JP2951784B2 - 塗料用ポリエステル樹脂の製造法及び塗料 - Google Patents

塗料用ポリエステル樹脂の製造法及び塗料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐溶剤性、ブロッキン
グ性等に優れ、鉄、非鉄金属等の表面に硬度と加工性が
良好な塗膜を形成しうる金属鋼板塗料用ポリエステル樹
脂の製造法及び金属鋼板用塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家電製品の塗装は、鋼板を加工、
成形した後の箱型形状で行われていたが、塗装ラインの
合理化、生産性の工場、公害防止、作業環境改善の諸問
題を解決するために、平鋼板を塗装した後に加工、成形
を行うプレコート塗装方式に移ってきた。この方式に使
用されるプレコート鋼板は、塗装後、複雑な形状に加工
されるため、高度な加工性が要求される。一方で、家電
製品の中でも冷蔵庫、洗濯機等には、塗膜硬度、耐汚染
性、耐薬品性に優れることが要求される。
【0003】従来、これらの家電製品の塗装には、主と
して熱硬化型アクリル樹脂が用いられてきたが、これは
アクリル樹脂塗料が塗膜硬度および耐汚染性に優れてい
るためである。しかし、アクリル樹脂塗料はプレコート
塗装に用いるには、加工性が不足しており、加工性を満
足させるためには、アクリル樹脂の組成を軟質化する必
要があり、実用に耐え得るような塗膜硬度、耐汚染性を
示すことは困難である。
【0004】また、熱硬化型ポリエステル樹脂は、カラ
ートタンなどのコイルコーティングに用いられてきた
が、やはり、加工性と塗膜硬度および耐汚染性のバラン
スがとれないという欠点があった。しかしポリエステル
樹脂を減圧下に縮重合させて得られる直鎖型高分子量ポ
リエステル樹脂は、通常のポリエステル樹脂に比較して
加工性と塗膜硬度および耐汚染性のバランスに優れ、冷
蔵庫、洗濯機等の家電製品の塗装にも実用化されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの直鎖型高分子
量ポリエステル樹脂は、分子鎖中の官能基が少なく、ま
た官能基が高分子鎖の両末端に位置するため、エーテル
化アミノ樹脂などの硬化剤とともに硬化させた場合、塗
膜の架橋密度は低く、架橋構造も不均一となる。そのた
め、架橋構造が網目構造となる通常の分岐型ポリエステ
ル樹脂の場合と比べて、加工性が良好となる。しかしな
がら、ポリエステル樹脂部分としては、架橋反応が不十
分であり、塗膜のブロッキング性、耐溶剤性、硬度など
が劣るという問題点がある。
【0006】硬化剤、硬化触媒を多く配合することで、
塗膜の加工性、硬度、耐汚染性のバランスをはかること
が考えられるが、塗料安定性の低下、塗膜表面状態の悪
化などのために限界がある。また、ポリエステル樹脂の
分岐度を上げることでブロッキング性、耐溶剤性などを
向上させることができるが、加工性が著しく低下し、硬
度、加工性、耐汚染性のバランスを取ることが難しいと
いう問題点がある。従って、本発明の目的は、耐溶剤
性、ブロッキング性に優れ、硬度と加工性が良好な塗膜
を形成しうる、鋼板用に適した塗料用ポリエステル樹脂
及び塗料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、全
酸成分に対して芳香族ジカルボン酸成分100〜30モ
ル%及び脂肪族ジカルボン酸成分0〜70モル%を酸成
分とし、ジアルコールをアルコール成分として合成され
た数平均分子量10000以上の直鎖ポリエステル樹脂
100重量部を、3価以上の多価アルコール成分及び/
または3価以上のヒドロキシカルボン酸成分を0.02
〜0.18重量部で解重合することを特徴とする金属鋼
塗料用ポリエステル樹脂の製造法、並びに該製造法に
より得られるポリエステル樹脂を含有してなる金属鋼板
塗料に関する。
【0008】前記直鎖ポリエステル樹脂に用いられる芳
香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、ナフタリンジカルボン酸、またはそれら
の低級アルキルエステル、酸無水物等が挙げられ、これ
らの一種以上を使用することができる。また脂肪族ジカ
ルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸、アゼライ
ン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、ハイミック
酸、1,6シクロヘキサンジカルボン酸等があり、これ
らの低級アルキルエステル、酸無水物等を用いても良
く、これらの一種以上を使用することもできる。上記芳
香族ジカルボン酸と脂肪族ジカルボン酸は全酸成分に対
