JP2004004449A - カメラの露出制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】カメラによる写真撮影において、主要被写体が逆光状態の撮影シーンにおいて、逆光とは判断されない場合が発生していた。
【解決手段】本発明は、測光により得られた撮影画面全体の平均輝度と、測距により選択された測距ポイントにおける主要被写体の輝度とを比較して撮影シーンが逆光状態であるか判断する逆光判断部7を備え、逆光状態の撮影シーンには露出時に補助光等の照明を伴う適切な露出制御を行うカメラの露出制御システムである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、測光により得られた撮影画面全体の平均輝度と、測距により選択された測距ポイントにおける主要被写体の輝度とを比較して撮影シーンが逆光状態であるか判断する逆光判断部7を備え、逆光状態の撮影シーンには露出時に補助光等の照明を伴う適切な露出制御を行うカメラの露出制御システムである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影する被写体の測光を行う際に、逆光状態にあるか否か判断して正しい露出制御を行うカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、カメラで撮影する際に、主要被写体の背後に太陽などの光源がある逆光の撮影シーンにおいては、主要被写体の影となる部分を撮影することになるため、主要被写体が黒く潰れてしまうという現象が発生する。これを防止するために、レフ板による反射光や照明光を用いて、主要被写体の影の部分を明るくしたり、撮影の際にストロボを発光させる、所謂、日中シンクロ撮影が行われている。
【0003】
この逆光判断に際して、撮影画面に対して主要被写体の占める領域が大きければ、容易に判断を行うことができるが、主要被写体の領域が小さい撮影シーンでは、輝度差が小さくなるため、逆光とは判断されない場合も発生する。これに対して、例えば、特許文献1においては、撮影画面の中央及び周辺の測光を行う測光手段に焦点検出手段(測距手段)を併用した露出制御方法が記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特許第2934712号公報、第2−4頁
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した特許文献1による発明は、測距手段となる測距用センサを用いて、主要被写体の逆光状態を検出しようとしているが、例えば、図3に示すような撮影シーンで、撮影画面34Tの領域においては、測距センサは、
領域33bのみを測距範囲とするため、主要被写体である人物27と背景の山とが同程度の輝度であった場合には、逆光であると判断することができずに、画面大部分を占める空によって露出値が影響されて、主要被写体が露出アンダーの写真となってしまう。
【0006】
そこで本発明は、撮影画面における主要被写体が存在する領域の輝度と撮影画面の平均輝度の比較により逆光判断を行い、撮影シーンの構図に影響されずに主要被写体を正しい露出で撮影できるカメラの露出制御システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、撮影画面内の所定位置に存在する被写体の像信号を検出するセンサアレイと、上記センサアレイの一部の複数のセンサ出力の平均値を検出する検出手段と、上記撮影画面内の平均的な明るさを示す平均測光値を検出する平均測光手段と、上記センサ出力の平均値と上記平均測光値とを比較して、上記被写体の状態を判別する被写体状態判別手段と、上記平均測光値と、上記被写体状態判別手段の判別結果とに基づいて、撮影時の露出制御を決定する決定手段とを備えるカメラの露出制御システムを提供する。
【0008】
また、撮影画面内の所定の位置に存在する被写体の像信号を検出するセンサアレイと、上記センサアレイの一部の複数のセンサ出力の平均値を検出する検出手段と、上記撮影画面内の平均的な明るさを示す平均測光値を検出する平均測光手段と、上記センサ出力の平均値と上記平均測光値とを比較して、上記被写体の状態を判別する被写体状態判別手段と、上記平均測光値と、上記被写体状態判別手段の判別結果とに基づいて、撮影時の露出制御を決定する決定手段と、上記被写体に向けてストロボ光の発光を行うストロボ発光手段と、上記ストロボ光が上記被写体まで届くか否かを判断する判断手段とを備え、上記決定手段は、上記判断手段の判断結果を加味して撮影時の露出制御を決定するカメラの露出制御システムを提供する。
【0009】
さらに、撮影画面内の所定位置に存在する被写体の像信号を検出するセンサアレイと、上記センサアレイの一部の複数のセンサ出力の平均値を検出する検出手段と、上記撮影画面内の平均的な可視光の明るさを示す平均測光値を検出する平均測光手段と、上記撮影画面内の平均的な赤外光の明るさを示す赤外測光値を検出する赤外測光手段と、上記センサ出力の平均値と上記平均測光値とを比較して、被写体の状態を判別する被写体状態判別手段と、上記平均測光値と赤外測光値とを比較して、上記被写体を含む被写界の状態を判別する被写界状態判別手段と、上記平均測光値と、上記被写体状態判別手段と上記被写界状態判別手段との判別結果とに基づいて、撮影時の露出制御を決定する決定手段とを備えるカメラを提供する。
【0010】
さらに、上記カメラは、上記被写体に向けてストロボ光の発光を行うストロボ発光手段と、上記ストロボ光が上記被写体まで届くか否かを判断する判断手段とを具備し、上記決定手段は、上記ストロボ光が上記被写体まで届くと上記判断手段が判断し、且つ上記被写体状態判別手段の判別結果が所定の状態の際に、上記ストロボ発光手段を発光させて露出制御を行うように撮影時の露出制御を決定し、また、上記ストロボ光が上記被写体まで届くと上記判断手段が判断し、且つ、上記被写界状態判別手段の判別結果が所定の状態の際に、上記ストロボ発光手段を発光させて露出制御を行うように撮影時の露出制御を決定する。
【0011】
また、上記被写体状態判別手段は、被写体が逆光状態にあるか否かを判別するものであり、上記所定の状態は、上記被写体が逆光状態である。上記被写界状態判別手段は、被写界の光源が人工光であるか否かを判別するものであり、上記所定の状態は、上記被写界の光源が人工光である。
【0012】
さらに、上記カメラは、上記カメラのモードを判別する判別手段を具備し、上記判別手段が、カメラが所定のモード例えば、所定のモードはストロボOFFモード、スポット測光モード、無限モードの内の少なくとも一つであると判断した場合には、上記被写体状態判別手段による判別を行わない。
【0013】
以上のような構成のカメラの露出制御システムは、測光により得られた撮影画面全体の平均輝度(平均測光値)と、測距により選択された測距ポイント(被写体が存在する所定位置)における主要被写体の輝度(センサ出力の平均値)とを比較して、撮影シーンにおいて主要被写体の輝度が小さい逆光状態であった場合にその輝度を高める適切な露出制御が行われる。
【0014】
さらに、被写界の光源が人工光であった場合には、その状態に適切な露出制御が行われる。また、カメラのモードがストロボOFFモード、スポット測光モード、無限モードうちの1つであった場合には、上記被写体状態判別手段による判別が行われない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1を参照して、本発明のカメラの露出制御システムによる逆光判断の基本的な考え方について説明する。
【0016】
この構成においては、撮影画面全体の可視光における輝度(測光値)を求める測光センサ(AEセンサ)1と、得られた測光値から画面全体の平均輝度を求める平均輝度算出部2と、撮影画面内の複数の測距ポイントに対して測距動作を行う測距センサ3と、測距動作により得られた測距データから被写体までの距離を求める測距演算部4と、それら複数の距離結果より例えば、最至近距離に存在するものを主要被写体とし、撮影画面内においてその存在位置を測距ポイント(以下、ポイントと称する)として選択する被写体選択部5と、その選択されたポイントに入射する光の量(輝度)を算出する輝度算出部6と、選択されたポイントの輝度と上記平均輝度とから被写体の状態を判別する被写体状態判別手段である逆光判断部7と、逆光時に補助光を発光するストロボ発光部8と、リモコンの受信及び撮影画像全体の赤外光の輝度を求める赤外測光センサ52と、上記赤外光の輝度と上記平均輝度を含む被写界の状態を判別する被写界状態判別手段である人工光判断部53と、後述するモード変更部55により設定されている現在の撮影モードを判別するモード判別部56と、ストロボ発光制御を含む撮影時の露出制御を決定する決定手段である制御部9とを備えている。
【0017】
尚、測光センサ1の受光面は、例えば、周辺測光部1aと中央測光部1bとに分離している。また、本実施例においては、被写体状態判別手段である逆光判断部7は被写体が逆光状態か否かを判別し、被写界状態判別手段である人工光判断部53は、被写界の光源が人工光か否かを判別する。
【0018】
さらに、分割された測光センサ部の各々の出力を比較することにより、逆光判断を行う測光逆光判断部10を具備している。この逆光状態の判断は、主要被写体が撮影シーンの中央に存在している場合には有効である。また、光源が自然光か人工光(例えば、白熱電球や蛍光灯の光)かの判断を行う人工光判断部53を備えており、赤外光センサ52と平均輝度算出部2の出力を比較し、被写体27が人工光下に存在した場合には、人工光による色かぶり(例えば、蛍光灯下のグリーンかぶり等)を防ぐように作用する。
【0019】
また、前述した平均輝度算出部2、測距演算部4、被写体選択部5、輝度算出部6、逆光判断部7、制御部9、測光逆光判断部10及び人工光判断部53は、実際にシステムとして構築した場合に、演算処理及び制御は、1つのマイクロコンピュータ(CPU)により実現される。尚、このCPU11は決定手段や被写界状態判別手段を含み、逆光判断部7は被写体状態判別手段を含んでいる。さらに、CPU11は、ストロボ光が被写体まで届くか否かを判断する判断手段も含んでいる。
【0020】
この露出制御システムにおいては、図示しないカメラのリレーズスイッチ等のオンにより露出動作が開始され、まず測光センサ1と赤外測光センサ52が測光を行い、得られた測光値から平均輝度算出部2により画面全体の可視光の平均輝度と赤外光の輝度が求められる。
次に測距センサ3が撮影画面内の複数のポイントに対して順次測距を行い、得られた測距データを用いて測距演算部4が各ポイントの被写体までの距離が求める。被写体選択部5は、各ポイントの被写体距離の中から例えば、最至近距離のものを主要被写体が存在するポイントとして判断し、ピント合せするべきポイントとして選択する。さらに輝度算出部6は、選択されたポイントの輝度をモニタして求める。
【0021】
