JP2001013248A - 距離測定装置およびカメラ - Google Patents

距離測定装置およびカメラ

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JP2001013248A
JP2001013248A JP2000102909A JP2000102909A JP2001013248A JP 2001013248 A JP2001013248 A JP 2001013248A JP 2000102909 A JP2000102909 A JP 2000102909A JP 2000102909 A JP2000102909 A JP 2000102909A JP 2001013248 A JP2001013248 A JP 2001013248A
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Shuichi Ishii
秀一 石井
Takaaki Kotani
高秋 小谷
Shigeaki Ushiro
成明 後
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C3/00Measuring distances in line of sight; Optical rangefinders
    • G01C3/02Details
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)
  • Stroboscope Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】測距の精度を高めることができる距離測定装
置、および、測距の精度を高めることができ、あるいは
回路規模が小さくコストが低減されたカメラを提供す
る。 【解決手段】近距離撮影の場合は、MPU50でSPD
素子30の第1のスイッチ34をオフ状態、第2のスイ
ッチ35をオン状態に切り換えて2つの信号電極22,
23から出力された2つの光電流I1,I2に基づいてA
F専用受光回路41で被写体までの距離を求め、遠距離
撮影の場合は、MPU50でSPD素子30の第1およ
び第2スイッチ34,35をそれぞれオン状態,オフ状
態に切り換えて信号電極32から出力された合計の光電
流I3に基づいてAF専用受光回路42で被写体までの
距離を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SPD(Sili
con Photo Diode)素子等の半導体受光
素子を用いて距離測定対象物までの距離を測定する距離
測定装置、およびそのような距離測定装置を内蔵したカ
メラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般にアクティブタイプと呼
ばれるオートフォーカス(AF)装置を内蔵したカメラ
が数多く製品化されている。アクティブタイプのオート
フォーカス装置は、AF投光ユニットとAF受光ユニッ
トを所定の基線長を隔てて配置し、AF投光ユニットか
ら被写体に向けて光を放ち、被写体で反射して戻ってき
た光をAF受光ユニットで受光することにより被写体ま
での距離を測距する方式である。測距用の受光素子とし
ては、例えば後述するSPD素子等の半導体受光素子が
用いられる。また、カメラには、AF装置のほか、撮影
時に被写体に向けて閃光を発し被写体からの反射光を受
光して所定の反射光量に達したタイミングで閃光発光を
停止する自動調光型の閃光発光装置(オートストロボ装
置)や、カメラに向けた光の発光によりそのカメラを制
御するリモートコントロール機器(例えばセルフタイマ
用のリモートコントロール機器)からの光を受けてその
光の受光に応じた動作(例えばセルフタイマ動作)の実
行を指示するリモートコントロール装置が備えられてい
る場合があり、その場合、そのカメラには、測距用の半
導体受光素子以外に、オートストロボ装置やリモートコ
ントロール装置それぞれに、SPD素子に代表される半
導体受光素子が備えられている。
【0003】図9は、従来のカメラの、各装置内に備え
られた半導体受光素子とその回路を示す図である。
【0004】図9には、オートフォーカス装置内に備え
られた、AF用の半導体受光素子の一例であるSPD素
子60およびAF(Auto Focus)専用受光回
路62と、その他の装置内に備えられたSPD素子63
およびその装置用の専用受光回路64が示されている。
AF専用受光回路62と専用受光回路64は、制御部と
してのMPU(Micro Processor Un
it)65に接続されている。ここでは、ここにいう
「その他の装置」の例としてオートストロボ装置を備え
た場合について説明する。
【0005】図9に示すSPD素子60は、受光面61
を有する。この受光面61は、2つの受光領域に分割さ
れている。このSPD素子60は、図示しないAF投光
部から被写体に向けて測距用の光が発せられ、被写体で
反射して戻ってきた測距用の光を、受光面61の2つの
受光領域それぞれで受けて光電流を発生する。発生した
光電流は、受光面61の2つの受光領域それぞれに照射
された光量に応じて光電流I1,I2に分担されてAF専
用受光回路62に入力される。AF専用受光回路62で
はこれら双方の光電流I1,I2に基づいて被写体までの
距離を求める。MPU65では、この求められた距離に
基づいてピント調整のためのレンズ駆動の制御を行な
う。
【0006】一方、SPD素子63は、撮影時に、オー
トストロボ装置により被写体に向けて発せられた閃光に
よる被写体からの反射光を受光する。受光によって発生
した光電流I3は、オートストロボ用の専用受光回路6
4を流れる。オートストロボ用の専用受光回路64は、
その光電流I3を積分して所定の反射光量に達したタイ
ミングで閃光発光を停止するための信号を出力する。こ
の信号は、図示しない閃光発光停止制御部に伝達される
とともにMPU65にも伝達される。MPU65では、
この信号を受けてシャッタ閉成等の制御を実行する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のカメラには、オートフォーカス装置のほか、オートス
トロボ装置やリモートコントロール装置が備えられてい
る場合があり、その場合、これらの装置内には受光波長
が互いに近いにも関わらず、それぞれ専用に受光素子が
備えられている。このようなカメラでは、受光素子の数
が多く、これに伴い回路規模も大きく、従ってコストア
ップするという問題がある。
【0008】また、上記AF専用受光回路62に代え
て、光電流の信号をA/D変換してから演算する技術
(特開平7−260475号公報参照)も提案されてい
るが、受光素子の数に変わりはなく、コストが高いとい
う問題がある。
【0009】そこで、1つの半導体受光素子をオートフ
ォーカス装置とその他の装置とで兼用することが考えら
れるが、オートフォーカス装置における受光信号の制
御,処理方法と、オートストロボ装置等における受光信
号の制御,処理方法は異なるため、半導体受光素子から
の光電流を処理するためのAF専用受光回路をその他の
装置でもそのまま受光回路として用いることが困難であ
る等、様々な問題がある。
【0010】また、オートフォーカス装置を内蔵したカ
メラでは、遠距離の測距にあたり、測距の精度が低下す
るという問題も抱えている。
【0011】本発明は、上記事情に鑑み、測距の精度を
高めることができる距離測定装置、および距離の精度を
高めることができ、あるいは回路規模が小さくコストが
低減されたカメラを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の距離測定装置は、距離測定用の光を放つ投光部と、
前記投光部から放たれた光の進行方向に対し交わる方向
に該投光部から所定距離離れた受光窓を有し、前記投光
部から放たれ距離測定対象物で反射して戻ってきた光を
