JP4124355B2 - 自動原稿給紙装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
上記文献にあるように、給紙ベルトに原稿給送方向と逆方向に回転する分離コロを当接させて原稿を1枚ずつ分離する給紙装置においては、給紙ベルト張力と給紙ベルトの分離コロへの巻き付き角は給紙分離性能の最も重要なパラメータである。しかし、上記いずれの給紙装置においても、給紙ベルトが分離コロに巻き付くときの給紙ベルト張力は、給紙軸および給紙部上部のカバーにて受けている。つまり、この給紙軸および給紙部上部のカバーが中央の給紙ベルト張力の力を受けた梁の状態となっている。
しかし、これがA2以上の幅の広い原稿を扱う装置の場合、この給紙ベルト張力により給紙軸および給紙部上部のカバーがたわんでしまうと狙いの給紙ベルト張力と給紙ベルトの分離コロへの巻き付き角が出ない。さらに、給紙時の分離コロの負荷変動により給紙軸にかかる力が変動するため、さらに給紙ベルト張力と給紙ベルトの分離コロへの巻き付き角は給紙動作中に変動し、給紙分離性能が確保できない。
上記のように、給紙ベルトの分離コロへの巻き付き角の設定を離間部材により行う場合も同様で、離間部材の駆動軸がたわんでしまうと狙いの給紙ベルト張力と給紙ベルトの分離コロへの巻き付き角が出ない。さらに、給紙時の分離コロの負荷変動により離間部材の駆動軸にかかる力が変動するため、給紙ベルト張力と給紙ベルトの分離コロへの巻き付き角が給紙動作中に変動し給紙分離性能が確保できない。
1.本発明は、給紙ベルトによって原稿を給送する給紙手段と、給送方向とは逆方向に回転し、給紙ベルトに当接して前記原稿を1枚ずつ分離する分離部材とを備えた自動原稿給紙装置において、前記自動原稿給紙装置は、前記給紙ベルトを支持する給紙幅方向に構成された構造部材を備え、前記給紙ベルト近傍で、前記分離部材と前記給紙ベルトとを離間する離間部材を備え、1枚の原稿が前記給紙ベルトと前記分離部材のニップ部から給紙方向下流の所定位置に達した後、前記離間部材により前記給紙ベルトと前記分離部材を離間し、前記給紙ベルトと、前記給紙ベルトが掛け回された給紙ベルト駆動軸及びベルト従動ローラとを少なくとも含んで給紙ユニットを構成し、該給紙ベルト駆動軸は継手を有し、該給紙ユニットが前記構造部材に対し着脱可能な構成を有し、前記構造部材が前記給紙ベルト駆動軸を中心として回動可能に構成され、前記給紙ベルトは幅方向両側にガイド板を有し、該ガイド板が前記給紙ベルト駆動軸を中心として回動可能に構成され、前記構造部材の上部に位置する自動原稿給紙装置本体上部カバーが、回動可能に構成され、前記構造部材は弾性部材を有し、前記上部カバーと弾性部材を介して当接することを特徴とする自動原稿給紙装置である。
2.前記自動原稿給紙装置において、前記構造部材と前記上部カバーとが共に開口位置に回動されたときは、前記構造部材が前記上部カバーを開口方向に押えるように前記上部カバーの回転中心位置を設定することを特徴とする。
4.さらに、前記いずれかの自動原稿給紙装置を設けたことを特徴とする画像形成装置である。
図1は、本発明に係る自動原稿給紙装置の概略構成を示す図であり、複写機に搭載した例を示している。図2は、自動原稿給紙装置の駆動機構を示す図であり、図3は、その第1駆動機構に係る部分を詳細に示す図である。また、図4は、第1駆動機構の斜視図であり、図5は、給紙ベルトユニットの分解図である。図6〜図9は、給紙ユニットの動作図である。図10は、自動原稿給紙装置本体上部カバーの開動作を示す図、図11は上部カバー及び給紙ステーの開動作を示す図である。さらに、図12〜図16は、給紙ユニットを支持する給紙ステーとその周囲の構成を示す図である。なお、画像形成装置としては、複写機の他にファクシミリ装置やスキャナー装置等であってもよい。
このADF3は、複数の原稿からなる原稿束Pを載置可能な原稿載置台としての原稿トレイ4と、原稿トレイ4に載置された原稿束から原稿を1枚ずつ分離した後、分離された原稿をコンタクトガラス2に向かって搬送する分離・給紙手段5と、分離・給紙手段5によってコンタクトガラス2に向かって搬送された原稿をコンタクトガラス2上の露光位置に搬送・停止させるとともに、コンタクトガラス2の下方に配設された複写機1の読取手段(公知の露光ランプ、ミラー、レンズ、CCD等)により読取りが終了した原稿をコンタクトガラス2から搬出する搬入・搬出手段6と、搬入・搬出手段6によってコンタクトガラス2の露光位置から搬出された原稿を複写機1の側方から突出する第1排紙トレイ8または原稿トレイ4の下方に配設された第2排紙トレイ9の何れか一方に排紙する排紙手段7と、から構成されている。なお、第1排紙トレイ8はADF3の側方から突出するように設けても良い。なお、読取手段によって読取られた画像は公知の感光体ドラムや現像装置等の画像形成手段によって記録紙に転写される。
