JPH0843724A - カメラの合焦装置 - Google Patents

カメラの合焦装置

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JPH0843724A
JPH0843724A JP18249894A JP18249894A JPH0843724A JP H0843724 A JPH0843724 A JP H0843724A JP 18249894 A JP18249894 A JP 18249894A JP 18249894 A JP18249894 A JP 18249894A JP H0843724 A JPH0843724 A JP H0843724A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】水中及び空気中(陸上)において正確なピント
合わせが可能なカメラの合焦装置を提供する。 【構成】光投射部9を発光させ、対象物に対し赤外光と
可視光を含む信号光を投射し、この対象物からの反射信
号光を赤外光検出部6と可視光検出部7によって検出す
る。これらの赤外光検出部6と可視光検出部7との反射
信号光の検出レベルを演算制御部8が比較することによ
り、このカメラの使用環境が水中か空気中かを判別する
ことが可能となる。繰り出しポイント決定部1は、水中
検出部3の判別結果とAF部2の出力に基づいて、ピン
ト合わせ用レンズ5の繰り出し位置を決定する。そし
て、レンズ制御部4は、繰り出しポイント決定部1の出
力に従ってピント合わせ用レンズ5を駆動制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中でも利用できるカ
メラ(防水カメラ)の合焦装置(自動焦点調節装置)に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、特開昭61−2955
33号公報によれば、空気中(陸上)では通常通り、自
動焦点調節装置(オートフォーカス、Automatic Foc
using;AF)を作動させ、水中では上記自動焦点調節
装置(AF)を作動しないようにし、パンフォーカス
(固定焦点)に設定するという防水カメラが提案されて
いる。
【0003】水中にてパンフォーカスとしているのは、
水中では測距に用いられる光が水に吸収され易く、光量
が減衰して測距に必要なコントラストが得られにくくな
り、精度の良いAFを行うことが困難な場合があるから
である。
【0004】特に、一般のコンパクトカメラで測距に用
いられる赤外線は、水中では大きく吸収され、その光量
が大きく減衰されることが知られている。また、特開昭
58−80608号公報によれば、陸上使用の一般のA
Fカメラにおいて、被写体から受光する光量が自動焦点
調節装置(AF)の信頼性を満たさない場合には、上記
AFを作動せず、パンフォーカスに設定するという自動
焦点調節装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、水中写真を分
析してみると、図11(a)に示す人物像など、中距離
の被写体が撮影される場合のように、上述の特開昭61
−295533号公報に提案されている防水カメラのパ
ンフォーカスでカバーできる距離域の他に、図11
(b)に示すような泳いでいる魚や珊瑚など、上記防水
カメラのパンフォーカスでカバーできないかなり近い距
離の被写体が撮影される確率が高いことがわかった。
【0006】しかしながら、図11(a),(b)に示
すような距離が異なる被写体に各々ピントを合わせるこ
とは、上述の特開昭61−295533号公報に提案の
防水カメラのパンフォーカスでは困難な場合が存在し
た。
【0007】また、上述の特開昭58−80608号公
報に提案されている自動焦点調節装置は、使用環境が水
中か空気中かを判別する機能を有せず、また仮に、水中
での撮影が可能であるとしても、AFとパンフォーカス
との切り替え距離を、そのAFの性能と図11(a),
(b)に示した水中での撮影シーンにおける被写体の存
在確率とを考慮して決定したものではない。
【0008】したがって、同様に図11(a),(b)
に示すような距離が異なる被写体に各々ピントを合わせ
ることは、困難な場合が存在した。そこで本発明は、上
記課題に鑑みてなされたものであり、水中及び空気中
(陸上)において正確なピント合わせが可能なカメラの
合焦装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載のカメラの合焦装置は、被写体まで
の距離を測定する測距手段と、カメラの使用環境が水中
か否かを判定する判定手段と、この判定手段の判定結果
に応じて、上記測距手段の測距結果を用い上記カメラの
撮影レンズのピント繰り出し位置を求めるアルゴリズム
を変更して決定する決定手段とを具備したことを特徴と
する。
【0010】さらに、請求項2に記載のカメラの合焦装
置は、上記決定手段が、上記判定手段によって水中であ
ると判定された際には、上記測距手段の測距結果が所定
