JP2005213412A - ゴム・繊維複合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用時に加えられる圧縮、伸長による物性低下が少ない、高耐久性のゴム・繊維複合体を提供すること。
【解決手段】接着剤を付与した繊維により補強されたゴム・繊維複合体であり、ゴムと接着剤との共加硫物の動的粘弾性tanδピーク値Aが、ゴムの動的粘弾性tanδピーク値Bの50%以下であることを特徴とする。
さらには、該接着剤が、ブロックポリイソシアネート、ゴムラテックス及びイソシアネート反応性の熱可塑性エラストマーを含むものであることや、該接着剤におけるゴムラテックス及び熱可塑性エラストマーの含有量が80〜95重量%であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム・繊維複合体に関し、さらに詳しくは、タイヤ、ホース、ベルト等に好適に用いられるゴム・繊維複合体に関する。
補強用の繊維を用いたゴム・繊維複合体は、タイヤ、ホース、ベルト等の用途に幅広く用いられている。そしてこのゴム・繊維複合体の物性を向上させるためには、ゴム繊維間の接着剤が非常に大きな役割を担っていることが知られている。特に繊維が高強度、高ヤング率であるのに対し、補強される対象であるゴムは弾性体であり、物性が大きく異なる点に、ゴム・繊維複合体の困難性がある。
ゴム・繊維複合体用の接着剤組成物としては、レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックスを主成分とするいわゆるRFL系接着剤が、広く一般的に用いられている(例えば、特許文献1、特許文献2など)。しかし、使用時に加えられる圧縮、伸長によって接着力が著しく低下し、ゴム・繊維複合体の物性が低下するという問題があった。
特開昭54−73994号公報 特開2002−53830号公報
本発明の目的は、使用時に加えられる圧縮、伸長による物性低下が少ない、高耐久性のゴム・繊維複合体を提供することにある。
本発明のゴム・繊維複合体は、接着剤を付与した繊維により補強されたゴム・繊維複合体において、ゴムと接着剤との共加硫物の動的粘弾性tanδピーク値Aが、ゴムの動的粘弾性tanδピーク値Bの50%以下であることを特徴とする。
さらには、該接着剤が、ブロックポリイソシアネート、ゴムラテックス及びイソシアネート反応性の熱可塑性エラストマーを含むものであることや、該接着剤におけるゴムラテックス及び熱可塑性エラストマーの含有量が80〜95重量%であることが好ましい。
本発明によれば、使用時に加えられる圧縮、伸長疲労による物性低下が少ない、高耐久性のゴム・繊維複合体を提供することが出来る。
本発明のゴム・繊維複合体は、接着剤を付与した繊維により補強された複合体であり、ゴムと接着剤との共加硫物の動的粘弾性tanδピーク値Aが、ゴムの動的粘弾性tanδピーク値Bの50%以下であることが必須である。さらにはピーク値Aがピーク値Bの25〜50%であることが好ましい。
ここで動的粘弾性ピーク値は次の方法で求めるものである。すなわち幅4mm、長さ30mm、厚さ0.3mmの試料を、初期荷重200g、振幅20g、周波数10Hz、昇温温度5℃/minでマイナス100℃〜200℃の範囲で動的粘弾性を測定し、貯蔵弾性率E’と損失弾性率E’’の比E’/E’’をtanδとしたときのピークを動的粘弾性tanδピーク値とする。また、ゴムと接着剤との共加硫物の動的粘弾性tanδのピーク値Aは、乾燥硬化させた接着剤からなる厚さ0.1mmの膜と0.4mmの未加硫ゴムとを、未加硫ゴム5枚、接着剤の膜4枚を交互に重ね合わせ、熱プレスで厚さ3mmになるように加硫させたものを試料としたときの値である。
ゴムと接着剤との共加硫物の動的粘弾性tanδピーク値Aの、ゴムの動的粘弾性tanδピーク値Bに対する比は、接着剤がゴムの自由分子鎖運動に与えた影響度を示しており、その値が小さいほど接着剤がゴムの自由分子鎖運動を抑え、繊維・ゴム複合体に振動が加わった場合の発熱が少なく、ゴム・繊維間の接着ならびに繊維の劣化が進行しにくく、複合体の強度が高いままに維持される。
また、発熱の絶対量を少なくするためには、ゴムと接着剤との共加硫物の動的粘弾性tanδピーク値Aは小さい方が好ましく、0.2〜0.4程度であることが好ましく、さらには0.30〜0.35の範囲であることが好ましい。
