JPH10265558A - 塗料用ポリエステル樹脂、塗料用樹脂組成物および該樹脂組成物を用いた塗膜形成方法 - Google Patents

塗料用ポリエステル樹脂、塗料用樹脂組成物および該樹脂組成物を用いた塗膜形成方法

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JPH10265558A
JPH10265558A JP8763897A JP8763897A JPH10265558A JP H10265558 A JPH10265558 A JP H10265558A JP 8763897 A JP8763897 A JP 8763897A JP 8763897 A JP8763897 A JP 8763897A JP H10265558 A JPH10265558 A JP H10265558A
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polyester resin
mol
resin
resin composition
acid
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JP8763897A
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Tetsuji Tono
哲二 東野
Atsushi Ito
淳 伊藤
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Arakawa Chemical Industries Ltd
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Arakawa Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工性、ウェットインキ適性および耐ブロッ
キング性の各性能に優れた塗料用ポリエステル樹脂、塗
料用樹脂組成物および該樹脂組成物を用いた塗膜形成方
法を提供すること。 【解決手段】 (a)芳香族ジカルボン酸を60〜99
モル%および水添ダイマー酸を0.5〜10モル%含有
する多塩基酸成分と、(b)特定構造の分岐型ジオール
成分を30〜70モル%含有するポリオール成分からな
る塗料用ポリエステル樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料用ポリエステ
ル樹脂、塗料用樹脂組成物および該樹脂組成物を用いた
塗膜形成方法に関する。本発明の塗料用ポリエステル樹
脂および塗料用樹脂組成物は、美装缶、雑缶等の各種
缶、家電製品、金属器具等の塗装に利用できる。特に本
発明の塗料用ポリエステル樹脂および該樹脂組成物は、
缶用オーバーコートクリア塗料用樹脂および該樹脂組成
物として有用である。
【0002】
【従来の技術】チョコレート、ビスケット、海苔等の包
装用美術缶や石油缶等に用いられている金属加工物は錆
からの防止や美観の目的から塗装が施されている。通
常、これらの塗装には、金属板にまずアンダーコート
(ホワイトコーティング)等を施し、次いで、文字・図
柄等の印刷をして、さらに透明のオーバーコートクリア
塗料を塗布することが行われている。従来は、前記塗装
の各工程毎に焼付、硬化が行われていたが、今日では生
産性向上のため印刷インキ塗布後に印刷インキを未硬化
のまま、つぎの工程のオーバーコートクリア塗料を塗布
し、その後焼付つける塗膜形成方法が多く行われるよう
になっている。
【0002】ここに未硬化のインキ層の上にオーバーコ
ートクリア塗料を塗布するとインキがオーバーコートク
リア塗料と一緒に流れ、特に印刷部分の縁ではインキ
が”ひげ”を生やしたように流れる、いわゆる”ブリー
ド現象”や、印刷部の縁に段差ができるいわゆる”エン
ボス現象”と称されるウェットインキ適性の問題が生ず
る。
【0003】また、缶に用いられる金属板はインキおよ
びオーバーコート塗料を塗布、硬化後にそれぞれの用途
に適した金属加工物に加工されるために、加工性に優れ
ること、および塗装板を加工前に積み重ねて保管される
ため、その時に塗装板に圧痕がつかない耐ブロッキング
性も重要な因子の一つである。
【0004】一般に、これらオーバーコートクリア塗料
には、ウェットインキ適性の比較的良好なアクリル系ま
たはエポキシエステル系樹脂を主成分とするものが使用
されていたが、これらの樹脂は加工性が劣るために、塗
膜に”ワレ・ハガレ等”の問題が生じており、缶用オー
バーコートクリア塗料として使用しがたい。
【0005】そのため、近年では加工性に優れるポリエ
ステル樹脂が使用されるようになってきている。しか
し、ポリエステル樹脂は一般的にウェットインキ適性が
不充分である。また、ポリエステル樹脂のジオール成分
として、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール
や2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオ
ールを用いることにより、ウェットインキ適性を改良し
たポリエステル樹脂も開発されているが、これらのジオ
ール成分を用いた場合にはウェットインキ適性と加工性
のバランスを取りにくいという問題が生じる。また、加
工性を重視したポリエステル樹脂は、耐ブロッキング性
を損なう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は加工性、ウェ
ットインキ適性および耐ブロッキング性の各性能に優れ
た塗料用ポリエステル樹脂、塗料用樹脂組成物および該
樹脂組成物を用いた塗膜形成方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す特定の多
塩基酸成分と、特定のポリオール成分からなるポリエス
テル樹脂が前記課題を解決することを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、(a)芳香族ジカル
ボン酸を60〜99モル%および水添ダイマー酸を0.
