JPH0856614A - マグネシウム強化飲食品 - Google Patents
マグネシウム強化飲食品Info
- Publication number
- JPH0856614A JPH0856614A JP6199430A JP19943094A JPH0856614A JP H0856614 A JPH0856614 A JP H0856614A JP 6199430 A JP6199430 A JP 6199430A JP 19943094 A JP19943094 A JP 19943094A JP H0856614 A JPH0856614 A JP H0856614A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnesium
- fdp
- added
- drink
- liters
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Confectionery (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Non-Alcoholic Beverages (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 味が良く、マグネシウムの生体内吸収性の高
いマグネシウム強化飲食品を提供する。 【構成】 フルクトース1、6二リン酸二マグネシウム
を含有することを特徴とするマグネシウム強化飲食品。
いマグネシウム強化飲食品を提供する。 【構成】 フルクトース1、6二リン酸二マグネシウム
を含有することを特徴とするマグネシウム強化飲食品。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マグネシウム強化飲食
品に関するものであり、さらに詳しくは栄養物としてフ
ルクトース1、6二リン酸二マグネシウム塩(以下、F
DP・2Mgと略記する。)を含有するマグネシウム強
化飲食品に関するものである。
品に関するものであり、さらに詳しくは栄養物としてフ
ルクトース1、6二リン酸二マグネシウム塩(以下、F
DP・2Mgと略記する。)を含有するマグネシウム強
化飲食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人々は食物の中から必要とする栄養素を
得ているが、飲食品には従来より栄養強化の目的で各種
の微量元素が配合されており、マグネシウムもその一つ
である。
得ているが、飲食品には従来より栄養強化の目的で各種
の微量元素が配合されており、マグネシウムもその一つ
である。
【0003】マグネシウムは酸化的リン酸化、DNA転
写、RNA凝集、タンパク質合成を含むATPの関与す
るすべての酵素反応に重要な役割を演じている。アルカ
リ性ホスファターゼ、ヘキソキナーゼ及びある種のペプ
チダーゼは、活性発現にマグネシウムを必要とする。こ
のような観点から栄養強化効果をはじめ、上記生体内活
性物質の補助作用としてのマグネシウムの不足を補う目
的で飲食品への添加が望まれており、検討されている。
写、RNA凝集、タンパク質合成を含むATPの関与す
るすべての酵素反応に重要な役割を演じている。アルカ
リ性ホスファターゼ、ヘキソキナーゼ及びある種のペプ
チダーゼは、活性発現にマグネシウムを必要とする。こ
のような観点から栄養強化効果をはじめ、上記生体内活
性物質の補助作用としてのマグネシウムの不足を補う目
的で飲食品への添加が望まれており、検討されている。
【0004】従来、この目的のため飲食品に配合されて
いるマグネシウム塩としては、塩化マグネシウム、炭酸
マグネシウム、酸化マグネシウムや硫酸マグネシウム等
の無機塩が用いられていた。
いるマグネシウム塩としては、塩化マグネシウム、炭酸
マグネシウム、酸化マグネシウムや硫酸マグネシウム等
の無機塩が用いられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塩化マ
グネシウムや硫酸マグネシウム等の無機塩が配合された
飲食品は、エグ味が感じられるため摂取の際に抵抗があ
るという問題があり、その問題を解決するため糖類やシ
クロデキストリンをマスキング剤として添加することが
行われてきたが、十分な効果は得られていない。また、
最近アルコールをマスキング剤として添加した飲料(特
開平4−27369号公報)等も提案されているが、ア
ルコールに対して敏感な人には処方し難く、一般性とい