このようなゴムに対する影響力の強い接着剤としては、ブロックポリイソシアネート、ゴムラテックス及びイソシアネート反応性の熱可塑性エラストマーを含むものであることが好ましい。従来公知のレゾルシン・ホルマリン・ラテックス(RFL)系のゴム・繊維用接着剤ではレゾルシン・ホルマリン樹脂の影響が強くtanδのピーク値が高い。
ここで、本発明のゴム・繊維複合体に用いる接着剤中のブロックポリイソシアネート化合物としては、例えばポリイソシアネート化合物とブロック化剤との付加反応生成物であり、加熱によりブロック成分が遊離して活性なポリイソシアネート化合物を生ぜしめるものである。このとき末端のイソシアネート基は3個以上であることが好ましい。ポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリス(ヘキサメチレンジイソシアネート)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等のポリイソシアネート、あるいはこれらのポリイソシアネートと活性水素原子を2個以上有する化合物、例えばトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等とをイソシアネート基(−NCO)とヒドロキシル基(−OH)との比が1を越えるモル比で反応させて得られる末端イソシアネート基含有のポリアルキレングリコールアダクトポリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートの如きポリイソシアネートが優れた性能を発現するので好ましい。ブロック化剤としては、例えばフェノール、チオフェノール、クレゾール、レゾルシノール等のフェノール類、ジフェニルアミン、キシリジン等の芳香族第二級アミン類、フタル酸イミド類、カプロラクタム、バレロラクタム等のラクタム類、アセトキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類及び酸性亜硫酸ソーダ等が挙げられる。
また、ゴムラテックスとしては、例えば、天然ゴムラテックス、スチレン・ブタジエン・コポリマーラテックス、ビニルピリジン・スチレン・ブタジエンターポリマーラテックス、ニトリルゴムラテックス、クロロプレンゴムラテックス、エチレン・プロピレン・ジエンモノマーラテックス等があり、これらを単独、又は、併用して使用することが出来る。なかでも、ビニルピリジン・スチレン・ブタジエンターポリマーラテックスを単独、又は、他のものと併用使用するものが好ましい。併用使用の場合には、該ビニルピリジン・スチレン・ブタジエンターポリマーラテックスを全ラテックス重量の1/3量以上使用した場合が優れた性能のものが得られる。
本発明で好ましく用いられるイソシアネート反応性の熱可塑性エラストマーとしては、イソシアネートに反応する基を有するものであれば良く、好ましくはエラストマーのハードセグメントにフェノール基、ヒドロキシル基、アミノ基のいずれか一つの基を有するものが好ましい。さらには、熱可塑性エラストマーが、ポリブタジエンとポリウレタンとの共重合物であることが好ましい。
また、接着剤におけるゴムラテックス及び熱可塑性エラストマーの含有量が80〜95重量%であることが好ましい。熱可塑性エラストマーとゴムラテックスの比率が少なすぎると繊維を処理した場合に、被処理繊維が硬くなって耐疲労性が低下しやすくなる傾向にある。また、被着体等のゴムとの共加硫が不十分となり接着性が低くなるおそれがある。逆に、熱可塑性エラストマーとゴムラテックスの比率が多すぎると接着剤皮膜として充分な強度を得ることが出来ないため、満足な接着力やゴム付着率が得られないおそれがある。
接着剤におけるゴムラテックスと熱可塑性エラストマーとの比は25:75〜75:25の範囲であることが、また熱可塑性エラストマーとブロックポリイソシアネートの比は100:15〜100:100であることが好ましい。ブロックポリイソシアネートの含有率が少なすぎると、繊維表面に対する化学的な親和性が不十分となり、接着力が不足する傾向にある。逆に多すぎると接着剤層が硬くなり、コード強力が発現しなくなると共に、含浸ディップならびに加工工程中での接着剤層脱離などの問題が起こる傾向にある。
このような本発明に用いることができる接着剤は、総固形分濃度が1〜30重量%の範囲であることが好ましい。
