JPH0838994A - 塗装金属板及び塗装金属板の製造方法 - Google Patents

塗装金属板及び塗装金属板の製造方法

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JPH0838994A
JPH0838994A JP19493794A JP19493794A JPH0838994A JP H0838994 A JPH0838994 A JP H0838994A JP 19493794 A JP19493794 A JP 19493794A JP 19493794 A JP19493794 A JP 19493794A JP H0838994 A JPH0838994 A JP H0838994A
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高志 羽根
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信司 八木
Akio Tashiro
秋雄 田代
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Yodogawa Steel Works Ltd
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Yodogawa Steel Works Ltd
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】成分(A)水酸基を有するポリエステル樹脂5
0〜90重量%と、成分(B)メラミン樹脂50〜10
重量%からなる樹脂の加熱残分100重量部に対して、
成分(C)アクリル系重合体2〜8重量部を加えた混合
物をベースとする下塗り塗料を塗布して焼付け、下塗り
塗膜を形成したのち、成分(D)水酸基を有するポリエ
ステル樹脂50〜80重量%と、成分(E)メチル化メ
ラミン樹脂50〜20重量%からなる上塗り塗料を塗布
して焼付け、上塗り塗膜を形成することを特徴とする塗
装金属板。 【効果】塗料中にシリコーン油を含んでいないため、塗
料製造環境や塗装環境において、他の塗料と隔離する必
要がない。また、素地との付着性、硬度、耐摩耗性、耐
傷付き性などの塗膜性能にすぐれ、従来のハンマートー
ン塗料では得られない意匠性を有する塗装金属板を得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗装金属板及び塗装金
属板の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、
被塗物表面に凹凸模様を形成し、かつ仕上がり風合及び
塗膜性能に優れた塗装金属板及び塗装金属板の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】被塗物表面を凹凸模様に仕上げる塗装方
法のひとつとして、ハンマートーン塗料を使用すること
が従来から行われている。金属の表面をハンマーで叩い
たような均一な模様を形成することから、ハンマートー
ン塗料と呼ばれている。 ハンマートーン仕上げは、仕上がりの模様が美しく、か
つ、その塗膜性能においても素地との付着性、硬度、耐
摩耗性、耐傷付き性などに優れた塗装仕上げを達成する
ことができるという利点を有している。ハンマートーン
塗料の利用分野としては、ミシン、エアコン、ストー
ブ、オーディオ機器など比較的小型の物をはじめ、シャ
ッター、外壁材、プレコートメタルなどにも利用されて
いる。従来より、塗料中に適量のシリコーン油を添加
し、被塗物表面に塗布すると数分後にシリコーン油の作
用によってハンマートーン模様が現出し、これをそのま
ま乾燥させるとハンマートーン仕上げが完成するハンマ
ートーン塗料が知られている。しかしながら、シリコー
ン油が添加されている従来のハンマートーン塗料は、他
の塗料に混入するとハジキやヘコミなどの不良の発生原
因となる。したがって、シリコーン油が添加されている
ハンマートーン塗料の製造には、専用の設備を必要と
し、また、塗装現場においても、ハンマートーン塗料が
他種の塗料を塗装する被塗物の表面に付着したり、ハン
マートーン塗料が他種の塗料に混入することのないよう
細心の注意が必要である。さらに、従来のハンマートー