前記受光窓から受け入れて受光することにより該距離測
定対象物までの距離を求める受光部とを備えた距離測定
装置において、前記受光部が、光の照射を受けて光電流
を発生する受光面、前記受光面を複数の分割領域に分け
たときの各分割領域に対応して備えられ対応する分割領
域に接続された、前記受光面への光の照射により発生し
た光電流を出力する信号電極、および、前記分割領域ど
うしの境界に対応して設けられ、制御信号に応じて、前
記受光面で発生した光電流の、対応する境界を横切る流
れを許容する第1の状態と、対応する境界を横切る流れ
を阻止する第2の状態とに切り換わる第1のスイッチを
備えた半導体受光素子と、上記第1のスイッチが上記第
2の状態に切り換えられた状態において、前記信号電極
から出力された複数の光電流に基づいて前記距離測定対
象物までの距離を求める第1の距離演算部と、上記第1
のスイッチが上記第1の状態に切り換えられた状態にお
いて、前記信号電極のうちの1つの信号電極である第1
の信号電極から出力された光電流に基づいて前記距離測
定対象物までの距離を求める第2の距離演算部とを備え
たことを特徴とする。
【0013】本発明の距離測定装置によれば、上記の半
導体受光素子を用いた、相互に異なる測距アルゴリズム
に基づいて距離を求める第1及び第2の距離演算部を有
するものであるため、例えば測距可能な距離範囲を広げ
たり、あるいは、より高精度な距離測定を行なうことが
可能となる。
【0014】ここで、上記本発明の距離測定装置に用い
られる半導体受光素子は、上記第1の信号電極を除く他
の信号電極に対応して設けられ、制御信号に応じて、受
光面で発生した光電流の、対応する信号電極への流入を
許容する第1の状態と、その流入を阻止する第2の状態
とに切り換わる第2のスイッチを備え、上記第1の距離
演算部は、上記第1のスイッチが上記第2の状態に切り
換えられるとともに上記第2のスイッチが上記第1の状
態に切り換えられた状態において、複数の信号電極から
出力された複数の光電流に基づいて距離測定対象物まで
の距離を求めるものであり、上記第2の距離演算部は、
上記第1のスイッチが上記第1の状態に切り換えられる
とともに上記第2のスイッチが上記第2の状態に切り換
えられた状態において、上記第1の信号電極から出力さ
れた光電流に基づいて距離測定対象物までの距離を求め
るものであってもよい。
【0015】あるいは、上記本発明の距離測定装置は、
上記半導体受光素子の、信号電極のうちの上記第1の信
号電極を除く他の信号電極に対応して配備されて対応す
る信号電極に接続され、制御信号に応じて、受光面で発
生した光電流の、対応する信号電極からの流出を許容す
る第1の状態と、その流出を阻止する第2の状態とに切
り換わるスイッチ素子を備え、上記第1の距離演算部
は、上記第1のスイッチが上記第2の状態に切り換えら
れるとともに前記スイッチ素子が上記第1の状態に切り
換えられた状態において、信号電極から出力された複数
の光電流に基づいて距離測定対象物までの距離を求める
ものであり、上記第2の距離演算部は、上記第1のスイ
ッチが上記第1の状態に切り換えられるとともに上記ス
イッチ素子が上記第2の状態に切り換えられた状態にお
いて、上記第1の信号電極から出力された光電流に基づ
いて距離測定対象物までの距離を求めるものであっても
よい。
【0016】ここで、上記本発明の距離測定装置、ある
いは以下に説明する本発明のカメラにおいて、上記第1
の状態とは例えば低インピーダンス状態、上記第2の状
態とは例えば高インピーダンス状態をいうが、必ずしも
インピーダンスの高低に限るものではなく、光電流がス
イッチを通過することが許容された状態が第1の状態で
あり、光電流がスイッチを通過することが阻止された状
態が第2の状態である。
【0017】また、上記目的を達成する本発明のカメラ
のうちの第1のカメラは、カメラ前面に配置された投光
窓を有しその投光窓からカメラ前方に向けて測距用の光
を放つ投光部、および、カメラ前面の、上記投光窓から
所定距離離れた位置に配置された受光窓を有し投光窓か
らカメラ前方に放たれ被写体で反射して戻ってきた光を
受光窓から受け入れて受光することにより被写体までの
距離を求める受光部を備えた距離測定装置を搭載したカ
メラにおいて、上記受光部が、光の照射を受けて光電流
を発生する受光面、その受光面を複数の分割領域に分け
たときの各分割領域に対応して備えられ対応する分割領
域に接続された、受光面への光の照射により発生した光
電流を出力する信号電極、および、上記分割領域どうし
の境界に対応して設けられ、制御信号に応じて、受光面
で発生した光電流の、対応する境界を横切る流れを許容
する第1の状態と、対応する境界を横切る流れを阻止す
る第2の状態とに切り換わる第1のスイッチを備えた半
導体受光素子と、上記第1のスイッチを切り換えるため
の制御信号を生成して上記半導体受光素子に伝達する制
御部と、その制御部により上記第1のスイッチを上記第
2の状態に切り換える制御信号が半導体受光素子に伝え
られた状態において、信号電極から得られた複数の光電
流に基づいて距離測定対象物までの距離を求める第1の
距離演算部と、上記制御部により上記第1のスイッチを
上記第1の状態に切り換える制御信号が半導体受光素子
に伝えられた状態において、上記信号電極のうちの1つ
の信号電極である第1の信号電極から得られた光電流に
基づいて距離測定対象物までの距離を求める第2の距離
演算部とを備えたことを特徴とする。
【0018】本発明の第1のカメラは、互いに異なる測
距アルゴリズムを採用して距離演算を行なう、上記第1
および第2の距離演算部を備えたものであるため、それ
ら双方の測距アルゴリズムを駆使して、例えば広い測距
可能距離範囲を確保することができ、あるいは、例えば
測距可能な距離範囲は同じであっても、より高精度な測
距を行なうことなどが可能となる。
【0019】例えば後述の実施形態では、比較的近い距
離にある被写体について撮影を行なう場合は、制御部に
より半導体受光素子の第1のスイッチが上記第2の状態
の一例である高インピーダンス状態に切り換えられ、そ
の半導体受光素子の一対の信号電極それぞれから得られ
た光電流双方に基づいて第1の距離演算部で被写体まで
の距離が求められ、一方、比較的遠い距離にある被写体
について撮影を行なう場合は、制御部により半導体受光
素子の第1のスイッチが上記第1の状態の一例である低
インピーダンス状態に切り換えられ、第2の距離演算部
で、その半導体受光素子の一対の信号電極のうちの1つ
の信号電極から得られた光電流に基づいて、即ち反射光
の光量に基づいて被写体までの距離が求められる。この
ように、比較的遠い距離にある被写体について撮影を行
なう場合に、2つの光電流に基づく処理に代えて、合計
の光量に基づく処理を行なうと、遠距離の測距にあた
り、測距の精度を高めることができる。
【0020】さらに、本発明のカメラのうちの第2のカ
メラは、撮影時に被写体に向けて閃光を発し被写体から
の反射光を受光して所定の反射光量に達したタイミング
で閃光発光を停止する閃光発光装置と、カメラ前面に配
置された投光窓を有しその投光窓からカメラ前方に向け
て測距用の光を放つ投光部、および、カメラ前面の、前
記投光窓から所定距離離れた位置に配置された受光窓を
有し投光窓からカメラ前方に放たれ被写体で反射して戻
ってきた光を受光窓から受け入れて受光することにより
被写体までの距離を求める受光部を備えた距離測定装置
とを搭載したカメラにおいて、光の照射を受けて光電流
を発生する受光面、その受光面を複数の分割領域に分け
たときの各分割領域に対応して備えられ対応する分割領
域に接続された、受光面への光の照射により発生した光
電流を出力する信号電極、および、上記分割領域どうし
の境界に対応して設けられ、制御信号に応じて、受光面
で発生した光電流の、対応する境界を横切る流れを許容
する第1の状態と、対応する境界を横切る流れを阻止す
