JPH0852070A - 食品の自動調理装置 - Google Patents

食品の自動調理装置

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JPH0852070A
JPH0852070A JP21173494A JP21173494A JPH0852070A JP H0852070 A JPH0852070 A JP H0852070A JP 21173494 A JP21173494 A JP 21173494A JP 21173494 A JP21173494 A JP 21173494A JP H0852070 A JPH0852070 A JP H0852070A
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rice
line
cooked
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Toshiaki Nogi
木 俊 明 野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイクロコンピュ−タのROMに予め記憶さ
せた基準炊飯線25に基づいて洗米を炊飯する食品の自
動炊飯装置において、洗米量の多少に応じて加熱装置の
発熱量を調整して所要の炊飯時間を確保する修正炊飯線
25AをCPUにより演算し、該修正炊飯線25Aに基
づ当該洗米の以後の炊飯をすることにより、炊飯量の多
少に係わらず、自動的に均質な炊飯をする。 【構成】 マイクロコンピュ−タのROMに予め記憶さ
せた基準炊飯線25に基づく洗米の自動炊飯装置におい
て、炊飯開始直後の短時間離間する2点T1、T2におけ
る釜の温度H3、H4と、基準炊飯線25の立上り帯25
1の対応部の温度H1、H2とをCPUにより対比し、当
該量の洗米を前記基準炊飯線25に即して炊飯する発熱
量となる修正炊飯線25AをCPUにより演算してRA
Mに一時的に記憶させ、該修正炊飯線25Aに基づいて
当該洗米の以後の炊飯をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、食品の自動調理装
置、殊に、被調理食品の量の多少に係わらず、また洗米
から炊飯開始までに充分な時間を確保できない場合にお
いても心残がなく、炊き上がり御飯粒まわりの糊化が少
なく、旨み味度が高く、嵩高の炊飯、又は旨味度の高い
芋煮若しくは充分なだし出し等の調理を、何等の調整を
要することなく、しかも高熱効率で行なえる食品の自動
調理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電気炊飯器等の食品の自動調理装
置としては、図19、図20に示すようなものがある
(例えば、特公昭62−49,052公報参照)。
【0003】このものは、洗米と炊飯水を収容した内釜
3を電気ヒ−タ4で加熱、炊飯する電気炊飯器1におい
て、温度センサ5で検出した内釜3の温度信号により、
予め設定された温度で作動するコンパレ−タ8、マイク
ロコンピュ−タ10等を介して、同マイクロコンピュ−
タ10のROM10bに予め記憶した炊飯線15、16
(本発明の実施例を示す図1、2中の従来例A、B参
照)との対比により、まず、内釜3が所定発熱量q1
電気ヒ−タ4により予め設定された温度に達するまでの
時間と、その間の温度上昇率をマイクロコンピュ−タ1
0のCPU10aにより演算して当該炊飯量を求め、該
炊飯量に対応する前記基準炊飯線15の98.5℃帯1
2に達するまでを、前記電気ヒ−タ4への通電量一定
の基準発熱量q1で加熱すると共に、98.5℃帯152
を中発熱量q2に切換え、かつ、前記電気ヒ−タ4の電
源12をOFFするまでの時間及び加熱量をCPU10
aで演算し、電源12の周波数をカウントする時間カウ
ンタ10dにより、電気ヒ−タ4への通電時間100%
の強電力、同30〜99%の中電力、同29%以下の弱
電力、及び蒸らし炊飯電力指令等を発し、また、温度セ
ンサ5の検出する温度検出信号により、各調理段階にお
ける電気ヒ−タ4への通電時間を前記炊飯線15との対
比に基づく制御信号によりトライアックゲ−トGを開閉
し、該炊飯線15に沿う炊飯をする。
【0004】ところで、前記電気ヒ−タ4の発熱量が一
定であれば、内釜3に収容する洗米P1〜P3(図5参
照)及び炊飯水の多少により重量差が生じ、同一電気ヒ
−タ4により所定時間で加熱される内釜3の温度勾配に
差が生じ、基準炊飯量の基準炊飯線25a、中量炊飯線
25b、少量炊飯線25cとなり、各炊飯水が沸騰点に
達するまでの時間T1〜T3、ひいては炊飯完了までの時
間に差が生ずる。
【0005】なお、この電気炊飯器1の操作板9のお粥
炊きボタン9cを押せば、調理水の沸騰点を越える温
度、例えば、105℃まで全通電の大発熱量で加熱した
後、中又は弱発熱量で加熱することにより、当該基準お
粥炊き線(図示省略)に沿うよう、前記マイクロコンピ
ュ−タ10からの命令信号によりお粥炊きされる外、保
温ボタン9bの操作により、弱発熱量の保温態勢にな
る。
【0006】また、特公昭62−49,053号公報に
は、温度センサにより検出した温度信号により電気炊飯
器1の温度上昇率を演算し、該温度上昇率に基づいて炊
飯完了点を判定し、当該炊飯器の電気ヒ−タをむらし工
程用の弱電流量に切換え制御する第1の制御回路と、前
記むらし工程で温度センサによる検出値が前記温度上昇
率により設定される所定温度以下の時、電気ヒ−タへの
通電時間を増加させるように切換え制御する第2制御回
路を設けた電気炊飯器が記載されている。
【0007】さらに、実開昭61−2,825号公報に
は、鍋を加熱する炊飯発熱体と保温発熱体と、鍋の温度
を検出すると共に、鍋の温度変化によってインダクタン
スが変化する炊飯用感温部と、保温用感温部とを鍋の感
熱部に設け、前記両感熱部に温度変化によって動作する
制御回路素子を接続し、この制御素子に駆動用クロック
発振回路を接続し、該駆動用クロック発振回路の出力信
号を前記両感温部の駆動に共用可能にした電気釜につい
て記載されている。
【0008】
【従来技術における問題点】前記3公報記載の電気炊飯
装置によれば、洗米及び炊飯水を収容した内釜3をそれ
ぞれの基準発熱量でぼぼ100℃まで加熱して炊飯水を
沸騰させ、その後の発熱量を減少させるか又は同一熱量
で自由水を放出させて炊飯し、必要に応じて前記電気炊
飯器1の電気ヒ−タ4を低発熱量の保温用に切換えるこ
とができるものの、前記何れの炊飯装置にあっても被炊
飯食品としての洗米を所要時間水に浸漬してそのβ澱粉
に充分含水させてから炊飯することを前提とし、洗米直
後、すなわち、β澱粉の含水率が0ないしそれに近い洗
米の炊飯予定はなく、また、炊飯開始から当該炊飯水が
ほぼ沸騰点に達するまでの加熱量を、被炊飯米量が当該
炊飯装置の基準炊飯量に達するか否かに係わらず、その
加熱源の基準加熱量で加熱される。
【0009】ところで、洗米直後の米を前記従来例の炊
飯装置で炊飯すると、仮に、炊飯水を多少多めにすると
共にむらし時間を長くしても、被炊飯物のβ澱粉の含水
率0%の洗米の98、5℃炊き(A)と100℃炊き
(B)との何れの場合にも、例えば、図6の従来例
(A)又は(B)欄に示すように炊き上がり御飯にβ澱
粉が残り、いわゆる心つき御飯となるきらいがあった。
【0010】また、洗米直後のβ澱粉の含水率が0%な
いしそれに近い米を、仮にβ澱粉の含水率を100%と
した洗米の炊飯水の基準量より多少多目の炊飯水で炊飯
すれば、同洗米を基準量の炊飯水で炊飯する場合より炊
き上がり御飯粒内に残るβ澱粉量が減り、心残りの少な
い炊飯ができるものの、この場合には炊き上がり御飯粒
まわりのα澱粉の糊化が進行してべとつき御飯となるき
らいがあり、何れにしても洗米直後の米をβ澱粉を残さ
ずα澱粉化し、べとつかず、ふっくらした良質御飯に炊
き上げるのは容易でなかった。
【0011】もっとも、前記のような従来例の炊飯装置
1にあっては、その炊飯開始の常温から炊飯終了まで当
該炊飯装置1の基準発熱量q1で加熱するのが通常であ
り、水洗から炊飯開始までに充分な時間を確保して当該
被炊飯米にその約10重量%の水を含水させた後、当該
炊飯装置1による基準炊飯量の洗米を、当該洗米の約1
00重量%の炊飯水(この状態における洗米への含水を
含む総炊飯水の当該被炊飯米に対する重量比は約110
%)と共に収容して通常の炊飯する場合には、炊き始め
から炊き終りまで内釜3をほぼ均一発熱量q1で炊飯す
ることにより、図6の従来例A、Bのβ澱粉の含水率1
00%欄に見られるように、炊き上り御飯粒まわりに多
少の糊化発生を除けば、かなり適切な炊飯ができる。
【0012】ところが、洗米直後又は短時間浸水の洗米
を炊飯する場合、殊に、洗米直後の少量米炊飯の場合に
は、内釜3内の常温の炊飯水が炊飯開始後数分で沸騰す
ると共に、この沸騰状態が比較的長く継続し、当該洗米
のβ澱粉の中心部まで含水する前に炊き上がるため、図
6のβ澱粉0%の従来例A、B欄に示すように炊き上が
り御飯にβ澱粉(心)が残り、また、比較的長時間沸騰
状態が継続する炊飯水の洗米への衝突の繰返しにより、
御飯粒まわりのα澱粉が溶けて糊化が進行する一方、内
釜3内に残る多量の自由水を飛散させるのに長時間の加
熱を要するので御飯粒まわりのα澱粉の糊化がさらに促
進され、炊き上がり御飯がべとついてふっくらせず、炊
き上がり量も基準炊飯量に到達しないきらいがあった。
【0013】本発明者の炊飯実験によれば、例えば、洗
米直後の含水率0%の洗米を加熱中の100℃の熱湯に
投入すると、約10分継過により同洗米粒周囲のβ澱粉
がα澱粉化するにも係わらず、その心部にはβ澱粉がな
お約10%の残り、心付き御飯になる一方、それと同じ
条件の洗米直後の米を沸騰水へ投入した後、15分経過
により同洗米がほぼ100%α澱粉化して心なし御飯と
なる反面、この御飯粒まわりのα澱粉のかなりの量が糊
化し、べとつき御飯となった。
【0014】また、洗米を10℃の水に約120分含水
させた後、前記と同様に沸騰水に投入して炊飯した場合
には10分継過により当該米粒の心までα澱粉化し(図
7参照)、心のないほぼ正常な御飯が得られた。
【0015】前記のように、100℃の沸騰水中で約1
0分間加熱してもなお米粒心部にα澱粉化することなく
β澱粉が残るのは、当該洗米のβ澱粉への含水不足に基
因するものと見られる。
【0016】ところで、米粒のβ澱粉に100%含水さ
せるには0℃及び20℃においてそれぞれ約120分及
び60分含浸させる必要があるものとされている。ま
た、本発明者の実験によれば、米粒のβ澱粉への100
%含水に要する時間は、図7に示すように0℃から40
〜50℃に達するまではかなり急速に短縮する反面、6
0〜100℃の範囲における短縮度は著しく低下する。
【0017】また、100%含水したβ澱粉は60℃よ
り高温においてα澱粉化し、このα澱粉への吸水性は9
0〜100℃においてはかなり高く、むらし状態におい
てもβ澱粉がα澱粉化し、このα澱粉への含水も進行す
る。
【0018】さらに、洗米直後の炊飯にあっては、炊飯
釜内の温度が上昇して沸騰開始状態に達しても、米粒内
に浸入することなく当該炊飯釜内にかなりの量の自由水
が残るので、この自由水の飛散完了まで加熱する必要が
あり、この間に沸騰する自由水の対流、同沸騰水が気化
した水蒸気の上昇流等により御飯粒同志が衝突して踊
り、当該御飯粒表面のα澱粉が沸騰状態の自由水への溶
出が繰返され、御飯粒まわりのα澱粉の糊化が進行して
べとつくと共に御飯粒が倒れて相互に密着し、炊き上が
り御飯の見映えが低下すると共に炊飯量が基準値に達し
ない外、糊化による御飯粒の表面積増加により炊き上が
りご飯粒からの水分蒸発量が多くなり、比較的早期に老
化する(β澱粉に戻る)きらいがあった。
【0019】本発明は、前記のような従来例の問題点に
鑑み、マイクロコンピュ−タのROMに、当該自動調理
装置による基準調理量に対応する基準調理線を予め記憶
させる一方、被調理食品の調理量の多少に係わらず、し
かも、当該被調理食品の調理量を直接計量することな
く、前記基準調理線ないし該基準調理線から調理種別に
沿うように、すなわち、基準発熱量Q1に対する必要な
発熱量を、従来例のような強火、中火、弱火といった概
念的な感覚で火力をコントロ−ルすことなく、例えば、
当該基準発熱量Q1に対する1.3Q1、0.8Q1等の
ように、当該火力ないし発熱量を数値的に演算してコン
トロ−ルする、換言すれば、演算された演算調理線に沿
うような調理を可能にすることにより、前記のような問
題点のない食品の自動調理装置を提供することを目的と
する。
【0020】また、被調理食品のβ澱粉の良糖化帯若し
くは良だし出し帯の40〜50℃及び又は良含水帯の5
0〜60℃、若しくは良だし出し帯の40〜75℃範囲
