JPH0861212A - 油圧モータ - Google Patents

油圧モータ

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Publication number
JPH0861212A
JPH0861212A JP20159794A JP20159794A JPH0861212A JP H0861212 A JPH0861212 A JP H0861212A JP 20159794 A JP20159794 A JP 20159794A JP 20159794 A JP20159794 A JP 20159794A JP H0861212 A JPH0861212 A JP H0861212A
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JP
Japan
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pressure oil
chamber
piston
plunger
brake
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Application number
JP20159794A
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English (en)
Inventor
Shinichi Hamada
新一 濱田
Isao Tsurumi
功 鶴身
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 油圧モータにおいてネガティブブレーキの応
答性を向上する。 【構成】 駆動室Dに、プランジャー10を装備したシ
リンダブロック4と斜板3とを配備し、シリンダブロッ
ク4と一体回転自在で、回転軸芯方向にスライド自在な
円形回転体13Aと、円形回転体13Aを固定摩擦部1
3Eに押圧して回り止めするピストン13Bと、ピスト
ン13Bに押圧ブレーキ作動用の駆動スプリング13C
と、ブレーキ解除用の圧油室13Dとを有するネガティ
ブブレーキ13をシリンダブロック4の外周に配備し、
プランジャー10への圧油供給に伴い圧油室13Dに圧
油を供給する圧油供給制御手段を設け、圧油室13D内
の圧油を駆動室Dに逃がす圧油逃がし流路を形成し、プ
ランジャー10への圧油供給に伴い圧油逃がし流路を閉
じる開閉手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クローラ式走行装置の
駆動装置等として用いられる油圧モータで、詳しくは、
駆動室に、プランジャーを装備したシリンダブロックと
斜板とを配備し、このシリンダブロックと一体回転自在
で、かつ、回転軸芯方向にスライド自在なブレーキディ
スクなどの円形回転体と、この円形回転体を固定摩擦部
に押圧して回り止めするためのピストンと、このピスト
ンに押圧方向への移動力を付与するブレーキ作動用の駆
動スプリングと、圧油供給に伴いピストンを移動力に抗
して押圧解除方向に移動させるためのブレーキ解除用の
圧油室とを有するネガティブブレーキを前記シリンダブ
ロックの外周に配備し、前記プランジャーへの圧油供給
に伴って可逆的に前記圧油室に圧油を供給する圧油供給
制御手段を設けてあるものに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の油圧モータでは、プランジャー
への圧油供給によりシリンダブロックを回転させ、その
回転を出力軸で取り出してクローラ式走行装置等の負荷
装置を駆動するものであり、前記ネガティブブレーキ
は、プランジャーへの圧油供給に伴う圧油供給制御手段
による圧油室への圧油供給により、ピストンが駆動スプ
リングから付与される移動力に抗して押圧解除方向に移
動して、シリンダブロックの回転を自由に許容するブレ
ーキ解除状態となり、他方、プランジャーへの圧油供給
の停止に伴う圧油供給制御手段による圧油室への圧油供
給停止及び圧油室からの圧油のドレンにより、駆動スプ
リングから付与される移動力でピストンが押圧方向に移
動して、シリンダブロックの回転を停止するブレーキ状
態となるものである。
