス上に搬送するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなピックアップローラを用いた分離機構では、ピック
アップローラの駆動部や支持部材等が必要となり、部品
点数の増大や、機構が複雑化する問題があり、解決が要
望されている。また、分離動作に確実性が乏しく、往々
にして、原稿が2枚取りされる事態が発生し、この観点
からも、解決が要望されている。
【0004】
【発明の目的】この発明は、上述した事情に鑑みてなさ
れたもので、この発明の目的は、部品点数を増大させる
こと無く、また、機構を複雑化すること無く、原稿を確
実に1枚づつに分離させることの出来る自動原稿送り装
置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述し課題を解決し、目
的を達成するため、この発明に係わる自動原稿送り装置
は、例えば、請求項1の記載によれば、原稿取り込み口
が一側に形成された装置本体と、この装置本体内に配設
され、前記原稿取り込み口を介して該装置本体内に取り
込まれた複数の原稿を1枚づつ分離して搬送するための
原稿分離取込手段とを具備し、この原稿分離取込手段
は、前記装置本体内に取り込まれた原稿を搬送方向に沿
って案内する原稿ガイド部材と、この原稿ガイド部材の
上方に配設され、一方向に沿って回転駆動される分離駆
動シャフトと、この分離駆動シャフトに同軸に固定され
た原稿分離ローラと、この原稿分離ローラに圧接される
分離パッドと、前記原稿分離ローラの少なくとも一側に
位置する状態で、前記分離駆動シャフトに固定され、該
分離駆動シャフトの回転に伴い、前記原稿ガイド部材上
で最上位置にある原稿を、該原稿分離ローラと分離パッ
ドとの転接部に手繰り寄せるためのパドルとを備えるこ
とを特徴としている。
【0006】
【実施例の説明】以下に、この発明に係わる自動原稿送
り装置の一実施例の構成を、添付図面を参照して詳細に
説明する。
【0007】[全体構成の概略説明]図1に示すよう
に、この一実施例の自動原稿送り装置10は、詳細な図
示を省略する電子複写装置Cの上面の後端縁に回動自在
に取り付けられ、この電子複写装置Cの上面に配設され
たプラテンガラスP(図2に示す)を全面的に覆う閉塞
位置と、この閉塞位置から上方に回動され、プラテンガ
ラスPを全面的に開放する開放位置との間で回動自在に
設定されている。
【0008】この自動原稿送り装置10は図1に示す閉
塞位置にある状態で、この自動原稿送り装置10の図中
左側に取り付けられた原稿トレイ12上に載置された少
なくとも1枚の原稿Dを、自動的にプラテンガラスP上
に取り込み搬送して複写動作に供し、この原稿Dの複写
動作の終了に伴い原稿DをプラテンガラスP上から取り
出して、排紙台14上に排出するように構成されてい
る。一方、この自動原稿送り装置10は、図示していな
いが開放位置にある状態で、複写動作が起動されても、
何ら原稿搬送動作を実行しないように構成されている。
【0009】[自動原稿送り装置10の概略構成の説
明]この自動原稿送り装置10は、図2に示すように、
電子複写装置Cの上面後端縁に図示しないヒンジを介し
て取り付けられると共に、電子複写装置Cの上面全体を
覆うことが出来る様に構成された装置本体としての外装
カバー16を備え、この外装カバー16の図中左側面に
は、原稿取り込み口18が形成されると共に、この原稿
取り込み口18に連通した状態で、原稿トレイ12が着
脱自在に取り付けられている。この原稿トレイ12は、
取り付け状態において、図中右下がりの傾斜状態となる
ように設定されている。また、この外装カバー16の上
面には、凹部20が形成されており、この凹部20の底
部により複写済みの原稿Dが排出される排紙台14が規
定されている。また、この凹部20の図中左側面には、
複写済みの原稿Dが排出される排出口22が形成されて
いる。
【0010】この外装カバー16内には、図中左側に位
置すると共に、上述した原稿取り込み口18に連通した
状態で、原稿取り込み口18から挿入された原稿Dを1
枚1枚に分離した状態でプラテンガラスP上に取り込む
ための原稿分離取込機構24が配設されている。また、
この外装カバー16の下面には、上述したプラテンガラ
スPを全面的に覆う状態で、原稿押さえシート26が配
設されている。この原稿押さえシート24は、図3に示
すように、原稿分離取込機構26に対向する図中左側縁
の幅方向(即ち、原稿Dの搬送方向に直交する方向)に
沿う中央部には、矩形状の切り欠き28が形成されてお
り、この切り欠き28内に位置した状態で、図4に示す
ように、原稿搬送機構30が配設されている。
【0011】この原稿搬送機構30は、詳細は後述する
が、原稿分離取込機構24を介して取り込まれた原稿D
を図中左方向にも、また、右方向にも搬送することが出
来るように構成されている。また、再び図2に示すよう
に、この原稿搬送機構30の左上方には、原稿搬送機構
30により図中左方に搬送されてきた複写済みの原稿D
を排出するための原稿排出機構32が配設されている。
【0012】ここで、外装カバー16の下面の左側に
は、原稿自動送り装置10の閉塞状態において、丁度、
プラテンガラスPの左側端縁に対向する位置に、プラテ
ンガラスP上の原稿Dの停止位置、即ち、原稿複写位置
を正確に規定するためのストッパ機構34が配設されて
いる。
【0013】以下に、この自動原稿送り装置10を構成
する個々の機構及び部品について、詳細に説明する。
【0014】[原稿押さえシート26の説明]この原稿
押さえシート26は、可撓性を有する薄い合成樹脂製フ
ィルムから、原稿Dに対して充分に小さい摩擦係数を有
して形成されている。この原稿押さえシート26は、使
用最大サイズの原稿よりも僅かに大きく設定されてい
る。また、この原稿押さえシート26の上面には、図2
及び図3に示すように、上述した切り欠き28を除く部
分の、原稿Dの搬送方向に関して左端部、中央部、右端
部の合計3カ所で、夫々、原稿Dの幅方向に沿って延出
するフレーム部材36A、36B、36Cが接着剤等を
介して固着されている。これらフレーム部材36A、3
6B、36Cは、各々の両端で、外装カバー16の下面
に所定量だけ上下動可能な状態で吊り下げられている。
また、各フレーム部材36A、36B、36Cの両端部
は、原稿押さえシート26よりも夫々僅かに外方に突出
している。
【0015】詳細には、図5に示すように、各フレーム
部材36A、36B、36Cの両端部の左右の側縁に
は、外装カバー16に向けて突出する一対の吊持片37
A、37Bが夫々一体的に取り付けられており、各吊持
片37A、37Bは、弾性変形可能になされている。各
吊持片37A、37Bの先端(上端)には、係止フック
38A、38Bが突出形成されている。また、外装カバ
ー16の下面には、各フレーム部材36A、36B、3
6Cの両端に対応する位置に、取り付け用凹部16aが
各々形成されており、各取り付け用凹部16aの左右の
開口端縁を規定する位置に、対応する係止フック38
A、38Bが夫々係止される張り出し片16b、16c
が突出形成されている。
【0016】このようにして、原稿押さえシート26を
外装カバー16に取り付けるに際しては、外装カバー1
6に3本のフレーム部材36A、36B、36Cを下方
から近接させ、夫々の両端部に形成した吊持片37A、
37Bを、夫々に対応する取り付け用凹部16a内に挿
入させる。これにより、各吊持片37A、37Bは、一
旦弾性変形して互いに内方に偏位した後、各々の係止フ
ック38A、38Bが対応する張り出し片16b、16
cに係合することになる。このようにして、各フレーム
部材36A、36B、36Cは、外装カバー16の下面
に脱落不能な状態でスナップ係合することになる。
【0017】尚、原稿押さえシート26を外装カバー1
6から取り外すに際しては、操作者の手指により一対の
吊持片37A、37Bを互いに内方に弾性変形させるこ
とにより、上述したスナップ係合が解除され、簡単に各
フレーム部材36A、36B、36C(従って、原稿押
さえシート26)は外装カバー16から取り外されるこ
ととなる。また、これらフレーム部材36A、36B、
36Cが外装カバー16に取り付けられている状態にお
いて、各吊持片37A、37Bの先端と、凹部16aの
天井面との間に規定される間隙により、各フレーム部材
36A、36B、36は、図中上下方向に沿って変位可
能な状態に設定されている。
【0018】また、各フレーム部材36A、36B、3
6Cの両端部の上面には、上述した一対の吊持片37
A、37Bの丁度中間に位置した状態で、支持ポスト3
9が植設されている。この支持ポスト39には、後述す
るコイルスプリング41が外嵌される事になる。
【0019】ここで、各フレーム部材36A、36B、
36Cの、原稿押さえシート26より突出する両端部の
下面には、図5に示すように、一対の突起40A、40
Bが一体的に突出形成されている。これら突起40A、
40Bは、下方に突出する円弧面を有すると共に、原稿
Dの搬送方向に沿って互いに離間した状態で形成されて
いる。これら突起40A、40Bの突出量Gは、使用最
大厚さを有する原稿の厚さよりも僅かに大きく設定され
ている。また、各フレーム部材36A、36B、36C
の夫々の吊り下げ位置では、図6に示すように、外装カ
バー16との間にコイルスプリング41が介設されてお
り、各フレーム部材36A、36B、36Cを下方に付
勢している。
【0020】これにより、この自動原稿送り装置10を
閉塞位置に回動した状態において、各フレーム部材36
A、36B、36Cは、プラテンガラスPの上面に確実
に当接する事になり、突起40A、40Bを介して、プ
ラテンガラスPの上面と原稿押さえシート26の下面と
の間に、所定の間隙Gが形成されることになる。従っ
て、プラテンガラスPと原稿押さえシート26との間で
原稿Dが搬送可能な状態が確実に達成されると共に、例
えカールした原稿Dであったとしても、プラテンガラス
P上に実質的に密着した状態が達成されることになる。
【0021】ここで、この自動原稿送り装置10が装着
される電子複写装置Cは、原稿DがプラテンガラスP上
に、両者の中心線が一致した状態で載置されるように設
定されており、また、複数種類の原稿サイズを複写する
ことが出来るように構成されている。このため、この一
実施例においては、再び図4に一点鎖線で示すように、
上述した切り欠き28の大きさは、使用最小サイズの原
稿DMINよりも一回り小さく設定されている。この結
果、例え最小サイズの原稿DMINがプラテンガラスP
上に取り込まれる場合においても、この切り欠き28に
収容された原稿搬送機構30により確実に原稿複写位置
まで搬送されることになると共に、複写動作時におい
て、この原稿搬送機構30が誤って複写されることが確
実に防止されることになる。
【0022】[揺動フレーム42A、42Bの説明]ま
た、再び図3に示すように、上述した原稿押さえシート
26の切り欠き28の幅方向両側に位置する舌片部分2
6A、26Bの上面には、夫々の全面に渡り揺動フレー
ム42A、42Bが接着剤等を介して固着されている。
ここで、各揺動フレーム42A、42Bは、各々の右端
部で、左側のフレーム部材36Aの左側端縁に揺動自在
に軸支されており、各々の左端部を、後述する揺動機構
44の揺動レバー46A、46Bに各々連結されてい
る。換言すれば、原稿押さえシート26の図中左端部、
即ち、原稿分離取込機構24に対向する側の端部は、揺
動機構44により上下動自在に支持されているものであ
る。
【0023】ここで、各揺動フレーム42A、42Bの
外方端部は、対応する舌片部分26A、26Bの外方端
縁よりも僅かに外方に突出しており、各突出端部の下面
には、上述した突起40A、40Bが同様に形成されて
いる。
【0024】尚、図7に実線の全線で示すように、揺動
レバー46A、46Bが下位置に揺動されている場合に
は、原稿押さえシート26の左側端部、即ち、両舌片部
分26A、26Bの左側端部は、夫々の先端部分が後述
するストッパ機構34の位置規制部材の先端に乗り上げ
た状態となり、また、図7に実線の半線で示すように、
揺動レバー46A、46Bが上位置に揺動されている場
合には、原稿押さえシート26の左側端部は、プラテン
ガラスP上から上方に大きく離間するように設定されて
いる。
【0025】[揺動機構44の説明]ここで、この揺動
機構44は、図3、図7及び図8に示すように、原稿押
さえシート26の図中左端縁の左上方に配設されると共
