JP3297497B2 - 測距装置 - Google Patents

測距装置

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JP3297497B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は測距装置に関し、特に
主要被写体を正しく判定して正しい露出が可能な測距装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カメラ画面の中央部分を測距
できるようにしたカメラが製品化されており、同様に画
面内中心部分の測光結果を基に露出を決定する技術も知
られている。
【0003】一般の写真のネガを分析すると、大部分の
写真に於いて画面中央に主要被写体が存在している。し
たがって、上記方法でも。ほぼ8割はきれいな写真を撮
ることができることがわかる。
【0004】一方、このような画面中央重視では、画面
中央に被写体が存在しない場面では失敗写真となること
も多いものであった。そこで、画面内の3ポイント程度
の部分を測距・測光できる提案もなされており、製品も
出回っている。しかし、3ポイント程度ではまだ十分な
ものではなく、図16(a)及び(b)のように、更に
多くのポイントを測距(AF)、測光(AE)すること
のできる提案もなされている。
【0005】図16(a)は、特開平1−109329
号公報に開示されたカメラの構成を示したものである。
測距用のこのカメラは、赤外発光ダイオード(IRE
D)1と、露出決定測光用のフォトダイオード(PD)
2と、測距用の光位置検出素子(PSD)3が移動部材
4上に固定されている。そして、各々専用のレンズ5、
6、7に対して上記移動部材4をX方向に相対的に移動
させ、測距、測光の目標角度θを変化させることができ
るようにしている。
【0006】また、図16(b)は、特開昭61−24
6711号公報に開示された装置の構成を示したもので
ある。同図に示されるように、画面内横方向に広がった
測距用光を、IRED1とマスク8及びシンドリカルレ
ンズ9によって投射し、レンズ6及び7を介して、マト
リクス状に分割され画面内の各ポイントを観察すること
のできる測光用受光素子列10及び測距用受光素子列1
1を用いて、被写体を照射する上記測距用光の位置や被
写体の輝度分布を測定する構成にしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図16
(a)及び(b)に開示された構成では、共に測距用に
専用のレンズ6を設けているため、測距する部分と測光
する部分ではパララックスを生じるという課題を有して
いる。
【0008】加えて、図16(a)に示されるもので
は、3つの素子を同時に移動させるので、装置の大型化
を免れることができない。特に、IRED1とPSD3
の間隔は30mm以上の基線長を必要とするので、大型
となって高速でスキャン測距するのが難しいものとな
る。
【0009】一方、図16(b)に示されるものでは、
マトリクス状の受光素子を利用していることから、大量
の素子の出力データを処理する処理回路部が大型となる
という課題を有していた。
【0010】すなわち、画面内の多くのポイントを測
距、測光しようとすると、装置が大型化し、複雑化し、
コストが上昇すると共に、測距、測光のタイムラグも長
くなるという課題を有していた。
【0011】この発明は上記課題に鑑みてなされたもの
で、単純な構成で且つ低コストで画面内の多くの領域を
測距、測光することの可能な測距装置を提供することを
第1の目的とする。更に、主要被写体を正しく判定でき
る測距装置を提供することを第2の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明は、被
写体に向け、光学系を介して光束を投光する投光素子
と、この投光素子の近傍に上記投光素子と一体に設け
られ、上記光学系を介して受光した被写体光を光電変換
して測光信号を出力する測光素子と、上記測光信号を入
力して、上記被写体の輝度を求める輝度演算手段と、
記光束の上記被写体からの反射光を受光し、測距信号
出力する測距素子と、上記測距信号を入力して、上記被
写体距離を演算する距離演算手段と、上記投光素子と一
体の測光素子を実質的に走査する走査手段と、を具備
し、上記輝度演算手段は、上記投光素子の投光タイミン