ストッパ爪14は原稿トレイ4に当接する規制位置(当接位置)と原稿トレイ4から退避する退避位置(離隔位置)の間で移動可能に設けられ、規制位置に位置したときに原稿束Pの先端部に当接して原稿束Pが原稿トレイ4上の所定位置よりも搬送方向下流側に移動するのを規制するようになっている。
また、呼出しコロ10は原稿束Pに当接・離隔可能に設けられており、原稿束Pから上層に位置する原稿を給紙するようになっており、給紙ベルト11および分離コロ12はこの原稿束Pから最上位の原稿のみを分離するようになっている。この分離された原稿はプルアウト駆動コロ13とこれに連れ回りするプルアウト従動コロ13a、13bに挟持されて給紙ベルト11および分離コロ12から引抜かれてコンタクトガラス2に向かって搬送される。
呼出しモータ20が図3中、モータ表側からみて反時計方向であるCCW方向に回転すると、タイミングプーリ20aからタイミングベルト27を介してタイミングプーリ22、ギヤ23を介してピックアップ駆動歯車26が時計方向(回転方向は図3に基づいて説明する)に回転する。
フィラー28は検知センサ32によって検知されるようになっており、このセンサ32は発光素子および受光素子からなる光センサから構成され、フィラー28によって発光素子から受光素子に照射される光が遮断されたときに、カム31の回動位置を検知して後述するように呼出しコロ10のホームポジション位置を検知するようになっている。
また、図5の給紙ブラケット38の両側に配置された軸に回転自在に取付けられた従動コロ43とカム31が、図4に示すように給紙ユニット自信の自重により常にカム31の外形と接触している。従って、カム31が回転するとカム31の駆動軸29からの半径が変化し、従動コロ43との接触位置が変化することにより、給紙ベルト11は給紙ベルト駆動プーリ47の回転軸34を中心に上下方向に回転揺動する。
また、図12において示すように、給紙ステー201が回転可能に設置されていると共に、給紙ベルトユニット205の両側に構成されたガイド板206も給紙ベルト駆動軸34の中心軸34aと同一軸心上に回転自在に構成されている。従って、前後のネジを取り外し、図12中の矢印方向に給紙ステー201を回転すると、図13のようにガイド板206は同じ位置のままで、他の給紙ステー201に構成された部品は図のように開口することが可能である。これにより、分離ローラ12の交換時取り出しが容易になる。
給紙ユニット205の駆動の連結は図3に示すとおりである。給紙ベルト駆動軸34が連結ピン204Bと受け部204Aで連結され脱着可能となっており、給紙ベルト圧解除軸29では連結ピン205Bと受け部205Aで連結され脱着可能となっている。
さらに、上部カバー106を中心軸106b中心に回転させると同時に、給紙ステー201も図12の矢印方向に回転すると、図11、16のように上部カバー106の背面が給紙ステー201のストッパ207と当接し、給紙ステー201が開口した状態を保つ。
図6の状態から図3の呼出しモータ20を正転(CCW)方向に回転させ、駆動軸29が時計方向(図中矢印方向)に回転すると、図7に示すようにカム31も矢印方向に回転し、カム31の駆動軸29からの半径が小さくなる。そして、給紙ブラケット38の両側に配置された軸に回転自在に取付けられた従動コロ43との接触位置が図中下方向に変化することにより、給紙ベルト11を含むユニットは給紙ベルト駆動軸34を中心に下方向に回転揺動する。さらに図示していないストッパ爪揺動機構により、図7の状態からストッパ爪14は上昇し、原稿搬送路を開放する。
さらに、給紙ベルト11を含むユニットが給紙ベルト駆動軸34を中心に下方向に回転揺動すると、呼出しコロ10は原稿束Pに当接し、さらにこのユニットが下方向に回転揺動すると、呼出しコロ10は原稿束Pに当接したままの位置で、このユニットが下方向に回転し、図7のように給紙ベルト11と分離コロ12が所定のニップ角度a1で当接して原稿を搬送する位置となる。
