JPH08507733A - プレストレッチ式エラストマー部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 プレストレッチ式エラストマー部材は、中央の回旋状領域（２４）と、２つの取り外し自在のコア（２０，２２）上に拡張する２つの円筒形状の端部（２６，２８）とを有する。このアセンブリは、柔軟な中央領域（２４）により従来式類似部材が実現し得た以上に曲げたり圧縮したりすることができ、用途が広い。

Description

【発明の詳細な説明】 プレストレッチ式エラストマー部材 発明の分野 本発明は、剛性コアにより伸張した状態で支持され、該剛性コアを取り外すこ とによりチューブを収縮させて該チューブを対象物と接触させ対象物が外部から 保護されかつ電気的に絶縁されることができるようにしたプレストレッチ式チュ ーブ（ＰＳＴ）に関する。発明の背景 本発明の譲受人に譲渡された以下に参照する米国特許第３，５１５，７９８号 は、弾性を有するチューブと、該チューブを径方向に拡張した状態で支持する剛 性を有する高分子製コアとからなるアセンブリを開示している。この従来構成は 、図１に示される。このアセンブリは、典型的に、２本の電力ケーブル間の接続 を電気的に絶縁しかつ外部に対して保護するために使用される。使用に際して、 ＰＳＴアセンブリは、一つのケーブルの端部上を摺動せしめられ、該ケーブル端 部から隔てられた所定位置にケーブルの長手方向に沿って一時的に位置決めされ る。次いで、ケーブルが接続され、該接続部上にＰＳＴアセンブリが再度位置決 めされる。次に、コアが取り外され、その結果、ＰＳＴが収縮可能になり、ＰＳ Ｔがケーブルの上記接続部の両側に接してその接続領域が保護される。上記チュ ーブ内へと螺旋状に巻かれた材料ストリップを形成するために、上記コアの内面 及び／又は外面には螺旋が切られるか又は該螺旋が形成されており、これにより 、上記コアは取り外し可能になっている。ストリップの一端部を引っぱると、コ アは螺旋形に巻きが解け、コアは、連続的に一続きに取り外される。 上記発明により、所定の目的は十分にかなえられるが、上記したようなＰＳＴ アセンブリを用いることが実際的でない場合がある。例えば、マンホールのよう な閉鎖空間で、ケーブル間の接続を行わなければならないことがしばしば起こる 。いずれかのケーブルは、十分な長さ分露出させることができない場合がある。 この場合、ＰＳＴアセンブリは、ケーブルを接続するためにケーブル端部を露出 させるのに十分な距離を一方のケーブルの長手方向に沿ってスライドさせること が できない。また、結合されるケーブルをその接続領域において曲げることが必要 な場合もある。このような状況や、他の多様な状況においては、ＰＳＴアセンブ リは剛性を有するために、種々の状況下における接続の必要条件を満たすことが できない。発明の要旨 本発明は、プレストレッチ式エラストマー部材を提供することによって上記Ｐ ＳＴアセンブリの限界を克服する。このプレストレッチ式エラストマー部材は、 開口端部と、拡張されない回旋状の中央部とを有する成形チューブと、２つのコ アとを備える。端部は、径方向に弾性的に伸張し、該端部は、円筒形状でありシ ール面を提供する少なくとも一部を有する。２つのコアは、相互に独立し、チュ ーブの端部を伸張した状態で支持するために、各端部に１つずつ備えられる。各 コアは、取り外し自在であり、取り外しによって、チューブの端部は、コアによ り支持されたときのチューブの端部の直径よりも小さい直径となるように弾性的 に復帰する。 ＰＳＴアセンブリの中央部は回旋状の「ベロー」形状になっており、剛性コア は相互に独立してＰＳＴアセンブリの端部にのみ設けられており、このアセンブ リは、従来型ＰＳＴ製品が使用できない多様で特別な状況下での使用が可能であ る。上記困難な状況の例において、長さが短いケーブルしか利用できない場合に アセンブリの回旋状部を圧縮することができ、これによって、ケーブル端部への アクセスが可能になり、他のケーブルへの接続を行うことができる。