を、当該自動調理装置1の加熱源4の基準発熱量Q1
り充分低発熱量で、その立上り帯の対応部の基準加熱時
間より長く加熱することにより、被調理食品のβ澱粉を
充分糖化及び又は含水させ、また、そのα澱粉の良吸水
帯であって、当該調理用水の沸騰点より低い90〜10
0℃範囲の一部又は全部をその基準発熱量より低発熱量
で、その基準加熱時間より長く加熱することにより、洗
米直後の米又は芋等の含水率0%ないしそれに近いβ澱
粉の被調理食品を、心なし食品及び又は旨み度の高い食
品に、若しくは充分なだし出しする食品の自動調理装置
を提供する。
【0021】さらに、自動調理装置1による調理開始直
後の短時間離間する2点における内釜3、3aの温度セ
ンサ5による検出温度H3、H4と、マイクロコンピュ−
タ10のROM10bに予め記憶した前記基準調理線2
5、40、45、55の対応部の基準温度H1、H2との
対比により、当該調理量の被調理食品を前記基準調理線
25、40、45、55に沿う調理に要する発熱量Q5
をCPU10aにより演算し、該演算発熱量Q5に基づ
く修正基準調理線25A、40D、46、56をRAM
10cに一時的に記憶させ、該修正基準調理線25A、
40D、46、56に基づく当該量の被調理食品の以後
の調理をする食品の自動調理装置を提供する。
【0022】また、前記操作板9に設けた調理種別選択
ボタン9W〜9Zによる前記基準調理線25、40、4
5、55の何れかの選択と、該基準調理線25、40、
45、55の何れかと前記操作板9に設けたそれぞれの
炊飯種別等の選択ボタン9a、9b、9c・・・の操作
により、当該調理種別に即する調理線26〜30、3
5、36、37、46、57、58を演算してRAM1
0cに一時的に記憶させ、以後の調理を該演算調理線2
6〜30、35、36、37、46、57、58に基づ
いてする食品の自動調理装置を提供する。
【0023】(課題を解決するための手段)この発明
は、マイクロコンピュ−タ10のROM10bに予め記
憶させた当該自動調理装置1による1つ又は複数の基準
調理線25、40、45、55の何れかを、操作板9の
調理種別選択ボタン9W〜9Zにより選択して調理する
食品の自動調理装置1において、当該自動調理装置1に
よる調理開始直後の短時間離間する2点T1、T2におけ
る釜3、3aの検出温度H3、H4と、前記基準調理線2
5、40、45、55の立上り帯251、401、4
1、551の対応温度H1、H2とのCPU10aによる
対比を介して、当該調理量の被調理食品の前記基準調理
線25、40、45、55に即する調理に必要な修正発
熱量Q5の修正調理線25A、41、46、56を同C
PU10aにより演算してRAM10cに一時的に記憶
させ、該修正調理線25A、41、46、56に基づい
て当該調理量の被調理食品の以後の調理をする食品の自
動調理装置である。
【0024】マイクロコンピュ−タ10のROM10b
に当該自動調理装置1による第2基準炊飯線40、基準
芋煮線45、基準だし出線55等の1つ又は複数を予め
記憶させ、該基準調理線40、45、55の何れかを操
作板9の調理種別選択ボタン9X〜9Zにより選択して
調理する食品の自動調理装置1において、前記第2基準
炊飯線40のβ澱粉の良吸水帯402、基準芋煮線45
のβ澱粉の良糖化帯452、基準だし出し線55の良だ
し出し帯552の各発熱量Q3を、それぞれの基準調理線
40、45、55の立上り帯401、451、551及び
又は403、453、553の基準発熱量Q1のほぼ0.5
〜0.2倍にしたものである。
【0025】マイクロコンピュ−タ10のROM10b
に予め記憶させた前記基準炊飯線25及び又は第2基準
炊飯線40の何れかを、調理種別選択ボタン9W又は9
Xにより選択して洗米を炊飯する食品の自動調理装置に
おいて、当該自動調理装置1の操作板9に研ぎ炊き、旨
み炊き、ふっくら炊き、ふっくら・旨み炊き、さらさら
炊き、べたつき炊き、早炊き、超早炊き等の炊飯種別選
択ボタン9a〜9h;9i〜9lを1つ又は複数設け、
前記調理種別選択ボタン9W、9Xにより前記ROM1
0bから基準炊飯線25又は第2基準炊飯線40の何れ
かを呼出してRAM10cに一旦記憶させた後、前記炊
飯種別選択ボタン9a〜9h;9i〜9lの何れかの操
作により、前記基準炊飯線25、第2基準炊飯線40か
ら前記CPU10aにより当該炊飯種別選択ボタン9a
〜9h;9i〜9lに対応する研ぎ炊き、旨み炊き、ふ
っくら炊き、ふっくら・旨み炊き、さらさら炊き、べた
つき炊き、早炊き、超早炊き等の各種炊飯線26〜3
0、35、36;42〜44、40D等を演算して前記
RAM10cに一時的に記憶させ、該演算炊飯線26〜
30、35、36;42〜44、40Dの何れかに基づ
いて当該種別の炊飯をするものである。
【0026】前記基準炊飯線25の50〜60℃範囲の
β澱粉の良吸水帯262、45〜55℃範囲のβ澱粉の
良糖化帯272、90〜100℃範囲のα澱粉の良吸水
帯282の少なくとも半分以上の発熱量Q3を、その基準
発熱量Q1のほぼ0.5〜0.2倍とする研き炊き線2
6、旨み炊き線27、ふっくら炊き線28に、また、そ
の沸騰体292の発熱量Q2を前記基準発熱量Q1の1.
3〜1、5倍で約4分加熱するさらさら炊き線29、又
は同沸騰帯302の発熱量Q4を基準発熱量Q1の0.8
〜0.5倍で約5〜10分加熱するべたつき炊き線30
に、若しくはその常温から45℃範囲及び55〜90℃
範囲の立上り帯351及び353の発熱量Q6を基準発熱
量Q1の約2倍にすると共に、そのβ澱粉及びα澱粉の
良吸水帯352及び354の発熱量Q7を前記基準発熱量
1の約0.5倍とする早炊き線35、又は常温から9
5℃の立上り帯361の発熱量Q6を基準発熱量Q1の約
2倍とし、95〜100℃のα澱粉の良吸水帯362
発熱量Q8を基準発熱量Q1の約0.3倍とする超早炊き
線36をそれぞれ演算して、前記マイクロコンピュ−タ
10のRAM10cに一時的に記憶させ、該演算炊飯線
26〜30、35、36の何れかに基づいて当該炊飯量
の炊飯をするものである。
【0027】前記自動炊飯装置1の蓋7の適所に約1.
2〜1.3気圧で開放する逃し弁7aを設けると共に、
前記操作板9のべた炊きボタン9eの操作に応じて前記
逃し弁15の弁板7の後退を阻止するストッパ7e等
の、当該逃し弁7aの開放阻止手段を設けたものであ
る。
【0028】前記マイクロコンピュ−タ10のROM1
0bに、50〜60℃範囲のβ澱粉の良吸水帯402
発熱量Q3を前記加熱装置4の基準発熱量Q1の約0.5
〜0.2倍にした第2基準炊飯線40を予め記憶させて
洗米を炊飯する食品の自動調理装置において、当該自動
調理装置1の操作板9に設けたふっくら炊き、第2ふっ
くら炊き、ふっくら旨み炊き、早炊き等の炊飯種別選択
ボタン9i〜9lの1つ又は複数を設け、該炊飯種別選
択ボタン9i〜9lの何れかの操作により、前記ROM
10bから第2基準炊飯線40を呼出してRAM10c
に一旦記憶させた後、前記第2基準炊飯線40から、4
0〜60℃範囲のβ澱粉の良糖化、吸水帯422の発熱
量Q3を基準発熱量Q1の約0.5〜0.2倍としたふっ
くら旨み炊き線42、その95〜100℃範囲434
しくは90〜100℃範囲444の発熱量Q3を、その基
準発熱量Q1の約0.5〜0.2倍としたふっくら炊き
線43、第2ふっくら炊き線44、若しくはその立上り
帯40D1、40D3の発熱量Q8を基準発熱量Q1の約2
倍にする第2早炊き線40Dを、前記第2基準炊飯線か
らCPU10aにより演算してRAM10cに一時的に
記憶させ、該演算炊飯線42〜44、40Dの何れかに
基づく炊飯をするものである。
【0029】前記マイクロコンピュ−タ10のROM1
0bに予め記憶させた基準芋煮線45の常温から40℃
と、50〜100℃の立上り帯451、453の発熱量を
前記基準発熱量Q1に、40〜50℃の被調理芋のβ澱
粉の良糖化帯452の発熱量Q3を前記基準発熱量Q1
約0.5〜0.2倍に設定する一方、前記操作板9に設
けた旨芋煮ボタン9m又は早芋煮ボタン9nの何れかの
操作により、前記ROM10bから呼出した基準芋煮線
45をRAM10cに一旦記憶させ、該基準芋煮線55
からそのβ澱粉の良α澱粉化帯474の90〜100℃
の一部又は全部の発熱量Q3を、前記基準発熱量Q1の約
0.5〜0.2倍にする旨芋煮線47、若しくはその立
上り帯481、483の発熱量Q6を基準発熱量Q1の約2
倍にする早芋煮線48を演算してRAM10cに一旦記
憶させ、該演算旨芋煮線47若しくは早芋煮線48の何
れかに基づいて、旨み度が高く、形くずれの少ない芋
煮、若しくは早芋煮をするものである。
【0030】前記マイクロコンピュ−タ10のROM1
0bに予め記憶させた基準だし出し線55の、常温から
50℃及び60〜100℃までの立上り帯551及び5
3の発熱量を当該自動調理装置1の発熱装置4の基準
発熱量Q1にする一方、その50〜60℃の良だじ出し
帯552の発熱量Q3を前記基準発熱量Q1の約0.5〜
0.2倍としてほぼ8〜12分加熱するように形成する
と共に、前記操作板9に低温だし出しボタン9o、高温
だし出しボタン9p若しくは早だし出しボタン9qの一
つ又は複数設け、該低温、高温、早だし出しボタン9
o、9p、9qの何れかの操作により、前記ROM10
bから基準だし出し線55を呼出して前記RAM10a
に一旦記憶させ、該基準だし出し線55の良だし出し帯
552を、40〜50℃の低温だし出し帯572又は60
〜75℃の高温だし出し帯582にそれぞれ変換する低
温又は高温だし出し線57、58、若しくは前記基準だ
し出し線55の立上り帯551、553に対応する立上り
帯591、593の発熱量Q6を前記基準発熱量Q1の約2
倍にする早だし出し線59を前記CPU10aにより演
算してRAM10cに一旦記憶させ、該演算低温、高温
若しくは早だし出し線57、58若しくは59に基づい
て、当該被だし出し材のだし出しさせるものである。
【0031】(作用)この発明は、前記のような構成を
具備するから、自動調理装置1のマイクロコンピュ−タ
10のROM10bに予め記憶させた1つ又は複数の基
準調理線25、40、45、55の何れかをマイクロコ
ンピ−タ10のRAM10cに一旦記憶させ、それぞれ
の基準調理線25、40、45、55の何れかに対応
し、当該自動調理装置1の基準調理量の被調理食品の調
理をする外、当該調理開始直後の短時間離間する2点T
1、T2における当該自動調理装置1の調理釜3の検出温
度H3、H4と、当該基準調理線25、40、45、55
の立上がり帯251、401、451、551の対応温度H
1、H2とのCPU10aによる対比を介して、当該被調
理食品を直接計量することなく、前記基準調理線25、
40、45、55に即する均質な調理を、高熱効率です
る。
【0032】前記マイクロコンピュ−タ10のROM1
0bに予め記憶させた基準調理線25、40、45、5
5の何れかを、操作板9上の調理種別選択ボタン9W〜
9Zにより呼出してRAM10cに一旦記憶させた後、
前記操作板9上の炊飯種別、芋煮種別、又はだし出し種
別等の選択ボタン9a、9b、9c・・・の何れかの操
作により、前記CPU10aにより前記基準調理線2
5、40、45、55から、それぞれに対応する炊飯線
26〜30、35、36;42、43、44、40D、
芋煮線47、48、だし出し線57、58、59等の何
れかを演算し、該演算炊飯線26〜30、35、36;
42、43、44、40D、演算芋煮線47、48、演
算だし出し線57、58、59等の何れかを、その都度
前記RAM10cに一旦記憶させ、それらの何れかの演
算調理線に基づいて当該被調理食品を対応する前記基準
調理線25、40、45、55に準じ、均質で高熱効率
の調理をする。
【0033】前記自動調理装置1の操作板9に研ぎ炊
き、甘み出し炊飯、ふっくら炊き、さらさら炊き、べた
つき炊き、早炊き、超早炊き、第2ふっくら炊き、ふく
ら旨み炊き、第2早炊き等の炊飯種別選択ボタン9a〜
9h;9i〜9lを1つ又は複数設け、前記自動調理装
置1の調理種別選択ボタン9W、9Xの何れかの操作に
より、前記ROM10bから基準炊飯線25又は第2基
準炊飯線40の何れかを呼出してRAM10cに一旦記
憶させた後、前記炊飯種別選択ボタン9a〜9h;9i
〜9lの何れかの操作により、該基準炊飯線25又は第
2基準炊飯線40の何れかから、当該炊飯種別に対応す
る炊飯線26〜30、35、36、42〜44、40D
をCPU10aにより演算して前記RAM10cに一時
的に記憶させ、当該演算炊飯線26〜30、35、3
6、42〜44、40Dの何れかに沿うように炊飯し
て、旨み炊き、ふっくら炊き、ふっくら・旨み炊き、早
炊き、超早炊き等を高熱率でする。
【0034】前記自動炊飯装置1の蓋7の適所に約1.
