JPH08506816A - Rxrレチノイドレセプターに対して選択的作働剤様活性を有する化合物の医薬用途 - Google Patents
Rxrレチノイドレセプターに対して選択的作働剤様活性を有する化合物の医薬用途Info
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Abstract
(57)【要約】
RARレチノイドレセプター部位よりもRXRレチノイドレセプター部位に選択的な作働剤である活性化合物を含有する薬剤組成物によって、ヒトを包含する哺乳動物の、レチノイド様化合物で通例処置するような疾病または症状を処置する方法を開示する。ある化合物が、RARレセプター部位よりもRXRレセプター部位における作働剤として、少なくとも約10倍活性である場合に、その化合物をRXRレセプター部位の選択的作働剤であると定義する。
Description
【発明の詳細な説明】
RXRレチノイドレセプターに対して選択的作働剤様活性を有する化合物の医
薬用途
1.発明の分野
本発明は、RXRと称されるレチノイドレセプター部位の選択的作働剤であっ
て、催奇性は実質的に示さず、実質的に皮膚毒性の低い化合物を、ヒトを包含す
る哺乳動物に投与する方法に関する。本発明はまた、該化合物を、ヒトを包含す
る哺乳動物に投与するのに適した薬剤組成物にも関する。
2.従来技術の簡単な説明
レチノイド様活性を有する化合物は当分野でよく知られており、米国および他
の国の多くの特許、並びに科学文献に記載されている。当分野では一般に、レチ
ノイド様活性は、ヒトを包含する哺乳動物を処置するため、多くの疾病および病
態の徴候および症状を治療および軽減するために有用であることが知られ、認識
されている。換言すれば、レチノイド様化合物を活性成分として含有する薬剤組
成物は、細胞増殖および分化の調整剤として、並びに特に、皮膚病(例えばアク
ネ、ダリエー病、乾癬、魚鱗癬、湿疹およびアトピー性皮膚炎)の処置剤、悪性
過剰増殖性疾患(例えば上皮癌、乳癌、前立腺癌、頭部および頚部癌、および骨
髄性白血病)の治療および予防剤、アテローム性動脈硬化症および再発狭窄症(
新内膜過剰増殖による)の治療および予防剤、他の非悪性過剰増殖性疾患(例え
ば子宮内膜過形成、良性前立腺肥大、増殖性硝子体網膜症および形成異常)の治
療および予防剤、自己免疫疾患および免疫性疾患(例えば紅斑性狼瘡)の処置剤
、慢性炎症性疾患(例えば肺線維症)の処置剤、脂質代謝および輸送に関与する
疾患(例えば脂血症)の治療および予防剤、創傷治癒の促進剤、ドライアイ症候
群の処置剤、および日光による皮膚損傷の治療および予防剤として有用であると
、当分野で一般に認識されている。
しかし、従来技術において開発されたレチノイド様活性化合物に欠点が無いわ
けではない。そのような従来の化合物の中には、皮膚適用(皮膚症状の処置のた
めの重要な適用法である)によって激しい剌激を生じるものや、経口投与によっ
て粘膜皮膚毒性を起こすものがある。従来のレチノイド様活性化合物の多くは、
催奇性である。催奇性とは、発育胎児に対する薬物の望ましくない作用であると
定義し得る。当分野では一般に、妊娠中の女性はもちろん、妊娠中でなくても妊
娠可能年齢の女性も、催奇性薬物の使用は避けるべきであると認識されている。
従って、レチノイド様化合物を通例適用する疾病および症状の処置に有効であ
って、催奇性は低いか、または示さず、皮膚に顕著な刺激を起こさない薬剤組成
物、処置方法および新規化合物が、当分野において非常に必要とされている。
レチノイド様活性または他の生物学的活性を有する特定の化合物または化合物
群に関して、次のような例が挙げられる。
ドイツ連邦共和国特許DE3316−932Aには、1−フェニル−2−クロ
マニル−プロピレン誘導体並びにそのイオウおよび窒素類似体が記載されている
。該開示の例は、エチルp−[(E)−2−(4,4−ジメチル−6−クロマニル
、チオクロマニルまたは1,2,3,4−テトラヒドロ−6−キノリニル)プロペ
ニル]−ベンゾエートである。
米国特許4826984には、ベンゾピラニル(クロマニル)およびベンゾフ
ラニル−プロペニル安息香酸並びにそのエステルが記載されている。その例は、
エチルp−(2−(4,4−ジメチルクロマン−6−イル)−プロペニルベンゾエ
ートである。
欧州特許EP130795Aには、4,4−ジメチル−6−クロマニルアルケ
ニル安息香酸誘導体、そのチオクロマニルおよびテトラヒドロキノリニル類似体
が開示されている。それらの化合物のクロマン、チオクロマンおよびテトラヒド
ロキノリン環部分の2および7位は、不置換である。
国際特許出願公開WO8500−806Aには、4,4−ジメチル−クロマン
−6−イルおよび4,4−ジメチル−チオクロマン−6−イル−エテニル、並び
に4,4−ジメチル−クロマン−6−イルおよび4,4−ジメチル−チオクロマン
−6−イル−プロペニル安息香酸、そのエステルと、対応するチオフェンカルボ
ン酸および他の複素環酸類似体が開示されている。そのクロマンまたはチオクロ
マン環の2位は不置換である。
欧州特許出願公開EP350846Aには、p−(2−(3,4−ジヒドロ−4
,4−ジメチル−ジヒドロクロマン−7−イル)−プロペニル]安息香酸エチル
エステルおよび関連化合物が開示されている。
国際特許出願公開WO8504652Aには、ある種のジアリール置換プロペ
ニル化合物が開示されている。その例は、エチル(E)−4−[2−(4−イソ
プロピルフェニル)−プロペニルベンゾエートである。
欧州特許EP206751Aには、ロイコトリエン合成阻害剤としての2−置
換フェニル−アルケニル−キノリン誘導体が開示されている。その例は、(E)
−4−(3−(2−(キノリン−2−イル)−1−メチルエテニルフェノキシ)
酪酸である。
公開された欧州特許出願0098591A1には、殺鼠作用を有するジ置換プ
ロペニル化合物が記載されている。その例は、エチルp−[2−(4,5,6,7−
テトラヒドロ−4,4,7,7−テトラメチルベンゾ[b]チエン−2−イル)プロペ
ニルベンゾエートおよびエチル6−[(E)−2−(4,5,6,7−テトラヒド
ロ−4,4,7,7−テトラメチルベンゾ[b]チエン−2−イル)プロペニル]ニコ
チネートである。
英国特許GB2190−378には、テトラメチル−テトラヒドロナフチルプ
ロペニルフェノール化合物が記載されている。その例は、o−、m−またはp−(
E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−5,5,8,8−テトラメチル−2−ナ
フチル)プロペニル)フェノールである。
ドイツ連邦共和国特許DE3602−473Aには、アラルケニルフェノール
誘導体が開示されている。その例は、(E)−1−(4−ヒドロキシフェニル)
−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−5,5,8,8−テトラメチル−2−ナフチ
ル)プロペンおよび(E)−1−(4−メトキシフェニル)−2−(5,6,7,
8−テトラヒドロ−5,5,8,8−テトラメチル−2−ナフチル)プロペンであ
る。
欧州特許EP176033Aには、イソキサゾリルビニルインダンおよびテト
ラヒドロナフタレン誘導体が開示されている。その例は、(E)−5−[2−(
3−フルオロ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
ナフ
チル)−1−プロペニル]−イソキサゾール−3−カルボン酸である。
欧州特許出願公開EP303915には、インダニルおよびテトラヒドロナフ
チル並びに置換フェニルプロペン(フェニル置換基はイオウ置換されている)が
、レチノイドとして開示されている。その例は、メチル4−(2−(5,6,7,
8−テトラヒドロ−5,5,8,8−テトラメチル−2−ナフチル(プロペニル)
フェニルスルホンである。
欧州特許EP176032Aには、6−スチリル−テトラヒドロ−ナフタレン
誘導体が開示されている。その例は、(E)−4−[2−(5,6,7,8−テト
ラヒドロ−5,5,8,8−テトラメチル−7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル)
−1−プロペニル]ベンジルアルコールおよびE−4−[2−(5,8−ジヒド
ロ−5,5,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−1−プロペニル]安息
香酸である。
欧州特許EP315071には、1−ベンゾシクロヘプテニル−2−カルボキ
シ−フェニルエチレン誘導体が開示されている。その例は、エチルp−(E)−
2−(6,7,8,9−テトラヒドロ−7,7−ジメチル−5H−ベンゾシクロヘプ
テン−2−イル)プロペニルベンゾエートである。
ドイツ連邦共和国特許DE3524−199−Aには、スチルベン−4−カル
ボン酸誘導体が開示されている。その例は、[E−2−(3,4−ジイソプロピ
ルフェニル)プロペニル]安息香酸、[E−2−(3−t−ブチルフェニル)プ
ロペニル]安息香酸である。
欧州特許EP245825には、複素環−アルケニルベンゼン誘導体が記載さ
れている。その例は、3−(β−(4'−ヒドロキシ−3'−メトキシフェニル)
エテニル)−5−メチルピラゾールおよび5−(β−(4'−ヒドロキシ−3',
5'−ビス−(1,1−ジメチルエチル)フェニル)−エテニル)−5−メチルピ
ラゾールである。
欧州特許EP210929Aには、皮膚科および眼科において有用な、ある種
の2−アリール−ナフタレン誘導体が開示されている。そのような化合物を合成
するための中間体は、ある種のアリールエテニルベンゼン誘導体を包含する。
ドイツ連邦共和国特許DE3531722Aには、ビタミンA様活性を有する
ある種のベンゾノルボルネン誘導体が開示されている。
英国特許GB2164−938Aには、レチノイド様活性を有するある種の2
−スチリル−ナフタレン誘導体が開示されている。その例は、2−(4−メチル
−β−メチル−スチリル)ナフタレンである。
米国特許4326055には、置換フェニル環と、置換インダンまたはテトラ
ヒドロナフタレン基とを有するエテン誘導体が開示されている。その化合物は、
腫瘍抑制剤であり、皮膚疾患およびリューマチ疾患の処置に有用であると記載さ
れている。
米国特許4723028には、レチノイド様活性を有する1,2−ジフェニル
エテン(スチルベン)誘導体が開示されている。
米国特許4740519には、レチノイド様活性を有するある種の芳香族性複
素環誘導体が開示されている。
公開された欧州特許出願0130795には、置換フェニル基と、置換クロマ
ン、チオクロマンまたはキノリン基とでエテン部分が置換されているエテン誘導
体が開示されている。この化合物は、哺乳動物の軟骨の退化を抑制するのに有用
である。
本願の発明者によるいくつかの同時係属出願および最近発行された特許(本願
の譲受人に譲渡されている)も、レチノイド様活性を有する化合物、および/ま
たはヒトを包含する哺乳動物をレチノイド様化合物で処置する方法に関する。
従来技術において、比較的最近になって、生体系においてレチノイド細胞応答
経路が一つよりも多いこと、および生体系において天然レチノイドホルモンに対
し、少なくとも二つの主要なレセプターファミリーが存在することが認識された
。従来技術におけるこの比較的新しい知見は、次の文献に記載されている:ディ
・ジェイ・マンゲルスドルフ(D.J.Mange1sdorf)ら、「ヌクレアー・レセプタ
ー・ザット・アイデンティファイズ・ア・ノーベル・レチノイック・アシッド・
レスポンス・パスウェイ(Nuclear receptor that identifies a novel retino
ic acid response pathway)」、ネイチャー(Nature)、第345巻、1990
年5月17日、第224〜229頁;およびジェイ・エヌ・ロットマン(J.
