JP2976395B2 - 加工性、耐汚染性に優れた塗装鋼板 - Google Patents

加工性、耐汚染性に優れた塗装鋼板

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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、プレコート鋼板の基本性能である加工性、
硬度の改善のみならず、家電製品等で要求される耐汚染
性および耐薬品性の優れた塗膜を有するプレコート鋼板
に関する。
<従来の技術> 従来、家電製品等の塗装は鋼板を加工、成形した後、
箱型形状で行われていたが、塗装ラインの合理化、生産
性の向上、公害防止、作業環境改善等の諸問題を解決す
るために、平鋼板を塗装した後に加工、成形を行うプレ
コート塗装方式に移りつつある。このプレコート鋼板
は、塗装後、複雑な形状に加工されるため、高い加工性
が要求される。また、家電製品のなかでも冷蔵庫、洗濯
機等には塗膜硬度、耐汚染性、耐薬品性などの性能も要
求される。
一般に、高加工の塗料を塗装した鋼板では、塗膜が柔
らかいため擦り傷がつきやすく耐汚染性もきわめて劣
り、ポストコート塗料のような高硬度、耐汚染性に優れ
た塗料を塗装した鋼板では加工性がきわめて劣り、とも
にプレコート鋼板として要求される性能が得られない。
加工性と高硬度、耐汚染性は相反する性能であり、これ
らの性能は塗膜の架橋密度に起因する。すなわち、架橋
密度が高いと高硬度、耐汚染性が向上し、低いと加工性
が向上する。
通常、高加工プレコート鋼板用上塗り塗料としてはポ
リエステル系塗料が用いられているが、加工性と耐汚染
性、塗膜硬度のバランスがとれないという欠点がある。
現行のプレコート鋼板では、耐汚染性をある程度犠牲に
した高加工性鋼板として使用されている。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、ポリエステル塗料用の高分子ポリエス
テル樹脂の多くはリニア型ポリエステル樹脂であるた
め、硬化樹脂と硬化させた場合に塗膜の架橋密度が低い
ので、加工性は良好であるが、耐汚染性は劣っている。
また、分子量分布の広いポリエステル樹脂を用いた場
合、塗膜中の架橋反応に関与しない低分子ポリエステル
樹脂が残存すると耐汚染性が著しく低下する。
本発明は、加工性が良好で、かつ耐汚染性に優れた塗
装鋼板を提供することを目的としている。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは、上に述べたような従来技術の問題点を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、被膜形成成分として
焼付硬化型の被膜形成主要素であるポリエステル樹脂
を、分子量が高く、かつ分子量分布の狭いリニア型ポリ
エステル樹脂、硬化樹脂としてメラミン系硬化樹脂、さ
らに自己縮合と硬化反応を促進する硬化促進剤を加えた
ものをビヒクルとして用いることにより、所期の目的が
有利に達成される発明を完成するに至った。
すなわち、上記目的を達成するために本発明によれ
ば、焼付け硬化型の被膜形成主要素として水酸基を有
し、数平均分子量が20000〜40000、ガラス転移点(Tg)
が10〜50℃であるリニア型ポリエステル樹脂80〜60重量
部、メラミン系硬化樹脂20〜40重量部をあわせて100重
量部と、スルホン酸系硬化促進剤1〜8重量部とを含有
するビヒクルを、鋼板に塗布、焼付けて成る加工性、耐
汚染性の優れた塗装鋼板が提供される。
ここで、前記リニア型ポリエステル樹脂の分子量分布
は、1〜3であるのが好ましい。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明に用いるリニア型ポリエステル樹脂の原料とな
る芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、ナフタリンジカルボン酸等、あるいはそれ
らの低級アルキルエステル、酸無水物が挙げられ、これ
らの1種以上を使用することができる。脂肪族ジカルボ
ン酸成分としては、アジピン酸、セバシン酸、アゼライ
ン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、ハイミック酸
等があり、これらの低級アルキルエステル、酸無水物を
用いても良く、これらの1種以上を使用することができ
る。
