JPH0844072A - 感光性平版印刷版の処理方法 - Google Patents

感光性平版印刷版の処理方法

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JPH0844072A
JPH0844072A JP17429994A JP17429994A JPH0844072A JP H0844072 A JPH0844072 A JP H0844072A JP 17429994 A JP17429994 A JP 17429994A JP 17429994 A JP17429994 A JP 17429994A JP H0844072 A JPH0844072 A JP H0844072A
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JP17429994A
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Masayuki Kurematsu
雅行 榑松
Kazunari Aoki
一成 青木
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光性平版印刷版の処理方法において、現像
液が節約でき、該現像液のはじきが生じず、感光性平版
印刷版上に均一に広がり、現像むらが発生しない安定し
た処理方法を提供することを目的としている。 【構成】 2箇所以上の現像槽を有する自動現像機を用
いて感光性平版印刷版を自動的に搬送し、繰り返し使用
される現像液を用いて現像処理する方法において、表面
張力30dyne/cm以下の現像液で現像することを特徴とす
る感光性平版印刷版の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性平版印刷版の自動
現像機を用いる現像処理方法に関し、より詳しくは少量
の現像液で常に安定した現像処理を行い得るよう改良さ
れた感光性平版印刷版の現像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭55-32044号公報に記載されている
ように、感光性平版印刷版を水平状に搬送する過程にお
いて、現像液を該感光性平版印刷版の感光面へ施して現
像処理を行うようにした写真現像処理装置において、感
光材料の移送方向に向って、漸次感光性平版印刷版移送
路に近接する現像液拡散板を設け、感光性平版印刷版
(以下PS版と云う)上に施された現像液が延伸される
ようにした。即ち、自動現像機内の感光材料移送路に接
近している現像液拡散板を設け、PS版上に施した現像
液を延伸する処理装置が開示されている。
【0003】この装置を用いてPS版を処理する場合、
現像液がはじかれてしまい、PS版上に均一に広がらな
い現象を起し現像むらが発生して問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】露光済みの感光性平版
印刷版を多数枚現像処理する場合には、自動現像機を用
いることが一般的である。
【0005】自動現像機を用いる処理方法としては、P
S版を水平搬送し、現像液を循環再使用しながらスプレ
ー状に版面に吹き付けて現像処理する方法や、多量の現
像液を収容した現像処理槽にPS版を湾曲させて搬送し
ながら浸漬させて現像処理する方法が行われている。
【0006】しかし、こうした処理方法では多量の現像
液を準備する必要があり空気中から炭酸ガスの吸収によ
る現像液劣化がおこり現像性が不均一になって安定な処
理を行うことができない。
【0007】こうした現像液の疲労の改善と現像液の節
約を目的とした処理装置として前記特開昭55-32044号が
開示されている。これは自動現像機内の感光材料移送路
に接近して現像液拡散板を設け、PS版上に施した現像
液を延伸するものであるが、この装置を用いてPS版を
少量の現像液で処理する場合、現像液がはじかれてしま
い、PS版上に均一に広がらない現象を起し現像むらを
発生するという問題がある。
【0008】本発明は前記のような欠点を改善するため