N.Rottman)ら、ア・レチノイック・アシッド−レスポンシブ・エレメント・イ
ン・ザ・アピロプロテイン・AI・ジーン・ディスティンギッシーズ・ビトウィ
ーン・トゥー・ディファレント・レチノイック・アシッド・レスポンス・パスウ
ェイズ(A Retinoic Acid-responsive Element in the Api1oprotein AI Gene
Distinguishes between Two Different Retinoic Acid Response Pathways)、
モレキュラー・アンド・セルラー・バイオロジー(Molecu1ar and Cellular Bio
logy)、1991年7月、第3814〜3820頁。以下の文献も、レチノイン
酸レセプターに関する:エム・ペトコビッチ(M.Petkovich)ら、「ア・ヒュー
マン・レチノイック・アシッド・レセプター・フィッチ・ビロングズ・トゥー・
ザ・ファミリー・オブ・ヌクレアー・レセプター(A human netinoic acid rece
ptor which belongs to the family of nuclear receptor)」、ネイチャー、第
330巻、1987年12月3日、第444〜450頁;ヴィ・ジガー(V.Gig
uere)ら、「アイデンティフィケーション・オブ・ア・レセプター・フォー・ザ
・モルフォゲン・レチノイック・アシッド(identification of a receptor for
the morphogen retinoic acid)」、ネイチャー、第330巻、1987年12
月17日、第624〜629頁;エヌ・ブランド(N.Brand)ら、「アイデンテ
ィフィケーション・オブ・ア・セカンド・ヒューマン・レチノイック・アシッド
・レセプター(Identification of a second human retinoic acid receptor)
」、ネイチャー、第332巻、1988年4月28日、第850〜853頁;エ
イ・クラスト(A.Krast)ら、「ア・サード・ヒューマン・レチノイック・アシ
ッド・レセプター,hRAR(Athird human retinoic acid receptor,hRAR)
」、プロシーデイングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシー
ズ(Proc.Nat'1.Acad.Sci.)、米国、第86巻、1989年7月、第531
0〜5314頁;ディ・ジェイ・マンゲルスドルフら、「キャラクタライゼーシ
ョン・オブ・スリー・RXR・ジーンズ・ザット・メディエート・ジ・アクショ
ン・オブ・9−シス−レチノイック・アシッド(Characterization of three RX
R genes that mediate the action of 9−cis−retiroic acid)」、ジーンズ
・アンド・
デベロプメント(Genes&Development)、第6巻、1992年、第329〜34
4頁。
主要な二つのレチノイドレセプターファミリーは、当分野において、RAR(
レチノイン酸レセプター)およびRXR(レチノイドXレセプター)と称され、
それら二つのファミリーはいずれも、サブタイプを有することが知られている。
サブタイプは、RARα、RARβおよびRARγのように、ギリシャ文字で示
される。ディ・ジェイ・マンゲルスドルフらの前記文献には、レチノイド様化合
物(レチノイン酸類似体)のいくつかは、RXRレセプターよりも、RARレセ
プターをより強く活性化すると記載されている。
発明の概要
RARレセプター部位よりもRXRレセプター部位の作働剤として選択的に(
好ましくは特異的に)作用するレチノイド様化合物は、レチノイドの望ましくな
い1種またはそれ以上の副作用(例えば催奇性または皮膚毒性)を伴わずに、レ
チノイドの望ましい処置作用を示すということが、本発明によってわかった。本
発明の目的のために、ある化合物が、RXRレセプター部位においてRARレセ
プター部位におけるよりも、作働剤として少なくとも約10倍活性である場合に
、その化合物を、RXRレセプター部位の特異的(または少なくとも選択的)作
働剤であると定義する。
すなわち本発明は、ヒトを包含する哺乳動物、特に妊娠可能年齢の女性および
妊娠中の女性を処置する方法であって、1種またはそれ以上の特異的または選択
的RXR作働剤レチノイド様化合物を活性成分として含有する非催奇性薬剤組成
物を用いて、レチノイド様化合物が有効な疾病または症状を処置する方法、すな
わち前記組成物を、細胞増殖および分化の調整剤として、並びに特に、皮膚病(
例えばアクネ、ダリエー病、乾癬、魚鱗癬、湿疹およびアトピー性皮膚炎)の処
置剤、悪性過剰増殖性疾患(例えば上皮癌、乳癌、前立腺癌、頭部および頚部癌
、および骨髄性白血病)の治療および予防剤、アテローム性動脈硬化症および再
発狭窄症(新内膜過剰増殖による)の治療および予防剤、他の非悪性過剰増殖性
疾患(例えば子宮内膜過形成、良性前立腺肥大、増殖性硝子体網膜症および形成
異常)
の治療および予防剤、自己免疫疾患および免疫性疾患(例えば紅斑性狼瘡)の処
置剤、慢性炎症疾患(例えば肺線維症)の処置剤、脂質代謝および輸送に関与す
る疾患(例えば脂血症)の治療および予防剤、創傷治療の促進剤、ドライアイ症
候群の処置剤、および日光による皮膚損傷の治療および予防剤として使用する方
法に関する。
本発明は、上記処置方法に使用する薬剤組成物にも関する。
本発明は特に、レチノイド様化合物が有効であるが、一般に知られた催奇性ま
たは皮膚毒性の故にその使用が制限されるような疾病および症状の処置方法に関
する。
図面の簡単な説明
第1図は、RARαレセプターに対して試験化合物(AGN191701、化
合物1)、および比較化合物トランスレチノイン酸を用いて行った、カチオン性
リポソーム仲介トランスフェクションアッセイにおいて得られたデータおよびE
C50の算出を示すグラフである。
第2図は、RXRαレセプターに対して試験化合物(AGN191701、化
合物1)、および比較化合物AGN191440(化合物6)を用いて行った、
カチオン性リポソーム仲介トランスフェクションアッセイにおいて得られたデー
タおよびEC50の算出を示すグラフである。
第3図は、皮脂腺細胞の3H−チミジン取り込みアッセイにおいて、AGN1
91701(化合物1)の濃度の関数として、3H−チミジンの取り込み(DN
A合成の指標)を、対照に対する割合で示すグラフである。
第4図は、化合物AGN191701(化合物1)を用いたHL60細胞NB
T還元(細胞分化)アッセイの結果を示すグラフである。
第5図は、AGN191701(化合物1)のHL60細胞トランスグルタミ
ナーゼアッセイの結果を示すグラフである。
第6図は、AGN191985(化合物3)のHL60細胞トランスグルタミ
ナーゼアッセイの結果を示すグラフである。
第7図は、AGN191758(化合物5)のHL60細胞トランスグルタミ
ナ
ーゼアッセイの結果を示すグラフである。
第8図は、化合物AGN191701(化合物1)を10mg/kgの用量で経口
挿管により1回投与した後の、マウス血漿および胚における該化合物濃度(ng/
mlまたはng/g)を示すグラフである。
発明の詳細な説明
本発明の薬剤組成物および処置方法に使用する化合物は、RARレセプター部
位よりもRXRレセプター部位に選択的または特異的な作働剤である。本発明に
よると、ある化合物が、RARレセプターよりもRXRレセプターに対して少な
くとも10倍活性な作働剤である場合、その化合物を選択的RXR作働剤とみな
す。本発明に従って使用する化合物は、好ましくは、RXRレセプターの特異的
作働剤である。この場合の特異性とは、特異的RXR作働剤はRARレセプター
作働剤としての活性が測定可能または生物学的に有意な程度に達しない、という
意味において定義する。RXRおよびRARレセプター部位の作働剤としての試
験化合物の活性を測定するアッセイは実質的に、フェイグナー,ピー・エル・(
Feigner P.L.)およびホルム,エム(Holm M.)、(1989)フォーカス(
Focus)、11 2に記載のように行う。このアッセイについて、まずその原理
を説明し、次いで実際の手順を示す。
このアッセイに関連して、レチノイン酸レセプターは、ステロイド/チロイド
レセプタースーパーファミリーの一員であり、レセプター間で交換し得るドメイ
ンを有することが知られている。すなわち、エストロゲンDNA結合ドメインを
有するキメラレチノイドレセプター、およびエストロゲン応答性エレメントーク
ロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ酵素のプラスミドを作製し、特
定の培養細菌中で増殖する。そのようなプラスミドはそれぞれ、キメラRARα
、RARβ、RARγ、RXRαレセプタータンパク質、およびクロラムフェニ
コールアセチルAトランスフェラーゼ(CAT)酵素タンパク質をコードする。
そのようなプラスミドを有する細菌は、「ヌクレアー・レチノイック・アシッド
・レセプターズ:クローニング、アナリシス、アンド・ファンクション(Nuclea
r Retinoic Acid Receptors:Cloning,Analysis,and Function)」、エ
ム・プファール(M.Pfahl)ら、メソッズ・イン・エンザイモロジー(Methods
in Enzymo1ogy)、189、第256〜270頁(1990)に記載の手順に従
って得られる(該文献を引用により本発明の一部とする)。細菌からDNAプラ
スミドを分離する方法も、「超コイルプラスミドの分離」の項で、実際の手順を
詳述する。
前記試験方法によると、キメラRARα、RARβ、RARまたはRXRαレ
セプタータンパク質の一つをコードするDNAプラスミドを、ヒーラ細胞の培養
物にトランスフェクトする。この目的のために、「カチオン性リポソーム仲介ト
ランスフェクションアッセイ」として後に詳述するアッセイの第1日目に、ヒー
ラ細胞を培地中で培養する。トランスフェクションアッセイの第2日目に行うト
ランスフェクション操作においては、キメラRARαまたはRARβなどをコー
ドするプラスミドに加えて、CAT酵素をコードするDNAプラスミドをも、各
細胞培養物に加える。特に前述のエム・プファールらの文献に関連して、既知で
あり、また当業者が容易に理解できる通り、このアッセイにおけるキメラレチノ
イドレセプターは、特定の作働剤分子(例えばレチノイン酸および類似体)を認
識および結合するリガンド結合ドメインを有する。そのようなキメラタンパク質
レセプター(エム・プファールらの文献に従って作製したもの)は、CAT酵素
をコードするDNAプラスミドに結合した「エストロゲン応答性エレメント」(
DNAフラグメント)に結合し得るDNA結合ドメインをも有する。この相互作
用の性質とは、RARα、RARβなどのレセプターのリガンド結合ドメインに
作働剤(例えばレチノイン酸または類似体)が結合した場合に限り、該レセプタ
ーがそのDNA結合ドメインを介して、エストロゲン応答性エレメントークロラ
ムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(ERE−CAT)のエストロゲン
応答性エレメントに結合するというものである。換言すれば、このアッセイにお
いては、各レチノイドレセプターのリガンド結合部位に適当な作働剤リガンドが
結合した場合にのみ、複数の相互作用を経て、ヒーラ細胞がCAT酵素を生産す
る。
エストロゲン応答性エレメント−クロラムフェニコールアセチルトランスフェ
ラーゼ(ERE−CAT)は、リッセル,ジー・ユー(Ryssel G.U.)ら、セ
ル(Cell)、第46巻、第1053〜1061頁(1986)に記載の方法によ
って得られる(該文献を引用により本発明の一部とする)。この方法自体は、当
分野でよく知られている。エストロゲン応答性エレメント−クロラムフェニコー
ルアセチルトランスフェラーゼ(ERE−CAT)を細菌から分離取得する方法
は、「超コイルプラスミドの分離」の項において詳述する。
前記のものに加えて、リポフェクチン(lipofectin;LF)も、各細胞培養物に
加える。リポフェクチンを加える目的は、プラスミドの細胞膜通過を促進するこ
とである。本発明の方法において使用したリポフェクチンは、市販されている。
当業者が充分理解する通り、RARαまたはRARβなどのキメラレセプター
をコードする各DNAプラスミドのトランスフェクションの結果として、および
ERA−CAT(前記のように、CAT酵素をコードする)のトランスフェクシ
ョンの結果として、アッセイにおいて培養したヒーラ細胞に前記プラスミドが取
り込まれる。レチノイドレセプタープラスミドは、転写(m−RNAへの)を受
け、次いで対応するキメラレセプタータンパク質に翻訳される。すなわち、この
ようにして得られるヒーラ細胞培養物は、RARα、RARβ、RARγまたは
RXRαキメラレセプタータンパク質を生産する。ERA−CATのトランスフ
ェクションの結果として、このアッセイの細胞培養物は、CAT酵素を生産する
遺伝情報をも有する。しかし、前述のように、適当な作働剤化合物が細胞内のR
ARα、RARβ、RARγまたはRXRαキメラレセプタータンパク質に結合
し、それを活性化し、その活性化作働剤−レセプター複合体がERE−CATの
エストロゲン応答性エレメントに結合しなければ、このアッセイにおいて、CA
T酵素生産の遺伝情報は転写されず、細胞はCAT酵素を生産しない。
アッセイの第3日目には、適当な比較化合物および試験化合物(作働剤または
作働剤である可能性のある化合物)を、ヒーラ細胞培養物に、好ましくは種々の
濃度で加える。加えた試験化合物が作働剤であれば、RARα、RARβ、RA
