JPH08501764A - 導電性材料及び方法 - Google Patents
導電性材料及び方法Info
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- JPH08501764A JPH08501764A JP6502428A JP50242893A JPH08501764A JP H08501764 A JPH08501764 A JP H08501764A JP 6502428 A JP6502428 A JP 6502428A JP 50242893 A JP50242893 A JP 50242893A JP H08501764 A JPH08501764 A JP H08501764A
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Abstract
(57)【要約】
シリカとアンチモン含有酸化スズとから成る微結晶を製造するための方法。酸化スズ内のアンチモンの量を減らし、それによってブルーの着色が存在しない粉末を製造することを可能にすることができる。
Description
【発明の詳細な説明】
発明の名称
導電性材料及び方法発明の分野
本発明は、無定形シリカと細かな結晶性アンチモン含有酸化スズとの密接な混
合物から成る導電性材料、及びこれを製造するための方法に関する。発明の背景
薄いフィルム、例えば、ポリマーフィルム、磁気記録テープ、ペイントなどに
導電特性を賦与するために使用することができる組成物は、常に経済的に魅力的
又は信頼できるわけではない。例えば、導電性組成物、例えば、ペイント中の伝
導性顔料としての使用のために現在入手できる、ECPとして知られている粉末は
、完全には有効ではない。カーボンブラックは導電性を賦与するために使用する
ことができるが、これはペイントの色を黒、ダークグレー及び密接に関連した色
合いに限定するであろう。従来のアンチモンを混ぜた酸化スズ粉末はECPとして
使用することができるが、必要とされる量は結果として望ましくないコスト及び
色の限定をもたらすであろう。
酸化スズが主に結晶性でありそして組成物がシリカ又はシリカ含有材料、例え
ば、ケイ酸塩を伴う、アンチモン含有酸化スズから成る導電性組成物は、1990年
3月21日に公開されそして“改善された導電性組成物及び製造の方法”という標
題の欧州特許出願公開第0359569号(本明細書中では以後“EPO’569”と呼ぶ)
中に述べられている。EPO’569のすべての内容は引用によって本明細書中に組み
込まれる。アンチモン含有酸化スズは、シリカ又はシリカ含有材料の表面の上の
密に充填された微結晶の二次元網状構造を形成する。シリカ又はシリカ含有材料
は、無定形シリカの形作られた粒子、無定形シリカによってコートされた不活性
コア粒子又は無定形シリカから成る中空シェルから成る粉末である。この導電性
組成物を製造するために使用される方法においては、シリカはまず、水性懸濁液
中にあるコア粒子の上にコーティングとして堆積される。次に必要に応じてコア
粒子は溶解されて良く、そしてアンチモン含有酸化スズ層はこの方法における付
加的なステップとしてシリカ表面の上に堆積される。発明の要約
本発明は、シリカ例えばSi02とアンチモン含有酸化スズ例えばSn02(Sb)との
密接な混合物から成る細かな微結晶から成る導電性材料又は粉末(ECP)に関す
る。本発明はまたECP微結晶を得るための共沈方法に関する。
従来のECPとは対照的に、本発明の導電性アンチモン含有酸化スズ微結晶はシ
リカと密接に混合されているが、一方従来の組成物はシリカ表面の上に堆積され
ている。本発明の組成物の一つの成分としてのシリカの存在は、沈殿及び/又は
焼成の間の微結晶の粒成長を減らし、それによって非常に細かな微結晶を生成さ
せる。
微結晶サイズはアンチモン含量を増すことによって減らすことができることは
従来の方法から知られている。しかしながら、100オングストロームの平均直径
を有する微結晶を得るためには、従来の実際は少なくとも10重量%のアンチモン
含量を要求する。アンチモンのこのような濃度では、濃いブルーグレーの色が発
現し、そして
これは多くの用途、例えば、画像形成(imaging)紙などにおいては有害である
。対照的に、本発明は、微結晶粒成長を減らし、そして細かな微結晶を生成させ
る効果的な量のシリカを用い、それによってブルーの色を発現する量のアンチモ
ンを使用することを回避する。
従来の方法とは対照的に、本発明の方法はより少ないステップしか要求せず、
