JPH0857971A - 繊維強化複合材料及びその硬化方法 - Google Patents
繊維強化複合材料及びその硬化方法Info
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- JPH0857971A JPH0857971A JP7167783A JP16778395A JPH0857971A JP H0857971 A JPH0857971 A JP H0857971A JP 7167783 A JP7167783 A JP 7167783A JP 16778395 A JP16778395 A JP 16778395A JP H0857971 A JPH0857971 A JP H0857971A
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- composite material
- activated
- resin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単な操作により効率的に炭素繊維複合材料
の硬化を行なう。 【構成】 炭素繊維、硬化性樹脂および触媒からなる複
合材料をつくり、該複合材料に光を照射して複合材料の
内部の樹脂まで硬化させる。
の硬化を行なう。 【構成】 炭素繊維、硬化性樹脂および触媒からなる複
合材料をつくり、該複合材料に光を照射して複合材料の
内部の樹脂まで硬化させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維強化複合材料に関
し、特に炭化繊維強化複合材料とその硬化方法に関す
る。
し、特に炭化繊維強化複合材料とその硬化方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維により強化したプラスチックは
通常炭素繊維強化複合材料といわれ、スポーツ用品、航
空機産業、宇宙産業、自動車産業など種々の産業におい
て、高強度、高弾性率、軽量などその優れた特性により
数多く使用されている。マトリックス樹脂として硬化性
樹脂を使用する場合、通常エポキシ樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂などの加熱
硬化性樹脂が使用されている。従って、硬化する際には
たとえば特公昭60−16899にあるように高温で長
時間加熱する必要があり、硬化装置もオーブンなど大が
かりなものが必要であった。そこで、硬化時間を短縮す
るために、たとえば特開平2−182438、特開平3
−182309のようにマイクロ波による加熱や、特開
平3−182310のように高周波加熱が提案されてい
る。しかし、これらの加熱方法も大がかりな装置を必要
とする。またたとえば特開平4−158025、特開平
5−330482に記載されているように、シート中の
炭素繊維に通電して発生する熱によって硬化させる方法
も提案されている。しかしこの方法は、電流を流しすぎ
ると炭素繊維が焼き切れたり、電流が小さいと発熱が少
なく充分硬化しなくなったりしてしまい、適正な条件を
見いだすのが困難である。さらに大面積のシートを硬化
させるには大きな電流を流す必要があり、そのための装
置が必要になるといった問題点もある。あるいは特開平
4−224929に記載されているようにフィラメント
ワインディング成形において、マンドレル内部にたとえ
ば生石灰と水をいれ、その化学反応熱により樹脂を硬化
させるという方法も提案されているが、適用可能な形状
が限定され、また化学反応熱を利用するために、温度の
コントロールが困難であるといった問題点もある。
通常炭素繊維強化複合材料といわれ、スポーツ用品、航
空機産業、宇宙産業、自動車産業など種々の産業におい
て、高強度、高弾性率、軽量などその優れた特性により
数多く使用されている。マトリックス樹脂として硬化性
樹脂を使用する場合、通常エポキシ樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂などの加熱
硬化性樹脂が使用されている。従って、硬化する際には
たとえば特公昭60−16899にあるように高温で長
時間加熱する必要があり、硬化装置もオーブンなど大が
かりなものが必要であった。そこで、硬化時間を短縮す
るために、たとえば特開平2−182438、特開平3
−182309のようにマイクロ波による加熱や、特開
平3−182310のように高周波加熱が提案されてい
る。しかし、これらの加熱方法も大がかりな装置を必要
とする。またたとえば特開平4−158025、特開平
5−330482に記載されているように、シート中の
炭素繊維に通電して発生する熱によって硬化させる方法
も提案されている。しかしこの方法は、電流を流しすぎ
ると炭素繊維が焼き切れたり、電流が小さいと発熱が少
なく充分硬化しなくなったりしてしまい、適正な条件を
見いだすのが困難である。さらに大面積のシートを硬化
させるには大きな電流を流す必要があり、そのための装
置が必要になるといった問題点もある。あるいは特開平
4−224929に記載されているようにフィラメント
ワインディング成形において、マンドレル内部にたとえ
ば生石灰と水をいれ、その化学反応熱により樹脂を硬化
させるという方法も提案されているが、適用可能な形状
が限定され、また化学反応熱を利用するために、温度の
コントロールが困難であるといった問題点もある。
【0003】一方、一液性短時間室温硬化可能な樹脂と
して光硬化性樹脂が知られているが、これをマトリック
ス樹脂とした繊維強化プラスチックにおける繊維として
は、活性光線の透過性、透明性等から主にガラス繊維が
