JPH0859573A - 第4級アンモニウム塩の製造方法 - Google Patents

第4級アンモニウム塩の製造方法

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JPH0859573A
JPH0859573A JP20211794A JP20211794A JPH0859573A JP H0859573 A JPH0859573 A JP H0859573A JP 20211794 A JP20211794 A JP 20211794A JP 20211794 A JP20211794 A JP 20211794A JP H0859573 A JPH0859573 A JP H0859573A
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徹 加藤
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宇一郎 西本
Koshiro Sotodani
孝四郎 外谷
Hose Berumeho Osesu Maria
ホセ ベルメホ オセス マリア
Kazuhiko Okabe
和彦 岡部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 揮発性のアルコール溶媒の使用量を低減し、
柔軟性増強効果をより高めた第4級アンモニウム塩の製
造方法の提供。 【構成】 第3級アミンを4級化剤と反応させ、第4級
アンモニウム塩を製造するに際し、多価アルコールエス
テル(I)の存在下に反応させる。 【化1】 〔式中、G は多価アルコールより全てのアルコール性水
酸基を除いた残基、A はC2-4のアルキレン基、RはC7-23
のアルキル基又はアルケニル基、m及びnは0〜100 の
数、p,q,r及びsは0以上の数、p+q+r+sは
多価アルコールのアルコール性水酸基の総数を示す。但
し、p+q及びr+sは0ではない。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第4級アンモニウム塩
の製造方法に関するものである。更に詳しくは、界面活
性剤、更には布、毛髪等の柔軟基剤として有用である第
4級アンモニウム塩の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
布及び毛髪等の柔軟剤基剤として用いられている第4級
アンモニウム塩は、相当する第2級、あるいは第3級ア
ミンを4級化剤と反応させ製造されており、この4級化
反応の時イソプロピルアルコールやエタノールなどのア
ルコール系溶媒を15〜25重量%用いるのが一般的であっ
た。このようなアルコール系溶媒は、引火点が低く火災
の危険性がある、特有の匂いを有しこれらの基剤が配合
された製品の匂いに悪影響を与える、布及び毛髪等の柔
軟化有効成分として働かないのでその分余分なコストが
かかる、などの問題点を有する。しかし、このような溶
媒を用いない場合は、第4級アンモニウム塩の融点が高
く、取り扱いが難しいという問題点を有する。
【0003】従って、本発明の課題は、このような揮発
性のアルコール溶媒を用いないで、あるいは使用量を極
力低減して4級化反応を行うことであり、具体的には4
級化反応時添加でき、製造される第4級アンモニウム塩
の融点を下げ、柔軟性増強効果をも有する化合物を見出
すことであり、さらには、より柔軟性増強効果の高くな
る第4級アンモニウム塩との組み合わせを見出すことで
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、特定の多価アルコール
エステルが上記目的に最適であることを見出し、本発明
を完成した。すなわち、本発明は、第3級アミンを4級
化剤と反応させ、第4級アンモニウム塩を製造する工程
において、下記一般式(I)で表される多価アルコール
エステルの存在下に反応させることを特徴とする第4級
アンモニウム塩の製造方法を提供するものである。
【0005】
【化7】
【0006】〔式中、 G 基:原料多価アルコールより全てのアルコール性水酸
基を除いた残基を示す。
【0007】
【化8】
【0008】それぞれ原料多価アルコールより除かれた
水酸基が結合していた炭素原子において、G 基と結合す
る基を示す。ここで、A 基は炭素数2〜4のアルキレン
基を示し、R 基は直鎖又は分岐鎖の炭素数7〜23のアル
キル基又はアルケニル基を示し、m及びnはそれぞれ0
