JPH08560A - 自覚式検眼器 - Google Patents

自覚式検眼器

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Publication number
JPH08560A
JPH08560A JP6141940A JP14194094A JPH08560A JP H08560 A JPH08560 A JP H08560A JP 6141940 A JP6141940 A JP 6141940A JP 14194094 A JP14194094 A JP 14194094A JP H08560 A JPH08560 A JP H08560A
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JP
Japan
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prism
amount
prism system
driving
eye
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Application number
JP6141940A
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English (en)
Inventor
Aomine Yamashita
青峰 山下
Masaaki Tamura
正明 田村
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Publication of JPH08560A publication Critical patent/JPH08560A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複数種の駆動速度でプリズム量を設定すること
ができる自覚式検眼器を提供する。 【構成】自覚式検眼器25は、プリズム系を内部に備え
る本体1と、本体1のプリズム系を操作するための操作
盤2とを備えている。操作盤2に設けられたプリズム装
填キ−7を用いて入力を行うと、被検者の眼に負担とな
らない程度の駆動速度でプリズム系が駆動される。ま
た、プリズム設定キ−28による入力が行われると、前
述の駆動速度よりも速い速度でプリズム系が駆動され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に眼鏡店や眼科医等
にて使用される自覚式検眼器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被検者に視力表などを見せ、見える度合
いを答えさせながら被検者に装用すべき眼鏡の度数を決
めていく自覚的方法が従来から知られている。この自覚
的方法を利用した検眼器として、自覚式検眼器がある。
【0003】従来の自覚式検眼器には、検眼に使用する
各種レンズを電動により被検者の眼前に組合せ、所定の
検査用レンズを構成するものがある。この自覚式検眼器
には、例えば、操作盤が設けられており、各種レンズを
組み合わせるための指令は、この操作盤から行ってい
る。
【0004】また、前述した従来の自覚式検眼器の中に
は、被検者の斜位や斜視の検査も行うことができるタイ
プがある。このタイプの自覚式検眼器の内部には、被検
者の右目および左目の各光軸上にプリズム系が設けられ
ている。このプリズム系には、例えば、2枚の同度数の
プリズムを相対して組合せてあるものが用いられる。そ
して、組み合わせてある各プリズムをモ−タによりそれ
ぞれ逆方向に回転させ、所定のプリズム量を設定してい
る。検査を行う場合には、前述した操作盤にて、右目も
しくは左目のプリズム系を指定し、その後、目的のプリ
ズム量を入力していた。
【0005】ところで、被検者の眼の斜位量の測定方法
の一例として、Von Graefe法が一般的に知られている。
この方法を用いて被検者の眼の水平斜位量の測定を行う
場合、まず準備段階として、被検者の両眼の融像状態を
解離させる必要がある。前述した従来の自覚式検眼器を
用いて、右眼の水平斜位量を測定する場合には、例え