特に考えられたものである。即ち、現像液が節約でき、
該現像液のはじきが生じず、PS版上に均一に広がり、
現像むらが発生しない安定した処理方法を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的のため本発明
は、請求項1に於いて、2箇所以上の現像槽を有する自
動現像機を用いて感光性平版印刷版を自動的に搬送し、
繰り返し使用される現像液を用いて現像処理する方法に
おいて、表面張力30dyne/cm以下の現像液で現像するこ
と。請求項2に於いて、前記現像剤が消泡剤を含有する
こと。請求項3に於いて、前記現像槽の現像液を搬送方
向の下流の槽から上流に順次移し、最上流の現像槽の現
像液を廃液回収タンクに排出することにより達成する。
【0010】
【作用】発明の請求項1に記載された現像処理方法とし
ては、例えばシャワーパイプやノズルを使って液を版面
に噴射、噴霧または滴下する方法、或いは多量の現像液
を収容した現像処理槽に感光性平版印刷版を湾曲させて
搬送させて現像処理する方法、水平または湾曲状のガイ
ド板上に生じた比較的浅い現像液溜まりを通過させて現
像処理する方法、比較的短い距離を挟んで対向した上下
2枚の案内板間に満たされた現像液中に感光性平版印刷
版を通過させて現像処理する方法、感光性平版印刷版上
に現像液をローラで塗布する方法等を用いることができ
る。2箇所以上の現像槽において、これらの方法は同一
のもの、或いは互いに異なる方法を組み合わせて使用す
ることもできる。
【0011】繰り返し使用される現像液には、未使用の
現像液または現像補充液を加えて活性度の低下を補償す
ることが好ましい。
【0012】感光性平版印刷版上に供給される現像液量
は、PS版1m2当たり10〜1000ml、特に好ましくは50〜
400mlの範囲である。
【0013】又現像処理工程及び現像後の処理工程に於
いて、現像処理工程後、現像停止処理工程(停止処理液
は使い捨て方式や循環使用の方式を含む)、不感脂化処
理工程の各々個々の処理工程、現像停止処理工程とそれ
に引き継ぐ不感脂化処理工程、現像処理工程と不感脂化
処理と組み合わせた処理工程、或いは現像停止処理工程
と不感脂化処理工程とを組み合わせた例えば特開昭54-8
002号公報記載の処理工程等を含んでもよい。
【0014】現像処理工程及び現像後の処理工程におい
て使用済みの不要な液は廃液として処理されるが、一時
的に廃液タンク等を設けることによって貯蔵されること
が望ましい。
【0015】本発明に用いられるPS版及び現像液につ
いて、先ず感光材料の具体的な例としてPS版により以
下説明する。PS版には、光照射によって溶解性の変化
する感光層が支持体上に塗布されているもの、および電
子写真方式等によって画像様レジスト層を設け得る溶解
性層が支持体上に設けられているものが含まれる。
【0016】上記の感光性層は必須成分として感光性物
質を含んでおり、感光性物質の代表的なものとしては、
例えば感光性ジアゾ化合物、感光性アジド化合物、エチ
レン性飽和二重結合を有する化合物、酸触媒で重合を起
こすエポキシ化合物、酸で分解するシリルエーテルポリ
マーやC−O−C−基を有する化合物と光酸発生剤との組
み合わせ等が挙げられる。感光性ジアゾ化合物として
は、露光によりアルカリ可溶性に変化するポジ型のもの
としてo-キノンジアジド化合物、露光により溶解性が減
少するネガ型のものとして芳香族ジアゾニウム塩等が挙
げられる。
【0017】本発明の方法に用いるネガ型PS版の現像
液には例えば特開昭51-77401号、同51-80228号、同53-4
4202号および同55-52054号中に記載されているようなア
ニオン界面活性剤、水に対する溶解度が常温において10
重量%以下である有機溶媒、アルカリ剤、水および必要
により汚れ防止剤からなる水溶液が含まれる。
【0018】本発明の方法に用いるポジ型PS版の現像
液にはアルカリ金属水酸化物、珪酸アルカリ金属塩、リ
ン酸アルカリ金属塩またはアルミン酸アルカリ金属塩、
水および必要に応じて界面活性剤や他の添加剤からなる
pH12以上の強アルカリ水溶液が含まれる。具体的には
