JPH0856582A - 粒状の蛋白素材、その製造法及びこれを用いた挽き肉加工食品様食品 - Google Patents

粒状の蛋白素材、その製造法及びこれを用いた挽き肉加工食品様食品

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JPH0856582A
JPH0856582A JP6201819A JP20181994A JPH0856582A JP H0856582 A JPH0856582 A JP H0856582A JP 6201819 A JP6201819 A JP 6201819A JP 20181994 A JP20181994 A JP 20181994A JP H0856582 A JPH0856582 A JP H0856582A
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protein
granular
water
food
oil
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JP6201819A
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Shin Nakatani
伸 中谷
Tokue Asakura
徳恵 朝倉
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Fuji Oil Co Ltd
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Fuji Oil Co Ltd
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    • A23J3/22Working-up of proteins for foodstuffs by texturising
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 【構成】熱凝固性植物蛋白及び水の水和物であって、表
面が油脂で覆われている粒状の蛋白素材、熱凝固性植物
蛋白及び水の水和物を油脂と接触下に粒状に成形するこ
とを特徴とする粒状の蛋白素材の製造法、これを用いた
挽き肉加工食品様食品。 【効果】 低温で一定時間放置して低温蛋白ゲルを形成
させる必要がないので連続して製造か可能であり、又、
温水による蛋白変性ゲルを形成させる必要のないのでわ
ざわざ温水を準備する必要がなく、食感も加熱ゲルより
柔らかいものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面が油脂で覆われた粒
状の蛋白素材とこれを挽き肉代替に用いたミンチボール
様食品やハンバーグ様食品等の挽き肉加工食品様食品に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から粒状の肉様蛋白素材がさまざま
な方法で製造されてきた。代表的なものに組織状植物蛋
白(TVP:Textured Vegetable Protein)がある。そ
の製造方法は植物蛋白原料をエクストルーダーを用いて
加熱加圧下に押し出して組織化させる方法である。しか
し、この方法はエクストルーダーのような特定の装置を
必要とし、組織状植物蛋白は熱変性して強い組織を形成
しているので噛んだ後も口に残るだけでなく加熱による
原料植物蛋白の臭いが強い問題を有している。
【0003】その他構造状植物蛋白(Structured Veget
able Protein)が知られている。これは例えば、US
PAT.3,821,453に開示されあるように蛋白
スラリーを熱交換機を通して高温高圧(背圧)下に射出
して得るもので、繊維性構造に優れるものである。
【0004】本発明の粒状の蛋白素材は蛋白が加熱変性
して組織化したり、繊維化したものではないので、加熱
による原料蛋白の臭いの発生もない。
【0005】その他の肉様蛋白食品として前記のような
エクストルーダーを用いない方法として、分離大豆蛋白
の水和物を低温坐りさせたり加熱したりしてゲル化さ
せ、このゲル化したものをカッティングして挽き肉様と
するものが知られている。以下例示して本発明との違い
を簡単に述べる。
【0006】US.PAT2,802,737号公報に
はゲル前駆体(gel precursor)が大豆蛋白等と水等と
混合して調製されることが開示されている。このゲル前
駆体とドウ(小麦に水等を加えて混練したもの)とを交
互に重ね、プレスし、サイレントフードカッターでカッ
トし型に詰め加熱処理してランチョンミートを調製する
ことが開示されているのである。
【0007】しかし、前記US.PAT2,802,7
37号の発明はこのゲル前駆体と小麦ドウを層状に重ね
てプレスしたものをカッティングしているが、ゲル前駆