う面で問題があり必ずしも満足するものは得られていな
い。
グネシウムや硫酸マグネシウム等の無機塩が配合された
飲食品は、エグ味が感じられるため摂取の際に抵抗があ
るという問題があり、その問題を解決するため糖類やシ
クロデキストリンをマスキング剤として添加することが
行われてきたが、十分な効果は得られていない。また、
最近アルコールをマスキング剤として添加した飲料(特
開平4−27369号公報)等も提案されているが、ア
ルコールに対して敏感な人には処方し難く、一般性とい
う面で問題があり必ずしも満足するものは得られていな
い。
【0006】さらに、無機質のマグネシウム塩は、生体
内への吸収性が著しく悪いため、飲食品に添加すること
が出来てもその有効性は疑わしいものである。
内への吸収性が著しく悪いため、飲食品に添加すること
が出来てもその有効性は疑わしいものである。
【0007】本発明は、かかる実情に鑑みて、マグネシ
ウム塩独特のエグ味を改善し、さらには生体での吸収性
を改善したマグネシウム強化飲食品を提供することを目
的とするものである。
ウム塩独特のエグ味を改善し、さらには生体での吸収性
を改善したマグネシウム強化飲食品を提供することを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意研究の結果、飲食品にFD
P・2Mgを添加することにより、味が良く、マグネシ
ウムを有効に摂取でき、さらには生体での吸収性が改善
されたマグネシウム強化飲食品を得ることができるとい
う事実を見出し、本発明に到達した。
な課題を解決するために鋭意研究の結果、飲食品にFD
P・2Mgを添加することにより、味が良く、マグネシ
ウムを有効に摂取でき、さらには生体での吸収性が改善
されたマグネシウム強化飲食品を得ることができるとい
う事実を見出し、本発明に到達した。
【0009】すなわち、本発明は、FDP・2Mgを含
有することを特徴とするマグネシウム強化飲食品を要旨
とするものである。
有することを特徴とするマグネシウム強化飲食品を要旨
とするものである。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられるFDP・2Mgとしては、下記化学式で示さ
れる構造を持ち、フルクトースの1位と6位に結合した
リン酸塩基にマグネシウムが結合した構造を有する公知
の化合物があげられる。
用いられるFDP・2Mgとしては、下記化学式で示さ
れる構造を持ち、フルクトースの1位と6位に結合した
リン酸塩基にマグネシウムが結合した構造を有する公知
の化合物があげられる。
【0011】
【化1】
【0012】本発明に用いられるFDP・2Mgを得る
には、例えば、フルクトース1、6二リン酸(以下、F
DPと略記する。)を含有する液にマグネシウムイオン
を加えて、生じた沈澱物を濾過等の方法により分離する
ことにより、得ることができる。このときに用いられる
FDPを含有する液としては、例えば特開平2−231
091号公報に記載の方法に従って、酢酸キナーゼを含
有する菌体又はその抽出物の存在下にアセチルリン酸を
共存させて、グルコース等から合成した液、又は、特開
昭63−87993号公報に記載の方法に従って、ハー
デン−ヤング(Harden-Young)型の発酵によりグルコー
スとリン酸塩を酵母に与えて合成した液、また、それら
の液に濾過、除蛋白、クロマトグラフィー、脱塩、イオ
ン交換等の処理を施した液、或は固体として取り出した
FDPを再溶解した液を使用することもできる。さらに
は、市販のFDP(例えば、シグマ社製 FDP・3N
a)を水等に溶解した液も使用することができる。
には、例えば、フルクトース1、6二リン酸(以下、F
DPと略記する。)を含有する液にマグネシウムイオン
を加えて、生じた沈澱物を濾過等の方法により分離する
ことにより、得ることができる。このときに用いられる
FDPを含有する液としては、例えば特開平2−231
091号公報に記載の方法に従って、酢酸キナーゼを含
有する菌体又はその抽出物の存在下にアセチルリン酸を
共存させて、グルコース等から合成した液、又は、特開
昭63−87993号公報に記載の方法に従って、ハー
デン−ヤング(Harden-Young)型の発酵によりグルコー
スとリン酸塩を酵母に与えて合成した液、また、それら
の液に濾過、除蛋白、クロマトグラフィー、脱塩、イオ
ン交換等の処理を施した液、或は固体として取り出した
FDPを再溶解した液を使用することもできる。さらに