る第2の状態とに切り換わる第1のスイッチを備え、閃
光発光装置と距離測定装置とで兼用され、被写体で反射
し受光窓から入射した閃光と、被写体で反射し受光窓か
ら入射した測距用の光との双方の受光を担う半導体受光
素子と、上記第1のスイッチを上記第1の状態と上記第
2の状態とに切り換えるための制御信号を生成して半導
体受光素子に伝える制御部とを備えたことを特徴とする
ものである。
【0021】本発明の第2のカメラは、上記第1のスイ
ッチを備えた半導体受光素子が採用されているため、被
写体で反射した閃光と被写体で反射した測距用の光との
双方の受光を担わせることができ、従来の、閃光発光装
置と距離測定装置との双方にそれぞれ受光素子を備えた
カメラと比較し、受光素子の数が少なくて済む。
【0022】さらに、本発明のカメラのうちの第3のカ
メラは、カメラに向けた光の発光によりそのカメラを制
御するリモートコントロール機器からの光を受けて、光
の受光に応じた動作の実行を指示するリモートコントロ
ール装置と、カメラ前面に配置された投光窓を有しその
投光窓からカメラ前方に向けて測距用の光を放つ投光
部、および、カメラ前面の、投光窓から所定距離離れた
位置に配置された受光窓を有し投光窓からカメラ前方に
放たれ被写体で反射して戻ってきた光を受光窓から受け
入れて受光することにより被写体までの距離を求める受
光部を備えた距離測定装置とを搭載したカメラにおい
て、光の照射を受けて光電流を発生する受光面、その受
光面を複数の分割領域に分けたときの各分割領域に対応
して備えられ対応する分割領域に接続された、受光面へ
の光の照射により発生した光電流を出力する信号電極、
および、上記分割領域どうしの境界に対応して設けら
れ、制御信号に応じて、受光面で発生した光電流の、対
応する境界を横切る流れを許容する第1の状態と、対応
する境界を横切る流れを阻止する第2の状態とに切り換
わる第1のスイッチを備え、リモートコントロール装置
と距離測定装置とで兼用され、リモートコントロール機
器から発せられ受光窓から入射した光と、被写体で反射
し受光窓から入射した測距用の光との双方の受光を担う
半導体受光素子と、上記第1のスイッチを上記第1の状
態と上記第2の状態とに切り換えるための制御信号を生
成して半導体受光素子に伝える制御部とを備えたことを
特徴とするものである。
【0023】本発明の第3のカメラは、その半導体受光
素子が上記第1のスイッチを備えたものであるため、そ
の半導体受光素子に、リモートコントロール機器から発
せられた光と、被写体で反射した測距用の光との双方の
受光を担わせることができ、従来の、リモートコントロ
ール装置と距離測定装置の双方にそれぞれ受光素子を備
えたカメラと比較し、受光素子の数が少なくて済む。
【0024】また、本発明のカメラのうちの第4のカメ
ラは、カメラに向けた光の発光によりそのカメラを制御
するリモートコントロール機器からの光を受けて、光の
受光に応じた動作の実行を指示するリモートコントロー
ル装置と、撮影時に被写体に向けて閃光を発し被写体か
らの反射光を受光して所定の反射光量に達したタイミン
グで閃光発光を停止する閃光発光装置と、カメラ前面に
配置された投光窓を有しその投光窓からカメラ前方に向
けて測距用の光を放つ投光部、および、カメラ前面の、
投光窓から所定距離離れた位置に配置された受光窓を有
し投光窓からカメラ前方に放たれ被写体で反射して戻っ
てきた光を受光窓から受け入れて受光することにより被
写体までの距離を求める受光部を備えた距離測定装置と
を搭載したカメラにおいて、光の照射を受けて光電流を
発生する受光面、その受光面を複数の分割領域に分けた
ときの各分割領域に対応して備えられ対応する分割領域
に接続された、受光面への光の照射により発生した光電
流を出力する信号電極、および、上記分割領域どうしの
境界に対応して設けられ、制御信号に応じて、受光面で
発生した光電流の、対応する境界を横切る流れを許容す
る第1の状態と、対応する境界を横切る流れを阻止する
第2の状態とに切り換わる第1のスイッチを備え、リモ
ートコントロール装置と閃光発光装置と距離測定装置と
で兼用され、リモートコントロール機器から発せられ受
光窓から入射した光と、被写体で反射し受光窓から入射
した閃光と、被写体で反射し受光窓から入射した測距用
の光との三者の受光を担う半導体受光素子と、上記記第
1のスイッチを上記第1の状態と上記第2の状態とに切
り換えるための制御信号を生成して半導体受光素子に伝
える制御部とを備えたことを特徴とする。
【0025】本発明の第4のカメラは、そこに用いられ
ている半導体受光素子が上記第1のスイッチを備えたも
のであるため、その半導体受光素子に、リモートコント
ロール機器から発せられた光と、被写体で反射した閃光
と、被写体で反射した測距用の光との三者の受光を担わ
せることができ、従来の、リモートコントロール装置と
閃光発光装置と距離測定装置とにそれぞれ受光素子を備
えたカメラと比較し、受光素子の数が少なくて済む。
【0026】ここで、本発明の第1〜第4のカメラのい
ずれにおいても、そこに採用されている半導体受光素子
は、上記信号電極のうちの1つの信号電極である第1の
信号電極を除く他の信号電極に対応して設けられ、制御
信号に応じて、受光面で発生した光電流の、対応する信
号電極への流入を許容する第1の状態と、その流入を阻
止する第2の状態とに切り換わる第2のスイッチを備
え、上記制御部は、上記第1のスイッチおよび上記第2
のスイッチのうちの一方が上記第1の状態のときに他方
が上記第2の状態となるように第1のスイッチおよび第
2のスイッチの各状態を切り換えるための制御信号を生
成して半導体受光素子に伝えるものであってもよく、あ
るいは、本発明の第1〜第4のカメラのいずれにおいて
も、上記半導体受光素子の、信号電極のうちの上記第1
の信号電極を除く他の信号電極に対応して配備されて対
応する信号電極に接続され、制御信号に応じて、受光面
で発生した光電流の、対応する信号電極からの流出を許
容する第1の状態と、その流出を阻止する第2の状態と
に切り換わるスイッチ素子を備え、上記制御部は、上記
第1のスイッチおよび上記スイッチ素子のうちの一方が
上記第1の状態のときに他方が上記第2の状態となるよ
うに上記第1のスイッチおよび上記スイッチ素子の各状
態を切り換えるための制御信号を生成して半導体受光素
子およびスイッチ素子に伝えるものであってもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0028】図1は、本発明の一実施形態のカメラを前
面斜め上から見た外観斜視図である。
【0029】図1に示すカメラ10は、一般にアクティ
ブタイプと呼ばれるオートフォーカス(AF)装置を内
蔵した、ロール状の写真フイルム上に写真撮影を行なう
カメラである。このカメラに内蔵されたAF装置は、本
発明の距離測定装置の一実施形態に相当する。
【0030】このカメラ10の前面中央部には、光学ズ
ームレンズ11aを内部に備えたズーム鏡胴11が備え
られている。またこのカメラ10には、オートフォーカ
ス装置のほか、オートストロボ装置(本発明にいう閃光
発光装置の一例に相当する)やリモートコントロール装
置も備えられている。
【0031】オートフォーカス装置には、カメラ10の
前面上部に配置されたAF投光窓12を有しそのAF投
光窓12からカメラ10の前方に向けて測距用の光を放
つ投光部、およびカメラ10前面の、AF投光窓12か
ら所定距離離れた位置に配置されたAF受光窓13を有
しAF投光窓12からカメラ10の前方に放たれ被写体
で反射して戻ってきた光をそのAF受光窓13から受け
入れて受光することにより被写体までの距離を求める受
光部が備えられている。この受光部の詳細については後
述するが、この受光部には、AF受光窓13の後方に配
置された、本発明にいう半導体受光素子の一種であるS
PD素子が備えられている。
【0032】カメラ10の上面にはオートストロボ装置