用いられている。例えば、特開昭53−98290、特
開昭58−101119、特開昭62−44259等で
は光硬化性樹脂を用いた繊維強化プラスチックの製造法
に関する技術が記載されているが、ガラス繊維のみを強
化補強繊維として使用している。また、特開平1−22
3953、特開平2−85205、特開平3−1046
21、特開平3−111429等でも同様の技術が公開
されており、光硬化性樹脂をマトリックス樹脂とする場
合、炭素繊維のような不透明な強化繊維は好適ではな
く、光の透過を阻害しない範囲内で使用できるとしてい
る。特開昭63−186744では、使用可能な強化繊
維として、ガラス繊維の他に炭素繊維も記載されている
が、この手法で炭素繊維を補強繊維として使用した場
合、炭素繊維表面のみしか硬化することができず内部は
未硬化である。一方、炭素繊維を強化繊維として使用す
るための技術として、特開昭56−13935、特開平
3−146528、特開平4−108132では、過酸
化物などの硬化触媒を添加した紫外線硬化性樹脂を用い
て、表面のみを紫外線照射して硬化し内部は熱を加える
ことにより硬化させている。これらの技術では紫外線照
射による表面硬化工程と内部硬化工程が別々であり、短
時間硬化できる光硬化性樹脂を使用するメリットが少な
くなってしまう。これらの技術とは別に、特開平4−9
3843に熱−光硬化性組成物及びそれを用いる重合画
像の形成方法に関する技術が公開されている。これは、
ラジカル重合性樹脂にラジカル重合開始剤と熱分解型硬
化促進剤を添加した組成物に、熱を発生する活性輻射線
及び活性成分のみを活性化する活性輻射線を照射するこ
とにより重合画像を得る技術である。しかし炭素繊維強
化プラスチックの製造に関しては触れられておらず、さ
らに熱分解型硬化促進剤を添加し2種類の活性輻射線を
照射する必要があり、操作が繁雑である。
して光硬化性樹脂が知られているが、これをマトリック
ス樹脂とした繊維強化プラスチックにおける繊維として
は、活性光線の透過性、透明性等から主にガラス繊維が
用いられている。例えば、特開昭53−98290、特
開昭58−101119、特開昭62−44259等で
は光硬化性樹脂を用いた繊維強化プラスチックの製造法
に関する技術が記載されているが、ガラス繊維のみを強
化補強繊維として使用している。また、特開平1−22
3953、特開平2−85205、特開平3−1046
21、特開平3−111429等でも同様の技術が公開
されており、光硬化性樹脂をマトリックス樹脂とする場
合、炭素繊維のような不透明な強化繊維は好適ではな
く、光の透過を阻害しない範囲内で使用できるとしてい
る。特開昭63−186744では、使用可能な強化繊
維として、ガラス繊維の他に炭素繊維も記載されている
が、この手法で炭素繊維を補強繊維として使用した場
合、炭素繊維表面のみしか硬化することができず内部は
未硬化である。一方、炭素繊維を強化繊維として使用す
るための技術として、特開昭56−13935、特開平
3−146528、特開平4−108132では、過酸
化物などの硬化触媒を添加した紫外線硬化性樹脂を用い
て、表面のみを紫外線照射して硬化し内部は熱を加える
ことにより硬化させている。これらの技術では紫外線照
射による表面硬化工程と内部硬化工程が別々であり、短
時間硬化できる光硬化性樹脂を使用するメリットが少な
くなってしまう。これらの技術とは別に、特開平4−9
3843に熱−光硬化性組成物及びそれを用いる重合画
像の形成方法に関する技術が公開されている。これは、
ラジカル重合性樹脂にラジカル重合開始剤と熱分解型硬
化促進剤を添加した組成物に、熱を発生する活性輻射線
及び活性成分のみを活性化する活性輻射線を照射するこ
とにより重合画像を得る技術である。しかし炭素繊維強
化プラスチックの製造に関しては触れられておらず、さ
らに熱分解型硬化促進剤を添加し2種類の活性輻射線を
照射する必要があり、操作が繁雑である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は炭素繊
維複合材料、特に織編物等の布帛状の炭素繊維に樹脂を
含浸したプリプレグ等の複合材料の硬化物を上記のよう
な問題点なしに製造しうる技術を提供することにある。
維複合材料、特に織編物等の布帛状の炭素繊維に樹脂を
含浸したプリプレグ等の複合材料の硬化物を上記のよう
な問題点なしに製造しうる技術を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は炭素繊維、硬化
性樹脂および触媒からなる複合材料をつくり、該複合材
料に光を照射して該複合材料内部の樹脂まで硬化させる
ことを特徴とする複合材料の硬化方法である。
性樹脂および触媒からなる複合材料をつくり、該複合材
料に光を照射して該複合材料内部の樹脂まで硬化させる
ことを特徴とする複合材料の硬化方法である。
【0006】本発明で用いる光硬化性樹脂は従来知られ
たラジカル重合性またはカチオン重合性またはこれら両
重合性をもつ樹脂成分(通常モノマーおよび/またはオ
リゴマー)であり、光の照射によって架橋結合を形成し
て硬化した樹脂になりうるものである。
たラジカル重合性またはカチオン重合性またはこれら両
重合性をもつ樹脂成分(通常モノマーおよび/またはオ
リゴマー)であり、光の照射によって架橋結合を形成し
て硬化した樹脂になりうるものである。
【0007】触媒としては、可視光および/または赤外
線を照射すると活性化する触媒または熱により活性化す
る触媒が用いられるが、特に可視光および/または赤外
線を照射すると活性化する触媒と、熱により活性化する