ば、右眼側のプリズム系に基底方向を上方にし、適当な
プリズム量(例えば、4〜6Δ)を装填する。これによ
り、被検者の両眼の融像状態を上下方向に解離させるこ
とができる。
【0006】このような状態にした後、検者は、縦一列
に文字が並んだ視力表を被検者に見せ測定を開始する。
普通、被検者には、前述の縦一列の文字列が、上下方向
に離れた2つの文字列に見え、被検者に水平方向の斜位
が存在しない場合、これら2つの文字列が、縦方向の同
一直線上に位置するように見える。
【0007】一方、水平方向の斜位が存在する被検者の
場合、上下方向に離れた2つの文字列は確認できるが、
これらが縦方向の同一直線上に位置するようには見えな
い。
【0008】検者は、被検者に水平方向の斜位が存在す
る場合、被検者に視力表を見せた状態で、左眼側のプリ
ズム系の基底方向を内方もしくは外方にし、プリズム量
を装填していく。
【0009】そして、上下の文字列が縦方向の同一直線
上に位置したように見えたときのプリズム量を被検者の
水平方向の斜位量として確定する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自覚式検眼器では、目的のプリズム量を設定するまでに
かかる時間が、準備段階と実際の測定を行う時とで同一
であった。つまり、準備段階におけるプリズム系の駆動
速度と、実際の測定を行う時のプリズム系の駆動速度と
が同一であった。
【0011】検査の際、プリズム量を装填する速度が速
いと、被検者が見ている視力表の像の動きが速くなり被
検者が違和感を感じてしまう。したがって、検査の際の
プリズム系の駆動速度は、ある程度遅い方が正確な測定
が期待出来る。
【0012】しかし、装填する速度を遅くしてしまう
と、準備段階でプリズム量を装填する際、時間がかかっ
てしまうという問題があった。
【0013】そこで、上記問題を解決するための本発明
の目的は、装填するプリズム量に対応した駆動速度でプ
リズム系を駆動する自覚式検眼器を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の第1の態様によれば、被検者の眼前に配置さ
れるプリズム系と、前記プリズム系を駆動し、前記プリ
ズム系のプリズム量を所定のプリズム量に設定するため
のプリズム駆動手段とを備える自覚式検眼器において、
前記プリズム量を指定するための指定手段と、指定され
たプリズム量に基づいて、前記プリズム駆動手段の駆動
速度を制御する制御手段とを備えることを特徴とする自
覚式検眼器が提供される。
【0015】前記目的を達成するための本発明の第2の
態様によれば、前記第1の態様において、前記指定手段
は、複数種のプリズム量を指定可能であることを特徴と
する自覚式検眼器が提供される。
【0016】前記目的を達成するための本発明の第3の
態様によれば、前記第2の態様において、前記制御手段
は、前記複数種のプリズム量のそれぞれに対応する駆動
速度情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段が記憶す
る複数の駆動速度情報の中から、前記指定手段で指定さ
れたプリズム量に対応する駆動速度情報を選択する選択
手段と、前記選択手段により選択された駆動速度情報が
規定する駆動速度を示す駆動信号を出力する出力手段と
を備え、前記プリズム駆動手段は、前記出力手段が出力
した駆動信号に基づく駆動速度で前記プリズム系を駆動
することを特徴とする自覚式検眼器が提供される。
【0017】前記目的を達成するための本発明の第4の
態様によれば、前記第3の態様において、前記プリズム
系は、被検者の一方の眼に入射する光束を屈折させるた
めの第1のプリズム系と、被検者の他方の眼に入射する
光束を屈折させるための第2のプリズム系とから構成さ
れ、前記第1のプリズム系および前記第2のプリズム系
のそれぞれは、互いに回転可能に配置されている複数の
プリズムから構成され、前記プリズム駆動手段は、前記
第1のプリズム系の各プリズムを回転させるための第1
の駆動手段と、前記第2のプリズム系の各プリズムを回
転させるための第2の駆動手段とを備え、前記各駆動手
段は、前記出力手段が出力した駆動信号に基づいて前記