体だけをカッティングすることは開示していない。ゲル
前駆体だけをカッティングしても互いにくっつき粒状に
切り離すことが困難だからである。本発明はゲル前駆体
に相当する大豆蛋白水和物をカッターでカットしても互
いに付着しあって切り離すことが出来ない問題を油を添
加することにより解決したものである。
【0008】特公昭59ー4979号公報には、畜魚肉
加工食品に応用可能な大豆蛋白ゲルとして、大豆蛋白濃
度10〜35重量%の植物蛋白水性混合物を十分混練後
0℃〜60℃で20分以上放置することにより坐りを起
こさせた食品素材(=低温ゲル化物)の製造方法が開示
されている。又、この低温ゲル化物を粉砕、切断等によ
り成形すること、ハンバーグに応用することも開示され
ている。
【0009】本発明はわざわざ20分以上も放置して製
造工程に時間をかけるものではない。即ち、製造工程に
放置時間のような中断時間がないので連続して粒状の蛋
白素材を製造出来るのものである。又、特公昭59ー4
979号公報に記載の坐りを起こす前の混練物はそのま
まではカッターで切断しようとしても付着し合って切り
離すことが出来ないので、一旦坐らせゲル化させてから
カッティングして切り離すので時間がかかり生産効率が
著しく低下するものである。本発明で製造された粒状の
蛋白素材は製造直後は低温坐りのない粒状物である。
【0010】特開平2ー109942号公報には畜肉加
工食品等に優れた歯切れ性、燕下性、弾力性を与える大
豆蛋白ゲル、及び、この大豆蛋白ゲルの粉砕物を含んだ
畜肉加工食品等に関して、大豆蛋白、HLB1〜7の乳
化剤及び水からなる混練物を加熱処理し冷却処理して大
豆蛋白ゲルを製造する方法が開示されている。
【0011】この加熱処理には低温放置処理によるゲル
化(いわゆる坐り)も開示され0〜30℃で約2〜24
時間放置することが開示されている。
【0012】しかし、本発明はかかる乳化剤を必須とす
るものではなく、製造された直後のものは坐りを生じた
ものではないので、低温坐りの為に2〜24時間も放置
するものではない。
【0013】特開平5ー260900号公報=US.P
AT5,160,758号公報「肉増量剤としての使用
に適する蛋白質顆粒の製造方法」には以下のことが開示
されている。
【0014】砕いた肉とよく混ざり天然の肉に匹敵する
混合物を与える水和蛋白質物質及び顆粒を目的とし、植
物蛋白分離物1重量部に50℃以上の水2〜3.5重量
部で水和し剪断条件下に混練して水和蛋白質顆粒を製造
することが開示されている。
【0015】この方法は蛋白の水和物を加熱して加熱ゲ
ルを形成させる工程を、直接温水を用いて加熱ゲルを形
成させるようにしたものであるため、別に温水の準備が
必要であるが、本発明はわざわざ温水を用いる必要がな
い。又、本発明はこのような加熱ゲルではない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等はハンバー
グ等に用いる挽き肉代替として或いは挽き肉と混合して
加熱して使用したとき、自体肉粒感を有し、又、挽き肉
と相性のよい(違和感のない)粒状の蛋白素材を目的と
した。又、ミンチボールやハンバーグ等において挽き肉
代替として粒状の蛋白素材を用いた挽き肉加工食品様食
品を目的とした。
【0017】従来の挽き肉代替物は前述のように蛋白加
熱ゲルか低温坐りゲルをカッティングしたものである。
しかし、かかるゲルを形成する前の段階(大豆蛋白の水
和物の状態)で挽き肉状にカットしようとしても互いに
付着し一体化してしまう問題を有していた。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解決すべく鋭意研究する過程で、大豆蛋白と水(温水で
はない)とによる水和物はカッティングしても互いに付
着しあって粒状の不連続性を維持すことが出来なかった
が、油脂を加え、カッティングすれば容易に粒状化した
状態を維持出来る知見を得た。即ち、従来技術のような
温水でなく水を用いるだけで、かつ、従来技術のような
低温で一定時間放置して低温坐りを起こさせ低温ゲルを
調製したり、加熱して加熱ゲルを調製しなくても粒状に
切り離すことができる知見を得たのである。そして、か
かる粒状の蛋白素材を用いて製造したハンバーグやミン
チボール等の挽き肉加工食品様食品が肉粒感に優れる知
見を得て本発明を完成するに到った。
【0019】即ち、本発明は、熱凝固性植物蛋白及び水
の水和物であって、表面が油脂で覆われている粒状の蛋
白素材であり、表面を覆う油脂の割合が粒状の蛋白素材
100重量部に対し1〜30重量部が適当である。又、
本発明は、熱凝固性植物蛋白及び水の水和物を油脂と接
触下に粒状に成形することを特徴とする粒状の蛋白素材
の製造法であり、水和物の調製と粒状成形を同一カッテ
ィング装置で行い、粒状成形におけるカッターの刃の回
転数を水和物の調製における回転数より低速で実施する
ことが出来る。又、本発明は、熱凝固性植物蛋白及び水