は、市販のFDP(例えば、シグマ社製 FDP・3N
a)を水等に溶解した液も使用することができる。
【0013】また、このときに用いられるマグネシウム
イオンとしては、例えば、塩化マグネシウム、炭酸マグ
ネシウム、硫酸マグネシウム等の無機塩類、クエン酸マ
グネシウム、アスコルビン酸マグネシウム等の有機塩
類、にがり等公知のものがあげられる。
イオンとしては、例えば、塩化マグネシウム、炭酸マグ
ネシウム、硫酸マグネシウム等の無機塩類、クエン酸マ
グネシウム、アスコルビン酸マグネシウム等の有機塩
類、にがり等公知のものがあげられる。
【0014】FDP・2Mgの沈澱化としては、FDP
を含有する液にリン酸等の不純物がある場合には、FD
Pを純化するため、マグネシウムイオンを数回に分けて
加えたり、pHや温度等を変化させることにより沈澱化
を数段階に分けて行う(分別沈澱)。さらには、FDP
・2Mgの沈澱化を容易にするためにエタノール、メタ
ノール等の有機溶媒加えたり、あるいはFDP・2Mg
沈澱の吸湿性を改善するため食塩やリン酸塩等の無機塩
類を添加することもできる。
を含有する液にリン酸等の不純物がある場合には、FD
Pを純化するため、マグネシウムイオンを数回に分けて
加えたり、pHや温度等を変化させることにより沈澱化
を数段階に分けて行う(分別沈澱)。さらには、FDP
・2Mgの沈澱化を容易にするためにエタノール、メタ
ノール等の有機溶媒加えたり、あるいはFDP・2Mg
沈澱の吸湿性を改善するため食塩やリン酸塩等の無機塩
類を添加することもできる。
【0015】本発明のマグネシウム強化飲食品は、飲料
水、菓子、パン、乳製品、マヨネーズ、錠剤等の各種飲
食品を製造する際に、FDP・2Mgを原料と混合する
ことによって製造することができる。混合方法として
は、特に限定されないが、固体あるいは溶液の状態で添
加し、攪拌、振とう、混練等公知の方法で行えばよい。
また、混合後造粒、圧縮等の方法により顆粒、錠剤等の
成形物に加工することもできる。
水、菓子、パン、乳製品、マヨネーズ、錠剤等の各種飲
食品を製造する際に、FDP・2Mgを原料と混合する
ことによって製造することができる。混合方法として
は、特に限定されないが、固体あるいは溶液の状態で添
加し、攪拌、振とう、混練等公知の方法で行えばよい。
また、混合後造粒、圧縮等の方法により顆粒、錠剤等の
成形物に加工することもできる。
【0016】FDP・2Mgの添加量としては、その飲
食品に応じて適宜選択できるが、好ましくは0.001
〜25重量%であり、特に好ましくは0.01〜10重
量%である。
食品に応じて適宜選択できるが、好ましくは0.001
〜25重量%であり、特に好ましくは0.01〜10重
量%である。
【0017】本発明のマグネシウム強化飲食品は、FD
P・2Mgのほかに、必要に応じ賦形剤、崩壊剤、結合
剤、調味料、香料、着色料、防腐剤等の成分を配合する
ことができる。
P・2Mgのほかに、必要に応じ賦形剤、崩壊剤、結合
剤、調味料、香料、着色料、防腐剤等の成分を配合する
ことができる。
【0018】
【作用】本発明によると、FDP・2Mgが飲食品に含
まれているため、ATPが関与する生体内反応の重要な
補助因子であるマグネシウムを有効に摂取し、効率よく
吸収することができる。
まれているため、ATPが関与する生体内反応の重要な
補助因子であるマグネシウムを有効に摂取し、効率よく
吸収することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、以下の%は重量%を示す。また、実施例中
の測定方法は以下のようにして行った。
する。なお、以下の%は重量%を示す。また、実施例中
の測定方法は以下のようにして行った。
【0020】(1)蛍光X線分析法 試料を約10トンで冷プレス成型し、System 3370E(理
学電機社製)を用いて全元素定性分析を行った。
学電機社製)を用いて全元素定性分析を行った。
【0021】(2)酵素法 0.1Mのトリス−塩酸緩衝液(pH7.6) 20ミ
リリットル、13.1mMのNADH水溶液 0.39
ミリリットル及びグリセロール−3−リン酸デヒドロゲ
ナーゼ/トリオースリン酸イソメラーゼ(ベーリンガー
マンハイム社製) 0.032ミリリットルを氷浴上で
混合し、測定液を調整した。
リリットル、13.1mMのNADH水溶液 0.39
ミリリットル及びグリセロール−3−リン酸デヒドロゲ
ナーゼ/トリオースリン酸イソメラーゼ(ベーリンガー