グに対して上記投光素子と上記測光素子間の距離、及び
上記走査手段の走査速度に基く所定のタイミングをずら
して上記測光信号を入力するようにしたことを特徴とす
る。更にこの発明は、測距用光束を投光する投光素子を
含み、上記測距用光束を画面内の複数の被写体に対して
投射する投光手段と、上記測距用光束の上記複数の被写
体からの反射光を受光する測距素子を含み、該測距素子
の出力信号に基いて上記複数の被写体に関する測距情報
を出力する測距手段と、上記測距素子とは異なる位置に
配置された測光素子を含み、該測光素子の出力信号に基
いて画面内の複数の被写体に関する測光情報を出力する
測光手段と、を具備し、上記複数の測距出力、及び上記
測距素子と上記測光素子のパララックスを考慮して得ら
れた複数の測光出力とを用いて、ピント合わせを行う主
要被写体位置を判定するようにしたことを特徴とする。
【0013】
【作用】この発明の測距装置にあっては、投光素子の近
傍に測光素子が一体に設けられている。そして、上記
投光素子から被写体に向けて、光学系を介して光束が投
光される。測光素子では、上記光学系を介して受光され
た被写体光が光電変換されて測光信号が出力される。
度演算手段では、上記測光信号が入力されて、上記被写
体の輝度が求められる。また、測距素子で上記光束の上
記被写体からの反射光が受光されて測距信号が出力され
る。そして、上記測距信号が入力されて、上記被写体距
離が距離演算手段で演算される。また、上記投光素子と
一体の測光素子は、走査手段によって実質的に走査され
る。更に、上記輝度演算手段は、上記投光素子の投光タ
イミングに対して上記投光素子と上記測光素子間の距
離、及び上記走査手段の走査速度に基く所定のタイミン
グをずらして上記測光信号を入力する。更に、この発明
の測距装置にあっては、上記測距用光束を画面内の複数
の被写体に対して投射する投光手段に、測距用光束を投
するための投光素子が含まれる。また、上記測距用光
束の上記複数の被写体からの反射光を受光する測距素子
が、該測距素子の出力信号に基いて上記複数の被写体に
関する測距情報を出力する測距手段に含まれる。更に、
上記測距素子とは異なる位置に測光素子が配置されて、
該測光素子の出力信号に基いて画面内の複数の被写体に
関する測光情報が測光手段から出力される。そして、
複数の測距出力、及び上記測距素子と上記測光素子の
パララックスを考慮して得られた複数の測光出力とが用
いられて、ピント合わせを行う主要被写体位置が判定さ
れる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例を説
明する。図1は、この発明の測距装置の第1の実施例と
しての概念を示すブロック図である。同図に於いて、測
距用投光素子(IRED)12と測光用素子(PD)1
3が、移動部材14上に距離Pをおいて隣接して固定さ
れている。また、上記IRED12の前方には、レンズ
15が配置されている。更に、CPU16は、スキャン
機構17を介して移動部材14を所定のxs 方向移動す
る。
【0015】上記レンズ15と基線長Sだけ離れた位置
には、受光レンズ18が配置されており、その後方に光
位置検出素子(PSD)19が位置されている。このP
SD19の出力は、AFIC20を介してCPU16に
送られる。そして、このCPU16は、ピント合わせ部
21を介して撮影レンズ22のピント合わせを行うと共
に、シャッタ制御回路23を介してシャッタ羽根24の
制御を行う。尚、25は、測距、測光開始用のスイッチ
である。
【0016】このような構成の測距装置に於いて、IR
ED12は、レンズ15を介して測距用光を図示されな
い被写体に対して投光する。また、PD13は、測距用
光投射とは異なるタイミングで使用する。尚、上記移動
部材14は、CPU16の指示によってスキャン機構1
7を介して所定方向xs 方向移動するもので、これによ
ってIRED12及びPD13がスキャンできるように
なっている。
【0017】図示xs 方向のスキャンによって、素子と
レンズの相対関係を変更すると、測距用光投射方向と、
測光目標の方向が、図2に示されるような関係で変化す
る。図2は、投光素子12とレンズ15の相対関係の変
化によって方向が変化することを示す図である。同図に
於いて、レンズ焦点距離をfT とし、スキャン変位量を
s とすると、投光角度θは、 θ=arctan(xs /fT ) …(1) の関係で変化する。