RγまたはRXRαキメラレセプタータンパク質に結合し、その結果、CAT酵
素をコードする遺伝情報が細胞内で転写され、それによって細胞がCAT酵素を
生産する。
後述のアッセイ手順の第4日目に細胞を溶解し、溶解物の部分試料のCAT酵
素活性を測定する。これは、溶解物を、クロラムフェニコール、およびトリチウ
ムでラベルしたアセチルCoAと共にインキュベートすることによって行う。最
終的な測定としては、CAT酵素による酵素反応によって生成したトリチウムラ
ベルアセチルクロラムフェニコールを、シンチレーションカウンターで測定する
。
比較化合物は、RARα、RARβおよびRARγレセプターを使用するアッ
セイにおいては、レチノイン酸(全てトランス)であり、RXRαキメラレセプ
ターを使用するアッセイにおいては、4−(E)−2−(5,6,7,8−テトラ
ヒドロ−3,5,5,8,8−ペンタメチルナフタレン−2−イル)−プロペン−1
−イル]安息香酸(AGN191440;本発明において化合物6とも称する)
である。このアッセイによって得たデータは、次のように表わし、評価する。各
試験化合物および各RARレセプターサブタイプに関して、シンチレーションカ
ウンターで測定した「カウント/分」(cpm)を、試験化合物濃度に対してプロ
ット(y軸)したグラフ(または数学的にグラフと等価なもの)を作製する。レ
チノイン酸に関しても、同様のグラフ(または数学的等価物)を作製する。比較
化合物のレチノイン酸に関して同じアッセイにおいて同じレセプターに対して測
定した最高cpm数(最高CAT酵素活性)の2分の1(50%)を提供する試験
化合物濃度を、試験化合物のEC50と定義する。これを、第1図のグラフに示す
。
RXRαレセプターに対するアッセイのデータを表し、評価するために、同様
のグラフ(または数学的等価物)を、試験化合物および比較化合物AGN191
440(化合物6)に関して作製した。この比較化合物は、RXRαレセプター
部位に対する既知の作働剤である。AGN191440に関して同じアッセイに
おいて同じレセプターに対して測定した最高cpm(カウント/分;CAT酵素活
性)の2分の1(50%)を提供する試験化合物濃度が、EC50である。このグ
ラフを第2図に示す。
超コイルプラスミドの分離
大量IL調製
DNAの分離
1.細胞を氷上に15分間置く。250mlナルジーン(nalgene)管内で、J
A14ローター、ベックマン(Beckman)J2−21M遠心機を用いて7krpmで
、4℃で10分間遠心沈澱して、細菌細胞(大腸菌)を採る。上清は除去する。
2.各細胞ペレットに、液I(1.0ml)を加え、混合してペレットを再懸濁
させる。この細胞(1.0ml)をボトルからボトルへと移す。これを50mlオー
クリッジ管に移す。液I(4ml)を用いて、ボトルを洗い、再度ボトルから次の
ボトルへと移す。これも、オークリッジ管に移す。ピペットを用いて、液Iで全
容積を16mlとし、混合する。8mlをもう一つのオークリッジ管に移す。室温で
5分間置く。
液I:50mMグルコース、25mMトリス−Cl(pH8)、10mM EDTA
(pH8)
3.各管に、新たに調製した液II(18ml)を加える。管を数回反転すること
により、内容物を穏やかに混合する。氷上に10分間置く。この時間後、液は透
明で、凝集物は無いはずである。(凝集物があれば、先の細胞再懸濁が充分でな
かったのである。)
液II:1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、0.2N−NaOH(4ml
10%SDS、0.8ml 10N−NaOH、35.2ml水)
4.氷冷液III(12mlまたは適量)を加える。管を素速く数回反転すること
により、内容物を混合する。白色綿状沈澱が生じるはずである。氷上に10分間
置く。
液III:5M酢酸カリウム(60ml)に、氷酢酸(11.5ml)および水(2
8.5ml)を加えることにより調製
5.ベックマンJ2−21M遠心機、JA20ローター(17krpm)により、
4℃で30分間遠心する。
6.オークリッジ管から上清(約12ml)をピペットで採り、6本のベークド
コレックス(Corex)管に入れる。0.6倍容積のイソプロパノール(7.2ml
)を加え、反転により混合し、室温で15分間置いて、DNAを沈澱させる。
7.ベックマン遠心機を、JA20ローターを14krpmで回転させることによ
り、20℃で15分間作動させる。
8.J2−21M遠心機、JA20ローター(10.5krpm)により、20℃
で30分間、DNAをペレット化する(コレックス管用アダプターを使用する)
。
9.上清を注ぎ出し、管内を、減圧フラスコでパスツールピペットによって乾
燥する。
10.減圧デシケーター内で10分間乾燥する(より長時間乾燥すると、ペレッ
トを溶解し難くなる)。
CsCl密度勾配中で遠心により平衡化することによるプラスミドDNAの精製
11.各コレックス管にTE[10mMトリス−Cl(pH8)、1mM EDTA
(pH8)](1ml)を加えることにより、ペレットを溶解する。管を37℃の水
浴に入れて、ペレットの速やかな溶解を促進する(15〜30分間)。
12.同様のバッチの液を一つの管に移す。TEで容積を8.5mlとする。
13.RNアーゼ(DNアーゼ不含有)[2U/μl、ベーリンガー・マンハイ
ム・バイオケミカル(Boehringer Mannheim Biochemical;BMB)](100μl
)を加える。
14.10mg/ml臭化エチジウム(400μl)を加える。
15.CsCl(9.0g)を加え、パスツールピペットを用いて混合する。
16.液を、2本の13×51mmベックマン・ポリアロマー・クイックシール遠
心管に入れる。
17.ベックマン超遠心機、VTi65.2ローター(50krpm)を用いて、2
0℃で12時間遠心する。
18.超遠心後、2つのDNAのバンドが見られるはずである。上方のバンドは
、線状細菌DNAおよび切断環状プラスミドDNAから成る。下方のバンドは、
閉環状プラスミドDNAから成る。21ゲージ針に取り付けた3mlシリンジで、
管から下方のCsCl分別DNAのみを回収する(管の側面に針を挿入し、1.5
〜2mlを採る)。
19.第2のCsCl遠心の準備
(9ml−第1CsClバンド容積)−CsCl g数
(9ml−第1バンド容積−100μl 10mg/ml臭化エチジウム−50μlR
Nアーゼ)−ml TE(pH8.0)
第1バンド、TE、CsCl,RNアーゼおよびEtBrを合する。
20.液を、2本のクイックシール管に入れる。
21.超遠心機、VTi65.2ローターを用いて、20℃で、50krpmで12
時間、または60krpmで4時間遠心する。
22.CsCl分別DNA(下方のバンドのみ)を2回採り、5mlファルコン(Fa
lcon)スナップ管に入れる(工程18と同様)。
臭化エチジウムの抽出
23.加湿下に、等体積のイソアミルアルコールを加え、混合し、ベックマンT
J−6遠心機(1500rpm)を用いて室温で3分間遠心する。
24.下部の水相を新しい管に入れる。これを3〜4回、または水相が透明にな
る(ピンク色が無くなる)まで繰り返す。
25.透明水相を、スペクトラ/ポル(Spectra/Por)3透析管mwco3500に
移す。(透析管をクランプ留めする前に、管の底に結び目を作っておく。)液を
パスツールピペットで加える。透析管の上部をクランプ留めする。ゴムバンドを
用いて、管をTE[28ml 1Mトリス−Cl(pH8)、5.6ml 0.500
M EDTA(pH8)](2.8l)中に吊す。透析管は常に、手袋を用いて注
意深く扱う。
26.TE(pH8)(2.8l)を複数回交換して(1×2〜4時間、一晩、お
よび1×2〜4時間、翌日)、水相の透析を行う。
27.組織培養フード内で、透析したDNAを、滅菌ミクロ遠心管に移す。管に
ラベルを付し、−20℃で貯蔵する。
カチオン性リポソーム仲介トランスフェクション
引用:フェルグナー,ピー・エル、およびホルム,エム(1989)フォーカ
ス11、2
全般に滅菌法を用いる。
ヒーラ細胞またはCV−1細胞を、T−125培養フラスコ内で培養する。
細胞を週2回、通例月曜および金曜に継代する(細胞0.5mlを培地15mlに
入
れる)。
第1日:細胞の接種
1.T−162cm2培養フラスコの細胞をトリプシン処理し、採取する。細胞
数を血球計数器で数える。細胞数は通例、12ウェルプレート16枚用に充分で
ある。
2.細胞数に応じて、培地(D−MEM低グルコース、10%ウシ胎児血清(
FBS)、2mM Glu)で細胞を希釈して、60000細胞/ウェルの濃度と
する。
細胞計算例:
40000細胞/ウェルおよび200ウェル必要とする
(X)細胞/mlを有する
ナルジ(Nalge)250mlフィルターユニットレシーバーを用いて、全部で#m
lの細胞を培地に入れ、最終容積200mlとする。ピペット処理により、よく混
合する。
3.滅菌12.5mlコンピチップ(セッティング4)を用いて、ウェル毎に細
胞(1.0ml)を加える。プレートを前後に揺る(回転しない)。加湿5%CO2
環境中で、37℃で一晩インキュベートする。細胞は、トランスフェクション
までに約40%集密する。
トランスフェクション:第2日:DNA/リポフェクチン複合体の調製
1.50mlポリスチレン管を用いて、リポフェクチン(LF)およびDNAを
個別に準備する。2μgLF/ウェル、500ngERE−CAT DNA/ウェ
ル、100ngER/RAR DNA/ウェルとするのに必要なLFおよびDNA
の容積を算出する。実験に必要な全容積を算出する。(DNA濃度はプラスミド
調製毎に異なり、下記計算によって調節する必要があり得る。)DNA(調製日) μl/ウェル #ウェル DNA容積 Opti−Mem容積
α
β
γ
X
CATLP ロット# μl/ウェル #ウェル μlLF Opti−Mem容積
LFおよびDNAをOpti−Mem培地で個別に希釈して、25μl×#ウェルの容
積とする:Opti−Mem1容積=(25μl×#ウェル)−DNAまたはLFの全容
積。
2.希釈したLFを、希釈したDNAに加え、管を穏やかに回転する。室温で
10分間静置する。
3.ウェルから培地を吸引し、Opti−Mem I(0.5ml)で2回洗う(滅菌1
2.5mlコンビチップ、セッテイング2)。
4.DNA/LF複合体をOpti−Mem(450μl×#ウェル)に加える。管を
反転して、混合する。12.5mlコンビチップ(セッティング2)を用いて、5
00μlずつウェルに入れる。プレートを前後に揺って混合する(回転しない)
。
5.加湿5%CO2インキュベーター内で、細胞を37℃で6時間インキュベ
ートする。
6.6時間後、培地(D−MEM低グルコース、20%FBS(活性炭処理し
たもの)、2mM Glu)(0.5ml)を各ウェルに加える。12.5コンビチ
ップ(セッティング2)を用いて行い、インキュベーターに戻す。
第3日:薬物添加
1.トランスフェクション開始から18時間後、滅菌0.5mlコンビチップ(
セッティング1)を用いて、レチノイド(3サンプル、10μl)を加え、加湿
5%CO2環境中で、37℃で20〜24時間インキュベートする。
薬物希釈:
例:レチノイドをアセトンに溶解して5mMの濃度とし、EtOHで更に希釈し
て1mMとする。レチノイドが溶解しなければ、管を高温水に5秒間入れ、次い
で激しく混合する。実験毎に、異なる希釈式を使用し得る。1logオーダー毎に
2つの濃度を設ける場合は、次のような3.16倍希釈を使用する:ラベルを付
した滅菌12×75mm管(ファルコン2063)に、100%EtOH(108
0μl)を加える。1mM溶液(500μl)を次の管に入れる(316μM)。
混合し、次の管への移動を繰り返して行く。レチノイドのいくつか(特にRAお
よび13−シスRA)は、光感受性であり、赤色光または非常に弱い光の下で使
用すべきである。使用した化合物の量を記す。
例:
第4日:混合相CATアッセイ
1.12mmウェル内で、細胞を、0.50ml 1×PBS(Ca/Mg不含有)
で1回洗う。
2.5mlコンビピペット(セッティング1)を用いて、氷冷1%トリトン、1
mMトリス−C1(pH7.8)、2mM EDTA(pH8)、DNアーゼI(10
0μl)を加える。次のように調製したもの:
溶解緩衝液(低張緩衝液)
3.氷上に60分間置く。ときどき攪拌する。
4.タイタートレック・マルチチャンネルピペット(チップをチャンネル#1
、#3、#6に付けたもの)を用いて、一度に3ウェルから、溶解物50μlを
96U底ウェル[コスター(Coster)]に移す。(未使用溶解物の)プレートを
、−20℃で保存する。
5.1.25mlコンビピペット(セッティング1)を用いて、プレミックス(
50μl)を各ウェルに加え、プレートを穏やかに揺り、37℃で2時間インキ
ュベートする。
6.タイタートレック・マルチチャンネルピペットを用いて、7M尿素(10
0μl)を各反応ウェルに加えて、反応を停止する。一度に6サンプル行う。[
尿素−マリンクロット・エイアール(Mallincrokt AR)]
7.タイタートレック・マルチチャンネルピペットを用いて、反応混合物(2
00μl)を、5mlプラスチックシンチレーションバイアル[リサーチ・プロダ
クツ・インターナシヨナル(Research Products International)#12551
4]に移す。一度に3反応行う。(尿素−マリンクロット・エイアール)
8.0.8%PPO/トルエン(3.2gPPO/4lトルエン)(1ml)を加
える。5秒間激しく混合し、15分間、相を分離させる。2.0分間cpmをカウ
ントする(ベックマンLS3801)。
[トルエン−マリンクロット・シンチル・エイアール(Mallinckrodt ScintillA
R)]