距離より遠方に相当する場合には上記撮影レンズを決め
られた距離にピント合わせを行い、一方、上記判定手段
によって水中ではないと判定された際には、上記測距手
段の測距結果が上記所定距離より遠方に相当する場合で
あっても、上記測距結果に応じて上記撮影レンズのピン
ト合わせを行うことを特徴とする。
【0011】また、請求項3に記載のカメラの合焦装置
は、被写体に向けて第1の波長と第2の波長の全部また
は一部を含む測距用光を投光する投光手段と、上記被写
体からの上記測距用光を受光し、上記第1の波長と第2
の波長の全部または一部を含む光電変換信号を出力する
受光手段と、上記光電変換信号に基づいて、上記被写体
までの距離を演算する距離演算手段と、上記光電変換信
号に基づいて、上記第1の波長または第2の波長の水中
と空気中での減衰率の相違から水中か空気中かを判定す
る判定手段とを具備したことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明のカメラの合焦装置は、被写体までの距
離が測距手段により測定され、カメラの使用環境が水中
か否かが判定手段により判定される。この判定手段の判
定結果に応じて、上記測距手段の測距結果を用い上記カ
メラの撮影レンズのピント繰り出し位置を求めるアルゴ
リズムが決定手段により変更され、上記繰り出し位置が
決定される。
【0013】さらに、請求項2に記載のカメラの合焦装
置は、上記決定手段が、上記判定手段によって水中であ
ると判定された際に、上記測距手段の測距結果が所定距
離より遠方に相当する場合には上記撮影レンズが決めら
れた距離にピント合わせが行われ、一方、上記判定手段
によって水中ではないと判定された際に、上記測距手段
の測距結果が上記所定距離より遠方に相当する場合であ
っても、上記測距結果に応じて上記撮影レンズのピント
合わせが行われる。
【0014】また、請求項3に記載のカメラの合焦装置
は、被写体に向けて第1の波長と第2の波長の全部また
は一部を含む測距用光が投光手段により投光され、上記
被写体からの上記測距用光を受光し、上記第1の波長と
第2の波長の全部または一部を含む光電変換信号が受光
手段により出力される。そして、上記光電変換信号に基
づいて、上記被写体までの距離が距離演算手段により演
算され、また上記光電変換信号に基づいて、上記第1の
波長または第2の波長の水中と空気中での減衰率の相違
から水中か空気中かが判定手段により判定される。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1(a),(b)は、本発明に係る第1実施例
のカメラの合焦装置の構成を示すブロック図である。
【0016】同図(a)において、ピント合わせを行う
繰り出しポイント決定部1には、被写体距離を検出する
AF部2と、カメラの使用環境が水中であるか、または
空気中(陸上、海上、空中)であるかを検出する水中検
出部3が接続される。
【0017】上記繰り出しポイント決定部1は、レンズ
制御部4に接続され、このレンズ制御部4は被写体にピ
ントを合わせるためのピント合わせ用レンズ(撮影レン
ズなど)5に接続される。
【0018】また、同図(b)に示すブロック図は上記
水中検出部3の詳細を示しており、該水中検出部3は、
赤外光を検出する赤外光検出部6と可視光を検出する可
視光検出部7が演算制御部8にそれぞれ接続され、さら
に上記演算制御部8が光投射部9に接続される。
【0019】以上により構成されるカメラの合焦装置
は、演算制御部8が光投射部9を発光させ、対象物に対
し、赤外光と可視光を含む信号光を投射する。この対象
物から反射して来た反射信号光を赤外光検出部6と可視
光検出部7によって検出する。
【0020】ここで図2に示すように、水中では、赤外
光は水に吸収される特性を有しているため、水中におけ
る赤外光の検出レベルは、空気中における赤外光の検出
レベルに比べて低下する。
【0021】よって、これらの赤外光検出部6と可視光
検出部7との反射信号光の検出レベルを演算制御部8が
比較することにより、このカメラの使用環境が水中か空
気中かを判別することが可能となる。
【0022】上記繰り出しポイント決定部1は、AF部
2、水中検出部3の各々の出力に基づいて、ピント合わ
せ用レンズ5の繰り出し位置を決定する。そして、上記
レンズ制御部4は、繰り出しポイント決定部1の出力に
従ってピント合わせ用レンズ5を駆動制御する。
【0023】なお、繰り出しポイント決定部1と演算制
御部8は、ワンチップマイクロコンピュータ(以下CP
Uと記す)を用いて設計可能である。また、AF部2が
光投射型のいわゆる、アクティブAF装置で、例えば、
キセノン放電発光管(Xe管)、半導体光位置検出装置
(PSD)などを有している場合、このキセノン放電発
光管(Xe管)、半導体光位置検出装置(PSD)を上
記光投射部9、赤外光検出部6、可視光検出部7に兼用
可能である。
【0024】従って、上記光投射部9、赤外光検出部
6、可視光検出部7は、AF部2の一部を形成する構成