ジアルコールとしては、エチレングリコール、1,2−
プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチルペ
ンタン−1,5−ジオール、1,4−ジシクロヘキサンジメタ
ール、キシレングリコール、水添ビスフェノールA等の
脂肪族または芳香族ジアルコールの1種以上を使用する
ことができる。
リニア型ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は20
000〜40000とする。数平均分子量(Mn)が40000をこえ
ると塗装性が悪くなる。また、20000未満では加工性と
硬度のバランスをとるのに不十分である。
高分子ポリエステルは、分子量の異なる同族体の混合
物であり、分子量分布の幅の広さを、重量平均分子量
(Mw)/数平均分子量(Mn)で規定する。
分子量分布(Mw/Mn)は1〜3の範囲が好ましい。分
子量分布(Mw/Mn)が3を超えると低分子成分が混入す
るため耐汚染性が劣る。
また、ガラス転移点(Tg)が10℃未満であると塗膜硬
度が劣り耐傷つき性が劣化し、50℃超になると加工性が
著しく低下するため10〜50℃の範囲が好ましい。
メラミン系硬化樹脂としてはメチル化メラミン、ブチ
ル化メラミンを挙げることができ、その使用量は、ポリ
エステル樹脂の水酸基量にほぼ対応する官能基量と塗膜
硬度を上げるための自己縮合に対応する官能基量が必要
であり、20〜40重量部の範囲である。これと前記リニア
型ポリエステル樹脂をあわせて100重量部とする。
また、硬化反応と自己縮合反応を十分におこなわせる
ためにスルホン酸系硬化促進剤を1〜8重量部添加す
る。この添加量が1重量部未満ではメラミン樹脂の自己
縮合反応が未反応なものがあり耐汚染性が不十分とな
り、また、8重量部超では、表面光沢が低下するという
不具合が生じる。使用するスルホン酸系硬化促進剤とし
てはパラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸、メタンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホ
ン酸を挙げることができる。
上記の被膜形成主要素を上記の好適範囲で配合し、必
要に応じて溶剤で希釈したプレコート鋼板用塗料を、基
地鋼板の表面に塗布、焼付けて塗膜を形成させるわけで
あるが、その塗布に当たっては、ロールコーター法、カ
ーテンフローコーター法およびバーコーター法など従来
公知のいずれの方法も使用でき、また焼付け処理は、18
0〜300℃、0.5〜3分程度の条件下に行うことが好まし
い。
また基地鋼板としては、一般冷延鋼板はもとより、化
成処理、めっき処理、さらにはプライマー処理を施した
ものでも好適に用いることができる。
焼付け後の塗膜厚は、15〜40μm程度とするのが望ま
しい。
なお、本発明において「数平均分子量」とはゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーを利用し、標準ポリエ
チレンの検量線を使用して測定したものである。
従来用いられていたポリエステル塗料では塗膜の架橋
密度、塗膜硬度が低く、耐汚染性の劣る部分が存在する
のに対して、本発明ではポリエステル樹脂の数平均分子
量を高くして加工性を維持しつつ、硬化樹脂との未反応
な低分子量のポリエステル樹脂をなくすため分子量分布
を狭くし、かつ十分な硬化促進剤を添加することによ
り、硬化樹脂の自己縮合反応を促進して硬化樹脂の残存
をなくすことによって架橋密度、塗膜表面の緻密性があ
がり、耐汚染性が優れ、加工性とのバランスを改善する
こができる。
<実施例> 以下に、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
(実施例1) 板厚0.5mmの電気亜鉛めっき鋼板(めっき付着量は両
面で20g/m2)に通常のりん酸亜鉛処理を施した後、下塗
塗料としてエポキシ変性ポリエステル樹脂塗料を乾燥膜
厚で5〜7μmになるように塗布し、ついで最高到達板
温210±10℃、焼付け時間60秒の条件で塗装した後、上
塗塗料として被膜形成主要素としてリニア型ポリエステ
ル(数平均分子量Mn=35000、分子量分布Mw/Mn=1.5、
ガラス転移点Tg=38℃)、メチル化メラミン樹脂、硬化
促進剤(ドデシルベンゼンスルホン酸)、顔料として二
酸化チタンをそれぞれ表1に示すように配合、塗料化し
たポリエステル樹脂塗料を乾燥膜厚で15〜20μmになる