そして本発明は、特に促進剤カチオンの存在下での時には、より急速に実施する
ことができる。
適切なバインダー及び添加剤と共に調合される時の本発明の導電性粉末は、種
々の表面に付与されて導電性及び静電防止特性を賦与することができる。例えば
、本発明の導電性粉末は、表面伝導性又は静電荷散逸を要求する種々の用途にお
いて有用であるコーティング又は薄いフィルムに導電特性を賦与するために使用
することができる。適切なバインダー及び添加剤と調合される時には、これらの
ECPは、ガラス、紙、段ボール紙、プラスチックフィルムをコートするために又
はシート例えばポリカーボネート、ポリエステル及びポリアクリレート、導電性
ペイントコーティングなどにおいて有用である。図面の簡単な説明
図1−図1は、実施例4に従って生成されたECPの3x130Kxの倍率での
顕微鏡写真である。発明の詳細な説明
本発明は、密接に混合されたシリカ例えばSi02及びアンチモン含有酸化スズ例
えばSn02(Sb)から成る細かな微結晶から成る導電性粉末(ECP)に関する。微
結晶の平均サイズは約100オングストローム未
満である。ECPは典型的には粉末の形であり、その粒子は集塊化された微結晶か
ら成り、そして集塊はサイズがサブミクロン〜数十ミクロンの範囲である。微結
晶は通常は約1〜20重量%のSiO2及び80〜99重量%のSnO2(Sb)から成る。SnO2
内のSb成分は典型的には約0.5〜12.5%の範囲である。微結晶はまた痕跡量例え
ば0.1%未満の金属カチオンを含んで良い。
本発明の一つの態様は上の組成物を製造するための方法に関する。この方法は
水性媒体中でSiO2、SnO2及びSb2O3の密接な混合物を共沈させることから成る。
この方法は、20%の水酸化ナトリウム溶液によってpHを約1.0〜3.0の範囲に維
持しながら必要に応じて1以上の金属カチオンの存在下で実施される。沈殿した
固体は回収され、可溶性残渣が実質的に無くなるまで水で洗浄され、そして焼成
されて導電性粉末を生成させる。
本明細書及び添付された請求の範囲中で使用される時にはいつでも、以下の術
語は以下の定義を有することが意図される。
“無定形シリカ”は本明細書中で使用される時には、アンチモン含有酸化スズ
例えば含水アンチモン含有酸化スズの回りで及び/又はその内部で密接に混合さ
れ、間に分散されている相を指す。無定形シリカはまた、アンチモン含有酸化ス
ズの所望の特性に悪い影響を与えないシリカを含む材料を含む。シリカの形態は
主に無定形であり又は長い範囲の結晶構造を欠いている。
“アンチモン含有酸化スズ”は本明細書中で使用される時には、微結晶の電気
的に伝導性の部分を指す。微結晶の形態は全体としては酸化スズの構造に対応す
る。酸化スズの結晶格子又はマトリックス内のスズの少なくとも一部はアンチモ
ンによって置き換えられて
いて、それによって微結晶を電気的に伝導性になるようにしている。酸化アンチ
モンは原子のレベルでは存在するであろうけれども、有意の量の酸化アンチモン
は通常はECP中に検出可能ではない。
酸化スズ微結晶内のアンチモンの量が増加するにつれて、仕上げされた乾いた
ECPの固有抵抗は減少し、即ち伝導性は増加する。一般に、微結晶のアンチモン
含量は約1〜30重量%の範囲で良いが、例えば、ECPが静電散逸のために用いら
れる時には、望ましい特性はアンチモン含量が3〜10重量%アンチモンである時
に得ることができる。
“無定形シリカの密接な混合物”は本明細書中で使用される時には、シリカが
アンチモン含有酸化スズと関係付けられるやり方を指す。シリカは共沈によって
アンチモン含有酸化スズと関係付けられるようになる。
本発明の組成物は、シリカ例えばSiO2及びアンチモン含有酸化スズ例えばSnO2
(Sb)から成る細かな微結晶の集塊から成る導電性粉末(ECP)である。微結晶
は典型的には約1〜20%のSiO2及び約80〜99%のSnO2(Sb)から成る。SnO2のSb
成分は通常は約1〜12.5重量%の範囲である。微結晶はまた痕跡量、通常は0.1
重量%未満の金属カチオンを含んで良い。金属カチオンは、アルカリ金属、アル
カリ土類金属、遷移金属、希土類金属などの群から選ばれた1以上の金属を含む
ことができる。
微結晶は本質的に等次元(iso-dimensional)であり、そしてX線回折ライン
拡幅(line broadening)によって測定して約30〜100オングストローム、通常は
約50〜70オングストロームの平均直径を有する。シリカの集塊及び伝導する酸化
スズはサイズが典型的にはサブ
ミクロン〜数十ミクロンの範囲である。
比較的小さなサイズの微結晶及びそれらの集塊が望ましい特性である。特に、
