JP2007302392A - 給紙装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】用紙を給紙する際の給送力を高めると共に、用紙へシワ等のダメージを与えない。
【解決手段】、摩擦片70がナジャーロール52の外周方向へ突出して用紙Pに当接する。このため、ナジャーロール52のロール径を大きくしなくても用紙Pとの当接面積を拡大でき、用紙Pを給紙する際の給送力が高められる。また、摩擦片70は、用紙Pから離れるときに、ナジャーロール52の内周方向へ収納される。このため、摩擦片70が、用紙Pと離れるときに、用紙Pを下流側へけり出すことがなく、用紙Pへシワ等のダメージを与えない。
【選択図】図8

Description

本発明は、シートを給紙する給紙装置及びその給紙装置を備えた画像形成装置に関する。
シートを給紙する給紙装置としては、シート収容部の最上にあるシートを送り出すナジャーロールと、このナジャーロールの下流側に配置されたフィードロールと、このフィードロールの下側に対向して配置されたリタードロールとで構成される給紙装置が知られている。
この構成では、ナジャーロールが、シート収容部に積載収容されたシートのうち、最上にある1枚目のシートに当接して、1枚目のシートをシート収容部から送り出す。
シート収容部から送り出された1枚目のシートは、フィードロールとリタードロールとの間に導入され、そのシートの上面にフィードロールが当接して、下流へ搬送される。
このとき、シート収容部から複数のシートが重なって送り出された場合は、フィードロールに対向して配置されたリタードロールが、2枚目以降のシートへ下面側から搬送抵抗を付与することにより、シートの重送を防止する。すなわち、フィードロールとリタードロールとで、重なったシートを捌いて(分離して)、シートを一枚ずつ給紙する。
この構成によれば、シートを下流へ搬送する際、ナジャーロール及びフィードロールの二つのロールがシートに当接するため、ナジャーロール及びフィードロールのそれぞれがシートに当接する当接面積は小さくて済む。このため、各ロールのロール径を小さくすることができ、給紙装置の小型化が図れるが、その反面、二つロールを設けるため、コスト高になるとともに機構が複雑になる。
また、シートを給紙する給紙装置としては、上記のナジャーロール及びフィードロールの二つのロールの動作を、一つの給紙ロールで行うように構成された給紙装置が知られている。
この構成によれば、給紙ロールが一つで済むため、低コストになるとともに機構も簡単にできるが、シートとの当接面積を確保するため、給紙ロールのロール径を小さくすることが出来ない。
また、給紙ロール円周上の一部に設けた可撓性の高摩擦部材を、紙葉との接触開始部位で、ロールボス部よりロール反回転方向に傾斜して突出させることにより、高摩擦部材と紙葉類とが接触を開始するときに生じるロール回転半径の変化を小さく抑え、重送などを防ぐ給紙装置が公知である(特許文献1参照)。
この構成によれば、給紙ロールのロール径を大きくしなくてもシートとの当接面積を拡大でき、シートのピックアップを安定させることができる。
特開平3−162332号公報
しかしながら、この構成では、高摩擦部材は、シートと離れるときにもロール外周から突出してしまうので、シートを下流側へけり出してしまい、下流側にある給紙ロールとの間でシートが湾曲し、薄紙の場合は、特にシワ等のダメージを与えてしまう。
本発明は、上記事実を考慮し、シートを給紙する際の給送力を高めると共に、シートへシワ等のダメージを与えないことを目的とする。
本発明の請求項1に係る給紙装置は、シートの表面に当接して回転し、前記シートを送り出す給紙ロールと、前記給紙ロールと一体に回転し、前記給紙ロールの外周方向へ突出して前記シートに当接し、前記シートから離れるときに、前記給紙ロールの内周方向へ収納されるピックアップ手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、給紙ロールが、シートの表面に当接して回転し、そのシートを送り出す。ピックアップ手段は、給紙ロールと一体に回転し、給紙ロールの外周方向へ突出してシートに当接する。
このため、給紙ロールのロール径を大きくしなくてもシートとの当接面積を拡大でき、シートを給紙する際の給送力が高められる。
また、ピックアップ手段は、シートから離れるときに、給紙ロールの内周方向へ収納される。このため、ピックアップ手段が、シートと離れるときに、シートを下流側へけり出すことがなく、シートへシワ等のダメージを与えない。
なお、本明細書において、シートとは、紙、プラスチックフィルム、その他のシート状のものをいう。給紙装置は、このシートを給送するものであり、紙を給送するものに限られない。
本発明の請求項2に係る給紙装置は、請求項1の構成において、前記ピックアップ手段は、前記給紙ロールの同軸上に一端部が揺動可能に支持され、前記給紙ロールの外周方向へ揺動してシートに当接し、前記シートに当接しながら前記給紙ロールと一体に回転することにより、前記給紙ロールの内周方向へ収納される摩擦片と、前記摩擦片が前記給紙ロールの内周方向へ収納された状態を保持する保持手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、給紙ロールの同軸上に一端部が揺動可能に支持された摩擦片が、給紙ロールの外周方向へ揺動してシートに当接し、シートに当接しながら給紙ロールと一体に回転することにより、給紙ロールの内周方向へ収納される。保持手段が、摩擦片が給紙ロールの内周方向へ収納された状態を保持する。