次に逆光判断部7は、画面全体の平均輝度と選択されたポイントの輝度とを比較して、撮影シーンが逆光状態であるか否かを判断する。これは、画面全体の平均輝度が選択されたポイントの輝度よりも大きければ、主要被写体よりも周囲が明るい、即ち、逆光状態であるものと判断する。また、人工光判断部53は、画面全体の赤外輝度と平均輝度算出部2の可視光輝度を比較して人工光状態か否かを検出する。そして、逆光状態と人工光状態である撮影シーンを撮影する際には、撮影媒体(撮像素子又はフィルム等)のISO感度、絞り値及び被写体距離に応じて、ストロボ光が発光される。このように、選択されたポイント(主被写体位置)の明るさと画面全体の明るさによって逆光判断が行われ、また人工光による色かぶりが防止される適切な露出制御が可能となる。一方、平均輝度がポイントの輝度よりも小さければ、主要被写体は逆光状態ではないと判断されて、ストロボ光を伴わずに適宜、露出制御される。
【0022】
図2は、本発明の露出制御システムを適用した第1の実施形態として、カメラの電子回路システムの具体的な構成例を示す図である。本実施形態のカメラは、被写体像を光電変換素子により画像データに変換されて、種々の画像処理を行ない記録する、所謂デジタルカメラに適用した例である。
【0023】
このカメラは、カメラ全体を制御するワンチップマイコン等からなる演算制御部(CPU)11と、被写体27を測距するための測距部25と、この測距部25からの被写体像信号をA/D変換してデジタル像信号を出力するA/D変換部14と、AEレンズ15で集光した光を受光する分割型のセンサ16a,16bと、対数圧縮回路等からなり撮影画面内の明るさを測定するAE回路17と、被写体像を結像する撮影レンズ(ズームレンズ)18と、撮影レンズ18を駆動してピント合わせを行うレンズ駆動機構(LD)19と、撮影レンズ内の図示しない鏡枠を移動させて撮影画角を変更するズーム駆動機構24と、撮影レンズ18で結像された被写体像による画像データを生成する撮像素子(CCD)20と、撮像素子20により得られた画像データにγ変換や画像圧縮等の画像処理を施す画像処理部21と、画像処理された画像データを記録する記録部22と、撮影者の操作により演算制御部11における所定のシーケンスを開始させるスイッチ入力部23と、被写体27に補助照明光を投光するストロボ投光部26と、ストロボ投光部26の駆動制御を行うストロボ駆動部25と、赤外光リモコンの受信及び被写体27の赤外光成分を検出する赤外測光回路54と、撮影モード例えば、絞り優先モード、シャッタ速度優先モード、ストロボ強制発光モード、ストロボOFFモード、スポット測光モード及び無限モード等々のうちの所望するモードを選択設定するためのモード変更部55とを備えている。上記測距部25は、主として、基線長Bだけ離れて配置された2つの受光レンズ12a,12bと、これらにより結像された被写体像を受光して光電変換による被写体像信号を生成する一対のセンサアレイ13a,13bとで構成される。
【0024】
尚、このカメラの構成部位においては、本発明の要旨に係る部材についてのみ記載しており、その他通常のカメラが持つ構成部材は有しているものとして、ここでの説明は省略している。
上記CPU11は、基線長Bだけ離れて配置された2つの受光レンズ12a,12bで集光され、一対のセンサアレイ13a,13bによって光電変換され、さらにA/D変換された一対のデジタル像信号を比較することにより、像入力位置の相対位置差xを求める。
【0025】
これは、図2に示すような被写体距離Lと受光レンズの焦点距離f及び基線長Bによって、x=B・f/Lの関係で変化するため、xの検出によってピント合せ距離Lが算出できる。このセンサアレイは、水平方向に延長されているので、図3に示すような撮影シーンを狙った時には、領域33aをモニタする。この領域33aを、図4(a)のように7つのブロックに分割し、その各々のブロックの像信号を用いて前述した検出を行うことによって画面内7ポイントの測距ができる。得られた7つの測距結果のうち、例えば一番近い距離を示すものを主被写体距離とする。
【0026】
また、撮影レンズ18がズームレンズであった場合に、画角を望遠側に振ると、図3に示す撮影シーンのうち、画面内の撮影領域34Tのみを撮影することができる。この時、測距領域が領域33aのままであると、画面外のものまで測距してしまうため、望遠時には領域33bに狭めるようにして、図4(b)に示すように、それぞれが狭められた7つの領域で7点の多点AF(マルチAF)を行なう。また、AE回路17及びセンサアレイ16a,16bにより画面全体の可視光の明るさを測光し、その測光結果に基づき、CPU11により露出制御が行われる。これらのセンサアレイ16a、16bにおいては、撮影レンズのズーミングによる画角変化に合せて、望遠時は、センサアレイ16aの出力、すなわち図3に示す領域(望遠時)32が選択され、広角時はセンサアレイ16a、16bの出力の和、すなわち領域(広角時)31が選択されて測光が行われる。また、赤外測光センサ52及び赤外測光回路54により画面全体(測光範囲52R)の赤外光の測光を行う。
【0027】
また、図4(a)、(b)に7分割で示した測距用の各ポイントは、図4(c)に示すように、それぞれが複数列に配列された短冊形状の画素からなっており、像の陰影に合わせて、各画素がデータを出力するため、図4(d)に示すような像データが得られ、これらを平均化すると、各ポイントの平均的な輝度が求められる。このようにマルチAFによって主要主被写体の位置を検出し、さらにその位置の輝度が求められるので、図5に示すフローチャートにより、主要被写体を重視した露出制御による撮影が可能となる。
【0028】
図5に示すフローチャートにより、第1の実施形態における測光センサと測距センサを使用した例について説明する。
まず、撮影レンズ18のズーム位置を求める(ステップS1)。次に求められたズーム位置から撮影レンズ18が広角に振られているか否かを判断する(ステップS2)。この判断において、広角側に振られていたならば(YES)、図3に示す画角34wとなり、測光範囲31及び測距範囲33aが選択される(ステップS3)。一方、広角側ではない、即ち望遠側に振られていたならば(NO)、画角34Tとなり、測光範囲32及び測距範囲33bが選択される(ステップS4)。
【0029】
このように選択された測距範囲における測距が行われる(ステップS5)。この測距結果から主要被写体が存在する最も近い距離を示すポイント(測距ポイント)を選択ポイントと決定する(ステップS6)。この選択ポイントにおける像出力の明るさを示す主要被写体測光平均値SPAVEを算出する(ステップS7)。続いて、上記ステップ4により選択されたAEセンサによる測光範囲(撮影画面)における測光が行われ(ステップS8)、この測光で得られた出力の平均となる測光平均値BVAVEを算出する(ステップS9)。
【0030】
ここで、上記ステップS6で得られた主要被写体距離、撮影媒体(撮像素子、フィルム等)のISO感度、及び上記ステップS1で求められたズーム位置情報に基づいてストロボのガイドナンバーを算出し、ストロボ光が主要被写体まで届くか否かを判断する(ステップS10)。この判断でストロボ光が主要被写体まで届くと判断されたならば(YES)、平均測光値BVAVEが所定値BVO以上か否かを判断する(ステップS11)。つまり、得られた主要被写体測光平均値SPAVEの信頼性を平均測光値を用いて判断する。これは、測距センサの出力が対数圧縮回路を経ていないため、測光のリニアリティ(ダイナミックレンジ)が制限されており、ここでは、平均測光値BVAVEが所定値BVO以上になっているか判断している。
【0031】
この上記ステップS11の判断で、測光平均値BVAVEの方が大きいければ(YES)、主要被写体測光平均値SPAVEが信頼できるものとされ、主要被写体測光平均値SPAVEと測光平均値BVAVEとを比較して、測光平均値BVAVEの方が大きいか否か、即ち、逆光か否かを判断する(ステップS12)。
【0032】
一方、上記ステップS10の判断でストロボ光が主要被写体まで届かない場合(NO)、若しくは、上記ステップS11の判断で、平均測光値BVAVEが所定値BVO未満であれば(NO)、若しくはステップS12の判断で測光平均値BVAVEが主要被写体測光平均値SPAVEよりも小さい場合(NO)、主要被写体測光平均値SPAVEを考慮せずに平均測光値BVAVEによる露出制御を行ない(ステップS13)、一連のシーケンスを終了する。
【0033】
一方、上記ステップS12の判断で、主要被写体測光平均値SPAVEよりも測光平均値BVAVEの方が大きい場合(YES)、即ち、主要被写体よりも周囲の方が明るい逆光状態の撮影シーンである若しくは、ストロボ発光が必要な撮影シーンであるものと判断して、ストロボ光による補助光で補いつつ露出を行い(ステップS14)、一連のシーケンスを終了する。
【0034】
以上説明したように本実施形態によれば、撮影画面内のピント合せのためのポイントと露出合せのポイントを一致させて、測光値(輝度)を比較して逆光の判断を行うため、撮影者にとっては、レリーズボタンを押すだけの簡単な操作で逆光判断が行われ、その撮影シーンにあった露出が行われるため、美しいピントと露出の写真を撮影することができる。
また、ストロボ光が主要被写体まで適正に届くか否かを考慮しているので、無駄なストロボ発光による電池消費を防ぐことができる。
【0035】
図6に示すフローチャートを参照して、前述した第1の実施形態における主要被写体を重視した露出制御を実現するための第1の変形例として、測光センサ、測距センサ及び赤外測光センサを利用した例について説明する。尚、この第1の変形例におけるステップS21〜S27は、前述したフローチャートのステップS1〜S7と同等であり、これらのステップにおいては簡単に説明する。
【0036】
まず、撮影レンズ18のズーム位置を求め、そのズーム位置から撮影レンズ18が広角側か否かを判断し、広角側に振られていたならば、図3に示す画角34Wとして、測光範囲31及び測距範囲33aが選択される。一方、広角側ではなければ、画角34Tとなり、測光範囲32及び測距範囲33bが選択される(ステップS21〜S24)。これらの選択された測距範囲における測距が行われ、その測距結果から主要被写体が存在する最も近い距離を示すポイント(測距ポイント)を選択ポイントと決定して、ここの像出力の明るさを示す主要被写体測光平均値SPAVEを算出する(ステップS25〜S27)。
【0037】
次に、上記ステップS23、S24で選択された測光センサ(AEセンサ)1を用いた測光範囲による可視光の測光と、赤外測光センサ52を用いた赤外光の測光が行われる(ステップS28)。そして、この測光センサ1で得られた出力の平均となる測光平均値BVAVEを算出する(ステップS29)。また赤外測光センサ52で得られた赤外測光値BVrを算出する(ステップS30)。
【0038】
そして、モード変更部55により設定されたカメラの撮影モードがストロボ発光を禁止するストロボOFFモード、遠距離に存在する被写体を撮影する無限モード、若しくは画面中央部のみを測光するスポット測光モードのいずれかが設定されているか否かを判断する(ステップS31)。この判断で、いずれかのモードが設定されていたならば(YES)、後述するステップS37へ移行する。一方、いずれのモードも設定されていなければ(NO)、主要被写体距離、撮影媒体(撮像素子、フィルム等)のISO感度、及び上記ステップS21で求められたズーム位置情報に基づいてストロボのガイドナンバーを算出し、ストロボ光が主要被写体まで届くか否かを判断する(ステップS32)。
【0039】
この判断でストロボ光が主要被写体まで届かないと判断されたならば(NO)、後述するステップS37へ移行する。一方、この判断でストロボ光が主要被写体まで届くと判断されたならば(YES)、可視光の平均測光値BVAVEと、赤外測光値BVrに基づき、人工光が検出されたか否かを判断する(ステップS33)。