マンハイム社製) 0.032ミリリットルを氷浴上で
混合し、測定液を調整した。
【0022】容量1ミリリットルのセル(光路長1c
m)に上記の測定液 0.7ミリリットル及び試料
0.005ミリリットルを加えて混合し、37℃で2分
間保った後、340nmの吸光度(E1)を測定した。
そこへアルドラーゼ(ベーリンガーマンハイム社製)
0.002ミリリットルを加えて混合し、37℃で3分
間保った後、340nmの吸光度(E2)を測定した。
試料中のFDPの量は、以下の式から算出した。
m)に上記の測定液 0.7ミリリットル及び試料
0.005ミリリットルを加えて混合し、37℃で2分
間保った後、340nmの吸光度(E1)を測定した。
そこへアルドラーゼ(ベーリンガーマンハイム社製)
0.002ミリリットルを加えて混合し、37℃で3分
間保った後、340nmの吸光度(E2)を測定した。
試料中のFDPの量は、以下の式から算出した。
【0023】(FDP濃度)mM=(E2−E1)×7
05/(6.22×5×2) (3)カールフィッシャー法 試料約10mgを、KF-06 型容量滴定式水分測定装置
(三菱化成社製)に投入して、水分を自動測定した。
05/(6.22×5×2) (3)カールフィッシャー法 試料約10mgを、KF-06 型容量滴定式水分測定装置
(三菱化成社製)に投入して、水分を自動測定した。
【0024】(4)ホスファCテストワコー(和光純薬
社製)による無機リンの測定 試料を塩酸酸性の水に0.5%となるように溶解し、こ
の溶液0.05ミリリットルに発色試薬 4.0ミリリ
ットルを加えてよく振りまぜ、37℃で20分間加温
後、直ちに冷水で冷却し、750nmにおける吸光度か
ら、無機リンの量を算出した。
社製)による無機リンの測定 試料を塩酸酸性の水に0.5%となるように溶解し、こ
の溶液0.05ミリリットルに発色試薬 4.0ミリリ
ットルを加えてよく振りまぜ、37℃で20分間加温
後、直ちに冷水で冷却し、750nmにおける吸光度か
ら、無機リンの量を算出した。
【0025】(5)原子プラズマ発光(ICP)法 試料を水に懸濁して(糞)あるいはそのままで(尿)、
ICAP-575-II (日本ジャーレルアッシュ社製)に投入し
て、マグネシウム量を測定した。
ICAP-575-II (日本ジャーレルアッシュ社製)に投入し
て、マグネシウム量を測定した。
【0026】参考例1 50リットルの反応槽にグルコース 1080g、AT
P 18g、硫安 20g、塩化マグネシウム六水和物
122g含む10mMのイミダゾール−塩酸緩衝液
(pH7.9) 15リットルを加え、これに酢酸キナ
ーゼ、グルコキナーゼ、ホスホフルクトキナーゼ及びホ
スホグルコースイソメラーゼ(いずれもユニチカ社製)
をそれぞれ45キロユニット加えて30℃に保温し、9
00mMのアセチルリン酸ナトリウム水溶液を2リット
ル加えて、FDPの合成を開始した。合成開始後1、
2、4、6、8時間目にアセチルリン酸を3リットルづ
つ加え、その度に24%水酸化ナトリウム水溶液を用い
てpHを7.9に調整した。合成開始から24時間後に
反応を終了して合成液を得た。この合成液(30リット
ル)には、131mMのFDP、150mMのリン酸及
び610mMの酢酸が含まれており、グルコースに対す
るFDPの収率は78%であった。
P 18g、硫安 20g、塩化マグネシウム六水和物
122g含む10mMのイミダゾール−塩酸緩衝液
(pH7.9) 15リットルを加え、これに酢酸キナ
ーゼ、グルコキナーゼ、ホスホフルクトキナーゼ及びホ
スホグルコースイソメラーゼ(いずれもユニチカ社製)
をそれぞれ45キロユニット加えて30℃に保温し、9
00mMのアセチルリン酸ナトリウム水溶液を2リット
ル加えて、FDPの合成を開始した。合成開始後1、
2、4、6、8時間目にアセチルリン酸を3リットルづ
つ加え、その度に24%水酸化ナトリウム水溶液を用い
てpHを7.9に調整した。合成開始から24時間後に
反応を終了して合成液を得た。この合成液(30リット
ル)には、131mMのFDP、150mMのリン酸及
び610mMの酢酸が含まれており、グルコースに対す
るFDPの収率は78%であった。
【0027】この合成液の19リットルに塩化マグネシ
ウム六水和物 1.1kgを加えて攪拌した。このと
き、35%水酸化マグネシウムスラリーを用いてpHを
8.0に保った。この反応液を濾過して沈殿を除去し、
さらに限外濾過膜(分画分子量6000,旭化成社製)
を透過させて透過液を得た。得られた123mMのFD