の水和物であって表面が油脂で覆われている粒状の蛋白
素材とつなぎ材とを混合成形し加熱調理してなる挽き肉
加工食品様食品であり、その他、組織状植物蛋白、構造
状植物蛋白、挽き肉から選択される粒状素材を含むこと
が出来る。
【0020】まず、本発明の粒状の蛋白素材について説
明する。本発明の粒状の蛋白素材の組成は、熱凝固性蛋
白及び水を主成分とする水和物であり、特徴は表面が油
脂で薄く覆われていることである。
【0021】熱凝固性蛋白としては植物性の蛋白、例え
ば、大豆蛋白、落花生蛋白等のような油糧種子由来の蛋
白が工業的に安定して入手しやすく好適である。特に、
大豆蛋白は工業的に安定して大量の入手が容易であるの
で便利である。 粒状の蛋白素材中の熱凝固性蛋白と水
との割合は熱凝固性蛋白1重量部に対して水が1〜6重
量部、好ましくは2〜4重量部、より好ましくは2〜3
重量部が適当である。
【0022】水の割合が少ないほどプリプリした弾力を
有する粒状の蛋白素材となり、水の割合が多いほど柔ら
かくなり弾力も落ちる傾向にある。
【0023】粒状の蛋白素材には熱凝固性蛋白として油
糧種子蛋白等の植物性蛋白に卵白等の動物性蛋白を併用
することも出来る。
【0024】水和物は熱凝固性植物蛋白と水とが十分水
和して保形性を有するものであり、水分の量が少ないほ
どプリプリした弾性を有するものである。
【0025】本発明の粒状の蛋白素材は表面が油脂で薄
く覆われていることに特徴を有する。
【0026】覆われている状態は、粒状の蛋白素材内部
に均質化しているのと相違して、表面に集中して分布し
ている状態をいい、当該状態は、後記実験例1に記載さ
れるように油溶性色素を用いて視覚的に観察することが
出来る。
【0027】粒状の蛋白素材の平均的大きさは平均径2
〜7mm、好ましくは3〜5mmであるが、かかる粒状
の蛋白素材100重量部に油脂1〜30重量部、好まし
くは5〜20重量部、より好ましくは5〜10重量部が
表面にコーティングされているのである。
【0028】油脂で表面がコーティングされていること
により製造後互いに付着しあうこともなく使用に際して
取り扱いが容易であり好適である。
【0029】次に、本発明の粒状の蛋白素材の製造法に
ついて説明する。本発明の製造法の特徴は連続して粒状
の蛋白素材を製造出来ることである。即ち、(a)従来技
術のように温水を用いる必要がなく、水を用いて粒状の
蛋白素材が連続生産できること(b)水を用いる場合は、
従来はカッティング前に水和物を一定時間放置して低温
坐りを起こさないと互いに付着する等して切り離すこと
が出来なかったものをかかる放置が必要がないこと、或
いは(c)従来は、温水を用いたり加熱したりして加熱ゲ
ルを形成させるから切り離す必要があったものを、かか
る加熱ゲルを形成させる必要がないことにある、換言す
れば、(d)カッティング前或いは途中に油脂を添加する
ことに製造上の特徴があり、その他の製造上のメリット
として(e)水和物調製に用いたカッター等の装置と同じ
装置を用いてカッティング出来ることで生産工程の簡略
化とバッチ連続生産が出来ることにある。
【0030】以下、構成要件毎に説明する。本発明に用
いる熱凝固性植物性蛋白は前述のような油糧種子蛋白が
適当である。
【0031】例えば、大豆蛋白、菜種蛋白、落花生蛋
白、とうもろこし蛋白等の油糧種子蛋白、その他米蛋白
や小麦蛋白等の穀物蛋白を用いることが出来、必要によ
りカゼイン、卵白等の動物性蛋白を併用することも出来
る。
【0032】熱凝固性植物蛋白は、水和物となして少な
くとも保形性を有するものを用いることが出来る。保形
性を有しないとカッティングにより粒状化出来ないだけ
でなく、後に挽き肉加工食品様食品製造工程におけるつ
なぎとの混合過程で壊れてしまい好ましくない。特に分
離大豆蛋白を用いると水和物は保形性に優れ、得られる
粒状の蛋白素材が肉粒感に優れ、ミンチボールやハンバ
ーグ等の挽き肉加工食品様食品に応用しても肉粒感に優
れ好ましい。
【0033】熱凝固性植物蛋白1重量部に対して水を1
〜6重量部、好ましくは2〜4重量部、より好ましくは
2〜3重量部添加することが出来る。水が少ないと熱凝
固性植物蛋白と水が十分水和しない為水和物がモロモロ
に崩れ保形性を有しない。水が多すぎるとしゃぶしゃぶ
の流動状態となり保形性を有しない。
【0034】水はわざわざ加熱する必要がないし、一定
温度に調節する必要もないので便利である。通常、常温
の水を使用することが出来、季節や作業環境により、冬
場では約0℃以上、夏場では約30℃〜40℃になるこ
ともあるが、多くの場合5℃〜25℃が通常である。
【0035】温水を用いた熱変性蛋白ゲルに比べ、本発
明の粒状の蛋白素材は口当たりがまろやかである。
【0036】熱凝固性植物蛋白に対する水の割合は蛋白
含量やNSI(Nitrogen Soluble Index:水溶性窒素の
割合)が高いほど高く、熱凝固性植物蛋白の蛋白含量や