ン塗料を塗装した面に、その後他の塗料を塗装すると、
シリコーン油の影響で、上記と同様な塗装不良現象を生
じるという欠点もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のハン
マートーン塗料のようにシリコーン油を使用することな
く、かつ素地との付着性、硬度、耐摩耗性、耐傷付き性
などの塗膜性能及び仕上がり風合に優れた塗装金属板及
び塗装金属板の製造方法を提供することを目的としてな
されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、表面張力の小さ
い下塗り塗膜と、表面張力の大きい上塗り塗料を組み合
わせることにより、外観及び塗膜性能にすぐれた塗装金
属板を得ることができることを見いだし、その知見に基
づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、(1)金属板表面に、成分(A)水酸基を有するポ
リエステル樹脂50〜90重量%と、成分(B)メラミ
ン樹脂50〜10重量%からなる樹脂の加熱残分100
重量部に対して、成分(C)アクリル系重合体2〜8重
量部を加えた混合物をベースとする下塗り塗料を塗布し
て焼付け、下塗り塗膜を形成したのち、成分(D)水酸
基価25〜80mgKOH/g、数平均分子量1000〜6
000、酸価5〜15mgKOH/gである水酸基を有する
ポリエステル樹脂50〜80重量%と、成分(E)メチ
ル化メラミン樹脂50〜20重量%からなり、表面張力
が30〜40dyne/cmである上塗り塗料を塗布して焼付
け、上塗り塗膜を形成したことを特徴とする塗装金属
板、及び、(2)金属板表面に、成分(A)水酸基を有
するポリエステル樹脂50〜90重量%と、成分(B)
メラミン樹脂50〜10重量%からなる樹脂の加熱残分
100重量部に対して、成分(C)アクリル系重合体2
〜8重量部を加えた混合物をベースとする下塗り塗料を
塗布して焼付け、下塗り塗膜を形成したのち、成分
(D)水酸基価25〜80mgKOH/g、数平均分子量1
000〜6000、酸価5〜15mgKOH/gである水酸
基を有するポリエステル樹脂50〜80重量%と、成分
(E)メチル化メラミン樹脂50〜20重量%からな
り、表面張力が30〜40dyne/cmである上塗り塗料を
塗布して焼付け、上塗り塗膜を形成することを特徴とす
る塗装金属板の製造方法、を提供するものである。
【0005】本発明における被塗板は、鋼板、アルミニ
ウム板、亜鉛やアルミ等のメッキ鋼板及びこれらの合金
メッキ鋼板等の金属板である。本発明においては、下塗
り塗料の成分(A)として、水酸基を有し、メラミン樹
脂と脱水反応により架橋することができるポリエステル
樹脂が用いられる。このようなポリエステル樹脂として
は、例えば、ベッコライトM−6402−50[大日本
インキ(株)製、商品名]、バイロンGK13CS[東洋
紡績(株)製、商品名]などを挙げることができる。本発
明においては、下塗り塗料の成分(B)として用いられ
るメラミン樹脂としては、焼き付け時に、低温、短時間
で上記のポリエステル樹脂と架橋反応により硬化するも
のであればよく、通常の加熱乾燥型塗料に使用されるメ
ラミン樹脂が使用可能である。このようなメラミン樹脂
としては、例えば、メチル化メラミン樹脂、ブチル化メ
ラミン樹脂、混合アルキル化メラミン樹脂などを挙げる
ことができる。本発明において、成分(A)のポリエス
テル樹脂と成分(B)のメラミン樹脂との配合割合は、
加熱残分として、ポリエステル樹脂50〜90重量%に
対して、メラミン樹脂50〜10重量%である。ポリエ
ステル樹脂の配合量が50重量%未満であると、塗膜の
成形加工性が低下するので好ましくない。また、ポリエ
ステル樹脂の配合量が90重量%を超えると、塗膜の硬
度が低下するので好ましくない。本発明においては、下
塗り塗料中に成分(C)としてアクリル系重合体が配合
される。アクリル系重合体は、下塗り塗膜の表面張力を
低下させる効果を有するものであり、レベリング剤とし
て市販されているもの、例えば、ポリフローS、ポリフ
ローNo.85[いずれも、共栄社油脂化学工業(株)製、
商品名]、ディスパロンL−1980−50、ディスパ
ロンL−1984−50[いずれも、楠本化成(株)製、