導電性コーティング、例えば、透明なフィルムを製造するための粉末の効能は、
微結晶サイズの結果として増進される。微結晶サイズはアンチモン含量を増加さ
せることによって減少させることができる。約100オングストロームの平均径を
有する粉末を製造するための従来の方法においては、アンチモン含量は少なくと
も約10重量%である。しかしながら、アンチモン含量が増加されるにつれて色が
発現し、そして約10重量%のSbでは、従来の粉末は濃いブルーグレーの色を示す
。色の顕示は多くの用途例えば画像形成紙において有害である。対照的に、シリ
カとアンチモン含有酸化スズとの密接な混合物から成る本発明のECP組成物は、
思いがけなく色がはっきりするレベルより低いSb濃度で高度に導電性である微結
晶を生じる。本発明の微結晶がアンチモンの比較的低い濃度で与えられると予期
されるよりも小さいことは驚くべきことであった。微結晶の比較的小さなサイズ
は粉末の比較的高い表面積によって確認される。即ち、窒素吸収によって測定し
て、粉末は約20〜200M2/g、そして通常は約100〜150M2/gの表面積を有す
る。結果として、本発明の粉末は透明な導電性コーティング、フィルム、層及び
その他のものの特に望ましい成分である。
本発明の組成物は、
(a)密接に混合されたシリカ、並びにスズ及びアンチモンの含水酸化物から成
る組成物の沈殿を生じる条件下でケイ酸アルカリ溶液、並びにSn4+及びSb3+塩の
溶液を混合すること、
(b)沈殿した固体を回収し、この固体を水溶性残渣が実質的に無く
なるように洗浄しそして乾燥すること、並びに
(c)焼成して、無定形シリカ例えばSiO2とアンチモン含有酸化スズ例えば[Sn
O2(Sb)]との密接な混合物から成る細かな微結晶の集塊から成る粉末を生成さ
せること
から一般的に成る方法によって製造される。
任意の適切なケイ酸塩溶液を用いることができるけれども、ケイ酸アルカリ溶
液は典型的にはケイ酸ナトリウム及び/又はケイ酸カリウムから成る。ケイ酸塩
の好都合な形は、約3.25/1のSiO2/Na2O又はSiO2/K2Oモル比、及び約26.5重
量%のSiO2含量を有し、そしてすべての不溶性物質を実質的に除去するために濾
過された透明な水性溶液である。
本発明の方法を実施するためには四価のスズ塩が通常は使用される。スズ塩溶
液は好都合にはSnCl4・5H2Oを水中に溶解させることによって製造することがで
きる。典型的には塩化スズが使用されるが、その他の水溶性塩、例えば硫酸塩、
硝酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩などもスズ源として用いることができる。
本発明の方法を実施するためには三価のアンチモン塩が通常は使用される。塩
化物アンチモン塩が最も普通に使用され、そしてSbCl3を公称37%のHCl中に溶解
させることによって溶液を製造することができる。スズ塩の場合におけるように
、典型的には塩化物が使用されるが、その他の塩例えば硫酸塩、硝酸塩、シュウ
酸塩、酢酸塩などもアンチモン源として用いることができる。スズ及びアンチモ
ン塩の溶液は同時に添加しても良いが、まず塩溶液を一緒に混合しそしてそれら
を混合溶液として添加することが通常は一層好都合である。溶液中の塩の濃度は
本発明の重要な態様ではないが、濃
度が約50〜500gのSnO2/リットル及び約0.5〜300gのSb/リットルの範囲であ
ることが好都合である。
ケイ酸アルカリ、並びにスズ及びアンチモン溶液をアルカリ金属、アルカリ土
類金属、遷移金属、希土類金属などから成る群から選ばれた1以上のカチオンの
存在下で混合することが有利である。このようなカチオンは典型的には可溶性塩
、例えば、塩化物、硝酸塩、硫酸塩などとして導入される。族IIAの金属がこの
目的のために有利であり、そしてカルシウム及びバリウムが特に効果的である。
何らの理論又は説明によって拘束されることを望むことはないが、カチオンはシ
リカの存在する場合アンチモン含有酸化スズの共堆積のための促進剤として機能
すると信じられる。例えば、ある種のカチオンの存在する場合は、堆積又は沈殿
反応は比較的速い。又は言葉を変えれば、この方法は実質的に反応物が混合され
たとたん急速に起こすことができる。約1.0〜3.0のpH範囲においては、金属カチ
オン例えばCa++はヒドロキシル化されたシリカのOH基からプロトンを追い出すこ
と、及び金属カチオンは次にSn4+及び/又はSb3+によって急速に置換されると信
じられる。比較的高いpH、例えば、5よりも高いところでは、OH基は容易には転
