JPH08501349A

JPH08501349A - 内燃機関のピストン用補強材料

Info

Publication number: JPH08501349A
Application number: JP6501952A
Authority: JP
Inventors: ビショーフベルガー，ウルリッヒ; ミュラー−シュヴェリング，ディーター
Original assignee: マーレゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング
Priority date: 1992-06-30
Filing date: 1993-06-30
Publication date: 1996-02-13
Also published as: DE4221448A1; EP0648282A1; WO1994000614A3; BR9306637A; WO1994000614A2

Abstract

(57)【要約】主に虫状及び／又は球状グラファイト構造を有するオーステナイト系鋳鉄は、内燃機関用ビストンのアルミニウム基礎材料に金属間結合した補強材料として有用である。この材料を用いて、隣接のピストンのアルミニウム基礎材料への改良された結合強度を達成することができる。補強材料は、異なる層から構成されていてよい。

Description

【発明の詳細な説明】内燃機関のピストン用補強材料本発明は、内燃機関用の、基礎材料アルミニウムからなるピストンのための補強材料に関し、その際、補強材料はアルミニウム−基礎材料と金属間結合をしている。このことは特にピストンのリングキャリヤ（Ringtraeger）及び凹所保護縁にもあてはまる。金属間結合は、補強材料を、例えば、鋳造すべきアルミニウムピストンの鋳型に所謂リングキャリヤの形で挿入し、ピストンのアルミニウム融液と共に鋳直すことにより得ることができる。鋳型に挿入する前に、補強材料をアルミニウム融液中に浸漬し、浸漬浴から直接に鋳型に挿入し、補強材料上の浸漬層が、少なくとも表面上は溶融した状態である間に、その鋳型中で、ビストンのアルミニウム基礎材料から鋳直される。この種の金属間結合は、実際には一般にアルフィン結合（Alfin-Bindung）と称される。従来、特にリング溝用で公知である補強材料、例えば薄葉状のグラファイト構造のＧＧＬ−Ｎｉ−Ｃｕ−Ｃｒ１５６２（ＤＩＮ１６９４）の場合には、補強材料とピストン基礎材料との間のアルフィン結合の強度は、ピストンの熱処理及び加工の際に生じる負荷に関し、極端な場合には、常に十分ではないので、結合層中のひびの結果として、生産傷物を多くもたらしうる。前記材料ＧＧＬ−Ｎｉ−Ｃｕ−Ｃｒ１５６２は、次の合金元素を有する：Ｃ２．４〜２．８％Ｓｉ１．８〜２．４％Ｍｎ１．０〜１．４％Ｎｉ１３．５〜１７．０％Ｃｒ１．０〜３．０％Ｃｕ５．０〜７．０％。本発明は、他の、補強部品、例えばリングキャリヤに必要な特性を悪化させず、隣接のビストンのアルミニウム基礎材料に対する改良された結合強度を付加的に有する補強材料を調達する問題を扱う。この課題は、請求項１の教示により、主に虫状の及び／又は球状のグラファイト構造を有するオーステナイト系鋳鉄の使用により解決され、その際、この材料は、リングキャリヤのために使用の際には、例えば前記ＧＧＬ−Ｎｉ−Ｃｕ−Ｃｒ１５６２の合金組成を有しうる。そのようなオーステナイト系鋳鉄の有利な構造は、請求項２に記載される。虫状のグラファイト構造は、均一な層構造及び層中に結び込まれたグラファイト粒子の僅かな切欠き効果により、鋳合わせたアルミニウム基礎材料中の補強材料の結合強度にポジティブに作用する。球状のグラファイト構造には、更に強化された程度であてはまる。球状グラファイト構造の鋳鉄の特に有利な組成は、請求項３の対象である。種々のグラファイト構造「薄葉状」、「虫状」及び「球状」は、出発融液の、各々に相応する自体公知の種々の接種処理により得られる。他のもう１つの溶液には、オーステナイト系又はオーステナイト−カーバイド系鋼鉄を使用する。改良された結合強度は、ここでは、高められた固有強度を有する単相の不純物不含層の構成により説明される。そのような鋼鉄の有利な組成は、請求項５に示される。本発明による材料からなる補強部品は、特に、ピストンのリングキャリヤ又は燃焼室凹所保護物である。実際には、補強材料、即ち、例えばビストン基本材料へのリングキャリヤの結合強度の局所的強化は、半径方向で内側の移行範囲中では、しばしば十分である。この場合には、本発明は、請求項７により、請求項１〜５の材料の１つからなる補強材料の半径方向で内側の境界範囲のみを意図することを提案し、他方、他の半径外側方向に接続する材料は、慣用の従来公知のリングキャリア材料であってよい。請求項７により、半径方向で内側の境界層は、ニッケル又はニッケル基礎合金からの異なる材料からなっていてもよい。そのような材料による半径方向に段づけされたリングキャリヤの製法は請求項８の対象である。半径方向に積層された異なる材料を用いてリング状もしくは管状の物体を製造できるそのような遠心鋳造法は、技術水準で公知であり、例えば西独特許（ＤＥ −ＯＳ）第２１３９８８０号明細書中に詳細に記載される。リングキャリヤで、半径方向で内側の境界層が残りの補強材料と異なる材料からなる場合には、残りの材料は、例えば主に薄葉状グラファイト構造の前記ＧＧＬ−Ｎｉ−Ｃｕ−Ｃｒ１５６２（ＤＩＮ１６９４）であってよい。ピストンのリングにより要求された範囲のために、これに最適の補強材料を使用でき、他方、それに対して、半径方向で内側の金属間結合範囲は結合に最適な材料からなってよいことは、リングキャリヤでは有利である。