請求項2の構成では、摩擦片を揺動可能に支持して、突出及び収納を行うので簡易な構成とすることができる。また、保持手段により、摩擦片が給紙ロールの内周方向へ収納された状態が保持されるので、摩擦片がシートと離れるときに、シートのけり出しを確実に防止でき、シートへシワ等のダメージを与えない。
本発明の請求項3に係る給紙装置は、請求項2の構成において、前記摩擦片を前記給紙ロールの外周方向へ付勢する付勢部材と、前記保持手段による保持状態が解除されたとき、前記摩擦片が前記一端部側から前記シートに接近するように揺動角度を規制するストッパーと、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、付勢部材が、摩擦片を給紙ロールの外周方向へ付勢する。保持手段による保持状態が解除されたとき、ストッパーが、摩擦片が一端部側からシートに接近するように揺動角度を規制する。
このため、摩擦片がシートに当接する際に、当りが滑らかになり、過剰な負荷がシートにかからないので、スムーズにシートを送り出せる。
本発明の請求項4に係る給紙装置は、請求項2又は請求項3の構成において、前記保持手段は、前記摩擦片が前記シートに当接するとき以外は、前記摩擦片の収納状態を保持することを特徴とする。
この構成によれば、保持手段が、摩擦片が前記シートに当接するとき以外は、摩擦片の収納状態を保持する。
このため、給紙ロール周辺のスペースを小さくでき、給紙装置の小型化が図れる。
本発明の請求項5に係る給紙装置は、請求項2〜4のいずれか1項の構成において、前記保持手段は、前記摩擦片の側面に形成された溝と、前記溝へ抜き差しされるピンと、前記ピンを前記溝から抜き出すばね部材と、前記給紙ロールの回転軸に設けられ、前記回転軸の回転に同期して軸方向へ移動し、前記ばね部材を押圧して前記ピンを前記溝へ差し込むカム機構と、を備えて構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、給紙ロールの回転軸に設けられたカム機構が、給紙ロールの回転軸の回転に同期して軸方向へ移動し、ばね部材を押圧して、摩擦片の側面に形成された溝へピンを差し込む。これにより、摩擦片が給紙ロールの内周方向へ収納された状態が保持される。
カム機構が作用しないときは、ばね部材が、ピンを溝から抜き出し、摩擦片の保持状態が解除される。
このように、カム機構を用いることにより、簡易な構成で、摩擦片の突出及び収納を行うことができる。また、カムの形状を適宜変更することにより、摩擦片の突出タイミング及び収納タイミングを簡単に調整することができる。
本発明の請求項6に係る給紙装置は、請求項2〜5のいずれか1項の構成において、前記摩擦片は、前記給紙ロールの外周面に沿って湾曲していることを特徴とする。
この構成によれば、摩擦片は、給紙ロールの外周面に沿って湾曲しているので、摩擦片がシートに当接する際に、当りが滑らかになり、過剰な負荷がシートにかからないので、スムーズにシートを送り出せる。
本発明の請求項7に係る給紙装置は、請求項1〜6のいずれか1項の構成において、前記給紙ロールの下流側には、前記シートを分離して前記シートの重送を防止するシート分離部が設けられたことを特徴とする。
この構成によれば、給紙ロール及びピックアップ手段によって、給紙ロールの下流側に設けられたシート分離部へシートが送り出される。シート分離部は、給紙ロール及びピックアップ手段によって送り出されたシートを分離して、シートの重送を防止する。
シート分離部へシートが送り出される際において、ピックアップ手段がシートから離れるときに、ピックアップ手段が給紙ロールの内周方向へ収納される。このため、ピックアップ手段が、シートを下流側へけり出すことがなく、給紙ロールとシート分離部との間で、シートへシワ等のダメージを与えない。
本発明の請求項8に係る給紙装置は、請求項1〜6のいずれか1項の構成において、前記給紙ロールは、分離ロールと協働して下流へシートを給紙するピックアップロールであることを特徴とする。
請求項8のように、給紙ロールが、分離ロールと協働して下流へシートを給紙するピックアップロールである場合は、ピックアップロールは、シートに当接して、分離ロールとの間にシートを引き込む必要がある。
本発明の構成では、ピックアップ手段により、シートとの当接面積を拡大でき、シートを給紙する際の給送力が高められるので、ピックアップロールは、分離ロールとの間にシートを確実に引き込むことができる。
本発明の請求項9に係る画像形成装置は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の給紙装置と、前記給紙装置の下流側に設けられ、前記シートへ画像を形成する画像形成部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、給紙装置の下流側に設けられた画像形成部へ、給紙装置からシートが給紙される。画像形成部で、シートへ画像が形成される。
画像形成部へシートが送り出される際において、ピックアップ手段がシートから離れるときに、ピックアップ手段は給紙ロールの内周方向へ収納される。このため、ピックアップ手段がシートを下流側へけり出すことがなく、給紙ロールと画像形成部との間で、シートへシワ等のダメージを与えない。これにより、画像形成部においてもシートが安定して搬送されるので、画像ムラ(バンディング)などの画像欠陥を防止できる。
本発明は、上記構成としたので、シートを給紙する際の給送力を高めると共に、シートへシワ等のダメージを与えないようにできる。
以下に、本発明の給紙装置及びその給紙装置を備える画像形成装置に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