【0040】
この判断は、図8の可視光輝度と赤外高輝度の関係(ワイドISO100)に示すように、BVAVE<可視光輝度Lv13、且つBVAVE>BVr+3.5(Lv)の時は蛍光灯下発光であり、一方、BVAVE<Lv13、且つBVAVE<BVrの時は白熱電球下発光と判断する。このような人工光を検出したならば(YES)、後述するステップS38へ移行して、ストロボ発光を伴う露出を行う。一方、人工光を検出しなければ(NO)、即ち、色かぶりはないものと判断し、次に被写体が可視光において低輝度か否かを判断する(ステップS34)。この判断は、図8に示すようなBVAVE<Lv10を判断基準としている。この判断で、低輝度と判断されたならば(YES)、ステップS38へ移行する。しかし、低輝度でなければ(NO)、平均測光値BVAVEが所定値BVO以上か否かを判断する(ステップS35)。これは、得られた主要被写体測光平均値SPAVEの信頼性を平均測光値を用いて判断している。つまり、測距センサの出力が対数圧縮回路を経ていないため、測光のリニアリティ(ダイナミックレンジ)が制限されており、ここでは、平均測光値BVAVEが所定値BVO以上になっているか判断している。
【0041】
このステップS35の判断で、測光平均値BVAVEの方が大きいければ(YES)、主要被写体測光平均値SPAVEが信頼できるものとされ、主要被写体測光平均値SPAVEと測光平均値BVAVEとを比較して、測光平均値BVAVEの方が大きいか否か、即ち、逆光か否かを判断する(ステップS36)。
【0042】
また上記ステップS31の判断で撮影モードがストロボOFFモード、無限モード若しくはスポット測光モードのいずれかであった場合(YES)、上記ステップS32の判断でストロボ光が主要被写体まで届かない場合(NO)は、若しくは、上記ステップS35の判断で、平均測光値BVAVEが所定値BVO未満であれば(NO)、若しくはステップS36の判断で測光平均値BVAVEが主要被写体測光平均値SPAVEよりも小さい場合(NO)、主要被写体測光平均値SPAVEを考慮せずに平均測光値BVAVEによる露出制御を行ない(ステップS37)、一連のシーケンスを終了する。
【0043】
一方、上記ステップS33で人工光を検出した場合(YES)、上記ステップS34で主要被写体が低輝度であった場合(YES)、さらに上記ステップS36の判断で、主要被写体測光平均値SPAVEよりも測光平均値BVAVEの方が大きい場合(YES)、即ち、主要被写体よりも周囲の方が明るい逆光状態の撮影シーンである若しくは、ストロボ発光が必要な撮影シーンであるものと判断した場合には、ストロボ光による補助光で補いつつ露出を行い(ステップS38)、一連のシーケンスを終了する。
【0044】
以上のような第1の変形例によれば、第1の実施形態の作用・効果に加えて、人工光判断により、色かぶりを考慮したストロボ発光が行われるため、色かぶりの発生を防止し、自然で美しい色合いと適正に合わせられたピントと露出調整された写真を撮影することが容易にできる。
【0045】
さらに、図7に示すフローチャートを参照して、第1の実施形態における第2の変形例について説明する。この第2の変形例は、前述した第1の変形例における測距と測光の順番を逆にして、ストロボ光の届く判断ステップを省略したものである。尚、この第2の変形例のステップにおいて、前述した第1の変形例と同じステップには、同じ参照符号を付して簡単に説明する。尚、この第2変形例におけるステップS39〜S41は、第1の変形例におけるステップS28〜S30に相当し、ステップS42〜S44は、第1の変形例におけるステップS25〜S27に相当する。
【0046】
まず、撮影レンズ18のズーム位置を求め、そのズーム位置から撮影レンズ18が広角側か否かを判断し、広角側に振られていたならば、図3に示す画角34wとして、測光範囲31及び測距範囲33aが選択される。一方、広角側ではなければ、画角34Tとなり、測光範囲32及び測距範囲33bが選択される(ステップS21〜S24)。
【0047】
次に上記ステップS23、S24で選択された測光センサ(AEセンサ)1を用いた測光範囲による可視光の測光と、赤外測光センサ52を用いた赤外光の測光が行われ、この測光センサ1で得られた出力の平均となる測光平均値BVAVEを算出する。また赤外測光センサ52で得られた赤外測光値BVrを算出する(ステップS39〜S41)。
【0048】
次に、選択された測距範囲33a若しくは測距範囲33bにおける測距が行われ、その測距結果から主要被写体が存在する最も近い距離を示すポイント(測距ポイント)を選択ポイントと決定して、ここの像出力の明るさを示す主要被写体測光平均値SPAVEを算出する(ステップS42〜S44)。
【0049】
また上記ステップS31撮影モードの判別でストロボOFFモード、無限モード若しくはスポット測光モードのいずれかが設定されている場合(YES)、上記ステップS32の判断でストロボ発光が主要被写体まで届かない場合(NO)、若しくは、上記ステップS35の判断で、平均測光値BVAVEが所定値BVO未満であれば(NO)、若しくはステップS36の判断で測光平均値BVAVEが主要被写体測光平均値SPAVEよりも小さく逆光ではない場合(NO)、主要被写体測光平均値SPAVEを考慮せずに平均測光値BVAVEによる露出制御を行ない(ステップS37)、一連のシーケンスを終了する。
【0050】
一方、上記ステップS33で人工光を検出した場合(YES)、上記ステップS34で主要被写体が低輝度であった場合(YES)、さらに上記ステップS36の判断で、主要被写体測光平均値SPAVEよりも測光平均値BVAVEの方が大きい場合(YES)、即ち、主要被写体よりも周囲の方が明るい逆光状態の撮影シーンである若しくは、ストロボ発光が必要な撮影シーンであるものと判断した場合には、ストロボ発光による補助光で補いつつ露出を行い(ステップS38)、一連のシーケンスを終了する。
【0051】
この第2の変形例においては、測光センサによる測光結果を加味した測距が可能となり、輝度に影響されずに正確なピントと適正な露出の写真を撮影することができる。
【0052】
次に本発明による第2の実施形態について説明する。
図9は、第2の実施形態に係るカメラの概念的な構成例を示している。本実施形態の構成部位で前述した図2に示した構成部位と同等のものには同じ参照符号を付して、その説明を省略する。前述した第1の実施形態による測距部25は、一対の受光レンズ12a,12b及び一対のセンサアレイ13a,13cを要したが、本実施形態の測距部40では、それぞれが1つの受光レンズ41及びセンサアレイ(外光側センサ)42と、撮影レンズ18及び撮像素子20を利用することにより、三角測距を行なっている。
【0053】
これは、撮影レンズ18を所定の位置にセットし、CCD20の画面中央部で得られた像データと同様の像がセンサアレイ42のどの位置で検出できるかを判断すれば、図2に示したと同様な三角測距の原理によって、被写体距離Lが求められる。もちろん、画面中央部からずれた部分の像データを利用すれば、図3に示したように、画面中央に存在しない主要被写体における距離も測定することができる。この場合、センサアレイ42は、図10(b)に示すような複数列のセンサアレイからなる。図10(a)は、本実施形態の測距部40を搭載したカメラ51の外観及び一部内部を示した図である。
このカメラ51において、カメラ正面ほぼ中央には、撮影レンズ18が配置され、その上方には受光レンズ41及びストロボ投光部26が並んで配置されている。このカメラの上面にはレリーズスイッチ23が配置されている。また、カメラ内部においては、撮影レンズ18の後方に撮像素子20が配置され、受光レンズ41の後方にはセンサアレイ42が配置されている。
【0054】
このセンサアレイ42は、撮影画面中央から横方向にずれた位置に存在する主要被写体を測距するために、図10(b)に示すように、横方向に並べた例えば、3本のラインセンサにより構成されている。これは、図10(c)に示すように、撮影画面50に対して、センサアレイ42が横方向に配列されることにより、図10(d)に示すように、横方向(42L)に移動した若しくは、並んだ主要被写体をモニタすることができる。
従って、本実施形態によれば、受光レンズ1つ分のスペースや1つのセンサアレイのコストが低減できる。また、受光レンズと撮影レンズ間を広く配置できるため、結果的に基線長Bが長くなり高精度化が実現できる。
【0055】
図11に示すフローチャートを参照して、この第2の実施形態のカメラにおける露出制御について説明する。
まず、撮影レンズ18のズーム位置情報を求め、このズーム位置情報に基づいて撮影レンズ18のピント位置を所定位置に設定する(ステップS51)。この位置設定によって、撮影レンズ18及び撮像素子20との関係が受光レンズ41及びセンサアレイ42側の関係とを略等しくする。これは、撮影レンズ18と受光レンズ41とのピント位置を略同じにすることで、測距精度を高めるためである。このような設定でも、図9に示すように、センサアレイ42の1画素と撮像素子20の1画素は一対一には、対応しない。そこで図9に示した例に基づけば、センサアレイ42の1画素に対応させるように、撮像素子20の「2×5」の10画素分の出力をすべて加算して、測距用像データの1画素分に相当させる(ステップS52)。この加算によって、センサアレイ42と撮像素子20との画素における測距範囲(出力)のマッチングがとれる。
【0056】
次に、三角測距によるマルチAFを行ない(ステップS53)、得られた測距データから主要被写体の位置の検出(ポイントの選択)を行なう(ステップS54)。そして、その主要被写体位置即ち、選択されたポイントまでの距離に合うようにピント合せを行なう(ステップS55)。このピント合せ時には、撮像素子20の受光面上に結像される像のコントラストが最適になるように、撮像素子20の出力をモニタして、撮影レンズ18の位置微調整を行う。
次に、撮像素子20全体の出力より露出値を決定する(ステップS56)。次に、AFセンサを利用して主要被写体位置のみの測距値を算出する(ステップS57)。これは、例えば、図10(d)に示すような撮影シーンにおいて、主要被写体の存在をモニタしているセンサアレイ42Lの出力の平均値を上記測距値として求める。
【0057】
次に、上記ステップS54で得られた主要被写体距離、撮影媒体(撮像素子、フィルム等)のISO感度、及び上記ステップS51で求められたズーム位置情報に基づいてストロボのガイドナンバーを算出し、ストロボ発光が主要被写体まで届くか否かを判断する(ステップS58)。
【0058】
この判断でストロボ光が主要被写体まで届くと判断されたならば(YES)、この撮像素子20による画面全体の平均測光値と、センサアレイ42による主要被写体が存在するであろう領域の測光値を比較して逆光か否かを判断する(ステップS59)。この判断で、画面全体の平均測光値が主要被写体の測光値よりも大きければ(YES)、この撮影シーンは逆光状態であるものと判断して、ストロボ発光を伴う露出を行い(ステップS60)、一連のシーケンスを終了する。
【0059】
また、上記ステップS58の判断で、ストロボ光が主要被写体まで届かないと判断されたならば(NO)、若しくは上記ステップS59の判断で、主要被写体の測光値の方が画面全体の平均測光値より大きかった場合には(NO)、主要被写体の測光値に基づいた通常の露出を行い(ステップS61)、一連のシーケンスを終了する。