に、幅方向に沿って延出する揺動駆動シャフト48を備
え、この揺動駆動シャフト48には、上述した揺動レバ
ー46A、46Bが後述する態様で取り付けらえてい
る。これら揺動レバー46A、46Bの先端には、連結
ピン50A、50Bが互いに対向する状態で植設されて
おり、これら連結ピン50A、50Bを夫々介して、揺
動フレーム42A、42Bに連結されている。
【0026】この揺動駆動シャフト48の後方部には、
図9に示すように、後方に位置する(即ち、図中上方に
位置する)第2の揺動レバー46Bよりも更に後方に位
置した状態で、従動歯車52が配設されており、この従
動歯車52は、その軸方向位置を係止された状態で回転
自在に揺動駆動シャフト48に嵌合している。この従動
歯車52には、後述する駆動機構54の伝達歯車198
しており、この駆動機構54の可逆転の動作により、図
中時計方向、または、反時計方向に回転駆動されること
になる。この従動歯車52の後方端面には、従動スリー
ブ56が揺動駆動シャフト48に同軸に一体的に連接さ
れている。
【0027】また、この揺動駆動シャフト48には、従
動歯車52から後方(図中上方)に離間した状態で、係
止リング58が一体的に取り付けられている。この係止
リング58の前方端面には、伝達スリーブ60が同軸に
一体的に連接されている。そして、従動歯車52と係止
リング58との間には、従動スリーブ56及び伝達スリ
ーブ60の夫々の外周面に股がって巻回された状態で、
コイルスプリングから構成されるトルクリミッタ部材6
2が図中左巻き状態で外嵌されている。そして、このト
ルクリミッタ部材62は、その前方(図中下方)端部に
おいて、従動スリーブ54に係止されており、また、そ
の後方端部を、係止リング58の前方端面に弾性的に当
接している。
【0028】従って、駆動機構54により従動歯車52
が図9において時計方向に回転駆動される場合には、ト
ルクリミッタ部材62は締まる方向に回転されることに
なり、これによりトルクリミッタ部材62は従動スリー
ブ56と伝達スリーブ60との外周面に緊密に巻き付け
られ、従動歯車52と係止リング56とは、トルクリミ
ッタ部材62を介して機械的に連結された状態で、一体
的に回転することになる。即ち、駆動機構54の従動歯
車52を図中時計方向に回転させようとする駆動力は揺
動駆動シャフト48にそのまま伝達され、この揺動駆動
シャフト48は図中時計方向に回転駆動されることにな
る。
【0029】また、駆動機構54により従動歯車52が
図9において反時計方向に回転駆動される場合には、ト
ルクリミッタ部材62は緩む方向に回転されることにな
り、これにより係止リング58は、トルクリミッタ部材
62の圧接力のみを介して従動歯車52に係合すること
になる。従って、揺動駆動シャフト48にこれを停止さ
せようとする負荷が作用していない状態においては、従
動歯車52の回転に伴い揺動駆動シャフト48は一体的
に回転駆動されることになるが、一旦、揺動駆動シャフ
ト48にこれを停止させようとする負荷が作用すると、
揺動駆動シャフト48は即座にその回転を停止し、トル
クリミッタ部材62の後方端部は係止リング58の前方
端面に摺接することになる。即ち、従動歯車52の図中
反時計方向の回転に拘らず、係止リング56(従って、
揺動駆動シャフト48)は何ら回転しない状態となる。
【0030】一方、この揺動駆動シャフト48の前方部
には、第1の揺動レバー46Aの基端部が回動自在に外
嵌されており、この基端部の後方端面には、第1の従動
スリーブ64Aが同軸に一体的に連接されている。ま
た、この揺動レバー46Aよりも更に後方に位置した状
態で、第1の係止リング66Aが揺動駆動シャフト48
に一体的に取り付けられている。この第1の係止リング
66Aの前方端面には、第1の伝達スリーブ68Aが同
軸に一体的に連接されている。そして、第1の揺動レバ
ー46Aと第1の係止リング66Aとの間には、第1の
従動スリーブ64A及び第1の伝達スリーブ68Aの夫
々の外周面に股がって巻回された状態で、コイルスプリ
ングから構成される第1のトルクリミッタ部材70A
が、図中左巻き状態で外嵌されている。そして、この第
1のトルクリミッタ部材70Aは、その後方端部におい
て、第1の係止リング66Aに係止されており、また、
その前方端部を、第1の揺動レバー46Aの後方端面に
弾性的に当接している。
【0031】従って、駆動機構54により揺動駆動シャ
フト48(従って、第1の係止リング66A)が図9に
おいて反時計方向に回転駆動される場合には、第1のト
ルクリミッタ部材70Aは締まる方向に回転されること
になり、これにより第1のトルクリミッタ部材70Aは
第1の従動スリーブ64Aと第1の伝達スリーブ68A
との外周面に緊密に巻き付けられ、第1の揺動レバー4
6Aと第1の係止リング66Aとは、第1のトルクリミ
ッタ部材70Aを介して機械的に連結された状態で、一
体的に回転することになる。即ち、駆動機構54による
揺動駆動シャフト48を図中反時計方向に回転させよう
とする駆動力は、第1の揺動レバー46Aにそのまま伝
達され、この第1の揺動レバー46Aは図中反時計方向
に回転駆動されることになる。
【0032】また、駆動機構54により揺動駆動シャフ
ト48が図9において時計方向に回転駆動される場合に
は、第1のトルクリミッタ部材70Aは緩む方向に回転
されることになり、これにより第1の揺動レバー46A
は、第1のトルクリミッタ部材70Aの圧接力のみを介
して第1の係止リング66Aに係合することになる。従
って、第1の揺動レバー46Aにこれを停止させようと
する負荷が作用していない状態においては、第1の係止
リング66Aの回転に伴い第1の揺動レバー46Aは一
体的に回転駆動されることになるが、一旦、第1の揺動
レバー46Aにこれを停止させようとする負荷が作用す
ると、第1の揺動レバー46Aは即座にその回転を停止
し、第1のトルクリミッタ部材70Aの前方端部は第1
の揺動レバー46Aの後方端面に摺接することになる。
即ち、揺動駆動シャフト48の図中時計方向の回転に拘
らず、第1の揺動レバー46Aは何ら回転しない状態と
なる。
【0033】他方、この揺動駆動シャフト48の後方部
には、第2の揺動レバー46Bの基端部が回動自在に外
嵌されており、この基端部の前方端面には、第2の従動
スリーブ64Bが同軸に一体的に連接されている。ま
た、この第2の揺動レバー46Bよりも更に前方に位置
した状態で、第2の係止リング66Bが揺動駆動シャフ
ト48に一体的に取り付けられている。この第2の係止
リング66Bの後方端面には、第2の伝達スリーブ68
Bが同軸に一体的に連接されている。そして、第2の揺
動レバー46Bと第2の係止リング66Bとの間には、
第2の従動スリーブ64B及び第2の伝達スリーブ68
Bの夫々の外周面に股がって巻回された状態で、コイル
スプリングから構成される第2のトルクリミッタ部材7
0Bが、図中右巻き状態で外嵌されている。そして、こ
の第2のトルクリミッタ部材70Bは、その前方端部に
おいて、第2の係止リング66Bに係止されており、ま
た、その後方端部を、第2の揺動レバー46Bの前方端
面に弾性的に当接している。
【0034】従って、駆動機構54により揺動駆動シャ
フト48(従って、第2の係止リング66B)が図9に
おいて反時計方向に回転駆動される場合には、第2のト
ルクリミッタ部材70Bは締まる方向に回転されること
になり、これにより第2のトルクリミッタ部材70Bは
第2の従動スリーブ64Bと第2の伝達スリーブ68B
との外周面に緊密に巻き付けられ、第2の揺動レバー4
6Bと第2の係止リング66Bとは、第2のトルクリミ
ッタ部材70Bを介して機械的に連結された状態で、一
体的に回転することになる。即ち、駆動機構54による
揺動駆動シャフト48を図中反時計方向に回転させよう
とする駆動力は、第2の揺動レバー46Bにそのまま伝
達され、この第2の揺動レバー46Bは図中反時計方向
に回転駆動されることになる。
【0035】また、駆動機構54により揺動駆動シャフ
ト48が図9において時計方向に回転駆動される場合に
は、第2のトルクリミッタ部材70Bは緩む方向に回転
されることになり、これにより第2の揺動レバー46B
は、第2のトルクリミッタ部材70Bの圧接力のみを介
して第2の係止リング66Bに係合することになる。従
って、第2の揺動レバー46Bにこれを停止させようと
する負荷が作用していない状態においては、第2の係止
リング66Bの回転に伴い第2の揺動レバー46Bは一
体的に回転駆動されることになるが、一旦、第2の揺動
レバー46Bにこれを停止させようとする負荷が作用す
ると、第2の揺動レバー46Bは即座にその回転を停止
し、第2のトルクリミッタ部材70Bの前方端部は第2
の揺動レバー46Bの後方端面に摺接することになる。
即ち、揺動駆動シャフト48の図中時計方向の回転に拘
らず、第2の揺動レバー46Bは何ら回転しない状態と
なる。
【0036】このように揺動機構44は構成されている
ので、揺動駆動シャフト48が図中反時計方向に回動し
て、揺動レバー46A、46Bが反時計方向に回動され
た場合、即ち、上方に揺動された場合には、揺動レバー
46A、46Bは図7に示すストッパ72に当接して、
上位置を規定されることになる。このように揺動レバー
46A、46Bが図7において実線の半線で示すように
上位置に揺動された場合において、反時計方向に回動し
ている従動歯車52は、トルクリミッタ部材62が係止
リング58に対して摺動することにより、揺動駆動シャ
フト48に対して空回りすることとなる。
【0037】このように揺動レバー46A、46Bが上
位置に揺動されている状態で、原稿押さえシート26の
左側端部は、プラテンガラスPから上方に大きく離間す
ることになる。従って、原稿分離取込機構24で原稿ト
レイ12上から取り込まれた原稿Dは、この大きく開い
たプラテンガラスPと原稿押さえシート26との間を介
して、プラテンガラスP上に送り込まれ、このようにし
て、原稿Dはジャムする事無く、確実にプラテンガラス
P上に取り込まれることになる。
【0038】また、揺動駆動シャフト48が図中時計方
向に回動して、揺動レバー46A、46Bが時計方向に
回動された場合、即ち、下方に揺動された場合には、揺
動レバー46A、46Bはこれらが連結された揺動フレ
ーム42A、42BがプラテンガラスP上に当接するこ
とにより、下位置を規定されることになる。このように
揺動レバー46A、46Bが図7において実線の全線で
示すように下位置に揺動されている場合において、時計
方向に回動している第1及び第2の係止リング66B、
66Aは、対応するトルクリミッタ部材70A、70B
が夫々揺動レバー46A、46Bに対して摺動すること
により、揺動駆動シャフト48に対して空回りすること
になる。
【0039】そして、このように揺動レバー46A、4
6Bが下位置に揺動されている状態で、揺動フレーム4
2A、42Bは、突起40A、40Bを介してプラテン
ガラスP上に当接することになる。この結果、原稿押さ
えシート26の舌片部分26A、26Bは、突起40
A、40Bを介して所定の間隙Gを確保された状態で、
プラテンガラスPに近接し、また、原稿押さえシート2
6の左側端部は、ストッパ機構34の後述する位置規制
部材上に乗り上げる状態にもたらされる。従って、後述
する原稿搬送機構30の作動により、プラテンガラスP
上の原稿Dが図中左方に搬送される場合において、原稿
Dの左端部は、この原稿押さえシート26によりプラテ
ンガラスP上に押さえ付けられ、例え原稿Dの左端部が
上方に向けてカールしていたとしても、確実に後述する
位置規制部材に当接させられることとなり、このように
して、原稿Dは常に所定の原稿複写位置に確実に停止さ
れることになる。
【0040】このように揺動機構44は構成されている
ので、駆動機構54により揺動駆動シャフト48が図中
時計方向に回転駆動されることにより、揺動レバー46
A、46B(従って、揺動フレーム42A、42B)
は、下位置に揺動され、この下位置に保持されることに
なる。また、駆動機構54により揺動駆動シャフト48
が図中反時計方向に回転駆動されることにより、揺動レ
バー46A、46B(従って、揺動フレーム42A、4
2B)は、上位置に揺動され、この上位置に保持される
ことになる。
【0041】[原稿搬送機構30の説明]一方、上述し
た原稿搬送機構30は、図4及び図6に示すように、図
示しない取り付けねじを介して外装カバー16の下面に
着脱自在に取り付けられた前後一対の支持フレーム74
A、74Bを備え、これら支持フレーム74A、74B