ように塗布し、ついで最高到達板温が230±10℃、焼付
け時間60秒の条件で塗装して塗装鋼板を作成した(本発
明例1〜5)。
得られた塗装鋼板について調べた塗膜評価の結果を表
3に示す。
(比較例1〜5) 被膜形成主要素であるリニア型ポリエステルとメラミ
ン樹脂の混合比または硬化促進剤の添加量を本発明範囲
外としたほかは実施例1と同様にして塗装鋼板を得た。
表1に配合を示し、表4に塗膜評価の結果を示す。
(比較例6、7) 被膜形成主要素であるリニア型ポリエステルとして表
2に示す数平均分子量、分子量分布、ガラス転移点のも
のを用い、被膜形成主要素およびその他の添加物の量に
ついては実施例1の本発明例1と同様とし、実施例1と
同様にして塗装鋼板を得た。表4に塗膜評価の結果を示
す。
なお、塗膜評価は下記により行った。
鉛筆硬度:三菱鉛筆社製三菱ユニを用いて測定した。
加工性:供試材と同一厚み(T)の鋼板をn枚挟んで
180゜折り曲げを行いクラックを生じずに折り曲げので
きた枚数で評価した。
耐汚染性:試験片上のマジックインキ跡を24時間後、
エタノールで拭き取り、評価した。
評価;◎非常に優れる、○良好、△やや劣る、×かな
り劣る 表3から明らかなように、本発明のプレコート鋼板で
は硬度、高加工性を維持しつつ耐汚染性がきわめて向上
しており、高加工性と耐汚染性の両方の性能を同時に満
足していることがわかる。
ところが、比較例に示すように、メラミン樹脂が少な
いものでは十分な塗膜硬度が得られず、耐汚染性も良好
ではない(比較例1、2)。また、多すぎると加工性が
劣る傾向になる(比較例3)。ポリエステル樹脂につい
ては、ガラス転移点が低いものは塗膜硬度が十分なもの
は得られない(比較例6)。また、ガラス転移点が高い
ものは加工性が低下する(比較例7)。分子量について
は、低いものは耐汚染性が劣る傾向がみられる(比較例
7)。
<発明の効果> 本発明は、以上説明したように構成されているので、
本発明の塗装鋼板は、従来高加工プレコート鋼板におい
て犠牲にしていた耐汚染性が良好になり、高加工性、耐
傷つき性、耐汚染性のバランスのとれた優れたプレコー
ト鋼板であり、家電製品等への適用についてはきわめて
有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−102279(JP,A) 特開 昭64−48865(JP,A) 特開 昭54−16538(JP,A) 特開 昭58−120674(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05D 7/14 B05D 7/24 302 B32B 15/08 104 C09D 167/00 - 167/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼付け硬化型の被膜形成主要素として水酸
    基を有し、数平均分子量が20000〜40000、ガラス転移点
    (Tg)が10〜50℃であるリニア型ポリエステル樹脂80〜
    60重量部、メラミン系硬化樹脂20〜40重量部をあわせて
    100重量部と、スルホン酸系硬化促進剤1〜8重量部と
    を含有するビヒクルを、鋼板に塗布、焼付けて成る加工
    性、耐汚染性の優れた塗装鋼板。
  2. 【請求項2】前記リニア型ポリエステル樹脂の分子量分
    布は、1〜3である請求項1記載の加工性、耐汚染性の
    優れた塗装鋼板。
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JP4160159B2 (ja) * 1998-05-25 2008-10-01 関西ペイント株式会社 耐汚染性に優れた塗膜を形成できるクリヤ塗料組成物
CN1239317C (zh) * 2000-08-22 2006-02-01 日新制钢株式会社 升华性染料转印印刷用涂覆金属板及印刷涂覆金属板
DE10144531B4 (de) 2001-09-11 2006-01-19 Henkel Kgaa UV-härtende anti-fingerprint Beschichtungen, Verfahren zum Beschichten und Verwendung eines lösmittelfreien Überzugsmittels

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