【0060】
従って、本実施形態によれば、受光レンズ1つ分のスペースや1つのセンサアレイ(外光側のAFセンサ)のコストが低減できる。また、受光レンズと撮影レンズ間を広く配置できるため、結果的に基線長Bが長くなり高精度化が実現できる。またAFセンサによる測光は、図12に示すように、1つのセンサ61が、撮像素子62a〜62jの画素10個分のデータを代表できるため、平均値演算が高速かつ簡単にできる。また、ストロボ発光が主要被写体まで適正に届くか否かを考慮しているので、無駄なストロボ発光による電池消費を防ぐことができる。
【0061】
次に第3の実施形態について説明する。
図13(a)は、カメラを正面から見た外観構成を示し、図13(b)は、カメラの外装を外した内部構成を示す。
前述した第1、第2の変形例において、測光センサ、測距センサ及び赤外測光センサを利用しているが、これらを実際にカメラに搭載する場合、カメラには小型軽量化が要求されているため、これらの配置位置に種々の制限が加わる。つまり、カメラの性能を確保しつつ、無駄なスペースが出来ないように集約的に各構成部位が実装されなければならない。
【0062】
このカメラ71は、正面のカバー71aを開けられ、撮影レンズの鏡枠76が繰り出された撮影可能状態となっている。この鏡枠76の上方にファインダ72と測距センサ3が水平方向に並んで配置され、正面右上には、ストロボ投光部26が配置される。このファインダ72の下方で鏡枠76及び測距センサ3の近傍に測光センサ1が配置されている。
【0063】
また、鏡枠76を挟んだ両側には、着脱自在なフィルムカートリッジ(図示せず)を装填するためのパトローネ室73と、フィルムの巻き取りを行うためのスプール(図示せず)が設けられているスプール室74が設けられている。また、カメラ本体下側には、フィルムカートリッジ及びスプールに連結して、巻き上げ及び巻き戻し等のフィルム給送を行うワインダ75が設けられている。
また、ファインダ72の下方で鏡枠76とパトローネ室73とで囲まれた位置には、リモコン用センサ、即ち赤外測光センサ52が配置されている。
【0064】
このように、主たる構成部位となる鏡枠76とパトローネ室73とワインダ75とを組み付けた際の隙間に測光センサ1や赤外測光センサ52を配置することにより、無駄なスペースを無くし、カメラの小型化に寄与することが出来る。尚、このような測光センサと測距センサの配置に限定されることはなく、これらは、ファインダの近傍に配置されていればよい。この配置により、ファインダと測距測光時におけるパララックスを減少させることが出来る。
【0065】
尚、測光センサ1、測距センサ3及び、赤外測光センサ52は、何れもファインダに対するパララックスを少なくした方が、ユーザの所望の被写体に対して正確な測距、測光を行うことが出来る。従って、測光センサ1、測距センサ3及び、赤外測光センサ52を出来る限りファインダに近接させて配置することが望ましいが、複数の構成要素をカメラの特定箇所に配置することは、カメラの小型化の観点から見て困難である。その場合には、上記赤外測光センサ52は、被写界全体の赤外光輝度を検出することが出来ればよいので、他の測光センサ1や測距センサ3に比してファインダとのパララックスが大きくても問題は生じない。よって、本実施形態では、赤外測光センサ52を測光センサ1及び測距センサ3に比して、ファインダから離間した箇所に配置することで正確な測距、測光とカメラの小型化を実現している。
【0066】
以上説明したように本発明によれば、従来では、逆光判断が露出制御が困難なシーンに対して、主要被写体が存在する領域の測光値と撮影画面全体の測光値を比較して、逆光状態を正しく判断してストロボ光の発光の有無を決したり、人工光判断によりストロボ発光の有無を決定するため、簡単な操作で正しい露出が実行され、撮影が楽しめるカメラを提供することができる。
【0067】
以上の実施形態について説明したが、本明細書には以下のような発明も含まれている。
【0068】
(1)カメラに搭載され、撮影時に撮影画面の主要被写体の露出制御を行うカメラの露出制御システムであって、
測光により得られた撮影画面全体の平均輝度段と、撮影画面内で選択された主要被写体が存在する測距ポイントの輝度とを比較し、上記平均輝度が該測距ポイントの輝度よりも大きい場合に、撮影シーンが逆光状態であるものと判断する逆光判断手段を備えることを特徴とするカメラの露出制御システム。
【0069】
(2)カメラに搭載され、撮影時に撮影画面の主要被写体の露出制御を行うカメラの露出制御システムであって、
上記撮影画面の全体を測光する測光手段と、
上記測光手段により得られた測光値から画面全体の平均輝度を求める平均輝度算出手段と、
撮影画面内の複数の測距ポイントに対して測距動作を行う測距手段と、
各測距ポイントの測距データから被写体までの距離を求める測距演算手段と、上記測距演算手段からの距離結果より主要被写体を特定し、その存在位置の測距ポイントを選択する被写体選択部と、
上記選択された測距ポイントにおける輝度を求める輝度算出手段と、
上記選択された測距ポイントの輝度と上記平均輝度とを比較し、上記平均輝度が該測距ポイントの輝度よりも大きい場合には、逆光状態であるものと判断する逆光判断手段と、
逆光状態と判断された撮影シーンを露出する際に補助光を発光する補助光発光手段と、
補助発光制御を含む制御を行う制御手段と、
具備することを特徴とするカメラの露出制御システム。
【0070】
(3)上記(2)に記載のカメラの露出制御システムは、撮像素子により撮影画像を取り込む電子カメラに搭載され、
上記測距手段は、三角測距を行うために、第1の測距用光路に1組の受光レンズ及び測距用センサアレイを配置し、第2の測距用光路に撮影レンズと上記撮像素子を配置し、
上記測距用センサアレイの受光面上における画素領域の位置と上記撮像素子の受光面上における画素領域の位置が撮影画像に対して相対的に一致することを特徴とするカメラの露出制御システム。
【0071】
(4)上記(3)に記載のカメラの露出制御システムにおいて、
上記撮影レンズは、画角を変化させるズーム機能を有し、
上記撮影レンズが設定した画角により撮影画面が変更された際に、その撮影画面内に含まれる測距用センサアレイの受光面からの出力のみを測距範囲として採用して、主要被写体を特定することを特徴とするカメラの露出制御システム。
【0072】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、撮影画面における主要被写体が存在する領域の輝度と撮影画面の平均輝度の比較により逆光判断を行い、撮影シーンの構図に影響されずに主要被写体を正しい露出で撮影できるカメラの露出制御システムを提供することができる。
また露出制御システムは、人工光判断部を搭載して、可視光と赤外光を比較して、被写体を照明する光が人工光であった場合には、色かぶりを防止するように正しい露出で撮影できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラの露出制御システムの概略的な構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態のカメラに搭載した具体的な構成例を示す図である。
【図3】撮影画面内の撮影領域と測距領域の関係を示す図である。
【図4】測距ポイント(領域)及び受光領域の配置と、得られる像データの一例を示す図である。
【図5】第1の実施形態における露出制御について説明するためのフローチャートである。
【図6】第1の実施形態における第1の変形例について説明するためのフローチャートである。
【図7】第1の実施形態における第2の変形例について説明するためのフローチャートである。
【図8】第1の変形例における可視光輝度と赤外高輝度の関係について説明するための図である。
【図9】第2の実施形態のカメラに搭載した具体的な構成例を示す図である。
【図10】第2の実施形態におけるカメラの外観及び一部内部を示す図である。
【図11】第2の実施形態における露出制御について説明するためのフローチャートである。
【図12】撮像素子の画素領域とAFセンサの測距領域(ポイント)との関係について説明するための図である。
【図13】第3の実施形態のカメラに搭載した具体的な構成例を示す図である。
【符号の説明】
1…測光センサ(AEセンサ)
1a…周辺測光部
1b…中央測光部
2…平均輝度算出部
3…測距センサ
4…測距演算部
5…被写体選択部
6…輝度算出部
7…逆光判断部
8…ストロボ発光部
9…制御部
52…赤外測光センサ
53…人工光判断部
54…赤外測光回路
55…モード変更部
56…モード判別部
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影する被写体の測光を行う際に、逆光状態にあるか否か判断して正しい露出制御を行うカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、カメラで撮影する際に、主要被写体の背後に太陽などの光源がある逆光の撮影シーンにおいては、主要被写体の影となる部分を撮影することになるため、主要被写体が黒く潰れてしまうという現象が発生する。これを防止するために、レフ板による反射光や照明光を用いて、主要被写体の影の部分を明るくしたり、撮影の際にストロボを発光させる、所謂、日中シンクロ撮影が行われている。
【0003】
この逆光判断に際して、撮影画面に対して主要被写体の占める領域が大きければ、容易に判断を行うことができるが、主要被写体の領域が小さい撮影シーンでは、輝度差が小さくなるため、逆光とは判断されない場合も発生する。これに対して、例えば、特許文献1においては、撮影画面の中央及び周辺の測光を行う測光手段に焦点検出手段(測距手段)を併用した露出制御方法が記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特許第2934712号公報、第2−4頁
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した特許文献1による発明は、測距手段となる測距用センサを用いて、主要被写体の逆光状態を検出しようとしているが、例えば、図3に示すような撮影シーンで、撮影画面34Tの領域においては、測距センサは、
領域33bのみを測距範囲とするため、主要被写体である人物27と背景の山とが同程度の輝度であった場合には、逆光であると判断することができずに、画面大部分を占める空によって露出値が影響されて、主要被写体が露出アンダーの写真となってしまう。
【0006】
そこで本発明は、撮影画面における主要被写体が存在する領域の輝度と撮影画面の平均輝度の比較により逆光判断を行い、撮影シーンの構図に影響されずに主要被写体を正しい露出で撮影できるカメラの露出制御システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、撮影画面内の所定位置に存在する被写体の像信号を検出するセンサアレイと、上記センサアレイの一部の複数のセンサ出力の平均値を検出する検出手段と、上記撮影画面内の平均的な明るさを示す平均測光値を検出する平均測光手段と、上記センサ出力の平均値と上記平均測光値とを比較して、上記被写体の状態を判別する被写体状態判別手段と、上記平均測光値と、上記被写体状態判別手段の判別結果とに基づいて、撮影時の露出制御を決定する決定手段とを備えるカメラの露出制御システムを提供する。