は、原稿押さえシート26に形成された切り欠き28内
で、原稿Dの搬送方向に沿って夫々延出する前方縁及び
後方縁に沿って延びる様に配設されている。これら支持
フレーム74A、74Bの図中左端には、切り欠き28
の開口端縁の直左方に位置した状態で、且つ、幅方向に
沿って延出した状態で、搬送駆動シャフト76が回転自
在に軸支されている。
【0042】この搬送駆動シャフト76は、その後端に
従動歯車78が同軸に固着された第1の分割シャフト部
76Aと、この第1の分割シャフト76Aの前方端に、
カップリング部材80を介して回転方向には連結され、
軸方向には着脱自在に連結される第2の分割シャフト部
76Bとから構成されている。この第2の分割シャフト
部76Bの、上述した切り欠き28の直左方に位置する
部分には、駆動プーリ82が同軸に固定されている。
尚、この従動歯車78は、上述した駆動機構54を構成
する従動歯車198に噛合している。
【0043】また、これら支持フレーム74A、74B
の図中右端には、切り欠き28の底部に対応する縁部の
直左方に位置した状態で、且つ、幅方向に沿って延出し
た状態で、従動シャフト84が回転自在に軸支されてい
る。この従動シャフト84には、駆動プーリ82と搬送
方向に関して整合した状態で、従動プーリ86が同軸に
固定されている。そして、これら駆動プーリ82と従動
プーリ86とには、両者に渡り、エンドレスの搬送ベル
ト88が張設されている。
【0044】ここで、両支持フレーム74A、74Bの
搬送方向に沿う略中間部には、幅方向に沿って延出する
支軸90が掛け渡されている。この支軸90の前後両端
には、一対の第1の揺動アーム92A、92Bが揺動自
在に軸支されている。これら第1の揺動アーム92A、
92Bの図中左端には、第1の圧接プーリ94が回転自
在に軸支されている。
【0045】尚、この第1の圧接プーリ94は、原稿押
さえシート26の両舌片部分26A、26Bの図中左端
縁よりも、僅かに切り欠き28内に入り込んだ位置に、
換言すれば、図中右方に偏位した位置に、位置決めされ
ている。また、これら第1の揺動アーム92A、92B
の図中右端と、上述した支持フレーム74A、74Bの
上端折曲片(図示せず)との間には、一対の第1のコイ
ルスプリング96A、96Bが夫々介設され、夫々が取
り付けられた第1の揺動アーム92A、92Bを引き上
げる方向に、換言すれば、第1の圧接プーリ94をプラ
テンガラスPに向けて偏位させるように付勢している。
【0046】一方、支軸90の前後両端には、上述した
第1の揺動アーム92A、92Bと入れ子状態で、一対
の第2の揺動アーム98A、98Bが揺動自在に軸支さ
れている。これら第2の揺動アーム98A、98Bの図
中右端には、第2の圧接プーリ100が回転自在に軸支
されている。一方、これら第2の揺動アーム98A、9
8Bの図中左端と、上述した支持フレーム74A、74
Bの上端折曲片との間には、一対の第2のコイルスプリ
ング102A、102Bが夫々介設され、夫々が取り付
けられた第2の揺動アーム98A、98Bを引き上げる
方向に、換言すれば、第2の圧接プーリ100をプラテ
ンガラスPに向けて偏位させるように付勢している。
【0047】このように原稿搬送機構30は構成されて
いるので、第1及び第2の圧接プーリ94、100の作
用によって、搬送ベルト88は常に所定の張力が作用し
た状態で、ピンと張った状態が維持されることになる。
また、この自動原稿送り装置10が閉塞位置にある状態
において、第1及び第2の圧接プーリ94、100の間
に位置する搬送ベルト88の部分は、プラテンガラスP
の上面に弾性的に密着し、これとの間にもたらされた原
稿Dを搬送ベルト88の走行に伴い、確実に図中左方
に、または、図中右方に搬送することが出来ることにな
る。
【0048】また、上述した構成の原稿搬送機構30に
おいては、以上の説明から明白なように、搬送駆動シャ
フト76は、カップリング部材80を介して分割可能に
成されている。従って、図示しない取り付けねじを取り
外すことにより、この原稿搬送機構30は、ユニットと
して、外装カバー16から簡単に取り外すことが出来る
ことになる。この結果、例えば消耗品としての搬送ベル
ト88の取り替えを、簡単に行うことが出来、装置の保
守・点検の作業製が向上することになる。
【0049】[ストッパ機構34の説明]上述したよう
に、原稿分離取込機構24を介して、一旦、プラテンガ
ラスP上に図中左方から取り込まれた原稿Dを、原稿搬
送機構30を逆転駆動して、図中左方に搬送させて所定
の原稿複写位置に正確に位置決めさせるために、ストッ
パ機構34が設けられている。このストッパ機構34
は、図10に示すように、原稿分離取込機構24とプラ
テンガラスPとの間に介設された位置規制部材104を
備え、この位置規制部材104は、図中左端において、
回動自在に外装カバー16に軸支されている。
【0050】ここで、この位置規制部材104には、図
示しない板ばねが下方から弾性的に当接しており、これ
により、常時、図中反時計方向の回動付勢力を受けてい
る。即ち、この位置規制部材104の図中右端は、常
時、上方へ付勢されている。尚、この位置規制部材10
4は、自動原稿送り装置10が閉塞位置にある状態にお
いて、プラテンガラスPの直左方で、幅方向略全域に渡
り延出するように取り付けられている。
【0051】また、外装カバー16の下面には、位置規
制部材104の両端であって、使用最大サイズの原稿よ
りも夫々僅かに外方に位置した状態で、取り付けステイ
106が固定されている。両取り付けステイ106の図
中左方部分には、搬送方向に沿って進退自在にプランジ
ャ108を備えた電磁ソレノイド110が夫々取り付け
られている。各電磁ソレノイド110は、これが励磁さ
れることにより、プランジャ108を引き込み駆動する
ように構成されている。また、両取り付けステイ106
の図中右方には、押し込みレバー112が幅方向に沿っ
て延出する回転軸線回りに夫々回動自在に軸支されてい
る。ここで、各押し込みレバー112は逆Y字状に形成
され、各々の分岐部において軸支されている。
【0052】ここで、各押し込みレバー112の図中上
端は、これと取り付けステイ106との間に張設された
コイルスプリング114の付勢力により、図中反時計方
向に回動付勢されている。また、各押し込みレバー11
2の図中左端には、長溝114が形成されており、各長
溝116内にプランジャ108の先端に取り付けられた
連結ピン118が嵌合して連結されている。
【0053】また、各押し込みレバー112の図中右端
は、これが連結されたプランジャ108が電磁ソレノイ
ド110から外方に突出した位置で上方に偏位し、プラ
ンジャ108が電磁ソレノイド110内に引き込まれた
位置で下方に偏位するように設定されている。尚、上方
に偏位した押し込みレバー112の図中右端に位置規制
部材104が下方から当接する上方位置において、図1
0において実線の全線で示すように、位置規制部材10
4はこれの先端がプラテンガラスPよりも上方に突出
し、この突出端縁に対して原稿Dが図中右方から当接可
能な状態となる様に設定されている。即ち、この上方位
置により、位置規制部材104の位置規制実行位置が規
定される。尚、正確には、詳細は後述するが、この位置
規制部材104の図中右端から右方に距離L’だけ離間
した位置に、原稿Dの図中左端がもたらされることによ
り、この原稿Dの複写位置が規定されるように設定され
ている。
【0054】そして、下方に偏位した押し込みレバー1
12の図中右端に下方から当接する位置において、図1
0において実線の半線で示すように、位置規制部材10
4の先端がプラテンガラスPと略面一状態となる様に設
定されている。この下方位置により、位置規制部材10
4の位置規制解除位置が規定されることになる。この位
置規制部材104が規制解除位置にある状態において、
プラテンガラスP上の原稿Dは、原稿搬送機構30の逆
駆動により、図中左方に搬送され、後述する原稿排出機
構32により、排出口22を介して排紙台14上に排出
されることになる。
【0055】以上のように構成されたストッパ機構34
においては、電磁ソレノイド110に通電されておら
ず、これが消磁されている状態で、図10に実線の全線
で示すように、コイルスプリング114の付勢力によ
り、プランジャ108は電磁ソレノイド110から突出
するように引き出されており、従って、押し込みレバー
112は上方位置に引き上げられ、これにより位置規制
部材104は規制実行位置にもたらされることになる。
【0056】一方、電磁ソレノイド110に通電され
て、これが励磁された場合にのみ、図10に実線の半線
で示すように、コイルスプリング114の付勢力に対抗
して、プランジャ108は電磁ソレノイド110内に引
き込み駆動され、従って、押し込みレバー112は下方
位置に押し下げられ、これにより位置規制部材104は
規制解除位置にもたらされることになる。
【0057】[原稿分離取込機構24の説明]原稿トレ
イ12上に載置された原稿Dを、プラテンガラスP上に
取り込むための原稿分離取込機構24は、図8及び図1
1に示すように、外装カバー16内の図中左端部に配設
されている。この原稿分離取込機構24は、図8に示す
ように、外装カバー16内に取り込まれた原稿Dを図中
右方に向けて案内するための原稿ガイド部材120を備
えている。この原稿ガイド部材120の図中左側部分の
上面は、ここに取り込まれた原稿Dの先端が当接する原
稿受け面120aが規定され、この原稿受け面120a
に原稿の搬送方向に沿って連続した上面は、原稿ガイド
面120bとして規定されている。
【0058】ここで、原稿受け面120aは、略水平に
延出するように設定され、一方、原稿トレイ12の原稿
載置面は、水平面に対して所定の鋭角で傾斜するように
設定されている。これにより、原稿受け面120aと原
稿トレイ12の原稿載置面とは、所定の鈍角で交差する
ことになる。このようにして、この一実施例において
は、この原稿受け面120aに当接した複数の原稿は、
最上位値にある原稿の先端が後述する原稿分離ローラ1
22に最も近接する状態に保持されることになる。
【0059】尚、この原稿受け面120aは、原稿Dに
対して所定の第1の摩擦係数μ1を有するように設定さ
れている。また、この原稿ガイド部材120とプラテン
ガラスPとの間に上述したストッパ機構34を構成する
位置規制部材104が介設されている。
【0060】この原稿ガイド部材120の図中左側の上
方には、上述した原稿受け面120aから僅かに上方に
浮いた状態で、原稿分離ローラ(原稿取り込みローラ)
122が回転自在に配設されている。この原稿分離ロー
ラ122は、図12に示すように、駆動機構54により
図中反時計方向にのみ沿って回転駆動される分離駆動シ
ャフト124の略中央部に同軸に固定されている。ここ
で、この原稿分離ローラ122の表面は、原稿Dに対し
て所定の第2の摩擦係数μ2を有するように設定されて
いる。
【0061】また、図11に示すように、上述した原稿
ガイド部材120の原稿受け面120aの、原稿分離ロ
ーラ122の直下方に位置する部分には、開口126が
形成されており、この開口126内には、分離パッド1
28がコイルスプリング130により上方に付勢され、
原稿分離ローラ122の下部に下方から圧接する状態で
配設されている。ここで、この分離パッド128の上面
は、プラテンガラスPの上面と略平行となるように設定
されている。また、この分離パッド122の表面は、原
稿Dに対して所定の第3の摩擦係数μ3を有するように
設定されている。
【0062】このようにして、複数の原稿Dが原稿トレ
イ12上に載置された場合、これらの原稿Dは、自重に
より原稿トレイ12の原稿載置面上を滑り落ち、原稿取
り込み口18を介して外装カバー16内にその先端が入
り込むと共に、原稿受け面120a上で最上位置の原稿
から順次、図中左方に向けて斜めに並んだ状態で配列さ
れることになる。
【0063】一方、図8及び図11に示すように、原稿
ガイド部材120の原稿ガイド面120bの図中右側の
上方には、これから僅かに上方に浮いた状態で、原稿レ
ジストローラ132が回転自在に配設されている。この
原稿レジストローラ132は、図3及び図4に示すよう
に、駆動機構54により図中反時計方向にのみ沿って回
転駆動されるレジスト駆動シャフト134の略中央部
に、3分割された状態で同軸に固定されている。詳細に
は、これら原稿レジストローラ132は、使用最小サイ
ズの原稿DMINの幅内に収まる状態で配設されてい