各プリズムを回転させることを特徴とする自覚式検眼器
が提供される。
【0018】
【作用】前記第1の態様では、前記プリズム駆動手段
は、被検者の眼前に配置されるプリズム系を駆動し、前
記プリズム系のプリズム量を所定のプリズム量に設定す
る。前記指定手段は、前記プリズム量の指定を行う。そ
して、前記制御手段は、指定されたプリズム量に基づい
て、前記プリズム駆動手段の駆動速度を制御する。
【0019】前記第3の態様では、前記記憶手段は、前
記複数種のプリズム量のそれぞれに対応する駆動速度情
報を記憶する。そして、前記選択手段は、前記記憶手段
が記憶する複数の駆動速度情報の中から、前記指定手段
で指定されたプリズム量に対応する駆動速度情報を選択
する。その後、出力手段は、前記選択手段により選択さ
れた駆動速度情報が規定する駆動速度を示す駆動信号を
出力する。前記プリズム駆動手段は、前記出力手段が出
力した駆動信号に基づく駆動速度で前記プリズム系を駆
動する。
【0020】前記第4の態様では、前記各駆動手段は、
前記出力手段が出力した駆動信号に基づいて前記各プリ
ズムを回転させる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0022】図1には、本発明に係る自覚式検眼器が示
されている。図1において、自覚式検眼器25は、被検
者の眼の検査に必要な各種光学系を備える本体1と、本
体1の各種光学系を操作するための操作盤2とから構成
されている。本体1と操作盤2とは、通信ケ−ブル4で
接続されている。本体1の正面には、検査の際に被検者
が覗く測定用窓5a、5bが設けられている。
【0023】図2には、被検者の右眼の検査に関係する
本体1の内部構成が示されている。図2において、本体
1には、検査に必要な測定光学系9と、図示しない電源
に接続されているプリズム制御モ−タ10aが設けられ
ている。プリズム制御モ−タ10aの他にも、ここでは
図示しないプリズム制御モ−タ10bが設けられてい
る。測定光学系9には、プリズム系8aが配されてい
る。そして、プリズム制御モ−タ10aおよびプリズム
制御モ−タ10bは、プリズム系8aを駆動し、プリズ
ム系8aの屈折力(プリズム量)を変化させる。
【0024】図3には、図2に示した本体1の内部構成
がより詳しく示されている。
【0025】図3に示すように、プリズム系8aは、プ
リズム12aとプリズム12bとから構成されている。
プリズム12aおよびプリズム12bは、それぞれ、同
一形状となっており、また、同度数となっている。各プ
リズムの概略形状は、円柱の底面に近い部分をその底面
に対して一定角度をつけて切り取った場合に得られる形
状となっている。
【0026】プリズム12aは、保持筒13aの内側に
固定されている。また、プリズム12bは、保持筒13
bの内側に固定されている。保持筒13aおよび保持筒
13bのそれぞれの外周には、ギヤが形成されている。
また、保持筒13aおよび保持筒13bは、それぞれ、
光軸27を中心として回転可能に設けられている。
【0027】一方、プリズム制御モ−タ10aのモ−タ
軸16aには、歯車17aが設けられている。また、プ
リズム制御モ−タ10bのモ−タ軸16bには、歯車1
7bが設けられている。
【0028】歯車17aと保持筒13aとの間には、歯
車14aが設けられている。歯車14aは、歯車17a
と保持筒13aのギヤとに噛み合う位置に配置されてい
る。また、歯車17bと保持筒13bとの間には、歯車
14bが設けられている。歯車14bは、歯車17bと
保持筒13bのギヤとに噛み合う位置に配置されてい
る。そして、歯車14aおよび歯車14bは、支持軸1
5に回転可能に設けられている。
【0029】したがって、プリズム制御モ−タ10aの
モ−タ軸16aを回転させることにより、歯車14aを
介して、保持筒13aを回転させることができる。同様
に、プリズム制御モ−タ10bのモ−タ軸16bの回転
は、歯車14bを介して、保持筒13bに伝達すること
ができる。
【0030】そして、プリズム12aおよびプリズム1
2bのそれぞれが、ある基準位置から、互いに反対方向
に、同角度だけ回転することにより、プリズム系8aと