としても良い。次に、本発明に係る第2実施例のカメラ
の合焦装置について説明する。
【0025】図3(a)は第2実施例のカメラの合焦装
置の構成を示す図であり、図3(b)は三角測距の原理
を示す図である。このカメラの合焦装置は、図1に示し
た上記第1実施例における繰り出しポイント決定部1及
び演算制御部8の機能を有するCPU30と、AF部2
及び水中検出部3の機能を有する投光受光部31と、レ
ンズ制御部4と、ピント合わせ用レンズ5とによって構
成される。
【0026】キセノン放電発光管(以下Xe管と記す)
32は、カメラのストロボ回路等に用いても良く、また
発光部33はこのXe管32の放電のためのエネルギを
チャージする不図示のコンデンサやXe管32の中のガ
スをイオン化させるためのトリガ回路等からなる。
【0027】CPU30は、発光部33に命令を出し、
Xe管32の発光制御を行う。すると、Xe管32の発
光時に発光された光は、マスク32aと投光レンズ34
によって集光され、被写体35に対し投射される。
【0028】上記被写体35から反射された信号光は、
2つの受光レンズ36,37によって、それぞれ2つの
半導体光位置検出装置(以下PSDと記す)38,39
に導かれる。
【0029】上記投光レンズ34、受光レンズ36、3
7は、図3(b)に示すように所定の基線長S1,S2
だけ隔てて配置されているため、公知の三角測距の原理
より、各々のPSD38,39上の信号光位置X1,X
2と、受光レンズ36,37とPSD38,39間の距
離fj とから、被写体距離Lは、 L=S1・fj /X1=S2・fj /X2 …(1) として算出可能である。
【0030】また、上記PSD38,39上に信号光の
スポットが入射すると、PSD38,39はそれぞれ2
つの電極から、上記信号光の入射位置に対応した2つの
電流信号を出力する。
【0031】すると、AF用集積回路(以下AFICと
記す)40内のプリアンプ41〜44は、これらのPS
D38,39の出力する電流信号を低入力インピーダン
スで吸いとり増幅する。
【0032】また、これらプリアンプ41〜44の出力
は、加算回路45,46によって各々PSD38,39
が出力する2つの電流信号を加算するように演算され
る。従って、加算回路45はPSD38の総出力電流信
号に依存した出力を、加算回路46はPSD39の総出
力電流信号に依存した出力をCPU30に対して出力す
る。
【0033】また、各々PSD38,39が出力するの
2つの電流信号の比を求めることにより、上記PSD3
8,39上の信号光位置を一義的に求めることが可能で
ある。
【0034】従って、各プリアンプ41〜44の出力比
をとる比演算回路47,48の出力から、CPU30は
(1)式のX1,X2を求めることが可能である。そし
て、上記基線長S1,S2、距離fj は設計時に決めら
れる値であるので、CPU30はこのX1,X2によ
り、(1)式から被写体距離Lを求めることができる。
以上に説明した動作が、AF部2に相当する機能であ
る。
【0035】また、PSD38,39は各々異なる分光
感度特性を持っており、一方のPSD38は可視光から
赤外光まで検出可能な、その材料のシリコンの特性にも
とづく分光感度特性を有している。他方のPSD39
は、光学的な可視光カットフィルタの機能を有する樹脂
によってパッケージングされており、赤外光のみを検出
する分光感度特性を有している。
【0036】従って、加算回路46,45の出力比は、
被写体から反射される信号光のうちの赤外光が占める割
合を示すことになる。上述したように、水中では、赤外
光が極端に吸収されるため、この割合が空気中とは著し
く異なり、小さくなる。
【0037】この原理に従ってCPU30は、このカメ
ラの合焦装置の使用環境が空気中であるか、または水中
であるかを検出することができる。以上に説明した動作
が、水中検出部3に相当する機能である。
【0038】そして、CPU30はレンズ制御部4を介
して、ピント合わせ用レンズ5を駆動制御してピント合
わせを行う。次に、上記第2実施例のカメラの合焦装置
の測距及びピント合わせのシーケンスについて説明す
る。
【0039】図4は、上記第2実施例のカメラの合焦装
置のCPU30における処理を示すフローチャートであ
る。本処理は、CPU30がXe管32を2回発光さ
せ、1回目の発光による加算回路45、比演算回路47
の出力、続いて2回目の発光による加算回路46、比演
算回路48の出力を順次、受信することとする。
【0040】まず、CPU30がXe管32を発光さ
せ、PSD38による可視光と赤外光を含む全信号光の
総信号量(光量)PV及び、その入射位置X1に対応す
る出力比を受け取り、測距結果LVを演算する(ステッ
プS1)。
【0041】続いて同様に、CPU30がXe管32を
発光させ、可視光カットフィルタの特性を有するPSD
39による、赤外光のみの赤外信号光の光量PI及び、
その入射位置X2に対応する出力比を受け取り、測距結
果LIを演算する(ステップS2)。
【0042】すなわち、上記光量PV,PI、及び測距