る。
【0064】この原稿レジストローラ132の直下方に
位置する原稿ガイド面120bの部分には、開口136
が形成されており、この開口136内には、圧接ローラ
138が板ばね140により上方に付勢され、原稿レジ
ストローラ1132の下部に下方から圧接する状態で配
設されている。
【0065】[フラッパ142の説明]ここで、再び図
8及び図11に示すように、レジスト駆動シャフト13
4には、原稿Dの搬送路を切り替えるためのフラッパ1
42がその基端部で回動自在に取り付けられている。こ
のフラッパ142は、略直角三角形状に形成され、その
直角部分においてレジスト駆動シャフト134に、図中
右方に突出するようにして取り付けられている。そし
て、このフラッパ142の図中右端は、原稿ガイド部材
120の図中右端を通過して、位置規制部材104の上
面に自重により当接している。尚、このフラッパ142
の原稿ガイド部材120に対向する辺に相当する第1の
ガイド面142aは、略平面から構成され、斜辺に相当
する第2のガイド面142bは、略円弧状に凹むように
形成されている。
【0066】このようにフラッパ142は構成されてい
るので、図13に実線の全線で示すように、ストッパ機
構34の位置規制部材104が上方の位置規制実行位置
にあろうとも、また、図13に実線の半線で示すよう
に、下方の位置規制解除位置にあろうとも、フラッパ1
42の図中右端は、常に、位置規制部材104の上面に
当接する状態が維持されることになる。
【0067】そして、原稿レジストローラ132の図中
反時計方向の回転に伴い、図中右方に取り出されてきた
原稿Dは、このフラッパ142の第1のガイド面と位置
規制実行位置にある位置規制部材104の上面との間を
通り抜けて、プラテンガラスP上に取り込まれることに
なる。一方、複写動作終了後、原稿搬送機構30の逆駆
動に伴い、プラテンガラスP上から図中左方に搬送され
てきた原稿Dは、位置規制解除位置にある位置規制部材
104の上面を通り、これに当接しているフラッパ14
2の第2のガイド面142bに乗り上げ、この第2のガ
イド面142bにより、原稿分離取込機構24に向けて
ではなく、後述する原稿排出機構32に向けて搬送され
ることになる。
【0068】[パドル144の説明]また、上述した分
離駆動シャフト124には、再び図12に示すように、
原稿分離ローラ122の両側に夫々位置した状態で、一
対のパドル144A、144Bが外嵌されている。更
に、分離駆動シャフト124には、両パドル144A、
144Bの夫々外側に隣接した状態で、原稿分離ローラ
122の外径と同一の外径にを有するように形成された
フランジ部材146A、146Bが取り付けられてい
る。
【0069】各パドル144A、144Bは、図11に
示すように、分離駆動シャフト124の外周に固定され
ると共に、原稿分離ローラ122の外径よりも小径に形
成された軸部144aと、この軸部144aの外周面か
ら接線方向に延出するパドル本体144bとから一体的
に形成されている。ここで、このパドル本体144b
は、所定の弾性を有するように形成されると共に、その
外面が原稿Dに対して所定の第4の摩擦係数μ4を有す
るように設定されている。
【0070】尚、上述した原稿ガイド部材120の原稿
受け面120aの原稿Dに対する所定の第1の摩擦係数
μ1と、原稿分離ローラ122の表面の原稿Dに対する
所定の第2の摩擦係数μ2と、分離パッド122の表面
の原稿Dに対する所定の第3の摩擦係数μ3と、パドル
本体144bの外面の原稿Dに対する所定の第3の摩擦
係数μ4との間には、以下の不等式で示される関係が規
定されている。
【0071】μ2>μ3>μ4>μ1 即ち、この不等式を原稿Dに対する摩擦係合力として捕
らえると、(原稿分離ローラ122の摩擦係合力)>
(分離パッド122の摩擦係合力)>(パドル144の
摩擦係合力)>(原稿ガイド部材120の摩擦係合力)
と表現されることになる。
【0072】ここで、原稿トレイ12上に載置した複数
の原稿Dが原稿取込口18を介して原稿分離ローラ12
2と分離パッド128との間に滑り落ちてきた状態で
は、上述したように、最上位置の原稿の先端が、原稿分
離ローラ122と分離パッド128との転接部から離れ
た位置で止まってしまっていることになる。従って、仮
にパドル144が設けられていないとすると、例え原稿
分離ローラ122が回転したとしても、最上位置の原稿
は決して分離取込されることはない状態となる。
【0073】しかしながら、この一実施例においては、
上述し様にパドル144A、144Bが設けられている
ので、原稿分離ローラ122の図中反時計の回転によ
り、先ず図14に示すように、パドル144の外面が最
上位置の原稿に係合し、これを図中右方に向けて手繰り
寄せる事になる。このパドル144A、144Bによる
手繰り寄せ動作により、最上位置の原稿は、図15に示
すように原稿分離ローラ122と分離パッド128との
転接部に強制的にもたらされ、引き続く原稿分離ローラ
122の図中反時計方向の回転により、1枚だけ分離さ
れた状態で、原稿レジストローラ132に向けて確実に
取り込まれることになる。
【0074】[パドルガイド148A、148Bの説
明]上述したように原稿分離ローラ122の回転に伴い
原稿レジストローラ132に向かって分離取込された原
稿Dは、停止中の原稿レジストローラ132と圧接ロー
ラ138との転接部に当接することになるが、詳細は後
述するが、この当接後、更に所定時間だけ原稿分離ロー
ラ122の回転が継続されることにより、この原稿Dの
中途部は上向きの凸状となる様に(即ち、所謂レジスト
ループを形成するように)変形することになる。このよ
うに変形することにより、原稿D自身の持つ剛性(所
謂、紙の腰の強さ)により、原稿Dの先端は、その幅方
向の全長に渡り、均一に原稿レジストローラ132と圧
接ローラ138との転接部に当接することになる。この
ようにして、原稿レジストローラ132の図中反時計方
向の回転に伴い、原稿DをプラテンガラスPに向けて搬
送する際における原稿Dの斜行が防止されることにな
る。
【0075】このようにして原稿Dの斜行を防止するた
めには、上述したように原稿Dが原稿レジストローラ1
32と圧接ローラ138との転接部に当接する状態にお
いて、レジストループを形成するように変形をしなけれ
ばならないものである。換言すれば、原稿分離ローラ1
22と原稿レジストローラ132との間に、原稿Dがレ
ジストループを形成するに充分な空間Sが確保される事
が必要となる。
【0076】しかしながら、上述したパドル144A、
144Bのパドル本体144bの先端の回動軌跡が、こ
の空間S内に位置すると、このパドル本体144bの先
端により原稿Dが蹴られて、上述したレジストループが
損なわれることになる。これを防止するためには、例え
ば、パドル本体144bの回転軌跡が空間内Sから外れ
るように、分離駆動シャフト124をレジスト駆動シャ
フト134から離間させれば良いことになる。しかし、
このように分離駆動シャフト124とレジスト駆動シャ
フト134との離間距離を長く取ると、装置が無用に大
型化することとなり、近年の装置の小型化の観点からは
好ましくない。
【0077】このため、この一実施例においては、再び
図11に示すように、両パドル144A、144Bの図
中右側に、これらパドル144A、144Bが分離駆動
シャフト124の回転に伴って、決して、上述した空間
Sに入り込むことが無いように、パドルガイド148
A、148Bが夫々配設されている。このパドルガイド
148A、148Bは、外装カバー16に固定された取
り付け部材150に取り付けられており、夫々の先端
は、対応するパドル144A、144Bに隣接するフラ
ンジ部材146A、146Bの近傍にまで延出してい
る。
【0078】このようにパドルガイド148A、148
Bは構成されているので、図15に示すように、パドル
144A、144Bが最上位置の原稿Dを図中左方に送
り出した後、更に分離駆動シャフト124の回転に伴っ
て図中反時計方向に回転されたとしても、図16に示す
ように、パドル144A、144Bのパドル本体144
bは、夫々の軸部144aと対応するパドルガイド14
8A、148Bとの間の間隙を通り抜けようとして、弾
性的に変形することになる。この結果、図17に示すよ
うに、パドル144A、144Bのパドル本体144b
は、決して、上述した空間S内に入り込むこと無く、元
の待機位置まで回転復帰することになる。
【0079】このようにして、この一実施例において
は、パドル144A、144Bを用いることにより、確
実に最上位置の原稿Dが、原稿分離ローラ122と分離
パッド128との転接部にもたらされ、原稿Dの分離・
取込動作が確実に実行されることになると共に、このよ
うにパドル144A、144Bを用いているにも拘ら
ず、上述した空間Sを最小の大きさに押さえた状態で装
置を大型化すること無く、レジストループを確実に形成
させて、原稿Dの先端をその幅方向全長に渡り、原稿レ
ジストローラ132と圧接ローラ138との転接部に確
実に当接させることが出来、従って、原稿Dの斜行を防
止することが出来ることになる。
【0080】また、上述したように、両パドル144
A、144Bに夫々隣接した状態で、フランジ部材14
6A、146Bを設けているので、これらパドル144
A、144Bにより手繰り寄せられた原稿Dが、パドル
ガイド148A、148Bの上方に入り込んで、ジャム
ることが確実に防止されることになる。
【0081】[原稿排出機構32の説明]次に、図8を
参照して、上述した原稿排出機構32の構成を詳細に説
明する。
【0082】この原稿排出機構32は、上述した原稿搬
送機構30の駆動プーリ82及びストッパ機構34の位
置規制部材104の間と、排出口22との間を略円弧状
に連結する排紙ガイド152と、一部が排出口22に望
んだ状態で回転自在に軸支され、駆動機構54により図
中時計方向に沿って回転駆動される排紙ローラ154
と、図6及び図7に示すように、排紙ローラ154に圧
接して、両者の転接部に至った原稿Dを排紙ローラ15
4の図中時計方向の回転に伴い排出口22に向けて搬送
させるための圧接プレート156とを備えて構成されて
いる。
【0083】この排紙ローラ154は、後述する排紙駆
動シャフト158に同軸に固定されており、後述する駆
動機構54の駆動動作に基づいて、排紙駆動シャフト1
58が回転駆動されることに応じて、図中時計方向に沿
って回転駆動されるように設定されている。
【0084】ここで、この排紙ガイド152は、その下
部において、フラッパ142のガイド面142bから図
中右方に所定距離だけ離間すると共に、その上部におい
て、外装カバー14内に配設された配設ブロック(図示
せず)の円弧状の右側端面に対向する状態に設定されて
いる。このように排紙ガイド152は構成されているの
で、原稿搬送機構30が逆方向に駆動されることによ
り、プラテンガラスP上に位置する原稿Dは、フラッパ
142及び配設ブロックと排紙ガイド152との間で規
定される排紙通路を通って、排出口22に向けて排出搬
送されることになる。そして、このように排紙通路を通
って排出されてきた原稿Dは、その先端が排紙ローラ1
54と圧接プレート156との転接部にもたらされるこ
とにより、その後、排紙ローラ154の回転に伴い、排
紙台14上に排出されることになる。
【0085】[原稿センサの説明]以上のように構成さ
れる自動原稿送り装置10においては、原稿トレイ12
上への原稿Dのセットの有無を検出するための入口セン
サ160と、原稿レジストローラ132による原稿Dの
レジスト状態を規定するためのレジストセンサ162
と、原稿Dの排紙状態を検出するための排紙センサ16
4とが配設されている。即ち、この入り口センサ160
は、これが動作されていない状態において、原稿トレイ
12上に原稿Dが存在していないことを意味するもので
あり、これにより、所謂エンプティセンサとして機能す
ることになる。
【0086】ここで、入り口センサ160は、原稿取込
口18と原稿分離ローラ122との間の所定位置に配設
され、原稿取込口18を介して外装カバー16内にセッ
トされた原稿Dの先端により動作されるように、所謂ゲ
タセンサから構成されている。また、レジストセンサ1
62は、原稿分離ローラ122と原稿レジストローラ1
32との間の所定位置に配設され、原稿分離ローラ12
2により分離搬送されてきた原稿Dの先端により動作さ
れるように、所謂フォトレフレクタから構成されてい