2〜1.3気圧で開放する逃し弁15を設けると共に、
該逃し弁15を前記べた炊きボタン9eの選択操作時の
み、開放させないようにしたから、べたつき炊きボタン
9eの操作時には充分なべたつき炊きを行なえる外、他
種別炊飯時における内釜3の水蒸気圧が他の炊飯時の蒸
気圧より低い1.2〜1.3気圧に制限され、殊に沸騰
状態及び炊き上げ状態において内釜3内に残る自由水の
水蒸気化がそれだけ容易となり、ひいては御飯粒中を同
水蒸気が上昇する際、釜底から頂部へほぼ垂直状に立上
がり、いわゆる蟹孔状の蒸気道63が形成されて迅速に
上昇し、α澱粉の糊化が少ない御飯の炊飯をする。
【0035】前記マイクロコンピュ−タ10のROM1
0bに予め記憶された基準芋煮線45の、40〜50℃
の被調理芋のβ澱粉の良糖化帯452又は90〜100
℃の当該被調理芋のβ澱粉の良α澱粉化帯474の一部
又は全部を、基準発熱量Q1の0.5〜0.2倍の低熱
量Q3で加熱することにより、被調理芋のβ澱粉を充分
糖化及び又はα澱粉化し、形くずれなく旨み度の高い芋
煮を高熱効率でし、また、立上り帯481、483の発熱
量Q7をその基準発熱量Q1の約2倍にして同様な芋煮を
急速にする。
【0036】前記マイクロコンピュ−タ10のROM1
0bに予め記憶させた基準だし出し線55の、常温から
50℃及び60〜100℃までの立上り帯551及び5
3を当該自動調理装置1の発熱装置4の基準発熱量Q1
で、その50〜60℃の良だじ出し帯552を、前記基
準発熱量Q1の0.5〜0.2倍の発熱量Q3で、ほぼ8
〜12分加熱する一方、前記操作板9に設けた低温及び
高温だし出しボタン9n〜9の何れかの操作により、前
記ROM10bから基準だし出し線55を呼出してRA
M10aに一旦記憶させ、該基準だし出し線55の良だ
し出し帯552を、40〜50の低温だし出し帯572
は60〜75℃の高温だし出し帯582を備える低温、
高温だし出し線57又は58、若しくは立上り帯5
1、593の発熱量Q7を基準発熱量Q1の2倍にする早
だし出線59を前記CPU10aにより演算して、前記
RAM10cに一時的に記憶させ、該演算低温又は高温
だし出し線57、58若しくは早だし出し線59に基づ
いて、当該被だし出し材の材質に合うだし出しを高熱効
率でする。
【0037】
【実施例】以下、本発明に係る食品の自動調理装置の第
1〜第4実施例を、その模式説明図の図1ないし図18
を参照して説明する。なお、図19及び図20に示した
従来例の電気炊飯器1及びそのマイクロコンピュ−タ1
0まわりと共通する部分には、同一名称及び同一符号を
用いる。
【0038】(第1実施例)図1〜図13は本発明に係
る食品の自動調理装置1の第1実施例の概略模式説明図
で、図1は本発明の第1実施例の骨子をなし、マイクロ
コンピュ−タ10のROM10bに予め記憶される被調
理食品の基準調理線としての基準炊飯線25と、該基準
調理線25を被炊飯米の炊飯量に対応するようにCPU
10aにより自動的に演算修正して、RAM10cに一
時的に記憶される修正炊飯線25A、前記基準炊飯線2
5を炊飯種別選択ボタン9a、9bの何れかの操作に基
づいて作動するCPU10aにより演算され、RAM1
0cに一時的に記憶される研ぎ炊き線26及び旨み炊き
線27の模式説明図である。なお、図1では従来例の炊
飯線15、16を併せて略示した。
【0039】図2は自動炊飯装置1の基準炊飯線の熱量
−時間線で、同図(A)は本発明の第1実施例の基準炊
飯線25、研ぎ炊き線26及び旨み炊き線27の発熱量
−時間線の模式説明図、同図(B)は従来例の炊飯線1
5、16の加熱量−時間線の模式説明図である。
【0040】図3は本発明の自動調理装置の実施例とし
ての電気炊飯器1の一部を切除して示す模式縦断説明
図、図4はそのマイクロコンピュ−タ10まわりの模式
説明図で、同図には主な選択ボタン9a〜9q、9W〜
9Zの符号表を略示した。
【0041】図5は自動炊飯装置1の同一発熱量の発熱
源としての電気ヒ−タ4による、異なる炊飯量の米P1
〜P3の炊飯時間−温度線の模式説明図、図6はβ澱粉
の含水率0%と100%との被調理食品の本発明の主な
実施例と従来例との調理種別毎の、調理食品への心(β
澱粉)残り、ふきこぼれ発生、糊化度、形くずれ、旨み
度等の有無、多少又は高低等の概略対比説明図、図7は
β澱粉の含水−時間線の模式説明図、図8はα澱粉糊化
度の温度−時間線の模式説明図、図9はβ澱粉の糖化度
−温度線の模式説明図である。
【0042】図10(A)は基準炊飯線25と、炊飯種
別選択ボタン9C、9d、9eの何れかにより同基準炊
飯線25の95〜100℃帯のα澱粉の良吸水帯282
の発熱量Q4を、その基準発熱量Q1の0.5〜0.2倍
にしたふっくら炊き線28と、前記基準炊飯線25の沸
騰領域252における発熱装置4の発熱量Qを、その基
準加熱量Q1の1.3〜1.5倍の高発熱量Q2したさら
さら炊き線29と、基準発熱量Q1の0.8〜0.5倍
の低発熱量Q4で加熱するべたつき炊き線30との模式
説明図、図10(B)は従来例の対応部の発熱量−時間
線の模式説明図である。
【0043】図11の(A)は電気炊飯装置1の内釜3
の加熱源4により直接加熱される釜底部、釜頂部、釜中
央部(上昇温度の最遅延部)における前記基準炊飯線2
5の温度遅延状態の模式説明図25(A)〜(C)と、
該基準炊飯線25から前記早炊きボタン9g、超早炊き
ボタン9hの何れかの操作によりCPU10aにより演
算される早炊き線35、超早炊き線36の模式説明図
で、該演算早炊き線35、超早炊き線36はRAM10
cに一時的に記憶される。同図(B)は基準炊飯線2
5、早炊き線35、超早炊き線36の発熱量−時間線の
模式説明図である。
【0044】図12の(A)は本発明の第1実施例の自
動調理(炊飯)装置による沸騰状態における内釜3部の
模式縦断説明図、同図(B)は従来例の内釜の同様な模
式縦断説明図、図13は本発明の第1実例の加熱装置4
の電気ヒ−タに代えてガス炊飯器70を用いる場合にお
ける、ガス管71に設けるガス栓72の模式説明図で、
同図(A)はガス栓72全開で基準発熱量Q1の2倍、
同図(B)はガス栓72半開で基準発熱量Q1をそれぞ
れ発生し、同図(C)はガス栓72全閉で発熱量0状態
の模式説明図で、このガス栓72の開度、したがってこ
のガス炊飯器70の発熱量は、前記基準炊飯線25等に
基づく前記CPU10aからの命令信号により、前記電
気ヒ−タ4への電流供給制御とほぼ同様にコントロ−ル
される。
【0045】図1〜12において、1は自動調理装置と
しての電気炊飯装置、2は釜本体、3は内釜、4は発熱
量の調整可能な加熱源としての電気ヒ−タ、5は内釜3
の底部に設けた温度センサ、7は蓋、8はコンパレ−
タ、9は操作板、9W(、9X)、9Y、9Zは基準炊
飯線25(、第2基準炊飯線40)、基準芋煮線45、
基準だし出し線55の何れかを選択する基準調理選択ボ
タン、9a〜9gは操作板9に設けた被炊飯米の炊飯種
別に対応する演算炊飯線26〜30、35、36の選択
ボタンで、9aは研ぎ炊き、9bは旨み炊き、9cはふ
っくら炊き、9dはさらさら炊き、9eはべた付き炊
き、9fは早炊き、9gは超早炊きの各選択ボタンであ
る。
【0046】10は自動調理装置1の適所に設けたマイ
クロコンピュ−タ、10aはマイクロコンピュ−タ10
のCPU、10bはROM、10cはRAMで、このR
OM10bには水に充分浸漬した基準量の洗米(この洗
米のβ澱粉には充分水が含浸される)を、当該調理装置
1により炊飯するための基準調理線としての基準炊飯線
25が予め記憶される。10dはマイクロコンピュ−タ
10の時間カウンタ、11はトライアック、12は電源
である。
【0047】なお、ROM10bにはこの自動調理装置
1により調理される後述の基準量の第2基準炊飯線40
が、前記基準炊飯線25、基準芋煮線45及び基準だし
出し線55と同時に予め記憶され、操作板9の調理種別
選択ボタンとしての基準炊飯線選択ボタン9W、第2基
準炊飯線選択ボタン第9X、基準芋煮線選択ボタン9
Y、基準だし出し線選択ボタン9Zの何れかの操作によ
り、予め記憶させたROM10bから前記基準調理線2
5、40、45、55の何れかを呼出してRAM10c
に一旦に記憶させ、基準量の被調理食品をこれらの基準
調理線25、40、45、55の何れかに沿うように調
理する。
【0048】なお、当該自動調理装置1による調理種別
が限定される場合には前記準調理線25、40、45、
55を特定する一方、それらの選択ボタン9W〜9Zを
省略し、また、例えば、炊飯種別が特定される場合に
は、さらに前記炊飯種別選択ボタン9a〜9hの一部又
は全部を省略できる。
【0049】操作板9の基準炊飯線選択ボタン9Wの操
作(ROM10bに複数の調理基準線25、40、4
5、55等が記憶される場合)に併せて、研ぎ炊き選択
ボタン9aを操作すると、RAM10cに一旦記憶され
た基準炊飯線25の立上り帯251の50〜60℃のβ
澱粉の良吸水帯に当る262が、その立上り帯251に対
して充分緩やかに傾斜して60℃まで加熱、すなわち、
この間における前記電気ヒ−タ4の発熱量Q3をその基
準発熱量Q1の半分にして加熱した後、その発熱量を基
準加熱量Q1に戻して立上り帯251と同傾斜の立上り帯
263とし、以後の沸騰帯264及び炊き上げ帯265
前記基準炊飯線25の沸騰帯252及び炊き上げ帯253
とほぼ同様に基準加熱量Q1と1.3〜1・5Q1の強熱
量Q2で加熱する研ぎ炊き線26が、CPU10aによ
り演算され、該演算研ぎ炊き線26が前記RAM10a
に一時的に記憶され、この演算研ぎ炊き線26に沿って
当該洗米の研ぎ炊きする。
【0050】これにより、洗米の直後のβ澱粉に殆ど含
水されない洗米が、当該β澱粉の良吸水帯262の50
〜60℃の範囲を、基準炊飯線25の対応部より低発熱
量Q3で通常の約2倍長く加熱してそのβ澱粉に充分含
水させ、研ぎ炊き洗米をβ澱粉の残らない心なし御飯に
炊飯する。
【0051】旨み炊きボタン9bを操作するとROM1
0bから基準炊飯線25が呼出されてRAM10cに一
旦記憶され、その立上り帯251の45〜55℃に対応
する範囲の加熱装置4の発熱量Q3をその基準発熱量Q1
の0.5〜0.2倍にするようCPU10aにより演算
してβ澱粉の良吸水帯272の発熱量を求め、55℃以
後は前記基準炊飯線25の立上り帯251と同傾斜の基
準発熱量Q1に戻す立上り帯273、沸騰帯274、炊き
上げ帯275を基準炊飯線25の対応部の沸騰帯252
同炊き上げ帯253と同傾斜にする旨み炊き線27を演
算してRAM10cに一時的に記憶させ、当該洗米をこ
の演算旨み炊き線27に沿い、旨み度の高い炊飯をす
る。
【0052】なお、この旨み(甘み)度は澱粉に含まれ
る糖化酵素の働きにより行なわれ、この温度帯を長く維
持すれば維持する程その糖化度が増加するものの、反
面、炊飯状態におけるこの時間は30分以下にすべきも
のであるところ、この実施例によれば、当該演算炊飯線
の好ましい糖化帯としての45〜55℃の加熱帯の加熱
時間を自在に設定してコントロ−ルすることができ、ひ
いては糖化度の高い御飯の炊飯を高熱効率で行なえる。
【0053】ふっくら炊きボタン9cを操作すると、前
記基準炊飯線25からCPU10aにより、基準炊飯線
25の立上り帯251の95〜100℃範囲、すなわ
ち、α澱粉の良吸水帯90〜100℃の一部に当る95
〜100℃の範囲の発熱量Q3を基準発熱量Q1の約0.