換されず、そしてSn4+及び/又はSb3+による置換はもっとゆっくりと起きる。
カチオンは、約0.1〜3.0M、最も普通には1.0〜2.0Mの促進剤カチオンの濃度
を有する連続的に撹拌された水性溶液をまず製造することによって好都合に導入
される。ケイ酸アルカリ、スズ及びアンチモン塩の溶液を、pHを約1.0〜3.0の範
囲に維持しながらこの撹拌された溶液中に計り込む。このpHは、必要とされる時
には、20%の水酸化ナトリウム溶液を添加することによってこのような範囲に維
持される。溶液は約25〜100℃の温度で混合される。生成する懸濁液は、システ
ムが完全に安定化されることを確実にするために1.0〜3.0のpHでそして25〜100
℃の温度で約1時間、通常は約0.5時間連続的に撹拌される。懸濁液を撹拌する
ためには任意の適切な手段を使用することができるけれども、撹拌櫂を使用する
ことが望ましい。
懸濁液から沈殿する固体は任意の好都合な固体液体分離手順、例えば真空濾過
によって単離される。次に単離された固体は、実質的に可溶性残渣が無くなるま
で、例えば、その教示が引用によって本明細書中に組み込まれたEPO’569中で述
べられたやり方で通常は脱イオン水で洗浄される。単離されそして洗浄された固
体は、約120〜150℃で、通常は空気オーブン中で乾燥することができる。固体を
乾燥することによって、スズ及びアンチモンの含水酸化物はアンチモン含有酸化
スズに転換される。しかしながら、洗浄された固体が単離及び洗浄にすぐ引き続
いて焼成される予定である時には、切り離された乾燥ステップは不必要である。
次に固体は、酸素を含む雰囲気例えば空気中で、密接に混合されたSiO2-[SnO2
(Sb)]相の適切な結晶性を発現しそして所望の伝導性を確立するために十分
な時間の期間の間約500〜900℃の範囲の温度で焼成される。必要な焼成時間は、
炉の温度及び形状に依存するであろう。例えば、小さなバッチ炉においては、焼
成のために必要とされる時間は典型的には約1〜2時間である。焼成がアンチモ
ン含有酸化スズの導電性結晶相の発現を結果としてもたらすので、焼成は本発明
の方法の重要な態様である。アンチモン含有酸化スズ内の密接に混合されたシリ
カの存在は焼成の間の結晶成長を抑制し、そ
れによって細かな例えば約70オングストロームの微結晶を生じる。微結晶の伝導
性を調整し又は改質するために、焼成は1以上のステップとして用いられても良
く、例えば、前に焼成された粉末を微結晶の伝導性を増すために更に焼成するこ
とができる。
本発明の一つの態様においては、焼成された粉末の形状又は寸法は、微粉化す
ることによって改質され又は調整されて良い。微粉化するための任意の適切な方
法例えば慣用的なジェットミルなどが、本発明のこの面を実施するために用いら
れて良い。焼成された粉末を微粉化する時には、平均粒径は典型的には約1〜10
ミクロンの範囲である。例えば、焼成された粉末は粉末の平均径を減らし、それ
によって粉末の透明性及び分散性を増すために微粉化することができる。粉末の
透明性を増すことによって、粉末は、透明な伝導性フィルムを生成させるために
、担体マトリックス例えばアクリル中に組み込むことができる。更にまた、微粉
化された粉末は、比較的大きな粒子又はシェル、例えば着色されたトナーをコー
トするために使用することができる。
乾いた粉末電気抵抗はECPの重要な特性である。粉末の導電性は固有抵抗に対
して逆に関連し、そして乾いた粉末電気抵抗は、導電性コーティング、フィルム
などの中に混和する時に粉末が効果的であるようにできる限り低いことが望まし
い。一般に、乾いた粉末の相対抵抗が低ければ低いほど、特定の最終使用用途に
おける粉末のコンダクタンスはそれだけ大きい。しかしながら、多くのその他の
要因、例えば、最終用途の担体マトリックス又はバインダーシステム中で相互連
結する網状構造を形成する能力もまた最終用途に影響するであろう。本発明のEC
P粉末は、典型的には約2000オーム-cm
未満、そして通常は1〜100オーム-cmの固有抵抗によって特徴付けられる。
粉末抵抗試験は、円筒状容器及びCarver実験用プレスによって実施された。こ
の容器は、約3cmのI.D.を有するプラスチックの円筒状片の内側にこぢん
まりと適合する、トップ及びボトムでの真鍮電極によって作られていた。銅のリ
ード線を真鍮電極に取り付け、そしてオームメーターに接続した。ボトム電極を
所定の位置にして粉末のサンプルをプラスチックシリンダー中に導入し、そして
トップ電極を粉末の上の位置に置いた。圧力を加える前には、粉末の高さは約2.
