JPH08506422A - 放射能で汚染された表面の除染装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 放射能で汚染された表面の乾式機械的サンドブラストによる除染装置はサンドブラストの際に発生する研磨剤とダストとの混合物を吸引ガスと共に吸引する吸引装置（１４）と、この吸引装置（１４）によって吸引された研磨剤とダストとの混合物をダスト成分と再使用可能な研磨剤成分とに分離する分離器（２）と、吸引装置（１４）と分離器（２）との間に接続された捕集容器（２０）とを備え、この捕集容器（２０）が捕集容器（２０）を通して吸引装置（１４）に流れる吸引ガスを濾過するためのフィルタ装置（３０、３２、３４）を含む。この手段によりサンドブラストの際に発生する廃棄量が減少すると共に互いに分離して処理される個々のコンポーネントがなくなるので、作業員の被曝線量が公知の除染装置に比較して大幅に減少する。

Description

【発明の詳細な説明】 放射能で汚染された表面の除染装置 この発明は、例えばドイツ連邦共和国特許第４０１７９９８号明細書により公 知のような、放射能で汚染された表面を除染するための装置に関する。 原子力プラントの設備機器における保守点検作業の際に放射能で汚染された表 面は保守作業員に高レベルの放射線被曝を招くおそれがある。この放射線被曝を できるだけ少なくするために、汚染された表面を保守作業を実行する前に除染す る必要がある。例えば原子力発電所において蒸気発生器を交換する際に固定のル ープ管路の露出した内面を溶接接合部の接合開始前に或いは太来の溶接作業の開 始前に除染する必要がある。 ドイツ連邦共和国特許第４０１７９９８号明細書によれば、例えば加圧水型原 子炉において蒸気発生器を取り外した固定ループ管路の一端が開放された管の内 面を除染するための、乾式サンドブラスト方式による可搬型の装置が公知である 。この場合研磨剤密閉循環型のサンドブラスト装置が使用されている。このサン ドブラスト装置は作業域から吸引された研磨剤とダストとの乾燥混合物を粒径の 異なる２つの成分に分離する装置を有し、比較的大きい平均粒径を持つ成分は圧 力容器に再使用のため供給される。研磨剤とダストとの混合物を吸引しダストを 研磨剤から分離するために必要な負圧を作るために、加圧ガスで駆動されるイン ゼクタが設けられている。インゼクタと研磨剤からダストを分離するための装置 との間にはフィルタ容器が設けられ、この山に配置されるエーロゾルフィルタに より、インゼクタにより吸引され分離装置例えばサイクロンを離れた後もなお放 射性のダストを運ぶ加圧ガスが、インゼクタを介して外部に出る前に浄化される 。 フィルタ容器内に配置されたフィルタの下にはダストを運ぶ加圧ガスの通路の 外側にダスト容器が配置され、この申にダストの一部が流速を減少することによ り重力の作用で堆積する。 流量が大きい場合にダストの堆積を可能にする低い流速をフィルタ容器内にお いて得るために、フィルタ容器は容積の大きなものを、またエーロゾルフィルタ は大きな表面積を持つものが使用されなければならない。さらにダスト容器内に はダストがルーズに僅かにしか凝縮されていない形で堆積するので、廃棄量がか なり大きくなる。このルーズに堆積したダストは大型のエーロゾルフィルタによ り線量の集中した多数の個別搬送容器で処理されなければならない。 この発明の課題は、放射能で汚染された表面の除染装置において、サンドブラ スト装置を運転する際にまた堆積する放射性ダスト及びフィルタを処理する際に 作業員の放射線被曝線量を大幅に減少し、しかも廃棄量の減少を可能にすること にある。 この課題は、この発明によれば、請求項１に記載の特徴を備えることにより解 決される。放射能で汚染された表面の乾式機械的サンドブラストによる除染装置 は、この発明によれば、サンドブラストの際に発生する研磨剤とダストとの混合 物を吸引するための吸引装置と、この吸引装置によって吸引された研磨剤とダス トとの混合物をダスト成分と再使用可能な研磨剤成分とに分離するための分離器 と、この吸引装置と分離器との間に接続された捕集容器とを備え、この捕集容器 がこの捕集容器を通して吸引装置に流入する吸引ガスを濾過するためのフィルタ 装置を備え、このフィルタ装置がフィルタを送風するための送風装置に接続され る。 捕集容器及びフィルタ装置には高放射能のダストが集まる。 フィルタは捕集容器内に配置され、ダストと共に処理されるから、その処理に 関連して生ずる作業員の被曝線量は著しく減少する。フィルタに付着したダスト 及びフィルタの下側のダストは捕集容器において比較的密集した形で、そして比 較的大きいむだ容量を持つ小さい個々の塊としては生じないので、廃棄量が従来 の実施例に対して著しく減少する。 さらに捕集容器内のフィルタ装置はフィルタに送風するための送風装置に接続 されるから、フィルタは背圧を受けて清浄化され、フィルタに密集した形で付着 したダストは捕集容器の底に落下し、そこに従来装置の場合よりもはるかに高い 密度で存在する。 この発明の優れた構成においては捕集容器は補助的に密閉可能な遮蔽容器内に 配置される。これによりさらにサンドブラスト装置を運転する際の及び放射性の ダストとフィルタを搬出する際の被曝線量が減少する。さらに公知の実施形態に 較べて、従来装置においては必要であった被曝密度が高い作業工程であるフィル タ分解後のフィルタケースの清掃が必要なくなり、放射性物質の輸送の際の汚染 及び被曝率に対する限界値を守ることができる。 この発明による装置によれば従来のダストポットの交換の省略によって全体の 所要時間が減少する。さらに廃棄量が５倍まで減少するので、８個の管端末を備 えた４ループ設備の除染に対して２００１の容積を持つただ１つの捕集容器で充 分である。 図面の実施例に基づいてこの発明を詳細に説明する。なお唯一つの図にはこの 発明による装置が部分断面で示されている。 図に示すようにこの発明による放射能で汚染された表面の除染装置は研磨剤密 閉循環型のサンドブラスト装置１を備える。このサンドブラスト装置１は分離器 ２好ましくはサイクロンを有し、この分離器はその出口が貯蔵容器４の上に配置 されている。この貯蔵容器４には回収された研磨剤が集められる。貯蔵容器４は 図では示されていない落下弁を介して圧力容器６に接続されている。この圧力容 器６はその上部範囲において圧力管１０に接続され、この山に圧力容器６の底に 配置された供給弁を介して回収された研磨剤が送り込まれる。 サンドブラストの際に発生する研磨剤とダストとの混合物は吸引管１２を介し て分離器２に送り込まれる。分離器２として使用されるサイクロンの運転のため に必要な負圧は吸引装置１４、例えば送風機或いは加圧ガス好ましくは圧縮空気 で駆動されるインゼクタによって発生され、このインゼクタはサイクロンから吸 引され清浄化された吸引ガスをガス排出口１６を介して周囲に放出する。 分離器２、貯蔵容器４及び圧力容器６は共通して搬送可能な台の上に配置され て１つのユニットを形成している。 分離器２と吸引装置１４の間には吸引ガスの流路中に例えばスチールからなる 捕集容器２０が設けられている。捕集容器２０は分離器２、貯蔵容器４及び圧力 容器６を含む可搬ユニットから空間的に分離されて配置され、さらに好ましくは コンクリートからなる遮蔽容器２２内に設けられる。この遮蔽容器２２は図では 示されていない蓋で閉鎖することができ、搬送を容易にするために搬送用のフッ ク２４を備えている。 吸引ガスの流路への捕集容器２０の接続は好ましくは可撓ホース１８及び１９ を介して行われる。捕集容器２０には複数個の例えば３個の並列接続された中空 円筒状のエーロ・グルフィルタ３０が配置されている。このエーロゾルフィルタ は断面Ｌ字状の支持体３２と捕集容器２０の蓋３４との間に取り付けられている 。円筒状のエーロゾルフィルタ３０の端面にはそれぞれパッキングリング３３が あり、これによりダストを含んだ加圧ガスがフィルタ３０の傍を通り吸引装置１ ４を経由して外部空間に到達するのが阻止されている。図において断面で示され た左側のフィルタ３０ではその内部の中空空間が流路の出口側で漏斗状の出口管 ３６に開口していることが示されている。この出口管は蓋３４の上に配置された フィルタ頭部３８の内部空間に開口している。このフィルタ頭部３８は可撓ホー ス１８を介して吸引装置１４に接続されている。 漏斗状の出口管３６にはその他に放出管４０が接続されている。この放出管は 図には示されていない弁を介して圧縮空気タンクに接続され、吸引装置１４が切 り離されたときフィルタ３０に衝撃的な送風が行われる。 サンドブラストの際に生ずるダストはフィルタ３０に圧縮された形で堆積し、 送風後も捕集容器２０に圧縮された形で存在するので、付加的な分解手段なしで 放射能に汚染されたフィルタ３０と共に作業員に対する僅かな被曝線量で処理さ れる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シユタイナー、クラウス‐アルフレート ドイツ連邦共和国 デー‐91058 エルラ ンゲン ゲシユウイスター‐シヨル‐シユ トラーセ ３ (72)発明者 リング、シユテフアン ドイツ連邦共和国 デー‐91056 エルラ ンゲン ヘールフレツケンシユトラーセ 32アー