の発光部200が備えられており、また、このオートス
トロボ装置の、ストロボ反射光を受光する受光素子は、
AF受光窓13の後方に配置されたオートフォーカス装
置の受光部のSPD素子で兼用されている。このオート
ストロボ装置は、撮影時に被写体に向けて閃光を発し被
写体からの反射光を受光して所定の反射光量に達したタ
イミングで閃光発光を停止する。
【0033】リモートコントロール装置は、カメラ10
に向けた光の発光によりそのカメラ10を制御するリモ
ートコントロール機器からの光を受けてその光の受光に
応じた動作の実行を指示する。ここで、オートフォーカ
ス装置の受光部に備えられたPSD素子が、このリモー
トコントロール装置の受光素子の役割りも兼ねている。
【0034】さらにこのカメラ10には、図示しないズ
ームファインダユニットを構成するズームファインダ窓
14、および内蔵された露出調整用のAEセンサに光を
導くためのAE受光窓15も備えられている。さらに、
このカメラ10の上面には、シャッタボタン18が備え
られている。
【0035】図2は、図1のカメラを背面斜め上から見
た外観斜視図である。
【0036】このカメラ10の背面には、撮影時にオー
トストロボ装置を機能させるか否かを切り換えるストロ
ボオンオフスイッチ21、ファインダ接眼窓22、およ
び光学ズームレンズ11aをテレ側(遠距離側)あるい
はワイド側(近距離側)に動作させるズーム操作レバー
23が備えられている。
【0037】このように構成された本実施形態のカメラ
10は、測距の精度が高められ、かつ回路規模が小さく
コストが低減されたカメラである。以下、詳細に説明す
る。
【0038】図3は、図2に示すカメラのオートフォー
カス装置の光学系の部分の構成を示す模式図である。
【0039】図1に示すカメラ10には、AFユニット
100が配置されている。このAFユニット100に
は、カメラ10のAF投光窓12の裏側の位置に投光用
の発光素子であるLED101と、そのLED101か
ら発せられた光ビームを絞るための投光レンズ102が
配備されており、また、カメラ10のAF投光窓12の
裏側の位置には半導体受光素子の一種であるSPD30
と、LED101から出射され被写体(図示せず)で反
射して戻ってきた光をそのPSD30上に集光する受光
レンズ103が配備されている。
【0040】LED101から発せられた測光用の光
は、投光レンズ102およびAF投光窓12を経由して
前方(矢印A方向)に進み、被写体(図示せず)で反射
し、その反射光のうちの受光窓13から入射した光が受
光レンズ103を経由してSPD素子30上に集光され
る。ここで、被写体が仮にa点にいたときはそのa点で
反射した光はSPD30上のa’点を重心としたある広
がりをもった領域に集光され、被写体が仮にb点にいた
ときはそのb点で反射した光はSPD30上のa’点と
は異なるb’点 を重心としたある広がりをもった領域
に集光され、被写体が仮にc点にいたときはそのc点で
反射した光は、SPD30上の、a’点およびb’点の
いずれとも異なるc’点を重心としたある広がりをもっ
た領域に集光される。このように、カメラ10からの被
写体の距離に応じてSPD素子30上の集光の重心の位
置が異なり、したがってこの重心の位置を検出すること
により、被写体の距離を求めることができる。この実施
形態のカメラでは、後述するように、被写体が比較的近
距離に居るときはこの原理による測距が採用されてい
る。
【0041】また、被写体の反射率の相違による誤差は
存在するものの、被写体が近距離に居るときはSPD素
子30上に強い光が戻り、被写体が遠距離に居るときは
SPD素子30上には相対的に弱い光しか戻ってこな
い。したがってLED101から発せられ被写体で反射
された反射光の、SPD素子30上での強度(光量)を
検出することによっても、被写体までの距離を求めるこ
とができる。この実施形態のカメラでは、後述するよう
に、被写体が比較的遠距離にいるときは、この原理によ
る測距が採用されている。
【0042】図4は、図1に示すカメラの受光部の回路
図、図5は、図3,図4に示すSPD素子の模式図であ
る。
【0043】図4には、SPD素子30と、AF専用受
光回路41(本発明にいう第1の距離演算部の一例に相
当する)と、AF専用受光回路42(本発明にいう第2
の距離演算部の一例に相当する)と、AS(Auto
Strobe)専用受光回路43と、リモコン専用受光
回路44と、MPU50とが示されている。先ず、PS
D素子30について、図5を参照して説明する。
【0044】図5に示すSPD素子30は、光の照射を
受けて光電流を発生する受光面31を有する。この受光
面31は、2つの分割領域31a,31bに分けられて
いる。また、各分割領域31a,31bに対応して各信
号電極32,33が備えられている。各信号電極32,
33は、各分割領域31a,31bに接続されており、
受光面31への光の照射により発生した光電流を出力す
る。
【0045】また、このSPD素子30には、分割領域
31a,31bどうしの境界に対応して設けられ、制御
信号に応じて、受光面31で発生した光電流の、対応す
る境界を横切る流れを許容する低インピーダンス状態
と、その境界を横切る流れを阻止する高インピーダンス
状態とに切り換わる第1のスイッチ34が備えられてい
る。
【0046】さらに、このSPD素子30には、信号電
極32,33のうちの1つの信号電極32(本発明にい
う第1の信号電極の一例に相当する)を除く信号電極3
3(本発明にいう他の信号電極の一例に相当する)に対
応して設けられ、後述する制御信号に応じて、受光面3
1で発生した光電流の、対応する信号電極33への流入
を許容する低インピーダンス状態と、その流入を阻止す
る高インピーダンス状態とに切り換わる第2のスイッチ
35が備えられている。
【0047】図6は、図5に示すSPD素子を構成する
第1のスイッチの一例を示す回路図である。
【0048】第1のスイッチ34は、制御信号Cが入力
されるCMOSインバータ34aと、そのCMOSイン
バータ34aの入力および出力に接続されたCMOSト
ランスファゲート34bとから構成されている。制御信
号Cとして‘H’レベルの電圧が入力されると、CMO
Sトランスファゲート34bは低インピーダンス状態に
なり、受光面31で発生した光電流の、2つの領域31
a,31bの境界すなわちこの第1のスイッチ34を横
切る流れを許容する。一方、制御信号Cとして‘L’レ
ベルの電圧が入力されると、CMOSトランスファゲー
ト34bは高インピーダンス状態になり、受光面31で
発生した光電流の、2つの領域31a,31bの境界を
横切る流れが阻止される。
【0049】尚、第2のスイッチ35の構成も、この第
1のスイッチ34の構成と同一であり、図6の構成を第
2のスイッチ35に即して説明すると、制御信号Cとし
て‘H’レベルの電圧が入力されると、CMOSトラン
スファゲート34bは低インピーダンス状態になり、受
光面31で発生した光電流の、一方の信号電極35への
流入が許容され、一方、制御信号Cとして‘L’レベル
の電圧が入力されると、CMOSトランスファゲート3
4bは高インピーダンス状態になり、受光面31で発生
した光電流の、一方の信号電極35への流入が阻止され
る。このとき第1のスイッチ34が低インピーダンス状
態にあると、受光面31で生成された光電流は、2つの
信号電極32,33に分離されることなく、その光電流
の全てが信号電極32を経由して流れ出ることになる。
【0050】再び図4に戻って説明を続ける。
【0051】図4に示すMPU50は、第1のスイッチ
34および第2のスイッチ35のうちの一方のスイッチ
が低インピーダンス状態のときに他方のスイッチが高イ
ンピーダンス状態となるように第1のスイッチ34およ
び第2のスイッチ35の状態を切り換えるための制御信
号C1,C2を生成してSPD素子30に伝える。
【0052】AF専用受光回路41は、MPU50によ