0cmでなければならない。Carver実験用プレスを使用して、粉末サンプルを、
ボトム電極の上側面とトップ電極の下側面との間で圧縮した。次に粉末の高さ及
び電気的固有抵抗を測定した。後者はオームメーターによった。高さ及び抵抗の
測定は、250、1000、2000、4000、6000、8000及び10,000psiの圧縮で繰り返され
る。
与えられた圧縮に関する粉末抵抗の値は、以下の計算:
固有抵抗、P=(抵抗×面積)/高さ
によって得られた。
抵抗はオームで測定され、そしてシリンダーの断面積は平方センチメートルで
測定される。高さはセンチメートルでのトップとボトム電極の間の粉末カラムの
長さである。以下の実施例において使用された容器の場合には、面積は約7.07平
方センチメートルであった。
コーティングに導電特性を賦与することでの本発明の組成物の有効性は、粉末
を水性ビヒクル中に分散させ、コーティングをガラス板の上にキャストし、乾燥
しそして表面固有抵抗(S.R.)を測定する
ことによって確認された。粉末の分散液を、所望のガラスコーティング厚さを与
えるように調節されたコーティングナイフを使用して、手によってガラス板の上
にコートした。粉末の表面積載量は、コーティング前及び後でガラス板を秤量し
、次に重量差に分散液中の粉末のパーセンテージをかけ、そしてコートされた面
積によって割ることによって求めた。表面積載量は1000平方フィートの表面あた
りのポンド(1bs/Kft2)で表された。コーティングの表面固有抵抗は、Monroe
Electronics,Lyndonville,New Yorkによって製造されたDr.Thiedig Milli-to-
2電流/固有抵抗メーターを使用して測定される。この機器は平方あたりのオー
ムでの直接の読みを与える。S.R.に関する値が低ければ低いほど、導電性はそれ
だけ大きい。
本発明の導電性材料及びその製造の方法を、添付された請求の範囲の範囲を限
定すると考えられてはいけない以下の実施例において一層詳細に説明する。特記
しない限り、%組成は重量%ベースによる。
実施例 1
この実施例は、アンチモン含有酸化スズ及びシリカから成り、SnO2対Sbの重量
比が約10.6:1であるECP組成物の製造を述べる。ECPのシリカ含量は約7.5%で
ある。
約2.5リットルの脱イオン水を約80℃に加熱しそして4リットルのビーカー内
で撹拌した。約20%のHClを含む溶液を加熱された水に添加して、pHを約2.0に調
節した。次に約220gのCaCl2ペレットをこの酸性溶液中に溶解させた。
次に、SnCl4、SbCl3及びHClの水性溶液を、約0.445gSnO2/mlの当量を含む約
222mlのSnCl4溶液を、約0.267gSb/mlに等しい量の
SbCl3を含む約42mlの濃HCl溶液と混合することによって製造した。生成した溶液
は1部のSbに対して約9部のSnO2有していた。
ケイ酸カリウムの水性溶液を、K2SiO3から成りそして約3.29のSiO2/K2Oモル
比を有し、約26.5重量%のSiO2を含む約40gの基幹溶液を約600mlの20%NaOH中
に溶解させることによって製造した。
約2時間の間、SnCl3/SbCl4/HCl溶液を、K2SiO3溶液の制御された同時の添
加をしながら、CaCl2溶液中に撹拌して添加した。溶液添加の間、pHを約2.0に維
持し、そして温度を約80℃に維持した。生成物が沈殿したが、これは櫂撹拌機を
使用した連続撹拌によって懸濁状態に保たれた。沈殿した生成物を、例えばシス
テムが完全に安定化されることを確実にするために、約2.0のpH及び約80℃の温
度を維持しながら約0.5時間撹拌することによって硬化させた。
生成物又は固体を、濾過によって回収し、塩化物イオンが実質的に無くなるま
で脱イオン水で洗浄し、数時間約120℃で加熱することによって乾燥した。乾燥
された粉末を、空気中で約750℃で約2時間焼成した。約128gの灰色がかった白
色の粉末が得られた。この粉末をX線回折分析を使用することによって検査した
が、これは主な結晶相がSnO2に対応する広いピークパターンを有することを決定
した。このパターンは平均微結晶サイズを計算するために使用されたが、このサ
イズは約53オングストロームであった。粉末を更にX線蛍光分析を使用すること
によって検査したが、これは粉末が約81.36%のSnO2、9.40%のSb2O3及び7.56%
のSiO2を含むことを測定した。SnO2のSb成分は約8.65%であった。窒素吸収によ
って測定された表面積は約98m2/gであり、そして乾いた粉末電気抵抗は約3.5オ
ーム-cmであった。
実施例 2
この実施例は、粉末を沈殿させるために使用されるシリカの量を増すことの効
果を例示する。
この実施例において使用された方法は、使用された水性ケイ酸カリウムの量が
約40gから200gに増加された点が異なるが、実施例1において述べられた方法
と実質的に同一であった。
この方法は約176gの灰色がかった白色の粉末を得た。この粉末をX線回折分
析を使用することによって検査したが、これは主な結晶相がSnO2に関する広いピ