特開昭48-15535号、同53-82334号、同54-62004号、同52
-127338号、同53-96307号、同50-144502号、同55-22759
号、同55-25100号、同55-95946号、同55-115039号、同5
6-142528号、同50-51324号に記載されている珪酸ナトリ
ウムまたは珪酸カリウムからなる現像液を挙げる事がで
きる。
【0019】又特開昭60-130741号等に記載のネガ型P
S版とポジ型PS版の兼用現像液も用いることも出来
る。
【0020】本発明に用いる現像液は、ポジ型PS版の
現像液の場合はアルカリ剤の添加のみで表面張力が30dy
ne/cm以下になることもあるが、多くの場合アルカリ剤
のみで表面張力が充分に低下しないため添加剤を加えて
表面張力を下げる必要がある。このような添加剤につい
ては、界面活性剤、有機溶剤、無機物、アルカリ可溶性
ポリマー等があり、界面活性剤と有機溶剤の効果は特に
大きい。界面活性剤にはノニオン型、アニオン型、カチ
オン型、両性型等があるが、特に好ましいのは、アニオ
ン型とカチオン型である。
【0021】アニオン界面活性剤としては、例えば高級
アルコール(C8〜C22)硫酸エステル塩類〔例えば、
ラウリルアルコールサルフェートのナトリウム塩、オク
チルアルコールサルフェートのナトリウム塩、ラウリル
アルコールサルフェートのアンモニウム塩、「ティーボ
ールB−81」(商品名・シェル化学製)、第二ナトリウ
ムアルキルサルフェート等〕、脂肪族アルコールリン酸
エステル塩類(例えば、セチルアルコールリン酸エステ
ルのナトリウム塩等)、アルキルアリールスルホン酸塩
類(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸のナトリウム
塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸のナトリウム
塩、ジナフタリンジスルホン酸のナトリウム塩、メタニ
トロベンゼンスルホン酸のナトリウム塩等)、アルキル
アミドのスルホン酸塩類(例えば、C17H33CON(CH3)CH2C
H2SO3Na等)、二塩基性脂肪酸エステルのスルホン酸塩
類(例えば、ナトリウムスルホコハク酸ジオクチルエス
テル、ナトリウムスルホコハク酸ジヘキシルエステル
等)がある。これらの中で特にアルキルナフタレンスル
ホン酸塩類が好適に用いられる。
【0022】これらアニオン型界面活性剤の添加量は0.
001〜5重量%、さらに好ましくは0.01〜1.0重量%の範
囲である。カチオン型界面活性剤としては、各種の化合
物があるが、例えば有機アンミ系化合物と第四級アンモ
ニウム塩系化合物を挙げることが出来る。
【0023】有機アミン系化合物の例としては、ポリオ
キシエチレンアルキルアミン、N-アルキルプロピレンジ
アミン、N-アルキルポリエチレンポリアミン、N-アルキ
ルポリエチレンポリアミンジメチル硫酸塩、アルキルピ
グアニド、長鎖アミンオキシド、アルキルイミダゾリ
ン、1-ヒドロキシエチル-2-アルキルイミダゾリン、1-
アセチルアミノエチル-2-アルキルイミダゾリン、2-ア
ルキル-4-メチル-4-ヒドロキシメチルオキサゾリン等が
ある。または第四級アンモニウム塩系化合物の例として
は、長鎖第1アミン塩、アルキルトリメチルアンモニウ
ム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルメ
チルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモ
ニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルキノリニ
ウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、アルキルピリジ
ニウム硫酸塩、ステアミドメチルピリジニウム塩、アシ
ルアミノエチルジエチルアミン塩、アシルアミノエチル
メチルジエチルアンモニム塩、アルキルアミドプロピル
ジメチルベンジルアンモニウム塩、脂肪酸ポリエチレン