次いで、Ｐ ＳＴアセンブリは、長手方向に拡張することによって、接続部を覆うことができ る。ＰＳＴの回旋状部分が大きな弾性を有することと、この位置に剛性コアが備 えられていないことによって、ＰＳＴアセンブリは、所望の角度に曲げることが でき、その結果、上記の第２の状況に適用できる。図面の簡単な説明 本発明は、添付図面を参照してより詳細に説明される。異なる図面中、類似符 号は、類似部材を示している。 図１は、従来式ＰＳＴアセンブリの縦断面図である。 図２は、本発明に係るＰＳＴアセンブリの縦断面図である。 図３は、本発明の他の実施例に係るＰＳＴアセンブリの平面図である。好適な実施例の説明 図１は、従来のＰＳＴアセンブリを示し、その概観を１０で示している。この 従来のＰＳＴアセンブリは、径方向に伸張せしめられているエラストマー材料か らなる外側チューブ１２と、該チューブ１２を伸張した形状に支持する内側コア １４とを有する。コア１４は、取り外し自在であり、チューブ１２を収縮させて ＰＳＴアセンブリが装着された対象物をシールできるようになっている。図１の アセンブリは、より一般的に使用されているが、電力ケーブル間の接続をシール するのに非常に有用であることが知見されている。このＰＳＴアセンブリ１０は 、ケーブルと共に使用される場合、一方のケーブルの端部上を摺動せしめられ、 ケーブルの長手方向に沿って位置決めされる。次いで、ケーブル間が互いに接続 され、ＰＳＴアセンブリ１０は、接続部を覆うために再度位置決めされる。次に 、コア１４が取り外され、その結果、チューブ１２は収縮可能になり、該チュー ブ１２により接続部が覆われて該接続部の両側で各ケーブルはシールされる。 ＰＳＴチューブ１２は、エラストマー・ポリマー、好ましくは、ＥＰＭ（エチ レン−プロピレン・コポリマー）又はＥＰＤＭ（エチレン−プロピレン−ジエン ・ターポリマー）、が成形されてなる、つまり押し出されてなる部材である。上 記ＥＰＭやＥＰＤＭは、本発明の譲受人に譲渡されかつ以下に参照する米国特許 第４，３６３，８４２号及び同第５，０８０，９４２号の開示に従って変形され てよい。 コア１４は、好ましくは、ポリプロピレン、ポリエチレン又はポリ塩化ビニル のような用途の広いプラスチックからなる。コア１４は、本発明の譲受人に譲渡 されかつ以下に参照する米国特許第３，５１５，７９８号、同第４，５０３，１ ０５号や、同第４，８７１，５９９号各明細書に記載されているいずれかの方法 に従って形成されてよい。上記特許は、一端から他端へと螺旋をなす弱線を有す る円筒形コア１４を形成するための多数の方法を記載している。したがって、コ ア１４は、螺旋状に巻かれて円筒をなす幅の狭いストリップと考えることができ 、 ストリップの隣接する端縁は、相互に接続されている。ストリップの一自由端部 は、コア１４の中央部を通って逆方向に案内されており、もし該一自由端部が引 っ張られると、ストリップは、上記弱線で分離し、巻きが解ける。コア１４は、 収縮するコア１４がストリップ上で収縮して取り外しを妨害することがないよう に、ストリップが引っ張られる側の端部の反対の端部から巻きが解かれる必要が ある。 図２は、本発明に係る、ＰＳＴチューブ１８と２つのコア２０，２２とを有す るＰＳＴアセンブリ１６の好ましい実施例を示している。チューブ１８は、上記 したいずれかの材料で、回旋状の中央部２４と、２つの円筒形状の端部２６，２ ８とを備える形状に成形される。コア２０，２２は、図１に関して述べた上記方 法によって上記材料から形成される。図示しないが、各コア２０，２２は、回旋 状部材２４に近接するコア２０，２２の端部からコア２０又は２２を貫通してコ ア２０，２２の外端を出て延在する自由端部を有する。これらの自由端部を引っ 張ると、コア２０，２２は、チューブ１８の内側から外側へ向かって巻きが解か れる。 