本発明のゴム・繊維複合体は、上記のような接着剤を付与した繊維により補強された複合体である。
ここで用いられる繊維としては、特に制限は無いが合成繊維が好適に用いられる。そのような合成繊維の好ましい例としては、テレフタル酸、又は、ナフタレンジカルボン酸を主たる酸成分とし、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール又は、テトラメチレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエステル繊維、εカプロラクタム重合物もしくはアジピン酸とヘキサメチレンジアミン等からなる脂肪族ポリアミド繊維、芳香族ポリアミド繊維、レーヨン、ビニロン、綿など各種有機繊維が挙げられる。また、繊維の繊度、フィラメント数、断面形状、繊維物性、微細構造や、ポリマー性状(末端基濃度、分子量等)、ポリマー中の添加剤の有無等にはなんら限定を受けるものではない。また、本発明でいう繊維は、ヤーン、コード、不織布、織編物等種々の繊維集合形態を含むものである。
また本発明に用いられる繊維はあらかじめ接着前処理を行っているものであることが好ましい。この前処理としては、通常ゴム・繊維接着に用いられているエポキシ処理でも良いが、さらには繊維を、水酸基を有するアミン誘導体、ブロックポリイソシアネート、及びゴムラテックスを含む前処理剤で処理を行うことが好ましい。ここで用いられるブロックポリイソシアネート及びゴムラテックスとしては、上記の接着剤で用いた前述の物を使用することが出来る。
したがって本発明に用いられる最も好ましい繊維としては、繊維を水酸基を有するアミン誘導体、ブロックポリイソシアネート、及びゴムラテックスを含む前処理剤により処理し、さらに、ブロックポリイソシアネート、ゴムラテックス及びイソシアネート反応性の熱可塑性エラストマーを含むゴム・繊維接着用の接着剤で処理したものである。
好ましく用いられる水酸基を有するアミン誘導体としては、第一アミン、第二アミン、第三アミンのいずれか一つを少なくとも窒素部位として含み、かつ水酸基を有するアミン誘導体が挙げられる。さらには全ての窒素部位が水素原子を炭化水素基等で置換した第三アミンであることが好ましい。アミン誘導体の窒素部位としては、1〜10個、好ましくは2〜3個であることが好ましい。また、水酸基としては脂肪族炭化水素の末端の水酸基であることが好ましく、水酸基の個数としては3〜12個、4又は5個有することが好ましい。脂肪族ではなく、フェノール性水酸基の化合物では、反応性の違いから有効な架橋構造を形成しにくい傾向にある。
該アミン誘導体の窒素部位を増加させることにより、ブロックイソシアネートとの反応性を高めることができる。逆に窒素部位を少なくすることにより、前処理剤の成分として同時に用いるラテックスなどの乳化・分散物の水中での安定性を向上させることができ、ゲル化や沈殿などを起こりにくくすることができる。また、水酸基の数は、多すぎる場合には均一な架橋構造を作りにくくなる傾向にあり、少なすぎる場合には、有効な架橋密度を得にくい傾向にあるとともに、該アミン誘導体の水溶解性が不足するため、剤の安定性が低下する傾向にある。
また、アミン誘導体としてはアミンのアルキレンオキサイド付加物であることが好ましく、さらにはアルキレンオキサイドの末端が水酸基であることが好ましい。アルキレンオキサイドとしては、ポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイドが挙げられるが水溶解性を上げるためにポリエチレンオキサイドであることが最も好ましい。またアルキレンオキサイドの付加モル数は4〜8であることが好ましい。
このような水酸基を有するアミン誘導体は熱処理によりブロックポリイソシアネートと反応して高次の架橋構造を形成し、接着剤の凝集構造を強固にする働きが有る。
該アミン誘導体は、ブロックポリイソシアネート化合物100重量部に対し、0.1重量部以上10重量部以下であることが好ましく、さらには1重量部以上5重量部以下であることが好ましい。添加量が上記範囲内の場合には有効な架橋密度が得やすく、さらに接着力が向上する傾向にある。