【0003】このように、油圧モータでは、プランジャ
ーへの圧油供給を停止させての負荷装置の停止時、ネガ
ティブブレーキが自動的にブレーキ状態となるから、負
荷装置が惰性で作動することを阻止できる。
【0004】そのような油圧モータとして従来では、圧
油供給制御手段による圧油室からの圧油のドレンによっ
てのみ、駆動スプリングから付与される移動力によるピ
ストンの押圧方向への移動を行わせるように構成したも
のが知られている。つまり、従来では、駆動スプリング
から付与される移動力でピストンが押圧方向に移動する
に伴って、圧油室への圧油供給路を通して圧油室内の圧
油をドレンさせるようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術によるときは、圧油室への圧油供給路を通して圧油を
ドレンするのであって、圧油供給路は長く、かつ、細く
て、流路抵抗が大きいから、駆動スプリングから付与さ
れる移動力によるピストンの押圧方向への移動に伴う圧
油室からの圧油のドレンに長時間を要して、プランジャ
ーへの圧油供給の停止からネガティブブレーキがブレー
キ状態となるまでに相当な時間を費やし、ネガティブブ
レーキの応答性が悪いものであった。
【0006】本発明の目的は、ネガティブブレーキの応
答性を向上する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
よる油圧モータの特徴は、前記圧油室への圧油供給量よ
りも少ない流量でその圧油室内の圧油を前記駆動室に逃
がす圧油逃がし流路を形成し、前記プランジャーへの圧
油供給に伴って可逆的にその圧油逃がし流路を閉じる開
閉手段を設けてある点にある。
【0008】
【作用】圧油室内の圧油をその圧油室から直接に逃がす
圧油逃がし流路を設けてあるから、圧油供給制御手段の
みで圧油室内の圧油をドレンさせる場合に比較して、圧
油室からのドレンを迅速に行うことができ、これによっ
て、プランジャーへの圧油供給の停止に伴いネガティブ
ブレーキをブレーキ状態に応答性良く作動させることが
できる。
【0009】しかも、圧油室からの圧油逃がし流路とし
て、圧油室への圧油供給量よりも少ない流量のものを設
けてあるから、圧油逃がし流路を弁構成が不要な常時逃
がし形式の構造簡素なものとしながらも、プランジャー
への圧油供給があったときには、圧油室内の圧力を、駆
動スプリングから付与される移動力に抗してピストンを
押圧解除方向に移動させ得る値まで上昇させて、所期の
ブレーキ解除状態への作動を確実に行わせることができ
る。
【0010】その上、油圧モータの駆動室は本来的にド
レン機能を備えており、かつ、ネガティブブレーキはそ
の駆動室の近くに配置されていることを利用して、圧油
室内の圧油を逃がす逃がし先を駆動室に設定してあるか
ら、圧油逃がし流路として、圧油室の圧油を駆動室に逃
がすだけの機能を備えた短いもので済み、圧油逃がし流
路を形成することによる構造の複雑化及びコストアップ
を極力少なくすることができる。
【0011】更に、開閉手段を設けることにより、プラ
ンジャーに圧油が供給されると圧油逃がし流路を閉じる
一方、プランジャーへの圧油供給が停止されると圧油逃
がし流路を開くように構成してあるから、圧油室から駆
動室に圧油を逃がすことにより駆動スプリングを介する
移動力によるピストンの押圧方向への移動を応答性良く
行わせながらも、プランジャーへの圧油供給が停止され
るという圧油逃がし必要時にのみその圧油の逃がしを行
わせて、換言すれば、プランジャーへの圧油供給という
圧油逃がし不必要時には圧油逃がしを行わせることがな
くて、供給圧油を無駄にすることなく、圧油室への圧油
供給によるピストンの押圧解除位置への移動を確実、強
力に行わせることができる。
【0012】
【発明の効果】従って、本発明によれば、駆動停止のた
めにプランジャーへの圧油供給を停止した際、ネガティ
ブブレーキをブレーキ状態に非常に応答性良く作動させ
ることができ、しかも、構造簡単、安価に実施すること
ができ、その上、所期のブレーキ解除状態の確実な現出
を維持することができるようになった。
【0013】特に後述実施例で示すように、開閉手段と
して、ピストン自体を開閉用の弁体とする手段を採用す
