JP3453472B2 - 第4級アンモニウム塩の製造方法 - Google Patents

第4級アンモニウム塩の製造方法

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JP3453472B2 JP11237196A JP11237196A JP3453472B2 JP 3453472 B2 JP3453472 B2 JP 3453472B2 JP 11237196 A JP11237196 A JP 11237196A JP 11237196 A JP11237196 A JP 11237196A JP 3453472 B2 JP3453472 B2 JP 3453472B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は匂いの良好な第4級
アンモニウム塩の製造方法に関する。さらに詳しくは繊
維に対して優れた柔軟性を付与し、毛髪に対しては優れ
た柔軟性と平滑性を付与でき、さらに生分解性が良く、
匂いの良好な第4級アンモニウム塩の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】繊維や
毛髪等の柔軟剤基剤として用いられている、下記式(I
II)
【0003】
【化5】
【0004】(式中、R は短鎖アルキル基又はヒドロ
キシアルキル基を、R'は長鎖アルキル基又はアルケニル
基を示す。)で表される化合物の様なエステル基を持つ
第4級アンモニウム塩を製造する方法としては、対応す
る下記式 (IV) X-CH2COOR' (IV) (式中、R'は前記と同じ意味を示し、 Xはハロゲン原子
を示す。)で表されるハロゲン化エステルと、下記式
(V)
【0005】
【化6】
【0006】(式中、R は前記と同じ意味を示す。)で
表される第3級アミンとを溶媒中あるいは無溶媒で反応
させる方法がある。しかし、この方法では反応に使用し
た第3級アミンが残存し、特に Rがメチル基、エチル基
等である低級アミンでは繊維や毛髪等の柔軟剤基剤とし
て用いた場合には、少量のアミンが残存するだけでアミ
ン特有の匂いが残る問題があった。さらに、低級アミン
の除去を目的に高温でトッピング等の処理を行うと、エ
ステルの加水分解、エステル交換あるいは第4級アンモ
ニウム塩の分解が起こり、分散性が低下し、繊維、毛髪
に対する柔軟性付与効果に重大な影響を及ぼす問題があ
った。
【0007】従って、本発明の目的は、匂いの良好な第
4級アンモニウム塩、特に匂い及び柔軟性が良好でしか
も生分解性の良い、エステル結合を有する第4級アンモ
ニウム塩の効果的な製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、ハロゲン化エステルと
第3級アミンを反応させた後、反応混合物を10〜60℃の
温度で処理して第3級アミンの含有量を2500ppm 以下と
した後、60℃を超え120 ℃までの温度で脱臭処理を行う
ことにより、上記目的を達成できることを見出し、本発
明を完成させた。
【0009】すなわち、本発明は、一般式(I)
【0010】
【化7】
【0011】(式中、R1, R2及びR3は同一又は異なっ
て、炭素数1〜4のアルキル基又はヒドロキシアルキル
基を示す。)で表される第3級アミンとハロゲン化エス
テルとを反応させて、第4級アンモニウム塩を製造する
に際し、上記第3級アミンとハロゲン化エステルとの反
応混合物を10〜60℃の温度で処理して第3級アミンの含
有量を2500ppm 以下とした後、60℃を超え120 ℃までの
温度で脱臭処理を行うことを特徴とする第4級アンモニ
ウム塩の製造方法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0013】本発明の方法においては、まず第3級アミ
ンとハロゲン化エステルとの反応混合物を10〜60℃、好
ましくは40〜60℃の温度で処理して第3級アミンの含有
量を2500ppm 以下、好ましくは2000ppm 以下、更に好ま
しくは1000ppm 以下とする(以下、この処理を第1段階