5〜0.2倍にしたふっくら炊き線28が演算されてR
AM10cに一時的に記憶され、当該洗米がこの演算ふ
っくら炊き線28に沿って、すなわち、炊き上がり直前
のα澱粉への炊飯水の吸水が促進され、炊き上がり御飯
粒への含水量が多く、ふっくらした御飯が炊飯される。
【0054】なお、この沸騰前の含水帯の時間も長けれ
ば長い程、米粒への含水量が多くなるが、仮にこの沸騰
前の含水帯を10分以上加熱すると、御飯粒のが完全に
α澱粉化して米の形状のないお粥状になるので、この沸
騰前の含水帯の加熱時間は10分以内に設定され、係る
演算炊飯線に基づく炊飯がなされる。
【0055】さらさら炊きボタン9dを操作すると、R
OM10bから呼出された基準炊飯線25の沸騰帯25
2に対応する沸騰帯292の発熱量Q2を、前記基準発熱
量Q1の約1.2〜4倍にして炊き上掛完異させるさら
さら炊き線29がCPU10aにより演算されてRAM
10cに一時的に記憶され、この演算さらさら炊き線2
9に基づいて当該洗米をさらさら炊きする。
【0056】この演算さらさら炊き線29によれば、沸
騰帯292の発熱量Q2が基準発熱量Q1の1.3〜1.
5倍の高発熱量であるから、同沸騰帯292において内
釜3内に残る自由水が気化して上昇する際、図12
(B)に示す従来例のように御飯粒61、61・・・間
を水平方向へ屈折しながら上昇する蒸気道64のように
はならず、同図(A)の蒸気道63ないしそれに準ずる
ほぼ垂直状の蒸気道に沿って蒸散され、炊き上がり御飯
にいわゆる蟹孔状をなす、垂直状の多数の蒸気道63が
発生して、自由水及びその水蒸気のバイパスを形成する
ことになり、自由水の沸騰による御飯粒表面のα澱粉の
同自由水への溶出量が最少限になり、その結果、沸騰
帯、すなわち高温領域における加熱時間が従来例より減
少し、α澱粉の糊化が促進される前に自由水の蒸散が終
了し、さらさら炊きされる。
【0057】この自動炊飯装置1の蓋7に内釜3内の水
蒸気圧を1.2〜1.3気圧で開放する逃し弁15に設
ければ、米粒61、61・・・内に吸収されないで釜3
内、殊にその底部に残留する自由水が加熱されて気化し
た水蒸気がほぼ垂直状63に立上がり、炊き上がり御飯
内に多数のいわゆる蟹孔状の孔63、63・・・形成さ
れると共に、自由水が短時間で蒸発することにより炊き
上げ時間が減少し、ひいてはα澱粉の糊化が著しく減少
し、一層良好なさらさら炊きができる。
【0058】次に、べたつき炊きボタン9eを押すとR
OM10bから呼出されてRAM10cに一旦記憶され
た基準炊飯線25の沸騰帯252に対応する沸騰帯302
の加熱量Q4を、基準発熱量Q1の0.8〜0.5倍の弱
発熱量とするべたつき炊き線30がCPU10aにより
演算されてRAM10cに一時的に記憶され、該演算べ
たつき炊き線30に基づく炊飯により、前記沸騰帯30
2領域における自由水の蒸散時間が延び、釜3内の高い
蒸気圧が長時間継続することにより、その蒸気道の形状
が不特定になって御飯粒に繰返し衝突すること等によ
り、御飯粒まわりのα澱粉の糊化が促進されてべたつき
炊飯される。
【0059】なお、前記べたつき炊きボタン9eの選択
により、マイクロコンピュ−タ10のCPU10aから
前記逃し弁7aの弁板7cの後退を阻止するストッパ7
eが突出して同弁7aの逃し機能を停止させ、これによ
り釜3内の蒸気圧が当該炊飯装置1の設定圧力まで上昇
し、したがって、釜3内の自由水の気化による水蒸気上
昇に基づく御飯粒との衝突により御飯粒まわりのα澱粉
の糊化が促進され、べたつき炊きされる。
【0060】ふっくら、旨み炊きボタン9fを操作する
と、前記と同様にRAM10cに一旦記憶された基準炊
飯線25から、ふっくら旨み炊き線がCPU10aによ
り前記同様に演算されてRAM10cに一時的に記憶さ
れ、該ふっくら旨み線42に沿う炊飯が前記と同様にさ
れる。
【0061】早炊きボタン9gを操作すると、基準炊飯
線25がRAM10cに一時的に記憶される一方、常温
から45℃までの立上り帯251に対応する発熱量Q6
その基準発熱量Q1の2倍の高発熱量とす立上り帯351
がCPU10aにより演算され、45〜55℃範囲のβ
澱粉の良吸水帯352の発熱量Q3を基準発熱量Q1
0.5〜0.3倍にして同領域においてβ澱粉への吸水
を促進し、55〜95℃を前記高発熱量Q6で急速加熱
し、95〜100℃を0.5〜0.3Q1で緩速加熱す
る早炊き線35が演算され、RAM10cに一時的に記
憶される。
【0062】この演算早炊き線35に基づく炊飯は、β
澱粉の良吸水帯352とα澱粉の良吸水帯354におい
て、基準炊飯線25の立上り帯251の対応部の基準発
熱量Q1の0.5〜0.2倍の低発熱量Q3で長時間加熱
するから、その立上り帯351、353を高発熱量Q6
急速加熱するにもかかわらず、基準炊飯線25の炊き上
がり線253よりt35短い時間で、正常炊飯にかなり近
い早炊きができる。
【0063】超早炊きボタン9gを操作すると、RAM
10cに一時的に記憶された基準炊飯線25の立上り帯
251の常温から95℃範囲の加熱量Q6を、前記基準発
熱量Q1の2倍とする急傾斜の立ち上り帯361と、95
〜100℃のα澱粉の良吸水帯362を基準発熱量Q1
約0.3倍の低発熱量Q8で緩加熱して、β澱粉のα澱
粉化及びα澱粉への吸水促進させる超早炊き線36をC
PU10aで演算し、該演算超早炊き線36をRAM1
0cに一時的に記憶させる。
【0064】この演算超早炊き線36に基づく炊飯は、
その立上り帯361が常温から95℃まで高発熱量Q6
急速加熱した後、α澱粉の良吸水帯362における低発
熱量Q8の緩加熱が比較的長時間継続されるので、仮に
α澱粉の良吸水帯362へ到達する洗米に含水不足のβ
澱粉が残存しても、同良吸水帯362において含水が促
進される一方、同良吸水帯362における長い緩加熱間
にβ澱粉への吸水が促進され、同時にそのα澱粉化及び
同α澱粉への吸水が促進される結果、当該基準炊飯線2
5に沿う正常炊飯に近似する炊飯をその炊き上がり帯2
5よりt36短縮でき、この短縮時間t36は前記早炊き線
35の短縮時間t35のほぼ2倍になる。
【0065】251は基準炊飯線25の常温(図1では
10℃)から100℃までの立上り帯で、電気ヒ−タ4
の基準発熱量Q1による14分の加熱、252は100℃
の沸騰帯で、同基準発熱量Q1による2分程度の加熱、
253は炊き上げ帯で同基準発熱量Q1の約1.3〜1.
5倍の発熱量Q2で加熱する。
【0066】なお、この実施例においてα澱粉の良吸水
帯の上限を100℃に選択したのは、当該α澱粉の溶解
が著しく促進される炊飯水の沸騰温度直前において充分
吸水させるためであり、この上限は99℃程度に設定す
ることもできる。
【0067】この実施例によれば、基準炊飯線25の沸
騰帯252において約2分基準発熱量で加熱して洗米の
α澱粉に充分含水させた後、内釜3内に残る自由水を基
準発熱量Q1の1.3〜1.5倍の高熱量Q2で135℃
(炊き上げ帯253)まで加熱するので、内釜33内に
残る自由水の蒸散に要する加熱時間が、基準加熱量Q1
で加熱する従来例(q1)より短くなり、また、御飯粒
61、61・・・内に蟹孔状の蒸気道63に基づく無数
の孔が発生し易く、同炊き上げ帯253におけるα澱粉
の糊化量が少なく、また、仮に、当該炊飯状態における
水と米量の計量誤差や、当該米の含水量のばらつき等の
諸々の誤差に基づいて発生することになる遊水として表
われてくるこの誤差をかなり改善でき、その結果、べと
つきの少ない御飯に炊飯できる。
【0068】なお、図示しないが電気ヒ−タ4への通電
時間を減らし、例えば10%通電の弱発熱量に切換える
構成の選択により、この炊飯装置1を保温状態に切換え
て使用することもできる。また、マイクロコンピュ−タ
10による電気ヒ−タ4の発熱量の制御回路の構成自体
は前記図19、20に示す従来例とほぼ同様である。
【0069】なお、図示しないが、お粥炊き線、その他
の各種被調理食品の基準調理線をマイクロコンピュ−タ
10のROM10bに予め記憶させると共に、それらの
選択ボタンを操作板9に設けることにより、それぞれの
基準調理線を前記同様に選択し、該基準調理線に沿う前
記とほぼ同様な自動調理をする。
【0070】前記マイクロコンピュ−タ10のCPU1
0aから演算炊飯線26〜30、35、36に沿う命令
信号が発信され、該命令信号によりトライアック11を
適時ON、OFFして電気ヒ−タ4への通電量、すなわ
ち、その発熱量が制御され、基準炊飯線25又は演算炊
飯線26〜30、35、36に沿う炊飯をする。
【0071】(少量炊飯)ところで、図5(A)に示す
ような基準炊飯量P1に対応する基準炊飯線25aを備
える電気炊飯装置1の内釜3に、同基準炊飯量P1より
中、少量の洗米P2、P3をそれらとほぼ等量の炊飯水と
共に収容して炊飯すると、内釜3の温度−時間線が当該
電炊飯装置1の基準炊飯線25aより急傾斜の炊飯線2
5c、25bとなり、少量炊飯程短時間で、したがっ
て、β澱粉及びα澱粉への充分な含水前に炊飯が終了し
て心残り御飯となり、又は旨み度の低い御飯に炊飯され
る恐れがある。
【0072】(修正炊飯線)この実施例では被炊飯用洗
米量が当該電気炊飯装置1の基準炊飯量より少ない場合
には、加熱源4の発熱量をその基準発熱量Q1より少な
い発熱量Q5、すなわち、当該量の洗米(含炊飯水)を
前記基準炊飯線25に準ずる炊飯、すなわち、その炊飯
時間を前記基準炊飯線に基づく炊飯とほぼ等いし時間を
掛けて炊飯するように、前記基準炊飯線25を修正する
発熱量Q5とする修正炊飯線25AをCPU10aによ
り求めて、RAM10cに一時的に記憶させ、以後はこ
の演算された修正炊飯線25Aに基づいて当該少量洗米
を炊飯することにより、洗米のβ澱粉への充分な含水と
β澱粉の良好なα澱粉化を促進し、基準量の洗米の炊飯
とほぼ等質の炊飯をする。
【0073】修正炊飯線25Aは内釜3にその基準炊飯
量P1より少量の洗米P2又はP3(図5参照)を、ほぼ
等量の炊飯水と共に収容して炊飯を開始すると電気ヒ−
タ4により加熱され、炊飯開始から1分T1及び2分T2
経過時の内釜3の温度H3、H4が温度センサ5により検
出され、マイクロコンピ−タ10へ送信される。
【0074】検出温度H3、H4と前記基準炊飯線25の
立上り帯251の1分及び2分に対応する温度H1、H2
とをマイクロコンピ−タ10のCPU10aにより対比
して、当該炊飯量の被炊飯米を前記基準炊飯線25に沿
って炊飯するのに必要な修正発熱量Q5となるように発
熱装置4への通電量を修正した修正炊飯線25Aが演算
され、RAM10cに一時的に記憶される。
【0075】図1の1点鎖線の修正炊飯線25Aの立上
がり帯は電気ヒ−タ4の基準発熱量Q1に基づく急傾斜
の立上り帯251と、CPU10aによる修正後の緩傾
斜の接続帯25A2とからなり、同接続帯25A2の端部
は前記基準炊飯線25の立上り帯251に接続され、基
準炊飯線25の251の上半部、沸騰帯252、炊き上げ
帯253等と同形となるが、その発熱量Q5はその基準発
熱量Q1より低く形成されるのが通常である。なお、こ
の修正炊飯線25Aの立上り帯25A5の発熱量が1.