結果LV,LIは、加算回路45,46の出力、及び比
演算回路47,48の出力にもとづき、CPU30によ
り判定、演算される。
【0043】以上にて得られた、被写体から反射される
赤外信号光の光量PIと、空気中における光量PVに対
する赤外光分の光量αPVとの大小を判定する(ステッ
プS3)。空気中では、可視光を含む被写体から反射さ
れる信号光の光量PVの所定の割合αで、赤外信号光の
光量PIがPSD39及び加算回路46を介して検出さ
れる。
【0044】しかし、水中では上述したように赤外光は
水中に吸収されやすいため、上記赤外信号光の光量PI
が小さくなる。そこで、ステップS3では、PI<αP
Vが成り立つとき、すなわちカメラの合焦装置の使用環
境が水中のときにはステップS6へ分岐し、一方、PI
<αPVが成り立たないとき、すなわちカメラの合焦装
置の使用環境が空気中のときにはステップS4へ移行す
る。
【0045】ここで、空気中では、被写体から反射され
る信号光のうち、赤外光が十分反射されて戻ってくるた
め、赤外信号光に基づいて、比演算回路48の出力から
CPU30が演算した測距結果LIより、ピント合わせ
用レンズ5の繰り出し位置KIを算出し決定する(制御
A)(ステップS4)。
【0046】なお、空気中での撮影では、太陽光や蛍光
灯の光など多くの可視光がノイズとしてオートフォーカ
ス(AF)に影響するので、このように赤外光を用いた
方がS/Nの点で有利になる。
【0047】一方、水中では、赤外光が水中に吸収され
てしまうため、PSD38と比演算回路47により可視
光の信号光に基づいて、比演算回路47の出力からCP
U30が演算した測距結果LVより、ピント合わせ用レ
ンズ5の繰り出し位置KVを算出し決定する(制御B)
(ステップS6)。
【0048】そして、CPU30は繰り出し位置KI、
または繰り出し位置KVをレンズ制御部4に出力し、レ
ンズ制御部4は上記繰り出し位置KIまたはKVに基づ
いて、ピント合わせ用レンズ5を駆動してピント合わせ
を行う(ステップS5)。以上にて、本処理を終了す
る。
【0049】次に、上記ピント合わせ用レンズ5の繰り
出し位置の算出方法について図5を用いて説明する。こ
こで、ピント合わせ用レンズ5の繰り出し位置をKとす
ると、被写体距離の逆数1/Lとの間には、一般に、 K=f2 ×(1/L) …(2) f:ピント合わせ用レンズ5(撮影レンズ)の焦点距離 の関係があり、上記(2)式にて繰り出し位置Kが求め
られる。
【0050】しかし、風景のように被写体距離が無限遠
(∞)と呼ばれる場合においては、被写体から反射され
る信号光が返ってくることは期待できない。そこで、一
般的に、所定の距離L0 以遠の場合は、ピント合わせ用
レンズ5の被写界深度でカバーすることにより、無限遠
(∞)の被写体でもピント合わせが可能になるという手
法が取られている。
【0051】この手法では距離L0 以遠は、測距を行う
ことなく、そこそこにピントが合っている状態にて撮影
が可能となる。この被写体距離の逆数1/Lと繰り出し
位置Kの関係を(A)とする。
【0052】なお、水中では距離L0 までの距離を測距
する必要はない。それは、上述したように水中の写真を
分析すると、図11(a),(b)に示したような写真
が多く、水の透明度についても影響があるため、無限遠
(∞)の被写体の写真はほとんど撮影の機会がないから
である。
【0053】図6は、被写体距離の逆数1/Lと、その
距離に主要被写体が存在する確率を示す図である。空気
中(陸上)での写真を分析すると、同図に示す点線のよ
うになり、人物が全身像で撮影される部分に相当する位
置と、風景撮影が行われる無限遠(∞)に相当する位置
に2つの山が生じる。
【0054】一方、水中での写真では、空気中(陸上)
での写真に比べてずっと近距離での使用頻度が増加し、
使用頻度のピークは人物の半身像ぐらいに相当する位置
となる。また、いわゆるマクロ域での撮影頻度も多くな
る。
【0055】従って、水中において測距用光の吸収が大
きく、遠距離測距の困難なアクティブ方式AF、また
は、暗い状況下では補助光の必要なパッシブ方式AFに
おいては、距離L0 までの遠距離測距を行う必要はな
い。
【0056】そこで第2実施例では、図5に示した被写
体距離の逆数1/Lと、繰り出し位置Kの関係を水中に
おいて、同図に示した(B)のようにしてL1以上の距
離の測距結果が出力された場合、K1にレンズを繰り出
し固定することにした。これにより、人物の全身像から
半身像がパンフォーカスによってカバーできるように設
定される。
【0057】一方、L1以下の距離の測距結果が出力さ
れた場合のみ、オートフォーカス(AF)を機能させる
ようにした。以上のようにパンフォーカスとオートフォ
ーカス(AF)を切り替えることにより、水中において
被写体から反射される信号光が十分期待できる近距離で
は確実な測距を可能とし、サンゴや魚などマクロ域の距
離の被写体を最適なピントで撮影できる。また、AFの
精度が不十分な距離L0 以遠では、パンフォーカスによ