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ａ）サンドブラストの際に発生する研磨剤とダストとの混合物を吸引ガスと 共に吸引する吸引装置（１４）と、 ｂ）吸引装置（１４）によって吸引された研磨剤とダストとの混合物をダスト成 分と再使用可能な研磨剤成分とに分離する分離器（２）と、 ｃ）吸引装置（１４）と分離器（２）との間に接続された捕集容器（２０）とを 備え、 ｄ）この捕集容器（２０）はこれを通して吸引装置（１４）に流れる吸引ガスを 濾過するフィルタ装置（３０、３２、３４）を有し、このフィルタ装置（３０、 ３２、３４）はフィルタ（３０）に送風するための送風管（４０）に接続されて いる 乾式機械的サンドブラストによる放射能に汚染された表面の除染装置。 ２．閉塞可能な遮蔽容器（２２）に配置される捕集容器（２０）を備えた請求項 １記截の装置。 ３．吸引装置（１４）として圧縮空気で駆動されるインゼクタを備えた請求項１ 記載の装置。 ４．吸引装置（１４）として送風機を備えた請求項１記載の装置。 ５．分離器（２）としてサイクロンを備えた請求項１記載の装置。 ６．分離器（２）、貯蔵容器（４）及び圧力容器（６）から空間的に分離されて いる捕集容器（２０）を備えた請求項１記載の装置。