3〜1.5Q5となる。
【0076】また、前記演算研ぎ炊き線26、演算旨み
出し炊き線27の立上り帯261、271以外の立上がり
帯263、273、沸騰帯264、274、炊き上げ帯26
5、275は、前記基準炊飯線25の立上り帯251の上
部、沸騰帯252、炊き上げ帯253とほぼ同形に形成さ
れる。
【0077】(早炊き線)図11において35は早炊き
線で、この早炊き線35は操作板9の基準炊飯線選択ボ
タン9Wの操作により、マイクロコンピュ−タ10のR
OM10bから呼出した基準炊飯線25をRAM10c
に一旦記憶させる一方、早炊飯ボタン9gの操作により
同基準調理線25の立上り帯251に対応する立上り帯
351の常温から45℃及び55〜95℃範囲における
加熱源4の発熱量Q6を、その基準発熱量Q1の2倍とす
るようにCPU10aで演算し、この演算発熱量Q6
基づいて前記基準炊飯線25の立上り帯251の常温か
ら45℃範囲に即する立上り帯351と、同55〜95
℃の立上り帯353範囲を急傾斜加熱し、同45〜55
℃範囲のβ澱粉の良吸水帯352と、同95〜100℃
範囲のα澱粉の良吸水帯354との発熱量Q7を基準発熱
量Q1の0.5倍とする緩傾斜にし、また、その沸騰帯
355及び炊き上げ帯356を基準炊飯線25の沸騰帯2
2及び炊き上げ帯253とほぼ同形とする早炊き線35
をCPU10aにより演算してRAM10cに一時時的
に記憶させ、該演算早飯き線35に基づく早炊きをす
る。
【0078】この演算早炊き線35の立上り帯351
353の加熱時間は、基準炊飯線25の立上り帯251
対応部の加熱時間の約半分になるが、β澱粉及びα澱粉
の良吸水帯352、354の加熱時間が基準炊飯線25の
対応部の加熱時間の約3倍で緩加熱することにより、β
澱粉及びα澱粉の良吸水帯352、354において充分な
吸水がされるので、基準炊飯線25の炊飯時間よりt35
短時間で、基準炊飯線25による正常炊飯に近似の炊飯
をする。
【0079】なお、当然のことながら、早炊き選択ボタ
ン9gの選択に基づく演算早炊き線35の立上り帯35
1、353の発熱量Q7は、当該加熱装置4の最大発熱量
を越えられないので、仮に、同加熱装置4の基準発熱量
1がその最大発熱量となっている場合には、当該電気
炊飯器1により早炊飯できる被炊飯米量が、その基準炊
飯量より少量のもの(例えば2分の1以下)を早炊飯す
る場合だけ、前記早炊き選択ボタン9gの選択回路が機
能するように構成する。
【0080】また、図示しないが、他の研ぎ炊き、旨み
出し炊飯、ふっくら炊飯等の選択ボタン9a、9b、9
c・・・の何れかと、この早炊き選択ボタン9gとを同
時に操作すると、前記のような演算研ぎ炊き線、旨み出
し炊き線、ふっくら炊き線26〜30のそれぞれについ
て、前記演算早炊き線35に準ずる、すなわち、前記演
算炊飯線26〜30の立上り帯261〜301、263
303を急角度で立上がらせるそれぞれの演算早炊き線
がCPU10aにより演算され、RAM10cに一時的
に記憶されて、対応する早炊きが前記と同様にされる。
【0081】(超早炊き線)36は超早炊き線で、超早
炊きボタン9hの操作により前記RAM10cに一時的
に記憶された基準炊飯線25の立上り帯251の常温か
ら95℃範囲361における加熱源4の発熱量を、その
基準発熱量Q1の2倍の発熱量Q6、95〜100℃範囲
362の発熱量を基準発熱量Q1の0.3倍のQ8とする
一方、沸騰帯363及び炊き上げ帯364を基準炊飯線2
5の対応部に準ずる形状にする演算がCPU10aでさ
れ、この演算超早炊き線36をRAM10cに一時的に
記憶させて洗米の超早炊きをする。
【0082】この超早炊き線36は前記早炊き線35に
おけるβ澱粉の良吸水帯352の角度をその立上り帯3
1の角度に併せると共に、その95〜100℃のβ澱
粉352及びα澱粉の良吸水帯354を緩傾斜にしたもの
に当り、この超早炊き線36の立上り帯351の発熱量
7をその基準発熱量Q1の2倍で急速加熱する一方、そ
のα澱粉の良吸水帯354に当る362の発熱量Q8を基
準発熱量Q1の約0.3〜0.2の緩加熱にしたので、
この超早炊き線36により基準炊飯線25より短縮され
る炊飯時間t36は、前記早炊き線35による短縮時間t
35より大きくなり、しかも、前者とほぼ同様にかなり良
好な炊飯をする。
【0083】上述の自動炊飯装置1の電気ヒ−タ4は、
図13に略示するようにガス管71にガス栓72の開口
73に対する回転体74の開口75を一致させる全開、
すなわちその発熱量を基準発熱量Q1の2倍とする全開
の同図(A)、開口73を半開させる基準発熱量Q1
同図(B)、発熱量0の同図(C)又はそれらの中間位
置へのコントロ−ルを、前記マイクロコンピュ−タ10
のCPU10aから発信される基準調理線25又は演算
調理線25A、26〜30、35、36等に沿う発熱量
に即するように、例えば、ステッピングモ−タ等の適宜
手段でガス流量を調整可能にしたガス炊飯器70に変え
ることができ、この場合にも前記と同様に各種炊飯を行
なえる。
【0084】なお、図13に示すガス栓72付きガス炊
飯器(自動調理装置)の変形例は、後述の第2〜第4実
施例に自動調理装置1にそのまま適用できることはいう
までもない。
【0085】(第2実施例)図14はこの発明に係る食
品の自動調理装置の第2実施例の要部をなす第2基準炊
飯線40の模式説明図で、この第2基準炊飯線40は前
記基準炊飯線25の立上がり帯251の50〜60℃範
囲のβ澱粉の良吸水帯402の発熱量Q3を、その基準発
熱量Q1の0.5〜0.2倍にして同部を緩加熱するも
のに当り、これは前記演算研ぎ炊き線26とぼぼ同形
で、その作用もほぼ同様である。
【0086】41は第2修正炊飯線で、この第2修正炊
飯線41はマイクロコンピュ−タ10のROM10bに
第2基準炊飯線40を記憶させた自動炊飯装置1によ
り、その基準炊飯量より少量炊きする際、炊飯開始直後
の2点T1、T2の釜3の検出温度H3、H4と第2基準炊
飯線40の立上り部401の対応部の温度H1、H2との
CPU10aによる対比を介して、当該量の被炊飯米を
前記第2炊飯線40に沿って炊飯するのに必要な修正発
熱量Q5が演算され、該修正発熱量Q5に基づく第2修正
炊飯線41がRAM10cに一時的に記憶され、該第2
修正炊飯線41に基づいて当該量の洗米の以後の炊飯が
される。
【0087】42は前記第2基準炊飯線40の40〜6
0℃範囲のβ澱粉の良糖化帯と良吸水帯を発熱量Q3
基準発熱量Q1の0.5〜0.2倍にしたふっくら炊き
線で、操作板9のふっくら炊きボタン9iの操作によ
り、このβ澱粉の良糖化、吸水帯422のあるふっくら
炊き線42がCPU10aにより演算され、RAM10
cに一時的に記憶され、該ふっくら炊き線42に沿う炊
飯がされる。
【0088】43及び44は第2基準炊飯線40のα澱
粉の良吸水帯の一部434の95〜100℃と、同α澱
粉の良吸水帯の全部444の90〜100℃4範囲との発
熱量Q3を基準発熱量Q1の0.5〜0.2倍にした第2
ふっくら炊き線及びふっくら旨み炊き線で、何れも操作
板9の第2ふっくら炊きボタン9j又はふっくら旨み炊
きボタン9kの操作により、前記RAM10cに一時的
に記憶された第2基準炊飯線40からCPU10aによ
り演算されてRAM10cに一時的に記憶され、該演算
第2ふっくら炊き線43又はふっくら旨み炊き線44、
すなわち、α澱粉の良吸水帯90〜100℃の一部43
4又は全部444を前記基準発熱量Q1より低発熱量Q3
緩加熱、炊飯することにより、第2基準炊飯線40に基
づく炊飯より一層ふっくらし又はふっくらすると共に旨
み度の高い炊飯する。
【0089】40Dは操作板9の第2早炊きボタン9l
の操作により、RAM10cに一旦記憶された第2基準
炊き線40からCPU10aにより前記と同様に演算さ
れ、前記RAM10cに一時的に記憶される第2早炊き
線で、この第2早炊き線40Dの立上り帯40D1、4
0D3の発熱量Q6は前記基準発熱量Q1の2倍に設定さ
れ、そのα澱粉の良吸水帯40D2の発熱量Q7を基準発
熱量Q1の0.3〜0.2倍とし、前記立上り帯40D1
の加熱時間が第2基準炊飯線40の立上り帯401、4
3の約半分にする一方、β澱粉の良含水帯402におけ
る緩加熱によりβ澱粉へ充分吸水して、かなり高品質の
御飯を早炊きする。
【0090】なお、この第2早炊き線40Dの沸騰帯4
0D4及び炊き上げ帯40D5は前記第2基準炊飯線40
の沸騰帯404及び炊き上げ帯405とほぼ同様であり、
また、その他の構成及び作用は第2基準炊飯線40とほ
ぼ同様である。
【0091】(第3実施例)図15はこの発明に係る食
品の自動調理装置の第3実施例の要部をなす基準芋煮線
45の模式説明図、図16はその発熱量−時間線の本発
明の第3実施例(A)及び従来例(B)の模式説明図で
ある。
【0092】この基準芋煮装置は、前記図3、4に示し
た電気炊飯器1の釜本体2に内釜3又は同内釜3に代え
て調理鍋3aを挿入すると、異形釜検出片2aによる調
理鍋3aの異形釜検出片2a又は異形釜炊飯ボタン(図
示省略)の操作信号により、マイクロコンピュ−タ10
の記憶部10bに予め記憶された基準調理線としての基
準芋煮線45が呼出されて一旦RAM10cに記憶さ
れ、該基準芋煮線35に沿う芋煮をする。
【0093】基準芋煮線45は常温の10℃(図15)
〜40℃の立上り帯451と50〜90℃の立上り帯4
3とを、電気ヒ−タ4の基準発熱量Q1で約4分と5分
加熱し、芋のβ澱粉の良糖化帯452の40〜50℃範
囲とβ澱粉の良α澱粉化帯354の90〜100℃範囲
とを、基準発熱量Q1の0.5〜0.2倍の発熱量Q3
約10分と3分緩やかな温度勾配で加熱し、その沸騰帯
455を基準発熱量Q1の0.5〜0.2倍の発熱量Q3
で約1分加熱するように構成する。
【0094】この基準芋煮線45の立上り帯451と4
3は従来例の芋煮線17の立上り帯171とは同傾斜で
それぞれの対応部と共通するが、芋のβ澱粉の良糖化帯
452を従来例の芋煮線17の対応部が約1分で通過す
るの対して、その10倍の10分かけて充分糖化させる
ように加熱する共に、β澱粉の良α澱粉化帯の90〜1
00℃範囲を、従来芋煮線17の対応部の1分の3倍の
3分かけて加熱することにより同β澱粉のα澱粉化が促
進され、しかも、このβ澱粉のα澱粉化が当該調理水の
沸騰直前の90〜100℃範囲ですることにより、従来
例のように沸騰する調理水が芋まわりのα澱粉化したも
のへの衝突による形くずれ促進の恐れのない芋煮がで
き、また、加熱領域の大半を占めるβ澱粉の良糖化帯4
2及びβ澱粉の良α澱粉化帯、α澱粉の良吸水帯454
における発熱量Q3を、何れも基準発熱量Q1の約0.5
〜0.2倍にしたことにより、高熱効率の芋煮ができ
る。
【0095】調理鍋3aでその基準調理量より少量の芋
煮をする場合は、その基準芋煮線45が以下のように、
前記基準炊飯線25の修正炊飯線25Aへの修正要領と
ほぼ同要領で修正した修正芋煮線46に沿う芋煮をす
る。
【0096】(修正芋煮線)図15においてH3、H
4は、調理鍋3a又は内釜3に基準調理量より少量の芋
とその調理水を収容した後、操作板9の芋煮ボタン9Y
の操作による芋煮開始から少時間離間する2点のT