【0008】
また、撮影画面内の所定の位置に存在する被写体の像信号を検出するセンサアレイと、上記センサアレイの一部の複数のセンサ出力の平均値を検出する検出手段と、上記撮影画面内の平均的な明るさを示す平均測光値を検出する平均測光手段と、上記センサ出力の平均値と上記平均測光値とを比較して、上記被写体の状態を判別する被写体状態判別手段と、上記平均測光値と、上記被写体状態判別手段の判別結果とに基づいて、撮影時の露出制御を決定する決定手段と、上記被写体に向けてストロボ光の発光を行うストロボ発光手段と、上記ストロボ光が上記被写体まで届くか否かを判断する判断手段とを備え、上記決定手段は、上記判断手段の判断結果を加味して撮影時の露出制御を決定するカメラの露出制御システムを提供する。
【0009】
さらに、撮影画面内の所定位置に存在する被写体の像信号を検出するセンサアレイと、上記センサアレイの一部の複数のセンサ出力の平均値を検出する検出手段と、上記撮影画面内の平均的な可視光の明るさを示す平均測光値を検出する平均測光手段と、上記撮影画面内の平均的な赤外光の明るさを示す赤外測光値を検出する赤外測光手段と、上記センサ出力の平均値と上記平均測光値とを比較して、被写体の状態を判別する被写体状態判別手段と、上記平均測光値と赤外測光値とを比較して、上記被写体を含む被写界の状態を判別する被写界状態判別手段と、上記平均測光値と、上記被写体状態判別手段と上記被写界状態判別手段との判別結果とに基づいて、撮影時の露出制御を決定する決定手段とを備えるカメラを提供する。
【0010】
さらに、上記カメラは、上記被写体に向けてストロボ光の発光を行うストロボ発光手段と、上記ストロボ光が上記被写体まで届くか否かを判断する判断手段とを具備し、上記決定手段は、上記ストロボ光が上記被写体まで届くと上記判断手段が判断し、且つ上記被写体状態判別手段の判別結果が所定の状態の際に、上記ストロボ発光手段を発光させて露出制御を行うように撮影時の露出制御を決定し、また、上記ストロボ光が上記被写体まで届くと上記判断手段が判断し、且つ、上記被写界状態判別手段の判別結果が所定の状態の際に、上記ストロボ発光手段を発光させて露出制御を行うように撮影時の露出制御を決定する。
【0011】
また、上記被写体状態判別手段は、被写体が逆光状態にあるか否かを判別するものであり、上記所定の状態は、上記被写体が逆光状態である。上記被写界状態判別手段は、被写界の光源が人工光であるか否かを判別するものであり、上記所定の状態は、上記被写界の光源が人工光である。
【0012】
さらに、上記カメラは、上記カメラのモードを判別する判別手段を具備し、上記判別手段が、カメラが所定のモード例えば、所定のモードはストロボOFFモード、スポット測光モード、無限モードの内の少なくとも一つであると判断した場合には、上記被写体状態判別手段による判別を行わない。
【0013】
以上のような構成のカメラの露出制御システムは、測光により得られた撮影画面全体の平均輝度(平均測光値)と、測距により選択された測距ポイント(被写体が存在する所定位置)における主要被写体の輝度(センサ出力の平均値)とを比較して、撮影シーンにおいて主要被写体の輝度が小さい逆光状態であった場合にその輝度を高める適切な露出制御が行われる。
【0014】
さらに、被写界の光源が人工光であった場合には、その状態に適切な露出制御が行われる。また、カメラのモードがストロボOFFモード、スポット測光モード、無限モードうちの1つであった場合には、上記被写体状態判別手段による判別が行われない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1を参照して、本発明のカメラの露出制御システムによる逆光判断の基本的な考え方について説明する。
【0016】
この構成においては、撮影画面全体の可視光における輝度(測光値)を求める測光センサ(AEセンサ)1と、得られた測光値から画面全体の平均輝度を求める平均輝度算出部2と、撮影画面内の複数の測距ポイントに対して測距動作を行う測距センサ3と、測距動作により得られた測距データから被写体までの距離を求める測距演算部4と、それら複数の距離結果より例えば、最至近距離に存在するものを主要被写体とし、撮影画面内においてその存在位置を測距ポイント(以下、ポイントと称する)として選択する被写体選択部5と、その選択されたポイントに入射する光の量(輝度)を算出する輝度算出部6と、選択されたポイントの輝度と上記平均輝度とから被写体の状態を判別する被写体状態判別手段である逆光判断部7と、逆光時に補助光を発光するストロボ発光部8と、リモコンの受信及び撮影画像全体の赤外光の輝度を求める赤外測光センサ52と、上記赤外光の輝度と上記平均輝度を含む被写界の状態を判別する被写界状態判別手段である人工光判断部53と、後述するモード変更部55により設定されている現在の撮影モードを判別するモード判別部56と、ストロボ発光制御を含む撮影時の露出制御を決定する決定手段である制御部9とを備えている。
【0017】
尚、測光センサ1の受光面は、例えば、周辺測光部1aと中央測光部1bとに分離している。また、本実施例においては、被写体状態判別手段である逆光判断部7は被写体が逆光状態か否かを判別し、被写界状態判別手段である人工光判断部53は、被写界の光源が人工光か否かを判別する。
【0018】
さらに、分割された測光センサ部の各々の出力を比較することにより、逆光判断を行う測光逆光判断部10を具備している。この逆光状態の判断は、主要被写体が撮影シーンの中央に存在している場合には有効である。また、光源が自然光か人工光(例えば、白熱電球や蛍光灯の光)かの判断を行う人工光判断部53を備えており、赤外光センサ52と平均輝度算出部2の出力を比較し、被写体27が人工光下に存在した場合には、人工光による色かぶり(例えば、蛍光灯下のグリーンかぶり等)を防ぐように作用する。
【0019】
また、前述した平均輝度算出部2、測距演算部4、被写体選択部5、輝度算出部6、逆光判断部7、制御部9、測光逆光判断部10及び人工光判断部53は、実際にシステムとして構築した場合に、演算処理及び制御は、1つのマイクロコンピュータ(CPU)により実現される。尚、このCPU11は決定手段や被写界状態判別手段を含み、逆光判断部7は被写体状態判別手段を含んでいる。さらに、CPU11は、ストロボ光が被写体まで届くか否かを判断する判断手段も含んでいる。
【0020】
この露出制御システムにおいては、図示しないカメラのリレーズスイッチ等のオンにより露出動作が開始され、まず測光センサ1と赤外測光センサ52が測光を行い、得られた測光値から平均輝度算出部2により画面全体の可視光の平均輝度と赤外光の輝度が求められる。
次に測距センサ3が撮影画面内の複数のポイントに対して順次測距を行い、得られた測距データを用いて測距演算部4が各ポイントの被写体までの距離が求める。被写体選択部5は、各ポイントの被写体距離の中から例えば、最至近距離のものを主要被写体が存在するポイントとして判断し、ピント合せするべきポイントとして選択する。さらに輝度算出部6は、選択されたポイントの輝度をモニタして求める。
【0021】
次に逆光判断部7は、画面全体の平均輝度と選択されたポイントの輝度とを比較して、撮影シーンが逆光状態であるか否かを判断する。これは、画面全体の平均輝度が選択されたポイントの輝度よりも大きければ、主要被写体よりも周囲が明るい、即ち、逆光状態であるものと判断する。また、人工光判断部53は、画面全体の赤外輝度と平均輝度算出部2の可視光輝度を比較して人工光状態か否かを検出する。そして、逆光状態と人工光状態である撮影シーンを撮影する際には、撮影媒体(撮像素子又はフィルム等)のISO感度、絞り値及び被写体距離に応じて、ストロボ光が発光される。このように、選択されたポイント(主被写体位置)の明るさと画面全体の明るさによって逆光判断が行われ、また人工光による色かぶりが防止される適切な露出制御が可能となる。一方、平均輝度がポイントの輝度よりも小さければ、主要被写体は逆光状態ではないと判断されて、ストロボ光を伴わずに適宜、露出制御される。
【0022】
図2は、本発明の露出制御システムを適用した第1の実施形態として、カメラの電子回路システムの具体的な構成例を示す図である。本実施形態のカメラは、被写体像を光電変換素子により画像データに変換されて、種々の画像処理を行ない記録する、所謂デジタルカメラに適用した例である。
【0023】
このカメラは、カメラ全体を制御するワンチップマイコン等からなる演算制御部(CPU)11と、被写体27を測距するための測距部25と、この測距部25からの被写体像信号をA/D変換してデジタル像信号を出力するA/D変換部14と、AEレンズ15で集光した光を受光する分割型のセンサ16a,16bと、対数圧縮回路等からなり撮影画面内の明るさを測定するAE回路17と、被写体像を結像する撮影レンズ(ズームレンズ)18と、撮影レンズ18を駆動してピント合わせを行うレンズ駆動機構(LD)19と、撮影レンズ内の図示しない鏡枠を移動させて撮影画角を変更するズーム駆動機構24と、撮影レンズ18で結像された被写体像による画像データを生成する撮像素子(CCD)20と、撮像素子20により得られた画像データにγ変換や画像圧縮等の画像処理を施す画像処理部21と、画像処理された画像データを記録する記録部22と、撮影者の操作により演算制御部11における所定のシーケンスを開始させるスイッチ入力部23と、被写体27に補助照明光を投光するストロボ投光部26と、ストロボ投光部26の駆動制御を行うストロボ駆動部25と、赤外光リモコンの受信及び被写体27の赤外光成分を検出する赤外測光回路54と、撮影モード例えば、絞り優先モード、シャッタ速度優先モード、ストロボ強制発光モード、ストロボOFFモード、スポット測光モード及び無限モード等々のうちの所望するモードを選択設定するためのモード変更部55とを備えている。上記測距部25は、主として、基線長Bだけ離れて配置された2つの受光レンズ12a,12bと、これらにより結像された被写体像を受光して光電変換による被写体像信号を生成する一対のセンサアレイ13a,13bとで構成される。
【0024】
尚、このカメラの構成部位においては、本発明の要旨に係る部材についてのみ記載しており、その他通常のカメラが持つ構成部材は有しているものとして、ここでの説明は省略している。
上記CPU11は、基線長Bだけ離れて配置された2つの受光レンズ12a,12bで集光され、一対のセンサアレイ13a,13bによって光電変換され、さらにA/D変換された一対のデジタル像信号を比較することにより、像入力位置の相対位置差xを求める。
【0025】
これは、図2に示すような被写体距離Lと受光レンズの焦点距離f及び基線長Bによって、x=B・f/Lの関係で変化するため、xの検出によってピント合せ距離Lが算出できる。このセンサアレイは、水平方向に延長されているので、図3に示すような撮影シーンを狙った時には、領域33aをモニタする。この領域33aを、図4(a)のように7つのブロックに分割し、その各々のブロックの像信号を用いて前述した検出を行うことによって画面内7ポイントの測距ができる。得られた7つの測距結果のうち、例えば一番近い距離を示すものを主被写体距離とする。
【0026】