〜100 の数を示す。またm+n個のA は同一でも異なっ
ていても良い。
【0009】p,q,r及びs:それぞれ0以上の数を
示し、p+q+r+sは原料多価アルコールのアルコー
ル性水酸基の総数を示す。但し、p+q及びr+sは0
ではない数を示す。〕 本発明で用いられる前記一般式(I)で表される多価ア
ルコールエステルとしては、下記(a),(b)及び
(c)からなる群より選ばれる少なくとも1種が好まし
い。 (a)ペンタエリスリトール・脂肪酸エステル(但し、
少なくとも1個の水酸基を有するエステルである)及び
そのアルキレンオキシド(但し、炭素数2〜3のアルキ
レンオキシドである)付加物。 (b)グリセリン・脂肪酸エステル(但し、少なくとも
1個の水酸基を有するエステルである)及びそのアルキ
レンオキシド(但し、炭素数2〜3のアルキレンオキシ
ドである)付加物。 (c)ソルビタン・脂肪酸エステル(但し、少なくとも
1個の水酸基を有するエステルである)及びそのアルキ
レンオキシド(但し、炭素数2〜3のアルキレンオキシ
ドである)付加物。 これらの多価アルコールエステルの中で特に(b)のグ
リセリン・脂肪酸エステル(但し、少なくとも1個の水
酸基を有するエステルである)及びそのアルキレンオキ
シド(但し、炭素数2〜3のアルキレンオキシドであ
る)付加物が好ましく、更には、天然油脂、グリセリン
及びアルキレンオキシドの反応物(但し、油脂とグリセ
リンとアルキレンオキシドの反応モル比は1:(0.1〜
5):(2〜100)である)が好ましい。
【0010】本発明で用いられる前記一般式(I)で表
される多価アルコールエステルは、例えば次のような既
知の合成方法(i)〜(vi) により合成することができ
る。
【0011】
【化9】
【0012】〔式中、 G ,R ,p,q,r及びs:前記の意味を示す。 r’,s’:0<(r’+s’) <(p+q+r+s)
を満足する数を示す。〕 合成方法(i)は、多価アルコールを脂肪酸によりエス
テル化する方法である。多価アルコールと脂肪酸の使用
モル比は、得られる多価アルコールエステル(I−1)
において、水酸基が残存するように選択される。エステ
ル化条件として無触媒でもよいが、硫酸、塩酸、パラト
ルエンスルホン酸等の酸触媒を使用してもよい。この場
合において使用される多価アルコールの例を挙げれば、
例えばグリセリン、エリスリトール、ペンタエリスリト
ール、ソルビトール、ソルビタン等が挙げられ、これら
の単独又は混合物が用いられる。また、この場合におい
て使用される脂肪酸の例を挙げれば、例えばカプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイ
ン酸、ステアレン酸、イソステアリン酸、アラキジン
酸、ベヘン酸、又は未硬化もしくは硬化の獣脂(牛脂、
豚脂等)、パーム油、菜種油、魚油等から得られる脂肪
酸等が挙げられ、これらの単独又は混合物が用いられ
る。
【0013】
【化10】
【0014】〔式中、 G , R , p,q,r,s,r’及びs’:前記の意味を
示す。 R':1価アルコール又は多価アルコールの水酸基を除い
た残基を示す。〕 合成方法(ii)は、多価アルコールと脂肪酸エステルとを
エステル交換反応させる方法である。合成方法(ii)に
おいては、反応触媒としてNaOH, KOH, NaOCH3,KOCH3
を使用する。本合成方法(ii)において使用される脂肪
酸エステルとして、例えば合成方法(i)において記載
した脂肪酸のメタノールエステル、エタノールエステ
ル、プロパノールエステル、ブタノールエステル、エチ
レングリコールエステル、グリセリンエステル、エリス
リトールエステル、ペンタエリスリトールエステル、キ
シリトールエステル、ソルビトールエステル、ソルビタ
ンエステル、あるいは天然油脂等が使用される。
【0015】
【化11】
【0016】〔式中、 多価アルコールエステル(I−1):合成方法(i)又
は(ii) で得られた多価アルコールエステルを示す。 m,n:前記の意味を示す。〕 この合成方法(iii) は、合成方法(i)又は(ii)で得
られた多価アルコールエステル(I−1)に炭素数2〜
4のアルキレンオキシドを付加させ、多価アルコールエ
ステル(I−2)を得る方法である。この場合におい
て、反応触媒としてNaOH, KOH, NaOCH3, KOCH3又は脂肪
酸のアルカリ金属塩等を使用する。このアルキレンオキ
シド付加反応においては、モル比にて〔アルキレンオキ
シド〕/〔多価アルコールエステル(I−1)〕=1/