1(1分)、T2(2分)経過後の調理鍋3aの温度セン
サ5による検出温度である。
【0097】この検出温度H3、H4とマイクロコンピュ
−タ10のROM10bに予め記憶された基準芋煮線4
5の立上り帯451の対応部の温度H1、H2とのCPU
10aによる対比を介して、当該調理量の芋を基準芋煮
線45に沿って芋煮するのに必要な加熱装置4の発熱量
5、したがって、電気ヒ−タ4への通電時間がCPU
10aにより演算され、この演算修正発熱量Q5に対応
する修正芋煮線46をCPU10aにより求めて該修正
芋煮線46をRAM10cに一時的に記憶させ、当該量
の芋を修正芋煮線46に沿って芋煮する。
【0098】修正芋煮線46の40〜100℃範囲は、
基準芋煮線45の452〜455と共通であり、以後はこ
の修正芋煮線46がCPU10aによりRAM10cか
ら呼出されて電気ヒ−タ4への通電量を制御する芋煮を
する。なお、この修正芋煮線46の良糖化帯463の発
熱量Q9は修正発熱量Q5の約0.3〜0.2倍となる。
【0099】この修正芋煮線46によれば、当該調理鍋
3a又は内釜3の基準芋煮量より少量の芋煮をする場
合、そのβ澱粉への良糖化帯463としての40℃〜5
0℃範囲の加熱時間を従来例の芋煮線17の対応する温
度範囲における加熱時間1分の約10倍の10分(図1
6参照)加熱することにより、芋量の多少にかかわらず
旨み度の高い芋煮がされる。
【0100】47は操作板9の図示しない操作ボタンに
より選択する、旨み度が高く形くずれの少ない芋煮をす
る演算芋煮線で、β澱粉の良α澱粉化帯465の90〜
100℃の加熱時間を、従来例の同部の加熱時間1分の
約3倍とするよう、その発熱量Q7を隠準発熱量Q1
0.3〜0.2倍したもので、その演算手法等は前記実
施例とほぼ同様である。
【0101】48は演算早芋煮線で、β澱粉への良糖化
帯482としての40℃〜50℃の発熱量Q3を基準発熱
量Q1の0.5〜0.2倍にする一方、その立上り帯4
1、483の発熱量Q6を基準発熱量Q1の2倍とし、同
部の加熱時間を約半分に短縮して旨み度が高い芋煮を短
時間でするもので、この演算早芋煮線48の演算手法等
は前記とほぼ同様である。
【0102】(第4実施例)図17はこの発明に係る食
品の自動調理装置の第3実施例の要部をなす、基準だし
出し線55と、低温、高温だし出し線57、58との模
式説明図、図18は基準だし出し線55に対応する加熱
源4の発熱量−時間線の模式説明図で、両図では従来例
のだし出し線18を併せて略示する。
【0103】55はこの自動調理装置1による基準量の
被だし出し材の基準だし出し線、551は基準だし出し
線55の常温から50℃までの立上り帯で、基準発熱量
1で約7分加熱する。552は基準だし出し線55の5
0〜60℃の良だし出し帯で、その発熱量Q3を基準発
熱量Q1の0.5〜0.2倍として約8分加熱する。5
3は60〜100℃の立上り帯で、従来例のだし出し
線18の立上り帯181の対応部と同傾斜となる基準発
熱量Q1でそれとほぼ等時間加熱する。
【0104】この基準だし出し線55の良だし出し帯5
2の発熱量Q3は加熱源4の基準発熱量Q1の0.5〜
0.2倍で、その加熱時間は従来例の4倍の8分である
から、良だし出し帯552が高熱効率で長時間加熱さ
れ、充分なだし出しをする。
【0105】(修正だし出し線)56は修正だし出し線
で、この調理装置1によりその基準だし出し量より少量
のだし出し材からだし出しをすると、だし出し開始点か
ら短時間離間する2点、例えば1分(T1)と2分
(T2)後の内釜3の温度センサ5による検出温度H3
4と基準だし出し線55の立上り帯551の対応温度H
1、H2とのマイクロコンピュ−タ10による対比を介し
て、当該だし出し材を基準だし出し線55に沿うように
だし出しするの必要な加熱源4の修正発熱量Q5が演算
され、該演算修正発熱量Q5に対応する修正だし出し線
56を求めてRAM10cに一時的に記憶させ、以後は
この修正だし出し線56に沿うだし出しをする。
【0106】なお、図17では修正だし出し線56の良
だしだし帯592の発熱量Q5を、その基準発熱量Q1
約半分にする例を示したが、当該だし出し材の多少によ
り、電気ヒ−タ4の発熱量Q5が変化することは当然
で、その都度その演算がCPU10aによりなされ、修
正だし出し線56の接続帯562の勾配が変化するが、
何れの修正だし出し線56の接続帯(修正部)562
基準だし出し線55の立上り帯551の中央より下側
(同図)に接続され、その後のだし出しが前記基準だし
出し線55の対応部552、553、554に沿う563
564、565、566となるように演算され、その発熱
量Qは修正発熱量Q5、0.5〜0.2Q5、Q5とな
り、被だし出し材量の多少にかかわらず均質、良好なだ
し出をする。
【0107】(低温、高温だし出し線)操作板9上のだ
し出し選択ボタン9Zと低温だし出しボタン9oを操作
すると、ROM10bから呼出された基準だし出し線5
5がRAM10cに一旦記憶された後、その良だし出し
帯552の50〜60℃を40〜50℃に変える低温の
良だし出し帯572を含む低温だし出し線57がCPU
10aにより演算されてRAM10cに一時的に記憶さ
れ、該演算低温だし出し線57に沿うだし出しが前記と
ほぼ同様にされる。なお、演算高温だし出し線58は、
その良好なだし出し帯582の温度範囲が60〜75℃
である外は、前記低算低温だし出し線57とほぼ同様で
ある。
【0108】演算低温、高温だし出し線57、58の良
だし出し帯572、582の前後の立上り帯571、5
1、573、583は基準だし出し線55の立上り帯5
1又はその延長線に沿うように接続される。この低
温、高温だし出し線57、58の作用は、その良だし出
し帯572、582の温度範囲が基準だし出し線55の良
だし出し帯552の温度範囲と異なる外は、基準だし出
し線55とほぼ同様である。
【0109】なお、良だし出し帯の温度範囲が前示例と
は異なるだし出し材については、対応する温度範囲に良
だし出し帯を配するように基準だし出し線55を変換さ
せる選択ボタン(図示省略)を設け、同選択ボタンの操
作に応じて前記RAM10cに仮に記憶される基準だし
出し線55の良だし出し帯を他の温度範囲に移動させる
ようCPU10aで演算して、マイクロコンピュ−タ1
0のROM10bに一時的に記憶させることにより、前
記とほぼ同様な高熱効率のだし出しをする。
【0110】59は早だし出線で、この早だし出し線5
9は操作板9上の早だし出しボタン9qの操作により、
ROM10bに予め記憶した基準だし出し線55を呼出
して一旦RAM10cに記憶させた後、CPU10aに
より前記ほぼ同様な演算をして同に早だし出し線59を
求めてRAM10cに一時的に記憶させる。
【0111】この早だし出線59はの立上がり帯5
1、593の発熱量Q6は基準発熱量Q1の2倍で、同部
の加熱時間を基準だし出し線55の立上り帯551、5
3の合計値のほぼ半分にしたものに当るが、その良だ
し出帯592の加熱量及び加熱時間が基準だし出し線5
5の対応部とほぼ等長であるから、かなり良好な早だし
出しを行なえる。
【0112】なお、上記の説明では前記マイクロコンピ
ュ−タ10のROM10bに記憶させた基準炊飯線2
5、第2基準炊飯線40、基準芋煮線45、基準だし出
し線55等の何れかを、操作板9上の調理種別線選択ボ
タン9W〜9Zにより選択する例を示したが、前記内釜
3ないし調理鍋3aによる調理種別が特定ないし制限さ
れる場合には、当該調理に対応する基準調理線のみ又は
それらの内の一部の基準調理線のみを同ROM10bに
予め記憶させ、操作板9に設ける基準調理線選択ボタン
9W〜9Zの全部又は一部を省略し、また、選択ボタン
9a〜9qも対応するものだけを設ける構成とすること
もできる。
【0113】この自動調理装置1の加熱源としての電気
ヒ−タ4は、その発熱量をマイクロコンピュ−タ10に
よりコントロ−ルできる限り、図13に例示するガス
(炊飯器70)その他の熱源に代えても、前記とほぼ同
様な食品の自動調理のできるものを得られる。
【0114】(発明の効果)この発明は、前記のような
構成を有し、作用をするから、次のような効果が得られ
る。
【0115】(1) 自動調理装置のマイクロコンピュ
−タのROM10bに予め記憶させた基準調理線25、
40、45、55に基づいて被調理食品の調理を自動的
に行なえる外、被調理食品の調理初期の短時間離間する
2点T3、T4における釜3、3aの検出温度H3、H
4と、マイクロコンピュ−タ10のROM10bに予め
記憶した基準調理線25、40、45、55の立上り帯
251、401、451、551対応温度H1、H2とのマイ
クロコンピュ−タ10のCPU10aによる対比を介し
て、当該量の被調理食品の以後の調理を前記基準調理線
25、40、45、55に沿って調理するのに必要な発
熱量Q5を演算して求めた修正調理線25A、41、4
6、56をマイクロコンピュ−タ10のRAM10cに
一時的に記憶させ、当該被調理食品の以後の調理を該演
算修正調理線25A、41、46、56に基づいてする
から、被調理食品の調理量の多少にかかわらず、その調
理時間を含めて前記基準調理線25、40、45、55
に沿う調理、ひいては高品質の調理を高熱効率で行なえ
る外、従来例のように被調理食品の重量センサを設ける
必要がないから相応のコストメリットがある。
【0116】(2) 炊飯選択ボタン9Wによる基準炊
飯線25の選択と研ぎ炊き又は旨み炊きボタン9a又は
9bの選択、若しくは第2炊飯選択ボタン9Xによる第
2基準炊飯線40の選択により、洗米のβ澱粉の良吸水
帯262又は良吸水帯又は良糖化帯402、422の約4
0℃〜60℃範囲の発熱量Q3を、その基準発熱量Q1
0.5〜0.2倍の低発熱量にすると共に、同部を従来
例の対応部の加熱時間より充分長く加熱するので、β澱
粉への含水率0%ないしそれに近い洗米を、心残りがな
く、旨み度の高い御飯に炊飯できる。
【0117】(3) 炊飯選択ボタン9Wによる基準炊
飯線25の選択とふっくら炊きボタン9cによるふっく
ら炊飯線28の選択、若しくは第2炊飯選択ボタン9X
による第2基準炊飯線40の選択と、選択ボタン9i又
は9jによる第2ふっくら炊飯線43、44の何れかの
選択により、90℃〜100℃のβ澱粉の良α澱粉化帯
及びα澱粉の良吸水帯282、若しくは434、444
発熱量Q3を、基準発熱量Q1の0.5〜0.2倍の低発
熱量に演算して緩加熱するから、従来例より糖化度が高
く嵩高な炊飯を行なえ、ひいては、比較的低品質の、い
わゆる外地産米についても、旨味度が高く、普通品種米
に近似する御飯に炊飯できる。
【0118】(4) 基準炊飯線25若しくは第2基準
炊飯線40の選択に基づく洗米の炊飯により、炊き上が
り御飯粒内へ充分な保水がなされる一方、炊飯終了時に
炊飯釜3、3a内に残留する自由水が著しく減少するか
ら、α澱粉の糊化の進行の早い炊飯終期の炊き上げ帯の
加熱時間が減少すると共に、御飯粒まわりのα澱粉の糊
化量が減少し、また、炊き上がり御飯粒まわりに形成さ
れる弾性膜部の破壊が少なく、御飯粒内に吸収された水
分の発散が同弾性膜部により長時間に旦って抑制され、
β澱粉への復帰に時間がかかり、長時間に旦って炊きた
て状態を維持でき、しかも、炊き上がった御飯粒がα澱