って失敗のない撮影が可能である。
【0058】以上説明したように本第2実施例によれ
ば、特別の水中判定装置を用意することなく、通常、備
えているオートフォーカス(AF)装置により、カメラ
の使用環境が水中であるか、空気中(陸上)であるかを
簡単に判定できる。
【0059】さらに、空気中では従来の赤外光測距と
し、また水中では可視光測距として水中での被写体から
反射される信号光の減衰をおさえることにより、水中ま
たは空気中、いずれの条件でも高精度の測距を可能とし
た。
【0060】但し、測距に可視光を用いても、この可視
光の減衰を完全になくすことはできないため、水中での
遠距離測距は困難である。しかし、上述したように、水
中写真で極端に遠距離の被写体を撮影する確率は低いた
め、所定の距離以遠ではパンフォーカスでピントをカバ
ーするようにした。
【0061】このように本第2実施例によれば、水中に
おけるマクロ域の被写体から、ダイバーの游泳シーンま
で、ピントの合った綺麗な写真が撮影可能なカメラの合
焦装置を提供できる。
【0062】次に、本発明に係る第3実施例のカメラの
合焦装置について説明する。図7は、本発明に係る第3
実施例のカメラの合焦装置の構成を示す図である。同図
において、露出制御用ストロボのXe管71は、オート
フォーカス(AF)用の光源を兼ねている。つまり、X
e管71の光を反射させるストロボ傘72に開口部72
aを設け、ダイクロイックミラー73で光路を曲げ投光
レンズ74を介して被写体に対し投光を行う。
【0063】また、ダイクロイックミラー73は光の波
長に依存して反射、透過の特性を示すミラーであり、赤
外発光ダイオード(以下IREDと記す)75からの光
は透過し、投光レンズ74を介して被写体に対し投光可
能となる。
【0064】上記ストロボ傘72の前方には、AF時に
無用な光を投射しないようにストロボシャッタ76を設
けており、撮影時のみ開くようにしている。一方、被写
体から反射される信号光は受光レンズ77を介してPS
D78によって受光される。PSD78は可視光、赤外
光の両方に反応する分光感度特性を有するものを用い
る。
【0065】また、CPU30はIREDドライバ79
を介してIRED75を発光させ、また発光部80を介
してXe管71を発光させる。また、PSD78の出力
はAFIC81で処理され、上記AFIC81は信号光
の入射位置と入射量に依存した信号をCPU30に出力
する。CPU30は、この結果に基づいて、ピント合わ
せ用レンズ5を駆動制御するためにレンズ制御部82に
命令を出力する。
【0066】また、CPU30はモータ及びモータドラ
イブ部(MD)83を介して、Xe管71前のストロボ
シャッタ76を開閉する。さらに、CPU10には撮影
シーンの明るさを測定する自動露出機構(Automatic
Exposure ;AE)部84やレリーズ釦の半押し状態で
閉成するファーストレリーズスイッチ(1stSW)8
5、レリーズ釦の完全な押し込み時に閉成するセカンド
レリーズスイッチ(2ndSW)86が接続されてい
る。
【0067】次に、上記第3実施例のカメラの合焦装置
の測距及びピント合わせのシーケンスについて説明す
る。図8は、上記第3実施例のカメラの合焦装置のCP
U30の処理を示すフローチャートである。
【0068】まず、CPU30は、1stSW85のオ
ン、またはオフを検出する(ステップS10)。ステッ
プS10で、1stSW85がオンとなったとき、撮影
に先立つタイミングであると判断し、まずIRED75
を発光する。
【0069】すると、PSD78は被写体から反射され
る信号光を受光し、AFIC81はPSD78の出力か
ら上記信号光の入射位置と入射光量にもとづく信号をC
PU30に出力する。
【0070】CPU30は、上記AFIC18の出力よ
り被写体距離LIと光量PIを算出する(ステップS1
1)。このとき、CPU30は光量PIが所定量P0 よ
りも大きいか否かを判断し(ステップS12)、大きけ
れば、充分な光量があるため空気中(陸上)であると判
断し、ステップS23に分岐する。
【0071】ステップS23では、上記被写体距離LI
から図5に示した被写体距離Lと繰り出し位置Kの関係
(A)に基づいて、ピント合わせ用レンズ5の繰り出し
位置KIを算出する。
【0072】また、ステップS12で、光量PIが所定
量P0 以下であるときは、被写体距離が遠い場合と水中
の場合との2つの場合が考えられる。そこで、CPU1
0はXe管71を発光させ、そのときのPSD78の出
力から、ステップS11のときと同様に被写体距離LV
と光量PVを算出する(ステップS13)。
【0073】次に、図4に示したステップS3の処理と
同様に、光量PIと光量PVにおける赤外光分の光量α
PVとの大小を判定する(ステップS14)。なお、空
気中では、可視光を含む被写体から反射される信号光の
光量PVの所定の割合αで、赤外信号光の光量PIが検
出される。しかし、水中では上述したように赤外光は水
中に吸収されやすいため、赤外信号光の光量PIが小さ
くなる。