Pを含有する透過液15.4リットルのうち10リット
ルに塩化マグネシウム六水和物840g及びメタノール
5.5kgを加え、35%水酸化マグネシウムスラリー
でpHを9に調整して沈殿物を生成させた。生成した沈
澱物を濾取後、真空乾燥してFDP・2Mgの白色粉末
763gを得た。
ウム六水和物 1.1kgを加えて攪拌した。このと
き、35%水酸化マグネシウムスラリーを用いてpHを
8.0に保った。この反応液を濾過して沈殿を除去し、
さらに限外濾過膜(分画分子量6000,旭化成社製)
を透過させて透過液を得た。得られた123mMのFD
Pを含有する透過液15.4リットルのうち10リット
ルに塩化マグネシウム六水和物840g及びメタノール
5.5kgを加え、35%水酸化マグネシウムスラリー
でpHを9に調整して沈殿物を生成させた。生成した沈
澱物を濾取後、真空乾燥してFDP・2Mgの白色粉末
763gを得た。
【0028】この白色粉末の組成は、マグネシウム1
0.5%(蛍光X線分析)、ナトリウム4.2%(蛍光
X線分析)、FDP64.6%(酵素法)、水分17.
5%(カールフィッシャー法)、リン酸3.2%〔ホス
ファCテストワコー(和光純薬社製)〕であった。
0.5%(蛍光X線分析)、ナトリウム4.2%(蛍光
X線分析)、FDP64.6%(酵素法)、水分17.
5%(カールフィッシャー法)、リン酸3.2%〔ホス
ファCテストワコー(和光純薬社製)〕であった。
【0029】参考例2(吸収性試験) 参考例1の方法で合成したFDP・2Mgの吸収性試験
を行った。すなわち、スプラーク−ダウリュー(Spraqu
e-Dawley)系ラット5週齢を用い、コーンスターチ 4
0%,カゼイン 25%、澱粉 10%、セルロースパ
ウダー 8%、グラニュー糖 5%、オリーブ油 8
%、水分 4%からなるマグネシウム無添加飼料を3日
間投与した後、一晩絶食させた。このラットを2群に分
け、1群には参考例1の方法で合成したFDP・2Mg
800mgを含む1%のメチルセルロース懸濁液を、
もう1群にはFDP・2Mgを含まない1%のメチルセ
ルロース懸濁液を、それぞれ全血1kg当り5ミリリッ
トル経口投与して24時間尿及び糞を採取した。なお、
水は常時、マグネシウム無添加飼料は6時間後より自由
に摂取させた。採取した尿及び糞中のマグネシウム量を
ICP法で測定した。その結果を表1に示す。
を行った。すなわち、スプラーク−ダウリュー(Spraqu
e-Dawley)系ラット5週齢を用い、コーンスターチ 4
0%,カゼイン 25%、澱粉 10%、セルロースパ
ウダー 8%、グラニュー糖 5%、オリーブ油 8
%、水分 4%からなるマグネシウム無添加飼料を3日
間投与した後、一晩絶食させた。このラットを2群に分
け、1群には参考例1の方法で合成したFDP・2Mg
800mgを含む1%のメチルセルロース懸濁液を、
もう1群にはFDP・2Mgを含まない1%のメチルセ
ルロース懸濁液を、それぞれ全血1kg当り5ミリリッ
トル経口投与して24時間尿及び糞を採取した。なお、
水は常時、マグネシウム無添加飼料は6時間後より自由
に摂取させた。採取した尿及び糞中のマグネシウム量を
ICP法で測定した。その結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1に示すように、FDP・2Mgを与え
たラットの尿中のマグネシウム量はFDP・2Mgを与
えなかったラットと比較して著しく増加しており、この
ことから、FDP・2Mgを与えたラットでは、マグネ
シウムが良好に吸収されたことが分かる。このことは、
FDP・2Mgを含有する飲食品であっても同様な結果
が得られる。
たラットの尿中のマグネシウム量はFDP・2Mgを与
えなかったラットと比較して著しく増加しており、この
ことから、FDP・2Mgを与えたラットでは、マグネ
シウムが良好に吸収されたことが分かる。このことは、
FDP・2Mgを含有する飲食品であっても同様な結果
が得られる。
【0032】実施例1及び比較例1、2(チューインガ
ムの例及び官能評価) ガムベース 22g、FDP・2Mg(参考例1の方法
で合成したもの) 5g、水アメ 15gからなる混合
物を添加、混練した後、粉糖 40g、ブドウ糖 20
g、香料 1gを加えて混練し、チューインガムを調製
した(実施例4)。同様に、FDP・2Mgの代わりに
塩化マグネシウム(比較例1)、硫酸マグネシウム(比
較例2)を用いてチューインガムを調製した。