1〜 100/1が好ましく、1/1〜50/1がより好まし
い。
【0017】
【化12】
【0018】〔式中、 R,R':前記の意味を示す。 多価アルコールエステル(I−2):合成方法(iii) で
得られた多価アルコールエステル(I−2)を示す。 r",s" :0<(r'+s'+r"+s")<(p+q+r+s)を満
足する数を示す。ここで、r',s',p,q,r,sは前記
の意味を示す。〕 この合成方法(iv)は、合成方法(iii) で得られた多価
アルコールエステル(I−2)と合成方法(i)又は
(ii)で使用された脂肪酸又はそのエステルとを、それ
ぞれ合成方法(i)又は(ii)で記載したのと同様な条
件で反応させる方法である。このような方法で得られる
多価アルコールエステル(I)には、未反応の多価アル
コールエステル及び脂肪酸が残存し、含有されていても
本発明の効果を損なわない範囲であれば差し支えない。
【0019】
【化13】
【0020】〔式中、G, R, R',p,q,r,s,r',
s',m及びnは前記の意味を示す。〕 本合成方法(v)において、多価アルコールと脂肪酸エ
ステルとの使用モル比は、得られる多価アルコール(I
−2)において、水酸基が残存するように選択される。
そして多価アルコールとアルキレンオキシドのモル比は
(アルキレンオキシド)/(多価アルコール)=1/1
〜 100/1が好ましく、5/1〜50/1がより好まし
い。本合成方法において使用される触媒は、合成方法(i
ii) において使用されるものと同一でよい。
【0021】
【化14】
【0022】〔式中、G, R, p,q,r,s,r',s',m
及びnは前記の意味を示す。〕 この合成方法(vi)は、多価アルコールにアルキレンオ
キシドを付加させ(反応条件は合成方法(iii) 記載の条
件に準じる)、次いで脂肪酸によりエステル化する(反
応条件は合成方法(i)記載の条件に準じる)方法であ
る。
【0023】上記の合成方法(i)〜(vi)等で得られ
る多価アルコールエステル(I)として、例えば次のよ
うな化合物が挙げられ、これらは単独又は混合物として
使用される。
【0024】
【化15】
【0025】
【化16】
【0026】〔式中、 R,A :前記の意味を示す。 a,b,c,d,e,f :炭素数2〜4のアルキレンオキシドの付
加モル数を示す。〕 本発明においては用いられる上記一般式(I)で表され
る多価アルコールエステルの中では、特に天然油脂、グ
リセリン及びアルキレンオキシドの反応物(但し、油
脂、グリセリン、アルキレンオキシドの反応モル比は
1:(0.1〜5):(2〜100)である)が好ましいが、こ
の天然油脂、グリセリン及びアルキレンオキシドの反応
物は、例えば次のようにして製造される。
【0027】すなわち、天然油脂とグリセリンを混合
し、塩基性触媒を加え、アルキレンオキシドを徐々に添
加して反応させることにより得られる。天然油脂として
は、牛脂、パーム油、パーム核油、ヤシ油など、あるい
はそれらの部分硬化油、完全硬化油、あるいはそれらの
混合物が使用できる。アルキレンオキシドとしては、エ
チレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシ
ドなど、好ましくはエチレンオキシド、プロピレンオキ
シド、あるいはそれらの混合物が使用できる。アルキレ
ンオキシドの混合物を使用する場合、それらを同時に反
応させることもできるし、順次反応させることもでき
る。塩基性触媒は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム、ナトリウムメチラートなどが使用できる。反応温度
は 100℃〜 200℃、好ましくは 140℃〜 170℃である。
天然油脂とグリセリンとアルキレンオキシドの反応モル
比は、1:(0.1〜5):(2〜100)が好ましく、更に好
ましくは1:(1〜5):(10〜100)である。
【0028】また、これらの反応混合物は次のような方
法で製造されたものを用いても良い。即ち、天然油脂に
相当する脂肪酸、グリセリンを混合し、まずエステル化
を行い、続いてアルキレンオキシドを付加させても良
い。また、グリセリンにアルキレンオキシドを付加させ
た後、天然油脂に相当する脂肪酸でエステル化しても良
い。
【0029】本発明において製造される第4級アンモニ
ウム塩としては、相当する第3級アミンから製造される
ものであればどの様なものでも良いが、好ましくは一般
式(II)、(III) 、 (IV) 又は(V)で表されるものが
挙げられる。