触媒の両方を用いることが好ましい。
線を照射すると活性化する触媒または熱により活性化す
る触媒が用いられるが、特に可視光および/または赤外
線を照射すると活性化する触媒と、熱により活性化する
触媒の両方を用いることが好ましい。
【0008】本発明において炭素繊維とは、ポリアクリ
ルニトリル(PAN)、レーヨン、ピッチ等の有機繊維
を空気などによって酸化させた後、不活性気相中で通常
900〜1500℃で炭化させて得られる繊維およびこ
れをさらに高温、たとえば2000〜3000℃で処理
して黒鉛化させて得られる繊維をいう。これらの炭素繊
維の形態は、ロービング、マット、クロス、チョップド
ストランドなどがあり、どのようなタイプのものでも使
用可能である。また、さらに、ガラス繊維など他の繊維
との組合せも可能である。
ルニトリル(PAN)、レーヨン、ピッチ等の有機繊維
を空気などによって酸化させた後、不活性気相中で通常
900〜1500℃で炭化させて得られる繊維およびこ
れをさらに高温、たとえば2000〜3000℃で処理
して黒鉛化させて得られる繊維をいう。これらの炭素繊
維の形態は、ロービング、マット、クロス、チョップド
ストランドなどがあり、どのようなタイプのものでも使
用可能である。また、さらに、ガラス繊維など他の繊維
との組合せも可能である。
【0009】硬化性樹脂と触媒との組合せとしては、一
般に光照射によりフリーラジカルを発生する重合触媒と
付加重合可能なエチレン性不飽和基を有する化合物(モ
ノマー、オリゴマー)の組合せや光照射によりカチオン
を発生する触媒とグリシジル基を有する化合物(モノマ
ー、オリゴマー)の組合せ等がある。
般に光照射によりフリーラジカルを発生する重合触媒と
付加重合可能なエチレン性不飽和基を有する化合物(モ
ノマー、オリゴマー)の組合せや光照射によりカチオン
を発生する触媒とグリシジル基を有する化合物(モノマ
ー、オリゴマー)の組合せ等がある。
【0010】可視光を照射すると活性化する触媒として
は、例えば次のようなものが公知である。染料と脂肪族
アミンの複合開始剤系(特公昭44−20189)、ヘ
キサアリールビイミダゾールとラジカル発生剤及び染料
の系(特公昭45−37377)、ヘキサアリールビイ
ミダゾールとρ−ジアルキルアミノベンジリデンケトン
の系(特開昭47−2528)、環状シス−α−ジカル
ボニル化合物と染料の系(特開昭48−84183)、
カルボニル化合物と3級アミンの系(特開昭52−13
4692)、(ケト)クマリンを用いた系(特開昭52
−112681)、置換−トリアジンとメロシアニン色
素の系(特開昭54−151024)、ビイミダゾール
とインダノンの系(特開昭54−155292)、ヘキ
サアリールビイミダゾールとρ−ジアルキルアミノスチ
ルベンゼン誘導体の系(特開昭57−21401)、ヘ
キサアリールビイミダゾールとρ−ジアルキルアミノシ
ンナミリデン誘導体の系(特開昭58−19315)、
トリアジン誘導体とシアニン染料の系(特開昭58−2
9803)、トリアジン誘導体とチアピリリウム塩の系
(特開昭58−40302)、ヘキサアリールビイミダ
ゾールとn−ジアルキルスチルベンゼン誘導体またはρ
−ジアルキルアミノフェニルブタジエニル誘導体とチオ
ール化合物の系(特開昭59−56403)、ケトン置
換誘導体と有機ペルオキシドの系(特開昭60−328
01)、クマリン系色素とジアリールヨードニウム塩の
系(特開昭60−88005)、α−ジケトンとメルカ
プトカルボン酸の系(特開昭61−258802)、キ
サンテン系色素と光重合促進剤の系(特開昭60−22
1403)、α−ジケトンとポリスルフィドの系(特開
昭61−258803)、キサンテン色素とラジカル発
生剤と過酸化物の系(特開昭62−143043)、染
料ボレート錯体を用いた系(特開昭62−14304
4)、クマリン系色素と有機過酸化物の系(特開昭63
−23901)、チタノセンを用いた系(特開昭63−
41484)、金属アレーン錯体を用いた系(特開平2
−296802)、チタン化合物と置換クマリン化合物
(特開平3−239703)、3−ケトクマリン化合物
(特開平4−145102)、オニウム化合物とアクリ
ジン誘導体(特開平4−170546)、金属アレーン
化合物とスクアリリウム色素、N,N−ジアルキルアニ
リン(特開平5−311093)、ナフタロシアニン化
合物とS−トリアジン化合物(特開平5−30191
0)、などがあげられる。
は、例えば次のようなものが公知である。染料と脂肪族
アミンの複合開始剤系(特公昭44−20189)、ヘ
キサアリールビイミダゾールとラジカル発生剤及び染料
の系(特公昭45−37377)、ヘキサアリールビイ
ミダゾールとρ−ジアルキルアミノベンジリデンケトン
の系(特開昭47−2528)、環状シス−α−ジカル
ボニル化合物と染料の系(特開昭48−84183)、
カルボニル化合物と3級アミンの系(特開昭52−13
4692)、(ケト)クマリンを用いた系(特開昭52
−112681)、置換−トリアジンとメロシアニン色
素の系(特開昭54−151024)、ビイミダゾール
とインダノンの系(特開昭54−155292)、ヘキ
サアリールビイミダゾールとρ−ジアルキルアミノスチ
ルベンゼン誘導体の系(特開昭57−21401)、ヘ
キサアリールビイミダゾールとρ−ジアルキルアミノシ
ンナミリデン誘導体の系(特開昭58−19315)、
トリアジン誘導体とシアニン染料の系(特開昭58−2
9803)、トリアジン誘導体とチアピリリウム塩の系
(特開昭58−40302)、ヘキサアリールビイミダ
ゾールとn−ジアルキルスチルベンゼン誘導体またはρ