粉の糊化によりそのまわりに形成された弾性の高い厚肉
膜で被覆されることにより御飯粒が起立することと相俟
って、従来の炊飯手法による等量米の炊き上がり御飯嵩
に比べて、その嵩が約5〜15%増加する。
【0119】(5) 自動炊飯装置1の蓋7の適所に当
該蓋7の開放圧より低い約1.2〜1.3気圧で開放す
る逃し弁7aを設けると共に、前記操作板9のべた炊き
ボタン9eの操作に応じて前記逃し弁15の弁板7c後
退を阻止するストッパ7e等の当該逃し弁7aの開放阻
止手段を設ければ、充分なべたつき炊きを行なえる外、
他の種別の炊飯状態、殊にその沸騰帯及び炊き上げ帯に
おける釜3、3a内の蒸気圧を従来例より低くなること
により、釜3、3a内蒸気の飛散が促進され、ひいては
炊き上がり御飯への無数の垂直状蒸気道63、すなわ
ち、いわゆる蟹孔が多数発生することになり、一層良質
の御飯を炊飯できる。
【0120】(6) 芋煮ボタン9Yにより基準芋煮線
45を選択することにより、β澱粉の良糖化帯452
基準発熱量Q1の0.5〜0.2倍の低発熱量Q4で長時
間加熱して芋煮をするから、従来の芋煮手法に比べて格
別長時間加熱することなく、しかも高熱効率で旨み度の
高い芋煮を行なえる。
【0121】(7) 芋煮選択ボタン9Yによる基準芋
煮線45の選択に併せて、選択ボタン9lにより芋煮線
47を選択すれば、90〜100℃の芋のβ澱粉の良好
なα澱粉化帯474の発熱量Q4が基準発熱量Q1の0.
5〜0.2倍の低発熱量で緩加熱され、従来手法のよう
に調理水の沸騰に基づく芋まわりのα澱粉の形くずれを
招く恐れがなく、しかも旨み度が高い芋煮ができる。
【0122】(8) だし出し選択ボタン9Zにより基
準だし出線を選択すると、50〜60℃の良だし出し帯
552が基準発熱量Q1の0.5〜0.2倍の弱発熱量Q
4で長時間加熱してだし出しするから、従来手法に比べ
て格別長い加熱時間を要することなく、しかも高熱効率
で良好なだし出しを行なえる。
【0123】(9) マイクロコンピュ−タ10のRO
M10bに予め記憶させた基準だし出し線45をその選
択ボタン9Zの操作にRAM10cに一旦記憶させるこ
とにより、基準量の被だし出し材から効率的なだし出し
を行なえる外、操作板9に設けた低温又は高温だし出し
ボタン の良だし出し帯572、582を備える低温、高
温だし出し線57、58を、 低温、高温だし出しボタ
ン 9o、9p若しくは早だし出しボタン9qの操作に
より、低温又は高温だし出し線57、58若しくは早だ
じ出し線59をCPU10aにより演算してRAM10
cに一旦記憶させ、当該だし出し材に沿う良だし出し帯
の発熱量Q3を基準発熱量Q1の0.5〜0.2倍の低発
熱量で長時間かけてだし出しし、又は必要に応じて良だ
し出し帯592を、基準発熱量Q1の約0.5〜0.2倍
の低発熱量Q4で長時間かけて良好なだし出しをする一
方、その立上り帯491、493の加熱量Q8を基準発熱
量Q1の約2倍にして急速加することにより、被だし出
し材の良だし出し性に即するだし出しを、低温、高温だ
し出ボタン9o、9p、早だし出しボタン9q等の選択
により、高熱効率で行なえる。
【0124】(10) 調理種別選択ボタン9W〜9Z
の何れかと、早調理又は超早調理ボタン9g、9h、9
l、9n、9q等の何れかとの同時選択により、マイク
ロコンピュ−タ10のROM10bに予め記憶させた基
準炊飯線25からCPU10aにより演算された演算早
炊き線35、超早炊き線36、若しくは第2基準炊飯線
40又は基準芋煮線45のβ澱粉の良糖化帯、又はβ澱
粉の良吸水帯352、362、40D2、482或いは基準
だし出し線59の良だし出し帯592を除く、それらの
立上り帯351、361、40D1、481、591;3
3、363、40D3、483、593等の発熱量Q8を、
当該加熱装置4の基準発熱量Q1のほぼ2倍にする早調
理線35、36、40D、48、59をマイクロコンピ
ュ−タ10のCPU10aにより演算してRAM10c
に一時的に記憶させ、当該被調理食品を当該早調理線3
5、36、40D、48、59に基づいて早調理するか
ら、食品の調理品質の低下を招く恐れなく、しかも高熱
効率で迅速な炊飯、芋煮、だし出し等の調理を、格別の
調整を要することなく行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る食品の自動調理装置の第1実
施例の要部をなす基準炊飯線の模式説明図である。
【図2】 この発明の第1実施例の基準炊飯線の各調理
帯における加熱量と時間関係の模式説明図である。
【図3】 この発明に係る食品の自動調理装置の第1実
施例の電気釜の一部を切除して示す要部の模式説明図で
ある。
【図4】 この発明の実施例の電気釜の加熱源の作動状
態の模式説明図である。
【図5】 この発明の実施例の電気釜により異なる炊飯
量と炊飯時間関係の模式説明図である。
【図6】 含水度0%と100%のβ澱粉の被調理食品
をこの発明の食品の自動調理装置の主な調理線と、従来
例の電気釜により調理した場合における調理食品への心
残りの有無、調理過程におけるふきこぼれの有無、糊化
度の多格、形くずれの有無等の概略の対比説明図であ
る。
【図7】 β澱粉の含水度−時間線の模式説明図であ
る。
【図8】 α澱粉の糊化度−温度線の模式説明図であ
る。
【図9】 β澱粉の糖化度線の模式説明図である。
【図10】 炊飯釜の底部と、頂部及び中央部(最遅延
部)の温度上昇の遅延状態の模式説明図である。
【図11】 本発明の食品の早炊飯線及び超早炊飯線を
基準炊飯線と対比して略示する模式説明図である。
【図12】 本発明に係る食品の自動調理装置の第1実
施例の沸騰状態における炊飯釜及び従来例の炊飯釜の同
様な状態における模式縦断説明図である。
【図13】 本発明に係る食品の自動調理装置の第1実
施例の変形例として、その加熱源をガスとする場合にお
けるガス線の開示変更による発熱量の調節要領の模式横
断説明図である。
【図14】 この発明に係る食品の自動調理装置の第2
実施例の要部をなす第2基準炊飯線の模式説明図であ
る。
【図15】 この発明に係る食品の自動調理装置の第3
実施例の要部をなす基準芋煮線の模式説明図である。
【図16】 前記基準芋煮線の各調理帯における加熱量
−時間線の模式説明図である。
【図17】 この発明に係る食品の自動調理装置の第4
実施例に係る基準だし出し線の模式説明図である。
【図18】 前記基準だし出し線の各だし出し帯毎の加
熱量−時間線の模式説明図である。
【図19】 従来の電気炊飯器の一部を縦断して示す模
式縦断説明図である。
【図20】 従来の電気炊飯器の制御回路の模式説明図
である。
【符号の説明】
1……電気炊飯器(自動調理装置) 2……釜本体 2a……異形釜検出片 3……内釜 3a……調理鍋 4……電気ヒ−タ 5……温度センサ 6……重量センサ 7……蓋 7a……逃し弁(水蒸気) 7b……ばね 7c……弁板 7d……穴 7e……ストッパ 8……コンパレ−タ 9……操作板 9a……研ぎ炊き選択ボタン 9b……旨み出し炊き選択ボタン 9c……ふっくら炊き選択ボタン 9d……さらさら炊き選択ボタン 9e……べたつき炊き選択ボタン 9f……ふっくら・旨み炊き選択ボタン 9g……早炊き(早調理)選択ボタン 9h……超早炊き選択ボタン 9i……第2旨み炊き選択ボタン 9j……第2ふっくら炊き選択ボタン 9k……第2ふっくら旨み炊き選択ボタン 9l……第2早炊き選択ボタン 9m……旨芋煮選択ボタン 9n……早芋煮選択ボタン 9o……低温だし出し選択ボタン 9p……高温だし出し選択ボタン 9q……早だし出し選択ボタン 9t……炊飯選択ボタン(従来例) 9u……保温選択ボタン(従来例) 9v……お粥炊きボタン(従来例) 9W……炊飯選択ボタン 9X……第2炊飯選択ボタン 9Y……芋煮選択ボタン 9Z……だし出し選択ボタン 10……マイクロコンピュ−タ 10a……CPU 10b……ROM 10c……RAM 10d……時間カウンタ 11……トライアック 12……電源(交流) 15……炊飯線(98.5℃炊飯:従来例) 16……炊飯線(100℃炊飯:従来例) 17……芋煮線(従来例) 18……だし出し線(従来例) 25……基準炊飯線(釜底部) 25A……修正炊飯線 25A2……接続帯 25(A)……基準炊飯線(釜底部) 25(B)……基準炊飯線(釜頂部) 25(C)……基準炊飯線(釜中央部) 25a……基準量炊飯線 25b……中量炊飯線 25c……少量炊飯線 26〜30、35、36……演算炊飯線 251〜301、351、361、451、461……立上り
帯 252、264、274、283、292、302……沸騰帯 253、25A5、265、275、284、293、303
……炊き上げ帯 26……研ぎ炊き線 262、352、452、……β澱粉良糖化帯 2621……β澱粉良含水帯 2622……β澱粉良糖化帯 263、273、353、453、553……立上り帯 264、2741、344、324、554……β澱粉の良α
澱粉化帯及びα澱粉の良吸水帯 266、276、316、326、556……炊き上げ帯 27……旨み出し炊き線 274……27の立上り帯 28……ふっくら炊き線 282、354、362、454、465……α澱粉良吸水
帯 29……さらさら炊き線 30……べたつき炊き線 35……早炊き線 36……超早炊き線 40……第2基準炊飯線 401、403……第2基準炊飯線40の立上り帯(常温
〜50℃) 402……β澱粉良吸水帯(50〜60℃) 404、415、424、435、445……沸騰帯 40D……修正第2炊飯線 41……修正第2炊飯線 42……第2旨み出し炊き線 422……β澱粉良糖化、含水帯 43、44……第2ふっくら炊き線 433……α澱粉良吸水帯 444……β澱粉の良α澱粉化帯兼α澱粉の良吸水帯 45……基準芋煮線 452……良旨み帯(40〜50℃) 454……β澱粉の良α澱粉化帯及びα澱粉の良吸水帯
(90〜100℃) 455、466、474、484、554、574、584
594……沸騰帯 46……修正芋煮線 462……修正芋煮線46の修正部(接続部) 471、481、551、561、571、581、591
…立上り帯 473、483、553、573、583、593……立上り
帯 48……早芋煮線 55……基準だし出し線 552……基準だし出し線55の良だし出し帯(50〜
60℃) 56……修正だし出し線 562……修正だし出し線46の修正部(接続部) 57……低温だし出し線 572……低温だし出し線57の良だし出し帯(40〜
50℃) 58……高温だし出し線 582……高温だし出し線58の良だし出し帯(60〜
75℃) 59……早だし出し線 592……早だし出し線59の良だし出し帯(50〜6
0℃) 61……米粒 63、64……水蒸気通路(蟹孔) 70……ガス炊飯器(自動炊飯装置) 71……ガス管 72……ガス栓(固定側) 73……ガス栓開口(固定側) 74……ガス栓(回転体) 75……ガス栓開口(回転体側) H1……基準調理線25、40、45、55の調理開始
1分経過後温度(℃) H2……基準調理線25、40、45、55の調理開始
2分経過後温度(℃) H3……25A、41、46、56の調理開始1分経過