して前者100〜30モル%、好ましくは100〜40
モル%、後者0〜70モル%、好ましくは0〜60モル
%の割合で使用される。脂肪族ジカルボン酸成分が70
モル%を超えると硬度、耐汚染性が低下する。
【0009】前記直鎖ポリエステル樹脂に用いられるジ
アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−
プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチ
ルペンタンジオール、ジエチレングリコール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、3−メチル1,5−ペン
タンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2
−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールキシ
リレングリコールまたは水添ビスフェノールA及びビス
フェノールAのエチレンオキサイド、またはプロピレン
オキサイド付加物等があり、これらの1種以上を用いる
ことができる。
【0010】得られる直鎖ポリエステル樹脂の解重合に
用いられる3価以上の多価アルコール成分とは、水酸基
を3つ以上有するアルコールであり、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエ
リスリトール等があげられる。また、同様に用いられる
3価以上のヒドロキシカルボン酸とは、水酸基とカルボ
キシル基を各々少なくとも1つ、合計で3つ以上有する
ものであり、ジメチロールプロピオン酸などが挙げら
れ、これらを1種以上用いることができる。これらの多
価アルコール及び/または多価ヒドロキシカルボン酸
は、先のポリエステル樹脂100重量部に対して、0.
02〜0.18重量部、好ましくは0.02〜0.15
重量部、特に好ましくは0.02〜0.10重量部の割
合で用いられる。0.18重量部を越えると加工性の低
下が著しく、0.02重量部未満では、塗膜特性の向上
が不十分である。本発明の解重合に用いる3価以上の多
価アルコール成分 または 3価以上のヒドロキシカル
ボン酸成分としては、ジメチロールプロピオン酸のよう
なヒドロキシカルボン酸を用いた方が、金属等の基材と
の密着点ともなる、カルボキシル基が分子鎖中に導入さ
れるため、密着性向上の点からも、より好ましい。
【0011】本発明のポリエステル樹脂の製造は、まず
上記のジカルボン酸成分とジアルコール成分を好ましく
は酸/アルコール=1/1〜1/3(当量比)となるよ
うに配合して用い、必要に応じて、ジブチル錫オキシ
ド、酢酸鉛、酢酸カルシウム、N−ブチルチタネート等
の触媒の存在下に200〜300℃にてエステル化また
はエステル交換反応を行ったのち、さらに、必要に応じ
て、三酸価アンチモン、酸価ゲルマニウム、N−ブチル
チタネートのような触媒の存在下に、好ましくは10m
mHg以下、特に好ましくは1mmHg以下の減圧下
で、好ましくは200〜300℃、特に好ましくは23
0〜280℃で重縮合反応を行うことにより、数平均分
子量10000以上の直鎖ポリエステル樹脂を調製す
る。ここで、数平均分子量が10000未満では、その
後の解重合により得られる樹脂の分子量が低くなり、加
工性に劣る。なお、数平均分子量の上限は特に制限され
ないが、通常50000以下程度である。得られる直鎖
状ポリエステル樹脂100重量部に対して、上記の3価
以上の多価アルコール成分及び/または3価以上のヒド
ロキシカルボン酸成分0.02〜0.18重量部配合
し、常圧下、好ましくは200〜300℃、特に好まし
くは210〜250℃に保って解重合し目的の分岐状ポ
リエステル樹脂を得ることができる。
【0012】こうして得られる分岐状ポリエステルは数
平均分子量5,000〜20,000であることが好ま
しい。5,000未満では、加工性に劣る傾向にあり、
20,000を越えると塗料固形分が低下し、実用性に
劣る傾向にある。なお、解重合して得られた分岐状のポ
リエステル樹脂は、低分子量化しているため、加工性な
どの塗膜性能の一部が低下することもある。その場合、
塗膜性能をさらに向上させるために、再度、重縮合反応
を行い、高分子量化する事も可能である。本発明におい
て「数平均分子量」とは、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィーを利用し、標準ポリスチレンの検量線を使
用して算出したものである。
【0013】本発明により得られるポリエステル樹脂
は、必要に応じて、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、