ポリアミドアシルアミノエチルピリジニウム塩、アシル
コラミノホルミルメチルピリジニウム塩、ステアロオキ
シメチルピリジニウム塩、脂肪酸トリエタノールアミ
ン、脂肪酸トリエタノールアミンギ酸塩、トリオキシエ
チレン脂肪酸トリエタノールアミン、脂肪酸ジブチルア
ミノエタノール、セチルオキシメチルピリジニウム塩、
p-イソオクチルフェノキシエトキシエチルジメチルベン
ジルアンモニウム塩等がある。これらの化合物の中で
は、特に水溶性第四級アンモニウム塩のカチオン型界面
活性剤が効果に優れ、アルキルトリメチルアンモニウム
塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、エチレ
ンオキシド付加アンモニウム塩等を挙げることができ
る。またカチオン成分を繰り返し単位として有する重合
体も一般的にはカチオン型界面活性剤であり、効果的で
ある。特に、親油性モノマーと共重合して得られた第四
級アンモニウム塩を含む重合体は好適に用いることがで
きる。上記カチオン型界面活性剤の添加量は0.001〜5
重量%、より好ましくは0.01〜1.0重量%の範囲であ
る。また重量平均分子量は300〜50,000の範囲で特に好
ましくは500〜5,000の範囲である。
【0024】これらのカチオン型界面活性剤も単独で用
いられるが、2種以上を併用してもよい。
【0025】また、有機溶剤としては、メタノール、エ
タノール、n-プロパノール、iso-プロパノール、n-ブタ
ノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール等のアルコ
ール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、フェニルセロソルブ等のセロソルブ、その他
アセトン、メチルエチルケトン、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールモ
ノフェニルエーテル、グリセリン、ベンジルアルコール
等がある。有機溶剤の場合には、界面活性剤に比べて多
く添加する必要があり、その添加量は0.1〜30重量%の
範囲、より好ましくは0.5〜5重量%の範囲である。
【0026】また、本発明に用いる現像液には更に以下
のような添加剤を加えることができる。例えば特開昭58
-75152号記載のNaCl,KCl,KBr等の中性塩、特開昭58-1
90952号記載のEDTA,NTA等のキレート剤、特開昭59-121
336号記載の[Co(NH3)]6Cl3等の錯体、特開昭50-51324号
のアルキルナフタレンスルホン酸ソーダ、N-テトラデシ
ル-N,N-ジヒドロキシエチルベタイン等のアニオンまた
は両性界面活性剤、特開昭56-142528号記載のビニルベ
ンジルトリメチルアンモニウムクロライドとアクリル酸
ナトリウムの共重合等の両性高分子電解質、特開昭58-5
9444号記載の塩化リチウム等の無機リチウム化合物、特
公昭50-34442号記載の安息香酸リチウム等の有機リチウ
ム化合物、特公昭59-75255号記載のSi,Ti等を含む有機
金属界面活性剤、特開昭59-84241号記載の有機硼素化合
物が挙げられる。
【0027】請求項2に記載された消泡剤については、
消泡剤としては、消泡効果、即ち抑泡効果及び/又は破
泡効果を有するものが含まれ、具体的には鉱物油、植物
油、アルコール、界面活性剤、シリコーンなどが挙げら
れる。
【0028】消泡剤の添加量は、現像液組成物に対して
0.00001〜1.0重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量
%であり、単独或いは組み合わせて用いることができ
る。また、これらの消泡剤は現像液組成物中に予め添加
してもよく、使用直前に現像液組成物中に添加してもよ
い。
【0029】
【実施例】次に本発明の処理方法を用いる処理装置の一
実施例について説明する。
【0030】図1は本発明のPS版7の処理装置1を示
す。該処理装置1は、第1現像部1a、第2現像部1
b、水洗部2、リンス処理・ガム処理部3より構成され