しての所望のプリズム量を得ることができる。このよう
なプリズム系8aは、一般的にロ−タリ−プリズムと呼
ばれている。また、左眼の検査に関係する本体1の内部
構成についても、このような構成となっており、左眼検
査用のプリズム系8b(ここでは図示しない)が設けら
れている。
【0031】つぎに、自覚式検眼器25の概略構成につ
いて説明する。
【0032】図5に示すように、自覚式検眼器25は、
前述したプリズム系8a、8bのほか、各プリズム系を
駆動し、各プリズム系のプリズム量を所定のプリズム量
に設定するためのプリズム駆動系32と、プリズム系8
aまたはプリズム系8bを指定するための指定情報や、
指定したプリズム系に装填するプリズム量を示す情報等
を入力するための指定系30と、プリズム駆動系32と
指定系30とに接続され、プリズム駆動系32の制御を
行う制御系31とを備えている。
【0033】プリズム駆動系32は、右眼側のプリズム
系8aを駆動するためのプリズム制御モ−タ10a、1
0bと、左眼側のプリズム系8bを駆動するための2つ
のプリズム制御モ−タ(図示されていない)と、これら
のプリズム制御モ−タを制御するための制御モ−タ駆動
回路23とを備えている。制御モ−タ駆動回路23に
は、プリズム系8a、8b以外の光学系を駆動するため
の制御モ−タ24も接続されている。また、プリズム制
御モ−タには、例えば、パルスモ−タが用いられる。
【0034】指定系30は、メインコントロ−ル回路2
2へ操作盤2からの信号を送るためのインタ−フェ−ス
回路21と操作盤2とを備えている。
【0035】操作盤2には、本体1のインタ−フェ−ス
回路21と通信を行うためのインタ−フェ−ス回路20
と、外部からの操作を受け付ける入力装置18と、入力
装置18から入力されたデ−タや検査で得られた測定値
等を表示するためのディスプレイ装置3と、操作盤2の
各部の制御を行い、また、インタ−フェ−ス回路20と
信号の送受を行うメインコントロ−ル回路19とが設け
られている。もちろん、入力装置18を直接、メインコ
ントロ−ル回路22へ接続し、入力装置18のみを指定
系として構成してもよい。
【0036】メインコントロ−ル回路19、22は、図
示しないが、CPU、および、CPUが処理を行うため
に必要なプログラム等を記憶するメモリを備えている。
【0037】このメモリは、各プリズム制御モ−タの駆
動速度に関する情報を記憶するための記憶手段33とし
ても用いられる。また、メインコントロ−ル回路22
は、記憶手段33のほか、選択手段34と、出力手段3
5を備えている。これらの手段の処理内容については、
本自覚式検眼器の動作説明とともに説明する。
【0038】また、本体1のインタ−フェ−ス回路21
と、操作盤2のインタ−フェ−ス回路20とは、例え
ば、RS−232Cを用いて通信を行う。検者は入力装
置18を操作することにより、本体1に設けられている
各種光学系を駆動し、被検者の眼の検査を行うことがで
きる。
【0039】つぎに、プリズム系を構成する各プリズム
の位置と、プリズム系のプリズム量との関係について説
明する。
【0040】図4には、前述したプリズム系8aを構成
するプリズム12aおよびプリズム12bが示されてい
る。図4(a)は、プリズム系8aを光軸方向から見た
図である。図4(b)、図4(c)は、図4(a)の矢
印Aが示す方向から見た図であり、図4(d)は、図4
(a)の矢印Bが示す方向から見た図である。
【0041】図4(b)、図4(c)、図4(d)で
は、プリズム12aおよびプリズム12bが互いに反対
方向に回転し、その位置関係が変化していく様子が示さ
れている。図4(b)においては、プリズム12aおよ
びプリズム12bは、互いに基底方向が反対となってい
る。基底方向とは、プリズムの頂点に対して当該プリズ
ムの基底面(プリズムの厚い縁)が位置している方向で
ある。具体的には、図4(b)の場合、プリズム12a
の基底方向は矢印Dが示す方向であり、プリズム12b
の基底方向は矢印Dが示す方向に対して180°異なる
方向である。このとき、プリズム12aおよびプリズム
12bは、プリズム系8aに入射する光束の屈折を打消