ムの例及び官能評価) ガムベース 22g、FDP・2Mg(参考例1の方法
で合成したもの) 5g、水アメ 15gからなる混合
物を添加、混練した後、粉糖 40g、ブドウ糖 20
g、香料 1gを加えて混練し、チューインガムを調製
した(実施例4)。同様に、FDP・2Mgの代わりに
塩化マグネシウム(比較例1)、硫酸マグネシウム(比
較例2)を用いてチューインガムを調製した。
【0033】これらのチューインガムを用いて、官能評
価を12名のパネルで実施した。その結果を表2に示
す。
価を12名のパネルで実施した。その結果を表2に示
す。
【0034】
【表2】
【0035】表2に示すように、FDP・2Mgを用い
たチューインガム(実施例1)は、他のチューインガム
より味が良いと評価された。
たチューインガム(実施例1)は、他のチューインガム
より味が良いと評価された。
【0036】実施例2(飲料水の例) 精製水5.0リットルにグループフルーツ果汁 2.0
kg、砂糖 1.2kg、クエン酸 100g,乳酸カ
ルシウム 100g、及びFDP・2Mg(参考例1の
方法で合成したもの) 10gを添加混合した後、精製
水を加えて10リットルとし、マグネシウム強化グレー
プフルーツ飲料水を得た。この飲料水中のマグネシウム
含量は0.01%である。この飲料水を用いて実施例1
と同様に官能評価を実施したところ、実施例1と同様な
結果が得られた。
kg、砂糖 1.2kg、クエン酸 100g,乳酸カ
ルシウム 100g、及びFDP・2Mg(参考例1の
方法で合成したもの) 10gを添加混合した後、精製
水を加えて10リットルとし、マグネシウム強化グレー
プフルーツ飲料水を得た。この飲料水中のマグネシウム
含量は0.01%である。この飲料水を用いて実施例1
と同様に官能評価を実施したところ、実施例1と同様な
結果が得られた。
【0037】実施例3(錠剤の例) デキストリン 100g、FDP・2Mg(参考例1の
方法で合成したもの)100g、乳酸カルシウム 50
g、ビタミンC 20g、ビタミンB2 0.1g,ビ
タミンB6 0.2g,ビタミンE 1g及びラズベリ
ー香料をよく混練し、打錠機(菊水製作所製)を用いて
1錠1gの錠剤を製造した。錠剤中のマグネシウム含量
は3.3%である。この錠剤を用いて実施例1と同様に
官能評価を実施したところ、実施例1と同様な結果が得
られた。
方法で合成したもの)100g、乳酸カルシウム 50
g、ビタミンC 20g、ビタミンB2 0.1g,ビ
タミンB6 0.2g,ビタミンE 1g及びラズベリ
ー香料をよく混練し、打錠機(菊水製作所製)を用いて
1錠1gの錠剤を製造した。錠剤中のマグネシウム含量
は3.3%である。この錠剤を用いて実施例1と同様に
官能評価を実施したところ、実施例1と同様な結果が得
られた。
【0038】
【発明の効果】本発明のマグネシウム強化飲食品は、従
来の無機塩を添加したマグネシウム強化飲食品と比較し
て味が良く、かつマグネシウムの生体内吸収性が良い。
来の無機塩を添加したマグネシウム強化飲食品と比較し
て味が良く、かつマグネシウムの生体内吸収性が良い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 2/02 B
Claims (1)
- 【請求項1】 フルクトース1、6二リン酸二マグネシ
ウム塩を含有することを特徴とするマグネシウム強化飲
食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6199430A JPH0856614A (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | マグネシウム強化飲食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6199430A JPH0856614A (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | マグネシウム強化飲食品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0856614A true JPH0856614A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16407690