(PPO=2,5−ジフェニルオキサゾール−RPIロット#A3071)
第1表には、本発明の例示化合物の、RARおよびRXR作働剤活性を比較し
て示す。RARレセプター部位における化合物の活性は、RARα、RARβお
よびRARγレセプター部位の各々に対して示す。第1表に示す各化合物の構造
は、後に示す。化合物7(AGN191183)は、本発明の範囲に含まれず、
該
化合物のレセプターデータは、比較のために示すものである。
本発明の薬剤組成物および処置方法において使用するRXR選択的または特異
的化合物について、RXRレセプター部位の選択的または特異的作働剤としての
活性に加えて、一般的なレチノイド様活性も、下記アッセイ(レチノイド様活性
の指標であることが、当分野で一般に知られている)によって確認することがで
きる。
ヒト皮脂腺細胞培養を用いるアッセイは、3H−チミジンの細胞への取り込み
の阻害、すなわちDNA合成の阻害、すなわち皮脂腺細胞に対する増殖抑制作用
(皮脂腺抑制作用)を調べるものである。このアッセイは、抗アクネ薬物として
の化合物の活性アッセイであるとも考えられる。この試験は、次のようにして行
う。
皮膚の調達:
顔の皺取りまたは額の整復の美容手術による皮膚を、ヒト皮脂腺細胞の調達源
として使用した。
皮脂腺細胞の分離:
8%仔ウシ血清、2%ヒト血清、10ng/ml表皮発育因子、1nMコレラ毒素
、1μMヒドロコルチゾン、およびペニシリン/ストレプトマイシン/アンホテ
リシンBを補足したDMEM/F12(1:1)培地のタイプ1コラーゲン被覆
皿に、分離した皮脂腺細胞を塗布した。ディスパーゼで分離した細胞をコラーゲ
ン被覆24ウェルプレートに塗布することによって、二次培養を行った。
増殖試験(3H−チミジンの取り込み):
総血清濃度を2%に低下し、ヒドロコルチゾンを含まない上記培地中で、やや
集密した二次培養物を、試験化合物またはエタノール賦形剤で2〜3日毎に8日
間処理した。処理終了前6時間の間、2μCi/mlの3H−チミジンで培養物をラ
ベルした。トリクロロ酢酸および過塩素酸によって細胞からDNAを抽出し、シ
ンチレーション計数による放射能アッセイ、およびジフェニルアミン比色法によ
るDNA定量アッセイに付した。結果を、CPM/μgDNAとして、または取
り込みが約1000〜1500cpm/μgDNAであった賦形剤対照に対する割合
(%)で表した。
本発明の化合物AGN191701(本発明において、化合物1とも称する)
の試験結果を第3図のグラフに示す。それによると、この化合物は有効なレチノ
イドである。
本発明に従って使用する化合物のレチノイド様活性を確認することのできる他
のアッセイは、HL−60トランスグルタミナーゼ誘導およびHL−60分化ア
ッセイである。その手順を次に説明する。
分化:HL−60細胞二トロブル−テトラゾリウム還元アッセイ(NBT還元
アッセイ)
T−162CM2フラスコ内の、インシュリン(5μg/ml)、トランスフェリ
ン(5μg/ml)およびセレン(3nM)を補足した無血清RPMI1640培地
中で、HL−60細胞を浮遊培養により培養した。上記RPMI1640培地(
HL−60細胞の有効な分化に必要であることがわかっている成分であるジブチ
リルサイクリックアデノシンモノホスフェート0.2mMを更に補足したもの)
中の試験化合物の系列希釈物により、細胞(1×105/ウェル,24−ウェル
皿)を処理した。賦形剤対照培養物には、エタノールを使用した。5%CO2イ
ンキュベーター内で37℃で3日間インキュベート後、ニトロブル−テトラゾリ
ウム(NBT)およびテトラデカノイルホルボールアセテート(TAP)をそれ
ぞれ最終濃度が0.1%および100ng/mlとなるように細胞と混合し、室温で
15〜30分間インキュベートした。分化したHL−60細胞には、NBTの還
元によるホルマザン
の紫色物が生じた(NBT陽性細胞)。次いで、細胞を10%パラホルムアルデ
ヒド中で固定し、遠心によりペレット化した。細胞ペレットを、少量のリン酸緩
衝生理食塩液に再浮遊させた。各細胞浮遊液中のNBT陽性細胞数および総細胞
数を、血球計算盤により求めた。4培養物の平均値を、NBT陽性細胞の割合(
%)で表した。
当業者は容易に理解するであろうが、このアッセイにおける細胞分化は、有用
なレチノイド様活性の指標である。化合物AGN191701(化合物1)のア
ッセイの結果を、第4図のグラフに示す。
HL−60細胞の組織トランスグルタミナーゼアッセイ(tTGASE)
T−162cm2フラスコ内の、インシュリン(5μg/ml)、トランスフェリン
(5μg/ml)およびセレン(3nM)を補足した無血清RPMI1640培地中
で、HL−60細胞を浮遊培養により培養した。上記RPMI1640培地(H
L−60細胞の有効な分化に必要であることがわかっている成分であるジブチリ
ルサイクリックアデノシンモノホスフェート1nMを更に補足したもの)中の試
験化合物の系列希釈物により、細胞(1×106細胞/ウェル,6−ウェル皿)
を処理した。賦形剤対照培養物には、エタノールを使用した。7.5%CO2イ
ンキュベーター内で37℃で1日間インキュベート後、一連の試験管に細胞を集
め、遠心によりペレット化した。細胞を、20mMトリス−HCl(pH7.5)、
1mM EDTAおよび0.5%トリトン(Triton)X−100を含有する緩衝
液中で溶解した。細胞溶解物のサンプルを、20mMトリス−HCl(pH7.5)
、5mM CaCl2、2mg/mlジメチルカゼイン、15mM B−メルカプトエタ
ノールおよび50μCi/ml[2,3−3H]プトレッシンジヒドロクロリドを含
有する反応混合物中でtTGASE活性アッセイに付した。反応は、37℃振と
う水浴中で60分間行った。0.1%プトレッシン含有10%トリクロロ酢酸の
添加により、反応を停止した。停止反応混合物の一部を、ワットマン(Whatman
)3MMフィルターディスクにスポットした。これを、対照ブランクフィルター
ディスクと共に、0.1%プトレッシン含有5%トリクロロ酢酸で2回、および
メタノールで2回洗った。高温ランプで乾燥後、フィルターディスクの放射能を
シンチレーション計数によって測定
した。細胞溶解物のサンプルは、ブラッドフォード(Bradford)法[バイオ−ラ
ド(Bio−Rad)]による保護濃度のアッセイにも付した。対照ブランクフィルタ
ーディスクからの放射能を差し引いた後、データをpmol/min/mgタンパク質と
して表した。
当分野で充分認識されているように、このアッセイにおけるトランスグルタミ
ナーゼ活性の誘導は、レチノイド様活性の早期の指標である。第5、6および7
図のグラフはそれぞれ、本発明の化合物AGN191701(化合物1)、AG
N191985(化合物3)およびAGN191758(化合物5)の試験結果
を示す。
本発明の薬剤組成物および処置方法において使用する特異的または選択的RX
R作働剤化合物は催奇性を示さないか、または従来の類似化合物よりも実質的に
低い催奇性を示す。本発明において使用する化合物の非催奇性を、妊娠ICRマ
ウスを用いたインビボ催奇性試験によって示す。その試験方法を次に説明する:
動物
ICRマウス[エース・アニマルズ(Ace Animals)、ボヤータウン(Boyerto
wn)、ペンシルベニア]を使用した。成熟雄ICRマウスおよび処女雌ICRマ
ウスを環境調節した室内で飼育し、12時間明暗サイクル(明サイクルは午前6
時から午後6時まで)に、使用前2週間の間馴らした。どの動物にも、ピュリナ
・ラブ・チャウ(Purina Lab Chow)および水道水を自由に摂取させた。雌3〜
4匹の群と、繁殖力の有る雄一匹とを、4時間の間ケージに入れた。直後の膣栓
の存在を交配成功の証拠と見なし、その日を妊娠0日目と定めた。
催奇性
妊娠11日目の朝(午前10時)に、試験薬物(0.1、1.0、10または
100mg/kg)を1回経口投与した。妊娠17日目に、全動物を軽いエーテル麻
酔下に頚部脱臼によって殺した。開腹し、胎仔の外面的奇形を調べ、体重測定し
た。各同腹仔の半数を95%エタノール中で固定し、短時間のアリザリン赤−S
染色法によって骨格を染色した。それを解培鏡検して、軸骨格および付属骨格の
異常を調べた。各同腹子の残りの半数は、ブーアン液中で固定し、フリーハンド
でレーザーにより連続切断して、脳、顔および口蓋の異常を調べた。
総着床数中の異常受胎産物の割合を算出することにより、奇形および吸収(re
sorption)の発生率の用量による差を調べた。各群を、平方根変換率の弧のスチ
ューデントのt検定に基づく方法によって、統計学的に比較した。確実性0.0
5のレベルを有意とみなした。用量応答データの対数曲線から、50%有効量を
算出した。
前記催奇性試験結果を第2表に示す。第2表に示すように、AGN19170
1(本発明において化合物1とも称する)は、実質的に非催奇性である。RXT
選択的化合物1の催奇性データを、RAR選択的化合物7のデータと比較すべき
である。明らかに、化合物7は化合物1よりも催奇性が高い。
ニワトリ胚細胞における軟骨形成(骨形成)阻害を調べるインビトロのバイオ
アッセイは、従来の催奇性の尺度と考えられる。アッセイ方法は次の通りである
:
バイオアッセイとして、種々の濃度の試験薬物が軟骨分化を抑制する能力を比
較するために、肢芽間葉細胞の高密度「スポット」培養を用いた。妊娠12日目
のマウス胚(54±2体節)の前肢芽をトリプシン−EDTA液中で分離し、得
られた単個細胞浮遊液を、プラスチック培養皿上に20−μlスポット(200
000細胞/スポット)として塗布した。最初の塗布から24時間後に、0.3
ng/mlないし3μg/ml(1nMないし10μM)の濃度のレチノイドを培地[イ
ーグルのM
EM+10%仔ウシ血清、ギブコ(GIBCO)]に加えた。対照培養物には賦
形剤(エタノール、濃度≦1体積%)のみを加えた。もう1セットの培養物にお
いて、陽性対照としてレチノイン酸を用いた。
塗布から96時間後に培養を停止し、培地を除去し、細胞を、セチルピリジニ
ウムクロリドを0.5%含有する10%ホルマリン中で1時間固定した。培養物
を酢酸中で濯ぎ、0.5%アルシアンブルー液(pH1.0)中で1時間染色し
、3%酢酸中で分離し、エタノール中で脱水し、顕微鏡下に軟骨形成を記録した
。染色した培養物中の軟骨小結節の不在または数減少(対照培養物との比較とし
て)を、軟骨形成抑制の尺度とした。各処理毎に4増殖培養物について、1スポ
ット全体中の染色された軟骨小結節数、平均小結節数、および標準偏差を求めた
。対照と比較して軟骨形成を50%阻害する濃度(IC50)を、用量応答データ
の対数曲線により求めた。
第3表からわかるように、RXR選択的である本発明の化合物AGN1917
01(化合物1)のIC50は、このアッセイにおいて19.0μ/mlである。一
方、RAR選択的化合物AGN191183(化合物7)のIC50は、0.00
3である。すなわち、このアッセイにおいて、化合物7の催奇性は化合物1の約
6.3×104倍である。
上記データに関連して、次のことにも注意を払うべきである:本発明の化合物
AGN19701(化合物1)を10mg/kgの用量で経口挿管によりマウスに投
与し、その後、母親の血漿および胚中の薬物濃度を測定した薬物動態試験(第8
図に示す)によると、化合物AGN191701(化合物1)は、母親の血漿お
よび胚中に実質的な濃度で存在することがわかる。しかし、第2表のデータから
わかるように、この化合物は催奇作用を殆ど示さない。
本発明の処置方法において使用する化合物は、症状、器官特異的処置の必要性
、投与量などを考慮して、全身的に、または局所的に投与し得る。
特に皮膚病の治療においては局所投与を行い得るが、重篤な嚢胞性アクネの治
療のような場合には、経口投与が好ましいこともある。局所投与用の通常の剤形
、例えば溶液、懸濁液、ゲル、軟膏などのいずれを使用してもよい。このような
局所投与用製剤の調製は、薬剤の分野における文献、例えば、レミントンズ・フ
ァーマシューティカル・サイエンス(Remington's Pharmaceutical Science)
、第17版、マック・パブリッシング社(Mack Publishing Company;イースト
ン、ペンシルベニア)に詳細に説明されている。局所投与するには、化合物を粉
末またはスプレー(とりわけエアロゾル形のもの)として投与することもできる
。
薬剤を全身的に投与する場合には、散剤、丸薬、錠剤など、またはシロップ剤
もしくはエリクシル剤の形態に調製して、経口投与することができる。静脈内ま
たは腹腔内投与を行うには、化合物を、注射によって投与し得る溶液または懸濁
液に調製し得る。坐剤の形、または皮下徐放性製剤もしくは筋肉内注射剤の形に
調製することが有用である場合もある。
皮膚乾燥の処置や遮光のような副次的な目的で、または他の手段により皮膚病
の治療、感染防止、剌激や炎症の緩和などを行うために、前記のような局所投与
用製剤に他の薬物を加えることができる。
本発明に従って1種またはそれ以上の化合物を処置有効量で投与することによ
って、レチノイド様化合物によって処置できることがわかっている皮膚病または
他の症状を処置することができる。処置濃度は、特定の症状を軽減するか、また
は病状の進行を遅延させる濃度である。場合によっては、特定の症状の発現を防
止するために予防的に薬剤を使用し得る可能性もある。処置濃度は症状によって
様々であり、処置しようとする症状の重さ、および治療に対する患者の感受性に
よっても異なり得る。従って、通常の試験によって、場合に応じて処置濃度を決
定することが最もよい。例えばアクネまたは同様の皮膚病の処置においては通例
、0.001〜5重量%、好ましくは約0.01〜1%の濃度の製剤が処置に有
効であると考えられる。全身的に投与する場合は、0.01〜100、好ましく
は約0.