この状態で給紙分離搬送動作を行ったのち、搬送駆動を一旦停止し、さらに呼出しモータ20を正転(CCW)方向に回転させ、駆動軸29が時計方向(図中矢印方向)に回転すると、図8のように給紙ブラケット38の両側に配置された軸に回転自在に取付けられた従動コロ43との接触位置が上方向に変化することにより、給紙ベルト11含むユニットは給紙ベルト駆動軸34を中心に上方向に回転揺動し、呼出しコロ10は原稿束Pから離れ、給紙ベルト11と分離コロ12が離間する。この状態で再度搬送動作を行い、原稿を図1の搬送ベルト65に送り込む。この動作が最後の原稿の場合は、この搬送動作後、搬送を停止し、呼出しモータ20を正転(CCW)方向に回転させ、図9のように呼出しコロ10が上昇したまま原稿束Pから離隔した待機位置で、図示していないストッパ爪揺動機構によりストッパ爪14は原稿束Pが分離コロ12とカラー33のニップに挿入されないよう下降し、原稿搬送路を遮断する。このように、呼出しコロ10が退避位置と当接位置の間で移動し、さらに給紙ベルト11と分離コロ12の離間、当接動作をカラー33が移動して行う。
一方、第2駆動機構19は図2に示すようにメインコントローラ21からの指令信号に基づいて駆動される給紙モータ48を有しており、この給紙モータ48の駆動力はそれぞれ歯車49、ベルト50、歯車51、52、ベルト53および歯車54を介して伝達歯車55に伝達される。この伝達歯車55には給紙ベルト駆動軸34に駆動力を伝達する歯車56に噛合されており、この歯車55にはワンウェイクラッチが内蔵されている。なお、歯車55と同軸上の歯車59にもワンウェイクラッチが内蔵されている。また、歯車55にはワンウェイチラッチが内蔵された歯車57が噛合しており、この歯車57は同一軸上の歯車61を介して歯車58を駆動する。さらに、歯車55と同軸上の歯車59は歯車60を介して歯車61を駆動している。プルアウト駆動コロ13と歯車58の間には電磁クラッチ58bが設けられ、この電磁クラッチ58bはメインコントローラ21からの指令信号に基づいて歯車61からの駆動力をプルアウト駆動コロ13に伝達および遮断するようになっている。さらにプルアウト駆動コロ13の反対側の端部には歯車58aを有し、歯車58aは歯車62、63を介して分離コロ軸上の歯車64と接続されている。分離コロ12は分離コロ軸上の歯車64と同軸上に接続されたトルクリミッタ64aを介して接続されている。また、図2中、太い矢印は給紙モータ48がCW方向に回転したときの駆動力の伝達を示し、細い矢印は給紙モータ48がCCW方向に回転したときの駆動力の伝達を示す。このワンウェイクラッチの組み合わせにより、図2の通りプルアウト駆動コロ13および分離コロ12は給紙モータ48の回転方向に関わらず、常に同一方向に回転することが判る。
この搬入・搬出手段6は、給紙モータ48がCCW方向に逆回転して給紙ベルト11の駆動を停止した時点でメインコントローラ21からの指令信号によって搬送ベルトモータ69を反時計方向であるCCW方向に正回転させる。このため、搬送ベルト65が第3駆動機構68によって正回転して分離された原稿がコンタクトガラス2上に搬入される。そして、コンタクトガラス2に搬入される原稿の後端がレジストセンサ17によって検知されると、この検知時点から所定パルスだけ搬送ベルトモータ69を正転駆動することにより、原稿をコンタクトガラス2の露光位置に停止させる。
一方、原稿がコンタクトガラス2の露光位置に停止したとき、複写機1によって原稿の読取りおよび露光が行われる。この読取りおよび露光が終了すると、メインコントローラ21には複写機1から信号が入力されるため、コントローラ21はこの信号が入力すると、搬送ベルトモータ69を再び正転駆動することにより、原稿がコンタクトガラス2から排紙手段7に搬出される。
第4駆動機構90は、図2に示すように、メインコントローラ21からの指令信号によって駆動される排紙モータ91を有しており、この排紙モータ91の出力軸91aにはベルト91bを介して歯車92が接続されている。この歯車92は歯車93、94、95にそれぞれベルト96を介して駆動力を伝達するようになっており、歯車94、95にはそれぞれ反転駆動コロ81および排紙駆動コロ87が接続されている。
また、第1切換爪85は第1ソレノイド97によって揺動されるようになっているとともに第2切換爪86は第2ソレノイド98によって揺動されるようになっており、この第1、2ソレノイド97、98はメインコントローラ21からの指令信号によってON/OFFされる。