−ジアルキルアミノフェニルブタジエニル誘導体とチオ
ール化合物の系(特開昭59−56403)、ケトン置
換誘導体と有機ペルオキシドの系(特開昭60−328
01)、クマリン系色素とジアリールヨードニウム塩の
系(特開昭60−88005)、α−ジケトンとメルカ
プトカルボン酸の系(特開昭61−258802)、キ
サンテン系色素と光重合促進剤の系(特開昭60−22
1403)、α−ジケトンとポリスルフィドの系(特開
昭61−258803)、キサンテン色素とラジカル発
生剤と過酸化物の系(特開昭62−143043)、染
料ボレート錯体を用いた系(特開昭62−14304
4)、クマリン系色素と有機過酸化物の系(特開昭63
−23901)、チタノセンを用いた系(特開昭63−
41484)、金属アレーン錯体を用いた系(特開平2
−296802)、チタン化合物と置換クマリン化合物
(特開平3−239703)、3−ケトクマリン化合物
(特開平4−145102)、オニウム化合物とアクリ
ジン誘導体(特開平4−170546)、金属アレーン
化合物とスクアリリウム色素、N,N−ジアルキルアニ
リン(特開平5−311093)、ナフタロシアニン化
合物とS−トリアジン化合物(特開平5−30191
0)、などがあげられる。
【0011】熱により活性化する触媒としては、アゾ化
合物、有機過酸化物などがあげられる。ここでアゾ化合
物は、一般式 R1−N=N−R2 (ただし、R1、R2は同種または異種の置換又は非置
換アルキル基、アルケニル基である。)で示される化合
物である。具体的には、2,2’−アゾイソブチロニト
リル、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチル
バレロニトリル)、1,1’−アゾビス−(シクロヘキ
サン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビスイソ
酪酸ジメチル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピ
オン酸)、2,2’−アゾビス(2−シクロブチルプロ
ピオン酸)、2,2’−アゾビス(2−シクロブチルプ
ロピオン酸)、2,2’−アゾビス[2−(3−ヒドロ
キシフェニル)酪酸]、2,2’−アゾビス(4−ニト
ロ吉草酸)、2,2’−アゾビス(4−クロロ吉草酸)
などがある。
合物、有機過酸化物などがあげられる。ここでアゾ化合
物は、一般式 R1−N=N−R2 (ただし、R1、R2は同種または異種の置換又は非置
換アルキル基、アルケニル基である。)で示される化合
物である。具体的には、2,2’−アゾイソブチロニト
リル、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチル
バレロニトリル)、1,1’−アゾビス−(シクロヘキ
サン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビスイソ
酪酸ジメチル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピ
オン酸)、2,2’−アゾビス(2−シクロブチルプロ
ピオン酸)、2,2’−アゾビス(2−シクロブチルプ
ロピオン酸)、2,2’−アゾビス[2−(3−ヒドロ
キシフェニル)酪酸]、2,2’−アゾビス(4−ニト
ロ吉草酸)、2,2’−アゾビス(4−クロロ吉草酸)
などがある。
【0012】有機過酸化物の代表的なものは、ジアシル
パーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ケトンパ
ーオキシド類、パーオキシエステル類などがある。分解
温度が低すぎるものは好ましくなく、特に有用なものは
10時間半減期を得るための温度が50℃以上、好まし
くは70〜110℃である有機過酸化物である。分解温
度が高いものも促進剤の併用により用いうる。具体的に
はt−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエー
ト)、m−トルオイルパーオキシド、ベンゾイルパーオ
キシド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、シクロ
ヘキサノエートパーオキシド、t−ブチルパーオキシド
イソブチルイソプロピルカーボネート、t−ブチルパー
オキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、ジブチルパーオキシイソフタレート、ジクミルパー
オキシドなどがあげられる。尚樹脂系内に3級アミンが
存在する場合はジアシルパーオキサイドを用いると保存
性が悪くなり好ましくない。
パーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ケトンパ
ーオキシド類、パーオキシエステル類などがある。分解
温度が低すぎるものは好ましくなく、特に有用なものは
10時間半減期を得るための温度が50℃以上、好まし
くは70〜110℃である有機過酸化物である。分解温
度が高いものも促進剤の併用により用いうる。具体的に
はt−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエー
ト)、m−トルオイルパーオキシド、ベンゾイルパーオ
キシド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、シクロ
ヘキサノエートパーオキシド、t−ブチルパーオキシド
イソブチルイソプロピルカーボネート、t−ブチルパー
オキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、ジブチルパーオキシイソフタレート、ジクミルパー
オキシドなどがあげられる。尚樹脂系内に3級アミンが
存在する場合はジアシルパーオキサイドを用いると保存
性が悪くなり好ましくない。
【0013】可視光および/または赤外線を照射して活
性化する触媒としては、金属アレーン化合物とシアニン
系化合物の系(特開平4−102855)、金属アレー
ン化合物とスクアリリウム色素とN,N−ジアルキルア
ニリンの系(特開平5−311093)、ナフタロシア
ニン化合物、N−アリール−α−アミノ酸または有機過
酸化物の系(特開平5−301910)などがあげられ
る。
性化する触媒としては、金属アレーン化合物とシアニン
系化合物の系(特開平4−102855)、金属アレー
ン化合物とスクアリリウム色素とN,N−ジアルキルア
ニリンの系(特開平5−311093)、ナフタロシア
ニン化合物、N−アリール−α−アミノ酸または有機過
酸化物の系(特開平5−301910)などがあげられ
る。
【0014】光硬化性樹脂の樹脂成分の一例である付加
重合可能なエチレン性不飽和化合物としては、次にあげ
る樹脂(通常モノマーないしオリゴマー)などがある。 1)(メタ)アクリロイロ基を分子内に1つ以上有する
化合物、より具体的には(a)(メタ)アクリロイロ基
を分子内に1つ以上有する樹脂(例えばウレタンジアク
リレート、エポキシジアクリレート、ポリエステルジア
クリレートなどが挙げられ、容易に入手できる。)、
(b)(メタ)アクリロイロ基を分子内に1つ以上有す
るモノマー(例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ジエチレングリコールアクリレート、フェノキシエ
チルアクリレートなどが挙げられ、容易に入手でき
る。)等の一種または二種以上からなるもの。 2)無水マレイン酸またはフマル酸のような不飽和酸を
必ず一成分として含み、これに無水フタル酸、イソフタ
ル酸などの飽和多塩基酸を併用して、プロピレングリコ
ール、エチレングリコール等の多価アルコールとエステ
ル化して得られる樹脂をスチレンモノマーなどの重合性
単量体に溶解した樹脂(FRP用の樹脂として、容易に
入手できる)。また、これらのエチレン性不飽和基を有
する樹脂に、物性、性状を改良するために、各種充填剤
を添加したものも好ましい。好ましい充填剤としては、
例えば、シリカ、アルミナ、タルク、石英、ガラス、炭
酸カルシウム等の無機充填剤、ポリエチレンパウダー、
各種ゴム粒子などの有機充填剤があげられる。さらに重
合禁止剤、密着力向上剤、酸化防止剤などの、各種添加
剤を添加することも可能である。
重合可能なエチレン性不飽和化合物としては、次にあげ
る樹脂(通常モノマーないしオリゴマー)などがある。 1)(メタ)アクリロイロ基を分子内に1つ以上有する
化合物、より具体的には(a)(メタ)アクリロイロ基
を分子内に1つ以上有する樹脂(例えばウレタンジアク
リレート、エポキシジアクリレート、ポリエステルジア
クリレートなどが挙げられ、容易に入手できる。)、
(b)(メタ)アクリロイロ基を分子内に1つ以上有す
るモノマー(例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ジエチレングリコールアクリレート、フェノキシエ
チルアクリレートなどが挙げられ、容易に入手でき
る。)等の一種または二種以上からなるもの。 2)無水マレイン酸またはフマル酸のような不飽和酸を
必ず一成分として含み、これに無水フタル酸、イソフタ
ル酸などの飽和多塩基酸を併用して、プロピレングリコ
ール、エチレングリコール等の多価アルコールとエステ
ル化して得られる樹脂をスチレンモノマーなどの重合性
単量体に溶解した樹脂(FRP用の樹脂として、容易に
入手できる)。また、これらのエチレン性不飽和基を有
する樹脂に、物性、性状を改良するために、各種充填剤
を添加したものも好ましい。好ましい充填剤としては、
例えば、シリカ、アルミナ、タルク、石英、ガラス、炭
酸カルシウム等の無機充填剤、ポリエチレンパウダー、
各種ゴム粒子などの有機充填剤があげられる。さらに重
合禁止剤、密着力向上剤、酸化防止剤などの、各種添加
剤を添加することも可能である。
【0015】本発明においては通常織編物等のシート形
状の炭素繊維に触媒と硬化性樹脂の混合液を含浸し一次
成形品である複合材料をつくりこの複合材料に対し少な
くとも一方向から光を照射する。
状の炭素繊維に触媒と硬化性樹脂の混合液を含浸し一次
成形品である複合材料をつくりこの複合材料に対し少な
くとも一方向から光を照射する。
【0016】より具体的には、硬化性樹脂が固体ないし
は高粘度の液状である場合は樹脂成分と触媒とをアセト
ン、メチルエチルケトン、トルエン等の有機溶剤に溶解
してから織編物等のシート状の炭素繊維に含浸し、有機
溶剤を熱風や真空により蒸発除去する。あるいは離型紙
上に有機溶剤に溶解した樹脂成分と触媒との混合液を塗
布し、上記と同様に有機溶剤を熱風や真空により蒸発除
去して樹脂層を形成し、この樹脂層をシート状炭素繊維
例えば炭素繊維長繊維の単方向配列体の両面に積層して
加圧する方法等がある。これらの方法において、有機溶
剤を熱風により蒸発除去する場合には熱により有機過酸
化物が反応しないように乾燥条件や用いる有機溶剤や有
機過酸化物の選択に留意する必要がある。樹脂成分が低
粘度のものである場合には触媒を共存させて直接これを
上記したシート状の炭素繊維に含浸することができる。
この場合複合材料を使用する部位に織編物や単方向長繊
維配列体等のシート状の炭素繊維を置きその上から上記