【0074】そこで、ステップS14では、カメラの使
用環境が水中の時にはステップS15へ移行し、空気中
の時にはステップS23へ分岐する。ステップS15で
は、CPU30はXe管71発光時の測距結果LVから
図5に示した被写体距離Lと繰り出し位置Kの関係
(B)に基づいて、ピント合わせ用レンズ5の繰り出し
位置KVを求める。
【0075】続いて、CPU30はAE部84を用いて
被写体の明るさを検出する(ステップS16)。次に、
CPU30はカメラのレリーズ釦の押し込みによる2n
dSW86の閉成(オン)を検出し(ステップS1
7)、ここで2ndSW86の閉成が検出されると、ス
テップS15またはステップS23で求めた繰り出し位
置KI、またはKVに基づいて、ピント合わせ用レンズ
5を繰り出し制御する(ステップS18)。なお、ステ
ップS17で2ndSW86の閉成が検出されないと
き、ステップS24へ移行し、ここでも1stSW85
の閉成も検出されないときはステップS10へ戻る。
【0076】続いて、ステップS16で求めた被写体の
明るさから、ストロボ発光が必要か否かを判定し(ステ
ップS19)、ストロボ発光が必要な時は、モータを回
転させてストロボシャッタ76を退避させ(ステップS
20)、Xe管71を発光してストロボ傘72によって
強められた光を被写体に照射し露光を行う(ステップS
21)。
【0077】そして、露光が終了すると、ストロボシャ
ッタ76を閉じて本処理を終了する。一方、ステップS
19で被写体が明るくてストロボ発光を要しない時に
は、ストロボ発光を行わずに露光を行う(ステップS2
5)。
【0078】上記露光動作は、CPU30が図示してい
ない露光用シャッタを制御して行う。以上説明したよう
に本第3実施例によれば、上述した第2実施例とは異な
り、空気中、かつ近距離の場合にはXe管71の発光を
行わないで済むため、省エネルギ設計が可能である。
【0079】また、カメラと一体形の照明用ストロボ光
源(Xe管71)を効果的にオートフォーカス(AF)
用光源として用いているため、構成が安価(コストメリ
ット)で、簡素化(スペースメリット)できる。
【0080】さらに、上述した第2実施例とは異なり、
半導体光位置検出装置(PSD)78が1つで良く、よ
り安価で簡素な構成とすることができる。また、ダイク
ロイックミラー73を用いているため、投光レンズ74
を兼用して赤外発光ダイオード(IRED)75の光
と、Xe管71からのオートフォーカス(AF)用の光
をパララックスなく投射できる。
【0081】次に、本発明に係る第4実施例のカメラの
合焦装置について説明する。図9は、第4実施例のカメ
ラの合焦装置の構成を示す図である。本第4実施例の構
成おいて上述した第3実施例と異なるのは、赤外投光用
にIREDを必要とせず、IRED75とIREDドラ
イバ(ID)79を削除したこと、逆に、半導体光位置
検出装置(PSD)をPSD91とPSD92の2つ配
置し、さらにダイクロイックミラー93を配置したこと
である。その他の構成については、第3実施例と同一で
あるため、ここに編入するものとしその説明は省略す
る。
【0082】この構成により第2実施例と同様に、Xe
管71の光を受光側で赤外光と可視光に分離して、この
カメラの合焦装置の使用環境が水中か、空気中かの判定
を行う。
【0083】上記Xe管71の光の波長選択、すなわ
ち、赤外光と可視光に分離は、受光レンズ77の内側に
設けられたダイクロイックミラー93によって行う。赤
外光はこのダイクロイックミラー93を透過してPSD
91に入射する。一方、可視光はこのダイクロイックミ
ラー93を反射してPSD92に入射する。
【0084】従って、PSD91とPSD92の出力を
比べることにより、第1,第2実施例と同様に、このカ
メラの合焦装置の使用環境が水中か、空気中かの判定を
行うことができる。
【0085】本第4実施例は、上述した第2実施例と同
様の考え方であるが、ダイクロイックミラー93を利用
して、受光レンズ77を1つにまとめ小型化し、レイア
ウトの自由度を改良した点に特徴がある。
【0086】なお、以上の各実施例では、可視光と赤外
光の比を用いることによって、カメラの合焦装置の使用
環境が水中か空気中かの検出を行ったが、水中における
光の波長に依存する吸収(透過率)は、可視領域から赤
外領域にかけて図2に示すような特性を有している。
【0087】従って、この水中における光の波長に依存
する吸収(透過率)の特性を利用したのが、次に説明す
る第5実施例である。図10は、本発明に係る第5実施
例のカメラの合焦装置の構成を示す図である。
【0088】本第5実施例の構成において上述した第3
実施例と異なるのは、IRED75、IREDドライバ
(ID)79、Xe管71、ストロボ傘72、発光部8
0、ストロボシャッタ76、モータ及びモータドライブ
部(MD)83を削除し、その代わりに、LED10
1,102とそのLEDドライバ(ID1,ID2)1
03,104を配置したことである。その他の構成につ
いては、第3実施例と同一であるため、ここに編入する