1〜10mg/kg体重/日の量が、多くの場合有効であり得る。
RXR特異的またはRXR選択的作働剤化合物は、実質的に催奇性を示さない
ので、本発明によるそのような化合物による疾病または病態の処置は、処置の対
象が妊娠中の雌哺乳動物(ヒトを包含する)、または妊娠可能年齢の雌哺乳動物
(ヒトを包含する)である場合に、特に有利である。
一般的な態様
定義
RXRレセプター部位の特異的または選択的作働剤(以下、RXR作働剤と称
する)の例として本明細書中に挙げる化合物の化学的説明において、一般的用法
と異なるように本明細書中に特記しない限り、いずれの化学用語も、有機化学分
野で一般的な意義を有する。すなわち、アルキルとは、直鎖アルキル、分枝鎖ア
ルキルおよびシクロアルキルとして知られる全ての基を包含する。アルケニルと
は、1個またはそれ以上の不飽和部分を有する直鎖アルケニル、分枝鎖アルケニ
ルおよびシクロアルケニル基を包含する。低級アルキルは、上記の広範なアルキ
ル基のうち、炭素数1〜6のものを意味する(分枝鎖およびシクロアルキル基の
場合は、炭素数は3〜6である)。同様に、低級アルケニルは、直鎖アルケニル
の場合は炭素数2〜6、分枝鎖およびシクロアルケニル基の場合は、炭素数3〜
6のものと定義する。
本発明において「エステル」とは、有機化学における古典的なエステルの定義
に含まれるすべての化合物を包含する。本発明の例示カルボン酸の好ましいエス
テルは、炭素数10もしくはそれ以下の飽和脂肪族アルコール、または炭素数5
〜10の環式もしくは飽和脂肪族環式アルコールと共に形成する。特に好ましく
は、炭素数1〜10の脂肪族アルコールと共に形成する。第一級アルコールであ
る本発明の化合物(式1〜5中、Bが−CH2OH)からエステルを誘導する場
合は、エステルとは、式:−CH2OOCR11(R11は、置換または不置換脂肪
族、芳香族または脂肪族−芳香族基であり、好ましくは脂肪族部分の炭素数1〜
6である)で示される化合物を包含する。特に好ましい脂肪族エステルは、低級
アルキル酸またはアルコールから誘導したものである。フェニルまたは低級アル
キルフェニ
ルエステルも好ましい。
アミドとは、有機化学における古典的なアミドの意義を有する。アミドには、
不置換アミド並びに脂肪族および芳香族モノ−およびジ置換アミドが含まれる。
好ましいアミドは、炭素数10もしくはそれ以下の飽和脂肪族基または炭素数5
〜10の環式もしくは飽和脂肪族−環式基から誘導するモノ−およびジ−置換ア
ミドである。特に好ましいアミドは、低級アルキルアミンから誘導するアミドで
ある。フェニルまたは低級アルキルフェニルアミンから誘導するモノ−およびジ
−置換アミドも好ましい。不置換アミドも好ましい。
アセタールおよびケタールは、基−CH(OR12)2、−CHOR13O、−C
R7(OR12)2および−CR7OR13Oを有し、R7は炭素数1〜5のアルキル、
シクロアルキルまたはアルケニル基であり、R12は低級アルキルであり、R13は
炭素数2〜5の2価アルキル基である。
薬学的に許容し得る塩は、塩を形成し得る官能基(例えば酸またはアミン基)
を有するなら、本発明の処置方法に使用するいずれの化合物に対しても調製し得
る。薬学的に許容し得る塩は、親化合物の活性を保持しており、被投与体および
環境に対して有害または不都合な作用を及ぼさない塩である。
このような塩は、有機または無機の酸または塩基から誘導し得る。このような
塩は、一価または多価イオンから生成し得る。酸基に対して特に好ましいものは
、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムのような無機イオンで
ある。有機アミン塩は、例えばモノ−、ジ−およびトリ−アルキルアミンまたは
エタノールアミンのようなアミンから得られ、特にアンモニウム塩である。カフ
ェイン、トロメタミンなどの分子から塩を生成することもできる。酸付加塩を形
成し得るほど充分に塩基性の窒素が存在する場合は、いずれの無機もしくは有機
酸またはアルキル化剤(例えばヨウ化メチル)と酸付加塩を形成してもよい。塩
酸、硫酸またはリン酸のような無機酸との塩が好ましい。多くの単純な有機酸、
例えば一塩基性、二塩基性または三塩基性酸のいずれかを使用することもできる
。
本発明の処置方法に従って使用する例示化合物は少なくとも1個の二重結合、
および/または脂環(例えばシクロプロパン環)を有するので、トランスおよび
シ
ス(EおよびZ)異性体が存在し得る。更に、本発明の処置方法において使用す
る化合物のいくつかは1個またはそれ以上のキラル中心を有し得、それ故、エナ
ンチオマーおよびジアステレオマーの形態で存在し得る。化学名または構造によ
って特定しない限り、そのような個々の異性体、並びにシスおよびトランス異性
体の混合物、ジアステレオマーの混合物、およびエナンチオマー(光学異性体)
のラセミ混合物のいずれも、本発明の範囲に包含される。構造式中、不連続の線
で示す結合は、紙面より下の結合を意味し;塗りつぶした三角形で示す結合は、
紙面より上の結合を意味し;二重結合に関してトランス(E)配置の置換基は、
二重結合に関して反対方向に向いた結合で示し、二重結合に関してシス(Z)配
置の置換基は、二重結合に関して同方向を向いた結合で示す。
本発明の薬剤組成物および処置方法において使用する特異的RXR作働剤また
は選択的RXR作働剤の例示化合物の一般構造を、下記一般式1〜5によって示
す。
上記一般構造式中、
R1は低級アルキル、Cl、BrまたはIであり;
R2はH、低級アルキル、Cl、BrまたはIであり;
R3は低級アルキル、Cl、Br、I、OR11、SR11、OCOR11、SCOR1 1
、NH2、NHR11、N(R11)2、NHCOR11またはNR11−COR11であ
り;
R5はそれぞれH、低級アルキル、Cl、Br、I、低級アルコキシまたは低級
チオアルコキシ(炭素数1〜6)であり;
R6はそれぞれ、Hまたは低級アルキルであり;
Aは(CH2)n(nは0〜5)、炭素数3〜6の低級分枝鎖アルキル、炭素数
3〜6のシクロアルキル、炭素数2〜6/二重結合数1または2のアルケニル、
炭素数2〜6/三重結合数1または2のアルキニルであり;
Bは水素、COOHもしくは薬学的に許容し得るその塩、COOR8、CON
R9R10、−CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12
)2、CHOR13O、−COR7、CR7(OR12)2、またはCR7OR13Oであ
り、R7は炭素数1〜5のアルキル、シクロアルキルまたはアルケニルであり、
R8は炭素数1〜10のアルキル、炭素数5〜10のシクロアルキル、フェニル
または低級アルキルフェニルであり、R9およびR10はそれぞれ水素、炭素数1
〜10のアルキル、炭素数5〜10のシクロアルキル、フェニルまたは低級アル
キルフェニルであり、R11は炭素数1〜10のアルキル、フェニルまたは低級ア
ルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、R13は炭素数2〜5の2価
アルキルであり;
R14はそれぞれ、Hまたは低級アルキルである。
本発明の薬剤組成物および処置方法において使用する特異的RXR作働剤およ
び選択的RXR作働剤化合物においては、R1は、好ましくは低級アルキル、よ
り好ましくはメチルである。
R2に関しては、本発明において使用する化合物において、R2は好ましくはH
または低級アルキル、より好ましくはHである。
R3に関しては、本発明の化合物において、R3は好ましくは低級アルキル、よ
り好ましくはメチルである。
R5に関しては、本発明において使用する化合物において、R5は好ましくはH
または低級アルキル、より好ましくはHである。
R6に関しては、本発明において使用する化合物において、R6は好ましくは低
級アルキル、より好ましくはメチルである。
−A−B−に関しては、本発明において使用する化合物において、−A−B−
は好ましくは(CH2)n−COOR8、または(CH2)n−CONR9R10(R8
、R9およびR10は前記と同意義)、より好ましくはnは0で、BはCOOR8で
ある。
式2、3および5の化合物のR14に関しては、R14が水素である化合物を本発
明において使用することが好ましい。
本発明の好ましい化合物の例を、化合物1(AGN191701)、化合物2
(AGN192198)、化合物3(AGN191985)、化合物4(AGN
192171)および化合物5(AGN191758)と称し、その構造式を次
に示す。比較化合物AGN191440(化合物6)の構造も示す。
化合物1(AGN 191701)
化合物2(AGN 192198)
化合物3(AGN 191985)
化合物4(AGN 192171)
化合物5(AGN 191758)
化合物6(AGN 191440)
化合物7(AGN 191193)
本発明による化合物の合成方法
本発明の薬剤組成物および処置方法において使用し得る特異的および選択的R
XR作働剤として一般式および特定の式で示した化合物は、種々の化学合成経路
によって合成し得る。本発明を説明するために、以下に反応式を挙げる。当業者
は、本明細書中に記載の条件は、特定の態様であって、一般化し得ることを容易
に認識するであろう。
反応式1
反応式1には、式1および式4の化合物の合成法を説明する。反応式1による
と、所望の置換基R3、R5およびR6(式1および式4に関して定義した通り)
を有する式10の5,6,7,8−テトラヒドロナフチル化合物を、フリーデル・
クラフツ様条件下にR1COCl(R1は式1および式4に関して定義した通り)
のような試薬と反応させて、テトラヒドロナフタレン核の2位にケトン基R1−
CO−を導入する。R1がメチルの場合、フリーデル・クラフツ型反応に用いる
試薬は通例、塩化アセチルである。次いで、得られた式11のケトンを、還元(
例えば水素化ホウ素ナトリウムによる)して、対応する式12のアルコールを得
る。式12のアルコールを、適当な試薬(例えば三臭化リンおよびトリフェニル
ホスフィン)で処理することにより、対応するホスホニウム塩(例えばトリフェ
ニルホスホニウムブロミド)に変換する。式13のホスホニウム塩はヴィッティ
ッヒ試薬であるので、これをヴィッティッヒ条件(塩基、例えばn−ブチルリチ
ウム)下に式14のブロモチオフェンアルデヒドまたはブロモフルアルデヒドと
反応させて、式15の化合物を得る。式15の化合物の複素環部分のブロモ基を
、n−ブチルリチウムおよび二酸化炭素との反応により、カルボキシル基に変換
して、式16のカルボン酸化合物を得る。それを、本明細書中に記載のように、
更に別の同族体および誘導体に変換し得る。反応式1の合成経路は、式1のチオ
フェン化合物の合成に特に適しており、本発明の化合物1(AGN191701
)の合成経路として好ましい。
式1および式4の化合物を導く他の合成経路を、反応式2に示す。
反応式2
反応式2によると、式11のケトン化合物を、式17のホスホネート試薬との
ヴィッティッヒ・ホルナー型反応に付す。式17のホスホネート試薬はエステル
(COOR8)置換基を有するが、そのようなホスホネート試薬は一般にA−B
官能基(式1および式4に関して定義した通り)を有し得ると理解すべきである
。ヴィッティッヒ・ホルナー型反応は通例、テトラヒドロフラン(THF)のよ
うな溶媒中で、強塩基、例えばNaCH2SOCH3(ジメシルナトリウム)の存
在下に行う。反応式2の合成経路は、式4の化合物の合成経路として好ましく、
化合物4(AGN192171)の合成に適している。反応式2の経路は、(適
当に試薬を変更すると)AGN191440(化合物6)(RXRレセプター活
性アッセイにおいて使用する比較化合物である)の合成経路としても好ましい。
式16および式18の化合物は、特にCOOR8基に関して、更なる変換に付
すことができる。式16および式18とは異なるA−B官能基を有する式16お
よび式18類似の化合物(および更に拡張して本発明に従って使用するすべての
化合物)の合成に関して、以下のようなよく知られた文献記載の一般原理および
合成法を更に参照し得る。
カルボン酸は通例、塩化水素または塩化チオニルのような酸触媒の存在下に、
適当なアルコール溶液中で酸を還流することによってエステル化する。また、ジ
シクロヘキシルカルボジイミドおよびジメチルアミノピリジンの存在下に、カル
ボン酸を適当なアルコールと縮合させてもよい。エステルは、常套の方法で回収
および精製する。アセタールおよびケタールは、マーチ(March)、「アドバン
スド・オーガニック・ケミストリー(Advanced Organic Chemistry)」、第2版
、マッグロー−ヒル・ブック社(McGraw-Hill Book Company)、810頁に記載
の方法により容易に得られる。アルコール、アルデヒドおよびケトンは、例えば
マッコーミー(McOmie)、プレナン・パブリシング・プレス(Penum Publishing
Press)、1973およびプロテクティング・グループス(Protecting Groups
)、グリーン(Greene)編、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ(John Wiley&
Sons)、1981に記載されているような既知の方法で、それぞれエーテルおよ
びエステル、アセタールまたはケタールを形成することによって保護し得る。
反応式1および反応式2に示すヴィッティッヒ反応、ヴィッティッヒ・ホルナ
ー反応、または同様のカップリング反応の前にnの値を高めるためには(そのよ
うな式14および/または式17に相当する必要な試薬が市販されていない場合
)、カルボン酸を、アルント−アイシュテルト反応条件下に連続的に処理するこ
とによるか、または他の同族体化方法により同族体化する。カルボン酸ではない
誘導体を適当な手段により同族体化してもよい。次いで、同族体化した酸を、前
記のような方法でエステル化し得る。
Bが酸基または他の基である式1〜5の化合物を、前記のようなアルント−ア
イシュテルト法または他の方法による同族体化に付すことによっても、Aが(C
H2)nでnが1〜5の化合物を得ることができる。
Aが二重結合を1個またはそれ以上有するアルケニル基である式1〜5の化合
物は、例えば、式11のケトンとカップリングするホスホネート中間体に必要な
数の二重結合を組み込むことによって合成し得る。Aが不飽和炭素鎖であるその
ような化合物は通例、有機化学分野においてよく知られた合成経路によって、例
えばヴィッティッヒ反応などの反応によって、またはα−ハロ−アリールアルキ
ルカルボン酸、エステルもしくはカルボキシアルデヒドからハロゲンを脱離して
二重結合を導入することによって得ることができる。Aが三重(アセチレン)結
合を有する式1〜5の化合物は、対応するホスホネート中間体を用いて合成し得
る。そのような中間体は、当分野でよく知られた反応、例えば対応する芳香族−
メチルケトンと強塩基(例えばリチウムジイソプロピルアミド)との反応によっ
て得ることができる。
式1〜5の化合物から誘導する酸および塩は、対応するエステルから容易に得
られる。アルカリ金属塩基で塩基性ケン化することにより、酸が得られる。例え
ば、好ましくは不活性ガス雰囲気中、室温で、約3モル過剰の塩基(例えば水酸
化カリウム)と共に、エステルをアルカノールのような極性溶媒に溶解し得る。
この溶液を15〜20時間攪拌し、冷却し、酸性化し、常套の方法で加水分解物
を回収する。
アミドは、対応するエステルまたはカルボン酸から、当業者既知の適当ないず
れのアミド化方法で生成してもよい。このような化合物を調製する一方法におい
ては、酸を酸クロリドに変換し、次いで水酸化アンモニウムまたは適当なアミン
で処理する。例えば、酸を塩基のアルコール溶液、例えばKOH(約10モル%
過剰)エタノール溶液で、室温で約30分間処理する。溶媒を除去し、残渣をジ
エチルエーテルのような有機溶媒に溶解し、ジアルキルホルムアミドで処理し、
次いで10倍過剰の塩化オキサリルで処理する。これらは、すべて約−10〜+
10℃の中程度の低温で行う。得られた溶液を低温で1〜4時間、好ましくは2
時間攪拌する。溶媒除去によって得られた残渣を不活性溶媒(例えばベンゼン)
に溶解し、約0℃に冷却し、濃水酸化アンモニウムで処理する。この混合物を低
温で1〜4時間攪拌する。生成物を従来の方法で回収する。
アルコールは、対応する酸を塩化チオニルまたは他の手段によって酸クロリド
に変換し[ジェイ・マーチ、「アドバンスド・オーガニック・ケミストリー」、
第2版、マッグロー−ヒル・ブック社]、次いで酸クロリドを水素化ホウ素ナト
リウムで還元する[マーチ、前掲書、1124頁]ことによって得られる。また
、低温において、エステルを水素化リチウムアルミニウムで還元してもよい。こ
れらのアルコールを、ウィリアムソン反応条件下に適当なハロゲン化アルキルで
アルキル化することによって、対応するエーテルが得られる[マーチ、前掲書、
357頁]。これらのアルコールを、酸触媒またはジシクロヘキシルカルボジイ
ミドおよびジメチルアミノピリジンの存在下に適当な酸と反応させることによっ