ている。前記第1現像部1a内の上部位置には水平状態
に設けた板状案内体6を有し、そして前記第1現像部1
aの下部位置に配置された現像液タンク25より送液ポン
プ20を介して、モータ4を付加した現像液供給ノズル5
を前記板状案内体6の上部側方に設け、該現像液供給ノ
ズル5の先端より、現像液タンク25より供給される現像
液を前記板状案内体6面上の一端より流し込んでいる。
この様にして前記板状案内体6に前記現像液が供給さ
れ、供給後は前記板状案内体6面端より前記第1現像部
1a内に落下させ、再び前記現像液タンク25に戻すよう
にして現像液を循環させている。そして前記板状案内体
6の一端部に搬入ローラ8を、他端部にスクイーズロー
ラ9が各々設けられている。更に前記同様に構成された
第2現像部1bをPS版7の移動方向に連設し、該第2
現像部1bに設けた板状案内体6面上には現像液タンク
26より送液ポンプ22を介してモータ4を付加した現像液
供給ノズル5に現像液を供給し、板状案内体6面上に流
し込み、前記同様に板状案内体6に現像液を供給した
後、前記板状案内体6面端より前記第2現像部1b内に
落下させ、再び前記現像液タンク26に戻すようにして現
像液を循環させている。
【0031】この様に構成された前記第1現像部1aに
PS版7を搬入ローラ8により搬入し、前記板状案内体
6面上を移動しながら供給された現像液により現像処理
された後、スクイーズローラ9にてスクイーズした後、
更に前記第2現像部1bの搬入ローラ8にて板状案内体
6面上を移動しながら現像液にて現像処理され、スクイ
ーズローラ9にてスクイーズされた後排出される。
【0032】前記現像液タンク26には濃厚現像液槽16よ
り送液ポンプ18を介して濃厚現像液の供給と、希釈水槽
17より送液ポンプ19を介して希釈水を各々供給可能とし
ている。更に前記現像液タンク26よりバルブ31と送液ポ
ンプ21を介して前記現像液タンク25に新たな現像液を供
給出来るように構成している。尚前記バルブ31は送液ポ
ンプ21の作動時のみ開放する。そして前記現像液タンク
25内の現像液が疲労した時はバルブ30を開放し廃液タン
ク29に廃棄する。
【0033】前記第2現像部1bに対しPS版7の移動
方向に並設して水洗部2が設けられている。該水洗部2
に回転ブラシ12を中心に搬送ローラ対10とスクイーズロ
ーラ13が設けられ、タンク27より送液ポンプ23を介して
前記回転ブラシ12の近傍にノズル11が設けられており、
搬送ローラ対10にてPS版7の進入と共に前記送液ポン
プ23を作動させてノズル11より放水を行うと共に、前記
回転ブラシ12にてPS版7のブラシ処理を行い、更にP
S版7を前記リンス処理・ガム処理部3に搬送ローラ対
14にて搬送し、タンク28より送液ポンプ24を介してノズ
ル15よりリンス又はガム液を放水し、スクイーズローラ
32にて外部に搬送してPS版7の現像処理と水洗とリン
ス処理またはガム処理を完了する。
【0034】図2は前記板状案内体6に現像液を供給す
る他の実施例で、板状案内板34の上端部に設けた現像液
供給ノズル35より現像液案内部材33を介して前記板状案
内板34端上に現像液を供給する。
【0035】次に前記処理装置1で使用されているPS
版用感光液及び現像液の実施例について説明する。
【0036】実施例1 厚さ0.24mmのJIS 1050アルミニウム板を2%水酸化ナト
リウム水溶液中に浸漬し、脱脂処理を行った後に希硝酸
液中で電気化学的に粗面化し、よく洗浄した後に希硫酸
溶液中で陽極酸化処理を行って2.5g/m2の酸化皮膜を
上記アルミニウム板表面上に形成させた。このように処
理されたアルミニウム板を水洗、乾燥後、下記組成の感
光液を乾燥重量2.5g/m2となるように塗布し、乾燥し
て、ポジ型PS版を得た。