【0018】図1に戻り、図示されない被写体に当たっ
て反射してくる測距用光は、受光レンズ18によって集
光され、光位置検出素子(PSD)19上に導かれる。
このPSD19上の測距用光の位置は、三角測距の原理
により、被写体距離によって変化する。PSD19は、
この光点位置を検出して2つの電流信号に変換する素子
である。
【0019】AFIC20は、PSD19の2つの出力
を入力し、上記光点位置に依存する電気信号に演算、変
換する集積回路である。このAFIC20の出力から、
CPU16はピント合わせ距離を決定し、ピント合わせ
部21を介して撮影レンズ22のピント合わせを行う。
【0020】また、CPU16は、PD13の出力から
露出制御演算を行い、シャッタ制御回路23を介して、
シャッタ羽根24の制御を行う。更に、スイッチ25
は、測距、測光開始用のもので、撮影者がこのスイッチ
を操作することにより、CPU16が移動部材14をス
キャンしながら測距、測光を行い、順次画面内複数のポ
イントの距離、輝度を測定する。
【0021】尚、図1に於いて、IRED12とPD1
3の配置は、スキャン方向に並べているが、これに限ら
れるものではない。図3(a)及び(b)は、この発明
の測距装置の第2の実施例で、図1に示したIRED1
2とPD13の具体的な構成を示したものである。IR
ED12のチップは、光信号をそれに対応する大きさの
電流に変換するPD13のチップと隣接して、各々共通
のフレーム26上に接続されている。また、各チップの
上面には、ワイヤー27、28によって、フレーム2
9、30が接続されている。したがって、IRED12
は電極26、29の間に電流を流すことにより発光し、
フレーム26、30の間にPD13の出力電流が流れ
る。
【0022】これらのフレーム、チップは透明なパッケ
ージ31に封入されている。このパッケージ31は、レ
ンズ部を有し、IRED12の光を効率良く集光投射
し、レンズに入射する光を効率良くPD13に導くよう
に構成されている。
【0023】このPD13はカメラの測光用であり、赤
外域の感度は不要なので、シリコンを用いる、チップ
プロセス上、キャリア発生部の厚みを薄くして、赤外光
は光電変換されないようにする。
【0024】また、IRED12は、一般にGaAs等
の材料が使用されるが、PD13も同様にモノリシック
でGaAsを用いることにより、上記赤外光カットの効
果を期待することができる。光電変換部の厚みを考慮し
なければ、一般にフォトダイオードの長波長の遮断波
長λc は、半導体材料のバンドギャップEgで決定され
る。
【0025】
【数1】 シリコンではEg=1.12eVなので、1.1μmま
で感度があるが、GaAsではEg=1.35eVで
0.92μmで赤外側の感度が落ちて、露出制御用とし
て有利な方向となる。更に、GaPではEg=2.24
eVでλc =0.56μmであるから、GaAsとGa
Pの混晶を使用することにより、人間の視感度曲線に近
い測光素子を作ることができる。
【0026】図3(b)に示されるように、IRED1
2の発光中心とパッケージ31のレンズ部の光軸を合わ
せることにより、パッケージ31の収差の影響なく、き
れいなスポットで測距用光を投射することができる。
【0027】一方、PD13は、測距の投光に比べてパ
ッケージ31のレンズ部の収差の影響を実用上受けにく
いので、IRED12よりもレンズ部の周辺に配置して
もよい。
【0028】図4は、図3のように構成された投受光素
子を用いた場合の回路構成を示したものである。同図に
於いて、IRED12は、アノード端子26を電池35
のプラス(+)側に接続し、カソード側端子29をドラ
イブ用トランジスタ34のコレクタに接続している。そ
して、CPU16が、抵抗32、33を介してエミッタ
接地のトランジスタ34のベースを制御することによ
り、投光が行われる。尚、33はシャント抵抗である。
【0029】一方、PD13は、電池35のプラス
(+)側にカソードを接続し、アノード側端子30の出
力を測光回路37に入力する。そして、この測光回路3
7で出力光電流を電圧に変換増幅し、CPU16に入力
する。IRED発光によって、電池電圧が変動するた
め、フィルタ回路36によってCPU16、測光回路3
7の電源を安定化させ、誤動作のないようにする。
【0030】図5は、図1の測距装置の測距原理を示し