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6199430A Pending JPH0856614A (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | マグネシウム強化飲食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0856614A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4987698A (en) * | 1986-06-03 | 1991-01-29 | Everbloom Mushroom (Pte) Ltd. | Mushroom cultivation |
EP1477171A1 (en) | 2003-05-16 | 2004-11-17 | Kao Corporation | Intestinal mineral absorption capacity improver |
-
1994
- 1994-08-24 JP JP6199430A patent/JPH0856614A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4987698A (en) * | 1986-06-03 | 1991-01-29 | Everbloom Mushroom (Pte) Ltd. | Mushroom cultivation |
EP1477171A1 (en) | 2003-05-16 | 2004-11-17 | Kao Corporation | Intestinal mineral absorption capacity improver |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3134233B2 (ja) | α−グリコシル ケルセチンとその製造方法並びに用途 | |
JP2832848B2 (ja) | 結晶2―O―α―D―グルコピラノシル―L―アスコルビン酸とその製造方法並びに用途 | |
JP3060227B2 (ja) | α―グリコシル ヘスペリジンとその製造方法並びに用途 | |
KR0156539B1 (ko) | 4지-o-알파-디이-글루코피라노실 루틴 및 그 제조 방법 | |
JP2011205913A (ja) | 機能性異性化糖の複合体結晶糖質およびその製造方法 | |
JPH03139288A (ja) | α―グリコシル―L―アスコルビン酸とその製造方法並びに用途 | |
JP3060232B2 (ja) | α―グリコシル ナリンジンとその製造方法並びに用途 | |
JPS646752B2 (ja) | ||
JPH036783B2 (ja) | ||
WO2011040491A1 (ja) | コラーゲンペプチド含有組成物の製造方法 | |
JPH07278012A (ja) | 新陳代謝促進剤およびそれを配合した食品 | |
JP3072535B2 (ja) | 5−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸とその製造方法並びに用途 | |
JP4846141B2 (ja) | 即効性および持続性を有するフラボノイド配糖体を含有する経口栄養補給剤 | |
JP3549436B2 (ja) | α−グリコシルヘスペリジンとその製造方法並びに用途 | |
JPH0856614A (ja) | マグネシウム強化飲食品 | |
JP3163502B2 (ja) | α−グリコシル フラボン類とその製造方法並びに用途 | |
JP2596509B2 (ja) | 新規なグルクロン酸含有オリゴ糖、その製造法及びその利用 | |
JP2660906B2 (ja) | ウニ由来カルシウムの製造方法ならびにこの製造方法によって得られる易吸収性カルシウムを含有する組成物 | |
JP3177892B2 (ja) | α―グリコシルルチンの製造法とその用途 | |
JP4051482B2 (ja) | α−グリコシルヘスペリジンを含んでなる医薬組成物 | |
JP3194191B2 (ja) | 組成物 | |
JPH0640922A (ja) | カルシウム剤 | |
JPH06205653A (ja) | ラクチュロースオリゴ糖を有効成分とするミネラル吸収促進剤 | |
JP2020188689A (ja) | Toxic AGEs生成抑制剤 | |
JP2002306093A (ja) | マンノオリゴ糖を含有するミネラル吸収促進組成物 |