まず、本実施形態に係る画像形成装置10の全体構成について、図1に基づき説明する。本実施形態に係る画像形成装置10は、図1に示すように、装置本体12を備え、装置本体12の下部には、画像形成部16へ用紙(シート)Pを給紙する給紙装置50が設けられている。
給紙装置50は、給紙トレイ14、ナジャーロール52、フィードロール54、シート分離部としてのリタードロール(分離ロール)56、ガイド板58を備えて構成されている。なお、給紙装置50の具体的構成については、後述する。
また、装置本体12には、給紙装置50の先端部から延出して、緩やかに湾曲し、装置前方側(図1において右側)で上方へ向かって略垂直に延びる第1搬送路22が形成されている。
この第1搬送路22に沿って、用紙搬送方向の上流側から順に、用紙Pを挟持搬送する搬送ロール対24、画像が形成される用紙Pを静電吸着して搬送する無端状の搬送ベルト26が配置されている。
搬送ベルト26は、上方に配置された張架ローラ27と、下方に配置された張架ローラ29に張架されており、張架ローラ27及び張架ローラ29のいずれかが、所定方向(図1において、時計回り方向)へ回転駆動することにより、搬送ベルト26が所定方向(図1において、時計回り方向)へ回転(循環駆動)する。
この搬送ベルト26の用紙搬送方向上流側には、搬送ベルト26の表面上を帯電させると共に、搬送ベルト26へ静電吸着される用紙Pを搬送ベルト26へ押し当てる帯電ロール31が搬送ベルト26に隣接して設けられている。
また、第1搬送路22を間に挟んで、搬送ベルト26に対向する横方向には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応した複数のプロセスカートリッジ28Y、28M、28C、28Kが、第1搬送路22に沿って、装置本体12に略垂直方向へ縦列配置されている。
各プロセスカートリッジ28Y、28M、28C、28Kには、それぞれ、所定方向(図1において反時計回り方向)へ回転する感光体ドラム30が設けられている。
感光体ドラム30の周囲には、感光体ドラム30の回転方向上流側から順に、それぞれ、感光体ドラム30上を帯電させる帯電ローラ32と、帯電した感光体ドラム30を露光して感光体ドラム30上に潜像を形成する露光装置34と、感光体ドラム30上に形成された潜像へ各色のトナーを付着させて現像する現像ローラ36と、が設けられている。
この帯電ローラ32及び現像ローラ36は、各プロセスカートリッジ28Y、28M、28C、28Kに、それぞれ、設けられている。
感光体ドラム30に対向する横方向には、図1に示すように、搬送ベルト26の内周側に、それぞれ、感光体ドラム30上に形成されたトナー画像を用紙Pへ所定の転写位置で転写する転写装置38が設けられている。
なお、本実施形態に係る画像形成装置10の画像形成部16は、上記の感光体ドラム30、帯電ローラ32、露光装置34、現像ローラ36及び転写装置38を備えて構成されている。
搬送ベルト26より用紙搬送方向下流側には、転写されたトナー画像を用紙Pへ定着させる定着装置40、用紙Pを挟持搬送する搬送ロール対42、用紙Pを排出トレイ20へ排出する排出ロール対44が、この順で配置されている。
また、片面に画像が形成された用紙Pを反転させて、再び第1搬送路22へ送り戻すための第2搬送路46が、搬送ベルト26を挟んで第1搬送路22に対向して形成されている。
この第2搬送路46には、用紙Pを下方へ挟持搬送する複数(例えば、3つ)の搬送ロール対48が配置されており、両面に画像を形成する際には、片面に画像が形成された用紙Pが、排出ロール対44によりスイッチバックされて第2搬送路46に導かれ、複数の搬送ロール対48によって下方へ搬送され、第1搬送路22へ送り戻される。
次に、本実施形態に係る画像形成装置における、画像を形成する画像形成動作について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置において、用紙Pへ画像を形成する場合は、まず給紙装置から給紙された用紙Pが、搬送ロール対24によって搬送路22を上方へ搬送され、搬送ベルト26へ送り込まれる。搬送ベルト26へ送り込まれた用紙Pは、帯電ロール31によって搬送ベルト26へ押し当てられると共に、帯電する搬送ベルト26に静電吸着されて、上方へ搬送され、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応した所定の転写位置へ順次送り込まれる。
所定の転写位置へ送り込まれた用紙Pは、感光体ドラム30上に形成された各色のトナー画像が転写装置38によって転写され、フルカラー画像が形成される。さらに定着装置40へ搬送され、転写されたトナー画像が定着装置40により定着される。
用紙Pの片面へのみ画像を形成する場合は、トナー画像が定着された後、用紙Pは排出ロール対44により排出トレイ20へ排出される。
用紙Pの両面へ画像を形成する場合には、片面に画像が形成された後、用紙Pは、排出ロール対44でスイッチバックされ、反転して第2搬送路46へ送り込まれる。さらに、第2搬送路46から再び第1搬送路22へ送り込まれ、画像が記録されていない反対面に、上記と同様に画像が形成され、用紙Pの両面へ画像が形成される。以上のように、一連の画像形成動作が行われる。
次に、画像形成部16へ用紙Pを給紙する給紙装置50について説明する。
給紙装置50は、図1に示すように、装置本体12の下部に配置される給紙トレイ14を備えている。給紙トレイ14の先端側(図1、図2において右端側)の直上には、図1、図2に示すように、用紙Pの上面の先端側に当接して給紙トレイ14から用紙Pを送り出すナジャーロール52が軸支されている。
