JPH0860555A - ポリエステル繊維の処理方法 - Google Patents

ポリエステル繊維の処理方法

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JPH0860555A
JPH0860555A JP20352294A JP20352294A JPH0860555A JP H0860555 A JPH0860555 A JP H0860555A JP 20352294 A JP20352294 A JP 20352294A JP 20352294 A JP20352294 A JP 20352294A JP H0860555 A JPH0860555 A JP H0860555A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、接着処理工程上でガムアッ
プ現象を起こさず、かつポリエステル繊維とゴムとの接
着性が、従来並み、あるいはそれ以上の接着性能を有
し、強力、疲労性などの力学的特性も低下しない処理方
法を提供することにある。 【構成】 ポリエステル繊維をエポキシ化合物、ブロッ
クドポリイソシアネート化合物およびゴムラテックスを
含む第1処理剤で処理し、次いでレゾルシン・ホルマリ
ン・ゴムラテックス(RFL)、ブロックドポリイソシ
アネート化合物および、これら両者の合計の固形分に対
し、0.01〜0.15重量%のアニオン系界面活性剤
を含む第2処理剤で処理することを特徴とするポリエス
テル繊維の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステル繊維に、
ゴムとの接着性を付与するに際し、接着性付与工程の安
定性を高めた処理方法を提供するものであり、処理後の
ポリエステル繊維はタイヤコード、ベルト、ホース等の
補強用繊維として汎用的に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート繊維で代表
されるポリエステル繊維は、一般に強力、ヤング率、寸
法安定性かつ疲労性に優れている等の物理的特性を有し
ているために、タイヤコード、ベルト、ホース等のゴム
複合体の補強用繊維として汎用的に適用されている。
【0003】しかしながらポリエステル繊維は、ナイロ
ン6、ナイロン6・6等のポリアミド繊維と比較する
と、通常、ゴムと繊維の接着に広く用いられているレゾ
ルシン・ホルマリン・ゴムラテックス(RFL)で処理
してもゴム類との接着性が不良で、該ポリエステル繊維
の優れた力学的な特性を十分に発揮することが出来な
い。
【0004】これはポリエステル繊維表面が不活性であ
り、RFLとの親和性、反応性に乏しく、更にはポリエ
ステル中のエステル結合の水素結合能力がナイロンのア
ミド結合の水素結合能力に比べて小さいことが主因と考
えられている。このため、ポリエステル繊維の表面を化
学的または物理的に改質し、繊維表面に水酸基などの官
能基を導入し、RFLとの反応性を付与したり、RFL
との反応性を有し、ポリエステル繊維とも親和性を有す
るエポキシ化合物、イソシアネート化合物等反応性の強
い物質で処理し接着性を付与する方法が実用に供されて
いる。
【0005】しかし、このイソシアネート化合物等の水
分散体をRFLに添加する場合、その界面活性剤の種類
および量によりRFLエマルジョンの安定性が低下し、
処理工程で最も不都合なガムアップ現象が生じる。この
ガムアップ現象は処理液の付着量を調整するスクイズロ
ーラーや、熱処理ゾーンのローラー上に処理液の成分が
塊状に付着する現象であるが、ガムアップが発生すると
清掃のために機械を休止しなければならず、作業が煩雑
になるばかりではなく、処理コードの接着性や外観品位
も低下する。本発明者らは、上記の課題を解決するた
め、ガムアップの原因としてイソシアネート化合物等の
水分散体を添加したRFLエマルジョンの安定性に着目
し、鋭意研究の結果、第2処理剤としてレゾルシン・ホ
ルマリン・ゴムラテックス(RFL)、ブロックドポリ
イソシアネート化合物および、これら両者の合計の固形
分に対し、0.01〜0.15重量%のアニオン系界面
活性剤を含む処理剤で処理することにより、接着処理工
程でのガムアップ現象が消失し、かつゴムとの接着性、
物性および疲労性に優れたポリエステル繊維の提供が可
能であることを見出し、本発明に到達した。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、接着処理工程上で上記