ものとしその説明は省略する。
【0089】同図に示すように、LED101,102
を2つ配置して、ダイクロイックミラー73、投光レン
ズ74を介して、上記LED101、102からそれぞ
れ発光タイミングをずらし、異なる波長の光を被写体に
対して投光する。ここで、ダイクロイックミラー73は
光の波長に依存して反射、透過の特性を示すミラーであ
り、LED101からの光は上記ダイクロイックミラー
73を透過し、投光レンズ74を介して被写体に対し投
光可能となる。
【0090】一方、LED102からの光は上記ダイク
ロイックミラー73により反射され、投光レンズ74を
介して被写体に対し投光可能となる。次に、被写体から
反射される信号光は、受光レンズ77を介してPSD7
8によって受光される。PSD78は可視光から赤外光
まで広く領域で反応する分光感度特性を有するものを用
いる。
【0091】また、PSD78の出力はAFIC81で
処理され、上記AFIC81は信号光の入射位置と入射
光量に依存した信号をCPU30に出力する。そして、
CPU10はAFIC81から入力される上記入射光量
による信号差を比較することにより、このカメラの合焦
装置の使用環境が水中か、空気中かの判定を行う。
【0092】このとき、これらLED101、102の
波長は、それぞれ水中において吸収されにくいものと吸
収され易いものであれば良く、例えば、480nmと8
80nmでも良いし、または880nmと1100nm
でも良い。
【0093】つまり、LED101をLEDドライバ
(ID1)103を介して発光させた時と、LED10
2をLEDドライバ(ID2)104を介して発光させ
た時のPSD78の出力信号差をCPU30が比較する
ことにより、上述の各実施例と同様、カメラの合焦装置
の使用環境が水中か、空気中かの検知を行うことができ
る。
【0094】また、本実施例はXe管を発光させる必要
がないため、回路の単純化が可能である。以上説明した
ように上記各実施例によれば、使用環境が水中か空気中
かを判別する機能を有し、水中での撮影においては、A
Fとパンフォーカスとの切り替え距離をそのAFの性能
と図11(a),(b)に示した撮影シーンでの被写体
の存在確率とを考慮して決定したため、水中、または空
気中においても、ピントの合った美しい写真撮影が可能
なカメラの合焦装置を廉価かつ単純な構成で提供可能で
ある。
【0095】また、一般のアクティブ方式AFと兼用容
易な構成で、効果的な水中検出装置、いわゆる、カメラ
の使用環境が水中か空気中かを検出する装置が設計でき
るため、きわめて廉価かつ小型のカメラ用水中検知シス
テムの提供が可能となる。
【0096】なお、本発明の上記実施態様によれば、以
下のごとき構成が得られる。 (1) 被写体間での距離を測定する測距手段と、カメ
ラの使用環境が水中か陸上かを判定する判定手段と、上
記測距手段と判定手段の出力結果に従って、ピント合わ
せレンズの繰り出し位置を決定する決定手段と、を具備
するカメラ。 (2) 上記測距手段の出力結果が所定距離より遠距離
であり、かつ上記判定手段の出力結果が水中である場
合、上記判定手段が上記測距結果に関わらず、固定の繰
り出し位置を決定し、上記測距手段の出力結果が所定距
離より近距離である場合は、上記決定手段が上記測距結
果に従って繰り出し位置を決定することを特徴とする上
記(1)に記載のカメラ。 (3) 被写体に対し第1の波長と第2の波長からなる
測距用光を投射する投光手段と、上記測距用光の被写体
からの反射信号を受光して、上記被写体距離を検出する
受光手段と、からなる測距装置を有するカメラにおい
て、上記受光手段が上記測距用光の可視光と赤外光を選
択的に受光可能であり、上記第1の波長と第2の波長の
光の比率から上記カメラの使用環境が陸上か水中かを判
別する判別手段を具備したことを特徴とするカメラ。 (4) 被写体に対し第1の波長と第2の波長の光を選
択的に投射する投光手段と、上記第1の波長または第2
の波長の光の上記被写体からの反射信号光を受光して、
上記被写体までの距離を検出する受光手段とからなる測
距装置を有するカメラにおいて、上記第1の波長の光の
投光時と上記第2の波長の光の投光時の上記受光手段の
差に基づいて、上記カメラの使用環境が陸上か水中かを
判別する判別手段を具備したことを特徴とするカメラ。 (5) 被写体に対し、測距用光を投射する投射手段
と、上記被写体からの上記測距用光の反射信号光のうち
赤外成分のみを受光する第1の受光手段と、上記反射信
号光を受光する第2の受光手段と、上記第1、第2の受
光手段の出力結果に従って上記被写体距離を決定する距
離決定手段と、を具備するカメラ。 (6) 上記第1の受光手段の出力信号が所定値以下の
時に、上記第2の受光手段の出力結果を採用する上記
(5)に記載のカメラ。 (7) 上記測距装置の使用される環境が水中であるか
陸上であるかを判定する判定手段と、上記判定手段の出
力結果に従って、上記第1及び第2の受光手段の出力の
優先度を決定する決定手段と、具備する上記(5)また