NSIが低いほど低くすることが出来る。従って、例え
ば、大豆蛋白の場合、祖蛋白含量の低い豆乳粉末や濃縮
大豆蛋白では水の添加割合は低く、分離大豆蛋白では水
の添加割合を高くすることが出来る。水の添加割合の目
安としては手でつかめる程度、即ち、水分が少ない場合
であれば手でつかんでもボロボロこぼれない程度の保形
性を有することが必要であり、水分が多い場合は手でつ
かんで手の指間から漏れない程度の保形性を有すること
が必要である。
【0037】熱凝固性植物蛋白に水を加えて水和させる
態様は、熱凝固性植物蛋白と水が均一に混合でき、水和
され保形性を有することが必要であり、例えば、サイレ
ントカッターの様なカッターを用いて水和(混練)する
ことができる。
【0038】サイレントカッターを用いる利点はカッタ
ーの刃の回転数を変化させるだけで水和(混練)したり
カッティングしたり一つの装置で出来ることである。
【0039】この水和(混練)のときのカッターの回転
数は、刃の形状や枚数にもよるが約1000rpm〜約
5000rpm、好ましくは約1500rpm〜約40
00rpmが適当である。カッターの回転数が低いと大
豆蛋白と水の均一な水和(混練)が困難であって、バラ
バラに砕ける等し、回転数は高い分には問題ないが装置
的に回転数を5000rpm以上にすることは困難であ
る。
【0040】カッター以外の水和装置として、例えば、
らいかい機等も用いることが出来るが後のカッティング
成形に不向きであり他の装置を必要とする。
【0041】熱凝固性植物蛋白を水和させて水和物を調
製するに際して、澱粉、調味料、油脂、着色料、着香
料、その他の食品添加物等を併用することは自由であ
る。
【0042】澱粉は、例えば、じゃがいも、タピオカ等
の根菜類由来の澱粉、小麦、米、コーン等の穀類由来の
澱粉、これらのα化澱粉、化学修飾した化工澱粉、加水
分解したデキストリン等を用いることが出来る。
【0043】澱粉の添加は、粒状の蛋白素材の硬さを調
節するのに好適である。水和物に添加する澱粉の量が熱
凝固性植物蛋白100重量部に対して1〜200重量
部、好ましくは10〜100重量部の範囲で食肉的な粒
状感と咀嚼性を兼ね備えたテクスチャーを粒状の蛋白素
材に与えることが出来る。即ち、澱粉の割合を多くする
ほど粒状の蛋白素材を柔らかくすることができるので、
好みの食肉的な粒状感や咀嚼性を調節することが出来
る。
【0044】このようにして得られた水和物は長時間放
置したり、加熱したりするとゲル化してカッティングし
て粒状に切り離すことが出来るものの、従来技術で知ら
れているように30℃で2時間以上も放置しなければな
らないので連続生産が出来ない。そこで、本発明におい
ては坐りを生じてゲル化するまで放置することなく、水
和物を調製して速やかに油脂との接触下(油脂を加えつ
つ或いは油脂を加えた後)カッティングすることにより
中断することなく連続生産が可能となるものである。油
脂を加えて水和物が油脂で覆われつつカッティングする
と粒状に切り放されたものが互いに付着し合ったりカッ
ターの刃に付着したりすることなく粒状の蛋白素材を製
造出来る。
【0045】前記のようにして得られた水和物(混練物
を含む)をそのままカッティングしても互いに付着し合
って切り離すことが出来ないので粒状化することは出来
ない。しかし、該水和物に油脂を加え、カッティングす
ることにより本発明の粒状の蛋白素材を得ることが出来
るのである。尚、水和(均質化を含む)と同一装置のカ
ッターを用いる場合は刃の回転数を落とす等して水和物
と油脂が乳化しないようにする。
【0046】水和物に添加する油脂は動植物油脂、これ
らの分別、加工油脂等市販油脂を利用することができ、
特に限定するものではない。例えば、大豆、椰子、パー
ム、パーム核、コーン、綿実等から得られた植物油脂、
あるいは豚脂、牛脂等の動物油脂をあげることが出来
る。
【0047】用いる油脂の添加割合は、水和物100重
量部に対して1〜30重量部、好ましくは5〜20重量
部、より好ましくは5〜10重量部が適当である。
【0048】油脂の量が少ないと水和物をカッティング
しても互いに付着し合い切り離すことが出来ず粒状化す
ることが困難である。油脂の量が多いと水和物の粒状化
は可能であるが、得られる粒状の蛋白素材から多すぎる
油脂が分離して油っぽくなるので好ましくない。
【0049】カッティングは、水和物の調製に使用した
カッターをそのまま回転数を落として使用するとわざわ
ざ他のカッティング装置を用いる必要がなく好適であ
る。わざわざ他のカッティング装置を用いることは製造
工程の増加につながり生産性が落ちる。
【0050】カッティングの条件は、目的とする粒状の
蛋白素材の大きさ、カッターの機種、能力等により異な
るが、例えば、サイレントカッターを用いる場合でカッ
ターの刃が6枚刃の場合、回転数を10〜800rp
m、好ましくは100〜600rpm、より好ましくは