【0030】
【化17】
【0031】(式中、R1及びR2は同一又は異なって炭素
数8〜36の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケ
ニル基を、 XはハロゲンもしくはCH3SO4で表される基を
示す。)
【0032】
【化18】
【0033】〔式中、R3及びR4は同一又は異なって炭素
数7〜35の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケ
ニル基を、R5は炭素数1〜6のアルキル基もしくはヒド
ロキシアルキル基、もしくは式 -CH2CH2OCOR6 (R6は炭
素数7〜35の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアル
ケニル基を示す。)で表される基を、 Xはハロゲンもし
くはCH3SO4で表される基を示す。〕
【0034】
【化19】
【0035】(式中、R7及びR8は同一又は異なって炭素
数7〜35の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケ
ニル基を、R9は炭素数1〜6のアルキル基もしくはヒド
ロキシアルキル基を、v及びwは同一又は異なって2〜
6の整数を、 XはハロゲンもしくはCH3SO4で表される基
を示す。)
【0036】
【化20】
【0037】(式中、 R10及び R11は同一又は異なって
炭素数7〜35の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はア
ルケニル基を、 XはハロゲンもしくはCH3SO4で表される
基を示す。) 更に好ましくは、一般式(III) 、 (IV) 又は(V)で表
される化合物であり、一般式 (IV) で表される化合物が
更に好ましい。これは、一般式(I)で表される多価ア
ルコールエステルの柔軟性増強効果が更に大きくなるか
らである。一般式(I)で表される多価アルコールエス
テルのエステル結合と一般式(III) 、 (IV) 又は(V)
で表される第4級アンモニウム塩のエステル結合、アミ
ド結合の相互作用により、一般式(I)で表される多価
アルコールエステルの柔軟性増強効果が大きくなるため
と考えられる。
【0038】本発明の反応の原料となる第3級アミンと
しては、上記一般式(II)〜(V)で表される第4級ア
ンモニウム塩の製造原料となる、下記一般式(II')〜
(V')で表される第3級アミンが挙げられる。
【0039】
【化21】
【0040】(式中、R1,R2, R3, R4, R5, R7, R8,
R9, R10 , R11, v及びw は前記の意味を示す。) 第3級アミンの4級化反応は、一般式(I)で表される
多価アルコールエステルと対応する第3級アミンを混合
し、4級化剤を添加して行われる。一般式(I)で表さ
れる多価アルコールエステルと第3級アミンの混合重量
比は1:99〜99:1が好ましく、50:50〜10:90が更に
好ましい。必要に応じてイソプロピルアルコール、エタ
ノールのようなアルコール系溶媒を全反応物に対し0%
〜20%添加しても良いが、これ以上の添加は本発明の目
的から好ましくない。4級化剤としては、クロロメタ
ン、ブロモメタン、ヨードメタン、ジメチル硫酸などが
挙げられる。好ましくはクロロメタン、ジメチル硫酸で
ある。反応温度は60〜140 ℃、好ましくは80〜 120℃で
行われる。
【0041】
【実施例】以下、多価アルコールエステルの合成例及び
本発明の実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0042】合成例1 攪拌機、温度計のついたオートクレーブに牛脂85.9g、
グリセリン 9.2g、85%水酸化カリウム0.40gを加え、
110℃、200torr で1時間脱水を行った。その後、系内
を密閉し、 160℃まで昇温し、3時間反応した。次にエ
チレンオキシド105.6gを2時間かけて添加し、その
後、1時間熟成した。冷却後、酢酸0.36gを加え、触媒
を中和し、牛脂、グリセリン及びエチレンオキシドの反
応物を得た。
【0043】合成例2〜6 表1に示した条件以外は実施例1と同様にして、それぞ
れ、天然油脂、グリセリン及びアルキレンオキシドの反
応物を得た。
【0044】
【表1】
【0045】実施例1 攪拌機、温度計の付いたオートクレーブに合成例1で得
られた反応物 146gとN,N−ジ(硬化牛脂アルキル)
−N−メチルアミン 535gを仕込み、クロロメタン61g