目の処理という)。
【0014】この第1段階目の処理温度が10℃より低い
と操作性が困難となり、60℃を超えるとエステルの加水
分解等がおこり、得られる第4級アンモニウム塩の柔軟
性能が低下するので好ましくない。またこの第1段階目
の処理後の第3級アミンの含有量が2500ppm を超えてい
ると次の脱臭処理においてエステルの加水分解等がおこ
り得られる第4級アンモニウム塩の柔軟性能が低下し、
好ましくない。
【0015】この第1段階目の処理は 760〜100torr の
圧力下で行うのが好ましく、窒素等の不活性ガス;スチ
ーム;イソプロパノール、エタノール、メタノール等の
低沸点溶媒等のキャリアーガスを用いて行っても用いな
くても良い。処理時間は反応スケールにより異なるが通
常5分〜3時間が好ましく、20分〜1時間が更に好まし
い。また、この第1段階目の処理を、吸着剤、カチオン
交換樹脂、酸性物質等を添加して行うこともできる。
【0016】次に上記第1段階目の処理を行った後に60
℃を超え120 ℃までの温度、好ましくは70〜110 ℃の温
度で脱臭処理を行う。この脱臭処理の温度が60℃以下で
あると脱臭効果が低く、また120 ℃を超えるとエステル
の加水分解、エステル交換あるいは第4級アンモニウム
塩の分解が起こり、分散性が低下し、繊維、毛髪等に対
する柔軟性付与効果が低下する。
【0017】またこの脱臭処理は 300〜10torrの減圧下
で行うのが好ましく、窒素等の不活性ガス;スチーム;
イソプロパノール、エタノール、メタノール等の低沸点
溶媒等のキャリアーガスを用いて行っても用いなくても
良い。処理時間は反応スケールにより異なるが通常15分
〜5時間が好ましく、30分〜2時間が更に好ましい。
【0018】本発明に用いられる一般式(I)で表され
る第3級アミンにおいて、R1, R2及びR3は炭素数1〜4
のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示すが、具体
的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシルプロピル基等が挙
げられ、好ましくはメチル基又はエチル基、特に好まし
くはメチル基である。
【0019】この第3級アミンの具体例としては、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルア
ミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチ
ルエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−
ジメチル−2−ヒドロキシプロピルアミン、N,N−ジ
メチルブチルアミン、N,N−ジエチルメチルアミン、
N,N−ジメチルイソプロピルアミン、N−メチルジブ
チルアミン等が挙げられるが、トリメチルアミンが好ま
しい。
【0020】また、本発明で用いられるハロゲン化エス
テルとしては、エステル結合を有するハロゲン化物であ
れは特に限定されず、いずれも用いることができる。代
表的なハロゲン化エステルとしては、例えば、一般式
(II)で表される化合物が挙げられる。
【0021】X-(CH2)p(COO)q(AO)r-R4 (II) 〔式中、pは0〜6の数、qは0又は1、rはアルキレ
ンオキシドの平均付加モル数を示す0〜20の数、 Aは炭
素数2〜3のアルキレン基を示し、r個のA は同一でも
異なっていてもよい。 Xはハロゲン原子を示す。R4は式
【0022】
【化8】
【0023】(式中、R5及びR6は同一又は異なって、水
酸基で置換されていても良い炭素数8〜36の直鎖又は分
岐のアルキル基又はアルケニル基、R7及びR8は同一又は
異なって、水素原子、あるいは水酸基で置換されていて
も良い炭素数7〜35の直鎖又は分岐のアルキル基又はア
ルケニル基、R9及びR10 は水素原子、あるいは水酸基で
置換されていても良い炭素数1〜36の直鎖又は分岐のア
ルキル基又はアルケニル基を示し、R9とR10 の炭素数の
和は8〜36である。R11 及びR12 は同一又は異なって、