り第1のスイッチ34を高インピーダンス状態かつ第2
のスイッチ35を低インピーダンス状態に切り換える制
御信号C1,C2がSPD素子30に伝えられた状態に
おいて、信号電極32,33から出力された2つの光電
流I1,I2に基づいて被写体までの距離を求める。
【0053】AF専用受光回路42は、MPU50によ
り第1のスイッチ34を低インピーダンス状態かつ第2
のスイッチ35を高インピーダンス状態に切り換える制
御信号C1,C2がSPD素子30に伝えられた状態に
おいて、信号電極32から出力された光電流に基づいて
被写体までの距離を求める。
【0054】AS専用受光回路43は、MPU50によ
り第1のスイッチ34を低インピーダンス状態かつ第2
のスイッチ35を高インピーダンス状態に切り換える制
御信号C1,C2がSPD素子30に伝えられた状態に
おいて、オートストロボ装置の発光部200から被写体
に向けて閃光が発せられ被写体からの反射光をSPD素
子30で受光して得られた信号電極32からの光電流を
積分して所定の反射光量に達したタイミングで閃光発光
を停止するための信号を出力する。この信号は、図示し
ない閃光発光停止制御部に伝達されるとともにMPU5
0にも伝達される。閃光発光停止制御部では、この信号
を受けて閃光発光の停止処理が実行され、MPU50で
は、この信号を受けてシャッタ閉成等の制御が実行され
る。
【0055】リモコン専用受光回路44は、MPU50
により第1のスイッチ34を低インピーダンス状態かつ
第2のスイッチ35を高インピーダンス状態に切り換え
る制御信号C1,C2がSPD素子30に伝えられた状
態において、リモートコントロール機器からの光をSP
D素子30で受光して得られた信号電極32からの光電
流に基づいてリモートコントロール機器からの光を受光
した旨を表す信号を生成し、MPU50に出力する。
【0056】本実施形態のカメラ10では、詳細は後述
するが、比較的近い距離で撮影を行なう場合は、MPU
50により、SPD素子30の第1,第2のスイッチ3
4,35がそれぞれ高インピーダンス状態,低インピー
ダンス状態に切り換えられる。これにより、SPD素子
30の信号電極32,33から出力された双方の光電流
1,I2に基づいて、AF専用受光回路41で被写体ま
での距離が求められる。一方、上述のようにして一旦A
F専用受光回路41で被写体までの距離を求め、この求
められた距離が比較的遠い距離であったときは、この距
離を表す距離データに基づいて、MPU50は、SPD
素子30の第1,第2のスイッチ34,35をそれぞれ
低インピーダンス状態,高インピーダンス状態に切り換
え、SPD素子30の信号電極32から得られる光電流
3に基づいて、AF専用受光回路42で被写体までの
距離が求められる。このように、比較的遠い距離で撮影
を行なう場合は、合計の光量に基づいて被写体までの距
離を求める処理が行なわれる。
【0057】以下、このカメラ10における測距アルゴ
リズムについて説明する。
【0058】アクティブタイプのオートフォーカス(A
F)装置のデータ演算方式としては比演算方式がよく使
用される。
【0059】低コストな構成でAF装置を構成すると、
AFブロックの演算出力結果は比演算方式に固定され、
被写体状況に応じたデータ演算出力が困難である。
【0060】そこで、本実施形態のカメラでは、従来の
AFデータ演算方式を使用して、低コストで比演算デー
タ以外の演算結果も出力でき、遠距離性能を向上させる
ために、このカメラ10では以下のような演算を行な
う。
【0061】比演算方式において、出力データをR、近
距離側信号をN、遠距離側信号をFと置くと、 R=N/(N+F)またはR=F/(N+F)…(1) と表される。
【0062】このRは、被写体距離Lに対してR=α×
(1/L)の関係が成立し、αはAFシステムで決定す
る値となる。このカメラ10では、近距離撮影ではこの
比演算方式が採用され、AF専用受光回路41でこの方
式による演算処理が行なわれる。
【0063】一方、遠距離側信号Fを信号Cに固定し、
近距離側信号Nの代わりに比演算時のNとFとの合計値
(N+F)をPとすると、(1)式より R’=P/(P+C)またはR’=C/(P+C)…(2) が演算結果として出力される。
【0064】ここで、特定の距離L0時のNとFとの合
計値(N+F)をP0とおき、そのときに(2)式より
求められるR’をR0とおくと、 P0=R0×C/(1−R0)またはP0=(1−R0)×C/R0…(3) となり、任意の距離Lとそのときの合計値Pについては P=P0×(L0/L)2…(4) が成立する。
【0065】(2)式と(4)式より、距離LはPを介
してR’で表され、 L=√{(1−R’)×P0/(R’×C)}×L0 または L=√{R’×P0/((1−R’)×C)}×L0…(5) となり、距離Lは比演算処理と同様の導出方法を用い
て、光量Pから測距データを導くことができる。本実施
形態のカメラ10では、比較的遠い距離で撮影を行なう
場合は、AF専用受光回路42においてこのような光量
に基づく距離演算処理が行なわれて、被写体までの距離
が求められる。このように測距アルゴリズムを切り換え
ることにより、遠距離撮影において測距の精度を高める
ことができる。
【0066】尚、図4には、2つのAF専用受光回路4
1,42が別々のブロックで示されているが、これらは
かならずしも別々に備える必要はなく、本発明にいう第
1の距離演算部と第2の距離演算部とを兼ねた1つのA
F専用受光回路を備えてもよい。
【0067】次に、このカメラ10の一連のシーケンス
動作について、図1および図4を参照して説明する。こ
こでは、全体を説明するために、オートフォーカス装置
とオートストロボ装置とリモートコントロール装置との
3つ全てを使用する撮影について説明する。
【0068】初期状態では、MPU50からの制御信号
C1,C2により第1,第2のスイッチ34,35は、
それぞれ低インピーダンス状態,高インピーダンス状態
にある。従って、SPD素子30は、単純に受光光量を
得る光量モードにある。ここで、外部のリモートコント
ロール機器からAF受光窓13に向けてセルフタイマ動
作の実行を指示する旨の光が照射される。この光はSP
D素子30で受光されリモコン専用回路44を介してM
PU50に入力される。MPU50では、その信号を受
けて、撮影のための一連のシーケンスの実行に入り、制
御信号C1,C2により第1,第2のスイッチ34,3
5を、それぞれ高インピーダンス状態,低インピーダン
ス状態に変化させる。すると、SPD素子30は、双方
の信号電極32,33それぞれから光電流を出力するモ
ードとなる。次いで、その撮影のための一連のシーケン
ス中、測距を行なうステップに達すると、投光部からA
F投光窓12を介してカメラ10の前方に向けて測距用
の光が放たれ被写体で反射して戻ってきた光を、AF受
光窓13を介してSPD素子30で受光してAF専用受
光回路41で測距する。測距されたデータは、MPU5
0に入力される。
【0069】MPU50は、入力されたデータが比較的
近い距離を表すデータであると判定した場合は、そのデ
ータに基づいてピント調整のためのレンズ駆動の制御を
行なう。
【0070】一方、入力されたデータが比較的遠い距離
を表すデータであると判定した場合は、制御信号C1,
C2により第1,第2のスイッチ34,35を、それぞ
れ低インピーダンス状態,高インピーダンス状態に切り
換えて、SPD素子30を光量モードに設定する。次い
で、もう一度、投光部からAF投光窓12を介して測距
用の光を放ち、被写体で反射して戻ってきた光をそのS
PD素子30で受光してAF専用受光回路42で測距
し、測距されたデータに基づいてピント調整のためのレ
ンズ駆動の制御を行なう。
【0071】次に、MPU50は、第1,第2のスイッ
チ34,35がそれぞれ高インピーダンス状態,低イン
ピーダンス状態にあるときは、これら第1,第2のスイ
ッチ34,35をそれぞれ低インピーダンス状態,高イ