たものである。投受光レンズ15、18の主点間距離
(基線長)Sは固定であり、受光レンズ18とPSD1
9の間隔をfJ とすると、三角測距の原理でIRED1
2から投射された反射信号光位置xは、 x=S・f/L …(3) の関係となる。
【0031】また、PSD19の端面から、光位置xの
原点までの距離をa、PSD19の長さをtとすると、
PSD19の2つの電流出力i1 、i2 は、 i1 /(i1 +i2 )=(x+a)/t …(4) の関係となる。したがって、i1 、i2 を(4)式に従
って演算すると、xが求められるが、この演算を行うの
がAFIC20である。CPU16は、(3)式に従っ
て、被写体距離Lを演算する。
【0032】図5の測距原理は、各部品が基線長Sの方
向に変動しなければ成立するので、図1では基線長は変
化しないように、基線長方向と垂直な方向xs にIRE
D12を移動させて、測距ポイントを変更する。
【0033】この時、IRED12と、PD13は、x
s と同方向に配置されているので、等速vで移動部材1
4を移動させると、時間Tと変位量xs の関係は、図6
に示されるようになる。
【0034】位置xs は、図2に示されたように、測
距、測光の方向θと対応するので、同一の方向を測距、
測光しようとすると、測距後、IRED12とPD13
の間隔Pとスキャン速度vの関係からP/vのタイミン
グだけずらした時点で測光を行えばよい。
【0035】このようにして、同実施例では、測距、測
光を同一のレンズを用い、スキャン方向と同じ方向に素
子を並べ、所定のタイミングをずらして、情報入力する
ことにより、パララックスがなく、同一被写体の距離情
報、輝度情報を入力することができる。
【0036】また、図3に示されたように、測距、測光
の素子を小さくコンパクトにまとめたことにより、可動
部を小型化することができ、高速の測距、測光が可能と
なる。
【0037】次に、図7のフローチャートを参照して、
測距、測光装置の動作を説明する。先ず、ステップS1
にて、図1のスイッチ25によって、撮影シーケンスの
開始を検出する。このレリーズが入力されるとステップ
S2へと進み、スキャン機構17により移動部材14を
初期位置に移動させ、CPU16がこれを初期位置と
し、xs =0とする。
【0038】次いで、ステップS3にて、IRED12
を発光させ、その時にPSD19に入射する信号光の位
置(図5に於けるx)から、PSD19とAFIC20
によって上記(4)式に従った演算がなされる。更に、
CPU16により、上記(3)式に従って被写体距離L
が求められる。この時の距離LをL(xs )とする。そ
して、測距後、IRED12の光が十分消失してから、
ステップS4に於いて、PD13によって測光が行われ
る。上述したように、同一のタイミングではIRED1
2、PS13は異なる位置に存在し、異なった被写体に
対応しているので、この時の測光値Bvは上記xs にピ
ッチPだけ離して、Bv(xs +P)としてCPU16
に入力される。
【0039】ステップS5では、上記xs に対し所定の
スキャン量Δxs を加える。そして、ステップS6に於
いて、その和がMAX値xs1より小さい時には、ステッ
プS7へ分岐し、その和に向かってスキャン機構17に
よって移動部材14がスキャンされる。その後、再びス
テップS3、S4で測距、測光が行われるので、このル
ープによって、ポイントxs =0からxs =xs1の各ポ
イントの測距動作、xs =Pからxs =xs1+Pの各ポ
イントの測光動作が繰返される。
【0040】一方、上記ステップS6でxs =xs1でな
い場合は、ステップS8に進んで、このようにして得ら
れた各ポイントの測距値、L(0)〜L(xs1)からピ
ント合わせ距離L(M)を決定する。このLは、0〜x
s1の何れかの数値である。
【0041】次いで、ステップS9で、上記L(M)に
ピント合わせを行う。これは、CPU16がピント合わ
せ部21を介して撮影レンズ22を制御するステップで
ある。そして、ステップS10では、主要被写体の存在
したxs のポイントMの測光値Bv(M)によって、シ
ャッタ制御回路23を介して露出動作が行われる。
【0042】このような装置によって、測距、測光され
る部分をファインダ内に図示すると、図8(a)のよう
になる。ファインダ30内の白丸印40は測距ポイント
であり、四角印41は測光のポイントとなる。1つ1つ