水酸基で置換されていても良い炭素数7〜35の直鎖又は
分岐のアルキル基又はアルケニル基を示す。)で表され
る基を示す。但し、qが0の時はR4は式
【0024】
【化9】
【0025】で表される基を示す。〕 上記一般式(II)において、pは0〜6の数を示すが、q
=1の時はpは1〜5の整数が好ましく、1が特に好ま
しい。またq=0の時はpは0が好ましい。rはアルキ
レンオキシドの平均付加モル数を示す0〜20の数である
が、0〜5が好ましく、0が特に好ましい。A は炭素数
2〜3のアルキレン基を示すが、エチレン基又はプロピ
レン基が好ましく、エチレン基が特に好ましい。X はC
l、Br、I等のハロゲン原子を示すが、Clが好ましい。R
5及びR6は水酸基で置換されていても良い炭素数8〜36
の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を示す
が、炭素数12〜22の直鎖アルキル基が好ましく、テトラ
デシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基及びこれら
の混合物が特に好ましい。R7及びR8は水素原子、あるい
は水酸基で置換されていても良い炭素数7〜35の直鎖又
は分岐のアルキル基又はアルケニル基を示すが、炭素数
11〜17の直鎖アルキル基が好ましい。R9及びR10は水素
原子、あるいは水酸基で置換されていても良い炭素数1
〜36の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を示
し、R9とR10 の炭素数の和は8〜36であるが、水素原子
又は炭素数1〜20の直鎖アルキル基で、R9とR10 の炭素
数の和が10〜20であるものが好ましい。R11 及びR12
水酸基で置換されていても良い炭素数7〜35の直鎖又は
分岐のアルキル基又はアルケニル基を示すが、炭素数11
〜17の直鎖アルキル基が好ましい。
【0026】この一般式(II)で表されるハロゲン化エ
ステルの中では、特に一般式(II-1)で表される化合物
が好ましい。
【0027】
【化10】
【0028】(式中、p,r,A, X, R5及びR6は前記の
意味を示す。) 本発明における第3級アミンとハロゲン化エステルとの
反応は無溶媒系でも、メタノール、エタノール、イソプ
ロピルアルコール、アセトン等の極性有機溶媒もしくは
油脂とグリセリンとアルキレンオキシドとを好ましくは
1:(0.1〜5):(2〜100)のモル比で反応させて得ら
れる反応物やアルカノールアミド等のノニオン性界面活
性剤及びこれらの混合物を溶媒として用いて行うことも
できる。
【0029】反応温度は30〜60℃が好ましく、反応時間
としては2〜10時間が好ましい。また、一般式(I)で
表される第3級アミンは、ハロゲン化エステルに対し
1.0〜5.0倍モル用いるのが好ましく、更に 1.0〜2.0 倍
モル用いるのが好ましい。
【0030】本発明において製造される第4級アンモニ
ウム塩としては、上記一般式(I)で表される第3級ア
ミンと、一般式(II)で表されるハロゲン化エステルと
の反応により得られる、下記一般式 (VI) 〜(X)で表
される第4級アンモニウム塩が挙げられるが、その他、
下記一般式 (XI) で表されるポリオールタイプの第4級
アンモニウム塩も挙げられる。
【0031】
【化11】
【0032】(式中、R1, R2, R3, R5, R6, R7, R8,
R9, R10, R11, R12, A, X, p, q 及びrは前記の意味を
示す。)
【0033】
【化12】
【0034】(式中R1, R2, R3及びX は前記の意味を示
し、R13 は置換基を有していてもよい炭素数1〜48のア
ルキル基又はアルケニル基、D はエチレングリコール、
プロピレングリコール、グリセロール、ジグリセロー
ル、ペンタエリスリトール、ソルビトール、グルコー
ル、ショ糖等の脂肪族多価アルコールから m+n 個の水
酸基を除いた残基、E は炭素数1〜4のアルキレン基又
はアルキリデン基、m は0、又は1以上の整数、n は1