を圧入した後90℃まで加熱した。その温度で6時間反応
させるとN,N−ジ(硬化牛脂アルキル)−N,N−ジ
メチルアンモニウム クロライドが得られた。
【0046】実施例2〜4 実施例1と同様に表2に示す条件で反応を行い、表2に
示すような第4級アンモニウム塩を得た。
【0047】比較例1〜4 実施例1〜4で用いた合成例1〜3で得られた反応物の
かわりに同量のイソプロピルアルコールを用い、同様に
第4級アンモニウム塩を得た。
【0048】実施例1〜4及び比較例1〜4の反応条
件、得られた第4級アンモニウム塩の構造、及びこの第
4級アンモニウム塩の柔軟性及び匂いの評価結果を表2
にまとめて示した。尚、柔軟性及び匂いの評価は以下の
方法で行なった。 <柔軟性、匂いの評価方法> 第4級アンモニウム塩分散液の調製 実施例、比較例で製造された第4級アンモニウム塩混合
物を融解し、攪拌しながら水中に滴下し、第4級アンモ
ニウム塩の濃度が5%になるような分散液を調製した。 処理方法 市販の木綿タオル2kgを、30リットル洗濯機を用い、
3.5°DH硬水にて市販洗剤アタック(花王株式会社
製、登録商標)で5回繰り返し洗濯した後、上記の分散
液を25ml投入し、25℃、1分間攪拌下で処理した。 柔軟性評価方法 上記方法で処理した布を室温で風乾後、25℃、65%RH
の恒温、恒湿室にて24時間放置した。これらの布につい
て柔軟性の評価を行った。評価は比較例1の第4級アン
モニウム塩で処理した布を対照にして一対比較を行っ
た。評価は次の様に表す。 4;対照よりかなり柔らかい 3;対照より柔らかい 2;対照より柔らかい、もしくはやや柔らかい 1;対照よりやや柔らかい 0;対照と柔らかさが同等 匂いの評価方法 上記の方法で調製した5%分散液を鼻で匂い評価した。
評価は次のように表す。 ×;異臭がする ○;異臭がしない
【0049】
【表2】
【0050】表2の結果から明らかなように、いずれの
場合も、比較例に比べ実施例の方が柔軟性、匂い共、優
れていることがわかる。また、実施例2、3,4におい
て、特には実施例3において、柔軟性能が大幅に向上し
ていることが分かる。
【0051】実施例5 攪拌機、温度計、冷却管の付いた4つ口フラスコに合成
例4で得られた反応物500gとN−メチルジエタノール
アミンの牛脂脂肪酸ジエステル 630gを仕込み70℃に加
熱、溶解した。ジメチル硫酸 120gを2時間かけて滴下
し、そのままの温度で3時間熟成し、目的とする第4級
アンモニウム塩を得た。
【0052】実施例6〜7 実施例5と同様に表3に示した条件で反応を行い、表3
に示すような第4級アンモニウム塩を得た。
【0053】実施例5〜7の反応条件、得られた第4級
アンモニウム塩の構造、及びこの第4級アンモニウム塩
の柔軟性及び匂いを実施例1と同様に評価した結果をま
とめて表3に示す。
【0054】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 231/12 233/36 233/38 (72)発明者 岡部 和彦 スペイン国08021バルセロナ,カジェ マ リアノ クービー 155,2−1

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第3級アミンを4級化剤と反応させ、第
    4級アンモニウム塩を製造する工程において、下記一般
    式(I)で表される多価アルコールエステルの存在下に
    反応させることを特徴とする第4級アンモニウム塩の製
    造方法。 【化1】 〔式中、 G 基:原料多価アルコールより全てのアルコール性水酸
    基を除いた残基を示す。 【化2】 それぞれ原料多価アルコールより除かれた水酸基が結合
    していた炭素原子において、G 基と結合する基を示す。
    ここで、A 基は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R
    基は直鎖又は分岐鎖の炭素数7〜23のアルキル基又はア
    ルケニル基を示し、m及びnはそれぞれ0〜100 の数を
    示す。またm+n個のA は同一でも異なっていても良
    い。 p,q,r及びs:それぞれ0以上の数を示し、p+q
    +r+sは原料多価アルコールのアルコール性水酸基の
    総数を示す。但し、p+q及びr+sは0ではない数を
    示す。〕
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表される多価アルコール