て、エステルに変換し得る。
アルデヒドは、穏やかな酸化剤、例えば塩化メチレン中のピリジニウムジクロ
メート[コレイ、イー・ジェイ(Corey,E.J.)、シュミット、ジー(Schmidt
,G.)、テトラヘドロン・レターズ(Tet.Lett.)、399、1979]ま
たは塩化メチレン中のジメチルスルホキシド/塩化オキサリル[オムラ、ケイ(
Omura,K.)、スワーン、ディ(Swern,D.)、テトラヘドロン(Tetrahedron
)、1978、34、1651]を用いて、対応する1級アルコールから調製す
ることができる。
ケトンは、適当なアルデヒドを、アルキルグリニヤール試薬または同様の試薬
で処理し、次いで酸化することによって調製し得る。
アセタールまたはケタールは、マーチ、前掲書、810頁に記載の方法により
、対応するアルデヒドまたはケトンから得られる。
反応式1および反応式2に関して更に説明すると、当業者は容易に認識するで
あろうが、それらの反応式中に示すヴィッティッヒ反応およびヴィッティッヒ・
ホルナー反応を更に変更を加えて、本発明の化合物を得ることも可能である。例
えば、反応式1に示すヴィッティッヒ反応を行うのに、ケト基を有するテトラヒ
ドロナフタレン誘導体(式13に相当)、およびトリフェニルホスホニウム基を
有する複素環化合物(式14に相当)を使用することができる。反応式2に示す
ヴィッティッヒ・ホルナー反応を行うのに、ジアルキルホスホネート基を有する
テトラ
ヒドロナフタレン誘導体(式11に相当)、およびケトまたはアルデヒド基を有
する複素環化合物(式17に相当)を使用することができる。
反応式3は、式2および式3の化合物を合成する一般経路を示す。式11のケ
トンをビニルマグネシウムブロミドと反応させて、式20の第三級アルコールを
得る。式20のアルコールを、トリフェニルホスフィンヒドロブロミドと反応さ
せる。この反応により、二重結合が移動し、トリフェニルホスホニウム基が第一
級炭素に結合した式21のトリフェニルホスホニウム塩が生成する。この工程に
おいて生じる二重結合は通例、主としてトランス(E)配置である。式21のト
リフェニルホスホニウム塩はヴィッティッヒ試薬であり、これを式22(XはS
またはO)のヘテロアリールアルデヒドと反応させて、式23の共役ジエン化合
物を生成する。このヴィッティッヒ反応において生じる二重結合は通例、シス(
Z)およびトランス(E)異性体の混合物である。しかし、これをトルエン中で
ヨウ素で処理することにより異性化して、主にトランス(E)の異性体を得る。
いずれにせよ、シス(Z)およびトランス(E)異性体は、高圧液体クロマトグ
ラフィー(HPLC)のような適当な方法で分離し得る。式23の化合物は、反
応式1および2に関して説明したのと同様に、更に同族体および誘導体(例えば
式2および3の化合物)に変換し得る。
前記反応式3の合成経路は、XがOである式2および式3の本発明化合物の製
法として好ましく、化合物2(AGN192198)および化合物3(AGN1
91985)の製法として好ましい。
反応式4
反応式4には、式5の化合物の合成経路を示す。式21のトリフェニルホスホ
ニウム塩を、式30のシクロプロパンアルデヒド誘導体と反応させて、式31の
ジエン化合物を得る。この反応において生じる二重結合は、シス(Z)およびト
ランス(E)異性体の混合物であるが、ヨウ素で異性化することにより、トラン
ス(E)異性体の割合を増すことができる。この場合も、シスおよびトランス異
性体は通例、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)のような適当な方法で分
離することができる。式31の化合物は、前記と同様に、更に同族体および誘導
体(例
えば式2および3の化合物)に変換し得る。反応式4の合成経路は、化合物5(
AGN191758)の合成法として好ましい。
実施例
メチル[3,5,5,8,8−ペンタメチル(5,6,7,8−テトラヒドロナフタ レン)−2−イル]ケトン
(化合物10)
アルゴン雰囲気中、0℃で、塩化メチレン中の塩化アルミニウム6.71g(
50.3ミリモル)の懸濁液に、塩化メチレン中の塩化アセチル3.95g(3
.58ml、50.3ミリモル)および3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7
,8−テトラヒドロナフタレン10.21g(41.9ミリモル)の溶液を加えた
。得られた混合物を攪拌しながら、3時間にわたって室温に昇温した。混合物を
0℃に再冷却し、1N−HClを滴下した。次いで、混合物を水に溶解し、塩化
メチレンで3回抽出した。有機相を1N−HCl、水、塩水で洗い、MgSO4で
乾燥した。溶媒を減圧除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製
して、象牙色固体として標記化合物を得た。
PMR(CDCl3):δ1.28(6H、s)、1.30(6H、s)、1.
69(4H、s)、2.49(3H、s)、2.57(3H、s)、7.15(1
H、s)、7.67(1H、s)。
(±)−1−(5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8−ペンタメチル ナフタレン−2−イル)エタノール
(化合物11)
0℃で、メタノール中のメチル[3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7,
8−テトラヒドロナフタレン−2−イル]ケトン(化合物10)4.17g(1
7.1ミリモル)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム0.77g(20.4ミリ
モル)を少しずつ加え、得られた懸濁液を0℃で4時間攪拌した。溶媒を減圧除
去し、得られた固体を水に溶解し、1N−HClで酸性化し、エーテルで3回抽
出した。エーテル抽出物を水、塩水で洗い、MgSO4で乾燥した。溶媒を減圧除
去し、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、10%酢酸エチ
ル/ヘキサン)により精製して、白色固体として標記化合物(単一の異性体)を
得た。
PMR(CDCl3):δ1.28(12H、m)、1.47(3H、d、J=6
.5Hz)、
1.67(4H、s)、2.49(3H、s)、5.08(1H、m)、7.10
(1H、s)、7.45(1H、s)。
[(5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8-ペンタメチルナフタレン− 2−イル)エタン−1−イル]トリフェニルホスホニウムブロミド
(化合物12
)
アルゴン雰囲気中、0℃で、エーテルおよびヘキサン中の(±)−1−(5,
6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8−ペンタメチルナフタレン−2−イル
)エタノール(化合物11)3.87g(15.7ミリモル)の溶液に、三臭化
リン42.4g(14.9ml、157ミリモル)を加え、得られた混合物を2時
間攪拌した。次いで、水を30分間にわたって滴下し、相を分離した。水相をエ
ーテルで3回抽出した。エーテル相を水、塩水で洗い、MgSO4で乾燥した。溶
媒を減圧除去し、残渣をベンゼンに溶解した。トリフェニルホスフィンを加え、
混合物を室温で24時間攪拌した。次いで、混合物を減圧濃縮し、得られた固体
をアセトニトリル、酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶して、白色固体として
標記化合物を得た。
PMR(CDCl3):δ0.61(3H、s)、0.89(3H、s)、1.2
7(6H、s)、1.62(4H、m)、1.85(6H、d)、2.04(3H
、dd)、5.19(2H、m)、6.62(1H、d)、7.02(1H、s)、
7.43(6H、m)、7.68(6H、m)、7.87(3H、m)。
2−[(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8−ペンタ メチルナフタレン−2−イル)プロペン−1−イル]−4−ブロモチオフェン
(
化合物13)
アルゴン雰囲気中、−78℃で、テトラヒドロフラン11ml中の1−(3,5,
5,8,8−ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル)
エタン−1−イルトリフェニルホスホニウムブロミド(化合物12)0.56g
(0.98ミリモル)の溶液に、n−BuLi(0.41g、0.61ml、0.98
ミリモル、ヘキサン中1.6M)を滴下した。得られた懸濁液を室温に昇温した
後、テトラヒドロフラン2ml中の4−ブロモ−2−チオフェンカルボアルデヒド
0.28g(1.47ミリモル)の溶液を滴下し、得られた混合物を室温で20
時間攪拌した。溶媒を減圧除去し、得られた固体を水に溶解し、1N−HClで
酸性化し、エーテル
で3回抽出した。エーテル抽出物を水、塩水で洗い、MgSO4で乾燥した。溶媒
を減圧除去し、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、0.5
%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、白色固体として標記化合物を得た。
PMR(CDCl3):δ1.27(6H、s)、1.29(6H、s)、1.
68(4H、s)、2.26(6H、m)、6.45(1H、s)、6.75(1
H、s)、6.95(1H、s)、7.07(1H、s)、7.11(1H、s)、
7.17(1H、s)。
2−[(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8−ペンタ メチルナフタレン−2−イル)プロペン−1−イル]チオフェン−4−カルボン 酸
(化合物1)
アルゴン雰囲気中、−100℃で攪拌しながら、テトラヒドロフラン15ml中
の2−[2−(E)−5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8−ペンタメ
チルナフタレン−2−イル)プロペン−1−イル]−4−ブロモチオフェン(化
合物13)500mg(1.24ミリモル)の溶液に、n-BuLi(0.527g、
0.775ml、1.24ミリモル、ヘキサン中1.6M)を加えた。反応混合物
を2分間攪拌し、二酸化炭素で20分間パージした。次いで、反応混合物を室温
に昇温し、酸性化し、エーテルで抽出した。エーテル抽出物を水、塩水で洗い、
MgSO4で乾燥した。溶媒を減圧除去し、残渣を2N水酸化ナトリウム水溶液に
溶解し、エーテルで洗った。水相を1N−HClで酸性化し、エーテルで抽出し
た。エーテル相を水および塩水で洗い、MgSO4で乾燥した。溶媒を減圧除去し
、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(10%酢酸エチル/ヘキサン)により
精製して、白色固体として標記化合物を得た。
PMR(d6−DMSO):δ1.23(12H、s)、1.62(4H、s)、
2.21(3H、s)、2.23(3H、s)、6.56(1H、s)、7.07
(1H、s)、7.13(1H、s)、7.45(2H、s)、8.24(2H、s
)。
エチル2−(5−ブロモメチル)フランカルボキシレート(化合物20)
四塩化炭素8ml中のN−ブロモスクシンイミド1.32g(7.4ミリモル)
およびベンゾイルパーオキシド10.9mgの懸濁液に、四塩化炭素8ml中のエチ
ル2−(5−メチル)フランカルボキシレートの溶液を加え、得られた混合物を
55℃
で8時間攪拌した。混合物を次いで濾過し、濃縮し、残留油状物をフラッシュク
ロマトグラフィー(SiO2、5%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、透明
油状物として標記化合物を得た。
PMR(CDCl3):δ1.38(3H、t、J=7.1Hz)、4.37(2
H、q、J=7.1Hz)、6.51(1H、d、J=3.5Hz)、7.15(1H
、d、J=3.4Hz)。
エチル2−[5−(ジエトキシホスフィニル)メチル]フランカルボキシレー ト
(化合物21)
亜リン酸トリエチル1.84g(1.30ml、14.8ミリモル)およびエチ
ル2−(5−ブロモメチル)フランカルボキシレート(化合物20)0.84g
(3.6ミリモル)の溶液を、アルゴン雰囲気中で125℃に30時間加熱した
。次いで、溶液を冷却し、球管(kuegelrohr)蒸留(165〜180℃、1mmH
g)により精製して、透明油状物として標記化合物を得た。
PMR(CDCl3):δ1.36(9H、m)、3.30(2H、d、J=21
.4Hz)、4.12(4H、p、J=7.1Hz)、4.34(2H、q、J=7.
2Hz)、6.41(1H、t、J=3.2Hz)、7.13(1H、d、J=3.4
Hz)。
エチル5−[(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8− ペンタメチルナフタレン−2−イル)プロペン−1−イル]−2−フランカルボ キシレート
(化合物22)
ジメチルスルホキシド10ml中の水素化ナトリウムの混合物を55℃に1時間
加熱し、エチル2−[5−(ジエトキシホスフィニル)メチル]フラノエート(
化合物21)1.159g(4.00ミリモル)に加えた。得られた深赤色溶液
を室温で45分間撹拌し、メチル[3,5,5,8,8−ペンタメチル(5,6,7,
8−テトラヒドロナフタレン)−2−イル]ケトン(化合物10)0.501g
(2.05ミリモル)の溶液に加え、得られた溶液を室温で48時間撹拌した。
炭酸水素ナトリウムを加え、溶液をエーテルで抽出し、MgSO4で乾燥した。溶
液を濃縮し、残留油状物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、5%酢酸エチル
/ヘキサン)により精製した。HPLCにより、異性体を分離した。
PMR(CDCl3):δ1.27(6H、s)、1.29(6H、s)、1.3
9(3H、t、J=7.1Hz)、1.68(4H、s)、2.27(3H、s)、
2.35(3H、s)、4.37(2H、q、J=7.1Hz)、6.31(1H、
s)、6.43(1H、d、J=3.6Hz)、7.07(1H、s)、7.10(
1H、s)、7.22(1H、d、J=3.6Hz)。
5−[(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8−ペンタ メチルナフタレン−2−イル)プロペン−1−イル]フラン−2−カルボン酸
(
化合物4)
水0.5ml、エタノール1.0mlおよびメタノール1.5ml中の、水酸化リチ
ウム一水和物61mg(1.4ミリモル)の溶液に、エチル5−[2−(E)−(
5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8−ペンタメチルナフタレン−2−
イル)プロペン−1−イル]−2−フランカルボキシレート(化合物22)49
mg(0.13ミリモル)を加え、得られた混合物を室温で48時間撹拌した。溶
媒を減圧除去し、得られた固体を水に溶解し、2N−HClで酸性化し、エーテ
ルで抽出した。エーテル抽出物を水および塩水で洗い、MgSO4で乾燥した。溶
媒を減圧除去し、白色固体として標記化合物を得た。
PMR(CDCl3):δ1.28(6H、s)、1.29(6H、s)、1.6
8(4H、s)、2.28(3H、s)、2.37(3H、s)、6.33(1H
、s)、6.48(1H、d、J〜3.4Hz)、7.08(1H、s)、7.11
(1H、s)、7.38(1H、d、J=3.4Hz)。
2−[3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレ ン)−2−イル]−ブタ−3−エン−2−オール
(化合物30)
新たに蒸留したテトラヒドロフラン38ml中のメチル[3,5,5,8,8−ペン
タメチル−(5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン)−2−イル]ケトン(化
合物10)5.36g(21.9ミリモル)の撹拌した溶液に、アルゴン雰囲気
中、0℃で、テトラヒドロフラン中の1.0Mビニルマグネシウムブロミド溶液
37.4mlを、シリンジから滴下した。得られた混合物を、2時間にわたって撹
拌しながら室温に昇温した。混合物を0℃に再冷却し、飽和塩化アンモニウム水
溶液を滴下した。
次いで、混合物をエーテルで抽出し、エーテル相を水、飽和炭酸水素ナトリウム
、塩水で洗い、MgSO4で乾燥した。溶媒を減圧除去し、残渣をフラッシュクロ
マトグラフィー(SiO2、3%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、白色固
体として標記化合物を得た。
PMR(CDCl3):δ1.26(6H、s)、1.27(6H、s)、1.