5〜10モル%含有する多塩基酸成分と、(b)一般式
(1):
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1 、R2 、R3 は水素原子また
は炭素数1〜4のアルキル基を示し、かつR1 、R2
3 の炭素数の合計は3以上である)で表されるジオー
ル成分を30〜70モル%含有するポリオール成分から
なる塗料用ポリエステル樹脂、該塗料用ポリエステル樹
脂およびアミノ樹脂を含有してなる塗料用樹脂組成物、
および缶用金属板に直にまたは下塗層を介してインキを
塗布した後に未硬化のまま、次いで該塗料用樹脂組成物
を塗布し、その後に加熱硬化させることを特徴とする塗
膜形成方法に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明では、ポリエステル樹脂の
多塩基酸成分として、芳香族ジカルボン酸を60〜99
モル%使用する。芳香族ジカルボン酸の使用量の下限
は、ポリエステル樹脂に適度の耐ブロッキング性を付与
するために決定されたものであり、また上限は適度の加
工性を維持するために決定されたものである。かかる観
点から、芳香族ジカルボン酸の使用量は多塩基酸成分の
70モル%以上、95モル%以下とするのが好ましい。
【0012】芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸またはこれらの酸無水物もしくはテレフ
タル酸ジメチル等の反応性誘導体等があげられる。
【0013】さらに、本発明のポリエステル樹脂の多塩
基酸成分としては、水添ダイマー酸を0.5〜10モル
%使用する。水添ダイマー酸の使用量の下限は、ポリエ
ステル樹脂にウェットインキ適性を付与するため、また
上限は耐ブロッキング性を維持するために決定されたも
のである。かかる観点から、水添ダイマー酸の使用量は
多塩基酸成分3モル%以上、8モル%以下とするのが好
ましい。
【0014】水添ダイマー酸は、不飽和脂肪酸の二量体
のオレフィン性二重結合を水素化してなる化合物であ
り、たとえば、一般式(2):
【0015】
【化3】
【0016】(式中、R4 およびR5 はいずれもアルキ
ル基であり、かつR4 およびR5 に含有される各炭素数
ならびにnおよびmとの合計が28であるとの条件を満
足するものである。)で表される化合物および/または
一般式(3):
【0017】
【化4】
【0018】(式中、R6 およびR7 はいずれもアルキ
ル基であり、かつR6 およびR7 に含有される各炭素数
ならびにqおよびrとの合計が32であるとの条件を満
足するものである。)で表される化合物があげられる。
本発明の水添ダイマー酸としては一般式(2)におい
て、R4 がヘキシル基、R5 がオクチル基、nおよびm
がいずれも7を示す化合物および/または一般式(3)
において、R6 がオクチル基、R7 がノニル基であり、
qが8、rが7を示す化合物が好ましい。
【0019】また、多塩基酸成分のなかの芳香族ジカル
ボン酸および水添ダイマー酸を除く残部は、各種公知
の、多塩基酸を併用する。各種公知の多塩基酸として
は、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン
酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族二塩基酸、1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸,ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸等の脂環族二塩基酸や、無水トリメリット酸、無水
ピロメリット酸等があげられる。これら各種の多塩基酸
は1種または2種以上を使用できるが、脂環族二塩基酸
を使用するのが好ましく、特にヘキサヒドロ無水フタル
酸が好ましい。
【0020】一方、本発明のポリエステル樹脂のポリオ
ール成分としては、前記一般式(1)で表されるジオー
ル成分を30〜70モル%使用する。一般式(1)で表
されるジオール成分の使用量の下限は、ポリエステル樹
脂にウェットインキ適性を付与するため、また上限は適
度の加工性を維持するために決定されたものである。か
かる観点から、一般式(1)で表されるジオール成分の
使用量は、ポリオール成分の40〜70モル%とするの
が好ましい。
【0021】上記一般式(1)で表されるジオール類に
おいてR1 、R2 、R3 は水素または炭素数1〜4のア
ルキル基であり、R1 、R2 、R3 の炭素数の合計は3
以上である。R1 、R2 、R3 の炭素数の合計が3未満
では充分なウェットインキ適性が得られない。一般式
(1)で表されるジオール類の具体例としては、2,2
−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−n−ブチ