る。このレジストセンサ162は、上述した取付部材1
50の下面に取り付けられている。一方、排紙センサ1
64は、排紙通路中の所定の位置に配設され、排紙中の
原稿Dの先端により動作されるように、所謂ゲタセンサ
から構成されている。
【0087】以上のように構成される入り口センサ16
0、レジストローラ162、排紙センサ164は、図1
8に示すように、後述する制御機構166に接続され、
この制御機構166におけるタイミング制御動作に用い
られるように設定されている。
【0088】[駆動機構54の説明]次に、図19及び
図20を参照して、上述した駆動機構54の構成を詳細
に説明する。
【0089】この駆動機構54は、外装カバー16の後
側部内に配設されており、図19に示すように、可逆転
可能で、且つ、変速制御可能な駆動モータ168を、図
示しない取付基板に固定した状態で備え、この駆動モー
タ168のモータシャフト168aには、第1の駆動プ
ーリ170が同軸に固着されている。この第1の駆動プ
ーリ170よりも原稿取込口18側の取付基板には、従
動シャフト172が回転自在に軸支されており、この従
動シャフト172には、第1の従動プーリ174が同軸
に固着されている。これら第1の駆動プーリ170及び
従動プーリ174には、第1のエンドレスベルト176
が掛け渡されており、駆動モータ168の駆動力が従動
シャフト172に伝達されるように成されている。
【0090】尚、この一実施例においては、駆動モータ
168は、高速回転と低速回転の2つの回転速度で、且
つ、正方向(この一実施例においては図中反時計方向)
及び逆方向(この一実施例においては、図中時計方向)
の何れの方向にも回転駆動できるように構成されてい
る。また、図示していないが、この駆動モータ168の
モータシャフト168aには、これの回転量を検出する
ためのロータリエンコーダREが装着されており、この
ロータリエンコーダREは、回転量に応じたパルス信号
を出力するように構成されている。具体的には、このロ
ータリエンコーダREは、この一実施例においては、モ
ータシャフト168aが、原稿Dを1mmだけ搬送する
に相当する量だけ回転する毎に、2パルスを出力するよ
うに構成されている。
【0091】この従動シャフト172には、これと同軸
に第1の伝達歯車178が固着されており、この第1の
伝達歯車178の上側には、第1の伝達シャフト180
が取付基板に回動自在に軸支された状態で配設されてお
り、この第1の伝達シャフト180には、第1の伝達歯
車178と噛合する第2の伝達歯車182が同軸に固定
されている。この第2の伝達歯車182は、駆動力断続
手段としての例えば電磁クラッチ装置184の入力シャ
フト184aに同軸に固定された第1の従動歯車186
に噛合している。また、この電磁クラッチ装置184の
出力シャフト184bは、上述した分離駆動シャフト1
24に一体回転するように連結されている。
【0092】ここで、この電磁クラッチ装置184は、
制御装置166の制御のもとで、入力シャフト184a
に伝達された駆動力を、任意に、出力シャフト184b
に伝達・遮断することが出来るように構成されると共
に、駆動力伝達状態において、入力シャフト184aの
図20における反時計方向回りの回転のみを出力シャフ
ト184bに伝達し、入力シャフト184aの図中時計
方向回りの回転を出力シャフト184bに伝達しないよ
うに構成されている。即ち、この電磁クラッチ装置18
4は、制御装置166からの伝達制御信号の入力に伴
い、入力シャフト184aと出力シャフト184bとを
機械的に連結し、入力シャフト184aに伝達された駆
動力をそのまま出力シャフト184bに伝達すると共
に、制御装置166からの中断制御信号の入力に伴い、
入力シャフト184aと出力シャフト184bとの機械
的な連結状態を解除して、入力シャフト184aに伝達
された駆動力が出力シャフト184bに伝達されないよ
うに構成されている。
【0093】一方、第1の伝達シャフト180には、こ
れと同軸に駆動プーリ188が固定されている。また、
上述したレジスト駆動シャフト134には、第1のワン
ウエイクラッチ機構が内蔵された第2の従動歯車190
が連結されている。この第2の従動歯車190には、従
動プーリ192が同軸に固定されており、レジスト駆動
シャフト134の一端部に外嵌されている。そして、こ
の駆動プーリ188と従動プーリ192との間に、第2
のエンドレスベルト194が掛け渡されている。
【0094】この第2の従動歯車190の第1のワンウ
エイクラッチ機構は、第2の従動歯車190の図20に
おける反時計方向回りの回転をレジスト駆動シャフト1
34に伝達し、図中時計方向回りの回転をレジスト駆動
シャフト134に伝達しないように構成されている。
【0095】また、上述した第2の従動歯車190に
は、取付基板に回動自在に軸支された第2の伝達シャフ
ト196に同軸に固定された第3の伝達歯車198が噛
合しており、この第3の伝達歯車198には、その上側
において、上述した揺動駆動シャフト48に同軸に固定
された従動歯車52が噛合すると共に、その下側におい
て、上述した搬送駆動シャフト76に同軸に固定された
従動歯車78が噛合している。
【0096】一方、上述した従動歯車52には、取付基
板に回動自在に軸支された第3の伝達シャフト200に
同軸に固定された第4の伝達歯車200が噛合してい
る。また、上述した排紙駆動シャフト158には、第2
のワンウエイクラッチ機構が内蔵された第3の従動歯車
204が外嵌されており、この第3の従動歯車204
は、第4の伝達歯車200に噛合している。ここで、第
2のワンウエイクラッチ機構は、第3の従動歯車204
の図20における時計方向回りの回転を排紙駆動シャフ
ト158に伝達し、図中反時計方向回りの回転を排紙駆
動シャフト158に伝達しないように構成されている。
【0097】以上のように駆動機構54は構成されてい
るので、駆動モータ168が正方向に駆動、即ち、モー
タシャフト168aが図中反時計方向に回転駆動された
場合には、この駆動力は、電磁クラッチ装置184の所
謂ワンウエイクラッチの伝達作用により、分離駆動シャ
フト124に反時計方向の駆動力として伝達され、これ
により原稿分離ローラ122は図中反時計方向に回転駆
動されて、これに係合する原稿Dは図中右方に搬送され
ることになると共に、搬送駆動シャフト76に図中時計
方向の駆動力として伝達され、これにより、搬送ベルト
88は図中時計方向に走行駆動されて、これに係合する
原稿Dは図中左方に搬送されることになり、更に、第3
の従動歯車204に内蔵された第2のワンウエイクラッ
チ機構の伝達作用により、排紙駆動シャフト158に図
中時計方向の駆動力として伝達され、これにより排紙ロ
ーラ154は図中時計方向に回転駆動されて、これに係
合する原稿Dは排出口22に向けて排出されることにな
る。
【0098】ここで、このような駆動モータ168の正
方向の駆動力は、第2の従動歯車190へは図中時計方
向の駆動力として伝達されることになるが、この第2の
従動歯車190に内蔵されたワンウエイクラッチ機構の
非伝達作用によりレジスト駆動シャフト134へは伝達
されない。この結果、駆動モータ168が正方向に駆動
されたとしても、レジスト駆動シャフト134(従っ
て、原稿レジストローラ132)は図中時計方向回りに
回転駆動されることはない。このようにして、原稿Dの
分離取込動作中における原稿Dの搬送動作が禁止される
ことになる。
【0099】一方、駆動モータ168が逆方向に駆動、
即ち、モータシャフト168aが図中時計方向に回転駆
動された場合には、この駆動力は、第2の伝達歯車19
0に内蔵された第1のワンウイエクラッチ機構の伝達作
用により、レジスト駆動シャフト134に反時計方向の
駆動力として伝達され、これにより原稿レジストローラ
132は図中反時計方向に回転駆動されて、これに係合
する原稿D(即ち、原稿分離ローラ122により原稿レ
ジストローラ132まで分離取り込まれた原稿D)は、
図中右方に搬送されることになると共に、搬送駆動シャ
フト76に反時計方向の駆動力として伝達され、これに
より、搬送ベルト88は図中反時計方向に走行駆動され
て、これに係合する原稿Dは図中右方に搬送されること
になる。
【0100】ここで、このような駆動モータ168の逆
方向の駆動力は、第1の従動歯車186へは図中時計方
向の駆動力として伝達されることになるが、電磁クラッ
チ装置184の所謂ワンウエイクラッチの非伝達作用に
より分離駆動シャフト124へは伝達されない。この結
果、駆動モータ168が逆方向に駆動されたとしても、
分離駆動シャフト124(従って、原稿分離ローラ12
2)は図中時計方向回りに回転駆動されることはない。
このようにして、原稿Dの搬送動作中における原稿Dの
取込動作が禁止されることになる。
【0101】また、同様に、この駆動モータ168の逆
方向の駆動力は、第3の従動歯車204へは図中反時計
方向の駆動力として伝達されることになるが、この第3
の従動歯車204に内蔵された第2のワンウエイクラッ
チ機構の非伝達作用により排紙駆動シャフト158へは
伝達されない。この結果、駆動モータ168が逆方向に
駆動されたとしても、排紙駆動シャフト158(従っ
て、排紙ローラ154)は図中反時計方向回りに回転駆
動されることはない。このようにして、原稿Dの搬送動
作中における排紙動作が禁止されることになる。
【0102】[制御装置166の説明]以上のように構
成される駆動機構54を駆動制御して、原稿Dを原稿ト
レイ12上から1枚づつ分離取り出して、電子複写装置
CのプラテンガラスP上に搬送すると共に、複写動作終
了後の原稿Dを排紙台14上に排出させるための制御装
置166の制御手順を、図21乃至図24に示すフロー
チャート及び図25乃至図29に示す動作図を参照し
て、詳細に説明する。
【0103】先ず、図21、図22、図25乃至図29
を参照して、制御装置166の給紙処理の制御手順を説
明し、次に、図23及び図24を参照して、制御装置1
66の排紙処理の制御手順を説明する。
【0104】[給紙処理の説明]図示しない電源がオン
することにより、制御装置166の制御動作が起動する
が、入口センサ160がオンするまで実質的に給紙処理
は開始されない(ステップS10でNO)。ここで、電
源オン時において既に原稿Dが原稿トレイ12上に載置
されているか、電源オン動作後、原稿Dが原稿トレイ1
2上に載置されるかして、入口センサ160オンすると
(即ち、ステップS10でYES)、電磁クラッチ装置
184に伝達制御信号を出力すると共に、第1の所定時
間(この一実施例においては、2秒)のタイマーをスタ
ートさせ(ステップS12)、電磁クラッチ装置184
を駆動力伝達状態に設定する。
【0105】ここで、このように入口センサ160のオ
ン動作に伴い、電磁クラッチ装置184が動力伝達状態
に設定されると共に、駆動モータ168は停止状態に設
定されているので、この電磁クラッチ装置184に連結
された原稿分離ローラ122は、その回転を禁止された
状態にもたらされることになる。この結果、仮に、原稿
Dが強く押し込まれたとしても、この原稿Dの押し込み
応じて原稿分離ローラ122が強制的に回転され、原稿
Dが誤って原稿分離ローラ122よりも搬送方向前方に
送り出されることが、確実に防止されることになる。
【0106】また、このタイマーが2秒をタイムアップ
するまでの間(ステップS14でNO)、図示しないコ
ピースタートスイッチがオンされない限り(ステップS
16でNO)、このタイムカウント動作を実行し、タイ
ムアップするまでにコピースタートスイッチがオンされ
る(ステップS16でYES)と、後述するステップS
22に飛ぶ。一方、コピースタートスイッチがオンしな
いままで2秒間がタイムアップする(ステップS14で
YES)と、電磁クラッチ装置184に中断制御信号を
出力し(ステップS18)、電磁クラッチ装置184を
駆動力伝達中断状態に設定する。
【0107】この後、コピースタートスイッチのオンを
待ち(ステップS20でNO)、コピースタートがオン
すると(ステップS20でYES)、電磁クラッチ装置
184に中断制御信号を出力し、電磁ソレノイド110
を励磁させて、位置規制部材104を下方位置に回動さ
せると共に、第2の所定時間(この一実施例において
は、100ms)のタイマーをスタートさせる(ステッ
プS22)。このように電磁クラッチ装置184を駆動
力伝達の中断状態に設定することにより、、この後にお
いて駆動モータ168が正方向に回転駆動されたとして