のガムアップ現象を起こさず、かつポリエステル繊維と
ゴムとの接着性が、従来並み、あるいはそれ以上の接着
性能を有し、強力、疲労性などの力学的特性も低下しな
い処理方法を提供することにある。
【0007】
【発明の構成】すなわち本発明は、「(請求項1) ポ
リエステル繊維をエポキシ化合物、ブロックドポリイソ
シアネート化合物およびゴムラテックスを含む第1処理
剤で処理し、次いでレゾルシン・ホルマリン・ゴムラテ
ックス(RFL)、ブロックドポリイソシアネート化合
物および、これら両者の合計の固形分に対し、0.01
〜0.15重量%のアニオン系界面活性剤を含む第2処
理剤で処理することを特徴とするポリエステル繊維の処
理方法。」である。
【0008】代表的なポリエステル繊維はポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等であ
る。ポリエステル繊維の分子量、単糸繊度、フィラメン
ト数、断面形状、繊維物性、微細構造、添加剤含有の有
無、ポリマー性状(末端カルボキシル基濃度等)等はな
んら限定されない。
【0009】第1処理剤に使用するエポキシ化合物とし
ては、カルビトールジグリシジルエーテル、ソルビトー
ルジグリシジルエーテルなどが用いられる。該化合物は
通常乳化液として使用するのがよい。乳化液又は溶液に
するには、該化合物をそのままあるいは必要に応じて少
量の溶媒に溶解したものを、公知の乳化剤、例えばアル
キルベンゼンスルホン酸ソーダ、ジオクチルスルホサク
シネートナトリウム塩、ノニルフェノールエチレンオキ
サイド付加物等を用いて乳化又は溶解する。第1処理剤
に使用するブロックドポリイソシアネート化合物はポリ
イソシアネート化合物とブロック化剤との付加化合物で
あり、加熱によりブロック成分が遊離して活性なポリイ
ソシアネート化合物を生ぜしめるものである。ポリイソ
シアネート化合物としては、例えばトリレンジイソシア
ネート、メタフェニレンジイソシアネート、ジフェニル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、
トリフェニルメタントリイソシアネート等のポリイソシ
アネート、あるいはこれらポリイソシアネートと活性水
素原子を2個以上有する化合物、例えばトリメチロール
プロパン、ペンタエリスリトール等とをイソシアネート
基(−NCO)とヒドロキシル基(−OH)の比が1を
越えるモル比で反応させて得られる末端イソシアネート
基含有のポリアルキレングリコールアダクトポリイソシ
アネートなどが挙げられる。特にトリレンジイソシアネ
ート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレ
ンポリフェニルイソシアネートの如き芳香族ポリイソシ
アネートが優れた性能を発現するので好ましい。
【0010】ブロック化剤としては、例えばフェノー
ル、チオフェノール、クレゾール、レゾルシノール等の
フェノール類、ジフェニルアミン、キシリジン等の芳香
族第2級アミン類、フタル酸イミド類、カプロラクタ
ム、バレロラクタム等のラクタム類、アセトキシム、メ
チルエチルケトンオキシム、シクロヘキサンオキシム等
のオキシム類および酸性亜硫酸ソーダなどがある。
【0011】第1処理剤に使用するゴムラテックスとし
ては、例えば天然ゴムラテックス、スチレン・ブタジエ
ン・コポリマーラテックス、ビニルピリジン・スチレン
・ブタジエン・ターポリマーラテックス、ニトリルゴム
ラテックス、クロロプレンゴムラテックス等があり、こ
れらを単独又は併用して使用する。これらの中ではビニ
ルピリジン・スチレン・ブタジエン・ターポリマーラテ
ックスを単独使用又は1/2量以上使用した場合が優れ
た性能を示す。
【0012】第1処理剤は、エポキシ化合物(A)、ブ
ロックドポリイソシアネート化合物(B)およびゴムラ
テックス(C)を含み、(A)、(B)、(C)各成分
の配合重量比が(A)/〔(A)+(B)〕は0.05
〜0.9、(C)/〔(A)+(B)〕は0.5〜15
となるようにして使用するのが望ましい。特に(A)/
〔(A)+(B)〕が0.1〜0.5、(C)/
〔(A)+(B)〕が1〜10の範囲となるように配合
するのが好ましい。
【0013】ここで(A)/〔(A)+(B)〕が上記
範囲を外れると、ポリエステル繊維へのゴム付着率が悪
くなり、接着性が低下する傾向があり、又、(C)/