後の釜3温度(℃) H4……25A、41、46、56の調理開始2分経過
後の釜3温度(℃) T0……調理開始時間 T1、t1……調理開始後経過時間(1分) T2、t2……調理開始後経過時間(2分) P1、P2、P3……基準量、中量、少量の被炊飯米 Q1……加熱装置4の基準発熱量 Q2……炊き上げ帯の発熱量(≒1.2〜4Q1) Q3……β澱粉の吸水帯、良糖化帯、良だし出し帯等の
発熱量(≒0.5〜0.2Q1) Q4……べたつき炊飯線30の沸騰帯302の弱発熱量
(≒0.8〜0.5Q1) Q5……被調理材の調理量に対応する修正発熱量 Q6……早調理線35、36、40D、48、59の立
上り帯351、40D1、481、551;40D3、4
3、593の高発熱量(≒2Q1) Q7……早炊飯線の低加熱量(≒0.5Q1) Q8……超早炊飯線の低加熱量(≒0.5Q1) Q9……修正調理線の低発熱量(≒0.3Q5) q、q1、q2、q3……加熱源の発熱量(従来例)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロコンピュ−タ10のROM10
    bに予め記憶させた当該自動調理装置1による1つ又は
    複数の基準調理線25、40、45、55の何れかを、
    操作板9の調理種別選択ボタン9W〜9Zにより選択し
    て調理する食品の自動調理装置1において、当該自動調
    理装置1による調理開始直後の短時間離間する2点
    1、T2における釜3、3aの検出温度H3、H4と、前
    記基準調理線25、40、45、55の立上り帯2
    1、401、451、551の対応温度H1、H2とのCP
    U10aによる対比を介して、当該調理量の被調理食品
    の前記基準調理線25、40、45、55に即する調理
    に必要な修正発熱量Q5の修正調理線25A、41、4
    6、56を同CPU10aにより演算してRAM10c
    に一時的に記憶させ、該修正調理線25A、41、4
    6、56に基づいて当該調理量の被調理食品の以後の調
    理をすることを特徴とする食品の自動調理装置。
  2. 【請求項2】 マイクロコンピュ−タ10のROM10
    bに当該自動調理装置1による第2基準炊飯線40、基
    準芋煮線45、基準だし出線55等の1つ又は複数を予
    め記憶させ、該基準調理線40、45、55の何れかを
    操作板9の調理種別選択ボタン9X〜9Zにより選択し
    て調理する食品の自動調理装置1において、前記第2基
    準炊飯線40のβ澱粉の良吸水帯402、基準芋煮線4
    5のβ澱粉の良糖化帯452、基準だし出し線55の良
    だし出し帯552の各発熱量Q3を、それぞれの基準調理
    線40、45、55の立上り帯401、451、551
    び又は403、453、553の基準発熱量Q1のほぼ0.
    8〜0.1倍にしたことを特徴とする請求項1記載の食
    品の自動調理装置。
  3. 【請求項3】 マイクロコンピュ−タ10のROM10
    bに予め記憶させた前記基準炊飯線25及び又は第2基
    準炊飯線40の何れかを、調理種別選択ボタン9W又は
    9Xにより選択して洗米を炊飯する食品の自動調理装置
    において、当該自動調理装置1の操作板9に研ぎ炊き、
    旨み炊き、ふっくら炊き、ふっくら・旨み炊き、さらさ
    ら炊き、べたつき炊き、早炊き、超早炊き等の炊飯種別
    選択ボタン9a〜9h;9i〜9lを1つ又は複数設
    け、前記調理種別選択ボタン9W、9Xにより前記RO
    M10bから基準炊飯線25又は第2基準炊飯線40の
    何れかを呼出してRAM10cに一旦記憶させた後、前
    記炊飯種別選択ボタン9a〜9h;9i〜9lの何れか
    の操作により、前記基準炊飯線25、第2基準炊飯線4
    0から前記CPU10aにより当該炊飯種別選択ボタン
    9a〜9h;9i〜9lに対応する研ぎ炊き、旨み炊
    き、ふっくら炊き、ふっくら・旨み炊き、さらさら炊
    き、べたつき炊き、早炊き、超早炊き等の各種炊飯線2
    6〜30、35、36;42〜44、40D等を演算し
    て前記RAM10cに一時的に記憶させ、該演算炊飯線
    26〜30、35、36;42〜44、40Dの何れか
    に基づいて当該種別の炊飯をすることを特徴とする請求
    項1又は2記載の食品の自動調理装置。
  4. 【請求項4】 前記基準炊飯線25の50〜60℃範囲
    のβ澱粉の良吸水帯262、45〜55℃範囲のβ澱粉
    の良糖化帯272、90〜100℃範囲のα澱粉の良吸
    水帯282の少なくとも半分以上の発熱量Q3を、その基
    準発熱量Q1のほぼ0.7〜0.1倍とする研き炊き線
    26、旨み炊き線27、ふっくら炊き線28に、また、
    その沸騰体292の発熱量Q2を前記基準発熱量Q1
    1.2〜4、0倍で炊飯完了まで加熱するさらさら炊き
    線29、又は同沸騰帯302の発熱量Q4を基準発熱量Q
    1の0.8〜0.5倍で炊飯完了まで加熱する加熱する
    べたつき炊き線30に、若しくはその常温から45℃範
    囲及び55〜90℃範囲の立上り帯351及び353の発
    熱量Q6を基準発熱量Q1の約2〜4倍にすると共に、そ
    のβ澱粉及びα澱粉の良吸水帯352及び354の発熱量
    7を前記基準発熱量Q1の約0.5倍とする早炊き線3
    5、又は常温から95℃の立上り帯361の発熱量Q6
    基準発熱量Q1の約2倍とし、95〜100℃のα澱粉
    の良吸水帯362の発熱量Q8を基準発熱量Q1の約0.
    3倍とする超早炊き線36をそれぞれ演算して、前記マ
    イクロコンピュ−タ10のRAM10cに一時的に記憶
    させ、該演算炊飯線26〜30、35、36の何れかに
    基づいて、当該炊飯量の洗米の炊飯をすることを特徴と
    する請求項1〜3記載の食品の自動調理装置。
  5. 【請求項5】 前記自動炊飯装置1の蓋7の適所に約
    1.2〜1.3気圧で開放する逃し弁7aを設けると共
    に、前記操作板9のべた炊きボタン9eの操作に応じて
    前記逃し弁15の弁板7cの後退を阻止するストッパ7
    e等の、当該逃し弁7aの開放阻止手段を設けたことを
    特徴とする請求項4記載の食品の自動調理装置。
  6. 【請求項6】 前記マイクロコンピュ−タ10のROM
    10bに、50〜60℃範囲のβ澱粉の良吸水帯402
    の発熱量Q3を前記加熱装置4の基準発熱量Q1の約0.
    5〜0.2倍にした第2基準炊飯線40を予め記憶させ
    て洗米を炊飯する食品の自動調理装置において、当該自
    動調理装置1の操作板9に設けたふっくら炊き、第2ふ
    っくら炊き、ふっくら旨み(甘み)炊き、早炊き等の炊
    飯種別選択ボタン9i〜9lの1つ又は複数を設け、該
    炊飯種別選択ボタン9i〜9lの何れかの操作により、
    前記ROM10bから第2基準炊飯線40を呼出してR
    AM10cに一旦記憶させた後、前記第2基準炊飯線4
    0から、40〜60℃範囲のβ澱粉の良糖化、吸水帯4
    2の発熱量Q3を基準発熱量Q1の約0.5〜0.2倍
    としたふっくら旨み炊き線42、その95〜100℃範
    囲434若しくは90〜100℃範囲444の発熱量Q3
    を、その基準発熱量Q1の約0.5〜0.2倍としたふ
    っくら炊き線43、第2ふっくら炊き線44、若しくは
    その立上り帯40D1、40D3の発熱量Q8を基準発熱
    量Q1の約2〜3倍にする第2早炊き線40Dを、前記
    第2基準炊飯線からCPU10aにより演算してRAM
    10cに一時的に記憶させ、該演算炊飯線42〜44、
    40Dの何れかに基づく炊飯をすることを特徴とする請
    求項1〜5記載の食品の自動調理装置。
  7. 【請求項7】 前記マイクロコンピュ−タ10のROM
    10bに予め記憶させた基準芋煮線45の常温から40
    ℃と、50〜100℃の立上り帯451、453の発熱量
    を前記基準発熱量Q1に、40〜50℃の被調理芋のβ
    澱粉の良糖化帯452の発熱量Q3を前記基準発熱量Q1
    の約0.5〜0.2倍に設定する一方、前記操作板9に
    設けた旨芋煮ボタン9m又は早芋煮ボタン9nの何れか
    の操作により、前記ROM10bから呼出した基準芋煮
    線45をRAM10cに一旦記憶させ、該基準芋煮線5
    5からそのβ澱粉の良α澱粉化帯474の90〜100
    ℃の一部又は全部の発熱量Q3を、前記基準発熱量Q1
    約0.5〜0.2倍にする旨芋煮線47、若しくはその
    立上り帯481、483の発熱量Q6を基準発熱量Q1の約
    2倍にする早芋煮線48を演算してRAM10cに一旦
    記憶させ、該演算旨芋煮線47若しくは早芋煮線48の
    何れかに基づいて、旨み度が高く、形くずれの少ない芋
    煮、若しくは早芋煮をすることを特徴とする請求項1又
    は2記載の食品の自動調理装置。
  8. 【請求項8】 前記マイクロコンピュ−タ10のROM
    10bに予め記憶させた基準だし出し線55の、常温か
    ら50℃及び60〜100℃までの立上り帯551及び
    553の発熱量を当該自動調理装置1の発熱装置4の基
    準発熱量Q1にする一方、その50〜60℃の良だじ出
    し帯552の発熱量Q3を前記基準発熱量Q1の約0.5
    〜0.2倍としてほぼ8〜12分加熱するように形成す
    ると共に、前記操作板9に低温だし出しボタン9o、高
    温だし出しボタン9p若しくは早だし出しボタン9qの
    一つ又は複数設け、該低温、高温、早だし出しボタン9
    o、9p、9qの何れかの操作により、前記ROM10
    bから基準だし出し線55を呼出して前記RAM10a
    に一旦記憶させ、該基準だし出し線55の良だし出し帯
    552を、40〜50℃の低温だし出し帯572又は60
    〜75℃の高温だし出し帯582にそれぞれ変換する低
    温又は高温だし出し線57、58、若しくは前記基準だ
    し出し線55の立上り帯551、553に対応する立上り
    帯591、593の発熱量Q6を前記基準発熱量Q1の約2
    倍にする早だし出し線59を前記CPU10aにより演
    算してRAM10cに一旦記憶させ、該演算低温、高温
    若しくは早だし出し線57、58若しくは59に基づい
    て、当該被だし出し材のだし出しさせることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の食品の自動調理装置。
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JP2015008793A (ja) * 2013-06-27 2015-01-19 三菱電機株式会社 炊飯器

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