一方、メインコントローラ21は複写機1に設けられた図示しない操作部によって両面モードが指定されたとき、第1ソレノイド97を駆動して第1切換爪85をホームポジション位置からコンタクトガラス2と反転経路101を連通する位置に移動させるとともに(図1に示すように第1切換爪85の上面が原稿の搬送路の一部を構成する。)、両面原稿の片面の読取りおよび露光の終了後に搬送ベルトモータ69を駆動するのと同時に排紙モータ91を駆動させる。このため、原稿は反転駆動コロ81および排紙従動コロ82によって挟持されて反転経路101に案内され、反転ガイドコロ83によって第2切換爪86に向かって搬送される。
このため、コンタクトガラス2から搬出される原稿は、第1切換爪85によって反転経路101に搬送された後、第2切換爪86によって返送経路102に表裏面が反転された状態で反転駆動コロ81および反転従動コロ84に挟持されてコンタクトガラス2に返送される。反転経路101上に設けられた排紙センサ89bによって原稿の先端が検知されると、メインコントローラ21は搬送ベルトモータ69を逆転駆動して搬送ベルト65を逆転駆動し、排紙センサ89bによって原稿の先端が検知された時点からの搬送ベルトモータ69の回転パルスが所定値に到達したときに原稿をコンタクトガラス2上の露光位置に搬送したものと判断して搬送ベルトモータ69を停止させる。
露光位置で原稿の読取りおよび露光が終了すると、コントローラ21には複写機1から信号が入力されるため、コントローラ21はこの信号が入力すると、搬送ベルトモータ69を正転駆動し、さらに、第1ソレノイド97を駆動するとともに第2ソレノイド98の駆動を停止し、第1切換爪85によってコンタクトガラス2と反転経路101を連通させるとともに、第2切換爪86によって返送経路102と第2排紙トレイ9を連通させることにより(第2切換爪86の上部が原稿の搬送路の一部を構成する)、コンタクトガラス2から搬出される原稿は反転駆動コロ81および反転従動コロ82に挟持されて搬送された後、排紙駆動コロ87および排紙従動コロ88によって挟持されて第2排紙トレイ9上に排紙される。
さらに給紙ベルト圧解除機構が無い場合でも、消耗品である給紙ベルト11、呼出しコロ10、分離コロ12の交換は同様の手順で行うことができる。
3 自動原稿給紙装置(ADF)
11 給紙ベルト
12 分離コロ
33 カラー
34 給紙ベルト駆動軸
36 ベルト従動ローラ
106 上部カバー
201 給紙ステー
203 弾性部材
204A 受け部
204B 連結ピン
205 給紙ユニット
206 ガイド板
Claims (4)
- 給紙ベルトによって原稿を給送する給紙手段と、給送方向とは逆方向に回転し、給紙ベルトに当接して前記原稿を1枚ずつ分離する分離部材とを備えた自動原稿給紙装置において、
前記自動原稿給紙装置は、前記給紙ベルトを支持する給紙幅方向に構成された構造部材を備え、
前記給紙ベルト近傍で、前記分離部材と前記給紙ベルトとを離間する離間部材を備え、1枚の原稿が前記給紙ベルトと前記分離部材のニップ部から給紙方向下流の所定位置に達した後、前記離間部材により前記給紙ベルトと前記分離部材を離間し、
前記給紙ベルトと、前記給紙ベルトが掛け回された給紙ベルト駆動軸及びベルト従動ローラとを少なくとも含んで給紙ユニットを構成し、該給紙ベルト駆動軸は継手を有し、該給紙ユニットが前記構造部材に対し着脱可能な構成を有し、
前記構造部材が前記給紙ベルト駆動軸を中心として回動可能に構成され、
前記給紙ベルトは幅方向両側にガイド板を有し、該ガイド板が前記給紙ベルト駆動軸を中心として回動可能に構成され、
前記構造部材の上部に位置する自動原稿給紙装置本体上部カバーが、回動可能に構成され、
前記構造部材は弾性部材を有し、前記上部カバーと弾性部材を介して当接する
ことを特徴とする自動原稿給紙装置。 - 請求項1に記載の自動原稿給紙装置において、前記構造部材と前記上部カバーとが共に開口位置に回動されたときは、前記構造部材が前記上部カバーを開口方向に押えるように前記上部カバーの回転中心位置を設定することを特徴とする自動原稿給紙装置。
- 請求項1又は2に記載の自動原稿給紙装置において、前記弾性部材は発泡材からなることを特徴とする自動原稿給紙装置。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の自動原稿給紙装置を設けたことを特徴とする画像形成装置。
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