しあうことになり、プリズム系8aとしては、プリズム
量が0になる。
【0042】図4(b)に示す状態から、プリズム12
aをプリズム制御モ−タ10aにより90度回転させ、
プリズム12bをプリズム制御モ−タ10bにより、プ
リズム12aの回転方向とは反対方向に90度回転させ
ると、図4(d)に示す状態となる。このときプリズム
12aおよびプリズム12bの基底方向は同方向とな
り、プリズム系8aから得られるプリズム量は最大とな
る。
【0043】図4(b)に示す状態から図4(d)に示
す状態にするために、プリズム12aおよびプリズム1
2bをそれぞれ反対方向に回転させるが、この間(例え
ば、図4(c)に示す状態)、任意のプリズム量を得る
ことができる。もちろん、このプリズム量は、前述した
プリズム系8aから得られる最大量以下のプリズム量で
あることは言うまでもない。
【0044】また、プリズム系8aを一つのプリズムと
して見た場合、プリズム系8a自体にも基底方向が存在
することになる。例えば、図4(d)に示す状態では、
プリズム系8aの基底方向は、図4(a)の矢印Cが示
す方向となる。図4(b)においては、プリズム量が0
なので、プリズム系8aの基底方向は存在しないことに
なる。また、図4(b)の状態から図4(d)の状態に
至るまでの間、プリズム12a、12bの位置関係に基
づくプリズム系8aの基底方向が存在する。
【0045】また、プリズム系の基底方向を大別すると
次のようになる。
【0046】基底方向に関わるプリズム系の状態には、
基底上方状態、基底下方状態、基底内方状態、および、
基底外方状態が存在する。図7(c)に示すように、プ
リズム系8aの基底方向が被検眼11aに対して上を向
いている場合には、プリズム系8aの状態は、基底上方
状態となる。また、図7(d)に示すように、プリズム
系8aの基底方向が被検眼11aに対して下を向いてい
る場合には、プリズム系8aの状態は、基底下方状態と
なる。そして、図7(a)に示すように、プリズム系8
aの基底方向が、もう一方のプリズム系8bが配置され
ている位置に向いている場合、つまり、基底方向が内側
を向いている場合には、プリズム系8aは、基底内方状
態となる。また、図7(b)に示すように、プリズム系
8aの基底方向がもう一方のプリズム系8bが配置され
ている位置とは反対方向に向いている場合、つまり、基
底方向が外側を向いている場合には、プリズム系8a
は、基底外方状態となる。
【0047】つぎに、前述したプリズム系のプリズム量
の変化についてさらに説明する。
【0048】図6(a)〜図6(d)には、被検者の左
眼11bの前に配置されるプリズム系8bと、被検者の
右眼11aの前に配置されるプリズム系8aが示されて
いる。図6(a)〜図6(d)では、各プリズム系のプ
リズム量は、説明を簡略化するためプリズム系の形状で
表されている。また、プリズム系のプリズム量を増加も
しくは減少させる場合には、図4(b)〜(d)に示し
たように、プリズム系を構成するプリズムを互いに回転
させることになる。
【0049】図6(a)に示す状態では、プリズム系8
aおよびプリズム系8bは、それぞれ、プリズム量が0
となっている。左眼11bの検査を行う場合、図6
(a)状態から、プリズム系8bのプリズム量を増加さ
せていく。プリズム系8bのプリズム量を増加させるに
は、前述したプリズム系8bを駆動するためのプリズム
制御モ−タを用いて、プリズム系8bの各プリズムを逆
方向に同速度で回転させていく。図6(b)、(c)、
(d)には、プリズム系8bのプリズム量が増していく
様子が示されている。尚、図6(b)〜(d)におい
て、プリズム系8bは、基底内方状態となっている。図
6(d)に示す状態では、プリズム系8bの各プリズム
は、図4(d)に示す状態、つまり、プリズム系8bか
ら得られるプリズム量の最大値が得られる状態となって
いる。
【0050】つぎに、入力装置について説明する。
【0051】図1に示すように、操作盤2の上面には、
前述したディスプレイ装置3と入力装置の一部である入
力用のキ−が配置されている。入力キ−には、被検者の
どちらの眼を検査するのかを指定するための左右眼指定
キ−6と、プリズム装填キ−7と、プリズム設定キ−2