ークパターンに対応することを測定した。このパターンはまた平均微結晶サイズ
を測定するために使用されたが、これは約35オングストロームであった。粉末を
X線蛍光分析によって更に検査したが、これは粉末が約58.65%のSnO2、6.92%
のSb2O3及び30.86%のSiO2を含むことを測定した。Sb成分はSnO2の約9%に対応
した。窒素吸収によって測定された粉末の表面積は約171.5m2/gであり、そして
乾いた粉末電気抵抗は約2.93×104オーム-cmであった。
この実施例の結果は、比較的大量のSiO2の添加はより小さな平均微結晶サイズ
及びより高い表面積を達成することを示す。しかしながら、このようなレベルの
シリカの存在は乾いた粉末導電性に悪い影響を与えた。
実施例 3
この実施例は、シリカ及びカルシウム塩を省略することの効果を例示する。
約2.5リットルの脱イオン水を約80℃に加熱しそして4リットルのビーカー中
で撹拌した。約264mlのSnCl4 /SbCl3溶液を実質的に
実施例1に従って製造し、そして約2時間の間加熱された水に添加した。スズ及
びアンチモン塩の添加と同時に、pHを約2.0で維持するために必要とされる20%N
aOH溶液を添加した。温度はこの実施例を通して約80℃に維持された。
沈殿した生成物を連続的にビーカーを撹拌することによって懸濁状態に保った
。懸濁液をpHを約2.0にそして温度を約80℃に維持しながら約0.5時間撹拌するこ
とによって硬化させた。
乾いた焼成された生成物を実質的に実施例1中で述べたやり方で製造しそして
回収した。約115gの灰色がかった白色の粉末が得られた。この粉末をX線回折
分析によって検査したが、これは主な結晶相がSnO2に関する広いピークパターン
に対応することを決定した。X線パターンはまた粉末の平均微結晶サイズを測定
するために使用されたが、このサイズは約88オングストロームであった。粉末を
更にX線蛍光分析によって検査したが、これは粉末が約89.54%のSnO2、10.41%
のSb2O3及び約0.08%未満のSiO2を含むことを示した。SnO2のSb成分は約8.61%
であった。窒素吸収によって測定された表面積は約35m2/gであり、そして乾い
た粉末電気抵抗は約0.5オーム-cmであった。
この実施例の結果は、SiO2の非存在下でそして当量のSbレベルでは、平均微結
晶サイズは増加しそして表面積は減少することを示す。
実施例 4
この実施例は、促進剤カチオンの存在の影響を例示する。
この実施例において使用された方法は、沈殿の間に塩化カルシウムが存在しな
かったこと以外は、実施例1において述べられたもの
と実質的に同一であった。
焼成後に、約126gの灰色がかった白色の粉末が得られた。この粉末をX線回
折分析によって検査したが、これは主な結晶相がSnO2に関する広いピークパター
ンに対応することを測定した。このパターンはまた平均微結晶サイズを測定する
ために使用されたが、これは約48オングストロームであった。粉末をX線蛍光分
析によって更に検査したが、これは粉末が約81.92%のSnO2、9.80%のSb2O3及び
7.54%のSiO2を含むことを測定した。SnO2のSb成分は約8.92%であった。窒素吸
収によって測定された表面積は約121m2/gであり、そして乾いた粉末電気抵抗は
約13.3オーム-cmであった。
ここで図面を参照して説明すると、図1はこの実施例に従って生成された粉末
の3x130Kxの倍率の顕微鏡写真である。
実施例 5
この実施例は、CaCl2ペレットを初期水性HCl溶液中に溶解させる代わりに、約
100gのCaCl2ペレットをSnCl4及びSbCl3の酸性溶液中に溶解させること以外は実
質的に実施例1に従って実施された。
この方法は、約125gの灰色がかった白色の粉末をもたらした。この粉末をX
線回折分析によって検査したが、これは主な結晶性相がSnO2に関する広いピーク
パターンに対応することを測定した。このパターンはまた平均微結晶サイズを測
定するために使用されたが、これは約49オングストロームであった。粉末をX線
蛍光分析によって更に検査したが、これは粉末が約80.14%のSnO2、9.48%のSb2
O3及び6.99%のSiO2を含むことを測定した。SnO2のSb成分は約8.83重量%であっ
た。窒素吸収によって測定された表面積は約109.6m2/gであり、そして乾いた
粉末電気抵抗は約7.0オーム-cmであっ
た。
この実施例の結果は、促進剤カチオンをスズ及びアンチモン塩の溶液中に導入
することによって、本発明は望ましいECPを製造することができることを示す。
実施例 6
この実施例は、この方法の沈殿ステップが約40〜45℃で実施されたこと以外は
実質的に実施例1に従って実施された。
この方法は、約130gの灰色がかった白色の粉末を得た。この粉末をX線回折
分析によって検査したが、これは主な結晶相がSnO2に関する広いピークパターン
に対応することを示した。このパターンはまた平均微結晶サイズを測定するため
に使用されたが、これは約39オングストロームであった。粉末をX線蛍光分析に