給紙トレイ14には、用紙Pを束状に積載する底板14Aが設けられている。底板14Aは、その後端部(図1、図2において左端部)が、支持部14Bによって揺動可能に支持されている。底板14Aの先端部(図1、図2において右端部)の直下には、底板14Aを上方へ付勢するばね部材14Cが設けられている。
これにより、底板14Aが支持部14Bを中心に揺動して、底板14Aに積載された用紙Pのうち、最上にある用紙Pがナジャーロール52に当接するようになっている。積載された用紙Pが送り出され、用紙Pの枚数が減った場合でも、ばね部材14Cが底板14Aを上方へ付勢するので、最上にある用紙Pがナジャーロール52に当接するようになっている。
ナジャーロール52の用紙搬送方向下流側には、フィードロール54が軸支されている。フィードロール54の下側には、シート分離部としてのリタードロール(分離ロール)56がフィードロール54に対向して配置されている。これにより、フィードロール54とリタードロール56との間に、給紙トレイ14内から送り出された用紙Pを挟持するニップ部Nが形成される。
フィードロール54は、駆動部(図示省略)によって、用紙搬送方向に直交する方向を軸方向として、この軸周りに回転する駆動ロールである。このフィードロール54が、給紙トレイ14から送り出されニップ部Nに導入される用紙Pの上面(表面)に当接して、回転駆動することにより、用紙Pが下流へ搬送される。
リタードロール56は、用紙搬送方向に直交する方向を軸方向として、この軸周りに回転する従動ロールである。
リタードロール56の回転軸には、トルクリミッター(図示省略)が取り付けられている。このため、リタードロール56の表面に用紙Pが当接し、この用紙Pとの摩擦によって、リタードロール56へ回転力が付与されると、リタードロール56は、所定の回転負荷を生じるブレーキとして機能すると共に、リタードロール56へ所定力以上の回転力が作用した場合に、リタードロール56は従動し始める。
このように、リタードロール56がブレーキとして機能することにより、複数枚の用紙Pが重なってニップ部Nに導入された場合に、その用紙Pへ下面側(裏面側)から搬送抵抗を付与して、フィードロール54が搬送する用紙Pの重送を防止する。
このように、給紙トレイ14からニップ部Nへ複数の用紙Pが重なって送り出せられると、フィードロール54が上側の用紙P(1枚目の用紙P)へ搬送力を付与する一方、下側の用紙P(2枚目以降の用紙P)へは、リタードロール56が、搬送抵抗を付与する。
すなわち、フィードロール54とリタードロール56とで、重なった用紙Pを分離して(さばいて)、用紙Pを一枚ずつ給紙する。
リタードロール56の軸方向両端側には、リタードロール56を挟むように、給紙される用紙Pの幅方向両端部をガイドするガイド板58が配置されている。
フィードロール54の用紙搬送方向下流側に配置された搬送ロール対24と、フィードロール54との間には、フィードロール54に搬送される用紙Pの先端部が当接し、その用紙Pを搬送ロール対24へ案内するガイドシュート60が設けられている。
ここで、ナジャーロール52及びナジャーロール52に設けられた摩擦片の構成について説明する。
ナジャーロール52は、図3に示すように、ゴム等の弾性部材で形成された環状のロール体62と、ロール体62を支持する支持部材64と、を備えて構成されている。
ロール体62の外周面には、幅方向(周方向に直交する方向)に沿って形成された溝62Aが、全周にわたって複数設けられている。このロール体62の表面(最下に位置する表面)が、給紙トレイ14に積載収容された複数の用紙Pのうち、最上にある用紙Pの上面の先端側の幅方向中央部に当接して、回転駆動することにより、給紙トレイ14内から用紙Pが送り出される。
支持部材64は、図4に示すように、略円筒形状の軸部65を備えている。この軸部65の軸方向両端部には、軸部65の外周部から突出すると共に環状に形成された一対のフランジ66Aがそれぞれ設けられている。一対のフランジ66Aの間には、軸部65の外周部から突出すると共に環状に形成された一対のフランジ66Bが設けられている。
一対のフランジ66Bは、一対のフランジ66Aの間において、略等間隔で配置され、これにより、軸部65の外周面が仕切られて、軸部65は、軸部65A、65B、65Cに3分割される。
軸部65の軸方向両端部側にある軸部65A、65Cの外周には、ロール体62が装着され、軸部65の軸方向中央部側にある軸部65Bの外周面上には、摩擦片70が取り付けられる(図3参照)。
一対のフランジ66Bには、摩擦片70を取り付けるための係合孔68が、軸部65の軸方向に沿って、それぞれ形成されている。この係合孔68は、一対のフランジ66Bを貫通すると共に、互いが対向する位置に形成されている。一対のフランジ66Bが対向する面上には、係合孔68よりも外周側の位置には、それぞれ、凸状のストッパー69が形成されている。なお、図4には、ストッパー69の一方のみが図示されている。
また、フランジ66B及びフランジ66Aには、後述のピン92が挿入される挿入孔80が形成されている。
また、軸部65Bの外周面には、摩擦片70に取り付けられる付勢部材としてのダブルトーションばね73を係合するための係合溝74が形成されている。
摩擦片70は、図5に示すように、ナジャーロール52の外周面に沿って緩やかに湾曲する支持部材71と、支持部材71に巻き付けられゴム等で形成された弾性部材72と、を備えて形成されている。