エステル類、ケトン類等の溶剤で希釈して塗料とするこ
とができる。本発明により得られるポリエステル樹脂
は、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン等のアミノ化合
物とホルムアルデヒドとを反応させて得られるアミノ樹
脂、該アミノ樹脂をメタノール、エタノール、プロパノ
ール、ブタノール等の低級アルコールでエーテル化して
得られるエーテル化アミノ樹脂等のアミノ系樹脂と組み
合わせて、熱硬化性塗料として使用することができる。
この場合、ポリエステル樹脂とアミノ系樹脂とは、固形
分の重量比で好ましくは95/5〜60/40、特に好
ましくは90/10〜70/30の割合に配合されるの
が適当である。また、必要に応じて顔料、可塑剤、着色
剤及びp−トルエンスルホン酸等の酸触媒を添加するこ
ともできる。このようにして得られた塗料は、鉄、非鉄
金属等の表面にスプレー塗装、ロール塗装等の公知方法
によって塗装することができる。
【0014】
【作用】直鎖高分子量飽和ポリエステル樹脂を用いた塗
膜がブロッキング性、耐溶剤性などに劣るのは、分子鎖
中の官能基が少なく、また官能基が高分子鎖の両末端に
位置するため、エーテル化アミノ樹脂などの硬化剤とと
もに硬化させた場合、塗膜の架橋密度が低くなり、架橋
構造も不均一で、ポリエステル樹脂部分としては、架橋
反応が不十分になることによる。本発明により得られる
ポリエステル樹脂は、直鎖高分子量ポリエステル樹脂
を、微量の3価以上の多価アルコール成分及び/または
3価以上のヒドロキシカルボン酸成分で解重合し、ポリ
エステル分子鎖中に僅かに分岐部分を導入することで、
ポリエステル樹脂部分の架橋密度を高くしているため、
ブロッキング性、耐溶剤性、耐薬品性などを向上するこ
とができる。一方、分岐度が通常のポリエステル樹脂に
比べ、非常に低く、また、解重合による分岐化であり、
分子量分布も広がらないため、加工性、その他の塗膜特
性に対しての影響は小さい。
【0015】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明を詳述するが、
本発明は何等これらに限定されるものではない。以下、
数平均分子量は、日立635型HLC及びカラムとして
ゲルパック(GELPACK)R440、R450、R
400M(いずれも日立化成工業株式会社の商品名)を
直列に連結して使用し、溶離剤としてテトラヒドロフラ
ンを使用し、クロマトグラムを得た後、標準ポリスチレ
ンを基準にして算出した。
【0016】実施例1 (A):テレフタル酸299重量部(1.8モル)、イ
ソフタル酸75重量部(0.45モル)、アゼライン酸
141重量部(0.75モル)、エチレングリコール1
24重量部(2.0モル)、ネオペンチルグリコール1
25重量部(1.2モル)及びジブチル錫ジオキシド
0.1重量部を不活性ガス存在下、250℃でエステル
化反応に付し、生成する水を除去し、酸化1.0のポリ
エステル樹脂(a)を得た。 (B):(A)で得られたポリエステル樹脂(a)50
0重量部に、三酸化アンチモン0.1重量部、トリエチ
ルホスフェート0.2重量部を加えて、0.8mmHg
の減圧下に、280℃で重縮合反応を行い、数平均分子
量20,000の高分子量直鎖ポリエステル樹脂(b)
を得た。 (C):(B)で得られたポリエステル樹脂(b)40
0重量部に、ジメチロールプロピオン酸0.1重量部
を、260℃で添加後、1時間保温し、解重合反応を行
い、数平均分子量19000の微分岐型ポリエステル樹
脂を得た。
【0017】実施例2 実施例1の(C)において、解重合に用いたジメチロー
ルプロピオン酸を0.16重量部とした以外は、実施例
1と同様に操作し、数平均分子量18000の微分岐型
ポリエステル樹脂を得た。
【0018】実施例3 実施例1の(C)において、解重合に用いたジメチロー
ルプロピオン酸を0.32重量部とした以外は、実施例
1と同様に操作し、数平均分子量16000の微分岐型
ポリエステル樹脂を得た。
【0019】実施例4 実施例1の(C)において、解重合に用いたジメチロー
ルプロピオン酸を0.48重量部とした以外は、実施例
1と同様に操作し、数平均分子量15000の微分岐型
ポリエステル樹脂を得た。
【0020】実施例5 実施例1の(C)において、解重合にトリメチロールプ
ロパン0.48重量部を用いた以外は、実施例1と同様
に操作し、数平均分子量14000の微分岐型ポリエス
テル樹脂を得た。
【0021】実施例6 実施例1の(C)において、解重合に用いたジメチロー
ルプロピオン酸を0.64重量部とした以外は、実施例
1と同様に操作し、数平均分子量14000の微分岐型
ポリエステル樹脂を得た。
【0022】実施例7 実施例5と同様に操作し、解重合反応を行った後、0.