の樹脂成分と触媒との混合液を直接塗布含浸するといっ
た手法(ハンドレイアップ法)を用いることもできる。
プリプレグ、ハンドレイアップのように連続炭素繊維に
マトリックス樹脂を含浸して複合材料を製造する場合
は、炭素繊維の体積含有率は好ましくは10〜70、更
に好ましくは15〜60%である。炭素繊維の体積含有
率が10%未満の場合は強化材料としての炭素繊維の量
が不足し、引張強度及び弾性率が低下する。逆に、炭素
繊維の体積含有率が70%を越えると炭素繊維の量が多
くなりすぎ、マトリックス樹脂が炭素繊維になじまなく
なり、また空孔が生じるため強度が低下する。さらに、
シートモールディングコンパンドのように樹脂に炭素繊
維チョップドストランドを添加してコンパウンドを製造
するような場合は、樹脂に対して炭素繊維は同じ理由で
5〜15重量部含まれていることが望ましい。
は高粘度の液状である場合は樹脂成分と触媒とをアセト
ン、メチルエチルケトン、トルエン等の有機溶剤に溶解
してから織編物等のシート状の炭素繊維に含浸し、有機
溶剤を熱風や真空により蒸発除去する。あるいは離型紙
上に有機溶剤に溶解した樹脂成分と触媒との混合液を塗
布し、上記と同様に有機溶剤を熱風や真空により蒸発除
去して樹脂層を形成し、この樹脂層をシート状炭素繊維
例えば炭素繊維長繊維の単方向配列体の両面に積層して
加圧する方法等がある。これらの方法において、有機溶
剤を熱風により蒸発除去する場合には熱により有機過酸
化物が反応しないように乾燥条件や用いる有機溶剤や有
機過酸化物の選択に留意する必要がある。樹脂成分が低
粘度のものである場合には触媒を共存させて直接これを
上記したシート状の炭素繊維に含浸することができる。
この場合複合材料を使用する部位に織編物や単方向長繊
維配列体等のシート状の炭素繊維を置きその上から上記
の樹脂成分と触媒との混合液を直接塗布含浸するといっ
た手法(ハンドレイアップ法)を用いることもできる。
プリプレグ、ハンドレイアップのように連続炭素繊維に
マトリックス樹脂を含浸して複合材料を製造する場合
は、炭素繊維の体積含有率は好ましくは10〜70、更
に好ましくは15〜60%である。炭素繊維の体積含有
率が10%未満の場合は強化材料としての炭素繊維の量
が不足し、引張強度及び弾性率が低下する。逆に、炭素
繊維の体積含有率が70%を越えると炭素繊維の量が多
くなりすぎ、マトリックス樹脂が炭素繊維になじまなく
なり、また空孔が生じるため強度が低下する。さらに、
シートモールディングコンパンドのように樹脂に炭素繊
維チョップドストランドを添加してコンパウンドを製造
するような場合は、樹脂に対して炭素繊維は同じ理由で
5〜15重量部含まれていることが望ましい。
【0017】本発明ではこのようにして得られた樹脂含
浸炭素繊維構造体に光を照射することを特徴とする。
浸炭素繊維構造体に光を照射することを特徴とする。
【0018】照射する光としては、400nmよりも長
い波長の光が用いられ、更に好ましくは600〜100
0nmの波長を含む光が用いられる。この様な波長を含
む光の光源として、300nm以上の波長を放射し特に
800〜1100nmの波長の強度の大きいキセノンラ
ンプ、300〜1100nmの波長を放射し、可視光領
域並びに850〜950nmの波長の強度の大きいメタ
ルハライドランプ、500〜2500nmの波長を放射
し、1000nm近辺の波長の強度の大きいハロゲンラ
ンプなどが用いられる。さらに太陽光線も使用可能であ
る。これらの中でも安価かつ簡便に800〜1100n
mの波長を効率よく放射する光源として特にハロゲンラ
ンプが好適である。
い波長の光が用いられ、更に好ましくは600〜100
0nmの波長を含む光が用いられる。この様な波長を含
む光の光源として、300nm以上の波長を放射し特に
800〜1100nmの波長の強度の大きいキセノンラ
ンプ、300〜1100nmの波長を放射し、可視光領
域並びに850〜950nmの波長の強度の大きいメタ
ルハライドランプ、500〜2500nmの波長を放射
し、1000nm近辺の波長の強度の大きいハロゲンラ
ンプなどが用いられる。さらに太陽光線も使用可能であ
る。これらの中でも安価かつ簡便に800〜1100n
mの波長を効率よく放射する光源として特にハロゲンラ
ンプが好適である。
【0019】本発明においては前記したように硬化性樹
脂中に存在させる触媒として可視光および/または赤外
線を照射すると活性化する触媒、熱により活性化する触
媒、とりわけ両者を組合せた触媒を用いた場合に顕著な
効果を示すが、これは本発明の複合材料に光を照射した
際、表面にある光硬化性樹脂がまず反応して硬化し、表
面の樹脂の反応熱、ならびに炭素繊維が光を吸収して発
熱するために炭素繊維内部に含浸させた樹脂も加熱さ
れ、それに伴ない内部に存在する触媒が活性化され内部
に存在する樹脂の硬化が進行するためと推測される。
脂中に存在させる触媒として可視光および/または赤外
線を照射すると活性化する触媒、熱により活性化する触
媒、とりわけ両者を組合せた触媒を用いた場合に顕著な
効果を示すが、これは本発明の複合材料に光を照射した
際、表面にある光硬化性樹脂がまず反応して硬化し、表
面の樹脂の反応熱、ならびに炭素繊維が光を吸収して発
熱するために炭素繊維内部に含浸させた樹脂も加熱さ
れ、それに伴ない内部に存在する触媒が活性化され内部
に存在する樹脂の硬化が進行するためと推測される。
【0020】本発明は上記した特性を利用して種々の用
途の炭素繊維強化複合材料の製造に利用できる。具体的
には、各種航空機の部材、レーシング自動車のボディ、
シャーシー、ヨット、サーフボードなどの船体やマス
ト、ゴルフクラブ、テニスラケットのようなスポーツ用