さらに本発明で用いる前処理剤には、ビニルハライド基を用いて重合した化合物を添加することも好ましい。ビニルハライド基を用いた化合物としては、皮膜形成温度が200℃以下、より好ましくは、180℃以下のものであり、該皮膜形成温度が200℃を超える場合には、接着処理条件下では均一な皮膜を形成することが困難になる。そのような化合物としては、塩化ビニルの単独、若しくは、各種の共重合を行った化合物であり、塩化ビニルと酢酸ビニル、塩化ビニルと塩化ビニリデン、塩化ビニルとアクリロニトリル、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合化合物、塩化ビニル、酢酸ビニル及び無水マレイン酸の三元重合体、あるいはそれらの混合物を挙げることが出来、塩化ビニルラテックスを用いることが最も好ましい。
このような水酸基を有するアミン誘導体、ブロックポリイソシアネート、ゴムラテックスを含む前処理剤の総固形分濃度は、1〜30重量%の範囲であることが好ましい。
繊維に対する前処理剤の固形分付着量は、0.1〜10重量%の範囲で使用することが好ましく、さらには0.3〜7重量%の範囲、最も好ましくは、0.5〜5重量%の範囲で付着せしめることが好ましい。該繊維に対する固形分付着量を制御するためには、圧接ローラーによる絞り、スクレバー等によるかき落とし、空気吹きつけによる吹き飛ばし、吸引、ビーターによる叩き等の手段を採用してもよい。また付着量を上げるため、もしくは均一性を確保するために複数回付着せしめてもよい。
本発明のゴム・繊維複合体は、前述のように接着処理をされた繊維を未加硫ゴム中に埋め込み、熱と圧力により加硫・成型することによって得ることが出来る。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例における特性の測定は、下記の測定法によりおこなった。
(1)動的粘弾性測定
接着剤を80℃×90分で乾燥させ、引き続き240℃×2分硬化させ、厚み0.1mmの膜を作成した。0.4mmの未加硫ゴムシート(天然/スチレンブタジエンゴム、NR/SBR)と、接着剤膜を、未加硫ゴム5枚と接着剤膜4枚を交互に重ねあわせ、0.3mm厚みで80kPaのプレス圧力で150℃×35分間の加硫を行った。
これを幅4mm、長さ30mmで切り抜き、初期荷重200g、振幅20g、周波数10Hz、昇温速度5℃/minでマイナス100℃〜プラス200℃の範囲で動的粘弾性を測定した。得られた貯蔵弾性率E’と損失弾性率E’’の比E’/E’’をtanδとし、そのピーク値をゴムと接着剤との共加硫物の動粘弾性tanδピーク値Aとした。
同じく厚さ0.3mm、幅4mm、長さ30mmの加硫ゴムシートを得て同様の測定を行いゴムの動粘弾性tanδピーク値Bとした。
(2)コード剥離接着力
処理コードとゴムとの接着力を示すものである。未加硫ゴムシート表層近くに7本のコードを埋め、150℃の温度で、30分間、4.9MPaのプレス圧力で加硫し、次いで、両端のコードを残し3本のコードをゴムシート面に対し90度の方向へ200mm/分の速度で剥離するのに要した力をN/3本で示したものである。
(3)ディスク疲労強力維持率
JIS L1017の方法に準じて疲労前(F)及び疲労後(F)のコード強力を求め、コード強力維持率(F/F)を算出した。なお、ディスク運転の詳細条件は下記の通りに行った。
回転数:2500rpm
伸張/圧縮率:6.0%/−18.0%
所定温度×時間:80℃×48時間
[参考例1]
接着剤(1)の作成
熱可塑性エラストマー(ポリブタジエンとポリウレタンの共重合物、第一工業製薬製F2008D)、ブロックイソシアネート(明成化学工業製DM6011)、ビニルピリジン・スチレン・ブタジエンターポリマーゴムラテックス(以下、Vpラテックスと記す)を固体成分比で50:15:50で混合し、全体の固体成分濃度を20%とした(接着剤(1))。この接着剤とゴムとの動的粘弾性を測定した。
[参考例2]
接着剤(2)の作成
熱可塑性エラストマー(第一工業製薬製F2008D)、ブロックイソシアネート(明成化学工業製DM6011)を固体成分比で10:3で混合し、全体の固体成分濃度を20%とした(接着剤(2))。この接着剤とゴムとの動的粘弾性を測定した。
[参考例3]
接着剤(3)の作成
レゾルシン/ホルマリン(R/F)のモル比が1/0.6、固形分濃度が65重量%である初期縮合物をアルカリ条件下で溶解し9重量%の水溶液とする。これをVpラテックス40%水乳化液180重量部に対し、109重量部を添加する。この液にホルマリン5重量部、33重量%のメチルエチルケトオキシムブロックドフェニルメタシジイソシアネート分散体を23重量部添加し、48時間熟成した固形分濃度18重量%とした(接着剤(3))。この接着剤とゴムとの動的粘弾性を測定した。