8mmHgの減圧下に280℃で再度重縮合反応を行
い、数平均分子量18000の微分岐型ポリエステル樹
脂を得た。
【0023】比較例1 実施例1の(C)において、解重合に用いたジメチロー
ルプロピオン酸を0.04重量部とした以外は、実施例
1と同様に操作し、数平均分子量19000のポリエス
テル樹脂を得た。
【0024】比較例2 実施例1の(C)において、解重合に用いたジメチロー
ルプロピオン酸を1重量部とした以外は、実施例1と同
様に操作し、数平均分子量5000のポリエステル樹脂
を得た。
【0025】比較例3 実施例1の(C)において、解重合に用いたジメチロー
ルプロピオン酸を8重量部とした以外は、実施例1と同
様に操作し、数平均分子量3500の分岐型ポリエステ
ル樹脂を得た。
【0026】比較例4 実施例1で、(B)において得られた、数平均分子量2
0000の直鎖型ポリエステル樹脂(b)。
【0027】比較例5 比較例4の直鎖型ポリエステル樹脂と比較例3の分岐型
ポリエステル樹脂を、比較例4の樹脂/比較例3の樹脂
=90/10(重量比)で混合。
【0028】 比較例6 比較例4の直鎖型ポリエステル樹脂と比較例2の分岐型
ポリエステル樹脂を、比較例4の樹脂/比較例2の樹脂
=70/30(重量比)で混合。比較例7 実施例1の(C)において解重合に用いたジメチロール
プロピオン酸を0.8重量部とした以外は、実施例1と
同様に操作し、数平均分子量10000のポリエステル
樹脂を得た。
【0029】各実施例および比較例に得られた樹脂をそ
れぞれソルベッソ150(エッソ石油、商品名)/シク
ロヘキサノン=50/50(重量比)により、加熱残分
40%の樹脂液に調製した。こうして得た樹脂液を下記
の配合により塗料化し試験を行った。 (1)白エナメル塗料配合 実施例または比較例のポリエステル樹脂 300重量部 メラン523(日立化成工業株式会社製メチルエーテル化 メラミン樹脂の商品名) 30重量部 タイペークCR95(石原産業製チタン白) 100重量部 p−トルエンスルホン酸 1重量部 シンナー(ソルベッソ150/シクロヘキサノン=5/5) 69重量部
【0030】(2)試験板作成条件 基材:ボンデライト♯144処理鋼板(日本テストパネ
ル社製、厚さ0.5mm) 塗装:アプリケータ(乾燥膜厚20μm) 焼付:280℃×90秒
【0031】(3)試験方法 光 沢:JIS K5400に準じる。 鉛筆硬度:JIS K5400に準じる。 耐汚染性:試験片上に、青、黒および赤のマジックイン
キ(油性インキフェルトペン使用)塗布後、20℃で2
4時間放置後、エタノールで拭き取り、汚染の度合いを
相対評価で示した。 〈評価〉 5点…インキ跡なし。 4点…5点と3点の中間。 3点…インキ跡わずかに残る。 2点…3点と1点の中間。 1点…インキ跡明らかに残る。
【0032】加工性:試験片を180゜折り曲げ、屈曲
部のクラックを20倍ルーペにより下記の基準で評価し
た。 〈評価〉 5点…クラックなし。 4点…5点と3点の中間。 3点…若干クラックあり。 2点…3点と1点の中間。 1点…全面クラックあり。
【0033】耐ブロッキング性:試験片上にガーゼを1
枚置き、40℃で100g/cm2の荷重を1時間かけ
た後の、試験片上のガーゼ跡を下記の基準で評価した。 〈評価〉 ◎…ガーゼ跡なし。 ○…ガーゼ跡わずかに残る。 △…ガーゼ跡明らかに残る。 ×…ガーゼ跡明らかに残り、また密着したガーゼが剥離
しない。
【0034】耐溶剤性:試験片は、キシロールを用いた
ラビング試験における、100回ラビング後の塗膜状態