も、原稿分離ローラ122は回転されずに、原稿トレイ
12上の原稿Dは分離搬送されないことになる。そし
て、この100msの時間の経過を待ち(ステップS2
4でNO)、100msが経過すると(ステップ24で
YES)、駆動モータ168を正方向に高速で回転駆動
させると共に、第1の所定数(この一実施例では、29
6)のパルスのカウントを開始する(ステップS2
6)。
【0108】この結果、原稿トレイ12上の原稿Dは、
原稿分離ローラ122が図中反時計方向に回動されない
ので、その位置に留まり、プラテンガラスP上に複写済
みの原稿Dがある場合には、この複写済みの原稿Dが、
搬送ベルト88の図中時計方向の走行により、図中左方
に高速で搬送されることになる。これにより、この複写
済みの原稿Dは、予めステップS22で下方位置に下降
されプラテンガラスPと面一になされた位置規制部材1
04上を通過し、フラッパ142の第2のガイド面14
2bに沿って、排紙通路を排出口22に向けて高速で排
出されることになる。
【0109】このパルスカウント値である「296」
は、プラテンガラスP上に複写済みの原稿Dがある場合
に、搬送ベルト88が時計方向に走行駆動されて排出さ
れることになる複写済みの原稿Dの先端が、排紙センサ
164をオン動作させるに充分な値に設定されている。
従って、プラテンガラスP上に複写済みの原稿Dがない
場合には、ステップS30でYESと判断されることは
ないが、プラテンガラスP上に複写済みの原稿Dがある
場合には、「296」のパルス数をカウントしている間
に、必ず、排紙センサ164が排出される原稿Dの先端
によりオン動作されることになる。
【0110】ここで、カウンタが296パルスをカウン
トアップする迄の間(ステップS28でNO)までの
間、排紙センサ164がオンされない限り(ステップS
30でNO)、このカウント動作を実行し、カウントア
ップするまでに排紙センサ164がオンされる(ステッ
プS30でYES)と、後述する排紙処理に飛ぶ。一
方、排紙センサ164がオン動作しないままで「29
6」のパルス数がカウントアップする(ステップS28
でYES)と、一旦、駆動モータ168を停止し、停止
動作の安定を待つため、第3の所定時間(この一実施例
においては、50ms)のタイマーをスタートさせ(ス
テップS32)、この50msのタイムアップを待つ
(ステップS34でNO)。
【0111】そして、50msがタイムアップする(ス
テップS34でYES)と、電磁クラッチ装置184に
伝達制御信号を出力すると共に、電磁ソレノイド110
を消磁して、位置規制部材104を上方位置に上昇さ
せ、更に、電磁クラッチ装置184における切り替え動
作、及び、電磁ソレノイド110による位置規制部材1
04の上昇動作の安定を待つため、第4の所定時間(こ
の一実施例においては、50ms)のタイマーをスター
トさせ(ステップS36)、この50msのタイムアッ
プを待つ(ステップS38でNO)。この50msがタ
イムアップする(ステップS38でYES)と、駆動モ
ータ168を正方向に、低速で回転駆動する(ステップ
S40)。
【0112】この結果、原稿トレイ12上の原稿Dは、
原稿分離ローラ122の図中反時計方向の回動により、
原稿レジストローラ132に向けて低速で確実に分離搬
送されると共に、排出動作中の複写済みの原稿Dは、こ
の時点から低速で排出されることになる。これにより、
排出動作中の複写済みの原稿Dは、排出口22から勢い
良く飛び出すこと無く、ゆっくりと排出され、排紙台1
4上に確実に排出されることになる。
【0113】このように駆動モータ168が低速で正方
向に駆動されて、原稿トレイ12上から原稿Dが分離搬
送された後、この搬送中の原稿Dの先端がレジストセン
サ162をオン動作させるのを待つ(ステップS42で
NO)。そして、レジストセンサ162がオン動作する
と(ステップS42でYES)、第2の所定数(この一
実施例では、70)のパルスのカウントを開始する(ス
テップS44)。
【0114】このパルスカウント値は、この値に対応す
る回転量だけ駆動モータ168が回転駆動されることに
より、原稿Dの先端が、停止中の原稿レジストローラ1
32と圧接ローラ138との互いの転接部に当接し、こ
の原稿Dが更に送られて、図25に示すように、この原
稿Dに所謂レジストループが形成されるに充分な値に設
定されている。
【0115】この後、カウンタが70パルスをカウント
アップするのを待ち(ステップS46でNO)、70パ
ルスがカウントアップする(ステップS46でYES)
と、一旦、駆動モータ168を停止し、停止動作の安定
を待つため、第5の所定時間(この一実施例において
は、50ms)のタイマーをスタートさせ(ステップS
48)、この50msのタイムアップを待つ(ステップ
S50でNO)。
【0116】そして、50msがタイムアップする(ス
テップS50でYES)と、電磁クラッチ装置184に
中断制御信号を出力すると共に、電磁クラッチ装置18
4における切り替え動作の安定を待つため、第6の所定
時間(この一実施例においては、50ms)のタイマー
をスタートさせ(ステップS52)、この50msのタ
イムアップを待つ(ステップS54でNO)。この50
msがタイムアップする(ステップS54でYES)
と、駆動モータ168を逆方向に、高速で回転駆動する
(ステップS56)。
【0117】この駆動モータ168の逆方向の駆動によ
り、電磁クラッチ装置184のワンウエイクラッチ機能
により原稿分離ローラ122は停止したままで、原稿レ
ジストローラ132が図中反時計方向に回転され、これ
の転接部に当接していた原稿Dは、プラテンガラスPに
向けて搬送されることになる。また、この駆動モータ1
68の逆方向の駆動により、揺動駆動シャフト48は図
中反時計方向に回転駆動され、これにより、揺動フレー
ム42A、42B(従って、夫々の下面に取り付けられ
た原稿押えシート26A、26B)は、図26に示すよ
うに、上位置に揺動駆動されることになる。この結果、
原稿押えシート26A、26Bの図中左端は、位置規制
部材104及びプラテンガラスPの上面から共に上方に
大きく離間すると共に、プラテンガラスPと原稿押えシ
ート26A、26Bとの間で所謂楔形状が形成されるこ
ととなり、従って、原稿Dの先端は、ジャムることなく
円滑にプラテンガラスP上に案内されることになる。
【0118】そして、図27に示すように、搬送中の原
稿Dの後端がレジストセンサ162を通過して、これを
オフ動作させるのを待ち(ステップS58でNO)、レ
ジストセンサ162がオフ動作すると(ステップS58
でYES)、この時点から、第3の所定数(この一実施
例では、126)のパルスのカウントを開始する(ステ
ップS60)。
【0119】このパルスカウント値である「126」
は、この値に対応する回転量だけ駆動モータ168が回
転駆動されることにより、図28に示すように、プラテ
ンガラスP上において原稿Dの後端(図中、左端)が、
位置規制部材104の図中右端から、図中右方に距離L
だけ離間した位置にもたらされるように設定されてい
る。
【0120】この後、カウンタが126パルスをカウン
トアップするのを待ち(ステップS62でNO)、12
6パルスがカウントアップする(ステップS62でYE
S)と、一旦、駆動モータ168を停止し、停止動作の
安定を待つため、第7の所定時間(この一実施例におい
ては、50ms)のタイマーをスタートさせ(ステップ
S64)、この50msのタイムアップを待つ(ステッ
プS66でNO)。
【0121】そして、50msがタイムアップする(ス
テップS66でYES)と、駆動モータ168を正方向
に、低速で回転駆動すると共に、第4の所定数(この一
実施例では、25)のパルスのカウントを開始する(ス
テップS68)。この駆動モータ168の正方向の回転
により、揺動駆動シャフト48は、図中時計方向に回転
駆動され、これにより、揺動フレーム42A、42B
(従って、夫々の下面に取り付けられた原稿押えシート
26A、26B)は、図29に示すように、下位置に揺
動駆動されることになる。この結果、原稿押えシート2
6A、26Bは、その左端を位置規制部材104上に載
置されると共に、プラテンガラスPの上面を全面に渡り
覆う状態となる。具体的には、原稿押えシート26A、
26Bは、上述した突起40A、40Bの突出量だけ離
間した状態で、プラテンガラスPに略近接する状態とな
る。
【0122】また、駆動モータ168の正方向の回転に
より、搬送ベルト88は図中時計方向に走行駆動され、
プラテンガラスP上にもたらされた原稿Dは、このプラ
テンガラスP上を図中左方に向けて搬送されることにな
る。
【0123】ここで、このパルスカウント値である「2
5」は、この値に対応する回転量だけ駆動モータ168
が正方向に回転駆動されることにより、図29に示すよ
うに、プラテンガラスP上において原稿Dの後端(図
中、左端)が、位置規制部材104の図中右端から、図
中右方に距離L’だけ離間した位置にもたらされるよう
に設定されている。
【0124】この後、カウンタが25パルスをカウント
アップするのを待ち(ステップS70でNO)、25パ
ルスがカウントアップして(ステップS70でYE
S)、原稿Dの後端(図中左端)が位置規制部材104
の図中右端から距離L’だけ離間した複写位置にもたら
されると、一旦、駆動モータ168を停止し、停止動作
の安定を待つため、第8の所定時間(この一実施例にお
いては、40ms)のタイマーをスタートさせ(ステッ
プS72)、この40msのタイムアップを待つ(ステ
ップS74でNO)。
【0125】そして、40msがタイムアップする(ス
テップS74でYES)と、電子複写装置Cの図示しな
い制御装置に対して、複写開始信号を出力し、電子複写
装置Cにおける複写動作を開始させると共に、第9の所
定時間(この一実施例においては、300ms)のタイ
マーをスタートさせ(ステップS76)、この300m
sのタイムアップを待つ(ステップS78でNO)。
【0126】そして、300msがタイムアップする
(ステップS78でYES)と、電磁ソレノイド110
を励磁して、位置規制部材104を下方位置に下降させ
(ステップS80)、後述する排紙処理において、この
位置規制部材104が排紙動作の邪魔にならないように
なされている。このようにして、一連の原稿の給紙処理
を終了し、複写動作の終了を待つ(ステップS82でN
O)。この後、複写動作が終了すると(ステップS82
でYES)、排紙処理が開始される。
【0127】[排紙処理の説明]この排紙処理が開始さ
れると、駆動モータ168を正方向に、高速で回転駆動
させると共に、第5の所定数(この一実施例では、5
7)のパルスのカウントを開始する(ステップS8
4)。この駆動モータ168の正方向の回転により、搬
送ベルト88は図中時計方向に走行駆動され、プラテン
ガラスP上にある複写済みの原稿Dは、このプラテンガ
ラスP上を図中左方に向けて排出されることになる。こ
の排紙途中において、排紙センサ164が複写済みの原
稿の先端によりオンされるのを待ち(ステップS86で
NO)、排紙センサ164がオンされると(ステップS
86でYES)、原稿Dの搬送方向の長さを2で割った
長さを搬送するに必要なパルス数のカウントを開始する
(ステップS88)。
【0128】ここで、この一実施例においては、図示し
ていないが、原稿サイズ検出機構により、原稿トレイ1
2上から分離取り込まれた原稿Dのサイズが予め検出さ
れており、この検出結果に応じて、原稿Dの搬送方向長
さが判明しているものである。
【0129】そして、このカウントアップを待ち(ステ
ップS90でNO)、このパルス数のカウントアップが
終了した時点で(ステップ90でYES)、駆動モータ
168の駆動方向を正方向に維持したままの状態で、駆
動速度を高速から低速に変更する(ステップS92)。
この結果、排紙センサ164がオンしてから原稿Dの長
さの半分だけ排出された時点から、排出速度が減速さ
れ、ゆっくりとした排出動作に移行することになる。
【0130】この後、排紙センサ164を複写済みの原
稿Dが通過して、これをオフするのを待ち(ステップS
94でNO)、排紙センサ164がオフすると(ステッ
プ94でYES)、この時点において入口センサ160
がオフしているかを判断する(ステップS96)。ここ
で、入口センサ160がオフしていない、即ち、原稿ト
レイ12上に複写すべき原稿Dが残っていると判断され
る場合には、上述した給紙処理を再開すべく、上述した
ステップ36に飛び、これ以降を実行する。