品の構造体、煙突、橋脚、床板、柱等のコンクリート構
造物の補修補強、コンクリート用鉄筋の代替としての炭
素繊維ロッド等の製造に使用が可能である。オートクレ
ーブを必要としないために、オートクレーブに入らない
ような大きなものに適用するのに特に適している。
途の炭素繊維強化複合材料の製造に利用できる。具体的
には、各種航空機の部材、レーシング自動車のボディ、
シャーシー、ヨット、サーフボードなどの船体やマス
ト、ゴルフクラブ、テニスラケットのようなスポーツ用
品の構造体、煙突、橋脚、床板、柱等のコンクリート構
造物の補修補強、コンクリート用鉄筋の代替としての炭
素繊維ロッド等の製造に使用が可能である。オートクレ
ーブを必要としないために、オートクレーブに入らない
ような大きなものに適用するのに特に適している。
【0021】
【実施例および比較例】次表に記載した樹脂と触媒をハ
ンドレイアップ法で炭素繊維クロスあるいはアラミド繊
維クロスに含浸して、各々10枚、6枚積層しトータル
厚み1.5mmになるようにした。この積層品の表と裏
にポリエチレンフィルムでカバーし、20cmの高さか
らランプで照射して1.5mm全てが硬化するまでの時
間を測定した。 BPE−4;新中村化学製エポキシアクリレート 炭素繊維クロス;東レ製トレカT−300、引張強度
3530MPa{360kgf/mm2}、引張弾性率
235GPa(24000kgf/mm2}の繊維を
1000フィラメント束ねた糸を密度22.5本/25
mmで平織りにしたクロス 厚み 1.5mm 目付け
19g/m2 アラミド繊維クロス;デュポン製ケブラー49、引張強
度 2800MPa{290kgf/mm2}、引張弾
性率 109000MPa{11100kgf/m
m2}1420デニールの糸を13×13本/インチで
平織りにしたクロス厚み 0.25mm 目付け 16
8g/m2 ハロゲンランプ;ウシオ電器製300Wハロゲンランプ 紫外線ランプ;オーク製作所製500W高圧水銀灯
ンドレイアップ法で炭素繊維クロスあるいはアラミド繊
維クロスに含浸して、各々10枚、6枚積層しトータル
厚み1.5mmになるようにした。この積層品の表と裏
にポリエチレンフィルムでカバーし、20cmの高さか
らランプで照射して1.5mm全てが硬化するまでの時
間を測定した。 BPE−4;新中村化学製エポキシアクリレート 炭素繊維クロス;東レ製トレカT−300、引張強度
3530MPa{360kgf/mm2}、引張弾性率
235GPa(24000kgf/mm2}の繊維を
1000フィラメント束ねた糸を密度22.5本/25
mmで平織りにしたクロス 厚み 1.5mm 目付け
19g/m2 アラミド繊維クロス;デュポン製ケブラー49、引張強
度 2800MPa{290kgf/mm2}、引張弾
性率 109000MPa{11100kgf/m
m2}1420デニールの糸を13×13本/インチで
平織りにしたクロス厚み 0.25mm 目付け 16
8g/m2 ハロゲンランプ;ウシオ電器製300Wハロゲンランプ 紫外線ランプ;オーク製作所製500W高圧水銀灯
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】表の結果からも明らかなように炭素繊維と
同等の補強特性をもつアラミド繊維を用いた場合には硬
化しないか硬化しても内部の硬化が行なわれなかった
が、炭素繊維を用いた場合は予期に反して内部の硬化も
行なわれた。しかし光が紫外線の場合は効果が劣った。
また赤外線を照射すると活性化する触媒および可視光お
よび/または赤外線を照射すると活性化する触媒と熱に
より活性化する触媒との組合せは特に顕著な効果を示し
た。
同等の補強特性をもつアラミド繊維を用いた場合には硬
化しないか硬化しても内部の硬化が行なわれなかった
が、炭素繊維を用いた場合は予期に反して内部の硬化も
行なわれた。しかし光が紫外線の場合は効果が劣った。
また赤外線を照射すると活性化する触媒および可視光お
よび/または赤外線を照射すると活性化する触媒と熱に
より活性化する触媒との組合せは特に顕著な効果を示し
た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 307:04 C08L 33:06
Claims (12)
- 【請求項1】 炭素繊維、硬化性樹脂および触媒からな
る複合材料をつくり、該複合材料に光を照射して複合材
料の内部まで硬化させることを特徴とする複合材料の硬
化方法。 - 【請求項2】 前記硬化性樹脂が、ラジカル重合性また
はカチオン重合性またはこれら両重合性をもつ樹脂成分
を主成分とする請求項1記載の硬化方法。 - 【請求項3】 前記触媒が、赤外線を照射すると活性化
する触媒である請求項1または2記載の硬化方法。 - 【請求項4】 前記触媒が、熱により活性化する触媒で
ある請求項1または2記載の硬化方法。 - 【請求項5】 前記触媒が、可視光を照射すると活性化
する触媒と、熱により活性化する触媒の両方を含む請求
項1または2記載の硬化方法。 - 【請求項6】 前記触媒が、赤外線を照射すると活性化
する触媒と、熱により活性化する触媒の両方を含む請求
項1または2記載の硬化方法。 - 【請求項7】 硬化性樹脂が(メタ)アクリロイル基を
分子内に少なくとも1個有する化合物である請求項1〜
6のいずれか1項記載の硬化方法。 - 【請求項8】 炭素繊維、硬化性樹脂および触媒からな
る複合材料であって、硬化註樹脂がラジカル重合性また
はカチオン重合性またはこれら両重合性をもつモノマー
ないしオリゴマー状樹脂成分を主成分とすることを特徴