【0037】 (感光液) ピロガロール-アセトン樹脂のナフトキノン-1,2-ジアジド(2)-5- スルホン酸エステル (特公昭43-28403号の実施例1に記載の方法で合成したもの) 1重量部 m,p-クレゾール-ホルムアルデヒド樹脂 2重量部 tert-ブチルフェノール-ホルムアルデヒド樹脂 0.3重量部 オイルブルー#603 (商品名、オリエント化学工業(株)製、染料) 0.03重量部 クリスタルバイオレット(B.A.S.F.社製、染料) 0.03重量部 エチレングリコールモノエチルエーテル 20重量部 こうして得られたポジ型PS版7を多数枚用意し、透明
ポジティブフィルムを密着させて2キロワットのメタル
ハライドランプで70cmの距離から60秒間露光を行った。
上記の露光済みのPS版7を図1に示すような自動現像
機の処理装置1で第1現像部1a、第2現像部1bとも
それぞれ25℃、10秒ずつ現像処理した。
【0038】使用した現像液の組成はPS版7への供給
時(希釈後)において下記のとおりになるよう調整し
た。なお、表面張力は20℃において30dyne/cmであっ
た。また、それぞれの現像部での現像液の供給量は処理
されるPS版の面積1m2当たり30mlとした。
【0039】第1現像部1a、第2現像部1bには下記
の組成の現像液を2lずつ仕込んだ。その結果、どの部
分にも現像液が一様に広がり、現像均一性は良好であっ
た。
【0040】 (現像液) ケイ酸ナトリウム(日本工業規格ケイ酸ソーダ3号) 100重量部 水酸化ナトリウム 25重量部 ペレックスNBL(商品名、花王(株)製、アニオン界面活性剤) 12重量部 水 6000重量部 SM−5512(商品名、トーレ・シリコーン製 ポリジメチルシロキサン含有エマルジョン) 0.03重量部 また、現像処理後の工程として、水洗を行う循環水洗槽
には水を15l入れ、リンス液・ガム液槽には下記組成の
ガム液8lを入れた。
【0041】 (ガム液組成) アラビアガム 5重量部 デキストリン 15重量部 75%リン酸 0.3重量部 水 80重量部 ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム 1重量部 ノニルフェノールポリエチレンオキサイドエーテル (エチレンオキサイドモル数6) 1重量部 ステアリン酸 1重量部 ソルビタンモノオレート 1重量部 ジブチルフタレート 2重量部 現像処理されたPS版7は上記の条件で水洗およびガム
引き処理を各々10秒行った。このようにして得られたP
S版をオフセット印刷機にかけて印刷したところ、良好
な印刷物が多数枚得られた。更に前記PS版7を200枚
を連続的に処理し、100枚目と200枚目の版について同様
の印刷を行った結果も1枚目の版と同じく良好な印刷物
が得られた。
【0042】比較例1 実施例1に用いた現像液からアニオン界面活性剤を除い
たほかは実施例1と同様にして現像処理を行ったとこ
ろ、現像液がPS版7の中央部に集まってしまい、PS
版7の周辺部の現像性が不良となった。このようにして
得られたPS版をオフセット印刷機にかけて印刷したと
ころ、印刷物に汚れが生じた。なお、この時の現像液の
表面張力は20℃で100dyne/cmであった。
【0043】実施例2 厚さ0.24mmのJIS 1050アルミニウム板を20%リン酸ナト
リウム水溶液中に浸漬し、脱脂処理を行った後に希塩酸
溶液中で電気化学的に粗面化し、よく洗浄した後に希硫
酸溶液中で陽極酸化処理を行って1.5g/m2の酸化皮膜
を上記アルミニウム板表面上に形成させた。このように
処理されたアルミニウム板をさらにメタケイ酸ナトリウ
ム水溶液中に浸漬して封孔処理を行い、水洗、乾燥後、
下記組成の感光液を乾燥重量2.0g/m2となるように塗
布、乾燥して、ネガ型PS版7を得た。
【0044】 (感光液) p-ジアゾジフェニルアミンとパラホルムアルデヒドとの縮合物 2-メトキシ-4-ヒドロキシ-5-ベンゾイルベンゼンスルホン酸塩 1重量部 2-ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体 (英国特許第1,505,739号明細書の実施例1に記載のもの) 10重量部 オイルブルー#603(商品名、オリエント化学工業(株)製、染料)0.3重量部 エチレングリコールモノエチルエーテル 100重量部 こうして得られたネガ型PS版7を多数枚用意し、透明