Claims

【特許請求の範囲】１．内燃機関用ピストンのアルミニウム基礎材料に金属間結合した補強材料としての、主に虫状及び／又は球状グラファイト構造を有するオーステナイト系鋳鉄。２．虫状及び／又は球状グラファイト構造の割合が８０％を超える、請求項１記載のオーステナイト系鋳鉄。３．次の組成：Ｃ最大３％Ｓｉ１．５〜３．０％Ｍｎ０．５〜１．５％Ｎｉ１８．０〜２２．０％Ｃｒ１．０〜２．５％のＤＩＮ１６９４による合金ＧＧＧ−ＮｉＣｒ２０２である、請求項１又は２記載のオーステナイト系鋳鉄。４．内燃機関用ピストンのアルミニウム基礎材料に金属間結合した補強材料としてのオーステナイト系又はオーステナイト−カーバイド系鋼鉄。５．次の組成：Ｃ最大０．０３０％Ｓｉ最大１．０００％Ｍｎ最大２．０００％Ｐ最大０．０４５％Ｓ最大０．０２５％Ｃｒ１７．００〜１８．５００％Ｍｏ２．５０〜３．０００％Ｎｉ１２．５０〜１５．０００％を有する、請求項４記載の材料。６．請求項１から５までのいずれか１項記載の材料からなるリングキャリヤ又はリング形ピストン−燃焼室凹所保護物。７．リングキャリヤの半径方向で内側の境界範囲のみを意図とする、但し、残りの範囲は、他の公知のリングキャリヤ材料からなる、ピストン−リングキャリヤに関する前記請求項のいずれか１項記載の材料。８．半径方向で内側の境界範囲は、残りの補強材料とは異なり、ニッケル又はニッケル基礎合金からなる、請求項７記載の材料からなるピストン−リングキャリヤ。９．請求項７又は８記載の材料組み合わせ物からなるピストン−リング溝−補強物（リングキャリヤ）の製法において、異なる材料を時間的に分けて装入することによる遠心鋳造法で製造を行うことを特徴とする、ピストン−リング溝−補強物（リングキャリヤ）の製法。