66(4H、s)、1.70(3H、s)、2.40(3H、s)、5.14(1
H、dd、J〜11Hz、J〜1.2Hz)、5.23(1H、dd、J〜17Hz、J〜
1.2Hz)、6.16(1H、dd、J〜11Hz、J〜17Hz)、7.04(1
H、s)、7.40(1H、s)。
トリフェニル[3−(5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8−ペンタ メチル−2−ナフタレニル)−2−ブテニル]ホスホニウムブロミド(E)
(化
合物31)
メタノール50ml中のトリフェニルホスホニウムブロミド6.30g(18.
4ミリモル)の溶液に、メタノール50ml中の2−[3,5,5,8,8−ペンタメ
チル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン)−2−イル]−ブタ−3−エン
−2−オール(化合物30)5.02g(18.4ミリモル)を、アルゴン雰囲
気中、室温で、滴下漏斗から滴下した。16時間攪拌後、溶媒を減圧除去し、残
渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、5%メタノール/塩化メチレン)
により精製して、白色泡状物として標記化合物を得た。
PMR(CDCl3):1.21(6H、s)、1.23(6H、s)、1.63
(4H、s)、1.80(3H、d、J〜6Hz)、2.06(3H、m)、4.8
4(2H、m)、5.31(1H、s)、6.78(1H、s)、7.0(1H、s
)、7.65−7.97(15H、m)。
メチル[2−[4−メチル−4−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7 ,8−テトラヒドロナフタレン)−2−イル]−1E,3E−ブタジエン−1−イ ル]−3−フラノエート
(化合物32)およびメチル[2−[4−メチル−4− (3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン)− 2−イル]−1Z,3E−ブタジエン−1−イル]−3−フラノエート
(化合物
33)
トリフェニル[3−(5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8−ペンタ
メチル−2−ナフタレニル)−2−ブテニル]ホスホニウムブロミド(E)(1
.5g、
2.51ミリモル、化合物31)、3−カルボメトキシ−2−フルアルデヒド[
387mg、2.51ミリモル、エム・ヴァレンタ(M.Valenta)、コレクション
ズ・オブ・チェコスロヴァク・ケミカル・コミュニケーションズ(Collect.Cze
ch.Chem.Commun.)、1969、(6)、1814−18)]および1,2−
エポキシブタン(7ml)をアルゴン雰囲気中で合した懸濁液を、24時間加熱還
流した。得られた溶液を減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(S
iO2、10%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、幾何異性体の混合物を得
た。ジ置換二重結合に関してトランス異性体の収量を高めるために、トルエン3
0mlおよびエーテル40ml中の異性体混合物の溶液を、ヨウ素30mg(0.01
ミリモル)で処理し、アルゴン雰囲気中で24時間攪拌した。溶媒を蒸発によっ
て除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、10%酢酸エチル/
ヘキサン)により精製した。幾何異性体を、逆相HPLC[パーティシル(Part
isil)ODS−2;11%H2O/アセトニトリル]により分離して、淡黄色透
明油状物として標記化合物を得た。
PMR(CDCl3):1E,3E(トランス,トランス)標記化合物:δ1
.26(12H、s)、1.67(4H、s)、2.20(3H、d、J=1.0H
z)、2.26(3H、s)、3.84(3H、s)、6.20(1H、dd、J=1
1.5 1Hz)、6.72(1H、d、J=1.9Hz)、7.06(1H、s)
、7.07(1H、d、J=15.6Hz)、7.10(1H、s)、7.30(1
H、d、J=1.9Hz)、7.35(1H、dd、J=11.5、15.6Hz)。
PMR(CDCl3):1Z,3E(シス,トランス)標記化合物:δ1.25
(3H、s)、1.30(3H、s)、1.69(4H、s)、2.12(3H、s
)、2.16(3H、s)、3.83(3H、s)、6.34(1H、d、J=1
1Hz)、6.64(1H、d、J=2Hz)、6.65(1H、dd、J=11、1
6Hz)、6.97(1H、s)、7.00(1H、d、J=16Hz)、7.11
(1H、s)、7.16(1H、d、2Hz)。
2−[4−メチル−4−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7,8−テ トラヒドロナフタレン)−2−イル)−1Z,3E−ブタジエン−1−イル]フ ラン−3−カルボン酸
(化合物3)
メチル[2−[4−メチル−4−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7
,8−テトラヒドロナフタレン)−2−イル]−1Z,3E−ブタジエン−1−イ
ル]−3−フラノエート(化合物33)266mg(0.69ミリモル)を、テト
ラヒドロフラン5.5ml、および0.5M LiOH溶液2.75ml(1.4ミ
リモル、33.6mg)に懸濁した。懸濁液を、18時間加熱還流した。溶液を蒸
発乾固した。残渣をH2O(250ml)に溶解し、エチルエーテル100mlで洗
った。この水相を、エチルエーテル100mlの相と重ね、12M HClでpH=
1とした。水相をエチルエーテル(3×100ml)で洗った。有機フラクション
を合し、塩水で洗い、MgSO4で乾燥し、蒸発させて、白色固体として標記化合
物を得た。
PMR(d6−DMSO);δ1.23(12H、s)、1.62(4H、s)
、2.15(3H、s)、2.20(3H、s)、6.08(1H、dd、J=10
.4、1.3Hz)、7.03(1H、s)、7.11(1H、s)、7.18(
1H、dd、J=16.6、10.4Hz)、7.31(1H、d、J=16.6Hz
)、7.32−7.36(1H、m)、7.51−7.57(1H、m)、7.7
7(1H、dd、J=7.8、1.2Hz)、7.88(1H、d、J=7.9Hz)
。
2−[4−メチル−4−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7,8−テ トラヒドロナフタレン)−2−イル]−1E,3E−ブタジエン−1−イル]フ ラン−3−カルボン酸
(化合物2)
メチル[2−[4−メチル−4−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7
,8−テトラヒドロナフタレン)−2−イル]−1E,3E−ブタジエン−1−イ
ル]−3−フラノエート(化合物32)480mg(1.27ミリモル)、テトラ
ヒドロフラン10ml、および0.5M LiOH(5.0ml、2.50ミリモル
、60mg)を出発物質とし、前実施例と同様の方法で、白色固体として標記化合
物を得た。
PMR(CDCl3):δ1.28(6H、s)、1.29(6H、s)、1.
68(4H、s)、2.21(3H、s)、2.25(3H、s)、6.20(1
H、d、J=12.0Hz)、6.77(1H、d、J=1.9Hz)、7.05(1
H、s)、7.08(1H、d、J=15.0Hz)、7.09(1H、s)、7.
33(1H、d、J=1.9Hz)、7.38(1H、dd、J=15.0、12.0
Hz)。
エチルシス−[2−[4−メチル−4−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5 ,6,7,8−テトラヒドロナフタレン)−2−イル]−1E,3E−ブタジエン− 1−イル]−1−シクロプロパンカルボキシレート
(化合物40)
テトラヒドロフラン2ml中のトリフェニル[3−(5,6,7,8−テトラヒド
ロ−3,5,5,8,8−ペンタメチル−2−ナフタレニル)−2−ブテニル]ホス
ホニウムブロミド(E)(1.0g、1.7ミリモル、化合物31)の懸濁液、
エチル2−ホルミル−1−シクロプロパンカルボキシレート(0.242g、0
.225ml、1.7ミリモル、アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical C
o.)から入手可能)、および1,2−エポキシブタン(5.86g、7ml、81
.3ミリモル)を、アルゴン雰囲気中で合し、65℃に72時間加熱した。混合
物を室温に冷却し、溶媒を減圧除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー
(SiO2、3%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、異性体混合物を得た。
シクロプロパン環に結合する二重結合に関してトランス異性体の収量を高めるた
めに、乾燥エーテル10ml中の異性体混合物に、室温でヨウ素30mg(0.01
ミリモル)を加え、撹拌しながら40時間光を照射した。その後、HPLC(1
%酢酸エチル/ヘキサン)により異性体を分離して、透明油状物として標記化合
物を得た。
PMR(CDCl3):0.87−0.95(1H、m)、1.20−1.38
(16H、m)、1.54−1.62(1H、m)、1.68(4H、s)、1.
86−1.94(1H、m)、2.00(3H、s)、2.14(3H、s)、4
.09(2H、q)、5.10(1H、dd、J=15.3Hz、J=9.2Hz)、
5.85(1H、dd、J=15.3Hz、J=11.0Hz)、6.03(1H、d
、J=11.0Hz)、6.92(1H、s)、7.09(1H、s)。
シス−[2−[4−メチル−4−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7 ,8−テトラヒドロナフタレン)−2−イル]−1E,3E−ブタジエン−1−イ ル]−1−シクロプロパンカルボン酸
(化合物5)
メタノール1mlおよび2N水酸化カリウム/メタノール溶液5.6mg(0.0
5ml、0.10ミリモル)中の、エチルシス−[2−[4−メチル−4−(3,
5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン)−2−イ
ル]−1
E,3E−ブタジエン−1−イル]−1−シクロプロパンカルボキシレート(0
.024g、0.0632ミリモル、化合物40)の溶液を、アルゴン雰囲気中
、還流下に48時間撹拌した。2N水酸化ナトリウム/メタノール溶液を更に5
.6mg(0.05ml、0.10ミリモル)、混合物に加え、再び10時間還流し
た。混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧除去した。次いで、得られた混合物を水
に溶解し、水相を80:20EtOAc/HClでpH4に酸性化し、エーテルで抽
出した。エーテル抽出物を水、塩水で洗い、MgSO4で乾燥した。溶媒を減圧除
去し、標記化合物を無色油状物として得た。
PMR(CDCl3)0.94−1.00(1H、m)、1.22−1.33(
13H、m)、1.58−1.62(1H、m)、1.70(4H、s)、1.7
5−1.85(1H、m)、1.99(3H、s)、2.14(3H、s)、5.
25(1H、dd、J=15.1Hz、J=9.3Hz)、5.84(1H、dd、J=
15.1Hz、J=10.8Hz)、6.10(1H、d、J=10.8Hz)、6.
98(1H、s)、7.19(1H、s)。
4−カルボエトキシ−ベンジルブロミド(化合物50)
塩化メチレン100ml中の1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド[アルド
リッチ(Aldrich)]16.09g(78ミリモル)の溶液に、塩化メチレン10
0ml中の4−カルボキシベンジルブロミド15.4g(71ミリモル)の懸濁液
、次いで無水エタノール4.9g(106.5ミリモル)および4−ジメチルア
ミノピリジン0.81g(7.1ミリモル)を攪拌しながら加えた。反応混合物
に更に50mlの塩化メチレンを加え、2時間加熱還流した。混合物を室温に冷却
し、生成した白色沈澱を濾去した。濾液を水で洗い、MgSO4で乾燥し、減圧濃
縮して、無色油状物(静置すると結晶化)として標記化合物を得た。
PMR(CDCl3):δ1.39(3H、t、J=7.2Hz)、4.38(2
H、q、J=7.2Hz)、4.50(2H、s)、7.45(2H、d、J=7.7
Hz)、8.03(2H、d、J=7.7Hz)。
エチル[4−(ジエトキシホスフィニル)メチル]ベンゾエート(化合物51
)
アルゴン導入管とドライアイスで冷却したトラップとを取り付けたフラスコに
、4−カルボエトキシベンジルブロミド(化合物50)11.8g(48ミリモ
ル)お
よび新たに蒸留した亜リン酸トリエチル12.0g(72ミリモル)の混合物を
入れた。アルゴン気流を反応混合物に攪拌しながら連続的に通し、混合物をエチ
ルブロミドの生成を止むまで120=℃で3時間加熱した。残渣を減圧蒸留によ
り精製して、無色油状物(bp=170゜/0.35mm)として標記化合物を得た
。
PMR(CDCl3):δ1.23(6H、t、J=7.1Hz)、1.39(3
H、t、J=6.9Hz)、3.21(2H、d、J=22.1Hz)、4.02(4
H、m)、4.37(2H、q、J=7.5Hz)、7.38(2H、d、J=7.9
Hz)、8.00(2H、d、J=7.9Hz)。
エチル4−[(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8− ペンタメチルナフタレン−2−イル)プロペン−1−イル]ベンゾエート
(化合
物52)
アルゴン雰囲気中、0℃で、テトラヒドロフラン25ml中のメチル[3,5,5
,8,8−ペンタメチル(5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン)−2−イル]
ケトン(化合物10)5.0g(21.5ミリモル)およびエチル[4−(ジエ
トキシホスフィニル)メチル]ベンゾエート(化合物51)3.39g(11.