また、撮影レンズ18がズームレンズであった場合に、画角を望遠側に振ると、図3に示す撮影シーンのうち、画面内の撮影領域34Tのみを撮影することができる。この時、測距領域が領域33aのままであると、画面外のものまで測距してしまうため、望遠時には領域33bに狭めるようにして、図4(b)に示すように、それぞれが狭められた7つの領域で7点の多点AF(マルチAF)を行なう。また、AE回路17及びセンサアレイ16a,16bにより画面全体の可視光の明るさを測光し、その測光結果に基づき、CPU11により露出制御が行われる。これらのセンサアレイ16a、16bにおいては、撮影レンズのズーミングによる画角変化に合せて、望遠時は、センサアレイ16aの出力、すなわち図3に示す領域(望遠時)32が選択され、広角時はセンサアレイ16a、16bの出力の和、すなわち領域(広角時)31が選択されて測光が行われる。また、赤外測光センサ52及び赤外測光回路54により画面全体(測光範囲52R)の赤外光の測光を行う。
【0027】
また、図4(a)、(b)に7分割で示した測距用の各ポイントは、図4(c)に示すように、それぞれが複数列に配列された短冊形状の画素からなっており、像の陰影に合わせて、各画素がデータを出力するため、図4(d)に示すような像データが得られ、これらを平均化すると、各ポイントの平均的な輝度が求められる。このようにマルチAFによって主要主被写体の位置を検出し、さらにその位置の輝度が求められるので、図5に示すフローチャートにより、主要被写体を重視した露出制御による撮影が可能となる。
【0028】
図5に示すフローチャートにより、第1の実施形態における測光センサと測距センサを使用した例について説明する。
まず、撮影レンズ18のズーム位置を求める(ステップS1)。次に求められたズーム位置から撮影レンズ18が広角に振られているか否かを判断する(ステップS2)。この判断において、広角側に振られていたならば(YES)、図3に示す画角34wとなり、測光範囲31及び測距範囲33aが選択される(ステップS3)。一方、広角側ではない、即ち望遠側に振られていたならば(NO)、画角34Tとなり、測光範囲32及び測距範囲33bが選択される(ステップS4)。
【0029】
このように選択された測距範囲における測距が行われる(ステップS5)。この測距結果から主要被写体が存在する最も近い距離を示すポイント(測距ポイント)を選択ポイントと決定する(ステップS6)。この選択ポイントにおける像出力の明るさを示す主要被写体測光平均値SPAVEを算出する(ステップS7)。続いて、上記ステップ4により選択されたAEセンサによる測光範囲(撮影画面)における測光が行われ(ステップS8)、この測光で得られた出力の平均となる測光平均値BVAVEを算出する(ステップS9)。
【0030】
ここで、上記ステップS6で得られた主要被写体距離、撮影媒体(撮像素子、フィルム等)のISO感度、及び上記ステップS1で求められたズーム位置情報に基づいてストロボのガイドナンバーを算出し、ストロボ光が主要被写体まで届くか否かを判断する(ステップS10)。この判断でストロボ光が主要被写体まで届くと判断されたならば(YES)、平均測光値BVAVEが所定値BVO以上か否かを判断する(ステップS11)。つまり、得られた主要被写体測光平均値SPAVEの信頼性を平均測光値を用いて判断する。これは、測距センサの出力が対数圧縮回路を経ていないため、測光のリニアリティ(ダイナミックレンジ)が制限されており、ここでは、平均測光値BVAVEが所定値BVO以上になっているか判断している。
【0031】
この上記ステップS11の判断で、測光平均値BVAVEの方が大きいければ(YES)、主要被写体測光平均値SPAVEが信頼できるものとされ、主要被写体測光平均値SPAVEと測光平均値BVAVEとを比較して、測光平均値BVAVEの方が大きいか否か、即ち、逆光か否かを判断する(ステップS12)。
【0032】
一方、上記ステップS10の判断でストロボ光が主要被写体まで届かない場合(NO)、若しくは、上記ステップS11の判断で、平均測光値BVAVEが所定値BVO未満であれば(NO)、若しくはステップS12の判断で測光平均値BVAVEが主要被写体測光平均値SPAVEよりも小さい場合(NO)、主要被写体測光平均値SPAVEを考慮せずに平均測光値BVAVEによる露出制御を行ない(ステップS13)、一連のシーケンスを終了する。
【0033】
一方、上記ステップS12の判断で、主要被写体測光平均値SPAVEよりも測光平均値BVAVEの方が大きい場合(YES)、即ち、主要被写体よりも周囲の方が明るい逆光状態の撮影シーンである若しくは、ストロボ発光が必要な撮影シーンであるものと判断して、ストロボ光による補助光で補いつつ露出を行い(ステップS14)、一連のシーケンスを終了する。
【0034】
以上説明したように本実施形態によれば、撮影画面内のピント合せのためのポイントと露出合せのポイントを一致させて、測光値(輝度)を比較して逆光の判断を行うため、撮影者にとっては、レリーズボタンを押すだけの簡単な操作で逆光判断が行われ、その撮影シーンにあった露出が行われるため、美しいピントと露出の写真を撮影することができる。
また、ストロボ光が主要被写体まで適正に届くか否かを考慮しているので、無駄なストロボ発光による電池消費を防ぐことができる。
【0035】
図6に示すフローチャートを参照して、前述した第1の実施形態における主要被写体を重視した露出制御を実現するための第1の変形例として、測光センサ、測距センサ及び赤外測光センサを利用した例について説明する。尚、この第1の変形例におけるステップS21〜S27は、前述したフローチャートのステップS1〜S7と同等であり、これらのステップにおいては簡単に説明する。
【0036】
まず、撮影レンズ18のズーム位置を求め、そのズーム位置から撮影レンズ18が広角側か否かを判断し、広角側に振られていたならば、図3に示す画角34Wとして、測光範囲31及び測距範囲33aが選択される。一方、広角側ではなければ、画角34Tとなり、測光範囲32及び測距範囲33bが選択される(ステップS21〜S24)。これらの選択された測距範囲における測距が行われ、その測距結果から主要被写体が存在する最も近い距離を示すポイント(測距ポイント)を選択ポイントと決定して、ここの像出力の明るさを示す主要被写体測光平均値SPAVEを算出する(ステップS25〜S27)。
【0037】
次に、上記ステップS23、S24で選択された測光センサ(AEセンサ)1を用いた測光範囲による可視光の測光と、赤外測光センサ52を用いた赤外光の測光が行われる(ステップS28)。そして、この測光センサ1で得られた出力の平均となる測光平均値BVAVEを算出する(ステップS29)。また赤外測光センサ52で得られた赤外測光値BVrを算出する(ステップS30)。
【0038】
そして、モード変更部55により設定されたカメラの撮影モードがストロボ発光を禁止するストロボOFFモード、遠距離に存在する被写体を撮影する無限モード、若しくは画面中央部のみを測光するスポット測光モードのいずれかが設定されているか否かを判断する(ステップS31)。この判断で、いずれかのモードが設定されていたならば(YES)、後述するステップS37へ移行する。一方、いずれのモードも設定されていなければ(NO)、主要被写体距離、撮影媒体(撮像素子、フィルム等)のISO感度、及び上記ステップS21で求められたズーム位置情報に基づいてストロボのガイドナンバーを算出し、ストロボ光が主要被写体まで届くか否かを判断する(ステップS32)。
【0039】
この判断でストロボ光が主要被写体まで届かないと判断されたならば(NO)、後述するステップS37へ移行する。一方、この判断でストロボ光が主要被写体まで届くと判断されたならば(YES)、可視光の平均測光値BVAVEと、赤外測光値BVrに基づき、人工光が検出されたか否かを判断する(ステップS33)。
【0040】
この判断は、図8の可視光輝度と赤外高輝度の関係(ワイドISO100)に示すように、BVAVE<可視光輝度Lv13、且つBVAVE>BVr+3.5(Lv)の時は蛍光灯下発光であり、一方、BVAVE<Lv13、且つBVAVE<BVrの時は白熱電球下発光と判断する。このような人工光を検出したならば(YES)、後述するステップS38へ移行して、ストロボ発光を伴う露出を行う。一方、人工光を検出しなければ(NO)、即ち、色かぶりはないものと判断し、次に被写体が可視光において低輝度か否かを判断する(ステップS34)。この判断は、図8に示すようなBVAVE<Lv10を判断基準としている。この判断で、低輝度と判断されたならば(YES)、ステップS38へ移行する。しかし、低輝度でなければ(NO)、平均測光値BVAVEが所定値BVO以上か否かを判断する(ステップS35)。これは、得られた主要被写体測光平均値SPAVEの信頼性を平均測光値を用いて判断している。つまり、測距センサの出力が対数圧縮回路を経ていないため、測光のリニアリティ(ダイナミックレンジ)が制限されており、ここでは、平均測光値BVAVEが所定値BVO以上になっているか判断している。
【0041】
このステップS35の判断で、測光平均値BVAVEの方が大きいければ(YES)、主要被写体測光平均値SPAVEが信頼できるものとされ、主要被写体測光平均値SPAVEと測光平均値BVAVEとを比較して、測光平均値BVAVEの方が大きいか否か、即ち、逆光か否かを判断する(ステップS36)。
【0042】
また上記ステップS31の判断で撮影モードがストロボOFFモード、無限モード若しくはスポット測光モードのいずれかであった場合(YES)、上記ステップS32の判断でストロボ光が主要被写体まで届かない場合(NO)は、若しくは、上記ステップS35の判断で、平均測光値BVAVEが所定値BVO未満であれば(NO)、若しくはステップS36の判断で測光平均値BVAVEが主要被写体測光平均値SPAVEよりも小さい場合(NO)、主要被写体測光平均値SPAVEを考慮せずに平均測光値BVAVEによる露出制御を行ない(ステップS37)、一連のシーケンスを終了する。
【0043】
一方、上記ステップS33で人工光を検出した場合(YES)、上記ステップS34で主要被写体が低輝度であった場合(YES)、さらに上記ステップS36の判断で、主要被写体測光平均値SPAVEよりも測光平均値BVAVEの方が大きい場合(YES)、即ち、主要被写体よりも周囲の方が明るい逆光状態の撮影シーンである若しくは、ストロボ発光が必要な撮影シーンであるものと判断した場合には、ストロボ光による補助光で補いつつ露出を行い(ステップS38)、一連のシーケンスを終了する。
【0044】
以上のような第1の変形例によれば、第1の実施形態の作用・効果に加えて、人工光判断により、色かぶりを考慮したストロボ発光が行われるため、色かぶりの発生を防止し、自然で美しい色合いと適正に合わせられたピントと露出調整された写真を撮影することが容易にできる。
【0045】
さらに、図7に示すフローチャートを参照して、第1の実施形態における第2の変形例について説明する。この第2の変形例は、前述した第1の変形例における測距と測光の順番を逆にして、ストロボ光の届く判断ステップを省略したものである。尚、この第2の変形例のステップにおいて、前述した第1の変形例と同じステップには、同じ参照符号を付して簡単に説明する。尚、この第2変形例におけるステップS39〜S41は、第1の変形例におけるステップS28〜S30に相当し、ステップS42〜S44は、第1の変形例におけるステップS25〜S27に相当する。
【0046】