8と、テンキ−26と、モ−ド切り替えキ−29があ
る。
【0052】左右眼指定キ−6は、右眼を指定するとき
に押下される右眼指定キ−6aと、左眼を指定するとき
に押下される左眼指定キ−6bとから構成される。プリ
ズム装填キ−7は、基底上方指定キ−7a、基底下方指
定キ−7b、基底内方指定キ−7c、基底外方指定キ−
7dから構成される。
【0053】本実施例の自覚式検眼器では、プリズム系
のプリズム量の設定を2つのモ−ドで行うことができ
る。一つは、プリズム系のプリズム量を直接指定できる
第1モ−ドであり、もう一つは、装填しようとするプリ
ズム量(プリズム装填量)を指定する第2モ−ドであ
る。換言すると、第1モ−ドでは、プリズム系のプリズ
ム量の絶対量を指定でき、第2モ−ドでは、現在のプリ
ズム量からの変化量を指定することができる。
【0054】第2モ−ドにおいて、プリズム装填量を指
定するためには、プリズム装填キ−7を用いる。プリズ
ム装填キ−7のいずれかを押下することで、基底方向の
指定と、プリズム装填量のステップ入力とを同時に行う
ことができる。例えば、右眼指定キ−6aが押下された
後、基底上方指定キ−7aが一回押されると、前述した
右眼側のプリズム系8aの基底方向が上方になり(基底
上方状態になり)、同時にその基底方向において所定の
プリズム装填量が装填されることになる。所定のプリズ
ム装填量は、例えば、0.25Δ(プリズムディオプタ
−)としてもよい。この所定のプリズム装填量を示す情
報は、前述したメインコントロ−ル回路19のメモリに
格納されている。もちろん、基底上方指定キ−7aを一
回押下した後、さらに、基底上方指定キ−7aを押下し
ていけば、プリズム系8aのプリズム量が、所定のプリ
ズム装填量づつ増すことになる。
【0055】一方、第1モ−ドにおいて、プリズム系の
プリズム量の設定を行うためには、まず、モ−ド切り替
えキ−29を押下して、第1のモ−ドにする。そして、
左右眼指定キ−6によりプリズム量入力眼を指定し、そ
の後、前述のプリズム装填キ−7のいずれかを押下す
る。第1モ−ドにおいては、プリズム装填キ−7は、プ
リズム系の基底方向を指定するために押下される。
【0056】この後、プリズム量の入力を行うためテン
キ−26の所望の値のキ−を押下する。すると、前記左
右眼指定キ−6により選択されたプリズム量入力眼のプ
リズム系に所望のプリズム量が設定される。また、テン
キ−26以外にも、プリズム設定キ−28を用いてプリ
ズム量の入力が行えるように構成してもよい。プリズム
設定キ−が一回押下されると、予め定めたプリズム量お
よび基底方向が入力される。この予め定めたプリズム量
および基底方向は、例えば、6Δ(プリズムディオプタ
−)、基底上方としてもよい。これは、前述のVon Grae
fe法の融像解離動作を行う場合等に使用されるものであ
る。
【0057】このように、変化量として0.25Δ、絶
対量として、テンキ−26による所望値あるいはプリズ
ム設定キ−28による6Δが設定でき、本実施例の自覚
式検眼器では、複数種のプリズム量を用いて設定を行う
ことができる。
【0058】つぎに、図1、図5および図8に基づいて
自覚式検眼器25の動作について記述する。
【0059】図8において、自覚式検眼器25の電源ス
イッチ(図示されていない)がオンにされると、自動式
検眼器25の各部においてイニシャル処理が行われる
(S101)。
【0060】入力装置18は、S102において、被検
者のどちらの眼を検査するのか示す情報を検者から受け
付ける。例えば、被検者の右目を検査する場合には、右
目指定キ−6aが押下されることになる。すると、入力
装置18は、右目指定キ−6aが押下されたことを示す
信号をメインコントロ−ル回路19に送信する。そし
て、メインコントロ−ル回路19は、右目が指定された
ことを示す信号をインタフェ−ス回路20、21を介し
て、メインコントロ−ル回路22に送る。メインコント
ロ−ル回路22は、この信号を受けて、右目が指定され
たこと示す情報を前述したメモリに格納する。
【0061】つぎに、入力装置18は、S103におい
て、プリズム装填キ−7によるプリズム装填量の入力、