以上の整数を示す。) 上記一般式 (VI) 〜(X)において、R1 , R2及びR3がメ
チル基、pが1〜5の整数、rが0〜5の数、 Aがエチ
レン又はプロピレン基、R5及びR6が炭素数12〜22の直鎖
アルキル基、R7及びR8が炭素数11〜17の直鎖アルキル
基、R9及びR10 が水素原子又は炭素数1〜20の直鎖アル
キル基で、R9とR10 の炭素数の和が10〜20、R11 及びR
12 が炭素数11〜17の直鎖アルキル基であるものが特に
好ましい。
【0035】本発明の方法により得られる第4級アンモ
ニウム塩は、そのままで柔軟剤基剤として用いても柔軟
性能及び匂い共に優れており、また生分解性も良好であ
るので繊維や毛髪等の柔軟剤基剤として非常に有用であ
る。またさらに、本発明で得られる第4級アンモニウム
塩に、柔軟性能、保存安定性を向上させるための高級ア
ルコール、高級脂肪酸、その他粘度調整剤、保存安定剤
として低級アルコール、さらに公知のカチオン性活性
剤、無機塩、pH調整剤、ハイドロトロープ剤、香料、
消泡剤、顔料等を必要に応じて添加し、エマルジョン化
すれば柔軟剤組成物を調製することができる。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。尚、下記実施例及び比較例で得られた第4級ア
ンモニウム塩の匂いの評価及び柔軟性の評価は以下に示
す方法で行った。
【0037】<匂いの評価方法>第4級アンモニウム塩
の5重量%水分散液を100 mlビーカーに入れ、室温にて
攪拌しながら、パネラー5名による匂いの官能評価を行
い、下記基準で評価した。 ○:4名以上が異臭を感じなかった。 △:2〜3名が異臭を感じなかった。 ×:4名以上が異臭を感じた。
【0038】<柔軟性の評価方法>市販の木綿タオル2
kg、アクリルジャージ1kgを 3.5°DH硬水で、市販洗
剤“アタック”(花王株式会社製、登録商標)にて5回
繰り返し洗濯(30リットル洗濯機)をし、繊維について
いた繊維処理剤を除去した後、第4級アンモニウム塩の
5重量%水分散液を、この分散液中の第4級アンモニウ
ム塩の合計量が 4.5gになるように投入し、25℃、1分
間攪拌下処理した。処理した布を室内で風乾後、25℃、
65%RHの恒温恒湿室にて24時間放置した。これらの布
についてジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムクロ
リド15重量%からなる柔軟剤20mlで処理した布を対照と
して一対比較を行い、以下の評価基準で評価した。 +2:対照より柔らかい +1:対照よりやや柔らかい 0:対照と同じ −1:対照の方がやや柔らかい −2:対照の方が柔らかい。
【0039】実施例1 攪拌機、温度計、圧力計のついた 0.5リットルオートク
レーブにモノクロロ酢酸 2−ヘキサデシルエイコシル
100g、トリメチルアミン11.8g、イソプロピルアルコ
ール28gを入れ、50℃まで昇温した。そのままの温度で
3時間攪拌し、反応を完結させた。反応後、反応混合物
を温度計、導入管をつけた4つ口丸底フラスコに移し、
50℃、200torr の減圧下で30分攪拌した。この時のトリ
メチルアミンの含有量は700 ppm であった。その後、90
℃に昇温して20torrでスチーム(S/F=0.1)を導入し
ながら30分攪拌した。その結果、下記式(XII) で表され
る化合物を含む混合物 104gを得た。この第4級アンモ
ニウム塩の匂い評価は○、柔軟性能は+2であった。
【0040】
【化13】
【0041】比較例1 攪拌機、温度計、圧力計のついた 0.5リットルオートク
レーブにモノクロロ酢酸 2−ヘキサデシルエイコシル
100g、トリメチルアミン11.8g、イソプロピルアルコ
ール28gを入れ、50℃まで昇温した。そのままの温度で
3時間攪拌し、反応を完結させた。反応後、反応混合物
を温度計、導入管をつけた4つ口丸底フラスコに移し、
50℃、200torr の減圧下で2時間攪拌した。その結果、
上記式(XII) で表される化合物を含む混合物 129gを得
た。この時のトリメチルアミンの含有量は500 ppm であ
った。この第4級アンモニウム塩の匂い評価は×、柔軟