まず、撮影レンズ18のズーム位置を求め、そのズーム位置から撮影レンズ18が広角側か否かを判断し、広角側に振られていたならば、図3に示す画角34wとして、測光範囲31及び測距範囲33aが選択される。一方、広角側ではなければ、画角34Tとなり、測光範囲32及び測距範囲33bが選択される(ステップS21〜S24)。
【0047】
次に上記ステップS23、S24で選択された測光センサ(AEセンサ)1を用いた測光範囲による可視光の測光と、赤外測光センサ52を用いた赤外光の測光が行われ、この測光センサ1で得られた出力の平均となる測光平均値BVAVEを算出する。また赤外測光センサ52で得られた赤外測光値BVrを算出する(ステップS39〜S41)。
【0048】
次に、選択された測距範囲33a若しくは測距範囲33bにおける測距が行われ、その測距結果から主要被写体が存在する最も近い距離を示すポイント(測距ポイント)を選択ポイントと決定して、ここの像出力の明るさを示す主要被写体測光平均値SPAVEを算出する(ステップS42〜S44)。
【0049】
また上記ステップS31撮影モードの判別でストロボOFFモード、無限モード若しくはスポット測光モードのいずれかが設定されている場合(YES)、上記ステップS32の判断でストロボ発光が主要被写体まで届かない場合(NO)、若しくは、上記ステップS35の判断で、平均測光値BVAVEが所定値BVO未満であれば(NO)、若しくはステップS36の判断で測光平均値BVAVEが主要被写体測光平均値SPAVEよりも小さく逆光ではない場合(NO)、主要被写体測光平均値SPAVEを考慮せずに平均測光値BVAVEによる露出制御を行ない(ステップS37)、一連のシーケンスを終了する。
【0050】
一方、上記ステップS33で人工光を検出した場合(YES)、上記ステップS34で主要被写体が低輝度であった場合(YES)、さらに上記ステップS36の判断で、主要被写体測光平均値SPAVEよりも測光平均値BVAVEの方が大きい場合(YES)、即ち、主要被写体よりも周囲の方が明るい逆光状態の撮影シーンである若しくは、ストロボ発光が必要な撮影シーンであるものと判断した場合には、ストロボ発光による補助光で補いつつ露出を行い(ステップS38)、一連のシーケンスを終了する。
【0051】
この第2の変形例においては、測光センサによる測光結果を加味した測距が可能となり、輝度に影響されずに正確なピントと適正な露出の写真を撮影することができる。
【0052】
次に本発明による第2の実施形態について説明する。
図9は、第2の実施形態に係るカメラの概念的な構成例を示している。本実施形態の構成部位で前述した図2に示した構成部位と同等のものには同じ参照符号を付して、その説明を省略する。前述した第1の実施形態による測距部25は、一対の受光レンズ12a,12b及び一対のセンサアレイ13a,13cを要したが、本実施形態の測距部40では、それぞれが1つの受光レンズ41及びセンサアレイ(外光側センサ)42と、撮影レンズ18及び撮像素子20を利用することにより、三角測距を行なっている。
【0053】
これは、撮影レンズ18を所定の位置にセットし、CCD20の画面中央部で得られた像データと同様の像がセンサアレイ42のどの位置で検出できるかを判断すれば、図2に示したと同様な三角測距の原理によって、被写体距離Lが求められる。もちろん、画面中央部からずれた部分の像データを利用すれば、図3に示したように、画面中央に存在しない主要被写体における距離も測定することができる。この場合、センサアレイ42は、図10(b)に示すような複数列のセンサアレイからなる。図10(a)は、本実施形態の測距部40を搭載したカメラ51の外観及び一部内部を示した図である。
このカメラ51において、カメラ正面ほぼ中央には、撮影レンズ18が配置され、その上方には受光レンズ41及びストロボ投光部26が並んで配置されている。このカメラの上面にはレリーズスイッチ23が配置されている。また、カメラ内部においては、撮影レンズ18の後方に撮像素子20が配置され、受光レンズ41の後方にはセンサアレイ42が配置されている。
【0054】
このセンサアレイ42は、撮影画面中央から横方向にずれた位置に存在する主要被写体を測距するために、図10(b)に示すように、横方向に並べた例えば、3本のラインセンサにより構成されている。これは、図10(c)に示すように、撮影画面50に対して、センサアレイ42が横方向に配列されることにより、図10(d)に示すように、横方向(42L)に移動した若しくは、並んだ主要被写体をモニタすることができる。
従って、本実施形態によれば、受光レンズ1つ分のスペースや1つのセンサアレイのコストが低減できる。また、受光レンズと撮影レンズ間を広く配置できるため、結果的に基線長Bが長くなり高精度化が実現できる。
【0055】
図11に示すフローチャートを参照して、この第2の実施形態のカメラにおける露出制御について説明する。
まず、撮影レンズ18のズーム位置情報を求め、このズーム位置情報に基づいて撮影レンズ18のピント位置を所定位置に設定する(ステップS51)。この位置設定によって、撮影レンズ18及び撮像素子20との関係が受光レンズ41及びセンサアレイ42側の関係とを略等しくする。これは、撮影レンズ18と受光レンズ41とのピント位置を略同じにすることで、測距精度を高めるためである。このような設定でも、図9に示すように、センサアレイ42の1画素と撮像素子20の1画素は一対一には、対応しない。そこで図9に示した例に基づけば、センサアレイ42の1画素に対応させるように、撮像素子20の「2×5」の10画素分の出力をすべて加算して、測距用像データの1画素分に相当させる(ステップS52)。この加算によって、センサアレイ42と撮像素子20との画素における測距範囲(出力)のマッチングがとれる。
【0056】
次に、三角測距によるマルチAFを行ない(ステップS53)、得られた測距データから主要被写体の位置の検出(ポイントの選択)を行なう(ステップS54)。そして、その主要被写体位置即ち、選択されたポイントまでの距離に合うようにピント合せを行なう(ステップS55)。このピント合せ時には、撮像素子20の受光面上に結像される像のコントラストが最適になるように、撮像素子20の出力をモニタして、撮影レンズ18の位置微調整を行う。
次に、撮像素子20全体の出力より露出値を決定する(ステップS56)。次に、AFセンサを利用して主要被写体位置のみの測距値を算出する(ステップS57)。これは、例えば、図10(d)に示すような撮影シーンにおいて、主要被写体の存在をモニタしているセンサアレイ42Lの出力の平均値を上記測距値として求める。
【0057】
次に、上記ステップS54で得られた主要被写体距離、撮影媒体(撮像素子、フィルム等)のISO感度、及び上記ステップS51で求められたズーム位置情報に基づいてストロボのガイドナンバーを算出し、ストロボ発光が主要被写体まで届くか否かを判断する(ステップS58)。
【0058】
この判断でストロボ光が主要被写体まで届くと判断されたならば(YES)、この撮像素子20による画面全体の平均測光値と、センサアレイ42による主要被写体が存在するであろう領域の測光値を比較して逆光か否かを判断する(ステップS59)。この判断で、画面全体の平均測光値が主要被写体の測光値よりも大きければ(YES)、この撮影シーンは逆光状態であるものと判断して、ストロボ発光を伴う露出を行い(ステップS60)、一連のシーケンスを終了する。
【0059】
また、上記ステップS58の判断で、ストロボ光が主要被写体まで届かないと判断されたならば(NO)、若しくは上記ステップS59の判断で、主要被写体の測光値の方が画面全体の平均測光値より大きかった場合には(NO)、主要被写体の測光値に基づいた通常の露出を行い(ステップS61)、一連のシーケンスを終了する。
【0060】
従って、本実施形態によれば、受光レンズ1つ分のスペースや1つのセンサアレイ(外光側のAFセンサ)のコストが低減できる。また、受光レンズと撮影レンズ間を広く配置できるため、結果的に基線長Bが長くなり高精度化が実現できる。またAFセンサによる測光は、図12に示すように、1つのセンサ61が、撮像素子62a〜62jの画素10個分のデータを代表できるため、平均値演算が高速かつ簡単にできる。また、ストロボ発光が主要被写体まで適正に届くか否かを考慮しているので、無駄なストロボ発光による電池消費を防ぐことができる。
【0061】
次に第3の実施形態について説明する。
図13(a)は、カメラを正面から見た外観構成を示し、図13(b)は、カメラの外装を外した内部構成を示す。
前述した第1、第2の変形例において、測光センサ、測距センサ及び赤外測光センサを利用しているが、これらを実際にカメラに搭載する場合、カメラには小型軽量化が要求されているため、これらの配置位置に種々の制限が加わる。つまり、カメラの性能を確保しつつ、無駄なスペースが出来ないように集約的に各構成部位が実装されなければならない。
【0062】
このカメラ71は、正面のカバー71aを開けられ、撮影レンズの鏡枠76が繰り出された撮影可能状態となっている。この鏡枠76の上方にファインダ72と測距センサ3が水平方向に並んで配置され、正面右上には、ストロボ投光部26が配置される。このファインダ72の下方で鏡枠76及び測距センサ3の近傍に測光センサ1が配置されている。
【0063】
また、鏡枠76を挟んだ両側には、着脱自在なフィルムカートリッジ(図示せず)を装填するためのパトローネ室73と、フィルムの巻き取りを行うためのスプール(図示せず)が設けられているスプール室74が設けられている。また、カメラ本体下側には、フィルムカートリッジ及びスプールに連結して、巻き上げ及び巻き戻し等のフィルム給送を行うワインダ75が設けられている。
また、ファインダ72の下方で鏡枠76とパトローネ室73とで囲まれた位置には、リモコン用センサ、即ち赤外測光センサ52が配置されている。
【0064】
このように、主たる構成部位となる鏡枠76とパトローネ室73とワインダ75とを組み付けた際の隙間に測光センサ1や赤外測光センサ52を配置することにより、無駄なスペースを無くし、カメラの小型化に寄与することが出来る。尚、このような測光センサと測距センサの配置に限定されることはなく、これらは、ファインダの近傍に配置されていればよい。この配置により、ファインダと測距測光時におけるパララックスを減少させることが出来る。
【0065】
尚、測光センサ1、測距センサ3及び、赤外測光センサ52は、何れもファインダに対するパララックスを少なくした方が、ユーザの所望の被写体に対して正確な測距、測光を行うことが出来る。従って、測光センサ1、測距センサ3及び、赤外測光センサ52を出来る限りファインダに近接させて配置することが望ましいが、複数の構成要素をカメラの特定箇所に配置することは、カメラの小型化の観点から見て困難である。その場合には、上記赤外測光センサ52は、被写界全体の赤外光輝度を検出することが出来ればよいので、他の測光センサ1や測距センサ3に比してファインダとのパララックスが大きくても問題は生じない。よって、本実施形態では、赤外測光センサ52を測光センサ1及び測距センサ3に比して、ファインダから離間した箇所に配置することで正確な測距、測光とカメラの小型化を実現している。
【0066】