【0131】一方、入口センサ160がオフしている、
即ち、原稿トレイ12上に複写すべき原稿Dが残ってい
ないと判断される場合には、この時点から、第6の所定
数(この一実施例では、95)のパルスのカウントを開
始する(ステップS98)。ここで、このパルスカウン
ト値である「95」は、この値に対応する回転量だけ駆
動モータ168が正方向に回転駆動されることにより、
複写済みの原稿Dが排出口22から完全に排出され、排
紙台14上に排紙されるに充分な値に設定されている。
【0132】そして、このカウントアップを待ち(ステ
ップS100でNO)、このパルス数のカウントアップ
が終了した時点で(ステップ100でYES)、駆動モ
ータ168の駆動を停止し、停止動作の安定を待つた
め、第10の所定時間(この一実施例においては、50
ms)のタイマーをスタートさせ(ステップS10
2)、この50msのタイムアップを待つ(ステップS
104でNO)。
【0133】このようにして、50msがタイムアップ
する(ステップS104でYES)と、一連の排紙処理
が終了することとなり、上述した制御手順を終了するこ
とになる。
【0134】このように、この一実施例においては、排
紙処理において、複写済みの原稿を、その先端が排紙セ
ンサ164をオンさせてから、その排紙原稿の搬送長さ
の半分を排出するまでの間は、高速で排出させ、半分を
過ぎた時点から、低速で排出させるように構成されてい
る。この結果、この一実施例によれば、排紙動作にかか
る時間、即ち、排紙時間を極力短く抑制して、排紙効率
を高めることが出来ると共に、最終的に排紙原稿が排出
口22から排出される際には、ゆっくりした排出速度で
あるので、確実に排紙台14上に排出され、排紙動作の
確実性が担保されることになる。
【0135】また、この一実施例においては、排紙動作
を、駆動モータ168の正方向の回転により達成してい
る。この結果、この排紙動作の途中において、動作速度
を高速から低速に切り替えるタイミングで、電磁クラッ
チ装置184を動力伝達状態に切り替えることにより、
原稿トレイ12上の原稿Dの分離取り込み動作が起動さ
れることになる。
【0136】このように、この一実施例によれば、原稿
Dの分離取り込み動作が、複写済み原稿の排出動作の途
中で開始されることとなり、複数枚の原稿の複写動作時
における全体の複写時間の短縮化を効果的に達成するこ
とが出来ることになる。また、この原稿Dの分離取り込
み動作は、低速で実行されるため、その動作の確実性も
担保されることになり、装置の信頼性の向上を計ること
が出来ることになる。
【0137】[取り忘れ原稿の排紙処理]ここで、上述
した給紙処理のステップS30に於いて、YESと判断
される場合、即ち、排紙センサ164がオンしたと判断
される場合には、原稿トレイ12上の原稿Dを具体的に
分離取込する前の段階で、プラテンガラスP上から原稿
Dが排出されてきた原稿Dによりオンされるものであ
り、この原稿Dは、プラテンガラスP上に取り忘れられ
て残っていた原稿を意味している。この為、このステッ
プS30においてYESと判断された場合には、この取
り忘れ原稿Dを確実に排紙するための排紙処理を実行し
なければならない。
【0138】この為、この一実施例においては、このよ
うな状態で排紙センサ164がオンした場合には、この
時点から、第7の所定数(この一実施例においては、2
57)のパルス数のカウントを開始する(ステップS1
06)。ここで、この「257」のパルス数は、取り忘
れ原稿Dが最小サイズの原稿であったとしてもこれを確
実に排紙することが出来るようにするために設定されて
おり、この一実施例においては、使用最小サイズの原稿
の搬送方向に沿う長さに対応した値に設定されている。
【0139】ここで、上述した排紙処理におけるステッ
プ88においては、排紙センサ164がオンしてから、
原稿Dの搬送方向の長さの半分に相当するパルス数をカ
ウントするように説明したが、ここで排紙される原稿
は、取り忘れ原稿である為、予めそのサイズを検出する
ことが出来ないものであり、この為、最小サイズの原稿
であってもこれを確実に排出することが出来るように設
定されている。
【0140】そして、このカウントアップを待ち(ステ
ップS108でNO)、このパルス数のカウントアップ
が終了した時点で(ステップ108でYES)、駆動モ
ータ168の駆動方向を正方向に維持したままの状態
で、駆動速度を高速から低速に変更する(ステップS1
10)。この結果、排紙センサ164がオンしてから
「257」のパルス数に対応する長さだけ排出された時
点から、排出速度が減速され、ゆっくりとした排出動作
に移行することになる。
【0141】この後、排紙センサ164を複写済みの原
稿Dが通過して、これをオフするのを待ち(ステップS
112でNO)、排紙センサ164がオフすると(ステ
ップ112でYES)、駆動モータ168の駆動を停止
し、停止動作の安定を待つため、第11の所定時間(こ
の一実施例においては、50ms)のタイマーをスター
トさせ(ステップS114)、この50msのタイムア
ップを待つ(ステップS116でNO)。
【0142】このようにして、50msがタイムアップ
する(ステップS116でYES)と、取り忘れ原稿D
の一連の排紙処理が終了することとなり、上述した給紙
処理におけるステップ36に進み、これ以降の制御手順
を実行することになる。
【0143】このように、この一実施例においては、原
稿Dの複写動作のための原稿取り込み動作において、例
え、プラテンガラスP上に取り忘れ原稿が残っていたと
しても、これを確実に排紙することが出来ると共に、そ
の排出動作に際して、最小原稿の搬送方向に総長さ分だ
けは、高速で排出すると共に、これ以降は、低速で排出
するように設定しているので、排出時間を効果的に短く
することが出来ると共に、取り忘れ原稿が排出口22か
ら排出される際には、低速で排出されるため、勢い良く
飛び出て排紙台14から外れることが、効果的に抑制さ
れ、取り忘れ原稿の排紙動作の確実性が担保されること
になる。
【0144】この発明は、上述した一実施例の構成に限
定されること無く、この発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能である。
【0145】例えば、上述した一実施例においては、こ
の自動原稿送り装置を、電子複写装置Cに適用する場合
につき説明したが、この発明は、このような適用に限定
されること無く、例えば、イメージリーダ等の画像読み
取り装置や、電子ファクシミリ装置等にも適用すること
が出来るものであり、要は、原稿の画像読み取り機能を
有するものであれば、基本的に何にでも適用することが
出来るものである。
【0146】また、上述した一実施例においては、位置
規制部材104は、自動原稿送り装置10側に配設され
るように説明したが、この発明は、このような構成に限
定されること無く、例えば、電子複写装置C側に配設さ
れるように構成しても良い。
【0147】また、上述した一実施例において用いた数
値は、一例であり、具体的な適用に応じて種々変更され
ることは言うまでもない。
【0148】また、上述した一実施例においては、原稿
分離ローラ122の両側にパドル144A、144Bを
配設するように説明したが、この発明は、このような構
成に限定されること無く、例えば、パドルの両側に原稿
分離ローラを配設するように構成しても良い。
【0149】また、上述した一実施例においては、各パ
ドル144A、144Bには、1枚のパドル本体144
aを備えるように説明したが、この発明は、このような
構成に限定されること無く、複数枚のパドル本体を備え
るように構成しても良いものである。
【0150】また、上述した一実施例においては、パド
ル144A、144Bは、夫々、所定の弾性を有するよ
うに形成されるように説明したが、例えば、これの材質
としては、合成ゴムでも良いし、また、薄肉の弾性変形
可能な合成樹脂からも形成することが出来るものであ
る。
【0151】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明に係わる
自動原稿送り装置は、請求項1の記載によれば、原稿取
り込み口が一側に形成された装置本体と、この装置本体
内に配設され、前記原稿取り込み口を介して該装置本体
内に取り込まれた複数の原稿を1枚づつ分離して搬送す
るための原稿分離取込手段とを具備し、この原稿分離取
込手段は、前記装置本体内に取り込まれた原稿を搬送方
向に沿って案内する原稿ガイド部材と、この原稿ガイド
部材の上方に配設され、一方向に沿って回転駆動される
分離駆動シャフトと、この分離駆動シャフトに同軸に固
定された原稿分離ローラと、この原稿分離ローラに圧接
される分離パッドと、前記原稿分離ローラの少なくとも
一側に位置する状態で、前記分離駆動シャフトに固定さ
れ、該分離駆動シャフトの回転に伴い、前記原稿ガイド
部材上で最上位置にある原稿を、該原稿分離ローラと分
離パッドとの転接部に手繰り寄せるためのパドルとを備
えることを特徴としている。
【0152】また、この発明に係わる自動原稿送り装置
は、請求項2の記載によれば、前記パドルは、前記原稿
分離ローラの両側に配設されていることを特徴としてい
る。
【0153】また、この発明に係わる自動原稿送り装置
は、請求項3の記載によれば、前記原稿ガイド部材は、
前記原稿の先端が当接する原稿受け面及びこれに原稿搬
送方向に沿って連続する原稿ガイド面を上面に備え、前
記装置本体の前記一側には、前記原稿取込口に連通した
状態で、原稿トレイが着脱自在に取り付けられているこ
とを特徴としている。
【0154】また、この発明に係わる自動原稿送り装置
は、請求項4の記載によれば、前記分離パッドは、前記
原稿受け面に形成された開口に配設されていることを特
徴としている。
【0155】また、この発明に係わる自動原稿送り装置
は、請求項5の記載によれば、前記原稿トレイの原稿載
置面は、前記原稿受け面に対して所定の鈍角で傾斜して
いることを特徴としている。
【0156】また、この発明に係わる自動原稿送り装置
は、請求項6の記載によれば、前記原稿受け面は、略水
平に延出し、前記原稿トレイの原稿載置面は、水平面に
対して所定の鋭角で傾斜していることを特徴としてい
る。
【0157】また、この発明に係わる自動原稿送り装置
は、請求項7の記載によれば、前記原稿ガイド部材の原
稿受け面は、前記原稿に対して第1の摩擦係数μ1を有
するように形成され、前記原稿分離ローラの外周面は、
前記原稿に対して第2の摩擦係数μ2を有するように形
成され、前記分離パッドの上面は、前記原稿に対して第
3の摩擦係数μ3を有するように形成され、前記パドル
の外面は、前記原稿に対して第4の摩擦係数μ4を有す
るように形成され、これら第1乃至第4の摩擦係数μ
1、μ2、μ3、μ4は、μ2>μ3>μ4>μ4の不
等式を満足する範囲内に設定されていることを特徴とし
ている。
【0158】また、この発明に係わる自動原稿送り装置
は、請求項8の記載によれば、前記原稿分離取込手段
は、前記原稿ガイド部材の上方であって前記原稿分離ロ
ーラよりも原稿の搬送方向下流側に配設された原稿レジ
ストローラと、この原稿レジストローラに下方から圧接
された圧接ローラとを更に備え、原稿分離ローラと原稿
レジストローラとの間に、前記原稿がレジストループを
形成するための空間が配設されていることを特徴として
いる。
【0159】また、この発明に係わる自動原稿送り装置
は、請求項9の記載によれば、前記パドルは、前記分離
駆動シャフトに外嵌される軸部と、この軸部の外周面か
ら接線方向に延出するパドル本体とから一体的に形成さ
れ、少なくともパドル本体は弾性変形可能な材料から形
成されていることを特徴としている。
【0160】また、この発明に係わる自動原稿送り装置
は、請求項10の記載によれば、前記原稿分離取込手段
は、前記空間内に、前記パドルのパドル本体が入り込む
ことを防止するパドルガイドを備えていることを特徴と
している。
【0161】また、この発明に係わる自動原稿送り装置
は、請求項11の記載によれば、前記原稿分離取込手段
は、前記分離駆動シャフトの回転に伴い、前記パドルガ
イド本体が前記空間に接近した際に、これを弾性的に変
形させて、前記原稿分離ローラの外周面よりも内方に偏
位させるパドルガイドを備えていることを特徴としてい
る。
【0162】また、この発明に係わる自動原稿送り装置
は、請求項12の記載によれば、前記パドルガイドは、
前記空間の前記原稿分離ローラ側の境界に沿って延出し