の印40の間隔がΔxs 、端部の印40から、もう一方
の端部の印40までの間隔がxs1である。
【0043】このような測距、測光を行えば、図8
(b)に示されるような構図に於いても、正しいピント
合わせ、露出制御が可能となる。次に、図9を用いて、
この発明に於けるピント合わせ距離決定の方法を説明す
る。
【0044】図9(a)はカメラ42で被写体である人
物38aを撮影する時の様子を示した図である。このカ
メラ42には、撮影レンズ22ファインダ対物レンズ3
9a、レリーズ釦25、測距、測光用レンズ15、AF
受光レンズ18が図のように配置されている。
【0045】したがって、上述したスキャン機構17に
よって、測距用光は、図示の如くθの角度で変化する。
この測距用光の動きをファインダ画面内で見ると、図9
(b)に示されるようになる。
【0046】カメラ42から測距用光が投光される時の
角度と、IREDのスキャン位置xs の関係は、図2に
示されたように、上記(1)式の関係となる。図9
(a)に示されたように、距離Lの位置に肩幅Wの人物
38aが画面内に存在すると、θx の区間だけ測距結果
はLx となる。
【0047】このθx 、W、Lx の関係は、 W/Lx =tanθx …(5) となる。上記(1)式を加味すると、被写体距離Lx
出力するIREDのスキャン区間xsxは、 W/Lx =xsx/fT …(6) となる。
【0048】人間の肩幅がほぼ一定(40cm〜50c
m)とすると、図9(b)のようにして得られたLx
sxの関係が、(7)式として成立する時、カメラはそ
こに人物が存在すると判定できる。
【0049】
【数2】
【0050】このようにして主要被写体が判定される
と、図6のステップS8に於いて、選択されるL(M)
は、図9(b)のxs =Mの部分の距離Lx を採用すれ
ばよいことがわかる。
【0051】図8(b)に示されるように2人の人物が
存在する場合は、その近い方、またはW=45cmに近
い方にピントを合わせればよい。そして、ピント合わせ
に使用された測距データの得られたスキャン位置と同じ
ポイントに測光素子が到達したときの測光データを用い
て露出制御すればよい。
【0052】以上のように、図7のフローチャートを用
いた第2の実施例では、ピント合わせのデータを基にし
て主要被写体を決定し、露出制御をしていたが、次に、
測光情報をも加味して主要被写体を決定する第3の実施
例について説明する。
【0053】例えば、図10(a)に示されるようなシ
ーンでは、スキャン位置xs と距離Lの関係は、図10
(b)に示されるようになる。このとき、人物38aの
幅と照明器具38bの幅が、共に40cm〜50cmの
間にあると、図7のフローチャートでは、より手前にあ
る照明器具38bの蛍光灯にピントを合わせてしまうこ
とがあった。
【0054】しかしながら、この第3の実施例では、図
11のフローチャートに示されるように、図7のフロー
チャートのステップS8の代えて、ステップS11及び
S12を入れたので、蛍光灯を主要被写体と判定するこ
とはない。
【0055】以下、これらのステップS11及びS12
について説明する。尚、その他のステップについては、
図7のフローチャートのステップと同じであるので、同
一のステップ番号を付して説明は省略する。
【0056】つまり、ステップS6でxs =xs1でない
場合、ステップS11に進んで、xs 毎に得られた輝度
情報Bvの平均値BvAvを演算する。次いで、ステッ
プS12にて、幅40cm〜50cmの被写体のうち、
上記ステップS11で求められたBvAvに近い輝度の
被写体を主要被写体とする。その後、ステップS9に進
む。
【0057】したがって、BvAvよりもはるかに明る
い輝度を示す蛍光灯(38b)にピントが合うことはな
く、正しく人物(38a)の方にピントを合わせること
ができる。
【0058】図12は、この発明の第4の実施例を示す
構成図である。図1の構成とは異なり、IREDとPD
の入ったパッケージ31をスキャンさせるのではなく、
これらの素子に出入りする光をレンズ15で集光した
後、ミラー43で光路を変更するようになっている。
【0059】ミラー43は、電磁アクチュエータ44で
角度を変えるようになっているもので、この電磁アクチ
ュエータ44はアクチュエータドライバ45を介してC
PU16により制御される。上記ミラー43の角度は、