商品名]などを好適に使用することができる。本発明に
おいて、成分(C)のアクリル系重合体は、成分(A)
のポリエステル樹脂及び成分(B)のメラミン樹脂の樹
脂の加熱残分100重量部に対して、2〜8重量部が配
合される。アクリル系重合体の配合量が、成分(A)及
び成分(B)の樹脂の加熱残分100重量部に対して2
重量部未満であると、下塗り塗膜の表面張力が十分低下
せず、良好なハンマートーンを有する塗膜が得られない
ので好ましくない。アクリル系重合体の配合量が、成分
(A)及び成分(B)の樹脂の加熱残分100重量部に
対して8重量部を超えると、下塗り塗膜の塗膜性能が低
下するので好ましくない。本発明においては、上塗り塗
料の成分(D)として、水酸基価25〜80mgKOH/
g、数平均分子量1000〜6000、酸価5〜15mg
KOH/gである水酸基を有するポリエステル樹脂が用い
られる。このようなポリエステル樹脂は、多価アルコー
ルと多塩基酸とを、220〜280℃で縮合重合するこ
とにより得ることができる。多価アルコールのOH基
と、多塩基酸のCOOH基との当量比は1:1ないし
5:1とすることが好ましい。
【0006】本発明において、成分(D)であるポリエ
ステル樹脂の製造に用いられる多価アルコールとして
は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリ
セリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどを挙げる
ことができ、これらの多価アルコールは1種を使用する
ことができ、あるいは、2種以上を混合して使用するこ
とができる。本発明において、成分(D)であるポリエ
ステル樹脂の製造に用いられる多塩基酸としては、例え
ば、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、セバシン酸などの脂肪族多塩基酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸など
の芳香族多塩基酸などを挙げることができる。これらの
多塩基酸は1種を使用することができ、あるいは、2種
以上を混合して使用することができる。さらに、本発明
においては、多塩基酸として無水フタル酸のような酸無
水物を使用することもできる。酸無水物を使用するとき
は、そのCOOH当量は、酸無水物が加水分解されて遊
離のCOOH基になったものとして計算する。本発明に
おいて、成分(D)として用いられるポリエステル樹脂
は、水酸基価が25〜80mgKOH/g、好ましくは40
〜60mgKOH/gであり、数平均分子量が1000〜6
000、好ましくは3000〜5000であり、酸価が
5〜15mgKOH/g、好ましくは8〜13mgKOH/gであ
る。ポリエステル樹脂の水酸基価が25mgKOH/g未満
であると、塗膜の架橋密度が不足し、良好な性能を有す
る塗膜が得られないので好ましくない。ポリエステル樹
脂の水酸基価が80mgKOH/gを超えると、塗膜の耐水
性が低下するので好ましくない。ポリエステル樹脂の数
平均分子量が1000未満であると、塗膜の強度が低下
するおそれがあるので好ましくない。ポリエステル樹脂
の数平均分子量が6000を超えると、塗料の粘度が高
くなり、塗装作業性が低下するので好ましくない。ポリ
エステル樹脂の酸価が5mgKOH/g未満であると、塗料
の貯蔵安定性が低下するので好ましくない。ポリエステ
ル樹脂の酸価が15mgKOH/gを超えると、塗膜の耐久
性が低下するので好ましくない。本発明において、成分
(E)として用いられるメチル化メラミン樹脂は、表面
張力の高い、低分子量領域のメラミン樹脂であり、この
ようなメラミン樹脂としては、例えば、サイメル303
[三井東圧化学(株)製、商品名]、スミマールM40S
[住友化学工業(株)製、商品名]などを挙げることがで
きる。本発明において、成分(D)のポリエステル樹脂
と成分(E)のメチル化メラミン樹脂との配合割合は、
加熱残分として、ポリエステル樹脂50〜80重量%に
対して、メチル化メラミン樹脂50〜20重量%であ
る。ポリエステル樹脂の配合量が50重量%未満である
と、塗膜の成形加工性が低下するので好ましくない。ま
た、ポリエステル樹脂の配合量が80重量%を超える