支持部材71の両側面の一端部には、一対の係合突起71Aが形成され、この係合突起71Aがフランジ66Bの係合孔68に係合することにより、摩擦片70は、ナジャーロール52の同軸上に、揺動可能に一端部がフランジ66Bに支持される。これにより、摩擦片70は、ナジャーロール52と一体に回転すると共に、ナジャーロール52の外周面から突出して用紙Pに当接する位置と、ナジャーロール52の外周面より内側に収納される位置との間を揺動可能とされる。
摩擦片70の係合突起71Aには、付勢部材としてのダブルトーションばね73が取り付けられ、ダブルトーションばね73の一端部は、軸部65Bの外周面に形成された止め溝に係合して保持されている。ダブルトーションばね73の他端部は、ボス71Bに当接し、摩擦片70をナジャーロール52の外周方向へ付勢する。
支持部材71の両側面には、係合突起71Aの近傍に、係合突起71Aよりも小さい突起状のボス71Bが形成されている。このボス71Bが、フランジ66Bに形成されたストッパー69に当接することにより、フランジ66Bに支持された摩擦片70の一端部側からシートに接近するように、揺動角度が規制される。
摩擦片70の側面の他端部には、後述するピン92が差し込まれる差込溝76が形成されている。
支持部材64には、図6に示すように、回転軸78が挿し通され、回転軸78の一端部側にナジャーロール52が支持されている。
回転軸78の他端部には、駆動部(図示省略)と螺合するギア部82が固定されている。ギア部82は、駆動部から付与される駆動力を回転軸78に伝達し、ナジャーロール52を回転させる。
ギア部82とナジャーロール52との間には、ナジャーロール52が配置された回転軸78の一端部側で、回転軸78を回転可能に支持する軸受カム部84が配置されている。また、ギア部82とナジャーロール52との間には、ギア部82が固定された回転軸78の他端部側で、回転軸78を回転可能に支持する軸受部86が配置されている。
軸受カム部84及び軸受部86は、図7に示すように、フランジを有する円筒状に形成され、装置本体12に設けられた本体フレーム13にそれぞれ固定されている。
軸受カム部84は、図7に示すように、ナジャーロール52に対向する対向面84Aが、回転軸78に対して斜めに傾斜しており、軸受カム部84の高さ(回転軸78の軸方向に沿った長さ)が軸受カム部84の周方向に沿って変化している。
回転軸78にスライド移動可能に支持された円筒形状のスライダー88が、ナジャーロール52と軸受カム部84との間に配置されている。スライダー88は、ナジャーロール52に対向する対向面88Bが、回転軸78に対して直交しており、この対向面88Bには、摩擦片70の側面に形成された差込溝76に抜き差しされるピン92が設けられている。このピン92は、ナジャーロール52に形成された挿入孔80を貫通するため、スライダー88は、ナジャーロール52と一体に回転する。
スライダー88の対向面88Bとナジャーロール52との間には、スライダー88を軸受カム部84側へ付勢する圧縮ばね90が取り付けられている。これにより、ピン92は、摩擦片70の差込溝76から抜き出される方向へ付勢される。
軸受カム部84に対向する対向面88Aは、回転軸78に対して斜めに傾斜しており、スライダー88の高さ(回転軸78の軸方向に沿った長さ)がスライダー88の周方向に沿って変化している。これにより、スライダー88がナジャーロール52と一体に回転すると、回転軸78の回転に同期して軸方向へ、スライダー88がスライド移動する。
すなわち、スライダー88の高さが高い部分が、軸受カム部84の高さが低い部分に接触する場合は(図7(A)参照)、スライダー88は、圧縮ばね90に押圧されて、ナジャーロール52から遠ざかり、スライダー88の高さが高い部分が、軸受カム部84の高さが高い部分に接触する場合は(図7(B)参照)、圧縮ばね90の付勢力に対抗して、スライダー88は、ナジャーロール52に接近する。
このスライダー88の移動に伴って、スライダー88に設けられたピン92が、ナジャーロール52から突出する突出位置、ナジャーロール52へ引っ込む引込位置の間をスライド移動する。
ピン92は、突出位置において、圧縮ばね90を押圧して、摩擦片70に形成された差込溝76に差し込まれるように、突出タイミングが調整されており、ピン92が摩擦片70の差込溝76に差し込まれることにより、摩擦片70がナジャーロール52の内周方向へ収納された状態が保持される。
ピン92は、引込位置において、摩擦片70に形成された差込溝76から抜き出されて、摩擦片70の保持状態が解除される。これにより、ダブルトーションばね73が摩擦片70をナジャーロール52の外周方向へ揺動させる。
なお、スライダー88及び軸受カム部84の高さ、スライダー88及び軸受カム部84の高さを変化させる位置、その変化量は、ピン92を突出させる量、ピン92を突出させるタイミング、ピン92を収納するタイミングにより、任意に設定される。
次に、上記の実施形態について作用を説明する。
本実施形態の構成によれば、ナジャーロール52が用紙Pに当接して回転することにより、用紙Pを給紙トレイ14から送り出す。
摩擦片70は、ナジャーロール52と一体に回転し、上方位置から(図8(A)参照)、下方位置へ移動して、用紙Pに接近すると、摩擦片70の自由端部がナジャーロール52の表面の上端位置Tよりも下方に位置するときにおいて、ピン92が引っ込んで、摩擦片70の保持状態が解除される。これにより、摩擦片70は、ダブルトーションばね73に押圧されて、ナジャーロール52の外周方向へ揺動し、ナジャーロール52の外周面から突出する(図8(B)参照)。
これにより、ナジャーロール52の表面が用紙Pに当接する当接位置(ナジャーロール52の表面が用紙Pに対向する対向位置)Sよりも上流側で、摩擦片70が用紙Pに当接する(図8(C))。