    エステルが、下記(a),(b)及び(c)からなる群
    より選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の製造
    方法。 (a)ペンタエリスリトール・脂肪酸エステル(但し、
    少なくとも1個の水酸基を有するエステルである)及び
    そのアルキレンオキシド(但し、炭素数2〜3のアルキ
    レンオキシドである)付加物。 (b)グリセリン・脂肪酸エステル(但し、少なくとも
    1個の水酸基を有するエステルである)及びそのアルキ
    レンオキシド(但し、炭素数2〜3のアルキレンオキシ
    ドである)付加物。 (c)ソルビタン・脂肪酸エステル(但し、少なくとも
    1個の水酸基を有するエステルである)及びそのアルキ
    レンオキシド(但し、炭素数2〜3のアルキレンオキシ
    ドである)付加物。
  3. 【請求項3】 一般式(I)で表される多価アルコール
    エステルが、グリセリン・脂肪酸エステル(但し、少な
    くとも1個の水酸基を有するエステルである)及びその
    アルキレンオキシド(但し、炭素数2〜3のアルキレン
    オキシドである)付加物である請求項1記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 一般式(I)で表される多価アルコール
    エステルが、天然油脂、グリセリン及びアルキレンオキ
    シドの反応物(但し、油脂とグリセリンとアルキレンオ
    キシドの反応モル比は1:(0.1〜5):(2〜100)であ
    る)である請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 一般式(I)で表される多価アルコール
    エステルと第3級アミンとの混合重量比が、1:99〜9
    9:1である請求項1記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 第4級アンモニウム塩が一般式(II)〜
    (V)で表される化合物から選ばれたものである請求項
    1記載の製造方法。 【化3】 (式中、R1及びR2は同一又は異なって炭素数8〜36の直
    鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を、 X
    はハロゲンもしくはCH3SO4で表される基を示す。) 【化4】 〔式中、R3及びR4は同一又は異なって炭素数7〜35の直
    鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を、R5
    は炭素数1〜6のアルキル基もしくはヒドロキシアルキ
    ル基、もしくは式 -CH2CH2OCOR6 (R6は炭素数7〜35の
    直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示
    す。)で表される基を、 XはハロゲンもしくはCH3SO4
    表される基を示す。〕 【化5】 (式中、R7及びR8は同一又は異なって炭素数7〜35の直
    鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を、R9
    は炭素数1〜6のアルキル基もしくはヒドロキシアルキ
    ル基を、v及びwは同一又は異なって2〜6の整数を、
    XはハロゲンもしくはCH3SO4で表される基を示す。) 【化6】 (式中、 R10及び R11は同一又は異なって炭素数7〜35
    の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基
    を、 XはハロゲンもしくはCH3SO4で表される基を示
    す。)
  7. 【請求項7】 第4級アンモニウム塩が前記一般式 (I
    V) で表される化合物である請求項1記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002284747A (ja) * 2001-03-28 2002-10-03 Kao Corp 第4級アンモニウム塩の製法
JP2016098174A (ja) * 2014-11-18 2016-05-30 花王株式会社 カチオン性界面活性剤の製造方法

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