ていることを特徴としている。
【0163】また、この発明に係わる自動原稿送り装置
は、請求項13の記載によれば、前記パドルガイドは、
前記原稿分離ローラの外周面に相当する位置まで延出し
ていることを特徴としている。
【0164】また、この発明に係わる自動原稿送り装置
は、請求項14の記載によれば、前記原稿分離取込手段
は、前記パドルに隣接した状態で、前記原稿分離ローラ
の外径と略同一に設定された外径を有するフランジ部材
を、前記分離駆動シャフトに外嵌した状態で備えている
ことを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる自動原稿送り装置の一実施例
の構成の外観を、概略的に示す斜視図である。
【図2】図1に示す自動原稿送り装置の構成を、略中心
線に沿って切断した状態で示す正面断面図である。
【図3】自動原稿送り装置に備えられる原稿押えシート
を、フレーム部材及び揺動フレームに固着された状態で
示す上面図である。
【図4】自動原稿送り装置に備えられる原稿搬送機構を
水平面で切断した状態で、原稿押えシートと共に示す上
面図である。
【図5】揺動フレームの取付状態を拡大した状態で示す
正面図である。
【図6】原稿搬送機構の構成を垂直面で切断した状態で
示す正面断面図である。
【図7】揺動フレームの揺動状態を示す正面断面図であ
る。
【図8】原稿分離取込機構の構成を拡大した状態で示す
正面断面図である。
【図9】揺動機構の構成を取り出して示す上面図であ
る。
【図10】ストッパ機構の構成を取り出して示す正面図
である。
【図11】原稿分離取込機構の構成を取り出した状態で
拡大して示す正面断面図である。
【図12】原稿分離取込機構の分離駆動シャフトを取り
出して示す上面図である。
【図13】フラッパの構成を、位置規制部材と共に取り
出して示す正面図である。
【図14】パドルを、原稿の手繰り寄せ動作の開始直前
状態で示す正面図である。
【図15】パドルを、原稿の手繰り寄せ動作開始状態で
示す正面図である。
【図16】パドルを、パドルガイドに当接する直前の状
態で示す正面図である。
【図17】パドルを、パドルガイドにより変形された状
態で示す正面図である。
【図18】この自動原稿送り装置の制御系の構成を示す
ブロック図である。
【図19】この自動原稿送り装置に備えられる駆動機構
の構成を取り出して示す上面図である。
【図20】図19に示す駆動機構の構成を示す正面図で
ある。
【図21】図18に示す制御装置における給紙処理の制
御手順の前半を示すフローチャートである。
【図22】図18に示す制御装置における給紙処理の制
御手順の後半を示すフローチャートである。
【図23】図18に示す制御装置における排紙処理の制
御手順を示すフローチャートである。
【図24】取り忘れ原稿の排紙処理の制御手順を示すフ
ローチャートである。
【図25】原稿をレジストレーションさせた状態で示す
正面図である。
【図26】原稿を、レジストローラを回転させることに
よる搬送開始直前状態で示す正面図である。
【図27】原稿を、これの後端がレジストセンサをオフ
させる直前状態で示す正面図である。
【図28】原稿を、プラテンガラス上に搬送した状態で
示す正面図である。
【図29】原稿を、プラテンガラス上の複写位置まで搬
送した状態で示す正面図である。
【符号の説明】
C 電子複写装置 D 原稿 DMIN 最小サイズの原稿 P プラテンガラス RE ロータリエンコーダ S レジストループを形成させるための空間 10 自動原稿送り装置 12 原稿トレイ 14 排紙台 16 外装カバー 18 原稿取込口 20 凹部 22 排出口 24 原稿分離取込機構 26 原稿押えシート 26A;26B 舌片部分 28 切り欠き 30 原稿搬送機構 32 原稿排出機構 34 ストッパ機構 36A;36B;36C フレーム部材 37A;37B 吊持片 38A;38B 係止フック 39 支持ポスト 40A;40B 突起 41 コイルスプリング 42A;42B 揺動フレーム 44 揺動機構 46A;46B 揺動レバー 48 揺動駆動シャフト 50A;50B 連結ピン 52 従動歯車 54 駆動機構 56 従動スリーブ 58 係止リング 60 伝達スリーブ 62 トルクリミッタ部材 64A;64B 第1及び第2の従動スリーブ 66A;66B 第1及び第2の係止リング 68A;68B 第1及び第2の伝達スリーブ 70A;70B トルクリミッタ部材 72 ストッパ 74A;74B 支持フレーム 76 搬送駆動シャフト 76A;76B 第1及び第2の分割シャフト部 78 従動歯車 80 カップリング部材 82 駆動プーリ 84 従動シャフト 86 従動プーリ 88 搬送ベルト 90 支軸 92A;92B 第1の揺動アーム 94 第1の圧接プーリ 96 第1のコイルスプリング 98A;98B 第2の揺動アーム 100 第2の圧接プーリ 102 第2のコイルスプリング 104 位置規制部材 106 取付ステイ 108 プランジャ 110 電磁ソレノイド 112 押し込みレバー 114 コイルスプリング 116 長溝 118 連結ピン 120 原稿ガイド部材 120a 原稿受け面 120b 原稿ガイド面 122 原稿分離ローラ 124 分離駆動シャフト 126 開口 128 分離パッド 130 コイルスプリング 132 原稿レジストローラ 134 レジスト駆動シャフト 136 開口 138 圧接ローラ 140 板ばね 142 フラッパ 142a 第1のガイド面 142b 第2のガイド面 144A;144B パドル 146A;146B フランジ部材 148A;148B パドルガイド 150 取付部材 152 排紙ガイド 154 排紙ローラ 156 圧接プレート 158 排紙駆動シャフト 160 入口センサ 162 レジストセンサ 164 排紙センサ 166 制御装置 168 駆動モータ 168a モータシャフト 170 第1の駆動プーリ 172 従動シャフト 174 第1の従動プーリ 176 第1のエンドレスベルト 178 第1の伝達歯車 180 第1の伝達シャフト 182 第2の伝達歯 184 電磁クラッチ装置 186 第1の従動歯車 188 第2の駆動プーリ 190 第2の従動歯車 192 第2の従動プーリ 194 第2のエンドレスベルト 196 第2の伝達シャフト 198 第3の伝達歯車 200 第3の伝達シャフト 202 第4の伝達歯車 204 第3の従動歯車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G03B 27/62

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿取り込み口が一側に形成された装置
    本体と、 この装置本体内に配設され、前記原稿取り込み口を介し
    て該装置本体内に取り込まれた複数の原稿を1枚づつ分
    離して搬送するための原稿分離取込手段とを具備し、 この原稿分離取込手段は、 前記装置本体内に取り込まれた原稿を搬送方向に沿って
    案内する原稿ガイド部材と、 この原稿ガイド部材の上方に配設され、一方向に沿って
    回転駆動される分離駆動シャフトと、 この分離駆動シャフトに同軸に固定された原稿分離ロー
    ラと、 この原稿分離ローラに圧接される分離パッドと、 前記原稿分離ローラの少なくとも一側に位置する状態
    で、前記分離駆動シャフトに固定され、該分離駆動シャ
    フトの回転に伴い、前記原稿ガイド部材上で最上位置に
    ある原稿を、該原稿分離ローラと分離パッドとの転接部
    に手繰り寄せるためのパドルと、 を備えることを特徴とする自動原稿送り装置。
  2. 【請求項2】 前記パドルは、前記原稿分離ローラの両
    側に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の
    自動原稿送り装置。
  3. 【請求項3】 前記原稿ガイド部材は、前記原稿の先端
    が当接する原稿受け面及びこれに原稿搬送方向に沿って
    連続する原稿ガイド面を上面に備え、 前記装置本体の前記一側には、前記原稿取込口に連通し
    た状態で、原稿トレイが着脱自在に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動原稿送り装置。
  4. 【請求項4】 前記分離パッドは、前記原稿受け面に形
    成された開口に配設されていることを特徴とする請求項
    3に記載の自動原稿送り装置。
  5. 【請求項5】 前記原稿トレイの原稿載置面は、前記原
    稿受け面に対して所定の鈍角で傾斜していることを特徴
    とする請求項4に記載の自動原稿送り装置。
  6. 【請求項6】 前記原稿受け面は、略水平に延出し、 前記原稿トレイの原稿載置面は、水平面に対して所定の
    鋭角で傾斜していることを特徴とする請求項5に記載の
    自動原稿送り装置。
  7. 【請求項7】 前記原稿ガイド部材の原稿受け面は、前
    記原稿に対して第1の摩擦係数μ1を有するように形成
    され、 前記原稿分離ローラの外周面は、前記原稿に対して第2
    の摩擦係数μ2を有するように形成され、 前記分離パッドの上面は、前記原稿に対して第3の摩擦
    係数μ3を有するように形成され、 前記パドルの外面は、前記原稿に対して第4の摩擦係数
    μ4を有するように形成され、 これら第1乃至第4の摩擦係数μ1、μ2、μ3、μ4
    は、 μ2>μ3>μ4>μ1 の不等式を満足する範囲内に設定されていることを特徴
    とする請求項3に記載の自動原稿送り装置。
  8. 【請求項8】 前記原稿分離取込手段は、 前記原稿ガイド部材の上方であって前記原稿分離ローラ
    よりも原稿の搬送方向下流側に配設された原稿レジスト
    ローラと、 この原稿レジストローラに下方から圧接された圧接ロー
    ラとを更に備え、 原稿分離ローラと原稿レジストローラとの間に、前記原
    稿がレジストループを形成するための空間が配設されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の自動原稿送り装
    置。
  9. 【請求項9】 前記パドルは、前記分離駆動シャフトに
    外嵌される軸部と、この軸部の外周面から接線方向に延
    出するパドル本体とから一体的に形成され、 少なくともパドル本体は弾性変形可能な材料から形成さ
    れていることを特徴とする請求項8に記載の自動原稿送
    り装置。
  10. 【請求項10】 前記原稿分離取込手段は、前記空間内
    に、前記パドルのパドル本体が入り込むことを防止する
    パドルガイドを備えていることを特徴とする請求項9に
    記載の自動原稿送り装置。
  11. 【請求項11】 前記原稿分離取込手段は、前記分離駆
    動シャフトの回転に伴い、前記パドルガイド本体が前記
    空間に接近した際に、これを弾性的に変形させて、前記
    原稿分離ローラの外周面よりも内方に偏位させるパドル
    ガイドを備えていることを特徴とする請求項9に記載の
    自動原稿送り装置。
  12. 【請求項12】 前記パドルガイドは、前記空間の前記
    原稿分離ローラ側の境界に沿って延出していることを特
    徴とする請求項10または11に記載の自動原稿送り装
    置。
  13. 【請求項13】 前記パドルガイドは、前記原稿分離ロ
    ーラの外周面に相当する位置まで延出していることを特
    徴とする請求項12に記載の自動原稿送り装置。
  14. 【請求項14】 前記原稿分離取込手段は、前記パドル
    に隣接した状態で、前記原稿分離ローラの外径と略同一
    に設定された外径を有するフランジ部材を、前記分離駆
    動シャフトに外嵌した状態で備えていることを特徴とす
    る請求項10または11に記載の自動原稿送り装置。
JP33518594A 1994-08-26 1994-08-26 自動原稿送り装置 Pending JPH0867361A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007302392A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Fuji Xerox Co Ltd 給紙装置及び画像形成装置

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