摩擦片70の揺動角度は、摩擦片70のボス71Bが、ナジャーロール52に設けられたストッパー69に当接することにより規制されるため、摩擦片70は、用紙Pに当接する際に、摩擦片70が基端部側(ナジャーロール52に支持されている端部側)からシートに接近する。
摩擦片70は、用紙Pに当接してナジャーロール52と一体に回転し、用紙Pを当接位置Sへ引き込む。特に、本実施形態では、給紙トレイ14の底板14Aに積載される用紙Pの枚数が減ると、底板14Aが揺動するため、用紙Pの位置が上流側(図1において左側)へ移動する。このため、摩擦片70が、当接位置Sが引き込むことで、用紙Pが確実に給紙できる。
摩擦片70が用紙Pに当接したまま、ナジャーロール52が回転すると、摩擦片70は、ナジャーロール52の内周方向へ揺動し、ナジャーロール52の外周面の内側へ収納される(図8(D)参照)。
摩擦片70の差込溝76が下方位置に位置したときに、ピン92が突出して、差込溝76にピン92が差し込まれ、摩擦片70の収納状態が保持される。摩擦片70は、ナジャーロール52の外周面の内側へ収納された状態で、摩擦片70が下方位置から(図8(D)参照)、上方位置へ移動して用紙Pから離れる。
このため、ナジャーロール52の表面が用紙Pに当接する当接位置Sよりも下流側で、摩擦片70が用紙Pに当接することがない。
摩擦片70は、用紙Pから離れ、再び、用紙Pへの当接が開始されるまでの間は、収納状態が保持される。
摩擦片70が回転し、摩擦片70の自由端部がナジャーロール52の表面の上端位置Tよりも下方に位置するときにおいて、再び、ピン92がナジャーロール52へ引っ込み、摩擦片70の収納状態が解除される。
これにより、摩擦片70は、再び、ダブルトーションばね73に押圧されて、ナジャーロール52の外周方向へ揺動して、ナジャーロール52の外周面から突出する(図8(B)参照)。
これにより、再び、摩擦片70は、用紙Pに当接し、ナジャーロール52と一体に回転して、用紙Pを当接位置Sへ引き込む(図8(C))。
以上のように、本実施形態によれば、摩擦片70がナジャーロール52の外周方向へ突出して用紙Pに当接する。このため、ナジャーロール52のロール径を大きくしなくても用紙Pとの当接面積を拡大でき、用紙Pを給紙する際の給送力が高められる。
また、摩擦片70は、用紙Pから離れるときに、ナジャーロール52の内周方向へ収納される。このため、摩擦片70が、用紙Pと離れるときに、用紙Pを下流側へけり出すことがなく、用紙Pへシワ等のダメージを与えない。
また、本実施形態では、摩擦片70を揺動可能に支持して、突出及び収納を行うので簡易な構成とすることができる。また、ピン92により、摩擦片70がナジャーロール52の内周方向へ収納された状態が保持されるので、摩擦片70が用紙Pと離れるときに、用紙Pのけり出しを確実に防止でき、用紙Pへシワ等のダメージを与えない。
また、本実施形態では、ピン92による保持状態が解除されたとき、ストッパー69が、摩擦片70の基端部側から用紙Pに接近するように揺動角度を規制する。このため、摩擦片70が用紙Pに当接する際に、当りが滑らかになり、過剰な負荷が用紙Pにかからないので、スムーズに用紙Pを送り出せる。
また、本実施形態では、摩擦片70が前記用紙Pに当接するとき以外は、摩擦片70は、収納状態が保持される。このため、ナジャーロール52周辺のスペースを小さくでき、給紙装置50の小型化が図れる。
また、本実施形態のように、軸受カム部84とスライダー88とで構成されるカム機構を用いることにより、簡易な構成で、摩擦片70の突出及び収納を行うことができる。また、軸受カム部84及びスライダー88の形状を適宜変更することにより、摩擦片70の突出タイミング及び収納タイミングを簡単に調整することができる。
また、本実施形態では、摩擦片70が、ナジャーロール52の外周面に沿って湾曲しているので、摩擦片70が用紙Pに当接する際に、当りが滑らかになり、過剰な負荷が用紙Pにかからないので、スムーズに用紙Pを送り出せる。
上記の実施形態では、カム機構により、摩擦片70に形成された差込溝76にピンを抜き差しすることで、摩擦片70を保持する構成であったが、本発明の保持手段としては、以下のように構成した変形例を用いてもよい。
〔第1変形例〕
第1変形例では、図9に示すように、ナジャーロール52の中央部に、鉄心の周囲にコイルが巻き付けられた電磁石94が配置されている。摩擦片70の背面側(ナジャーロール52の軸部65Bに対向する面側)には、この電磁石94の磁力により吸着される鉄片等が設けられている。
この構成では、上記の実施形態と同様に、摩擦片70が、ナジャーロール52と一体に回転し、上方位置から(図9(A)参照)、下方位置へ移動して、用紙Pに接近すると、摩擦片70の自由端部がナジャーロール52の表面の上端位置Tよりも下方に位置するときにおいて、電磁石94への電流の供給をやめ、摩擦片70の保持状態が解除する。これにより、摩擦片70は、ダブルトーションばね73に押圧されて、ナジャーロール52の外周方向へ揺動し、ナジャーロール52の外周面から突出する(図9(B)参照)。
これにより、ナジャーロール52の表面が用紙Pに当接する当接位置(ナジャーロール52の表面が用紙Pに対向する対向位置)Sよりも上流側で、摩擦片70が用紙Pに当接する(図9(C))。
摩擦片70の揺動角度は、摩擦片70のボス71Bが、ナジャーロール52に設けられたストッパー69に当接することにより規制されるため、摩擦片70は、用紙Pに当接する際に、摩擦片70が基端部側(ナジャーロール52に支持されている端部側)からシートに接近する。
摩擦片70は、用紙Pに当接してナジャーロール52と一体に回転し、用紙Pを当接位置Sへ引き込む。