と、塗料系の表面張力が低下し、安定した外観が得られ
ないので好ましくない。
【0007】本発明に用いられる、成分(D)のポリエ
ステル樹脂及び成分(E)のメチル化メラミン樹脂より
なる上塗り塗料の表面張力は、30〜40dyne/cm、よ
り好ましくは32〜37dyne/cmである。上塗り塗料の
表面張力が30dyne/cm未満であると、外観にすぐれた
ハンマートーンが得られないので好ましくない。上塗り
塗料の表面張力が40dyne/cmを超えると、塗装作業性
が低下するので好ましくない。本発明に用いられるハン
マートーン塗料においては、成分(A)、成分(B)及
び成分(C)よりなる下塗り塗料に、必要に応じて、一
般に塗料用として使用されている顔料、染料、溶剤、添
加剤などを配合することができる。また、成分(D)及
び成分(E)よりなる上塗り塗料に、一般に塗料用とし
て使用されている顔料、染料、溶剤、添加剤などを配合
することができる。本発明に用いられる下塗り塗料及び
上塗り塗料に配合される顔料としては、着色顔料、体質
顔料などの使用が可能であり、このような顔料として
は、例えば、アルミペースト、パール顔料、酸化チタ
ン、カーボンブラック、ベンガラ、シリカ、マイカ、炭
酸カルシウムなどを挙げることができる。顔料の配合量
については、特に制限はなく、所望する塗膜の外観、塗
料の粘度、塗装作業性などを勘案して決定することがで
きる。本発明に用いられる上塗り塗料に配合される添加
剤としては、例えば、顔料分散剤、傷付き防止剤などを
挙げることができる。傷付き防止剤として、融点300
℃以上のポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末などのフ
ッ素樹脂粉末を、塗料中に0.3〜4重量%添加するこ
とが効果的である。フッ素樹脂粉末としては、上記のポ
リテトラフロオロエチレンの他に、ポリクロロトリフル
オロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデンなどのフ
ッ素樹脂粉末を使用することができる。フッ素樹脂粉末
の配合量が0.3重量%未満であると、十分な傷付き防
止性が得られず、フッ素樹脂粉末の配合量が4重量%を
超えても、配合量に見合う傷付き防止効果の向上は得ら
れない。このような傷付き防止用のフッ素樹脂粉末とし
ては、例えば、フォスタフロンTF−9205[ヘキス
トジャパン(株)、商品名]などを好適に使用することが
できる。本発明に用いられるハンマートーン塗料の調製
方法としては、通常行われる塗料の製造方法を適用する
ことができる。以下に調製方法の一例を説明するが、本
発明に用いられる塗料の調製方法は、これに限定される
ものではない。すなわち、下塗り塗料は、ポリエステル
樹脂、メラミン樹脂、溶剤及び顔料を混合し、サンドミ
ル、アトライター、ロールミルなどで、顔料粒子を20
μm以下に分散させる。ただし、顔料がアルミペースト
やパール顔料のみの場合はディスパーによる撹拌だけで
よい。つぎに、成分(C)のアクリル系重合体を混合し
て十分に分散させ、つづいて、アルミペースト、添加剤
などを加えてディスパーで撹拌混合し、調製することが
できる。本発明に用いられる塗装方法としては、吹付け
塗装、静電塗装、ローラーコートなどが可能である。上
塗り塗料についても、同様の方法で調製し、塗装するこ
とができる。
【0008】
【実施例】つぎに、実施例及び比較例により、本発明を
より詳細に説明する。 実施例1〜8、比較例1〜5及び参考例1 (塗料の調製)第1表の配合にしたがって、成分(A)
のポリエステル樹脂、成分(B)のメラミン樹脂、顔料
及び溶剤を混合し分散したのち、成分(C)のアクリル
系重合体を混合して十分に分散させた。次いで、添加剤
を加え、ディスパーで撹拌混合して、13種、14点の
下塗り塗料を調製した。さらに、第1表の配合にしたが
って、成分(D)のポリエステル樹脂、成分(E)のメ
チル化メラミン樹脂、顔料及び溶剤を混合して分散し、
さらに参考例1ではシリコーン油を配合して、5種、1
4点の上塗り塗料を調製した。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】[注] 1)ポリエステル樹脂1:ベッコライトM−6402−
50[大日本インキ化学工業(株)製、商品名:水酸基価