る場合には、プランジャーへの圧油供給に伴い可逆的に
弁体を閉じ作動させる連動機構が不要で構造簡単に実施
することができる。
【0014】
【実施例】図1に示すように、クローラ式走行装置1を
駆動するための油圧モータ2への適用例を示す。
【0015】油圧モータ2は、出力する回転速度を高低
二段に切替え可能な可変容量型の斜板式アキシャルプラ
ンジャーモータであって、モータ本体2Aと、そのモー
タ本体2Aに回転のみ自在に装着した出力用の回転体2
Bと、その回転体2Bに回転力を付与するための駆動手
段と、その駆動手段による回転力付与を停止した状態に
おいて回転体2Bを停止保持するための制動手段と、制
動性能向上手段とからなる。
【0016】そして、油圧モータ2は、回転軸芯Xが左
右横向き姿勢に位置するようにクローラ式走行装置1の
トラックフレーム1Aにモータ本体2Aを固定装着する
状態で、かつ、クローラ1Bに噛み合う駆動スプロケッ
ト1Cを回転体2Bに固定装着する状態で設置されて、
回転体2Bを回転させることにより、クローラ式走行装
置1を駆動し、回転体2Bを停止保持することにより、
クローラ式走行装置1を停止保持するように構成されて
いる。
【0017】前記モータ本体2Aは、図2及び図3にも
示すように、側方開口の駆動室Dを形成するとともに、
トラックフレーム1Aへのボルト取付用のフランジFを
有する本体ケース2aと、その本体ケース2aに対して
着脱自在で装着状態において駆動室Dの開口を閉塞する
蓋ブロック2bとからなる。
【0018】前記駆動手段は、図2及び図3に示すよう
に、斜板3とシリンダブロック4と出力軸5と一対の傾
斜角変更用油圧シリンダ6とを設けて構成されている。
【0019】前記斜板3は、前記駆動室D内の奥部に配
置され、図3にも示すように、トラニオン軸7を介して
傾斜角変更自在に本体ケース2aに取り付けられてい
る。
【0020】前記シリンダブロック4は、シリンダ8内
への圧油供給に伴い前記斜板3にシュー9を介して押圧
作用する複数のプランジャー10を周方向に間隔を隔て
て装備したものであって、前記駆動室D内の開口側に配
置され、本体ケース2aに前記回転軸芯X周りに回転自
在に取り付けられている。
【0021】前記出力軸5は、前記シリンダブロック4
の回転を前記回転体2Bに遊星歯車機構11を介して伝
達するものであって、本体ケース2aの底部を貫通する
状態で本体ケース2aと蓋ブロック2bとに回転軸芯X
周りに回転自在に支承されており、シリンダブロック4
にスプライン12を介して連動している。
【0022】前記傾斜角変更用油圧シリンダ6は、トラ
ニオン軸7の軸芯周りに斜板3を回転させてその斜板3
の傾斜角(回転軸芯Xに対する傾斜角)を二段に変更す
るものであって、斜板3の背面を押圧して斜板3を回転
させるように本体ケース2aの底部に組み込まれてい
る。
【0023】前記制動手段は、前記プランジャー10へ
の圧油供給の停止、つまり、駆動の停止に伴い前記シリ
ンダブロック4の回転を停止し、かつ、その停止状態を
保持するようにシリンダブロック4を制動し、かつ、プ
ランジャー10への圧油供給に伴いその制動を解除する
手段であって、ネガティブブレーキ13と圧油供給制御
手段とからなる。
【0024】前記ネガティブブレーキ13は、図2及び
図3に示すように、前記シリンダブロック4の外周に配
備された摩擦制動式のブレーキであって、円形回転体1
3Aとピストン13Bと駆動スプリング13Cと圧油室
13Dとから構成されている。
【0025】前記円形回転体13Aは、前記シリンダブ
ロック4と一体回転する状態で回転軸芯X方向にスライ
ド自在にシリンダブロック4にスプライン嵌合する円環
状のもの、つまり、ブレーキディスクである。
【0026】前記ピストン13Bは、図4の(イ)
(ロ)にも示すように、本体ケース2aに回転軸芯X方
向にスライド自在に嵌合した円筒状のもので、スライド
により、ブレーキディスク13Aを固定摩擦部13Eに
押圧して回り止めするブレーキ作用位置と、押圧を解除
したブレーキ解除位置とに位置変更するものであり、そ
の開口側の端面が蓋ブロック2bに当たることによりブ
レーキ解除位置を越えてのスライドを阻止されるように
なっている。つまり、蓋ブロック2bがピストン13B