200〜500rpmとすることが出来る。回転数が速
すぎると水和物と油脂が乳化してO/W型エマルジョン
ペーストとなる等するので不適である。あまり遅いとう
まくカッティング出来なかったり、カッティングに時間
がかかる。
【0051】前記回転数の範囲で回転数が速いほどカッ
ティング時間は短く、回転数が遅いほどカッティング時
間が長くなる。カッター装置の種類によるが通常10秒
〜数分、好ましくは20秒〜3分、より好ましくは30
秒〜2分程度で目的のサイズの粒状の蛋白素材を得るこ
とが出来る。
【0052】本発明の粒状の蛋白素材の平均粒径は挽き
肉とほぼ同様或いは挽き肉と混合して違和感のない大き
さが適当であり、通常平均粒径約2mm〜7mm、好ま
しくは約3mm〜5mmとすることが出来る。粒状の蛋
白素材の粒径はカッターの回転数と時間の調節で目的の
大きさに調節することが出来る。粒状の蛋白素材の粒径
が大きすぎると挽き肉として不適であり、小さすぎると
肉粒感が出ない。
【0053】この様にして得られた粒状の蛋白素材は従
来の加熱ゲルに比べプリプリした弾性が弱く適度に柔ら
かいので、ハンバーグ等に用いた場合に口当たりがマイ
ルドなものとなる。
【0054】又、本発明の粒状の蛋白素材は、保存のた
めに冷凍冷蔵することが出来るので作り貯めすることが
出来る。大豆蛋白1重量部に対する水の添加割合が2〜
3重量部では凍結による高野豆腐様の蛋白変性は起きな
いので冷凍保存に適している。
【0055】次に、本発明の粒状の蛋白素材を用いた挽
き肉加工食品様食品について説明する。
【0056】挽き肉加工食品様食品食品としては、ミン
チボール、ハンバーグ、餃子、シュウマイ、肉マン、豚
マン等挽き肉を用いる食品に類似したものであれば特に
限定するものではない。
【0057】本発明の挽き肉加工食品様食品は、前述の
粒状の蛋白素材につなぎ材を加え、粒状の蛋白素材が壊
れないように混合又は混練し、成形し、焼成して得るこ
とが出来る。
【0058】本発明に用いるつなぎは、畜肉のペース
ト、卵白、全卵、カゼインと水の混練ペースト(水性ペ
ースト)、乳性アルブミンの水性ペースト、血漿蛋白の
水性ペースト等が適当であるがその他にも粉末状大豆蛋
白の水性ペースト、粉末状大豆蛋白、油脂及び水の大豆
蛋白エマルジョンペースト等結着性の蛋白ペーストを用
いることが出来る。
【0059】その他、副原料を用いることが出来る、例
えば、ハンバーグ様食品であれば、澱粉、パン粉、タマ
ネギ等市販ハンバーグに用いる原材料を用いることが出
来る。HVP(Hydrolysed Vegetable Protein)等の調
味料、着色料、着香料、その他の食品添加物を用いるこ
とが出来る。
【0060】本発明の挽き肉加工食品様食品は粒状の蛋
白素材とつなぎだけを主にして製造することも出来る
が、くず肉等を併用したり、TVPのような組織状植物
蛋白、繊維状構造に優れたいわゆる構造状植物性蛋白を
併用することも出来る。又、チキンペーストのようなペ
ースト状の肉に本発明の粒状の蛋白素材を用いることに
より挽き肉の粒状感を与えることが出来る。
【0061】混合(或いは混練)成形、加熱調理は目的
の挽き肉加工食品様食品に応じて適宜選択することが出
来る。
【0062】例えば、ハンバーグ様食品の場合、粒状の
蛋白素材とつなぎ材を粒状の蛋白素材が壊れないように
混練し、成形し、焼成してハンバーグ様食品を得ること
が出来る。成形をボール状にし、焼成をフライにすれば
ミンチボール様食品とすることができる。又、混練生地
を餃子やシュウマイに用いたり、肉マン、豚マン等の具
材として用いることも出来る。
【0063】加熱は挽き肉加工食品様食品の大きさによ
り加熱時間が異なるが、ハンバーグ様食品の場合、通常
オーブン庫内の温度約200℃〜350℃で焼成するこ
とが出来る。
【0064】ミンチボール様食品の場合は大きさにもよ
るが約130℃〜210℃、好ましくは150℃〜20
0℃、より好ましくは160℃〜190℃でフライする
ことが出来る。
【0065】豚マンや肉マン等の蒸し食品の場合は中心
温度が少なくとも70℃以上となるように蒸すことが出
来る。通常中心温度が70℃〜90℃が適当である。
【0066】尚、本発明の粒状の蛋白素材とつなぎの混
練物を一旦プラスティック等の型に充填して蒸気で蒸す
等して(生地中心温度は70℃以上が必要)保存、流通
させ、後に該生地をそのまま或いは適当なサイズに切り
取り焼成してハンバーグ様食品等とすることも出来る。
【0067】
【実施例】以下実施例により本発明の実施態様を説明す
る。 実施例1 分離大豆蛋白として不二製油株式会社製「ニューフジプ
ロSE」、油脂として不二製油株式会社製「大豆白絞
油」を用い、下記表1の配合にて次の方法で粒状の蛋白
素材を製造した。
【0068】ニューフジプロSEと水をサイレントカッ
ター(ヒガシモトキカイ製「20L バキュームカッタ
ー」)を用いて2000rpmで、1分〜2分間混練