〔(A)+(B)〕が上記範囲より小さくなると処理し
たポリエステル繊維が硬くなり、耐疲労性の低下を招く
おそれがあり、一方上記範囲より大きくなると接着性が
低下してくる。
【0014】エポキシ化合物、ブロックドポリイソシア
ネート化合物およびゴムラテックスを含む全固形分濃度
は1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%になるよ
うにして使用する。濃度が高すぎると、粘度も高くな
り、付着量のコントロールが難しくなる。
【0015】第1処理剤組成物中のエポキシ化合物を水
乳化物として用いる際の乳化剤、すなわち界面活性剤の
適当な量は、固形分に対し、25重量%以下、好ましく
は15重量%以下であり、上記範囲を越えると接着性が
若干低下する傾向にある。
【0016】第2処理剤は、レゾルシン・ホルマリン・
ゴムラテックスを含む組成物であるが、ここに使用する
レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックスは通常RFL
と呼ばれているものであり、レゾルシンとホルムアルデ
ヒドのモル比が1:0.1〜1:8、好ましくは1:
0.5〜1:5、さらに好ましくは1:1〜1:4の範
囲で用いられる。
【0017】ゴムラテックスとしては、例えば天然ゴム
ラテックス、スチレン・ブタジエン・コポリマーラテッ
クス、ビニルピリジン・スチレン・ブタジエンターポリ
マーラテックス、ニトリルゴムラテックス、クロロプレ
ンゴムラテックス等があり、これらを単独又は併用して
使用する。ビニルピリジン・スチレン・ブタジエンター
ポリマーラテックスを使用する場合には全ラテックス重
量の1/2量以上使用した場合が優れた性能を示す。
【0018】レゾルシン・ホルマリンとゴムラテックス
との配合比率は、後述の添加剤の添加割合にもよるが、
固形分量比で1:1〜1:15、好ましくは1:3〜
1:12の範囲が望ましい。ゴムラテックスの比率が少
なすぎると処理されたポリエステル繊維材料が硬くなり
耐疲労性が悪くなる。逆に多すぎると満足すべき接着
力、ゴム付着率が得られない。RFL中に添加される添
加剤としてはブロックドポリイソシアネートをあげるこ
とができる。ブロックドポリイソシアネートは脂肪族、
脂環族もしくは芳香族ポリイソシアネートとオキシム、
フェノール、カプロラクタム等と反応させて得られ、こ
れらの添加剤は通常、分散剤を使用して水分散系で使用
される。
【0019】ブロックドポリイソシアネートは単独ある
いは併用して添加される。添加率は上記RFLに対し、
0.5〜30重量%、好ましくは1.0〜20重量%で
ある。この添加量が少なすぎると良好な接着力、ゴム付
着率が得られない。一方、添加量が多すぎると処理剤の
粘度が著しく上昇して繊維材料の処理操作が困難とな
る。そのうえ、接着力、ゴム付着率が飽和値に達し、添
加量を多くしただけの効果が上がらず、コストが上昇す
るばかりか、処理後の繊維材料は著しく硬くなり、強力
が低下してくるという欠点が生ずる。
【0020】RFLと添加剤の合計の固形分に対し0.
01〜0.15重量%のアニオン系界面活性剤を添加す
る。このアニオン系界面活性剤としてはドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮
合物、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩、ラ
ウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイ
ン酸ナトリウムなどの石鹸、ラウリル硫酸エステルナト
リウム塩、セチル硫酸エステルナトリウム塩、ステアリ
ル硫酸エステルナトリウム塩、オレイル硫酸エステルナ
トリウム塩などの高級アルコール硫酸エステル塩、ラウ
リルエーテル硫酸エステルナトリウム塩などの高級アル
キルエーテル硫酸エステル塩、高級アルコールリン酸モ
ノエステルジナトリウム塩などがあげられる。アニオン
系界面活性剤の添加量が少なすぎると、ガムアップ防止
の効果が小さく、また多すぎると接着性能が著しく低下
するので好ましくない。上記の第2処理剤は通常、全固
形分を10〜25重量%含有するように調整される。
【0021】第1処理剤および第2処理剤をポリエステ
ル繊維材料へ付着せしめるには、ローラーとの接触もし
くはノズルからの噴霧による塗布または浸漬などの任意
の方法を採用することができる。ポリエステル繊維に対