は(6)に記載のカメラ。
【0097】上記(1)に記載のカメラによれば、水
中、陸上かに関わらず、被写体のピント合わせを適正に
することができる。また、上記(2)に記載のカメラに
よれば、水中では被写体の存在する確率の高い近距離に
ついて測距手段の測距結果に基づいてピント合わせを行
うようにしたので、水中でもピント合わせを適正にする
ことができる。
【0098】さらに、上記(3)または(4)に記載の
カメラによれば、水中と陸上における光の減衰率の差を
利用して簡単に水中である陸上であるかを判別すること
ができる。
【0099】また、上記(5)に記載のカメラによれ
ば、カメラの使用される環境によって、最適の波長を用
いて測距が可能であるので、より信頼性の高いAFとな
る。また、上記(6)に記載のカメラによれば、可視光
ノイズの多い陸上を優先した設計となる。さらに、上記
(7)に記載のカメラによれば、水中時には水中で吸収
されやすい赤外光は使わず、より到達距離の有利な可視
光で遠距離測距が可能となる。
【0100】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、水中
及び空気中(陸上)において正確なピント合わせが可能
なカメラの合焦装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例のカメラの合焦装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】水中における可視光及び赤外光の透過率を示す
図である。
【図3】(a)は第2実施例のカメラの合焦装置の構成
を示す図であり、(b)は三角測距の原理を示す図であ
る。
【図4】第2実施例のカメラの合焦装置のCPU10に
おける測距及びピント合わせのシーケンスを示すフロー
チャートである。
【図5】繰り出し位置Kの決定法について示す図であ
る。
【図6】被写体距離の逆数1/Lと、その被写体距離に
主要被写体が存在する確率を示す図である。
【図7】第3実施例のカメラの合焦装置の構成を示す図
である。
【図8】第3実施例のカメラの合焦装置のCPU10の
処理を示すフローチャートである。
【図9】第4実施例のカメラの合焦装置の構成を示す図
である。
【図10】第5実施例のカメラの合焦装置の構成を示す
図である。
【図11】水中写真の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…繰り出しポイント決定部、2…オートフォーカス
(AF)部、3…水中検出部、4…レンズ制御部、5…
ピント合わせ用レンズ、6…赤外光検出部、7…可視光
検出部、8…演算制御部、9…光投射部、30…CP
U、31…投光受光部、32…キセノン放電発光管(X
e管)、33…発光部、34…投光レンズ、35…被写
体、36,37…受光レンズ、38,39…半導体光位
置検出装置(PSD)、40…オートフォーカス用集積
回路(AFIC)、41,42,43,44…プリアン
プ、45,46…加算回路、47,48…比演算回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 17/08 G03B 3/00 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体までの距離を測定する測距手段
    と、 カメラの使用環境が水中か否かを判定する判定手段と、 この判定手段の判定結果に応じて、上記測距手段の測距
    結果を用い上記カメラの撮影レンズのピント繰り出し位
    置を求めるアルゴリズムを変更して決定する決定手段
    と、 を具備したことを特徴とするカメラの合焦装置。
  2. 【請求項2】 上記決定手段は、上記判定手段によって
    水中であると判定された際には、上記測距手段の測距結
    果が所定距離より遠方に相当する場合には上記撮影レン
    ズを決められた距離にピント合わせを行い、一方、上記
    判定手段によって水中ではないと判定された際には、上
    記測距手段の測距結果が上記所定距離より遠方に相当す
    る場合であっても、上記測距結果に応じて上記撮影レン
    ズのピント合わせを行うことを特徴とする請求項1に記
    載のカメラの合焦装置。
  3. 【請求項3】 被写体に向けて第1の波長と第2の波長
    の全部または一部を含む測距用光を投光する投光手段
    と、 上記被写体からの上記測距用光を受光し、上記第1の波
    長と第2の波長の全部または一部を含む光電変換信号を
    出力する受光手段と、 上記光電変換信号に基づいて、上記被写体までの距離を
    演算する距離演算手段と、 上記光電変換信号に基づいて、上記第1の波長または第
    2の波長の水中と空気中での減衰率の相違から水中か空
    気中かを判定する判定手段と、 を具備したことを特徴とするカメラの合焦装置。
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