もしくは、プリズム設定キ−28によるプリズム量の入
力を受け付ける。入力された情報は、メインコントロ−
ル回路19を経て、メインコントロ−ル回路22に信号
として送られる。
【0062】メインコントロ−ル回路22の選択手段3
4は、この信号に基づいて、入力装置18において、プ
リズム装填キ−7による入力が行われたのか、または、
プリズム設定キ−28による入力が行われたのかを判断
する(S104)。
【0063】その後、選択手段34は、プリズム装填キ
−7による入力を判断した場合、S106の処理を行
う。S106では、選択手段34は、記憶手段33に記
憶されている、予め定めた第2の駆動速度に関する情報
を選択する。その後、出力手段35は、この情報に基づ
いて、前記第2の駆動速度を示す指令信号を前記制御モ
−タ駆動回路23に出力する。また、この信号は、前記
第2の駆動速度を示すと同時に、S102で指定された
プリズム系に対して、S103で入力されたプリズム装
填量が設定されるよう指示するものである。制御モ−タ
駆動回路23はこの指令信号を受けて、S102で指定
されたプリズム系を駆動するためのプリズム制御モ−タ
を、この指令信号が示す駆動速度で駆動する。例えば、
プリズム制御モ−タにパルスモ−タを使用していた場
合、出力手段35は、前記プリズム装填量に関する情報
は、パルス数として送信し、前記第2の駆動速度に関す
る情報は、単位時間あたりの送信パルス数に変換して送
信する。
【0064】例えば、S102で、右眼指定キ−6aが
押下され、S103でプリズム装填キ−7による入力が
あった場合、プリズム制御モ−タ10a、bは、第2の
駆動速度でプリズム系8aの各プリズムを回転させる。
また、前記第2の駆動速度は、被検者が視力表を見てい
ても違和感を感じない速度に設定しておく必要がある。
なぜなら、プリズム装填キ−7による入力が行われると
きは、被検眼の検査中であることが考えられるからであ
る。
【0065】一方、S104において、プリズム設定キ
−28による入力が判断された場合、S105の処理が
行われる。S105では、選択手段34は、記憶手段3
3に記憶されている、予め定めた第1の駆動速度に関す
る情報を選択する。その後、出力手段35は、この情報
に基づいて、前記第1の駆動速度を示す指令信号を前記
制御モ−タ駆動回路23に出力する。また、この信号
は、前記第1の駆動速度を示すと同時に、S102で指
定されたプリズム系に対して、S103で入力されたプ
リズム量が設定されるよう指示するものである。尚、第
1の駆動速度は、第2の駆動速度よりも大きい速度が設
定されている。なぜなら、プリズム設定キ−28による
入力は、検査を行う前の準備段階で行われることを想定
しているからである。そして、制御モ−タ駆動回路23
は、S102で指定されたプリズム系に対応するプリズ
ム制御モ−タが、第1の駆動速度で各プリズムを回転さ
せるよう制御する。
【0066】以上、自覚式検眼器25の動作について記
述したが、前述した第1の駆動速度および第2の駆動速
度は、検者が自由に設定できるように構成してもよい。
【0067】
【発明の効果】本発明の自覚式検眼器によれば、指定さ
れたプリズム量に基づいて、プリズムの駆動速度が制御
される。したがって、検査の準備段階では、高速でプリ
ズム量を装填し、検査においては、低速でプリズム量を
装填することが可能となる。
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自覚式検眼器の本体および操作盤
を示す外観図である。
【図2】図1に示すA−A線の一部を切断した場合の本
体の説明図である。
【図3】図1に示すA−A線の一部を切断した場合の本
体の説明図である。
【図4】本発明に係るプリズム系に関する説明図であ
る。
【図5】本発明に係る自覚式検眼器の構成図である。
【図6】本発明に係るプリズム系のプリズム量に関する
説明図である。
【図7】本発明に係るプリズム系のプリズム量に関する
説明図である。
【図8】本発明に係る自覚式検眼器の動作を示すフロ−
チャ−トである。
【符号の説明】
1:本体、 2:操作盤、 3:ディスプレイ装置、
4:通信ケ−ブル、5a、5b:測定用窓、 6:左右