ンピーダンス状態にして、SPD素子30を光量モード
に設定する。セルフタイマによる所定時間経過後、シャ
ッタ動作を実行させ、そのシャッタ動作に伴い発光部2
00から被写体に向けて閃光が発せられる。被写体から
の反射光はSPD素子30で受光され光電流に変換され
てAS専用受光回路43に入力される。AS専用受光回
路43では、その光電流を積分して所定の反射光量に達
したタイミングで閃光発光を停止するための信号を出力
する。この信号は、図示しない閃光発光停止制御部に伝
達されて閃光の停止処理が行なわれるとともに、MPU
50にも伝達される。MPU50では、この信号を受け
てシャッタ閉成等の制御を実行する。このような一連の
シーケンスを経ることにより、外部のリモートコントロ
ール機器からの指示によるセルフタイマ動作が実行され
て、ストロボ光による写真撮影が行なわれる。
【0072】上記のように、本実施形態のカメラ10で
は、比較的遠い距離で撮影を行なう場合は、MPU50
でSPD素子30の第1,第2のスイッチ34,35が
それぞれ低インピーダンス状態,高インピーダンス状態
に切り換えられて反射光の光量に基づいて被写体までの
距離が求められるため、遠距離の測距にあたり、測距の
精度を高めることができる。また、このカメラ10で
は、1つのSPD素子30で、リモートコントロール機
器から発せられた光と、被写体で反射した測距用の光
と、被写体で反射した閃光との三者の受光を担ってお
り、従って、従来の、各装置毎に受光素子を備えたカメ
ラと比較し、受光素子の数が少なくて済み、コストの低
減化が図られている。
【0073】次に、本発明のもう1つの実施形態のカメ
ラについて説明する。
【0074】以下において説明する実施形態のカメラ
は、外観やAFユニットの構造等については図1〜図3
に示したものと同一であるので、ここでは、前述した実
施形態における図4,図5に相当する、受光部の回路お
よび半導体受光素子について説明する。
【0075】図7は、本実施形態のカメラの受光部の回
路図、図8は、図7に示す、本発明にいう半導体受光素
子の一種であるSPD素子およびそのSPD素子に隣接
したスイッチ素子の模式図である。
【0076】図7には、SPD素子70と、スイッチ素
子80と、AF専用受光回路81(本発明にいう第1の
距離演算部の一例に相当する)と、AF専用受光回路8
2(本発明にいう第2の距離演算部の一例に相当する)
と、AS(Auto Strobe)専用受光回路83
と、リモコン専用受光回路84と、MPU90とが示さ
れている。先ず、SPD素子70について、図8を参照
して説明する。
【0077】図8に示すSPD素子70には、光の照射
を受けて光電流を発生する受光面71を有する。この受
光面71は、2つの分割領域71a,71bに分けられ
ている。また、各分割領域71a,71bに対応して各
信号電極72,73が備えられている。各信号電極7
2,73は、各分割領域71a,71bに接続されてお
り、受光面71への光の照射により発生した光電流を出
力する。
【0078】また、このSPD素子70には、分割領域
71a,71bどうしの境界に設けられ、制御信号に応
じて、受光面71で発生した光電流の、対応する境界を
横切る流れを許容する低インピーダンス状態と、その境
界を横切る流れを阻止する高インピーダンス状態とに切
り換わる第1のスイッチ74が備えられている。
【0079】この第1のスイッチ74は、図6に示す構
成を有するものである。
【0080】ここで、図7,図8に示す実施形態のSP
D素子70自体には、前述した実施形態におけるSPD
素子30(図4,図5参照)における第2のスイッチ3
5に相当するスイッチは備えられておらず、図7,図8
に示す実施形態の場合は、その第2のスイッチに代わ
り、SPD素子30の外部の、信号電極37から光電流
の流出経路上に、スイッチ素子80が備えられている。
このスイッチ素子80は、光電流の検出精度上、SPD
素子70にできるだけ近い位置に配備されていることが
好ましい。
【0081】図7に示すMPU90は、第1のスイッチ
74およびスイッチ素子80のうちの一方が低インピー
ダンス状態のときに他方が高インピーダンス状態となる
ように第1のスイッチ74およびスイッチ素子80の状
態を切り換えるための制御信号C1,C2を生成して、
各制御信号C1,C2を、それぞれスイッチ素子80お
よびSPD素子70に伝える。
【0082】AF専用受光回路81は、MPU90によ
りスイッチ素子80を低インピーダンス状態かつ第1の
スイッチ74を高インピーダンス状態に切り換える制御
信号C1,C2がそれぞれスイッチ素子80およびSP
D素子70に伝えられた状態において、信号電極72,
73から得られた2つの光電流I1,I2に基づいて被写
体までの距離を求める。
【0083】AF専用受光回路82は、MPU90によ
りスイッチ素子80を高インピーダンス状態かつ第1の
スイッチ74を低インピーダンス状態に切り換える制御
信号C1,C2がそれぞれスイッチ素子80およびSP
D素子70に伝えられた状態において、信号電極72か
ら得られた光電流に基づいて被写体までの距離を求め
る。
【0084】これらAF専用受光回路81,82におけ
る距離演算アルゴリズムは、それぞれ、前述した実施形
態における図4に示すAF専用受光回路41,42と同
一であり、ここでは重複説明は省略する。
【0085】AS専用受光回路83は、MPU90によ
りスイッチ素子80を高インピーダンス状態かつ第1の
スイッチ74を低インピーダンス状態に切り換える制御
信号C1,C2がそれぞれスイッチ素子80およびSP
D素子70に伝えられた状態において、オートストロボ
装置の発光部200から被写体に向けて閃光が発せられ
被写体からの反射光をSPD素子70で受光して得られ
た信号電極72からの光電流を積分して所定の反射光量
に達したタイミングで閃光発光を停止するための信号を
出力する。この信号は、図示しない閃光発光停止制御部
に伝達されるとともにMPU90にも伝達される。MP
U90では、この信号を受けてシャッタ閉成等の制御を
実行する。
【0086】リモコン専用受光回路84は、MPU90
によりスイッチ素子80を高インピーダンス状態かつ第
1のスイッチ72を低インピーダンス状態に切り換える
制御信号C1,C2がそれぞれスイッチ素子80および
SPD素子70に伝えられた状態において、リモートコ
ントロール機器からの光をSPD素子70で受光して得
られた信号電極72からの光電流に基づいてリモートコ
ントロール機器からの光を受光した旨を表す信号を生成
し、MPU90に出力する。MPU90は、この信号を
受けて、撮影のための一連のシーケンスを実行する。
【0087】この図7に示す受光部を備えたカメラの場
合、1つのSPD素子70で、リモートコントロール機
器から発せられた光と、被写体で反射した測距用の光
と、被写体で反射した閃光との三者の受光を担ってお
り、従って、前述の実施形態と同様、従来の、各装置毎
に受光素子を備えたカメラと比較し、受光素子の数が少
なくて済み、コストの低減化が図られている。
【0088】尚、上述の各実施形態のカメラでは、オー
トフォーカス装置とオートストロボ装置とリモートコン
トロール装置との3つの組合せで説明したが、本発明の
カメラは、これら3つの組合せに限られるものではな
く、それぞれAF専用受光回路,AS専用受光回路を備
えたオートフォーカス装置とオートストロボ装置との2
つのみの組み合わせや、それぞれAF専用受光回路,リ
モコン専用受光回路を備えたオートフォーカス装置とリ
モートコントロール制御装置との2つのみの組み合わせ
でもよく、あるいは、オートストロボ装置やリモートコ
ントロール装置と組み合わせるか否かは無関係に、測距
の精度を高めるために測距方式の異なる2つのAF専用
受光回路を備えたオートフォーカス装置を備えたカメラ
であってもよい。
【0089】また、本発明は、ロール状の写真フイルム