をブレーキ解除位置に停止させるストッパーとなってい
る。
【0027】前記固定摩擦部13Eは、本体ケース2a
に装着したリング状の摩擦材から構成されている。
【0028】そして、前記ブレーキディスク13Aが駆
動室Dを回転軸芯X方向で奥側の室部と開口側の室部と
の二つに仕切る仕切り板のように作用することに着目し
て、ブレーキディスク13Aのそのような作用にかかわ
らず、両室部間での圧油の行き来を円滑に行わせるよう
にするために、ブレーキディスク13Aには、両室部同
士を連通させる複数の連通孔14が周方向に間隔を隔て
て形成されている。
【0029】前記駆動スプリング13Cは、圧縮コイル
スプリングで、前記ピストン13Bと蓋ブロック2bと
の間に介装されてピストン13Bに押圧方向への移動力
を付与するブレーキ作動用のものであり、周方向に間隔
を隔てて複数個設けられている。
【0030】前記圧油室13Dは、圧油供給に伴い前記
ピストン13Bを移動力に抗して押圧解除方向に移動さ
せるためのブレーキ解除用のものであって、ピストン1
3Bの外周面と本体ケース2aの内周面との間に形成さ
れている。詳述すると、図4に詳しく示すように、ピス
トン13Bの外周面及び本体ケース2aの内周面のそれ
ぞれに段部を形成して、ピストン13Bの外周面と本体
ケース2aの内周面との間のうち段部間に形成される回
転軸芯X周りに沿ったリング状の隙間を圧油室13Dと
してある。この圧油室13Dへの圧油供給路13aは本
体ケース2aに形成されている。
【0031】かつ、前記ピストン13Bの開口側の端面
には、駆動スプリング13Cの一端部を挿入させて駆動
スプリング13Cをピストン13Bに対して位置決めす
る受け穴15と、蓋ブロック2bから突出させた位置決
めピン16を回転軸芯X方向にスライド自在に挿入させ
てピストン13Bの蓋ブロック2b、つまりは、本体ケ
ース2aに対する回転軸芯X周りでの回転を阻止する回
り止め穴17とが形成されている。
【0032】もって、ネガティブブレーキ13は、圧油
室13Dへの圧油供給に伴って、駆動スプリング13C
から付与される移動力に抗してピストン13Bをブレー
キ解除位置にスライドさせることにより、シリンダブロ
ック4に対する制動(ブレーキ動作)を解除し、圧油室
13Dへの圧油供給の停止に伴って、圧油室13Dの圧
油を圧油供給路13aに排出させながら駆動スプリング
13Cから付与される移動力でピストン13Bを制動作
用位置にスライドさせることにより、シリンダブロック
4を制動するように構成されている。
【0033】前記圧油供給制御手段は、プランジャー1
0への圧油供給に伴って前記圧油室13Dに圧油を供給
し、プランジャー10への圧油供給の停止に伴って圧油
室13Dの圧油をドレンさせる手段、つまり、プランジ
ャー10への圧油供給時には圧油供給路13aを圧油供
給源に接続させ、プランジャー10への圧油供給停止時
には圧油供給路13aをドレンに接続させる手段であっ
て、前記蓋ブロック2bを油圧ブロックとしてその蓋ブ
ロック2bに組み込み形成されている。
【0034】前記制動性能向上手段は、プランジャー1
0への圧油供給停止時におけるネガティブブレーキ13
のブレーキ動作の応答性を高めるための手段であって、
図4に示すように、前記圧油供給路13aを介する圧油
室13Dへの圧油供給量よりも少ない流量でその圧油室
13Dの圧油を前記駆動室Dに逃がす圧油逃がし流路1
8を形成し、開閉手段を設けて構成されている。
【0035】圧油逃がし流路18を形成する手段は、圧
油室13Dを受け穴15のうちの一つに連通させる第1
連通孔19をピストン13Bに形成し、この第1連通孔
19と受け穴15とから圧油逃がし流路18を形成する
手段であり、第1連通孔19が、圧油逃がし流路18の
逃がし流量を圧油室13Dへの圧油供給量よりも少なく
する絞りとして作用している。なお、上記では、一つの
受け穴15と一つの第1連通孔19とから圧油逃がし流
路18を形成したが、圧油逃がし流路18は、複数の受
け穴15とそれと同数の第1連通路19とから構成して
も良い。つまり、圧油逃がし流路18を形成する受け穴
15と第1連通路19の数は適宜変更可能である。
【0036】前記開閉手段は、プランジャー10への圧