ル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2,
4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチ
ル−1,3−ヘキサンジオール等があげられる。これら
のなかでも、ウェットインキ適性に優れることから、2
−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール
を使用するのが好ましい。
【0022】本発明のポリオール成分のなかの前記一般
式(1)で表されるジオール成分を除く残部は、各種公
知のポリオール成分を併用する。
【0023】各種公知のポリオール成分のなかでも、本
発明では、ポリエステル樹脂にウェットインキ適性を付
与できるため、水添ダイマージオールを使用するのが好
ましい。水添ダイマージオールの使用量は、耐ブロッキ
ング性を維持するためにポリオール成分の10モル%以
下とするのが好ましい。水添ダイマージオールは、不飽
和脂肪酸の二量体のオレフィン性二重結合およびカルボ
キシル基を水素化してなる化合物であり、たとえば、前
記一般式(2)で表される化合物および/または一般式
(3)で表される化合物のカルボキシル基を水素化して
ヒドロキシメチル基にした化合物があげられる。
【0024】また、各種公知のポリオール成分のなかで
も、本発明では、ポリエステル樹脂に硬化剤との反応性
を付与するため、3官能以上のポリオールを使用するの
が好ましい。3官能以上のポリオールの使用量は加工性
を維持するために10モル%以下とするのが好ましい。
3価以上のポリオールとしては、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、グリセリン、ペンタエリス
リトール等があげられる。
【0025】前記以外の各種公知のポリオール成分とし
ては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、
1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、
ネオペンチルグリコ−ル、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール等があげられる。
【0026】かかる特定の多塩基酸成分と特定のポリオ
ール成分の特定量を使用してなる本発明のポリエステル
樹脂の数平均分子量は5000〜20000が好まし
い。数平均分子量の下限は塗膜が脆弱することを考慮
し、上限は塗膜の光沢が低下することを考慮したもので
あり、これらの点から数平均分子量の下限は8000、
上限は15000とするのがより好ましい。
【0027】また、水酸基価は2〜200KOHmg/
g程度、好ましくは2〜100KOHmg/gであるの
がよい。水酸基価が200KOHmg/gよりも高い場
合には、アミノ樹脂との架橋がすすみすぎて、加工性が
劣る傾向がある。また、酸価は0.1〜50KOHmg
/g程度、好ましくは0.1〜30KOHmg/gであ
る。酸価が30KOHmg/gよりも高い場合には耐水
性の点で好ましくない。加工性と耐ブロッキング性のバ
ランスをとるためガラス転移点(Tg)は10〜50℃
とするのが好ましい。
【0028】本発明のポリエステル樹脂の製造方法は、
通常のエステル化反応、すなわち重縮合反応によればよ
く、反応は常圧、減圧のいずれでもよい。また、分子量
の調節は、適宜に減圧状態を調製して行えばよく、さら
に、重縮合反応後に無水フタル酸、無水トリメリット
酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、
無水マレイン酸、無水コハク酸の酸無水物による付加反
応等の工程を行ってもよい。
【0029】反応終了後、得られたポリエステル樹脂は
溶剤に溶解し、樹脂溶液とする。溶剤としてはポリエス
テル樹脂を希釈可能な溶剤であれば何ら制限なく使用で
きる。たとえば、トルエン、キシレン、ソルベッソ#1
00(エクソン社製)、ソルベッソ#150(エクソン
社製)等の芳香族炭化水素系;ヘキサン、ヘプタン、オ
クタン、デカン等の脂肪族炭化水素系;酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミ
ル、ぎ酸エチル、プロピオン酸ブチル、メトキシプロピ
ルアセテート等のエステル系;メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサノー
ル、エチレングリコール、メトキシプロパノール等のア
ルコール系;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系;ジオ
キサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエ
ーテル系;セロソルブアセテート、エチルセロソルブ、