[参考例4]
接着剤(4)の作成
レゾルシン/ホルマリン(R/F)のモル比が1/0.6、固形分濃度が65重量%である初期縮合物をアルカリ条件下で溶解し9重量%の水溶液とする。これを、Vpラテックス40%水乳化液420重量部に対し、50重量部添加する。この液にホルマリン3重量部、50重量%クレゾールノボラック型芳香族エポキシ化合物分散体を18重量部、33重量%アセトキシムブロックドジフエニルメタンジイソシアネート分散体を17重量部添加し、48時間熟成し固形分濃度20重量%とした(接着剤(4))。この接着剤とゴムとの動的粘弾性を測定した。
[参考例5]
未加硫ゴム単体の動的粘弾性を測定した。
Figure 2005213412
[実施例1]
3官能ブロックポリイソシアネート(明成化学工業製NBP211)、エチレンジアミンエチレンオキサイド4モル付加物(アミン誘導体)、Vpラテックス、塩化ビニルラテックス(日信化学工業製ビニブラン609)の固体成分を100:1.5:50:50で混合し、全体の固体成分濃度を10%とした前処理剤(1)をあらかじめ作成した。
固有粘度が0.95のポリエチレンテレフタレートからなる1670dtex/384フィラメントのマルチフィラメント糸を使用し、該マルチフィラメント糸に40T/10cmで下撚りを施し、これを2本合わせて40T/cmで上撚りを施して3340dtex/768フィラメントのコードを得た。
該コードをコンビュートリーター処理機(CAリッツラー株式会社製、タイヤコード処理機)を用いて、前処理剤(1)に浸漬した後、130℃の温度で2分間乾燥し、引き続き、240℃の温度で1分間の熱処理を行い、続いて、2浴剤として接着剤(1)に浸漬した後に、170℃の温度で2分間乾燥し、引続いて、240℃の温度で1分間の熱処理を行った。得られたタイヤコードには、処理剤の固形分として、前処理剤が2.5重量%、接着剤(1)が2.7重量%付着していた。得られた処理コードのコード剥離接着力とディスク疲労強力維持率を求めた。その結果を表2に示す。
[比較例1]
2浴剤として、接着剤(2)を用いた以外、実施例1と同様に行った。結果を表2に併せて示す。
[比較例2]
2浴剤として、接着剤(3)を用いた以外、実施例1と同様に行った。結果を表2に併せて示す。
[比較例3]
2浴剤として、処理剤(4)を用いた以外、実施例1と同様に行った。結果を表2に併せて示す。
[実施例2]
一浴剤として、ソルビトールポリグリシジルエーテル(ナガセケムテック製EX611)、3官能ブロックポリイソシアネート(明成化学工業製NBP211)、エチレンジアミン エチレンオキサイド4モル付加物(アミン誘導体)、Vpラテックス、塩化ビニルラテックス(日信化学工業製ビニブラン609)の固体成分を30:70:1.5:50:50で混合し、全体の固体成分濃度を10%とした前処理剤(2)を用いた以外、実施例1と同様に行った。結果を表2に併せて示す。
Figure 2005213412
このような本発明のゴム・繊維複合体は、振動が加わった場合の発熱量、特に補強用に用いられる繊維周辺部の発熱が少なく、接着力や繊維強度が低下しないために高い耐久性を有し、タイヤ、ベルト及びホース等の繊維補強ゴム材料として幅広く用いることができる。

Claims (4)

  1. 接着剤を付与した繊維により補強されたゴム・繊維複合体において、ゴムと接着剤との共加硫物の動的粘弾性tanδピーク値Aが、ゴムの動的粘弾性tanδピーク値Bの50%以下であることを特徴とするゴム・繊維複合体。
  2. 該接着剤が、ブロックポリイソシアネート、ゴムラテックス及びイソシアネート反応性の熱可塑性エラストマーを含むものである請求項1記載のゴム・繊維複合体。
  3. 該接着剤におけるゴムラテックス及び熱可塑性エラストマーの含有量が80〜95重量%である請求項2に記載のゴム・繊維複合体。
  4. 該接着剤におけるゴムラテックスと熱可塑性エラストマーとの比が、25:75〜75:25の範囲である請求項2または3記載のゴム・繊維複合体。
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