性能は+2であった。
【0042】比較例2 攪拌機、温度計、圧力計のついた 0.5リットルオートク
レーブにモノクロロ酢酸 2−ヘキサデシルエイコシル
100g、トリメチルアミン11.8g、イソプロピルアルコ
ール28gを入れ、50℃まで昇温した。そのままの温度で
3時間攪拌し、反応を完結させた。反応後、反応混合物
を温度計、導入管をつけた4つ口丸底フラスコに移し、
90℃、20torrでスチーム(S/F=0.1)を導入しながら
30分攪拌した。その結果、上記式(XII) で表される化合
物を含む混合物 104gを得た。この時のトリメチルアミ
ンの含有量は50 ppmであった。この第4級アンモニウム
塩の匂い評価は○、柔軟性能は−2であった。
【0043】実施例2 攪拌機、温度計、圧力計のついた 0.5リットルオートク
レーブにモノクロロ酢酸 2−テトラデシルステアリル
100g、トリメチルアミン16.3g、イソプロピルアルコ
ール28gを入れ、50℃まで昇温した。そのままの温度で
3時間攪拌し、反応を完結させた。反応後、反応混合物
を温度計、導入管をつけた4つ口丸底フラスコに移し、
50℃、200torr で30分攪拌した。この時のトリメチルア
ミンの含有量は900 ppm であった。その後、80℃に昇温
して20torrで窒素(6リットル/hr・kg) を導入しなが
ら1時間攪拌した。その結果、下記式(XIII)で表される
化合物を含む混合物 103gを得た。この第4級アンモニ
ウム塩の匂い評価は○、柔軟性能は+2であった。
【0044】
【化14】
【0045】実施例3 攪拌機、温度計、圧力計のついた 0.5リットルオートク
レーブに2−ヘキサデシルエイコシルアルコールエチレ
ンオキサイド3モル付加物のモノクロロ酢酸エステル 1
00g、トリメチルアミン14.5g、イソプロピルアルコー
ル27gを入れ、50℃まで昇温した。そのままの温度で3
時間攪拌し、反応を完結させた。反応後、反応混合物を
温度計、導入管をつけた4つ口丸底フラスコに移し、50
℃、200torr で30分攪拌した。この時のトリメチルアミ
ンの含有量は700 ppm であった。その後、90℃に昇温し
て20torrでイソプロピルアルコールの蒸気(54g)を導
入しながら2時間攪拌した。その結果、下記式(XIV) に
示される化合物を含む混合物 114gを得た。この第4級
アンモニウム塩の匂い評価は○、柔軟性能は+1であっ
た。
【0046】
【化15】
【0047】実施例4 攪拌機、温度計、圧力計のついた 0.5リットルオートク
レーブにモノクロロ酢酸 2−ヘキサデシルエイコシル
100g、トリメチルアミン11.8g、イソプロピルアルコ
ール28gを入れ、50℃まで昇温した。そのままの温度で
3時間攪拌し、反応を完結させた。反応後、反応混合物
を温度計、導入管をつけた4つ口丸底フラスコに移し、
窒素流通下(6リットル/hr・kg) 、50℃、760torr に
て30分間攪拌した。この時のトリメチルアミンの含有量
は2000 ppmであった。その後、90℃に昇温して20torrで
スチーム(S/F=0.1)を導入しながら30分攪拌した。
その結果、上記式(XII) で表される化合物を含む混合物
103gを得た。この第4級アンモニウム塩の匂い評価は
○、柔軟性能は+2であった。
【0048】実施例5 攪拌機、温度計、圧力計のついた 0.5リットルオートク
レーブにモノクロロ酢酸 2−ヘキサデシルエイコシル
100g、トリメチルアミン11.8g、イソプロピルアルコ
ール28gを入れ、50℃まで昇温した。そのままの温度で
3時間攪拌し、反応を完結させた。反応後、反応混合物
を温度計、導入管をつけた4つ口丸底フラスコに移し、
窒素流通下(6リットル/hr・kg) 、50℃、400torr に
て30分間攪拌した。この時のトリメチルアミンの含有量
は1000ppmであった。その後、100℃に昇温して50torrで
スチーム(S/F=0.1)を導入しながら30分攪拌した。
その結果、上記式(XII) で表される化合物を含む混合物
104gを得た。この第4級アンモニウム塩の匂い評価は