角度センサ46によって検出される。角度センサ46の
出力はCPU16に入力される。CPU16は、この結
果をモニタしながら上記アクチュエータドライバ45を
制御する。
【0060】上記パッケージ31内のIREDとPD
は、ドライバ47により駆動される。そして、IRED
及びPDの出力は、AEIC48を経てCPU16に供
給される。また、49はストロボ装置である。
【0061】尚、その他の部分の構成は、図1と同様で
あるので同一の参照番号付して、ここでは説明を省略
する。この第4の実施例では、パッケージ31を移動さ
せなくともよいので、パッケージ31とドライバ47、
AEIC48とを結ぶ電気的信号ラインを可動のものに
する必要がなく、設計上有利である。また、レンズ15
とパッケージ31の相対位置を変更する必要もないの
で、レンズ15の収差等の影響も小さくできるというメ
リットもある。
【0062】同実施例では、CPU16によってストロ
ボ装置49も、図13(a)に示されるように構成して
いる。つまり、IREDチップ12に隣接するPD13
aと共に、より広い範囲の輝度を検出可能なより広い面
積の第2のPD13bを追加した構成となっている。
【0063】このような2つの測光用素子(13a、1
3b)をNヶ所の位置で停止させて測光すると、図13
(b)のように、ファインダ39の中でPD13aによ
る測光部分は印41のように示され、またPD13bに
よる測光部分は印50のように示される。
【0064】従来のカメラでは、例えば図14に示され
るような逆光シーンで写真撮影を行うと、画面中央にい
ない人物にピントは合わず、逆光で露出も合わずに失敗
写真しか撮影できなかった。
【0065】しかしながら、同実施例による測距装置が
適用されたカメラでは、すでに述べたような人物の肩幅
による主要被写体検知により、正しいピント合わせ距離
L(M)を決定することができる。加えて、広い面積を
有するPD13bによって得られた各ポイントの測光結
果B2 (M)の総和により、画面50内の部分の測光が
でき、狭い面積のPD13aによってピント合わせをし
た部分41の測光値B1 を求めることができる。したが
って、このように、撮影シーンが逆光状態であることを
CPU16が正しく判定して、きれいな露出の写真を撮
ることもできる。
【0066】図15は、この第4の実施例の動作を説明
するフローチャートである。上述した図7のフローチャ
ートのステップS10に代えて、ステップS13〜S1
7を加味することにより、場合に応じてストロボ光を補
って逆光の被写体が悪く潰れてしまうことを防ぎ、人物
をきれいに写すことが可能となる。
【0067】以下、上記ステップS13〜S17につい
て説明する。尚、その他のステップについては、図7の
フローチャートのステップと同じであるので、同一のス
テップ番号を付して説明は省略する。
【0068】ステップS9にて、L(M)にピント合わ
せを行った後、ステップS13、S14にて、上記2つ
の測光結果B1 、B2 の比較のため、測光した面積をそ
ろえる。ここでPD13aと13bの面積比は、1:4
としており、測光ポイントはNヶ所としている。したが
って、ステップS13では、図14の41の部分の測光
値B1 (M)を、4×N倍してB10としている。また、
ステップS14ではPD13bによって得られた測光値
を加算してB20とし、従来のカメラの画面内平均測光と
同等の効果を持っている。
【0069】次に、ステップS15に於いて、上記ステ
ップS13及びS14で得られた結果を比較する。すな
わち、平均測光値B20より主要被写体の輝度B10が2段
以上暗い時、シーンは逆光であると判定してステップS
16へ分岐し、ストロボを制御して日中シンクロ撮影と
する。逆に、上記ステップS15にて輝度差が大きくな
い時は、ステップS17へ分岐して、通常の撮影とす
る。
【0070】このように構成したため、第4の実施例に
よれば、図14に示されたような、画面内中央に被写体
が存在せず、尚且つ逆光という従来のカメラの苦手とし
たシーンでも、きれいな写真撮影を楽しむことができ
る。
【0071】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、単純な
構成で且つ低コストで画面内の多くの領域を測距、測光
することの可能な測距装置を提供することができ、更に
主要被写体を正しく判定できる測距装置を提供すること