ブチルセロソルブ等のセロソルブ系の各種溶剤があげら
れる。樹脂溶液の樹脂固形分濃度は通常20〜70重量
%程度、好ましくは30〜60重量%である。70重量
%を超えるばあいには高粘度で取り扱いが困難となり、
20重量%に満たない場合にはアミノ樹脂とブレンドし
たときに粘度が低くなりすぎる。
【0030】本発明の塗料用樹脂組成物は前記のポリエ
ステル樹脂溶液とアミノ樹脂を配合してなるものであ
る。アミノ樹脂としては、たとえば尿素、メラミン、ベ
ンゾグアナミン等とアルデヒド類との縮合反応物または
その一部もしくは全部がアルコキシ化した樹脂等があげ
られ、市販品としてはサイメル303、サイメル350
(三井サイテック(株)製)、デラミンT−100S
(富士化成(株)製)、ユ−バン120(三井東圧化学
(株)製)等があげられる。
【0031】ポリエステル樹脂とアミノ樹脂の配合比
は、ポリエステル樹脂/アミノ樹脂の固形分重量比で、
95/5〜50/50程度、好ましくは90/10〜6
0/40である。ポリエステル樹脂とアミノ樹脂の配合
比が前記範囲を外れる場合には加工性が低下したり、硬
度が低下したりする傾向があり好ましくない。
【0032】また、前記塗料用樹脂組成物には各種の添
加剤を含有することができ、たとえば、硬化触媒、レベ
リング剤、紫外線吸収剤、粘度調節剤等があげられる。
塗料用樹脂組成物は前記と同様の溶剤で希釈すればよく
濃度は通常20〜70重量%、好ましくは30〜60重
量%とすればよい。70重量%を超える場合には高粘度
で塗工が困難となり、20重量%に満たない場合には塗
工したときの膜厚が薄くなりすぎる傾向がある。
【0033】かくして得られた本発明の塗料用樹脂組成
物は、缶用の金属板にインキを塗布した後に加熱処理す
ることなく未硬化のまま、さらに塗布して、加工性とウ
ェットインキ適性の両性能に優れた塗膜を形成すること
ができる。この際、塗装方法はロールコーター等の通常
の方法によればよく、またインキに用いられる樹脂とし
ては特に限定はされないが油変性アルキッドを使用する
のがよく、乾性油変性アルキッド、半乾性油変性アルキ
ッド、不乾性油変性アルキッド等のいずれでもよい。ま
た、缶用金属板は、インキの密着性を向上させるには下
塗層を介してインキを塗布するのがよく、たとえば、公
知の方法によりアンダーコート(ホワイトコーティン
グ)またはサイズコートされてあるものを使用するのが
好ましい。なお、本発明の塗料用樹脂組成物は前記の通
りウェットインキ適性に優れるが、乾燥させたりUV硬
化させたインキに対しても勿論適用できる。
【0034】
【発明の効果】本発明の塗料用ポリエステル樹脂を用い
た塗料用樹脂組成物は、ポリエステルの特徴である加工
性はもちろんのこと、ウェットインキ適性にも優れてい
る。さらにはインキの硬化時間が省略でき、生産性を大
幅に向上しうる。
【0035】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
具体的に説明する。なお、各例中、部および%は特記な
し限り重量基準である。
【0036】実施例1 温度計、窒素導入管、還流脱水装置および撹拌装置を備
えたフラスコにテレフタル酸ジメチル143.8部(多
塩基酸成分の40モル%)、エチレングリコール53.
8部(ポリオール成分の39モル%)、ネオペンチルグ
リコール23.1部(ポリオール成分の10モル%)、
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオー
ル178.4部(ポリオール成分の50モル%)、トリ
メチロールプロパン2.0部(ポリオール成分の1モル
%)およびチタンテトラブトキシド0.1部を仕込み、
原料が溶融して撹拌できるようになったら撹拌を開始し
て170℃から210℃まで3時間かけて徐々に昇温さ
せた。この時生成するメタノールは系外へ留去した。次
に、イソフタル酸123.1部(多塩基酸成分の40モ
ル%)、ヘキサヒドロ無水フタル酸28.5部(多塩基
酸成分の10モル%)、水添ダイマー酸53.6部(多
塩基酸成分の5モル%、「PRIPOL#1010」、
ユニケマ社製)およびセバチン酸18.7部(多塩基酸
成分の5モル%)を仕込み170℃から210℃まで3
時間かけて徐々に昇温させ240℃で3時間保温を続け
た。この時生成する水は系外へ留去した。次に、250
℃に昇温し5mmHgの減圧下1時間30分重縮合反応
を行った。180℃に冷却しソルベッソ#150 28
3部、エチレングリコールモノブチルエーテル50部を
加え均一に溶解し、不揮発分60.0%、酸価0.6K
OHmg/g、水酸基価21KOHmg/g、ガラス転
移点20℃、数平均分子量11000のポリエステル樹
脂溶液(A)を得た。
【0037】実施例2〜5 実施例1において、ポリエステル樹脂の構成成分である
多塩基酸成分の種類またはその使用量、ジオール成分の