油供給に伴って可逆的に圧油逃がし流路18を閉じる手
段であって、図4の(イ)(ロ)に示すように、ピスト
ン13Bを弁体とし、蓋ブロック2bを弁座として開閉
する手段である。詳述すると、ピストン13Bの端面の
うち受け穴15周りの部分を弁体側のシートとし、蓋ブ
ロック2bの内面のうち駆動スプリング13Cを挿入保
持する受け穴30周りの部分を弁座側のシートとして、
ピストン13Bがブレーキ解除位置に位置して蓋ブロッ
ク2bに当接したとき両シートが密着接触して、圧油逃
がし流路18を形成する受け穴15を駆動室Dに連通さ
せるピストン13Bの端面と蓋ブロック2bの内面との
隙間を閉塞し、ピストン13Bがブレーキ作用位置に位
置して蓋ブロック2bへの接触を解除したとき両シート
が離隔して、隙間を開放するように構成されている。も
ちろん、受け穴15及び受け穴30周りの部分は、弁の
シートとして確実良好に機能するように十分な面精度で
形成されている。
【0037】従って、この実施例構成によれば、プラン
ジャー10に圧油が供給されてシリンダブロック4が回
転している時以外、つまり、ピストン13Bがブレーキ
解除位置に位置する時以外、図4の(イ)に示すよう
に、圧油室13Dから圧油が圧油逃がし流路18を通し
て駆動室Dに逃げることになる。そして、プランジャー
10への圧油供給の停止時には、それに伴いピストン1
3Bが駆動スプリング13Cを介する移動力でブレーキ
解除位置からブレーキ作用位置側に僅かにスライドする
ことでシート同士が離隔して圧油逃がし流路18を介す
る圧油の流しが開始され、圧油供給制御手段による圧油
のドレン及びこの圧油逃がし流路18を介する圧油の逃
げにより、圧油室13Dから抵抗少なく圧油を逃がし得
る状態となり、これにより、駆動スプリング13Cから
付与された移動力によるピストン13Bのブレーキ作用
位置へのスライドに伴う圧油の圧油室13Dからの排出
を抵抗少なく行わせて、ピストン13Bのブレーキ作用
位置へのスライドを迅速に行わせることができる。他
方、圧油逃がし流路18を介する圧油の流し量は圧油供
給路13aを介する圧油室13Dへの圧油供給量よりも
少ないから、所期の圧油室13Dに圧油を供給してのピ
ストン13Bのブレーキ作用位置へのスライドは保証で
き、しかも、図4の(ロ)に示すように、ピストン13
Bがブレーキ作用位置に位置すると、それによりシート
同士が密着接触して圧油逃がし流路18が閉じることに
より、圧油のロスを招来することなく、ピストン13B
をブレーキ作用位置に確実強力に保持することができ
る。
【0038】〔別実施例〕図5の(イ)(ロ)に示すよ
うに、圧油逃がし流路18を形成する手段として、圧油
室13Dを回り止め穴17の一つに連通させる第2連通
孔20をピストン13Bに形成し、その第2連通孔20
を介して圧油室13Dに連通する回り止め穴17に挿入
する位置決めピン16の周面に溝21を形成し、前記回
り止め穴17と第2連通孔20と溝21とから圧油逃が
し流路18を形成する手段を採用し、開閉手段として、
上記実施例と同様な手段を採用して実施する。
【0039】そして、第2連通孔20が、圧油逃がし流
路18の逃がし流量を圧油室13Dへの圧油供給量より
も少なくする絞りとして作用している。
【0040】開閉手段について詳述すると、ピストン1
3Bを弁体とし、蓋ブロック2bを弁座として開閉する
手段であって、ピストン13Bの端面のうち回り止め穴
17周りの部分を弁体側のシートとし、蓋ブロック2b
の内面のうち位置決めピン16を挿入保持するピン穴3
1周りの部分を弁座側のシートとして、ピストン13B
がブレーキ解除位置に位置して蓋ブロック2bに当接し
たとき両シートが密着接触して、圧油逃がし流路18を
形成する回り止め穴17を駆動室Dに連通させるピスト
ン13Bの端面と蓋ブロック2bの内面との隙間を閉塞
し、ピストン13Bがブレーキ作用位置に位置して蓋ブ
ロック2bへの接触を解除したとき両シートが離隔し
て、隙間を開放するように構成されている。もちろん、
上記と同様に、回り止め穴17及びピン穴31周りの部
分は、弁のシートとして確実良好に機能するように十分
な面精度で形成されている。
【0041】従って、この別実施例によるときも、上記
実施例と同様に、ピストン13Bがブレーキ解除位置に