摩擦片70が用紙Pに当接したまま、ナジャーロール52が回転すると、摩擦片70は、ナジャーロール52の内周方向へ揺動し、ナジャーロール52の外周面の内側へ収納される(図9(D)参照)。
摩擦片70の差込溝76が下方位置に位置したときに、電磁石94に電流を供給し、摩擦片70を吸着して、摩擦片70の収納状態が保持される。摩擦片70は、ナジャーロール52の外周面の内側へ収納された状態で、摩擦片70が下方位置から(図9(D)参照)、上方位置へ移動して用紙Pから離れる。
このため、ナジャーロール52の表面が用紙Pに当接する当接位置Sよりも下流側で、摩擦片70が用紙Pに当接することがない。
摩擦片70は、用紙Pから離れ、再び、用紙Pへの当接が開始されるまでの間は、収納状態が保持される。摩擦片70が回転し、摩擦片70の自由端部がナジャーロール52の表面の上端位置Tよりも下方に位置するときにおいて、再び、電磁石94への電流の供給をやめ、摩擦片70の収納状態が解除される。
〔第2変形例〕
また、第2変形例では、図10に示すように、装置本体12に支持されるガイド部材98が設けられている。このガイド部材98は、図11に示すように、ナジャーロール52の内周側に配置されると共に、ナジャーロール52の外周に沿って湾曲している。
摩擦片70の自由端部の側面には、ナジャーロール52の回転軸方向に沿って突出するロッド96が設けられている。このロッド96は、摩擦片70がナジャーロール52の内周方向へ収納された状態で、ガイド部材98の内周面に当接して、ガイド部材98に沿って移動するようになっている。
この構成では、上記の実施形態と同様に、摩擦片70が、ナジャーロール52と一体に回転し、上方位置から、下方位置へ移動して、用紙Pに接近すると、摩擦片70の自由端部がナジャーロール52の表面の上端位置Tよりも下方に位置するときにおいて、摩擦片70のロッド96がガイド部材98からはずれ、摩擦片70の保持状態が解除される。これにより、摩擦片70は、ダブルトーションばね73に押圧されて、ナジャーロール52の外周方向へ揺動し、ナジャーロール52の外周面から突出する。
これにより、ナジャーロール52の表面が用紙Pに当接する当接位置(ナジャーロール52の表面が用紙Pに対向する対向位置)Sよりも上流側で、摩擦片70が用紙Pに当接する。
摩擦片70の揺動角度は、摩擦片70のボス71Bが、ナジャーロール52に設けられたストッパー69に当接することにより規制されるため、摩擦片70は、用紙Pに当接する際に、摩擦片70が基端部側(ナジャーロール52に支持されている端部側)からシートに接近する。
摩擦片70は、用紙Pに当接してナジャーロール52と一体に回転し、用紙Pを当接位置Sへ引き込む。摩擦片70が用紙Pに当接したまま、ナジャーロール52が回転すると、摩擦片70は、ナジャーロール52の内周方向へ揺動し、ナジャーロール52の外周面の内側へ収納される。
摩擦片70の差込溝76が下方位置に位置したときに、摩擦片70のロッド96がガイド部材98の内壁面に当接して、ガイド部材98に沿って移動し、摩擦片70の収納状態が保持される。摩擦片70は、ナジャーロール52の外周面の内側へ収納された状態で、摩擦片70が下方位置から、上方位置へ移動して用紙Pから離れる。
このため、ナジャーロール52の表面が用紙Pに当接する当接位置Sよりも下流側で、摩擦片70が用紙Pに当接することがない。
摩擦片70は、用紙Pから離れ、再び、用紙Pへの当接が開始されるまでの間は、収納状態が保持される。摩擦片70が回転し、摩擦片70の自由端部がナジャーロール52の表面の上端位置Tよりも下方に位置するときにおいて、再び、摩擦片70のロッド96がガイド部材98からはずれ、摩擦片70の収納状態が解除される。
本実施形態では、摩擦片70は、ナジャーロール52に1つのみ設けられていたが、図12に示すように、複数(例えば、3つ)設けてもよい。摩擦片70が複数になれば、ナジャーロール52が1回転する周期の間に、摩擦片70を用紙Pに当接させて用紙Pを給紙トレイ14から送り出すタイミングが複数となるため、摩擦片70の位置制御を簡便になり、また、用紙Pの送り出しタイミングの自由度が増す。
また、本実施形態に係る給紙装置では、ナジャーロール52、リタードロール56、フィードロール54の3つのロールを備えていたが、図13に示すように、ピックアップロール53とリタードロールの2つのロールで構成してもよい。この構成では、ピックアップロール53は、本実施形態のナジャーロール52及びフィードロール54の役割を果たし、ピックアップロール53が用紙Pに当接して回転することにより、用紙Pを給紙トレイ14から送り出すと共に、リタードロール56と協働して下流へ用紙Pを給紙する。
特に、本実施形態では、給紙トレイ14の底板14Aに積載される用紙Pの枚数が減ると、底板14Aが揺動するため、用紙Pの位置が上流側(図1において左側)へ移動し、ピックアップロール53から用紙Pが離間しやすくなる。この構成では、摩擦片70が、ピックアップロール53がリタードロール56に当接する当接位置(ピックアップロール53がリタードロール56に対向する対向位置)用紙Pを引き込むことで、用紙Pが確実に給紙できる。
また、本実施形態では、摩擦片70が用紙Pに当接するとき以外は、摩擦片70の収納状態を保持されるようになっていたが、摩擦片70が用紙Pに当接しないときであっても、突出するように構成してもよい。
また、本実施形態では、摩擦片70は、ナジャーロール52の外周面の内側に収納されていたが、完全にナジャーロール52の内周側に隠れるように収納されていなくてもよい。