3ミリモル)の溶液を、テトラヒドロフラン25ml中の水素化ナトリウム0.5
2g(21.5ミリモル)の懸濁液に、カニューレから加えた。得られた懸濁液
を室温に昇温し、16時間攪拌した。得られたスラッジを、水および1N−HC
lに溶解し、エーテルで抽出した。エーテル相を、水、塩水で洗い、MgSO4で
乾燥した。溶媒を減圧除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、
1%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して異性体混合物を得、それをHPLC
(0.5%酢酸エチル/ヘキサン)により分離して、白色固体として標記化合物
を得た。
PMR(CDCl3):δ1.30(12H、s)、1.38(3H、t、J=7
.0Hz)、1.69(4H、s)、2.21(3H、s)、2.30(3H、s)
、4.39(2H、q、J=7.1Hz)、6.42(1H、s)、7.12(2
H、overl.s)、7.43(2H、d、J=8.3Hz)、8.05(2H、d、J
=8.3Hz)。
4−[(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8−ペンタ メチルナフタレン−2−イル)プロペン−1−イル]安息香酸
(化合物6)
エタノール中の水酸化カリウムの溶液を、エチル4−[(E)−2−(5,6,
7,
8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8−ペンタメチルナフタレン−2−イル)プロ
ペン−1−イル]ベンゾエート(化合物52)95mg(0.25ミリモル)に加
え、得られた混合物を室温で攪拌した。溶媒を減圧除去し、得られた固体を水に
溶解し、1N−HClで酸性化し、エーテルで3回抽出した。エーテル抽出物を
水、塩水で洗い、MgSO4で乾燥した。溶媒を減圧除去して、橙色固体として標
記化合物を得た。
PMR(d6−DMSO):δ1.23(12H、s)、1.62(4H、s)、
2.15(3H、s)、2.23(3H、s)、6.37(1H、s)、7.08
(1H、s)、7.13(1H、s)、7.51(2H、d、J=8.3Hz)、7
.94(2H、d、J=8.3Hz)。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C07C 33/38
33/50
35/21
35/52
47/238
47/24
47/277
49/225
49/237
49/255 B 9049−4H
61/39 9450−4H
69/618
69/753 A 9546−4H
69/76 A 9546−4H
233/02 9547−4H
233/58 9547−4H
C07D 307/68 8217−4C
333/38 9455−4C
// C07F 9/54
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY,
CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G
B,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,MG
,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,
RU,SD,SE,SK,UA,VN
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.活性化合物の有効量を含有する薬剤組成物を、ヒトを包含する哺乳動物に 投与することによって、皮膚病、悪性過剰増殖性疾患、アテローム性動脈硬化症 および再発狭窄症(新内膜過剰増殖による)、非悪性過剰増殖性疾患、自己免疫 疾患、免疫性疾患、慢性炎症性疾患、脂質代謝および輸送に関与する疾患(例え ば脂血症)、ドライアイ症候群から成る群から選択する1種またはそれ以上の疾 病および症状を治療または予防し、創傷治癒を促進し、日光による皮膚損傷を治 療および予防する方法であって、活性化合物は、レチノイド様活性であり、RA Rレチノイドレセプター部位よりもRXRレチノイドレセプター部位に選択的な 作働剤である方法。 2.活性化合物は、RARレチノイドレセプター部位よりもRXRレチノイド レセプター部位に、少なくとも約10倍強力に結合する請求項1記載の方法。 3.哺乳動物に、1日当たり約0.01〜100mg/kg体重の活性化合物を全 身的に投与する請求項2記載の方法。 4.哺乳動物に、1日当たり約0.1〜10mg/kg体重の活性化合物を全身的 に投与する請求項3記載の方法。 5.薬剤組成物を、妊娠可能年齢または妊娠中の、ヒトを包含する雌哺乳動物 に投与する請求項3記載の方法。 6.活性化合物を、約0.001〜5.0重量%の濃度で含有する薬剤組成物 として局所的に投与する請求項2記載の方法。 7.活性化合物を、約0.01〜1.0重量%の濃度で含有する薬剤組成物と して局所的に投与する請求項6記載の方法。 8.薬剤組成物を、妊娠可能年齢または妊娠中の、ヒトを包含する雌哺乳動物 に投与する請求項6記載の方法。 9.レチノイド様生物学的活性を有する活性化合物の有効量を含有する薬剤組 成物を、ヒトを包含する啼乳動物に投与することによって、皮膚病、悪性過剰増 殖性疾患、アテローム性動脈硬化症および再発狭窄症(新内膜過剰増殖による) 、非悪性過剰増殖性疾患、自己免疫疾患、免疫性疾患、慢性炎症性疾患、脂質代 謝 および輸送に関与する疾患(例えば脂血症)、ドライアイ症候群から成る群から 選択する1種またはそれ以上の疾病および症状を治療または予防し、創傷治癒を 促進し、日光による皮膚損傷を治療および予防する方法であって、活性化合物は 、RARレチノイドレセプター部位よりもRXRレチノイドレセプター部位に選 択的な作働剤であるという生物学的活性を有し、RARおよびRXRレセプター 部位への活性化合物の作働剤様結合活性を測定するアッセイにおいて(このアッ セイにおいて、試験化合物のRARレセプター部位への結合はトランスレチノイ ン酸と比較し、試験化合物のRXRレセプター部位への結合は4−(E)−2− (5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,8,8−ペンタメチルナフタレン−2 −イル)プロペン−1−イル]安息香酸と比較する)、少なくとも、RXRレセ プター部位における活性化合物のEC50濃度は、RARレセプター部位における 活性化合物のEC50の10分の1である方法。 10.哺乳動物に、1日当たり約0.01〜100mg/kg体重の活性化合物を 全身的に投与する請求項9記載の方法。 11.哺乳動物に、1日当たり約0.1〜10mg/kg体重の活性化合物を全身 的に投与する請求項10記載の方法。 12.薬剤組成物を、妊娠可能年齢または妊娠中の、ヒトを包含する雌哺乳動 物に投与する請求項10記載の方法。 13.活性化合物を、約0.001〜5.0重量%の濃度で含有する薬剤組成 物として局所的に投与する請求項9記載の方法。 14.活性化合物を、約0.01〜1.0重量%の濃度で含有する薬剤組成物 として局所的に投与する請求項13記載の方法。 15.薬剤組成物を、妊娠可能年齢または妊娠中の、ヒトを包含する雌哺乳動 物に投与する請求項10記載の方法。 16.活性化合物は、下記式1、式2、式3、式4および式5で示される化合 物から成る群から選択する請求項9記載の方法: [式中、 R1は低級アルキル、Cl、BrまたはIであり; R2はH、低級アルキル、Cl、BrまたはIであり; R3は低級アルキル、Cl、Br、I、OR11、SR11、OCOR11、SCOR1 1 、NH2、NHR11、N(R11)2、NHCOR11またはNR11−COR11であ り; R5はそれぞれH、低級アルキル、Cl、Br、I、低級アルコキシまたは低級 チオアルコキシ(炭素数1〜6)であり; R6はそれそれ、Hまたは低級アルキルであり; Aは(CH2)n(nは0〜5)、炭素数3〜6の低級分枝鎖アルキル、炭素数 3〜6のシクロアルキル、炭素数2〜6/二重結合数1または2のアルケニル、 炭素数2〜6/三重結合数1または2のアルキニルであり; Bは水素、COOHもしくは薬学的に許容し得るその塩、COOR8、CON R9R10、−CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12 )2、CHOR13O、−COR7、CR7(OR12)2、またはCR7OR13Oであ り、R7は炭素数1〜5のアルキル、シクロアルキルまたはアルケニルであり、 R8は炭素数1〜10のアルキル、炭素数5〜10のシクロアルキル、フェニル または低級アルキルフェニルであり、R9およびR10はそれぞれ水素、炭素数1 〜10のアルキル、炭素数5〜10のシクロアルキル、フェニルまたは低級アル キルフェニルであり、R11は炭素数1〜10のアルキル、フェニルまたは低級ア ルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、R13は炭素数2〜5の2価 アルキルであり; R14はそれぞれ、Hまたは低級アルキルである。]。 17.活性化合物は、式1で示される化合物から成る群から選択する請求項1 6記載の方法。 18.活性化合物は、式2で示される化合物から成る群から選択する請求項1 6記載の方法。 19.活性化合物は、式3で示される化合物から成る群から選択する請求項1 6記載の方法。 20.活性化合物は、式4で示される化合物から成る群から選択する請求項1 6記載の方法。 21.活性化合物は、式5で示される化合物から成る群から選択する請求項1 6記載の方法。 22.活性化合物は、2−[(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−3, 5,5,8,8−ペンタメチルナフタレン−2−イル)プロペン−1−イル]チオ フェン−4−カルボン酸である請求項17記載の方法。 23.活性化合物は、2−[4−メチル−4−(3,5,5,8,8−ペンタメチ ル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン)−2−イル]−1E,3E−ブタジ エン−1−イル]フラン−3−カルボン酸である請求項18記載の方法。 24.活性化合物は、2−[4−メチル−4−(3,5,5,8,8−ペンタメチ ル −5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン)−2−イル]−1Z,3E−ブタジエ ン−1−イル]フラン−3−カルボン酸である請求項19記載の方法。 25.活性化合物は、5−[(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−3, 5,5,8,8−ペンタメチルナフタレン−2−イル)プロペン−1−イル]フラ ン−2−カルボン酸である請求項20記載の方法。 26.活性化合物は、シス−[2−[4−メチル−4−(3,5,5,8,8−ペ ンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン)−2−イル]−1E,3E −ブタジエン−1−イル]−1−シクロプロパンカルボン酸である請求項21記 載の方法。 27.レチノイド様生物学的活性を有する活性化合物の有効量を含有する薬剤 組成物を、ヒトを包含する哺乳動物に投与することによって、皮膚病、悪性過剰 増殖性疾患、アテローム性動脈硬化症および再発狭窄症(新内膜過剰増殖による )、非悪性過剰増殖性疾患、自己免疫疾患、免疫性疾患、慢性炎症性疾患、脂質 代謝および輸送に関与する疾患(例えば脂血症)、ドライアイ症候群から成る群 から選択する1種またはそれ以上の疾病および症状を治療または予防し、創傷治 癒を促進し、日光による皮膚損傷を治療および予防する方法であって、活性化合 物は、RARα、RARβおよびRARレチノイドレセプター部位よりもRXR レチノイドレセプター部位に選択的な作働剤であるという生物学的活性を有し、 この選択性は、アッセイ(このアッセイにおいて、試験化合物のRARα、RA RβおよびRARレセプター部位への結合はトランスレチノイン酸と比較し、試 験化合物のRXRレセプター部位への結合は4−(E)−2−(5,6,7,8− テトラヒドロ−3,5,5,8,8−ペンタメチルナフタレン−2−イル)プロペン −1−イル]安息香酸と比較し、RARα、RARβ、RARおよびRXRレセ プターは、RARα、RARβ、RARおよびRXRレセプターの各々をコード するプラスミドをトランスフェクトしたヒーラ細胞において発現する)において 測定するものであり、そのアッセイにおいて、少なくとも、RXRレセプター部 位における活性化合物のEC50濃度は、RARレセプター部位における活性化合 物のEC50の10分の1である方法。 28.哺乳動物に、1日当たり約0.01〜100mg/kg体重の活性化合物を 全身的に投与する請求項27記載の方法。 29.哺乳動物に、1日当たり約0.1〜10mg/kg体重の活性化合物を全身 的に投与する請求項28記載の方法。 30.薬剤組成物を、妊娠可能年齢または妊娠中の、ヒトを包含する雌哺乳動 物に投与する請求項27記載の方法。 31.活性化合物を、約0.001〜5.0重量%の濃度で含有する薬剤組成 物として局所的に投与する請求項27記載の方法。 32.活性化合物を、約0.01〜1.0重量%の濃度で含有する薬剤組成物 として局所的に投与する請求項31記載の方法。 33.RARレチノイドレセプター部位よりもRXRレチノイドレセプター部 位に選択的な作働剤であるという生物学的活性によって特徴付けられる化合物で あって、RARおよびRXRレセプター部位への活性化合物の作働剤様結合活性 を測定するアッセイにおいて(このアッセイにおいて、試験化合物のRARレセ プター部位への結合はトランスレチノイン酸と比較し、試験化合物のRXRレセ プター部位への結合は4−(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5, 5,8,8−ペンタメチルナフタレン−2−イル)プロペン−1−イル]安息香酸 と比較する)、少なくとも、RXRレセプター部位における活性化合物のEC50 濃度は、RARレセプター部位における活性化合物のEC50の10分の1である 化合物。 34.下記式1、式2、式3、式4および式5で示される化合物から成る群か ら選択する請求項33記載の化合物: [式中、 R1は低級アルキル、Cl、BrまたはIであり; R2はH、低級アルキル、Cl、BrまたはIであり; R3は低級アルキル、Cl、Br、I、OR11、SR11、OCOR11、SCOR1 1 、NH2、NHR11、N(R11)2、NHCOR11またはNR11−COR11であ り; R5はそれぞれH、低級アルキル、Cl,Br、I、低級アルコキシまたは低級 チオアルコキシ(炭素数1〜6)であり; R6はそれぞれ、Hまたは低級アルキルであり; Aは(CH2)n(nは0〜5)、炭素数3〜6の低級分枝鎖アルキル、炭素数 3〜6のシクロアルキル、炭素数2〜6/二重結合数1または2のアルケニル、 炭素数2〜6/三重結合数1または2のアルキニルであり; Bは水素、COOHもしくは薬学的に許容し得るその塩、COOR8、CON R9R10、−CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12 )2、CHOR13O)−COR7、CR7(OR12)2、またはCR7OR13Oであ り、R7は炭素数1〜5のアルキル、シクロアルキルまたはアルケニルであり、 R8は炭素数1〜10のアルキル、炭素数5〜10のシクロアルキル、フェニル または低級アルキルフェニルであり、R9およびR10はそれぞれ水素、炭素数1 〜10のアルキル、炭素数5〜10のシクロアルキル、フェニルまたは低級アル キルフェニルであり、R11は炭素数1〜10のアルキル、フェニルまたは低級ア ルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、R13は炭素数2〜5の2価 アルキルであり; R14はそれぞれ、Hまたは低級アルキルである。]。
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