よって更に検査したが、これは粉末が約80.44%のSnO2、9.82%のSb2O3及び8.35
%のSiO2を含むことを示した。SnO2のSb成分は約9.08%であった。窒素吸収によ
って測定された粉末の表面積は約103.1m2/gであり、そして乾いた粉末電気抵抗
は約14.1オーム-cmであった。
この実施例の結果は、より低い反応温度は、乾いた粉末電気抵抗に悪い影響を
与えることを回避しながら小さな平均微結晶サイズの生成を引き起こしたことを
示す。
比較実施例 7
この実施例は、本発明のECP、及びその全体の内容が引用によって本明細書中に
組み込まれる欧州特許出願公開第0359569号(本明細書中では以後“EPO’569”
)中に述べられた方法によって作られた組成物を利用する導電性コーティングか
ら成る。本発明の実施例1の手順を使用してECP粉末を製造した。この粉末をま
ずHosokawa
Micron International,Inc.,Summit,New JerseyからのMikroPulverizerを使
用してハンマーミル粉砕した。次に粉末を漏斗を通してそして一組の回転ハンマ
ーを含む室中に供給した。ハンマーは粉末を微粉砕しそして金属篩を通して押す
。篩は、ヘリンボンパターンに配列された長方形スリットを含む。各々のスリッ
トは、長さが約0.5インチ、そして幅が1/32インチである。約200gの微粉砕さ
れそして篩にかけられた粉末を、Hockmeyer高速分散機を使用して、2リットル
の水の中の約444gのHigh Temperature Varnish SS-10541(Werneke-Long,Inc
.,Tinley Park,Illinoisの製品)、及び約10gのヒドロキシエチルセルロース
を含む356gの高粘度水性溶液(Aqualon Company,Hopewell,VirginiaからのNa
trosol-250HR)中に分散させた。この高速分散機は、粉末を水性マトリックス又
はビヒクル中に完全に分散させるように1+1/2インチのブレードを使用して
3000rpmで約15分の時間の間、運転した。次に、この分散された粉末を、粉末の
濃度が約7.5%になるようにもっと水性のヒドロキシエチルセルロースの添加に
よって希釈した。
7.5%分散液の4つのサンプルを更に希釈して、粉末濃度が約1〜4.0%の範囲
の一連の分散液を生成させた。希釈されたサンプルをガラス板の上にコーティン
グを成形するために使用し、そして次にコーティングの表面抵抗を測定した。異
なる粉末希釈又は装填量で測定された表面抵抗を表1に示す。
商標ECP-Sの下でDu Pont Companyによって市販されている導電性粉末を、実質
的にEPO’569の実施例1中で述べられたようにして製造した。ECP-Sは、シェル
の表面の上にアンチモン含有酸化スズの二次元網状構造を含むシリカシェルから
成る。EPO’569の粉末をまず上で述べたやり方でハンマーミル粉砕し、そして約
250gのサンプルを上で述べたやり方で約500gのHTV及び約250gの高粘度水性ヒ
ドロキシエチルセルロース(0.5%)中に分散させた。前のようにして粉末濃度
が約1〜5%の範囲の一連の希釈されたサンプルを製造し、そしてガラス板の上
にコーティングを形成するために使用した。異なる粉末装填量で測定された表面
抵抗を表2に示す。
表1及び2に示した結果は、2つの粉末に関する非常に類似した使用における
効率を示す。しかしながら、本発明の粉末は、シリカシェル、及びシェルを得る
ための付随したプロセスステップの必要性を克服する。更にまた、本発明の灰色
がかった白色又は大体透明な粉末はまた、大量のアンチモンの存在を回避しなが
ら、望ましい小さな微結晶サイズを有する。
本発明のいくつかの態様及び実施態様を詳細に述べてきたが、通常の技術を有
するものは、その他の実施態様及び改変が添付された請求の範囲によって包含さ
れることを認識するであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1994年9月12日
【補正内容】
請求の範囲
1)混合物がシリカ微結晶とアンチモン含有酸化スズ微結晶とから成る、微結晶
の集塊の密接な前記混合物から成る導電性粉末であって、微結晶が約100オング
ストロームよりも大きくない平均直径を有し、前記混合物が約1〜20重量%のシ
リカ微結晶、及び約80〜99重量%のアンチモン含有酸化スズ微結晶から成り、そ
してアンチモン含有酸化スズ微結晶が10重量%より少ないアンチモンを含みそし
て前記粉末が100オーム-cm未満の固有抵抗を有する導電性粉末。
2)(a)促進剤カチオンの存在下で、そしてpHを約1.0〜3.0の範囲にかつ温度
を約25〜100℃の範囲に維持しながら、ケイ酸アルカリ溶液を少なくとも一種の
スズ及びアンチモン塩を含む少なくとも一種の溶液と混合するステップ、
(b)均一に分配されたシリカとスズ及びアンチモンの含水酸化物とから成る
沈殿を回収し、この沈殿を水溶性種が実質的に無くなるように洗浄し、そして乾
燥するステップ、並びに
(c)乾燥された沈殿を約500〜900℃の温度で焼成し、それによって均一に分