また、本実施形態では、ナジャーロール52は、円形状に形成されているが、外周一部において、半径が小さくされていてもよく、例えば、摩擦片70が用紙Pに当接する際に、ナジャーロール52の表面が用紙Pに当接しないように構成してもよい。また、摩擦片70が用紙Pに当接する際に、用紙Pに当接するナジャーロール52の表面を、合成樹脂などの摺動材で形成し、摺動するように構成してもよい。
このように構成することにより、摩擦片70が用紙Pを送り出す速さと、ナジャーロール52が用紙Pを送り出す速さに差が生じた場合でも、用紙Pにシワ等のダメージが発生しない。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変形、変更、改良が可能である。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す図である。 図2は、本実施形態に係る給紙装置を示す図である。 図3は、本実施形態に係るナジャーロール及び摩擦片を示す斜視図である。 図4は、本実施形態に係るナジャーロールの支持部材を示す斜視図である。 図5は、本実施形態に係る摩擦片を示す斜視図である。 図6は、本実施形態に係る摩擦片を保持する構成を示すための斜視図である。 図7は、本実施形態に係るカム機構を示し、(A)は、ピンが引っ込んでいる状態を示す図であり、(B)は、ピンが突出した状態を示す図である。 図8は、本実施形態に係る摩擦片の動作を示す図である。 図9は、本実施形態に係る摩擦片を保持する構成を変形した第1変形例を示す図である。 図10は、本実施形態に係る摩擦片を保持する構成を変形した第2変形例を示す斜視図である。 図11は、本実施形態に係る摩擦片を保持する構成を変形した第2変形例を示す図である。 図12は、本実施形態に係る摩擦片を複数設けた例を示す図である。 図13は、本実施形態に係る給紙装置において、ナジャーロール及びフィードロールに替えて、ピックアップロールを設けた例を示す図である。
符号の説明
10 画像形成装置
16 画像形成部
50 給紙装置
52 ナジャーロール(給紙ロール)
53 ピックアップロール
56 リタードロール(分離ロール、シート分離部)
69 ストッパー
70 摩擦片(ピックアップ手段)
73 トーションばね(付勢部材)
76 差込溝(保持手段)
84 軸受カム部(カム機構、保持手段)
88 スライダー(カム機構、保持手段)
90 圧縮ばね(ばね部材、保持手段)
92 ピン(保持手段)
P 用紙(シート)

Claims (9)

  1. シートの表面に当接して回転し、前記シートを送り出す給紙ロールと、
    前記給紙ロールと一体に回転し、前記給紙ロールの外周方向へ突出して前記シートに当接し、前記シートから離れるときに、前記給紙ロールの内周方向へ収納されるピックアップ手段と、
    を備えたことを特徴とする給紙装置。
  2. 前記ピックアップ手段は、
    前記給紙ロールの同軸上に一端部が揺動可能に支持され、前記給紙ロールの外周方向へ揺動してシートに当接し、前記シートに当接しながら前記給紙ロールと一体に回転することにより、前記給紙ロールの内周方向へ収納される摩擦片と、
    前記摩擦片が前記給紙ロールの内周方向へ収納された状態を保持する保持手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
  3. 前記摩擦片を前記給紙ロールの外周方向へ付勢する付勢部材と、
    前記保持手段による保持状態が解除されたとき、前記摩擦片が前記一端部側から前記シートに接近するように揺動角度を規制するストッパーと、
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載の給紙装置。
  4. 前記保持手段は、前記摩擦片が前記シートに当接するとき以外は、前記摩擦片の収納状態を保持することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の給紙装置。
  5. 前記保持手段は、
    前記摩擦片の側面に形成された溝と、
    前記溝へ抜き差しされるピンと、
    前記ピンを前記溝から抜き出すばね部材と、
    前記給紙ロールの回転軸に設けられ、前記回転軸の回転に同期して軸方向へ移動し、前記ばね部材を押圧して前記ピンを前記溝へ差し込むカム機構と、
    を備えて構成されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の給紙装置。
  6. 前記摩擦片は、前記給紙ロールの外周面に沿って湾曲していることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の給紙装置。
  7. 前記給紙ロールの下流側には、前記シートを分離して前記シートの重送を防止するシート分離部が設けられたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の給紙装置。
  8. 前記給紙ロールは、分離ロールと協働して下流へシートを給紙するピックアップロールであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の給紙装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の給紙装置と、
    前記給紙装置の下流側に設けられ、前記シートへ画像を形成する画像形成部と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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