とする光硬化性繊維強化複合材料。 - 【請求項9】 前記触媒が、赤外線を照射すると活性化
する触媒である請求項7記載の光硬化性繊維強化複合材
料。 - 【請求項10】 前記触媒が、熱により活性化する触媒
である請求項7記載の光硬化性繊維強化複合材料。 - 【請求項11】 前記触媒が、可視光を照射すると活性
化する触媒と熱により活性化する触媒の両方を含む請求
項7記載の光硬化性繊維強化複合材料。 - 【請求項12】 前記触媒が、赤外線を照射すると活性
化する触媒と、熱により活性化する触媒の両方を含む請
求項7記載の光硬化性繊維強化複合材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7167783A JP3008820B2 (ja) | 1994-06-17 | 1995-05-31 | 繊維強化複合材料及びその硬化方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16853694 | 1994-06-17 | ||
JP6-168536 | 1994-06-17 | ||
JP7167783A JP3008820B2 (ja) | 1994-06-17 | 1995-05-31 | 繊維強化複合材料及びその硬化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0857971A true JPH0857971A (ja) | 1996-03-05 |
JP3008820B2 JP3008820B2 (ja) | 2000-02-14 |
Family
ID=26491709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7167783A Expired - Fee Related JP3008820B2 (ja) | 1994-06-17 | 1995-05-31 | 繊維強化複合材料及びその硬化方法 |
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---|---|
JP (1) | JP3008820B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002128817A (ja) * | 2000-10-27 | 2002-05-09 | Hitachi Chem Co Ltd | 重合性組成物、光重合性樹脂組成物、これを用いた管ライニング材及び管ライニング工法 |
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JP2006168279A (ja) * | 2004-12-17 | 2006-06-29 | Sowa Chemical Industrial Co Ltd | 被覆層構造体の施工方法及び被覆層構造体 |
EP1707343A1 (en) * | 2005-03-31 | 2006-10-04 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Molding method of visible light curable fiber reinforced resin composite |
KR101445571B1 (ko) * | 2013-01-21 | 2014-09-29 | 주식회사 디아이디 | 자외선 경화형 수지 조성물을 이용한 핸드레이업 성형방법 |
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JPH02286311A (ja) * | 1989-04-28 | 1990-11-26 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 樹脂系繊維強化複合材料の製造方法 |
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JPH05124119A (ja) * | 1991-11-01 | 1993-05-21 | Ube Nitto Kasei Co Ltd | 繊維強化樹脂製細線状物の製造方法 |
-
1995
- 1995-05-31 JP JP7167783A patent/JP3008820B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (6)
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JP4564744B2 (ja) * | 2003-12-15 | 2010-10-20 | 櫻護謨株式会社 | 繊維強化プラスチック製構造体の製造方法 |
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WO2022244432A1 (ja) * | 2021-05-18 | 2022-11-24 | Dic株式会社 | 構造物の補強・補修方法、及び、構造物 |
JPWO2022244432A1 (ja) * | 2021-05-18 | 2022-11-24 | ||
KR20230130745A (ko) * | 2021-05-18 | 2023-09-12 | 디아이씨 가부시끼가이샤 | 구조물의 보강·보수 방법, 및, 구조물 |
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---|---|
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