以上説明したように本発明によれば、従来では、逆光判断が露出制御が困難なシーンに対して、主要被写体が存在する領域の測光値と撮影画面全体の測光値を比較して、逆光状態を正しく判断してストロボ光の発光の有無を決したり、人工光判断によりストロボ発光の有無を決定するため、簡単な操作で正しい露出が実行され、撮影が楽しめるカメラを提供することができる。
【0067】
以上の実施形態について説明したが、本明細書には以下のような発明も含まれている。
【0068】
(1)カメラに搭載され、撮影時に撮影画面の主要被写体の露出制御を行うカメラの露出制御システムであって、
測光により得られた撮影画面全体の平均輝度段と、撮影画面内で選択された主要被写体が存在する測距ポイントの輝度とを比較し、上記平均輝度が該測距ポイントの輝度よりも大きい場合に、撮影シーンが逆光状態であるものと判断する逆光判断手段を備えることを特徴とするカメラの露出制御システム。
【0069】
(2)カメラに搭載され、撮影時に撮影画面の主要被写体の露出制御を行うカメラの露出制御システムであって、
上記撮影画面の全体を測光する測光手段と、
上記測光手段により得られた測光値から画面全体の平均輝度を求める平均輝度算出手段と、
撮影画面内の複数の測距ポイントに対して測距動作を行う測距手段と、
各測距ポイントの測距データから被写体までの距離を求める測距演算手段と、上記測距演算手段からの距離結果より主要被写体を特定し、その存在位置の測距ポイントを選択する被写体選択部と、
上記選択された測距ポイントにおける輝度を求める輝度算出手段と、
上記選択された測距ポイントの輝度と上記平均輝度とを比較し、上記平均輝度が該測距ポイントの輝度よりも大きい場合には、逆光状態であるものと判断する逆光判断手段と、
逆光状態と判断された撮影シーンを露出する際に補助光を発光する補助光発光手段と、
補助発光制御を含む制御を行う制御手段と、
具備することを特徴とするカメラの露出制御システム。
【0070】
(3)上記(2)に記載のカメラの露出制御システムは、撮像素子により撮影画像を取り込む電子カメラに搭載され、
上記測距手段は、三角測距を行うために、第1の測距用光路に1組の受光レンズ及び測距用センサアレイを配置し、第2の測距用光路に撮影レンズと上記撮像素子を配置し、
上記測距用センサアレイの受光面上における画素領域の位置と上記撮像素子の受光面上における画素領域の位置が撮影画像に対して相対的に一致することを特徴とするカメラの露出制御システム。
【0071】
(4)上記(3)に記載のカメラの露出制御システムにおいて、
上記撮影レンズは、画角を変化させるズーム機能を有し、
上記撮影レンズが設定した画角により撮影画面が変更された際に、その撮影画面内に含まれる測距用センサアレイの受光面からの出力のみを測距範囲として採用して、主要被写体を特定することを特徴とするカメラの露出制御システム。
【0072】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、撮影画面における主要被写体が存在する領域の輝度と撮影画面の平均輝度の比較により逆光判断を行い、撮影シーンの構図に影響されずに主要被写体を正しい露出で撮影できるカメラの露出制御システムを提供することができる。
また露出制御システムは、人工光判断部を搭載して、可視光と赤外光を比較して、被写体を照明する光が人工光であった場合には、色かぶりを防止するように正しい露出で撮影できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラの露出制御システムの概略的な構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態のカメラに搭載した具体的な構成例を示す図である。
【図3】撮影画面内の撮影領域と測距領域の関係を示す図である。
【図4】測距ポイント(領域)及び受光領域の配置と、得られる像データの一例を示す図である。
【図5】第1の実施形態における露出制御について説明するためのフローチャートである。
【図6】第1の実施形態における第1の変形例について説明するためのフローチャートである。
【図7】第1の実施形態における第2の変形例について説明するためのフローチャートである。
【図8】第1の変形例における可視光輝度と赤外高輝度の関係について説明するための図である。
【図9】第2の実施形態のカメラに搭載した具体的な構成例を示す図である。
【図10】第2の実施形態におけるカメラの外観及び一部内部を示す図である。
【図11】第2の実施形態における露出制御について説明するためのフローチャートである。
【図12】撮像素子の画素領域とAFセンサの測距領域(ポイント)との関係について説明するための図である。
【図13】第3の実施形態のカメラに搭載した具体的な構成例を示す図である。
【符号の説明】
1…測光センサ(AEセンサ)
1a…周辺測光部
1b…中央測光部
2…平均輝度算出部
3…測距センサ
4…測距演算部
5…被写体選択部
6…輝度算出部
7…逆光判断部
8…ストロボ発光部
9…制御部
52…赤外測光センサ
53…人工光判断部
54…赤外測光回路
55…モード変更部
56…モード判別部
Claims (17)
- 撮影画面内の所定位置に存在する被写体の像信号を検出するセンサアレイと、
上記センサアレイの一部の複数のセンサ出力の平均値を検出する検出手段と、上記撮影画面内の平均的な明るさを示す平均測光値を検出する平均測光手段と、
上記センサ出力の平均値と上記平均測光値とを比較して、上記被写体の状態を判別する被写体状態判別手段と、
上記平均測光値と、上記被写体状態判別手段の判別結果とに基づいて、撮影時の露出制御を決定する決定手段と、
を具備することを特徴とするカメラの露出制御システム。 - 上記カメラは、撮影光学系としてズームレンズを有し、
上記センサアレイは、上記撮影光学系とは異なる第1の光学系を介して受光して上記被写体を検出し、上記被写体までの距離を測定する測距手段であり、
上記平均測光手段は、上記撮影光学系とは異なる第2の光学系を介して受光する複数の受光面を有し、
上記センサアレイ及び平均測光時の上記受光面の大きさを、上記ズームレンズによる画角位置に従って変更する変更手段を有することを特徴とする請求項1に記載のカメラの露出制御システム。 - 上記センサアレイは、測距用の像信号を形成し、上記センサアレイの一部の複数のセンサ出力は、上記距離測定の結果、ピント合せに用いられる距離データを出力するセンサ出力に相当するものであることを特徴とする請求項1に記載のカメラの露出制御システム。
- 撮影レンズを介して被写体の像信号を検出するエリアセンサからなる第1の像信号形成手段と、
上記撮影レンズ以外のレンズを介して上記被写体の像信号を検出する第2の像信号形成手段と、
上記第1の像信号を上記第2の像信号と略一致させるように複数のセンサ出力のデータを加算して、1つのセンサデータに変換する変換手段と、を具備し、
上記変換手段による変換結果と、上記第2の像信号形成手段により形成された第2の像信号により距離検出を行うことを特徴とするカメラ。 - 撮影画面内の所定の位置に存在する被写体の像信号を検出するセンサアレイと、
上記センサアレイの一部の複数のセンサ出力の平均値を検出する検出手段と、上記撮影画面内の平均的な明るさを示す平均測光値を検出する平均測光手段と、
上記センサ出力の平均値と上記平均測光値とを比較して、上記被写体の状態を判別する被写体状態判別手段と、
上記平均測光値と、上記被写体状態判別手段の判別結果とに基づいて、撮影時の露出制御を決定する決定手段と、
上記被写体に向けてストロボ光の発光を行うストロボ発光手段と、
上記ストロボ光が上記被写体まで届くか否かを判断する判断手段と、を具備し、 上記決定手段は、上記判断手段の判断結果を加味して撮影時の露出制御を決定することを特徴とするカメラの露出制御システム。 - 上記決定手段は、上記ストロボ光が上記被写体まで届くと上記判断手段が判断し、且つ上記被写体状態判別手段の判別結果が所定の状態の際に、上記ストロボ発光手段を発光させて露出制御を行うように撮影時の露出制御を決定することを特徴とする請求項5に記載のカメラの露出制御システム。
- 上記被写体状態判別手段は、被写体が逆光状態にあるか否かを判別するものであり、上記所定の状態は、上記被写体が逆光状態であることを特徴とする請求項6に記載のカメラの露出制御システム。
- 上記カメラのモードを判別する判別手段を具備し、
上記決定手段は、上記判別手段の判別結果を加味して、撮影時の露出制御を決定することを特徴とする請求項5に記載のカメラの露出制御システム。 - 撮影画面内の所定位置に存在する被写体の像信号を検出するセンサアレイと、
上記センサアレイの一部の複数のセンサ出力の平均値を検出する検出手段と、上記撮影画面内の平均的な可視光の明るさを示す平均測光値を検出する平均測光手段と、
上記撮影画面内の平均的な赤外光の明るさを示す赤外測光値を検出する赤外測光手段と、
上記センサ出力の平均値と上記平均測光値とを比較して、被写体の状態を判別する被写体状態判別手段と、
上記平均測光値と赤外測光値とを比較して、上記被写体を含む被写界の状態を判別する被写界状態判別手段と、
上記平均測光値と、上記被写体状態判別手段と上記被写界状態判別手段との判別結果とに基づいて、撮影時の露出制御を決定する決定手段と、
を具備することを特徴とするカメラ。 - 上記カメラは、さらに、
上記被写体に向けてストロボ光の発光を行うストロボ発光手段と、
上記ストロボ光が上記被写体まで届くか否かを判断する判断手段とを具備し、上記決定手段は、上記ストロボ光が上記被写体まで届くと上記判断手段が判断し、且つ上記被写体状態判別手段の判別結果が所定の状態の際に、上記ストロボ発光手段を発光させて露出制御を行うように撮影時の露出制御を決定し、また、上記ストロボ光が上記被写体まで届くと上記判断手段が判断し、且つ、上記被写界状態判別手段の判別結果が所定の状態の際に、上記ストロボ発光手段を発光させて露出制御を行うように撮影時の露出制御を決定することを特徴とする請求項9に記載のカメラ。 - 上記被写体状態判別手段は、被写体が逆光状態にあるか否かを判別するものであり、上記所定の状態は、上記被写体が逆光状態であることを特徴とする請求項10に記載のカメラ。
- 上記被写界状態判別手段は、被写界の光源が人工光であるか否かを判別するものであり、上記所定の状態は、上記被写界の光源が人工光であることを特徴とする請求項10または11に記載のカメラ。
- 上記カメラのモードを判別する判別手段を具備し、
上記判別手段がカメラが所定のモードであると判断した場合には、上記被写体状態判別手段による判別を行わないことを特徴とする請求項10または11に記載のカメラ。 - 上記カメラのモードを判別する判別手段を具備し、
上記判別手段がカメラが所定のモードであると判断した場合には、上記被写界状態判別手段による判別を行わないことを特徴とする請求項10または12または13に記載のカメラ。 - 上記所定のモードはストロボOFFモード、スポット測光モード、無限モードの内の少なくとも一つであることを特徴とする請求項13または14に記載のカメラ。
- 撮影光学系とは独立して設けられ被写体像を観察するためのファインダを具備し、
上記センサアレイと、平均測光手段とは上記ファインダの近傍に配置されることを特徴とする請求項9に記載のカメラ。 - 上記赤外測光手段は、上記平均測光手段及びセンサアレイと比して、上記ファインダから離間した位置に配されることを特徴とする請求項16に記載のカメラ。
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