種類またはその使用量を表1に示すように変えた他は実
施例1と同様にしてポリエステル樹脂溶液(B)、
(C)、(D)または(E)を得た。それぞれの恒数を
表1に示す。
【0038】比較例1〜3 実施例1において、ポリエステル樹脂の構成成分である
多塩基酸成分の種類またはその使用量、ジオール成分の
種類またはその使用量を表1に示すように変えた他は実
施例1と同様にしてポリエステル樹脂溶液(F)、
(G)または(H)を得た。それぞれの恒数を表1に示
す。
【0039】実施例および比較例で得られたポリエステ
ル樹脂溶液とアミノ樹脂として(三井サイテック(株)
製)とデラミンT−100Sとを順に70/15/15
(固形分重量比)で配合し、ソルベッソ#150/ブチ
ルセロソルブが85/15(重量比)の混合溶剤で希釈
し、硬化触媒(パラトルエンスルホン酸、クリア塗料の
0.4%)を均一に混合し、塗料粘度IHSカップ40
秒のクリア塗料を調製した。
【0040】得られたクリア塗料について以下の試験を
行なった。
【0041】厚さ0.5mmのブリキ板にポリエステル
系のホワイトコーティング剤を塗布し(乾燥膜厚10μ
m)、170℃、10分間乾燥させ、この上に乾性油ア
ルキッド樹脂をビヒクルの主成分とするインキを印刷し
(2μm)、インキが未硬化の状態(焼付をしていな
い)で上記のクリア塗料を塗布した(8μm)。この後
160℃で10分間焼付を行なった。得られた試験片に
ついて、ウエットインキ適性試験、加工性および耐ブロ
ッキング性を調べた。評価結果を表1に示す。
【0042】ウエットインキ適性試験:インキブリード
現象、エンボス現象の程度を以下の基準により、目視で
判定した。 ◎:優秀、○:良好、△:やや不良、×:不良。
【0043】加工性:四片缶打ち抜き加工したものの塗
膜の剥離程度を、以下の基準により、目視で判定した。 ○:優秀、△:良好、×:不良。
【0044】耐ブロッキング性:試験片を2枚重ね、5
kg/cm2 の荷重をかけ40℃12時間後、圧痕の有無で
判定した。 ○:圧痕無し、△:圧痕少しあり、×:圧痕あり。
【0045】
【表1】
【0046】表1中、BEPGは2−n−ブチル−2−
エチル−1,3−プロパンジオールを示し、水添ダイマ
ージオールとしては「ぺスポールHP−1000」(東
亜合成(株)製)を用いた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)芳香族ジカルボン酸を60〜99
    モル%および水添ダイマー酸を0.5〜10モル%含有
    する多塩基酸成分と、(b)一般式(1): 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 は水素原子または炭素数1〜
    4のアルキル基を示し、かつR1 、R2 、R3 の炭素数
    の合計は3以上である)で表されるジオール成分を30
    〜70モル%含有するポリオール成分からなる塗料用ポ
    リエステル樹脂。
  2. 【請求項2】 ポリオール成分として、水添ダイマージ
    オールを0〜10モル%含有する請求項1記載の塗料用
    ポリエステル樹脂。
  3. 【請求項3】 ポリオール成分として、3官能以上のポ
    リオールを0〜10モル%含有する請求項1または2記
    載の塗料用ポリエステル樹脂。
  4. 【請求項4】 一般式(1)で表されるジオール成分
    が、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジ
    オールである請求項1、2または3記載の塗料用ポリエ
    ステル樹脂。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の塗料用
    ポリエステル樹脂およびアミノ樹脂を含有してなる塗料
    用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 塗料用ポリエステル樹脂/アミノ樹脂の
    固形分重量比が95/5〜50/50である請求項5記
    載の塗料用樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 缶用金属板に直にまたは下塗層を介して
    インキを塗布した後に未硬化のまま、次いで請求項5ま
    たは6記載の塗料用樹脂組成物を塗布し、その後に加熱
    硬化させることを特徴とする塗膜形成方法。
JP8763897A 1997-03-21 1997-03-21 塗料用ポリエステル樹脂、塗料用樹脂組成物および該樹脂組成物を用いた塗膜形成方法 Pending JPH10265558A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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