する固形分付着量は第1処理剤組成物として0.1〜1
0重量%、好ましくは0.5〜5重量%、第2処理剤組
成物としては0.5〜10重量%,好ましくは1〜5重
量%付着せしめるのが好適である。繊維に対する固形分
付着量を制御する為に圧接ローラーによる絞り、スクレ
イパー等によるかき落とし、空気吹き付けによる吹き飛
ばし、吸引、ビーターによる叩き等の手段を用いてもよ
い。
【0022】ポリエステル繊維を第1処理剤で処理した
後、50〜180℃で0.5〜5分間、好ましくは1〜
3分間乾燥し、ついで180℃からポリエステル繊維の
融点より10℃低い温度、好ましくは220〜250℃
の温度で0.5〜5.0分間、好ましくは1〜3分間、
熱処理し、更に、第2処理剤で処理後、80〜180℃
で0.5〜5分間、好ましくは1〜3分間乾燥し、つい
で150〜260℃、好ましくは220〜250℃で
0.5〜5.0分間、好ましくは1〜3分間、熱処理す
る。熱処理温度が低すぎるとゴム類との接着が不十分と
なり一方温度が高すぎるとポリエステル繊維が溶融、融
着したり著しく硬くなったり、強力劣化を起こし実用に
供し得なくなる。
【0023】
【発明の作用効果】ポリエステル繊維とゴムとの接着に
おいて、RFLと添加剤とからなる接着剤に少量の界面
活性剤を添加することにより、処理工程上で発生するガ
ムアップ現象を抑え、かつ従来法並みの接着水準を維持
できる。
【0024】即ち、本発明の第2処理剤であるRFLに
添加したイソシアネート化合物がレゾルシンの水酸基な
どと反応し、接着剤の凝集力を高めるとともに、水分散
体として添加されたために引き起こされるRFLエマル
ジョンの安定性低下に対しては添加されたアニオン系界
面活性剤が効果的に働き、ガムアップ現象なく処理でき
るうえに高い接着性を発現するものと推察される。
【0025】本発明の方法により、繊維の処理を行うう
えで作業工程上のガムアップの問題なく、長期連続安定
操業が可能となった。また本発明の方法により処理した
繊維は、従来並みの接着性能を有する。
【0026】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説
明する。なお、実施例においてコード剥離接着力、引抜
接着力、プライ間剥離力は次のようにして求めた値であ
る。
【0027】<コード剥離接着力>処理コードとゴムと
の接着力を示すものである。ゴムシート表層近くに7本
のコードを埋め、150℃、30分間、50kg/cm
2 のプレス圧力(初期値)または180℃、60分間、
50kg/cm2 のプレス圧力(耐熱値)で加硫し、次
いで、両端のコードを残し5本のコードをゴムシート面
に対し90度の方向へ200mm/分の速度で剥離する
のに要した力をkg/5本で示したものである。
【0028】<コード引抜接着力>処理コードとゴムと
の剪断接着力を示すものである。コードをゴムブロック
中に埋め込み、150℃、30分間(初期値)または1
80℃、60分間(耐熱値)加硫し、次いでコードをゴ
ムブロックから200mm/分の速度で引き抜き、引き
抜きに要した力をkg/cmで表示したものである。
【0029】<プライ間剥離力>処理コードとゴムとの
接着力を示すものである。処理コードをコード密度27
本/インチ(但し、3000デニールのコードの場合)
で並べ、0.4mmの未加硫ゴム2枚に挟み、得られた
成形シート2枚を90度の角度をなすようにクロスプラ
イとしてゴム中に埋め込み150℃、30分間、50k
g/cm2 のプレス圧力(初期値)または180℃、6
0分間、50kg/cm2 のプレス圧力(耐熱値)で加
硫した後、両プライを200mm/分の引張り速度で剥
離させるに要する力をkg/inchで表示したもので
ある。
【0030】<ゴム付着率>繊維に対するゴムの接着性
を示す尺度である。上記のプライ間剥離力測定の際にゴ
ムから剥離されたコードを肉眼で観察し、目視判定でコ
ード表面のうちゴムが付着している部分を百分率で表示
したものである。
【0031】
【実施例1】エポキシ化合物3g(ナガセ化成工業株式
会社製、ソルビトールポリグリシジルエーテル、デナコ
ールEX−611)に、界面活性剤として、ネオコール
SW−30(第一工業製薬株式会社製、ジオクチルスル
ホサクシネートナトリウム塩30%水溶液)2.5gを
加え水734gに撹拌しながら均一に溶解する。ついで
S−3(明成化学工業株式会社製、ε−カプロラクタム