配されたシリカ微結晶とアンチモン含有酸化スズ微結晶とから成る導電性粉末を
得るステップ
から成る、導電性粉末を製造するための方法。
3)(a)ケイ酸アルカリを含む少なくとも一種の溶液をスズ及びアンチモン塩
を含む少なくとも一種の他の溶液と同時に混合し、前記混合を少なくとも一種の
促進剤金属カチオンの存在下で実施するステップ、
(b)シリカとスズ及びアンチモンの含水酸化物との密接な混合物
から成る沈殿が生成されるようにpH及び温度を制御するステップ、
(c)シリカ微結晶とアンチモン含有酸化スズ微結晶との密接な混合物から成
る導電性粉末を得るために十分な時間及び温度で沈殿を加熱するステップ
から成る導電性粉末を得るための方法。
4)カチオンがアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属及び希土類金属から
成る群の少なくとも一つのメンバーから成る、請求項2又は3記載の方法。
5)カチオンがカルシウムから成る、請求項4記載の方法。
6)スズ及びアンチモン塩が少なくとも一種の塩化物、硫酸塩、硝酸塩、シュウ
酸塩及び酢酸塩から成る、請求項2又は3記載の方法。
7)ケイ酸塩が少なくとも一つのケイ酸ナトリウム及びケイ酸カリウムから成る
、請求項2又は3記載の方法。
8)ケイ酸塩の量が約100オングストロームよりも大きくない平均直径を有する
微結晶を有する導電性粉末を製造するために十分である、請求項2又は3記載の
方法。
9)導電性粉末を微粉化することから更に成る、請求項2又は3記載の方法。
10)導電性粉末が約20〜200M2/gの表面積及び約2000オーム-cm未満の固有
抵抗の、シリカ微結晶とアンチモン含有酸化スズ微結晶との密接な混合物から成
る、バインダー及び白色の前記導電性粉末から成る伝導性表面。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA,
CZ,FI,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,M
G,MN,MW,NO,NZ,PL,RO,RU,SD
,SK,UA,VN
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1)シリカとアンチモン含有酸化スズとの密接な混合物から成る微結晶の集塊か ら成る導電性粉末であって、微結晶が約100オングストロームよりも大きくない 平均直径を有し、前記混合物が約1〜20重量%のシリカ、約80〜99重量%のアン チモン含有酸化スズから成り、そして酸化スズのアンチモン成分が約0.5〜12.5 重量%である導電性粉末。 2)(a)必要に応じて促進剤カチオンの存在下で、そしてpHを約1.0〜3.0の 範囲にかつ温度を約25〜100℃の範囲に維持しながら、ケイ酸アルカリ溶液を少 なくとも一種のスズ及びアンチモン塩を含む少なくとも一種の溶液と混合するス テップ、 (b)均一に分配されたシリカとスズ及びアンチモンの含水酸化物とから成る 沈殿を回収し、この沈殿を水溶性種が実質的に無くなるように洗浄し、そして乾 燥するステップ、並びに (c)乾燥された沈殿を約500〜900℃の温度で焼成し、それによって均一に分 配されたシリカとアンチモン含有酸化スズとから成る導電性粉末を得るステップ から成る、導電性粉末を製造するための方法。 3)(a)ケイ酸アルカリを含む少なくとも一種の溶液をスズ及びアンチモン塩 を含む少なくとも一種の他の溶液と同時に混合し、必要に応じて前記混合を少な くとも一種の促進剤金属カチオンの存在下で実施するステップ、 (b)シリカとスズ及びアンチモンの含水酸化物との密接な混合物から成る沈 殿が生成されるようにpH及び温度を制御するステップ、 (c)シリカとアンチモン含有酸化スズとの密接な混合物から成る導電性粉末 を得るために十分な時間及び温度で沈殿を加熱するステップ から成る導電性粉末を得るための方法。 4)ケイ酸塩の量が粒成長を抑制するために十分である、請求項1又は2記載の 方法。 5)カチオンがアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属及び希土類金属から 成る群の少なくとも一つのメンバーから成る、請求項1又は2記載の方法。 6)スズ及びアンチモン塩が少なくとも一種の塩化物、硫酸塩、硝酸塩、シュウ 酸塩及び酢酸塩から成る、請求項1又は2記載の方法。 7)ケイ酸塩が少なくとも一つのケイ酸ナトリウム及びケイ酸カリウムから成る 、請求項1又は2記載の方法。 8)ケイ酸塩の量が約100オングストロームよりも大きくない平均直径を有する 微結晶を有する導電性粉末を製造するために十分である、請求項4記載の方法。 9)導電性粉末の寸法を減らすことから更に成る、請求項1又は2記載の方法。 10)導電性粉末が約20〜200M2/gの表面積及び約2000オーム-cm未満の固有 抵抗の、シリカとアンチモン含有酸化スズとの密接な混合物から成る、バインダ ー及び前記導電性粉末から成る伝導性表面。
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