ネガティブフィルムを密着させて2キロワットのメタル
ハライドランプで70cmの距離から30秒間露光を行った。
上記の露光済みのPS版7を図1に示すような現像部を
有する自動現像機の処理装置1で第1現像部1a、第2
現像部1bとも、それぞれ30℃、10秒ずつ現像処理し
た。使用した現像液の組成は下記のとおりであり、現像
液の供給量は、処理されるPS版7の面積1m2当たり50
mlとした。なお、この時の現像液の表面張力は20℃で25
dyne/cmであり、どの部分にも現像液が一様に広がり、
現像均一性は良好であった。
【0045】 (現像液) エチレングリコールモノフェニルエーテル 20重量部 炭酸ナトリウム・一水塩 3重量部 亜硫酸ナトリウム 3重量部 3-メチル-3-メトキシブタノール 74重量部 N-アルキルプロピレンジアミン 5重量部 水 500重量部 なお、現像処理後の工程として水洗を行うため、循環水
洗槽には水を15l入れ、リンス液・ガム液槽には実施例
1で用いたのと同一組成のガム液8lを入れ、水洗およ
びガム引き処理を各々10秒間行った。
【0046】このようにして得られたPS版7をオフセ
ット印刷機にかけて印刷したところ、良好な印刷物が多
数枚得られた。更に前記PS版7を200枚を連続的に処
理し、100枚目と200枚目の版について同様の印刷を行っ
た結果も1枚目の版と同じく良好な印刷物が得られた。
【0047】比較例2 実施例1に用いた現像液からN-アルキルプロピレンジア
ミンを除いたほかは実施例1と同様にして現像処理を行
ったところ、現像液がPS版7の中央部に集まってしま
い、PS版7の周辺部の現像性が不良となった。このよ
うして得られたPS版7をオフセット印刷機にかけて印
刷したところ、印刷物に汚れが生じた。なお、この時の
現像液の表面張力は20℃で80dyne/cmであった。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明のPS版の現像処理
方法は一枚の板状案内体に繰り返し使用しながら現像液
を流し、該現像液の表面張力を30dyne/cm以下としたと
ころ、及び消泡剤を含有させることで現像効率を上げ、
更に2箇所の現像部の現像液を下流より上流に移し上流
側の現像液の一部を廃液タンクに回収する方法を用いる
ことで現像廃液量を減少させることが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理装置を示す全体構成図。
【図2】本発明の現像処理部の他の実施例を示す断面
図。
【符号の説明】
1a 第1現像部 1b 第2現像部 2 水洗部 3 リンス処理・ガム処理部 4 モータ 5,35 現像液供給ノズル 6,34 板状案内体 7 PS版 8 搬入ローラ 9,13,32 スクイーズローラ 10,14 搬送ローラ対 11,15 ノズル 12 回転ブラシ 16 濃厚現像液槽 17 希釈水槽 18,19,20,21,22,23,24 送液ポンプ 25,26 現像液タンク 27,28 タンク 33 現像液案内部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2箇所以上の現像槽を有する自動現像機
    を用いて感光性平版印刷版を自動的に搬送し、繰り返し
    使用される現像液を用いて現像処理する方法において、
    表面張力30dyne/cm以下の現像液で現像することを特徴
    とする感光性平版印刷版の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記現像液が消泡剤を含有することを特
    徴とする請求項1記載の感光性平版印刷版の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記現像槽の現像液を搬送方向の下流の
    槽から上流の槽に順次移し、最上流の現像槽の現像液を
    廃液回収タンクに排出することを特徴とする請求項1記
    載の感光性平版印刷版の処理方法。
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