し、十分に水和させ弾力のある水和物を調製した。
【0069】続いて大豆白絞油を加え、400rpmで
30秒〜1分カッティングを行い、平均径約3mm〜5mm
の粒状の蛋白素材を得た。
【0070】
【表1】 水温及び加水量 ------------------------------------------------------------- サンプルNo 1 2 3 4 ------------------------------------------------------------- 分離大豆蛋白 1000 1000 1000 1000 水 3000 3000 2000 4000 ------------------------------------------------------------- 水温 15℃ 30℃ 15℃ 15℃ ------------------------------------------------------------- 大豆白絞油 200 200 25 250 ------------------------------------------------------------- 製造された各々のサンプルは以下の通りであった。 サンプル 1 分離大豆蛋白は十分に水和され、粒状化でき、保形性及
び柔らかい弾力を有するものであった。 サンプル 2 分離大豆蛋白は十分に水和され、粒状化でき、保形性及
び弾力を有し、該粒状物は15℃の水で作られたサンプ
ル 1より若干硬かった。 サンプル 3 分離大豆蛋白は水和するのにサンプル 1よりも時間がか
かったが十分に水和され、粒状化され、サンプル 1、 2
に比べて弾力に優れかなり硬いプリプリしたものであっ
たが食感的には適度なものであった。 サンプル 4 分離大豆蛋白はサンプル 1よりも速やかに水和され、粒
状化され保形性を有し、サンプル 1より弾力がやや乏し
く柔らかかった。 比較例1 実施例1と同様にして表2の配合にて粒状化した。
【0071】
【表2】 水温及び加水量 ---------------------------------------------- サンプルNo 1 2 ----------------------------------------------- 分離大豆蛋白 1000 1000 水 500 7000 --------------------------------------------- 水温 15℃ 15℃ -------------------------------------------- 大豆白絞油 75 400 --------------------------------------------- サンプル 1 分離大豆蛋白は十分に水和されずボロボロの状態であ
り、粒状化もされなかった。 サンプル 2 分離大豆蛋白は十分に水和されたが、得られた水和物は
流動状となり、カットしても粒にならず粒状化出来なか
った。 比較例2 分離大豆蛋白と水を実施例1の表1のサンプル1と同様
の割合で配合にて、サイレントカッター(ヒガシモトキ
カイ製「20L バキュームカッター」)を用いて20
00回転、1分〜2分間混練し、十分に水和させ水和物
(混練物)を調製した。
【0072】続いて大豆白絞油を加えることなくカッテ
ィングしたが、カッターの刃に付着して粒状に切り離す
ことが出来ず粒状化出来なかった。
【0073】そこで、該水和物を40℃で2時間放置し
て低温変性ゲルを調製した。続いて大豆白絞油を加える
ことなく、400回転で30秒〜1分カッティングを行
ったところ、平均径約3mm〜5mmの粒状の蛋白素材を得
ることが出来た。
【0074】しかし、実施例1の表1のサンプル1より
ぷりぷりした硬さを有する反面、しなやかさは劣るもの
であった。これは実施例1のようにカッティングの前に
油脂を加えていないことによるものと思われる。 実施例2 下記表3の配合にて実施例1と同様に大豆蛋白の水和物
を調製し、カッティングして粒状の蛋白素材を得ること
を試みた。
【0075】
【表3】 水温、加油量および澱粉量 ------------------------------------- 分離大豆蛋白 1000 水 3000 馬鈴薯澱粉 1000 --------------------------------------- 水温 15℃ ---------------------------------------- 大豆白絞油 200 ---------------------------------------- 製造されたサンプルは、分離大豆蛋白、及び澱粉は十分
に水和され、明らかな粒状物が得られた。この粒状物は
実施例1のサンプル 1に比べ、より食肉的な粒状感と咀
嚼性を兼ね備えたテクスチャーを有していた。比較例3
下記表4の配合にて実施例2と同様に粒状の蛋白素材を
得ることを試みた。
【0076】