上に写真撮影を行なう通常のカメラに限られるものでは
なく、フイルムをカメラ外部に送り出すとともに現像す
るインスタントカメラ、あるいはCCD受光素子アレイ
上に被写体の像を結像させて画像を信号として取り込む
電子スチールカメラのいずれにも本発明を適用すること
ができる。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
測距の精度を高めることができ、あるいは回路規模が小
さくコストが低減されたカメラを実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のカメラを前面斜め上から
見た外観斜視図である。
【図2】図1のカメラを背面斜め上から見た外観斜視図
である。
【図3】図1に示すカメラのオートフォーカス装置の光
学系の部分の構成を示す模式図である。
【図4】図1に示すカメラの受光部の回路図である。
【図5】図4に示すSPD素子の模式図である。
【図6】図5に示すSPD素子を構成するスイッチの一
例を示す回路図である。
【図7】もう1つの実施形態のカメラの受光部の回路図
である。
【図8】図7に示すSPD素子およびそれに隣接するス
イッチ素子の模式図である。
【図9】従来のカメラの、各装置内に備えられた受光素
子とその回路を示す図である。
【符号の説明】
10 カメラ 11 ズーム鏡胴 11a 光学ズームレンズ 12 AF投光窓 13 AF受光窓 14 ズームファインダ窓 15 AE受光窓 18 シャッタボタン 21 ストロボオンオフスイッチ 22 ファインダ接眼窓 23 ズーム操作レバー 30 SPD素子 31 受光面 31a,31b 受光面の分割領域 32,33 信号電極 34 第1のスイッチ 34a CMOSインバータ 34b CMOSトランスファゲート 35 第2のスイッチ 41,42,81,82 AF専用受光回路 43,83 AS専用受光回路 44,84 リモコン専用受光回路 50,90 MPU 70 SPD素子 71 受光面 71a,71b 受光面の分割領域 72,73 信号電極 74 第1のスイッチ 80 スイッチ素子 200 発光部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 7/08 G03B 15/03 J 7/099 X 7/28 15/05 15/03 17/38 B G02B 7/11 B 15/05 N 17/38 G03B 3/00 A

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 距離測定用の光を放つ投光部と、 前記投光部から放たれた光の進行方向に対し交わる方向
    に該投光部から所定距離離れた受光窓を有し、前記投光
    部から放たれ距離測定対象物で反射して戻ってきた光を
    前記受光窓から受け入れて受光することにより該距離測
    定対象物までの距離を求める受光部とを備えた距離測定
    装置において、 前記受光部が、 光の照射を受けて光電流を発生する受光面、前記受光面
    を複数の分割領域に分けたときの各分割領域に対応して
    備えられ対応する分割領域に接続された、前記受光面へ
    の光の照射により発生した光電流を出力する信号電極、
    および、前記分割領域どうしの境界に対応して設けら
    れ、制御信号に応じて、前記受光面で発生した光電流
    の、対応する境界を横切る流れを許容する第1の状態
    と、該境界を横切る流れを阻止する第2の状態とに切り
    換わる第1のスイッチを備えた半導体受光素子と、 前記第1のスイッチが前記第2の状態に切り換えられた
    状態において、前記信号電極から出力された複数の光電
    流に基づいて前記距離測定対象物までの距離を求める第
    1の距離演算部と、 前記第1のスイッチが前記第1の状態に切り換えられた
    状態において、前記信号電極のうちの1つの信号電極で
    ある第1の信号電極から出力された光電流に基づいて前
    記距離測定対象物までの距離を求める第2の距離演算部
    とを備えたことを特徴とする距離測定装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体受光素子は、前記第1の信号
    電極を除く他の信号電極に対応して設けられ、制御信号
    に応じて、前記受光面で発生した光電流の、対応する信
    号電極への流入を許容する第1の状態と、該流入を阻止
    する第2の状態とに切り換わる第2のスイッチを備え、 前記第1の距離演算部は、前記第1のスイッチが前記第
    2の状態に切り換えられるとともに前記第2のスイッチ
    が前記第1の状態に切り換えられた状態において、前記
    信号電極から出力された複数の光電流に基づいて前記距
    離測定対象物までの距離を求めるものであり、 前記第2の距離演算部は、前記第1のスイッチが前記第
    1の状態に切り換えられるとともに前記第2のスイッチ
    が前記第2の状態に切り換えられた状態において、前記
    第1の信号電極から出力された光電流に基づいて前記距
    離測定対象物までの距離を求めるものであることを特徴
    とする請求項1記載の距離測定装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体受光素子の、前記信号電極の
    うちの前記第1の信号電極を除く他の信号電極に対応し
    て配備されて対応する信号電極に接続され、制御信号に
    応じて、前記受光面で発生した光電流の、対応する信号
    電極からの流出を許容する第1の状態と、該流出を阻止
    する第2の状態とに切り換わるスイッチ素子を備え、 前記第1の距離演算部は、前記第1のスイッチが前記第
    2の状態に切り換えられるとともに前記スイッチ素子が
    前記第1の状態に切り換えられた状態において、前記信
    号電極から出力された複数の光電流に基づいて前記距離
    測定対象物までの距離を求めるものであり、 前記第2の距離演算部は、前記第1のスイッチが前記第
    1の状態に切り換えられるとともに前記スイッチ素子が
    前記第2の状態に切り換えられた状態において 、前記第1の信号電極から出力された光電流に基づいて
    前記距離測定対象物までの距離を求めるものであること
    を特徴とする請求項1記載の距離測定装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の状態が低インピーダンス状態
    であり、前記第2の状態が高インピーダンス状態である
    ことを特徴とする請求項1記載の距離測定装置。
  5. 【請求項5】 カメラ前面に配置された投光窓を有し該
    投光窓からカメラ前方に向けて測距用の光を放つ投光
    部、および、カメラ前面の、前記投光窓から所定距離離
    れた位置に配置された受光窓を有し前記投光窓からカメ
    ラ前方に放たれ被写体で反射して戻ってきた光を前記受
    光窓から受け入れて受光することにより被写体までの距
    離を求める受光部を備えた距離測定装置を搭載したカメ
    ラにおいて、 前記受光部が、 光の照射を受けて光電流を発生する受光面、前記受光面
    を複数の分割領域に分けたときの各分割領域に対応して
    備えられ対応する分割領域に接続された、前記受光面へ
    の光の照射により発生した光電流を出力する信号電極、
    および、前記分割領域どうしの境界に対応して設けら
    れ、制御信号に応じて、前記受光面で発生した光電流
    の、対応する境界を横切る流れを許容する第1の状態
    と、該境界を横切る流れを阻止する第2の状態とに切り
    換わる第1のスイッチを備えた半導体受光素子と、 前記第1のスイッチを切り換えるための制御信号を生成