ブロックドイソシアネートの25重量%水乳化物)48
gを加えて更に撹拌し、ニッポール2518FS(日本
ゼオン株式会社製、ビニルピリジン・スチレン・ブタジ
エンターポリマーの41重量%水乳化物)212.5g
を加え均一に混合する。得られた配合液を第1処理剤と
する。
【0032】一方、10%苛性ソーダ水溶液4.4g,
28%アンモニア水溶液12.8gを水314.6gに
加え、よく撹拌して得られた水溶液中に、酸性触媒で反
応せしめたレゾルシン・ホルマリン初期縮合物スミカノ
ール700S(住友化学株式会社製、65%水溶液)1
7.7gを添加して十分に撹拌し分散させる。次にニッ
ポール2518FS(日本ゼオン株式会社製、ビニルピ
リジン・スチレン・ブタジエンターポリマー水乳化物)
263gおよびニッポールLX−112(日本ゼオン株
式会社製、スチレン・ブタジエンコポリマー41%水乳
化物)112.8gを水343.7gで希釈する。この
希釈液の中に上記レゾルシン・ホルマリン初期縮合分散
液をゆっくりかきまぜながら加えてゆき、更にホルマリ
ン(37%水溶液)15.3gを添加して均一に混合す
る。次にこの混合液中にエラストロンBN−69(第一
工業製薬株式会社製、ジフェニルメタンジイソシアネー
トメチルエチルケトオキシムブロック33%水分散物)
75.0gにネオコールSW−30(第一工業製薬株式
会社製、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩3
0%水溶液)0.3gをあらかじめ加えておいたものを
加えて混合し、得られた配合液を第2処理剤とする。
【0033】〔η〕0.89のポリエチレンテレフタレ
ートを常法に従って溶融紡糸、延伸し、1500デニー
ル/192フィラメントのマルチフィラメントを得た。
引き続き該マルチフィラメント2本を40×40T/1
0cmで撚糸し3000デニール/384フィラメント
のコードを得た。
【0034】これらのコードをコンピュートリーター処
理機(CAリツラー株式会社製、タイヤコード処理機)
を用いて、前記第1処理剤中に浸漬した後、130℃で
2分間乾燥し、引き続き230℃で1分間熱処理する。
次いで、第2処理剤に浸漬した後、170℃で2分間乾
燥し続いて230℃で1分間熱処理する。処理後のポリ
エステルタイヤコードには第1処理剤の固形分が1.9
重量%,第2処理剤の固形分が2.0重量%付着してい
た。
【0035】得られた処理コードを天然ゴムを主成分と
するカーカス配合の未加硫ゴム中に埋め込み、プレス圧
力50kg/cm2 でそれぞれ150℃,30分間(初
期接着値)および180℃,60分間(耐熱接着値)加
硫した。エマルジョン安定性の評価にはマーロン試験機
(熊谷理機株式会社製)を使用した。ライナーはNBR
ゴムシート(厚さ2mm、ゴム硬度80°)を用いた。
処理液75g、荷重5kg/cm2 、回転数1000r
pmで5分間、試験した後に発生した凝集物の量の固形
分に対する割合により判定した。評価結果を表1、表
2、表3に示す。
【0036】
【実施例2〜4】第2処理剤のアニオン系界面活性剤の
添加量を種々変更した以外は実施例1と同様に処理し
た。評価結果を表1、表2、表3に示す。
【0037】
【比較例1〜3】比較として、第2処理剤のアニオン系
活性剤の添加量を0%、0.2%としたもの、並びにブ
ロックドイソシアネートおよびアニオン系活性剤のいず
れも除いたものを用いて、その他は実施例1と全く同様
にして処理コードを作成し、測定を行った。結果を併せ
て表1、表2、表3に示した。表から明らかなように、
添加する活性剤量として第2処理剤の固形分に対し0.
075重量%の場合が最も良好な安定性および接着性を
示し、生産機でのガムアップも発生しなかった。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル繊維をエポキシ化合物、ブ
    ロックドポリイソシアネート化合物およびゴムラテック
    スを含む第1処理剤で処理し、次いでレゾルシン・ホル
    マリン・ゴムラテックス(RFL)、ブロックドポリイ
    ソシアネート化合物および、これら両者の合計の固形分
    に対し、0.01〜0.15重量%のアニオン系界面活
    性剤を含む第2処理剤で処理することを特徴とするポリ
    エステル繊維の処理方法。
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