を下記の基準で評価した。 〈評価〉 ◎…艶引けなし。 ○…わずかに艶引けあり。 △…塗膜が大幅に削除されるが、跡が基材まで達してい
ない。 ×…基材に達する跡。
【0035】耐アルカリ性:試験片を、5重量%のNa
OH水溶液中に24時間浸漬後の塗膜表面状態を下記の
基準で評価した。 〈評価〉 ◎…艶引けなし。 ○…わずかに艶引けあり。 △…艶引け大。 ×…膨れ大。 上記による試験結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1からも明らかなように、本発明により
得られる微分岐型ポリエステル樹脂は、熱硬化性塗料用
樹脂として優れ、塗膜硬度、加工性および耐汚染性のバ
ランスに優れていると同時に、耐ブロッキング性、耐溶
剤性、耐薬品性が良好である。これに対して、比較例1
は分岐成分量が少ない場合であるが、耐溶剤性などの改
善が不十分である。比較例2は、分岐成分量が多い場合
であり、耐ブロッキング性、耐溶剤性などは良好である
が、加工性が低下する。比較例3は、比較例2に比べ、
さらに分岐成分量が多い場合であるが、加工性が大幅に
低下する。比較例4は、直鎖高分子量ポリエステル樹脂
の場合であり、加工性、硬度、耐汚染性のバランスに優
れているが、耐ブロッキング性、耐溶剤性、耐薬品性に
劣っている。比較例5は、直鎖高分子量ポリエステル樹
脂(比較例4)と分岐成分量の多い分岐ポリエステル樹
脂(比較例3)を組み合わせた場合であり、耐溶剤性な
どが向上しているが、耐ブロッキング性などが不十分で
ありバランスがとれない。比較例6は、直鎖高分子量ポ
リエステル樹脂(比較例4)と分岐成分量の少ない分岐
ポリエステル樹脂(比較例4)を組み合わせた場合であ
り、やはりバランスがとれない。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、加工性、塗膜硬度およ
び耐汚染性に優れているだけでなく、耐ブロッキング
性、耐溶剤性、耐薬品性に優れ金属鋼板用として有用な
ポリエステル樹脂及び塗料を得ることができる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全酸成分に対して芳香族ジカルボン酸成
    分100〜30モル%及び脂肪族ジカルボン酸成分0〜
    70モル%を酸成分とし、ジアルコールをアルコール成
    分として合成された数平均分子量10000以上の直鎖
    ポリエステル樹脂100重量部を、3価以上の多価アル
    コール成分及び/または3価以上のヒドロキシカルボン
    酸成分0.02〜0.18重量部で解重合することを特
    徴とする金属鋼板塗料用ポリエステル樹脂の製造法。
  2. 【請求項2】 解重合に使用する3価以上の多価アルコ
    ール成分及び/または3価以上のヒドロキシカルボン酸
    成分の量が、直鎖ポリエステル樹脂100重量部に対し
    て0.02〜0.15重量部である請求項1記載の金属
    鋼板塗料用ポリエステル樹脂の製造法。
  3. 【請求項3】 3価以上のヒドロキシカルボン酸成分が
    ジメチロールプロピオン酸である請求項1または2記載
    金属鋼板塗料用ポリエステル樹脂の製造法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の製造法によ
    り得られるポリエステル樹脂を含有してなる金属鋼板用
    塗料。
  5. 【請求項5】 さらにアミノ系樹脂を含有してなる請求
    項4記載の金属鋼板用塗料。
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