ができ、また、測距ポイントを測光するポイントのパラ
ラックスを対策し、スキャン部分をコンパクトにまとめ
ることにより軽量化し、高速化を達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の測距装置の第1の実施例としての概
念を示すブロック図である。
【図2】図1の投光素子12とレンズ15の相対関係の
変化によって方向が変化することを示す図である。
【図3】この発明の測距装置の第2の実施例で、図1に
示したIRED12とPD13の具体的な構成を示した
図である。
【図4】図3のように構成された投受光素子を用いた場
合の回路構成を示した図である。
【図5】図1の測距装置の測距原理を示した図である。
【図6】時間Tと変位量xs の関係を示した図である。
【図7】第2の実施例による測距、測光装置の動作を説
明するフローチャートである。
【図8】(a)はファインダ内の測距ポイント及び測光
ポイントの例を示した図、(b)は構図例を示した図で
ある。
【図9】(a)はカメラ42で被写体である人物38a
を撮影する時の様子を示した図、(b)は同図(a)の
測距用光の動きをファインダ画面内で見た場合の例を示
した図である。
【図10】この発明の第3の実施例で、(a)は構図例
を示した図、(b)はスキャン位置xs と距離Lの関係
を示した図である。
【図11】第3の実施例の動作を説明するフローチャー
トである。
【図12】この発明の第4の実施例を示す構成図であ
る。
【図13】(a)は第4の実施例によるストロボ装置4
9の構成例を示した図、(b)はファインダ内の測距ポ
イント及び測光ポイントの例を示した図である。
【図14】逆光シーンの構図例を示した図である。
【図15】第4の実施例の動作を説明するフローチャー
トである。
【図16】従来の測距装置の構成例を示した図である。
【符号の説明】
12…測距用投光素子(IRED)、13…測光用素子
(PD)、14…移動部材、15…レンズ、16…CP
U、17…スキャン機構、18…受光レンズ、19…光
位置検出素子(PSD)、20…AFIC、21…ピン
ト合わせ部、22…撮影レンズ、23…シャッタ制御回
路、24…シャッタ羽根、25…スイッチ、26、2
9、30…フレーム、27、28…ワイヤー、31…パ
ッケージ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 3/06 G02B 7/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体に向け、光学系を介して光束を投
    光する投光素子と、 この投光素子の近傍に上記投光素子と一体に設けら
    れ、上記光学系を介して受光した被写体光を光電変換
    て測光信号を出力する測光素子と、上記測光信号を入力して、上記被写体の輝度を求める輝
    度演算手段と、 上記光束の上記被写体からの反射光を受光し、測距信号
    を出力する測距素子と、 上記測距信号を入力して、上記被写体距離を演算する距
    離演算手段と、 上記投光素子と一体の測光素子を実質的に走査する走査
    手段と、 を具備し、 上記輝度演算手段は、上記投光素子の投光タイミングに
    対して上記投光素子と上記測光素子間の距離、及び上記
    走査手段の走査速度に基く所定のタイミングをずらして
    上記測光信号を入力するようにした ことを特徴とする測
    距装置。
  2. 【請求項2】 測距用光束を投光する投光素子を含み、
    上記測距用光束を画面内の複数の被写体に対して投射す
    る投光手段と、 上記測距用光束の上記複数の被写体からの反射光を受光
    する測距素子を含み、該測距素子の出力信号に基いて上
    記複数の被写体に関する測距情報を出力する測距手段
    と、 上記測距素子とは異なる位置に配置された測光素子を含
    み、該測光素子の出力信号に基いて画面内の複数の被写
    体に関する測光情報を出力する測光手段と、を具備し、 上記 複数の測距出力、及び上記測距素子と上記測光素子
    のパララックスを考慮して得られた複数の測光出力とを
    用いて、ピント合わせを行う主要被写体位置を判定する
    ようにしたことを特徴とする測距装置。
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