チューブ１８は、図２に示されるように構成されており、これにより、図１に 示される従来式ＰＳＴアセンブリ１０の使用が困難であろう状況において、ＰＳ Ｔアセンブリ１６の使用が可能になる。上記回旋形状を有することと、コア２０ ，２２が回旋状領域２４内に延在しないこととの組み合わせによって、ＰＳＴア センブリの用途は非常に広くなる。例えば、（空間が）狭く窮屈な状況において 、ＰＳＴアセンブリ１６を長手方向に圧縮して接続を行った後に該ＰＳＴアセン ブリを伸長させて接続部を覆うことができる。また、回旋状領域２４は、容易に 屈曲してケーブルの折り曲げ部を収納する。このような作用はいずれも、図１の ＰＳＴアセンブリによっては達成することができない。 図３は、開口３２がさらに備えられること以外は、図２のＰＳＴアセンブリ１ ６と同様に形成されるＰＳＴアセンブリ３０を示す。この開口３２は、ＰＳＴが 接続部上に位置決めされた後に、完全に接続された接続部に防水性樹脂のような ものを導入するのに使用されてよい。開口３２は、コア上にフィットさせるため の拡張がなされないアセンブリ３０の所定部位に設けられているので、該開口３ ２により、ＰＳＴアセンブリ３０の材料が裂ける危険性はない。 本発明は、所定数の実施形態に関して記載されてきたが、多数の変形が可能で ある。例えば、ＰＳＴチューブの両端部は、異なる直径に成形可能であり、また ／或は、該両端部は、異なる寸法のコアによって異なる直径に伸張させることが 可能である。材料は、チューブの一部分において他の部分より肉厚であってよい し、また、端部は、ＰＳＴによって覆われる対象物上に成形された形状物をシー ルするための、又は、該形状物と係合させるためのリッジや溝を有するように成 形することができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ Ｂ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＵ，ＬＶ ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ， ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 カークパトリック、ロバート・エム アメリカ合衆国 55133―3427ミネソタ州、 セント・ポール、ポスト・オフィス・ボッ クス33427番（番地の表示なし)

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 成形チューブと、２つのコアとを備え、 上記成形チューブは、開口端部と、拡張されない回旋状中央部とを有し、 上記開口端部は、径方向に弾性的に拡張せしめられ、かつ、少なくともその一 部がシール面を提供する円筒形状部を有し、 上記２つのコアは、上記チューブの端部を上記拡張状態で支持するために、互 いに独立して上記各端部に備えられ、 上記コアは取り外し自在であり、取り外しによって、上記チューブの端部は、 上記コアにより支持されたときの上記チューブの端部の直径よりも小さい直径に 弾性的に復帰するようになっているプレストレッチ式エラストマー部材。 ２．上記端部は、成形時に等しい直径を有する請求の範囲第１項記載のプレスト レッチ式エラストマー部材。 ３．上記コアは、等しい直径を有する請求の範囲第２項記載のプレストレッチ式 エラストマー部材。 ４．成形された上記部材は、均一な材料厚さを有する請求の範囲第１項記載のプ レストレッチ式エラストマー部材。 ５．上記コアは、連続的に螺旋形に巻かれたストリップを形成するカットを備え た高分子からなるチューブであり、 上記コアは、上記ストリップの端部を引っ張ることによってストリップの巻き が解かれ、取り除かれることができるようにした請求の範囲第１項記載のプレス トレッチ式エラストマー部材。 ６． 上記拡張されない回旋状中央部に、さらに、開口を備えた請求の範囲第１ 項記載のプレストレッチ式エラストマー部材。