55mgKOH/g、数平均分子量2800、酸価7.5mgKO
H/g、加熱残分50重量%キシレン溶液] 2)ポリエステル樹脂2:バイロンGK13CS[東洋
紡績(株)製、商品名:水酸基価45mgKOH/g、数平均
分子量6500、酸価3mgKOH/g、加熱残分50重量
%キシレン溶液] 3)メラミン樹脂:サイメル325[三井サイアナミッ
ド(株)製、商品名:メチロール化メラミン樹脂、加熱残
分60重量%n−ブタノール溶液] 4)アクリル系重合体1:ポリフローS[共栄社油脂化
学工業(株)製、商品名] 5)アクリル系重合体2:ディスパロンL−1980−
50[楠本化成(株)製、商品名] 6)ポリエステル樹脂:オイルフリーポリエステル樹脂
[日本油脂(株)製、商品名](水酸基価70mgKOH/
g、数平均分子量2200、酸価8mgKOH/g) 7)メラミン樹脂:スミマールM40S[住友化学工業
(株)製、商品名] 8)傷付き防止剤:フォスタフロンTF9205[ヘキ
ストジャパン(株)製、商品名] 9)ソルベッソ#200:芳香族系炭化水素[シェル化
学(株)製、商品名] 10)シリコーン油:シリコーンTRS10N[ヘキス
トジャパン(株)製、商品名] (試験片の作成)使用する被塗板として、化成処理を施
した、厚さ0.4mmの溶融亜鉛メッキ鋼板を用いた。塗
装方法としては、まず、第1表の下塗り塗料を、バーコ
ーター#20を用いて乾燥塗膜厚が20μmになるよう
に塗布し、到達板温210℃で30秒加熱乾燥させた。
次いで、第1表の上塗り塗料を、バーコーター#14を
用いて乾燥塗膜厚が10μmになるよう塗布し、到達板
温230℃で30秒間乾燥させ、試験片を作製した。作
製した試験片について以下に示す試験方法にて試験を行
った。その結果を第2表に示した。
【0012】
【表3】
【0013】
【表4】
【0014】(1)塗膜外観 塗面仕上がりの意匠性を肉眼で観察し、塗面のハンマー
トーン模様が、参考例1の従来の塗料の塗面と比較し
て、意匠性がより高いものを◎、同等のものを○劣って
いるものを×とする。 (2)鉛筆硬度 20℃の室内にて、JIS K 5400(1990)
8.4.2 にしたがって試験を行い、Hより硬いものを
合格とする。 (3)付着性 20℃の室内にて、まず、試験片にJIS K 5400
(1990)8.5.1(碁盤目法)に準じてカッターナ
イフで碁盤目を作り、試験片の碁盤目の箇所の裏面から
エリクセン試験機[JIS K 5400(1990)
8.2 エリクセン値]にて6.0mm押し出す。その後碁
盤目上に、セロハン粘着テープを十分に付着させ、直ち
にセロハンテープを塗膜面と直角方向に瞬間的に引きは
がし、剥がれないで残った碁盤目の数が100のものを
合格、99以下のものを不合格とする。 (4)加工性 20℃の室内にて、各試験片の塗面を外側にして、その
内側に試験片と同一の被塗板1枚(1T)〜6枚(6
T)をはさみ込み、万力で締め付けて180度密着折り
曲げを行う。折曲げ先端を10倍ルーペで観察し、クラ
ックフリーとなる加工レベルを示す。1T〜4Tを合格
とする。 (5)耐衝撃性 20℃の室内にて、JIS K 5400(1990)
8.3.2(デュポン式、おもり1kg、高さ50cm)に基
づいて試験を行う。その後、塗面の試験箇所にセロハン
粘着テープを十分に付着させ、直ちにセロハンテープを
塗膜面と直角方向に瞬間的に引きはがし、剥がれの状態
を調べる。剥がれないで完全に残った状態を合格とす
る。 (6)耐傷付き性 20℃の室内にて、表面性試験器HEIDON−14S
[神東科学(株)製]を用い、試験片の塗面同志を合わせ
て、加重833g/in2、移動速度5000mm/min、移
動幅5cmにて往復100回擦り付けて、試験後の塗面を
観察し、下記にしたがって評価する。 ◎:全く傷がつかない。 ○:僅かに傷が認められる。 △:傷が認められる。 ×:傷がひどく、又はハンマートーン模様が削られてい
る。 第2表の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜
8の塗料を塗布した試験片は、塗面状態が良好で、鉛筆
硬度、付着性、加工性、耐衝撃性、耐傷付き性のいずれ
においても満足な結果を示し、従来のハンマートーン塗
料である参考例1の塗料を塗布した試験片と比較して