○、柔軟性能は+2であった。
【0049】実施例6 攪拌機、温度計、圧力計のついた 0.5リットルオートク
レーブにモノクロロ酢酸 2−ヘキサデシルエイコシル
100g、トリメチルアミン11.8g、イソプロピルアルコ
ール28gを入れ、50℃まで昇温した。そのままの温度で
3時間攪拌し、反応を完結させた。反応後、反応混合物
を温度計、導入管をつけた4つ口丸底フラスコに移し、
60℃、200torr にて30分間攪拌した。この時のトリメチ
ルアミンの含有量は650ppmであった。その後、90℃に昇
温して20torrでスチーム(S/F=0.1)を導入しながら
30分攪拌した。その結果、上記式(XII) で表される化合
物を含む混合物 104gを得た。この第4級アンモニウム
塩の匂い評価は○、柔軟性能は+2であった。
【0050】比較例3〜6 実施例1と同様にモノクロロ酢酸 2−ヘキサデシルエ
イコシルとトリメチルアミンとを反応させ、得られた反
応混合物を、表1に示す条件で、第1段階目の処理及び
脱臭処理を行い、上記式(XII) で表される化合物を含む
混合物を得た。この第4級アンモニウム塩の匂い及び柔
軟性の評価結果を、上記実施例及び比較例の結果と合わ
せて表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】実施例7 モノクロロ酢酸 2−ヘキサデシルエイコシルの代わり
に同モルの 1,3−ジオクタデカノキシ−2−プロパノー
ルのモノクロロ酢酸エステルを用いる以外は実施例1と
同様に反応させ、同様に第1段階目の処理及び脱臭処理
を行い、下記式(XV)で表される化合物を含む混合物を得
た。この第4級アンモニウム塩の匂い及び柔軟性の評価
結果を表2に示す。
【0053】
【化16】
【0054】実施例8 モノクロロ酢酸 2−ヘキサデシルエイコシルの代わり
に同モルの18−ペンタトリアコンタノールのモノクロロ
酢酸エステルを用いる以外は実施例1と同様に反応さ
せ、同様に第1段階目の処理及び脱臭処理を行い、下記
式(XVI) で表される化合物を含む混合物を得た。この第
4級アンモニウム塩の匂い及び柔軟性の評価結果を表2
に示す。
【0055】
【化17】
【0056】実施例9 モノクロロ酢酸 2−ヘキサデシルエイコシルの代わり
に同モルのモノクロロ酢酸 2,3 −ジステアロイルオキ
シプロピルを用いる以外は実施例1と同様に反応させ、
同様に第1段階目の処理及び脱臭処理を行い、下記式(X
VII)で表される化合物を含む混合物を得た。この第4級
アンモニウム塩の匂い及び柔軟性の評価結果を表2に示
す。
【0057】
【化18】
【0058】実施例10 モノクロロ酢酸 2−ヘキサデシルエイコシルの代わり
に同モルの3−クロロ−1,2 −プロパンジオールのステ
アリン酸ジエステルを用いる以外は実施例1と同様に反
応させ、同様に第1段階目の処理及び脱臭処理を行い、
下記式(XVIII)で表される化合物を含む混合物を得た。
この第4級アンモニウム塩の匂い及び柔軟性の評価結果
を表2に示す。
【0059】
【化19】
【0060】実施例11 モノクロロ酢酸 2−ヘキサデシルエイコシルの代わり
に同モルの1−オクタデカノキシ−2−オクタデカノー
ルのモノクロロ酢酸エステルを用いる以外は実施例1と
同様に反応させ、同様に第1段階目の処理及び脱臭処理
を行い、下記式(XIX) で表される化合物を含む混合物を
得た。この第4級アンモニウム塩の匂い及び柔軟性の評
価結果を表2に示す。
【0061】
【化20】
【0062】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西本 宇一郎 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社 研究所内 (72)発明者 大田和 康規 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社 研究所内 (72)発明者 寺坂 道夫 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社 研究所内 (56)参考文献 特開 昭54−130509(JP,A) 特開 平8−92875(JP,A) 特開 平8−301823(JP,A) 特開 平8−231479(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 227/08 C07C 229/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1, R2及びR3は同一又は異なって、炭素数1〜