    して前記半導体受光素子に伝達する制御部と、 前記制御部により前記第1のスイッチを前記第2の状態
    に切り換える制御信号が前記半導体受光素子に伝えられ
    た状態において、前記信号電極から出力された複数の光
    電流に基づいて前記距離測定対象物までの距離を求める
    第1の距離演算部と、 前記制御部により前記第1のスイッチを前記第1の状態
    に切り換える制御信号が前記半導体受光素子に伝えられ
    た状態において、前記信号電極のうちの1つの信号電極
    である第1の信号電極から出力された光電流に基づいて
    前記距離測定対象物までの距離を求める第2の距離演算
    部とを備えたことを特徴とするカメラ。
  6. 【請求項6】 撮影時に被写体に向けて閃光を発し被写
    体からの反射光を受光して所定の反射光量に達したタイ
    ミングで閃光発光を停止する閃光発光装置と、 カメラ前面に配置された投光窓を有し該投光窓からカメ
    ラ前方に向けて測距用の光を放つ投光部、および、カメ
    ラ前面の、前記投光窓から所定距離離れた位置に配置さ
    れた受光窓を有し前記投光窓からカメラ前方に放たれ被
    写体で反射して戻ってきた光を前記受光窓から受け入れ
    て受光することにより被写体までの距離を求める受光部
    を備えた距離測定装置とを搭載したカメラにおいて、 光の照射を受けて光電流を発生する受光面、前記受光面
    を複数の分割領域に分けたときの各分割領域に対応して
    備えられ対応する分割領域に接続された、前記受光面へ
    の光の照射により発生した光電流を出力する信号電極、
    および、前記分割領域どうしの境界に対応して設けら
    れ、制御信号に応じて、前記受光面で発生した光電流
    の、対応する境界を横切る流れを許容する第1の状態
    と、該境界を横切る流れを阻止する第2の状態とに切り
    換わる第1のスイッチを備え、前記閃光発光装置と前記
    距離測定装置とで兼用され、被写体で反射し前記受光窓
    から入射した閃光と、被写体で反射し前記受光窓から入
    射した測距用の光との双方の受光を担う半導体受光素子
    と、 前記第1のスイッチを前記第1の状態と前記第2の状態
    とに切り換えるための制御信号を生成して前記半導体受
    光素子に伝える制御部とを備えたことを特徴とするカメ
    ラ。
  7. 【請求項7】 カメラに向けた光の発光により該カメラ
    を制御するリモートコントロール機器からの光を受け
    て、光の受光に応じた動作の実行を指示するリモートコ
    ントロール装置と、 カメラ前面に配置された投光窓を有し該投光窓からカメ
    ラ前方に向けて測距用の光を放つ投光部、および、カメ
    ラ前面の、前記投光窓から所定距離離れた位置に配置さ
    れた受光窓を有し前記投光窓からカメラ前方に放たれ被
    写体で反射して戻ってきた光を前記受光窓から受け入れ
    て受光することにより被写体までの距離を求める受光部
    を備えた距離測定装置とを搭載したカメラにおいて、 光の照射を受けて光電流を発生する受光面、前記受光面
    を複数の分割領域に分けたときの各分割領域に対応して
    備えられ対応する分割領域に接続された、前記受光面へ
    の光の照射により発生した光電流を出力する信号電極、
    および、前記分割領域どうしの境界に対応して設けら
    れ、制御信号に応じて、前記受光面で発生した光電流
    の、対応する境界を横切る流れを許容する第1の状態
    と、該境界を横切る流れを阻止する第2の状態とに切り
    換わる第1のスイッチを備え、前記リモートコントロー
    ル装置と前記距離測定装置とで兼用され、前記リモート
    コントロール機器から発せられ前記受光窓から入射した
    光と、被写体で反射し前記受光窓から入射した測距用の
    光との双方の受光を担う半導体受光素子と、 前記第1のスイッチを第1の状態と第2の状態とに切り
    換えるための制御信号を生成して前記半導体受光素子に
    伝える制御部とを備えたことを特徴とするカメラ。
  8. 【請求項8】 カメラに向けた光の発光により該カメラ
    を制御するリモートコントロール機器からの光を受け
    て、光の受光に応じた動作の実行を指示するリモートコ
    ントロール装置と、 撮影時に被写体に向けて閃光を発し被写体からの反射光
    を受光して所定の反射光量に達したタイミングで閃光発
    光を停止する閃光発光装置と、 カメラ前面に配置された投光窓を有し該投光窓からカメ
    ラ前方に向けて測距用の光を放つ投光部、および、カメ
    ラ前面の、前記投光窓から所定距離離れた位置に配置さ
    れた受光窓を有し前記投光窓からカメラ前方に放たれ被
    写体で反射して戻ってきた光を前記受光窓から受け入れ
    て受光することにより被写体までの距離を求める受光部
    を備えた距離測定装置とを搭載したカメラにおいて、 光の照射を受けて光電流を発生する受光面、前記受光面
    を複数の分割領域に分けたときの各分割領域に対応して
    備えられ対応する分割領域に接続された、前記受光面へ
    の光の照射により発生した光電流を出力する信号電極、
    および、前記分割領域どうしの境界に対応して設けら
    れ、制御信号に応じて、前記受光面で発生した光電流
    の、対応する境界を横切る流れを許容する第1の状態
    と、該境界を横切る流れを阻止する第2の状態とに切り
    換わる第1のスイッチを備え、前記リモートコントロー
    ル装置と前記閃光発光装置と前記距離測定装置とで兼用
    され、前記リモートコントロール機器から発せられ前記
    受光窓から入射した光と、被写体で反射し前記受光窓か
    ら入射した閃光と、被写体で反射し前記受光窓から入射
    した測距用の光との三者の受光を担う半導体受光素子
    と、 前記第1のスイッチを前記第1の状態と前記第2の状態
    とに切り換えるための制御信号を生成して前記半導体受
    光素子に伝える制御部とを備えたことを特徴とするカメ
    ラ。
  9. 【請求項9】 前記半導体受光素子は、前記信号電極の
    うちの1つの信号電極である第1の信号電極を除く他の
    信号電極に対応して設けられ、制御信号に応じて、前記
    受光面で発生した光電流の、対応する信号電極への流入
    を許容する第1の状態と、該流入を阻止する第2の状態
    とに切り換わる第2のスイッチを備え、 前記制御部は、前記第1のスイッチおよび前記第2のス
    イッチのうちの一方が前記第1の状態のときに他方が前
    記第2の状態となるように該第1のスイッチおよび該第
    2のスイッチの各状態を切り換えるための制御信号を生
    成して前記半導体受光素子に伝えるものであることを特
    徴とする請求項5から8のうちいずれか1項記載のカメ
    ラ。
  10. 【請求項10】 前記半導体受光素子の、前記信号電極
    のうちの前記第1の信号電極を除く他の信号電極に対応
    して配備されて対応する信号電極に接続され、制御信号
    に応じて、前記受光面で発生した光電流の、対応する信
    号電極からの流出を許容する第1の状態と、該流出を阻
    止する第2の状態とに切り換わるスイッチ素子を備え、 前記制御部は、前記第1のスイッチおよび前記スイッチ
    素子のうちの一方が前記第1の状態のときに他方が前記
    第2の状態となるように該第1のスイッチおよび該スイ
    ッチ素子の各状態を切り換えるための制御信号を生成し
    て前記半導体受光素子および前記スイッチ素子に伝える
    ものであることを特徴とする請求項5から8のうちいず
    れか1項記載のカメラ。
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