も、塗膜の機械的性能においては同等であり、塗膜の外
観においてはすぐれていることが分かる。下塗り塗料中
のポリエステル樹脂の配合量が少ない比較例1の塗料を
塗布した試験片は、付着性が劣っていた。下塗り塗料中
のポリエステル樹脂の配合量が多すぎる比較例2の塗料
を塗布した試験片は、耐傷付き性が劣っていた。下塗り
塗料中のアクリル重合体の配合量の少ない比較例3の塗
料を塗布した試験片は、塗膜外観が劣っていた。下塗り
塗料中のアクリル重合体の配合量が多すぎる比較例4の
塗料を塗布した試験片も、同様に塗膜外観が劣ってい
た。上塗り塗料中のメラミン樹脂の配合量が少ない比較
例5の塗料を塗布した試験片は、塗膜外観及び耐傷付き
性が劣っていた。このように、本発明から外れた各比較
例の塗料を塗布した試験片は、いずれかの試験項目にお
いて満足できない結果を示した。これに対して、本発明
の塗装金属板の製造方法によれば、被塗物表面に美麗な
凹凸模様を形成し、かつ仕上がり風合、塗膜性能ともに
優れた塗装金属板が得られた。
【0015】
【発明の効果】本発明の塗装金属板の製造方法によれ
ば、塗料中にシリコーン油を含んでいないため、他の塗
料に対して悪影響を与えたり、ハジキ、ヘコミなどの塗
装不良を発生させることがなく、また、塗料製造環境や
塗装環境においても、他の塗料と隔離する必要がないな
ど、従来のハンマートーン塗料を使用した塗装方法では
必要であった特殊な対策を必要としない。また、素地と
の付着性、硬度、耐摩耗性、耐傷付き性などの塗膜性能
にもすぐれ、従来のハンマートーン塗料を使用した塗装
金属板より良好な塗膜外観を有している。さらに、成分
(C)のアクリル系重合体の配合量を調整することによ
って、従来のハンマートーン塗料を使用した塗装方法で
得られない意匠性をも得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B05D 7/14 A 101 A 7/24 302 V 7415−4F S 7415−4F P 7415−4F (72)発明者 田代 秋雄 大阪府大阪市中央区南本町4丁目1番1号 株式会社淀川製鋼所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属板表面に、成分(A)水酸基を有する
    ポリエステル樹脂50〜90重量%と、成分(B)メラ
    ミン樹脂50〜10重量%からなる樹脂の加熱残分10
    0重量部に対して、成分(C)アクリル系重合体2〜8
    重量部を加えた混合物をベースとする下塗り塗料を塗布
    して焼付け、下塗り塗膜を形成したのち、成分(D)水
    酸基価25〜80mgKOH/g、数平均分子量1000〜
    6000、酸価5〜15mgKOH/gである水酸基を有す
    るポリエステル樹脂50〜80重量%と、成分(E)メ
    チル化メラミン樹脂50〜20重量%からなり、表面張
    力が30〜40dyne/cmである上塗り塗料を塗布して焼
    付け、上塗り塗膜を形成したことを特徴とする塗装金属
    板。
  2. 【請求項2】金属板表面に、成分(A)水酸基を有する
    ポリエステル樹脂50〜90重量%と、成分(B)メラ
    ミン樹脂50〜10重量%からなる樹脂の加熱残分10
    0重量部に対して、成分(C)アクリル系重合体2〜8
    重量部を加えた混合物をベースとする下塗り塗料を塗布
    して焼付け、下塗り塗膜を形成したのち、成分(D)水
    酸基価25〜80mgKOH/g、数平均分子量1000〜
    6000、酸価5〜15mgKOH/gである水酸基を有す
    るポリエステル樹脂50〜80重量%と、成分(E)メ
    チル化メラミン樹脂50〜20重量%からなり、表面張
    力が30〜40dyne/cmである上塗り塗料を塗布して焼
    付け、上塗り塗膜を形成することを特徴とする塗装金属
    板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100751749B1 (ko) * 2000-05-25 2007-08-24 간사이 페인트 가부시키가이샤 자동차 차체의 도장법

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