    4のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示す。)で
    表される第3級アミンとハロゲン化エステルとを反応さ
    せて、第4級アンモニウム塩を製造するに際し、上記第
    3級アミンとハロゲン化エステルとの反応混合物を10〜
    60℃の温度、760〜100torr の圧力で、キャリアーガス
    の存在下あるいは不存在下で第3級アミンを系外に除去
    して第3級アミンの含有量を2500ppm 以下とした後、60
    ℃を超え120 ℃までの温度、300〜10torrの減圧下で、
    キャリアーガスの存在下あるいは不存在下で臭気物質を
    系外に除去して脱臭処理を行うことを特徴とする第4級
    アンモニウム塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 ハロゲン化エステルが、一般式(II)で
    表される化合物である請求項1記載の製造方法。 X-(CH2)p(COO)q(AO)r-R4 (II) 〔式中、pは0〜6の数、qは0又は1、rはアルキレ
    ンオキシドの平均付加モル数を示す0〜20の数、 Aは炭
    素数2〜3のアルキレン基を示し、r個のA は同一でも
    異なっていてもよい。 Xはハロゲン原子を示す。R4は式 【化2】 (式中、R5及びR6は同一又は異なって、水酸基で置換さ
    れていても良い炭素数8〜36の直鎖又は分岐のアルキル
    基又はアルケニル基、R7及びR8は同一又は異なって、水
    素原子、あるいは水酸基で置換されていても良い炭素数
    7〜35の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基、
    R9及びR10は水素原子、あるいは水酸基で置換されてい
    ても良い炭素数1〜36の直鎖又は分岐のアルキル基又は
    アルケニル基を示し、R9とR10の炭素数の和は8〜36で
    ある。R11及びR12は同一又は異なって、水酸基で置換さ
    れていても良い炭素数7〜35の直鎖又は分岐のアルキル
    基又はアルケニル基を示す。)で表される基を示す。但
    し、qが0の時はR4は式 【化3】 で表される基を示す。〕
  3. 【請求項3】 一般式(I)において、R1 ,R2及びR3
    メチル基又はエチル基である請求項1又は2記載の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 一般式(II)において、q=0の時pが
    0、q=1の時pが1〜5の整数で、rが0〜5の数、
    Aがエチレン又はプロピレン基、R5及びR6が炭素数12〜
    22の直鎖アルキル基、R7及びR8が炭素数11〜17の直鎖ア
    ルキル基、R9及びR10が水素原子又は炭素数1〜20の直
    鎖アルキル基で、R9とR10の炭素数の和は10〜20、R11
    びR12が炭素数11〜17の直鎖アルキル基である請求項2
    又は3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 ハロゲン化エステルが、一般式(II-1) 【化4】 (式中、p,r,A, X, R5及びR6は前記の意味を示
    す。)で表される化合物である請求項1〜4のいずれか
    一項に記載の製造方法。
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