位置するときにのみ、図5の(ロ)に示すように、圧油
逃がし流路18が閉じ、それ以外のときには、図5の
(イ)に示すように、圧油逃がし流路18が開いている
ことになる。なお、上記では、一つの回り止め穴17に
挿入する位置決めピン16に形成の溝21と一つの第2
連通孔20とから圧油逃がし流路18を形成したが、圧
油逃がし流路18は、複数の回り止め穴17及びそれら
に挿入の位置決めピン16に形成の溝21とそれらと同
数の第2連通路20とから構成しても良い。つまり、圧
油逃がし流路18を形成する回り止め穴17及び位置決
めピン16と第2連通路20の数は適宜変更可能であ
る。
【0042】上記実施例では、油圧モータ2として、斜
板3の傾斜角を変更して高低二段に回転速度を変更でき
る可変容量型のものを示したが、油圧モータ2として
は、容量が固定の、つまり、回転速度を変更できないも
のであっても良い。
【0043】上記実施例では、クローラ式走行装置の駆
動装置への適用例を示したが、本発明の油圧モータは、
車輪式走行装置などクローラ式走行装置以外の走行装置
の駆動装置、或いは、走行装置以外の各種産業機械の駆
動装置として使用することができる。
【0044】上記実施例では、受け穴15及び受け穴3
0の周りの部分を直接に弁のシートとして実施し、ま
た、別実施例では、回り止め穴17及びピン穴31の回
りの部分を直接に弁のシートとして実施したが、周りの
部分にシート材を敷設してシートを構成して実施しても
良い。
【0045】上記実施例では、ピストン13Bに圧油流
し流路18を形成したが、圧油逃がし流路18を本体ケ
ース2aに形成して実施しても良い。
【0046】上記実施例ではピストン13Bを弁体とす
ることで部材の兼用化による構造の簡素化を図った開閉
手段を示したが、開閉手段は、ピストン13Bの動作や
プランジャー10への圧油供給に連動して作動する弁を
別途設けて構成されるものであっても良い。
【0047】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】クローラ走行装置への適用例を示す要部の正面
【図2】縦断正面図
【図3】縦断平面図
【図4】開閉動作を示す要部の拡大縦断面図
【図5】別実施例における開閉動作を示す要部の拡大縦
断図
【符号の説明】
D 駆動室 10 プランジャー 4 シリンダブロック 3 斜板 13A 円形回転体 13E 固定摩擦部 13B ピストン 13C 駆動スプリング 13D 圧油室 13 ネガティブブレーキ 18 圧油逃がし流路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動室(D)に、プランジャー(10)
    を装備したシリンダブロック(4)と斜板(3)とを配
    備し、このシリンダブロック(4)と一体回転自在で、
    かつ、回転軸芯方向にスライド自在な円形回転体(13
    A)と、この円形回転体(13A)を固定摩擦部(13
    E)に押圧して回り止めするためのピストン(13B)
    と、このピストン(13B)に押圧方向への移動力を付
    与するブレーキ作動用の駆動スプリング(13C)と、
    圧油供給に伴いピストン(13B)を移動力に抗して押
    圧解除方向に移動させるためのブレーキ解除用の圧油室
    (13D)とを有するネガティブブレーキ(13)を前
    記シリンダブロック(4)の外周に配備し、前記プラン
    ジャー(10)への圧油供給に伴って可逆的に前記圧油
    室(13D)に圧油を供給する圧油供給制御手段を設け
    てある油圧モータであって、前記圧油室(13D)への
    圧油供給量よりも少ない流量でその圧油室(13D)内
    の圧油を前記駆動室(D)に逃がす圧油逃がし流路(1
    8)を形成し、前記プランジャー(10)への圧油供給
    に伴って可逆的にその圧油逃がし流路(18)を閉じる
    開閉手段を設けてある油圧モータ。
JP20159794A 1994-08-26 1994-08-26 油圧モータ Pending JPH0861212A (ja)

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