【表4】 水温、加油量および澱粉量 ------------------------------------------------- 分離大豆蛋白 1000 水 3000 馬鈴薯澱粉 3000 ------------------------------------------------- 水温 15℃ ------------------------------------------------- 大豆白絞油 200 ------------------------------------------------- 製造されたサンプルは、分離大豆蛋白は十分に水和さ
れ、明らかな粒状物が得られたが、粒状物にかなりの粘
りが見られ、一旦カッティングされたものが再度集合し
て大きな塊を形成したりする傾向が見られた。またこの
粒状物のテクスチャーは食肉的ではなく、餅様の粘りの
あるものであった。 実施例3 実施例1で製造した粒状の蛋白素材のサンプル 1、 3、
4、 7及び実施例2で製造したサンプルを使用し、表5
の配合にて混練してハンバーグ生地を調製し、一個55
gのハンバーグに成型し、220℃×8分焼成してハンバー
グを製造した。次いで冷却し、凍結して保存した。
【0077】後日、凍結したハンバーグを室温にて解凍
後、フライパンにて中火で両面を約1分ずつ焼き、10
名のパネルによる官能評価により、5点満点法で評価を
行い、採点の平均値を示した。
【0078】総合評価で良は官能評価点数3.5〜5点
であり、不良は官能評価点数1〜2点である。
【0079】評価結果を表6に示した。
【0080】
【表5】(配合) ------------------------------------------------------------ 原材料名 (部) ------------------------------------------------------------ 豚 肉 90 粒状大豆蛋白素材 90 豚 脂 20 牛 脂 10 食 塩 2.0 ホワイトペッパー 0.9 ガーリックパウダー 0.5 ナツメグ 0.5 砂 糖 1.5 グルタミン酸ソーダ 0.5 液卵白 15 玉ねぎ 60 パン粉 24 ------------------------------------------------------------ 尚、豚肉は4.5mmチョッパー処理した挽き肉、豚脂
は6mmチョッパーを通したものを用いた。
【0081】
【表6】(評価) ----------------------------------------------------------------- 粒状大豆蛋白素材 実 施 例 1 実施例2 サンプルNo 1 3 4 7 ----------------------------------------------------------------- 官能採点 4.5 3.0 3.3 1.6 4.8 ----------------------------------------------------------------- 総合評価 良好 良好 良好 不良 良好 ----------------------------------------------------------------- 官能評価結果は以下の通りであった。 実施例1サンプルNo.1は適度な肉粒感があり違和感
はない。 実施例1サンプルNo.3は肉粒感はあるがやや硬く口
に残る傾向にある。 実施例1サンプルNo.4はやや肉粒感に乏しいが、咀
嚼性に優れている。 実施例1サンプルNo.7は肉粒感はあるが非常に硬く
肉の筋のように口に残る。 実施例2は適度な肉粒感があり違和感がなく咀嚼性に優
れている。 実施例4 実施例3と同様にして表7の配合にてハンバーグ様食品
を製造した。
【0082】
【表7】(配合) ------------------------------------------------------------------------ ------ A B C ------------------------------------------------------------------------ ------ 原 材 料 名 (部) (部) (部) ------------------------------------------------------------------------ ------ 組織状大豆蛋白 170 90 10 粒状大豆蛋白素材 10 90 170 カラメル色素 0.6 0.6 同左 調味料 20 20 同左 香辛料 4 4 同左 植物油脂 30 30 同左 大豆蛋白ペースト 140 140 同左 たまねぎ 50 50 同左 パン粉 30 30 同左 ------------------------------------------------------------------------ ------ 尚、組織状大豆蛋白は不二製油株式会社製の「ニューア