眼指定キ−、 6a:右眼指定キ−、 6b:左眼指定
キ−、 7:プリズム装填キ−、 7a:基底上方指定
キ−、 7b:基底下方指定キ−、 7c:基底内方指
定キ−、 7d:基底外方指定キ−、8a、8b:プリ
ズム系、 9:測定光学系、 10a、10b:プリズ
ム制御モ−タ、 11a:被検眼(右眼)、 11b:
被検眼(左眼)、 12a、12b:プリズム、 13
a、13b:保持筒、 14a、14b:歯車、 1
5:支持軸、 16a、16b:モ−タ軸、 17a、
17b:歯車、 18:入力装置、 19、22:メイ
ンコントロ−ル回路、 20、21:インタ−フェ−ス
回路、 23:制御モ−タ駆動回路、 24:制御モ−
タ、 25:自覚式検眼器、 26:テンキ−、 2
7:光軸、 28:プリズム設定キ− 、29:モ−ド
切り替えキ−、 30:指定系、 31:制御系、3
2:プリズム駆動系、 33:記憶手段、 34:選択
手段、 35:出力手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検者の眼前に配置されるプリズム系と、
    前記プリズム系を駆動し、前記プリズム系のプリズム量
    を所定のプリズム量に設定するためのプリズム駆動手段
    とを備える自覚式検眼器において、 前記プリズム量を指定するための指定手段と、 指定されたプリズム量に基づいて、前記プリズム駆動手
    段の駆動速度を制御する制御手段とを備えることを特徴
    とする自覚式検眼器。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記指定手段は、複数種のプリズム量を指定可能である
    ことを特徴とする自覚式検眼器。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記制御手段は、 前記複数種のプリズム量のそれぞれに対応する駆動速度
    情報を記憶する記憶手段と、 前記記憶手段が記憶する複数の駆動速度情報の中から、
    前記指定手段で指定されたプリズム量に対応する駆動速
    度情報を選択する選択手段と、 前記選択手段により選択された駆動速度情報が規定する
    駆動速度を示す駆動信号を出力する出力手段とを備え、 前記プリズム駆動手段は、前記出力手段が出力した駆動
    信号に基づく駆動速度で前記プリズム系を駆動すること
    を特徴とする自覚式検眼器。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記プリズム系は、 被検者の一方の眼に入射する光束を屈折させるための第
    1のプリズム系と、被検者の他方の眼に入射する光束を
    屈折させるための第2のプリズム系とから構成され、 前記第1のプリズム系および前記第2のプリズム系のそ
    れぞれは、互いに回転可能に配置されている複数のプリ
    ズムから構成され、 前記プリズム駆動手段は、 前記第1のプリズム系の各プリズムを回転させるための
    第1の駆動手段と、前記第2のプリズム系の各プリズム
    を回転させるための第2の駆動手段とを備え、 前記各駆動手段は、 前記出力手段が出力した駆動信号に基づいて前記各プリ
    ズムを回転させることを特徴とする自覚式検眼器。
JP6141940A 1994-06-23 1994-06-23 自覚式検眼器 Pending JPH08560A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004229789A (ja) * 2003-01-29 2004-08-19 Nidek Co Ltd 検眼装置
JP2013208464A (ja) * 2007-05-30 2013-10-10 Nordstrom Consulting Inc 自動フォロプターインターフェイスおよびコンピューターモニターフィルター
JP2018025629A (ja) * 2016-08-09 2018-02-15 学校法人帝京大学 回旋斜視用の光学要素

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