ペックス1000」(New APEX-100)を3倍の水で戻し
たもの、粒状大豆蛋白食品は実施例1のサンプル1と同
様のもの、大豆蛋白ペーストは不二製油株式会社製の分
離大豆蛋白「フジプロ−R」1重量部に4重量部の水を
加えて混練したペーストである。
【0083】これらの原料を用いて実施例3と同様にハ
ンバーグ様食品を製造し、官能評価を行った。 (評価) A:組織状大豆蛋白を併用することによって、肉粒感に
富んだテクスチャーが増加した。しかし、組織状大豆蛋
白由来の喉にかかる感じが少し残った。
【0084】B:粒状大豆蛋白食品の併用割合を増加す
ることにより挽き肉的な粒状感と咀嚼性においてAより
優れるテクスチャーとなった。又、喉通りもAより良好
なものであった。
【0085】C:挽き肉のボロボロした粒状感がありそ
ぼろ的な食感になった。喉通りは良好なものであった。 実施例5 実施例4のサンプルBと同様にして調製した生地を一個
12gのミンチボールに成形し天ぷら油中で170℃で
30秒間フライしてミンチボールを製造した。
【0086】食すると挽き肉的食感に優れ、喉通りのよ
いものであった。 実験例1 実施例1のサンプルNo.2と同様にして弾力のある水
和物を得た。
【0087】一方、スダンIII(SUDAN III)を1重量%
溶解させた大豆白絞油を調製し、これを前記水和物に加
え、実施例1と同様の条件でカッティングして粒状の蛋
白食品を得た。
【0088】ナイフで切断して断面を観察すると内部は
スダンIIIで染色されておらず、外部の表面のみ染色さ
れていた。6時間放置後、一昼夜放置後、1日放置後も
同様であり、スダンIII溶解油液による粒状の蛋白食品
の内部侵透は見られなかった。
【0089】様子を図3に示す。 実験例2 大豆白絞油に水溶性であるが微粉末であるため油脂に分
散する「油性サンビート」(三栄源エフ・エフ・アイ株
式会社製)を1重量%分散させたものを用いて、実験例
1と同様に水和物に加え、カッティングして粒状の大豆
蛋白食品を得た。
【0090】実験例1と同様に経時的に放置後断面をカ
ットして観察した結果、粒状蛋白食品を製造直後は表面
のみ赤く染色されていたが、3時間後には約半分内部ま
で染色され、6時間後には内部まで全面に染色され経時
的に水溶性色素が内部に侵透して行くことが分かった。
【0091】様子を図2に示す。
【0092】
【発明の効果】低温で一定時間放置して低温蛋白ゲルを
形成させる必要がないので連続して製造か可能であり、
又、温水による蛋白変性ゲルを形成させる必要のないの
でわざわざ温水を準備する必要がなく、食感も加熱ゲル
より柔らかいものである。
【0093】前記低温ゲルや高温ゲルの前の段階の水和
物はカットしても互いに付着し合って切り放せないもの
を、本発明では油脂を用いることにより切り離すことが
出来るものである。
【0094】又、本発明は水和物調製に用いるカッター
と同一カッターを用い、単に刃の回転数を変えるだけで
粒状に成形出来るので装置的にも簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】」は、粒状の蛋白素材を模式的に示した図面で
ある。「
【図2】」は、実験例2で用いた水溶性色素であって油
脂に分散する「油性サンビート」1%油でコーティング
された粒状の蛋白素材に水溶性色素が侵透して行く様子
を模式的に示した図面である。「
【図3】」は、実験例1で用いた油溶性色素「スダンII
I」1%油でコーティングされた粒状の蛋白素材には油
溶性の色素は侵透しないことを模式的に示した図面であ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱凝固性植物蛋白及び水の水和物であっ
    て、表面が油脂で覆われている粒状の蛋白素材。
  2. 【請求項2】表面を覆う油脂の割合が粒状の蛋白素材1
    00重量部に対し1〜30重量部である請求項1の蛋白
    素材。
  3. 【請求項3】熱凝固性植物蛋白及び水の水和物を油脂と
    接触下に粒状に成形することを特徴とする粒状の蛋白素
    材の製造法。
  4. 【請求項4】水和物の調製と粒状成形を同一カッティン
    グ装置で行い、粒状成形におけるカッターの刃の回転数
    を水和物の調製における回転数より低速で実施する請求
    項3の製造法。
  5. 【請求項5】熱凝固性植物蛋白及び水の水和物であって
    表面が油脂で覆われている粒状の蛋白素材とつなぎ材と
    を混合成形し加熱調理してなる挽き肉加工食品様食品。
  6. 【請求項6】組織状植物蛋白、構造状植物蛋白、挽き肉
    から選択される粒状素材を含んでなる請求項5の挽き肉
    加工食品様食品。。
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